JPH0523480Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、合成樹脂や紙などで作られた袋に
取り着けて使用する提手に関するものである。

（従来の技術） 一般に使用にされている従来の提手体２，２
は、袋体口辺の両側に取り着けたものの長さがど
ちらも同じ長さであるため、袋を折り畳んでも提
手の部分のみが第２図のように並行して重なる問
題がある。この提手を取り着けた袋体を梱包する
と、どうしても空間容積が大きくなり、他の袋体
の部分の容積との均衡がとれず荷造りが難しくな
る。又、袋体に物品を入れて使用するとき、一般
的には第３図のように重ねて握る場合が多く、本
来同じ長さのもであるから、重ねて提げると外側
となつている側の提手に重量負担が多くなり、そ
のため取り着け部位に損傷を受け易いなどの欠点
があつた。

これに対し、２本の提手の中央に凹部とそれに
嵌合する凸部を夫々設け、使用時２本の提手を合
致させる構造が実公昭47−30911号の考案に開示
されている。しかし同構造で用いられる提手は袋
体への取り付け部でその前後の面と平行な関係に
あるため、握りの前後部分は捩られており、２本
の提手は何らかの手段を講じないとまとめて握る
こと自体が困難である。このため前記考案では２
本の提手を合致させる必要性が、前記第２図の構
造よりも高いのであるが、それには凹部と凸部を
新たに形成しなければならない。故に製造コスト
が上昇をきたすことは避けられず、凹凸を一々着
脱する手間も面倒である。

（考案が解決しようとする課題） 本考案は従来技術の提手が同じ長さであること
により生じた、袋体を折畳んだときに双方の提手
の巾が重なり合つて空間容積が大きくなる欠点を
なくし、かつ使用時の重量負担の不均衡を解消す
ることを課題とする。

また２本の提手が、凹凸で嵌合させるような構
造を有していなくても、自然に重なるようにして
使用性を向上とすることも本考案の目的に含まれ
ている。

（課題を解決するための手段） 前記の課題を解決するため、本考案は提手体の
長さを、長いもの１と短いもの１′とを一対とし
て袋体３に取り着けられるようにするという手段
を講じた。これにより袋体を折畳んだ時、或いは
提手体１，１′を握つたときに、両方の提手体１，
１′は長い提手体１の内側に短い提手体１′が極め
て自然に納まる。

（実施例） 以下、実施例を図面に基づいて説明する。第１
図に示すように一方の提手体１は他方の提手体
１′よりも僅かに長く作り、長短両方の提手体１，
１′一対として使用する。

両方の提手体１，１′の両端部に各々、袋体３
の開口辺に取り着けるための取り着け部４が設け
てある。この取り着け部４は従来からのものと同
じ構造で良い。実施例の取り着け部４は、開閉可
能な並行の取り着け片５，６を有し、その一方の
取り着け片５に嵌合孔７を形成し、該孔７へ嵌合
係止する頭付きピン８を他方の取り着け片６に設
けたものである。

袋体３の開口辺には、上記ピン８を通す孔が穿
設され、そこへ取り着け部４のピン８を通して嵌
合孔７に嵌める作業を、提手体１，１′を夫々逆
Ｕ字状に曲げながら実施し、第３図に示すような
提手付袋体とする。なお提手の素材そのもののは
従来と同様である。

（考案の効果） 手提袋を商品として輸送するとき、同じ長さで
できている従来の提手体２，２は、第２図に示す
ごとく提手体が並行しているために、袋を折畳む
と提手体の巾が重なつて大きな空間容積を必要と
する。

本考案の提手は、袋を折畳んだ時、長い方の提
手体１の内側に短い提手体１′が極めて自然に納
まつて、第３図に示すように提手部分が作る空間
容積を小さくすることができる。又、提手袋に重
い物品を入れて提げる時、第３図に見られるよう
に、４箇所の取り着け部４へ平均に荷重がかかる
ので強度の面でも甚だ有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願提手の一対を示す立体図、第２図
は従来技術の提手を取り着けた状態を示す立体
図、第３図は本案提手を取り着けた状態を示す立
体図である。 １，１′……本案の提手体、２……従来技術の
提手体、３……袋体、４……袋体への取り着け
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平紐状の一対の提手体１，１′を有し、その平
   紐状を捩ることなくほぼ逆Ｕ字状に曲げて使用さ
   れその両端に、各提手体１，１′を袋体３へ取り
   着けるための取り着け部４を設けた袋物用の提手
   であつて、提手体１，１′は、袋体開口辺の片側
   に一方の提手体１を取り着け、開口辺の反対側に
   他方の提手体１′を取り着けるもので、ほぼ逆Ｕ
   字状に曲げられた握り部分が自然に上・下に重な
   る長短２種を一対とすることを特徴とした袋物用
   の提手。