JPH0523605Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は道路、鉄道等の騒音を遮断する吸音性
能を持つ遮音コンクリート板に関するものであ
る。

（従来の技術） 従来において吸音性能を持つ遮音コンクリート
板は種々提案されているが未だ遮音効果において
改良の余地があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は以上の従来の問題を解決し十分な吸音
及び遮音効果を有する遮音コンクリート板の提供
を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は以上の目的達成のために相互の間に連
続又は独立した空隙を有する様に骨材をセメント
ペーストにより接着して形成しその表面に段付き
の深孔及び段無しの浅孔が全面に沿つて規則的に
配置された正面層と、該正面層の背面に設けられ
た高密度材料の背面層とからなる吸音性能を持つ
遮音コンクリート板を提案するものである。

（作用） 本考案の吸音性能を持つ遮音コンクリート板は
その正面層の表面の全面に段付きの深孔及び浅孔
が配置され更に正面層はそれ自体空隙を有するた
め騒音は吸収されて十分な遮音効果を発揮するの
である。

（実施例） 以下本考案の吸音性能を持つ遮音コンクリート
板を図面に示す実施例に従い説明する。

第１図乃至第３図は本考案の遮音コンクリート
板を示し、該遮音コンクリート板１は正面層２
ａ、背面層２ｂ及び中間層２ｃからなる。

すなわち正面層２ａは骨材（砂、砂利、砕石、
スラグ、軽量骨材等）を相互の間に空隙を有して
セメントペーストにより接着して形成したもので
ある。

セメントペーストはセメント、水、減水剤及び
活性シリカ等を混合し相互の間に連続又は独立し
た空隙を有して前記骨材を接着可能な粘度に調整
して用いられる。

又正面層２ａの表面には段付きの深孔４及び段
無しの浅孔５が全面に沿つて規則的に配置され
る。

次に背面層２ｂが前記正面層２ａの背面に設け
られ、これは骨材（軽量、普通又は重量）をセメ
ントで固めたコンクリート等の高密度材料で形成
される。

更に中間層２ｃであるが、これはグラスウール
等の吸音材料で形成される。

以上の正面層２ａ、背面層２ｂ及び中間層２ｃ
は一体にされて１枚のコンクリート板を形成す
る。

次に図示の実施例においては遮音コンクリート
板１は第１図及び第４図に示す様に両側に立てら
れた１対の柱９，９の間に嵌め込み施工可能な様
に板状の主部２の両側端面に凸部７が設けられて
いる。

以上の実施例に示した本考案の遮音コンクリー
ト板の作用は次の通り。

すなわち遮音コンクリート板１は道路、鉄道等
に沿つて壁状に設置される。

これにより騒音は正面層２ａの深孔４及び浅孔
５により吸収され及びそれ自体の空隙によつても
吸収され減音される。

更に中間層２ｃにより吸収され及び背面層２ｂ
により遮音されて騒音は大幅に遮断されることに
なる。

本考案の遮音コンクリート板は以上の実施例に
示した以外に次の構成にしてもよい。

すなわち中間層２ｃであるが、これは吸音作用
を強化するためであり従つて正面層２ａの吸音作
用のみで十分な場合には省略することが出来る。

（考案の効果） 本考案の遮音コンクリート板の実施例は以上の
通りでありその効果を次に列記する。

(1) 本考案の遮音コンクリート板は実用新案登録
請求の範囲に記載した構成であり、特に正面層
の表面に段付きの深孔及び段無しの浅孔が全面
に沿つて配置されるため孔において騒音は十分
吸収される。

(2) 本考案の遮音コンクリート板は同上の構成で
あり、特に正面層はそれ自体に空隙を有するた
め騒音はより吸収される。

(3) 本考案の遮音コンクリート板は同上の構成で
あり、特に背面層は高密度材料で形成されるの
で十分な遮音効果が発揮される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の遮音コンクリート板の平面
図、第２図は同上正面図、第３図は第２図−
断面図、第４図は本考案の遮音コンクリート板の
施工状態図。 １……遮音コンクリート板、２……主部、２ａ
……正面層、２ｂ……背面層、２ｃ……中間層、
４……深孔、５……浅孔、７……凸部、９……
柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相互の間に連続又は独立した空隙を有する様に
   骨材をセメントペーストにより接着して形成しそ
   の表面に段付きの深孔及び段無しの浅孔が全面に
   沿つて規則的に配置された正面層と、該正面層の
   背面に設けられた高密度材料の背面層とからなる
   吸音性能を持つ遮音コンクリート板。