JPH05235701A - 環状畳み込みによるディジタルフィルタバンク処理方法及び装置 - Google Patents

環状畳み込みによるディジタルフィルタバンク処理方法及び装置

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JPH05235701A
JPH05235701A JP7340292A JP7340292A JPH05235701A JP H05235701 A JPH05235701 A JP H05235701A JP 7340292 A JP7340292 A JP 7340292A JP 7340292 A JP7340292 A JP 7340292A JP H05235701 A JPH05235701 A JP H05235701A
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JP
Japan
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signal
aperiodic
processing
periodic signal
periodic
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JP7340292A
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Inventor
Masahiro Iwahashi
政宏 岩橋
Hitoshi Takaya
仁志 貴家
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタル入力信号を幾つかの帯域信号に分
割して、各帯域ごとに適した処理を行うフィルタバンク
において、フィルタ処理に伴うデータ長の増加を回避
し、出力信号に重畳される不必要なノイズ信号の発生を
抑制する。 【構成】 分割部のダウンサンプラ30,31の直後に
非周期化器22,25を付加し、周期信号を非周期信号
に一旦変換する。そして、これに続く分割フィルタの前
に周期化器(10)を付加し、後段の処理に必要なタイ
プの周期信号を生成し直し、第1段目のダウンサンプラ
の出力がいかなるタイプであっても、第2段目のフィル
タ入力時に新たなるタイプの周期信号を生成できるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状畳み込みによるデ
ィジタルフィルタバンク処理方法及び装置に係わり、特
に、音声や画像などのディジタル信号を処理するシステ
ムにおいて、入力信号を複数の周波数帯域に分割すると
ともにレート変換を行い、各帯域毎に適切な信号処理を
施した後に、再び合成して元の信号を再生するようにし
たディジタル信号処理の方法および装置である。この処
理システムは、一般的にフィルタバンクと呼ばれる。具
体的な応用分野としては、FDM(周波数分割多重)や
周波数スクランブラなどの通信分野、周波数スペクトラ
ム分析や音声認識などの特徴抽出、高能率符号化(デー
タ圧縮)などが挙げられる。本発明は、画像データなど
の非周期信号を高能率符号化する際に特に有効である。
フィルタバンクを用いた高能率符号化としてのサブバン
ド符号化は、ATM(Asynchronus Transfer Mode )な
どの次世代通信網として開発途上にあるパケット通信へ
の応用が注目されている。また、画素数の異なる各種画
像データを統括して扱う際にもフィルタバンクが応用で
きる。
【0002】
【従来技術】はじめに,フィルタバンクの構成および作
用について説明する。ここでは、2分割フィルタバンク
を縦続接続することで、分割数を増加させるツリー構成
を考える。このシステムは、1次元ディジタル信号を複
数個の周波数帯域信号に分割する分割部と、各帯域信号
毎に異なる信号処理を行う各種処理部と、各帯域信号を
合成する合成部から構成される。
【0003】分割部の構成を図1に示す。図1から明ら
かなように、分割部は非周期信号を周期化する周期化器
10と、低い周波数帯域のみを通過させる低域通過フィ
ルタ1,3と、高い周波数帯域のみを通過させる高域通
過フィルタ2,4と、サンプリングレートを2:1に下
げるダウンサンプラ30,31,32,33と、周期信
号を非周期化する非周期化器20,21,22から構成
される。なお、周期化器による周期信号の生成法は後述
する。ここでは、入力信号x(n) は信号端子80から
入力され、信号線100を通して周期化器10に入力さ
れる。
【0004】次に、周期信号sx 0 (m) ,sx 1 (m)とし
てそれぞれ信号線101,102を介して低域通過フィ
ルタ1および高域通過フィルタ2によりフィルタリング
処理され、低域信号 sy 0 (m) と高域信号 sy 1 (m) に
分割される。なお、本発明によるフィルタ処理は次式、
【0005】
【数1】
【0006】で表される環状畳み込み演算により実施さ
れる。ここで、h (p)、(p=0 ,1 ,・・・、N -1)、
は直線位相FIR(Finite Impulse Re sponse)フィル
タの係数を表す。また、この環状畳み込みはフィルタ処
理に伴うデータ数の増加を防止するために、通常の直線
状畳み込みに代わって実施される。なお、ここで用いら
れる直線位相FIRフィルタは4種類考えられるが、こ
れらの4種類の直線位相FIRフィルタのうち、どれを
選択すべきかは後述する。
【0007】次に、フィルタ処理された各帯域信号は、
信号線103,104を通してそれぞれダウンサンプラ
30,31に入力され、ここでサンプリングレートが
2:1に下げられる。具体的には、離散時間信号を時間
方向に1つおきに間引くことにより実行される。なお、
間引く際のタイミングの取り方には2通り考えられる
が、どちらを選択するかは後述する。
【0008】以上の処理によりレート変換された低域信
号sz0 (m) と高域信号sz1 (m) が得られる。更に、ツリ
ー構成によって低域信号のみを2分割する。即ち、低域
信号sz0 (m) は信号線110,111を通してそれぞれ
sx00(m) ,sx 01 (m) として低域通過フィルタ3、およ
び高域通過フィルタ4によりフィルタリング処理され、
低域信号sy00(m) と高域信号sy01(m) に分割される。こ
れらの各帯域信号はそれぞれ信号線112,113を通
してそれぞれダウンサンプラ32,33に入力され、低
域−低域信号sz00(m) と低域−高域信号sz01(m) が得ら
れる。
【0009】以上で全体としては3つの帯域信号sz
00(m) ,sz 01 (m) ,sz 1 (m)が得られ、それぞれ信号
線114,115,116を通して非周期化器20,2
1,22に入力される。最後に非周期信号 z00( n) ,
z 11 ( n) , z 1 (n) が信号線120,121,1
22を通して分割部の最終出力として信号端子81,8
2,83から出力される。
【0010】各種処理部では、アプリケーションに応じ
た処理が施される。データの高能率符号化(データ圧
縮)を目的としたサブバンド符号化の場合、分割部の出
力である各チャンネル信号は、それぞれの持つ分散値
(パワー)に比例したビット数が割り当てられる。この
ビット数で各帯域信号を量子化することにより、分割せ
ずに一括して量子化した場合に比べ、より少ない量子化
誤差のもとで、より低いビット数で画像データを表現で
きる。
【0011】この処理方法は、例えば、Didier Le Gal
l、Ali Tabatabai 共著、文献「Subband Coding of Dig
ital Images Using Symmetric Short Kernel Filters a
nd Arithmetic Coding Techniques」(ICASSP、1988年
発行)に記載の方法などが参照される。
【0012】各種処理部の構成を図2に示す。信号端子
81,82,83から信号線130,131,132を
介して各種処理部に入力された非周期信号 z00(n) , z
01(n) , z 1 (n)は、それぞれ符号化器50,51,
52に入力されて各帯域ごとに異なる符号化がなされ
る。これらの信号は信号線133,134,135を介
して多重化器60により多重化され、信号線136を介
して圧縮データとして通信または蓄積される。
【0013】元の信号を復元するためには、圧縮データ
は復号器61に入力されて符号化器への入力信号と同じ
データが再生され、z'00(n) ,z' 01 (n) ,z' 1 (n)と
して信号線137,138,139を介して信号端子8
4,85,86から合成部へ出力される。
【0014】合成部の構成を図3に示す。合成部は非周
期信号を周期化する周期化器11,12,13と、サン
プリングレートを1:2に上げるアップサンプラ40,
41,42,43と、低い周波数帯域のみを通過させる
低域通過フィルタ5,7と、高い周波数帯域のみを通過
させる高域通過フィルタ6,8と、周期信号を非周期化
する非周期化器23,24から構成される。
【0015】ここでは、非周期信号z'00(n) ,z'
01 (n) はそれぞれ信号端子84,85に入力され、信
号線150,151を通して周期化器11,12により
周期信号sz' 00(m) ,sz' 01 (m)に変換される。これら
は、次に信号線160,161を介してそれぞれアップ
サンプラ40,41によりサンプリングレートが1:2
に上げられる。
【0016】具体的には離散時間信号に対し、時間方向
に1つおきにゼロ値を挿入することにより実行される。
こうしてレート変換された各帯域信号 sy'00(m) ,sy '
01(m) はそれぞれ信号線162,163を介して低域
通過フィルタ5および高域通過フィルタ6に入力され、
その出力 sx'00(m) ,sx' 01 (m)はそれぞれ信号線16
4,165を通して加算器70により加算されて低域信
号 sz'0 (m) となる。
【0017】一方、高域信号z'1 (n) は信号端子86か
ら入力されて信号線152を通して周期化器13により
周期信号 sz'1 (m) に変換される。これらの信号 sz'0
(m), sz' 1 (m)はそれぞれ信号線170,171によ
りアップサンプラ42,43に送られ、サンプリングレ
ートが1:2に上げられる。そして、レート変換された
各帯域信号 sy'0 (m) , sy' 1 (m)は、それぞれ信号線
172,173を介して低域通過フィルタ7,高域通過
フィルタ8に入力されてフィルタ処理される。
【0018】その出力 sx ' 0 (m) ,sx ' 1 (m)はそれ
ぞれ信号線174,175を通して非周期化器23,2
4に送られ、非周期信号 x ' 0 (n) , x ' 1 (n)に変換
され、信号線176,177を介して加算器71に入力
される。加算器の出力は信号線178を通して出力端子
87から出力される。このときの出力 x '(n) は、分割
部に入力された元の入力信号 x(n) と同じ波形である必
要がある。
【0019】また、以上の説明は一次元信号処理を仮定
しているが、画像信号などの二次元信号を、最初に縦方
向(または横方向)に一次元処理し、次に横方法(また
は縦方向)に一次元処理することで、二次元信号処理が
実現できる。また、低域信号のみを次々に2分割した
り、高域信号を2分割するなど、上記した構成以外のツ
リー構成も考えられる。いずれを用いるかは各種処理部
におけるアプリケーションに依存する。
【0020】次に、フィルタの種類、周期数列の種類、
ダウンサンプルする(間引く)際のタイミングの種類を
説明する。また、それらの組合せ方法は後述する。な
お、この方法は、本発明者らは、特願平3−14693
9として出願済みである。ここで用いる直線位相FIR
フィルタは、フィルタ係数 h( n)の性質によって図
4に示す4つのタイプに分類できる。同図の「場合1」
は、 h (n) =h (N−1−n ) 、N は奇数、n=0,1,...,N-1 、 …(式1) なる性質を持つ。
【0021】このタイプのフィルタでは低域通過、高域
通過、帯域通過等、全ての特性を持つことができる。例
えば、SSKF(Symmetric Short Kernel Filter )と
呼ばれるフィルタはすべてこのタイプに属する。また
「場合2」は、 h (n) =h (N−1−n ) 、N は偶数、n=0,1,...,N-1 、 …(式2) なる性質を持つ。
【0022】このタイプのフィルタでは高域通過特性は
実現できない。例えば、QMF(Quadrature Mirror Fi
lter)と呼ばれるフィルタの低域通過フィルタはこのタ
イプに属する。また「場合3」は、 h (n) =−h (N−1−n ) 、N は奇数、n=0,1,...,N-1 、 …(式3) なる性質を持つ。
【0023】このタイプのフィルタでは低域通過特性お
よび高域通過特性は実現できない。また「場合4」は、 h (n) =−h (N−1−n ) 、N は偶数、n=0,1,...,N-1 …(式4) なる性質を持つ。
【0024】このタイプのフィルタでは低域通過特性は
実現できない。例えば、QMF(Quadrature Mirror Fi
lter)と呼ばれるフィルタの高域通過フィルタはこのタ
イプに属する。なお、QMFの設計法は、例えばJ.D.Jo
hnston著、文献「A Filter Family Designed for Use i
n Quadrature Mirror Filter Banks」(IEEE ICASSP,19
80年 4月発行)に記載されているので参照できる。
【0025】次に、周期信号の生成法について説明す
る。長さLの非周期信号 x(n) ,(n=0、1、2、・
・・、L−1)は周期化器により、以下に示す「場合
A」〜「場合I」の9種類の周期信号sx(m) ,(m =
0、1、2、・・・、M−1、但しMは1周期のデータ
数)のうちのいずれかに変換される。
【0026】「場合A」 sx(m) =x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=x (m) 、 m =0、1,・・
・,L−1、但し、M=2L
【0027】「場合B」 sx(m) =x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=x (m) 、 m =0、1,・・
・,L−2、但し、M=2L−1
【0028】「場合C」 sx(m) =x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=x ( m +1) 、m =0、1,・
・・,L−3、但し、M=2L−2
【0029】「場合D」 sx(m) =x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=x ( m +1) 、m =0、1,・
・・,L−2、但し、M=2L−1
【0030】「場合E」 sx(m) = x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=−x (m) 、 m =0、1,・・
・,L−1、但し、M=2L
【0031】「場合F」 sx(m) = x (m) 、 m =0,1,・・・,L
−1、sx( M−1−m)=−x (m) 、 m =0、1,・・
・,L−2、但し、M=2L−1
【0032】「場合G」 sx(m) = x (m) 、 m =0,1,・・・,
L−1、sx( M−1−m)=−x ( m +1) 、m =0、
1,・・・,L−3、但し、M=2L−2
【0033】「場合I」 sx(m) = 0、 m =0sx( m +1)
= x (m) 、 m =0,1,・・・,L−1、但
し、M=L+1
【0034】「場合J」 sx(m) = x (m) 、 m =0,1,・・・,
L−1、但し、M=L
【0035】図5には、非周期信号と各周期信号の対応
関係を例示した。ここで、「場合I」、または「場合
J」を用いるとデータの端部領域において雑音が発生す
るので、これを防ぐためにはこれら以外の周期数列を生
成する必要がある。
【0036】ダウンサンプルする際のタイミングは2種
類考えられる。図6には「場合C」に対する2通りの方
法を例示した。対称の中心を含むサンプリング法タイプ
Iのダウンサンプラでは「対称の中心」が維持されて
「場合C」に変換される。一方、対称の中心を含まない
サンプリング法タイプIIのダウンサンプラでは「対称
の中心」が維持されないので「場合A」に変換される。
【0037】以上で説明した9種類の周期信号と、4種
類のフィルタの環状畳み込みは組合せは4×9=36通
りあり、その結果は表1にまとめられる。
【0038】
【表1】
【0039】また、ダウンサンプルに先だって行われる
フィルタ処理のうち有効な組合せは表2に示される。こ
の表では、ダウンサンプルされるべきデータが「場合
C]または「場合G」に限られることを示している。
【0040】
【表2】
【0041】また、ダウンサンプルの結果、得られる周
期信号のタイプは下記の表3に示される。
【0042】
【表3】
【0043】また、アップサンプルの結果、得られる周
期信号のタイプは表4にまとめられる。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明が解決しようとする課題】ここでは、上記したフ
ィルタの種類、周期数列の種類、ダウンサンプルする
(間引く)際のタイミングの種類の、従来法による組合
せの決定方法を説明し、その問題点を指摘する。
【0046】今、SSKFなどの「場合1」に属するフ
ィルタを用いて図1のフィルタバンクを構成する場合を
考える。このとき下記の表2から、第一段目の分割フィ
ルタ1への入力が「場合C]となる必要がある。なおか
つ、第二段目の分割フィルタ3、4への入力も「場合
C」となる必要がある。すなわち、ダウンサンプラ5の
出力が「場合C」でなければならない。そのためには、
表3から、タイプIのダウンサンプラが必要になる。
【0047】しかしこの表は、Mを周期数列の1周期の
データ数とすると、M/2が偶数の場合にしか適用でき
ない。M/2が奇数の場合には「場合C」にはならず、
従って後段に「場合1」のフィルタを接続することが不
可能となり誤動作の原因となる。また、M/2が奇数な
らば仮のデータを1つ付加して偶数として処理を続行で
きるが、これではデータ付加に伴うバッファーまたはメ
モリ容量の制御が必要となってしまう。
【0048】更に、フィルタ処理されるべきデータ数が
半減できハードウェア構成の簡易化に有効なポリフェー
ス構成をとった場合、時系列データをスイッチングによ
り2つのチャンネルに振り分けるため、一方のチャンネ
ルでタイプIのダウンサンプラを用いると、もう一方の
チャンネルではタイプIIのダウンサンプラを用いなけ
ればならない。
【0049】このときの出力は表3から「場合A」とな
り、「場合C」にはならないため、やはり「場合1」の
フィルタが縦続接続できなくなってしまう。このように
従来法では、データ数、利用できるフィルタの種類、ダ
ウンサンプリングのタイミングに強い制約条件が課さ
れ、構成や設計の自由度が制限されるという解決すべき
問題があった。
【0050】
【課題を解決するための手段】そこで、上記の問題を解
決するために、分割部のダウンサンプラの直後に非周期
化器を付加し、周期信号を非周期信号に一旦変換する。
そして、これに続く分割フィルタの前に周期化器を付加
し、後段の処理に必要なタイプの周期信号を生成し直
す。これにより、第1段目のダウンサンプラの出力がい
かなるタイプであっても、第2段目のフィルタ入力時に
新たなるタイプの周期信号が生成できるので、上述の問
題が解決できる。また、M/2が奇数の場合のダウンサ
ンプリング結果を新たに表5にまとめた。
【0051】
【表5】
【0052】上記表5をを用いることで,誤動作が防止
できる。
【0053】
【作用】分割部のダウンサンプラの直後に非周期化器を
付加するとともに、これに続く分割フィルタの前に周期
化器を付加して周期信号を非周期信号に一旦変換し、そ
の後に後段の処理に必要なタイプの周期信号を生成し直
す処理を施すようにすることにより、第1段目のダウン
サンプラの出力がいかなるタイプであっても、第2段目
のフィルタ入力時に新たなるタイプの周期信号を生成す
ることができるようになり、ディジタル入力信号を幾つ
かの帯域信号に分割して、各帯域ごとに適した処理を行
う際に、フィルタ処理に伴うデータ長の増加が回避され
るとともに、出力信号に重畳される不必要なノイズ信号
の発生が抑制される。
【0054】
【実施例】具体例1−「場合1のフィルタによるツリー
構成」 「場合1」のタイプに属するフィルタとしてSSKFが
挙げられる。そのフィルタ係数は、文献(Didier Le Ga
ll、Ali Tabatabai 共著、文献「Subband Coding of Di
gital Images Using Symmetric Short Kernel Filters
and ArithmeticCoding Techniques」、ICASSP、1988年
発行)に掲載されているので、参照することができる。
その中の一例として、 H 0 (z) = 1/8(-1+2z -1 +6z-2 +2z-3 -z -4 ) …(式5) H 1 (z) = 1/2( 1-2z -1 + z-2 ) …(式6) が挙げられる。
【0055】ここで、 H0 (z) 、 H1 (z) は、分割部の
低域通過フィルタ、高域通過フィルタの、それぞれの伝
達関数を表す。また、フィルタ係数h (n) は、上記伝達
関数におけるz の−n 乗の係数値に等しい。一方、この
ときの合成部の低域通過フィルタ、高域通過フィルタの
伝達関数はそれぞれ、 G 0 (z)= H 1 (-z) …(式7) G 1 (z)=- H 0 (-z) …(式8) で与えられる。これらのフィルタはすべて「場合1」に
属する。
【0056】次に、本実施例による作用を、図7を用い
て説明する。長さLの入力信号x (n) は信号端子80か
ら入力され、信号線100を通して周期化器10により
「場合C」の周期信号sx 0(m) ,sx 1 (m)に変換され
る。これらの周期はM=2(L−1)である。
【0057】次に、信号線101,102を介して「場
合1」の低域通過フィルタ1および「場合1」の高域通
過フィルタ2によりフィルタリング処理され、低域信号
s y0 (m) と高域信号sy 1(m) に分割される。次に、フ
ィルタ処理された各帯域信号は信号線103,104を
通してそれぞれタイプIIのダウンサンプラ30と、タ
イプIのダウンサンプラ31に入力され、サンプリング
レートが2:1に下げられる。
【0058】今、M/2すなわちL−1が奇数と仮定す
ると、表5より、ダウンサンプリングの結果、「場合
D]の低域信号sz 0(m) と「場合B]の高域信号sz
1(m) が得られる。ここで低域信号sz 0(m) は信号線1
05を介して非周期化器25に入力されて、一旦、非周
期信号に変換され、次に信号線107を介して周期化器
14に入力されて「場合C」の周期信号が生成される。
【0059】この低域信号s z 0 (m) は信号線110,
111を通してそれぞれsx00(m) ,sx 01 (m) として低
域通過フィルタ3および高域通過フィルタ4によりフィ
ルタリング処理され低域信号sy00(m) と高域信号sy01
(m)に分割される。これらの各帯域信号はそれぞれ信号
線112,113を通してそれぞれダウンサンプラ3,
4に入力され、低域−低域信号sz00 (m)と低域−高域信
号sz01 (m)が得られる。
【0060】以上で、全体としては3つの帯域信号sz00
(m) ,sz 01 (m) ,sz 1 (m)が得られ、それぞれ信号線
114,115,116を通して非周期化器20,2
1,22に入力される。最後に非周期信号 z00 (n)
z 01(n) ,z 1 (n) が信号線120,121,123を
通して分割部の最終出力として信号端子81,82,8
3から出力される。各種処理部および合成部での処理は
従来技術の項で記述した手順で行われる。
【0061】なお、以上の説明は一次元信号処理を仮定
しているが、画像信号などの二次元信号を、最初に縦方
向(または横方向)に一次元処理し、次に横方法(また
は縦方向)に一次元処理することで、二次元信号処理が
実現できる。また、低域信号のみを次々に2分割した
り、高域信号を2分割するなど、上記した構成以外のツ
リー構成も考えられる。いずれを用いるかは各種処理部
におけるアプリケーションに依存する。
【0062】また、「場合1」と「場合2」と「場合
4」の各フィルタが混在したツリー構成も、上記の実施
例と同様に本発明で定める手順で実施できる。例えば、
前段の分割フィルタに「場合1」である低次のSSFK
を用い、簡単な演算で帯域を大まかに分割し、更に、後
段の分割フィルタには、帯域分割効果が高く、高次の、
「場合2」、「場合4」であるQMFを用いる場合に応
用できる。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、2分割フィルタバンク
を縦続に接続してツリー構成する際に利用できるフィル
タおよびダウンサンプラの制約条件を緩和することがで
きる。その結果、ハードウェアの簡易化に有効なポリフ
ェース構成や、QMFとSSKFとが混在したフィルタ
バンクの構成も可能となる。また、データ点数が偶数お
よび奇数のどちらの場合にも適宜処理することができ、
フィルタバンクを構成する上での設計の自由度を増加す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ツリー構成によるフィルタバンクの分割部の構
成図である。
【図2】フィルタバンクの各種処理部の構成図である。
【図3】ツリー構成によるフィルタバンクの合成部の構
成図である。
【図4】環状畳み込みに用いられるフィルタ係数のタイ
プを分類する図である。
【図5】周期化処理で生成される周期数列を表わす図で
ある。
【図6】ダウンサンプリングのタイミングを表わす図で
ある。
【図7】ツリー構成によるフィルタバンクの分割部の構
成図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7,8 フィルタ 10,11,12,13,14 周期化器 20,21,22,23,24,25 非周期化器 30,31,32,33 ダウンサンプラ 40,41,42,43 アップサンプラ 50,51,52 符号化器 60 多重化器 61 復号器 70,71 加算器 81,82,83,84,85,86,87 信号端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の二分割フィルタを縦属接続して
    構成(ツリー構成)されたディジタルフィルタバンクを
    用いて非周期信号を周期信号に変換し、環状畳み込みに
    よるフィルタ処理を行うようにした処理方法において、 二段目以降の分割部の直前で、周期信号を非周期信号に
    一旦変換してから改めて別のタイプの周期信号を生成し
    直すようにしたことを特徴とする環状畳み込みによるデ
    ィジタルフィルタバンク処理方法。
  2. 【請求項2】 周期信号の一周期のデータ数により場合
    分けをするとともに、上記場合分けの結果と入力周期信
    号のタイプとに応じてデシメーションタイプを決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の環状畳み込みによるデ
    ィジタルフィルタバンク処理方法。
  3. 【請求項3】 非周期信号を周期信号に変換して環状畳
    み込みによるフィルタ処理を行う二分割フィルタを縦属
    に複数個接続して構成(ツリー構成)された環状畳み込
    みによるディジタルフィルタバンク処理装置において、 二段目以降の分割部の直前で周期信号を非周期信号に一
    旦変換する手段と、別のタイプの周期信号を改めて生成
    し直す手段とを具備することを特徴とする環状畳み込み
    によるディジタルフィルタバンク処理装置。
  4. 【請求項4】 周期信号の一周期のデータ数により場合
    分けをする手段と、上記場合分けの結果と入力周期信号
    のタイプとに応じてデシメーションタイプを決定する手
    段とを具備することを特徴とする請求項3記載のディジ
    タルフィルタバンク処理装置。
JP7340292A 1992-02-25 1992-02-25 環状畳み込みによるディジタルフィルタバンク処理方法及び装置 Withdrawn JPH05235701A (ja)

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