JPH05234664A - 多孔質発熱体 - Google Patents

多孔質発熱体

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JPH05234664A
JPH05234664A JP6102792A JP6102792A JPH05234664A JP H05234664 A JPH05234664 A JP H05234664A JP 6102792 A JP6102792 A JP 6102792A JP 6102792 A JP6102792 A JP 6102792A JP H05234664 A JPH05234664 A JP H05234664A
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JP
Japan
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heating element
skeleton
net work
work structure
porous
Prior art date
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Pending
Application number
JP6102792A
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English (en)
Inventor
Koichi Imura
浩一 井村
Kenichi Okamoto
賢一 岡本
Zaikiyuu Boku
在九 朴
Akiko Niitsuma
明子 新妻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP6102792A priority Critical patent/JPH05234664A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高強度で伝熱効率が優れている多孔質発熱体
を提供する。 【構成】 PTC材料で構成され三次元網目構造をもつ
多孔質発熱体において、気孔率が60%以上98%以下
であって、網目構造の開口径が50μmを超え5000
μm以下であって、三次元網目構造の骨格に沿った貫通
孔を持たないことを特徴とする多孔質発熱体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘアドライヤー、温風
機、衣類乾燥機、食器乾燥機等の家庭用電気製品や各種
産業用装置の加熱手段として好適な発熱体であって、P
TC材料で構成され三次元網目構造をもつ多孔質発熱体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、温風機等に使用されている発熱体
又は定温発熱体は、ハニカム構造や三次元網目構造を持
ちPTC材料から構成されている。従来の発熱体は高分
子ポリマーにPTC原料スラリーを付着させ、乾燥及び
焼結することによって製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハニカ
ム構造の発熱体の場合には、発熱体内に流通させる気体
と発熱体との接触面積をある程度以上大きくすることが
できない。これは、製造上の都合でハニカム構造をある
程度以上細かく構成することができないからである。こ
のように流通させる気体と発熱体との接触面積が小さい
ため、充分な加熱効率が得られないのである。従って、
流通気体を充分に加熱するには発熱体自体を厚肉大型に
して流路を長くする必要がある。このため、ハニカム型
発熱体はコンパクトで軽量なヒータを作製するのに余り
適していない。
【0004】一方、三次元網目構造の多孔質発熱体はハ
ニカム型にくらべて接触面積を大きくすることができ
る。しかし、従来の三次元網目型発熱体には、例えば径
が1〜0.05mm程度の貫通孔が存在し、強度の面で
マイナスになっている。この貫通孔は発熱体の製造時に
必然的に形成される。すなわち、三次元網目形状の高分
子ポリマーにPTC原料スラリーを付着させて乾燥焼結
させる過程で、高分子ポリマーが焼失した部分が貫通孔
として残るのである。
【0005】また、高分子ポリマーを加熱焼失させる時
に、高分子ポリマーの熱膨張や熱分解で発生したガスに
よって焼結体表面に亀裂が生じ易いという不都合もあ
る。
【0006】このように従来の三次元網目構造の発熱体
は強度の面で様々な問題があった。発熱体自体を小型化
すれば強度的な問題をある程度補うことができるが、そ
のためには開口径をさらに微細にして接触面積を大きく
する必要がある。しかし、このようにすると、製造時に
PTC原料スラリーの脱液が難しくなり、三次元網目構
造が目詰まりを起して十分な通気量が得られなくなって
しまう。
【0007】この発明は、このような従来技術の問題点
を解決し、流通させる気体と発熱体との接触面積を大き
くすることによって伝熱効率を向上することができ、さ
らに高強度である多孔質発熱体を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、PTC材料
で構成され三次元網目構造をもつ多孔質発熱体におい
て、気孔率が60%以上98%以下であって、網目構造
の開口径が50μmを超え5000μm以下であって、
三次元網目構造の骨格に沿った貫通孔を持たないことを
特徴とする多孔質発熱体を要旨としている。
【0009】
【実施例】本発明による多孔質発熱体の気孔率は60%
以上98%以下である。気孔率をこの範囲に限定したの
は、気孔率が60%未満であると、気体の透過断面積が
小さくなり、加熱効率が悪くなるためである。また、気
孔率が98%を超えると、三次元網目構造の骨格の太さ
が細くなり、充分な強度が得られない。
【0010】本発明による多孔質発熱体の網目構造の開
口径は50μmを超え5000μm以下である。開口径
をこの範囲に限定したのは、開口径が50μm以下であ
ると、気体の透過抵抗が大きくなりすぎて、充分な通気
量を得ることが困難になるためである。また開口径が5
000μmよりも大きい場合には、発熱体の表面積が小
さくなって、流通させる気体との接触面積が充分でなく
なる。そのため充分な熱伝導効率が得られない。開口孔
は、好ましくは60〜5000μmにし、さらに好まし
くは300〜2000μmにする。
【0011】本発明による多孔質発熱体は三次元網目構
造の骨格に沿った貫通孔を有さない。このような貫通孔
を有さない多孔質発熱体を得るために、本発明による多
孔質発熱体は特別な製造方法で作るものである。すなわ
ち、気孔率が60%以上98%以下であり網目構造の開
口径が50μmを超え5000μm以下であって三次元
網目構造の骨格に沿った貫通孔を持たない多孔質発熱体
を得るために、PTC原料を含む混合物を起泡させ、起
泡状態を維持したままで、これを焼結するのである。こ
のように泡状構造を固定した状態のまま焼結することに
よって骨格に沿った貫通孔を有さない多孔質発熱体が得
られる。三次元網目構造の骨格に沿った貫通孔がない
と、中空の骨格は少ないかまたはほとんどないことにな
る。このため充分な強度を維持しつつ三次元網目構造を
微細に形成し接触面積を大きくすることができるのであ
る。
【0012】泡状構造の固定化法としては、乾燥や、混
合物中に添加した有機高分子のゲル化、凍結のうち、少
なくとも1つを採用することが望ましい。
【0013】さらに、泡状構造を固定する際に、PTC
混合物の流動性を失わせ固定するまでにいわゆる誘導期
間なるものを設けることが望ましい。
【0014】三次元網目構造を構成するPTC材料は、
BaTiO3 を主成分として、これにシフター剤として
PbO、半導体化剤としてLa,Y,Sb,Nb等、特
性改良剤としてMn等及び焼結助剤を添加して焼結した
ものである。
【0015】充分に安定したPTC特性を得るために
は、5μm以下程度の均一な結晶粒径を持つことが望ま
しく、相対密度で80〜95%程度の物が望ましいが、
相対密度は100%のものでも良い。
【0016】以下、本発明の多孔質発熱体の製造法をさ
らに詳しく説明する。
【0017】例えば、PTC原料粉と分散媒をバインダ
ー、分散剤、起泡剤のうち少なくとも一つと共に混合し
て原料混合物を調整する。これを攪拌して起泡させた
後、泡状構造を固定化し、成形、焼結して多孔質発熱体
を製造する。
【0018】バインダーは、乾燥後の成形体強度を増し
作業を容易にするため及び原料混合物の起泡効率を増し
泡の安定化をはかる目的で添加される。
【0019】分散剤は、分散媒中でPTC原料粉を分散
して原料混合物の高濃度化を可能にし、成形体での粉体
充填密度を増加する目的で添加される。
【0020】起泡剤は、原料混合物の起泡性を向上し成
形体の気孔率を増す目的で添加され、また生じた泡を安
定化し、泡状構造が固定される前に、泡が消失しないよ
うに添加される。
【0021】機械的な攪拌によって起泡させてもよい
し、手動による攪拌により起泡させてもよい。また、ガ
スを生ずる化学反応を利用し起泡する方法、原料混合物
中に気体を導入して細かい気泡を作る方法、加圧して気
体を溶解し減圧により気泡を発生させ起泡する方法、ジ
エチルエーテル等の気化し易い物質を分散し加熱により
気化して気泡を作り起泡する方法もあり、これらの方法
のうち1つもしくは2つ以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0022】泡状構造の固定は、乾燥、PTC原料の混
合物に添加した有機高分子のゲル化、凍結のうち少なく
とも1つの方法によって泡を含む系の流動性を失わせて
行なう。そして、望ましくは、この固定化の過程におい
て、適当な誘導期間を設ける。このように誘導期間を設
けることによって、気泡を含有する系が一定期間流動し
た後に固定されることになり、開口径を制御することが
容易になるのである。
【0023】前記のように泡状構造を固定し成形した
後、成形体を乾燥して、適切な温度で焼結する。そし
て、所定形状に加工し、電極を形成して、多孔質発熱体
が製造される。
【0024】なお、PTC材料とは温度が高くなると抵
抗値が高くなるもので、ある温度まで抵抗値が急激に上
昇する。一般にBaTiO3 系のセラミックであり、サ
ーミスタ、自動消磁素子、自己制御型ヒーター等に利用
される材料である。
【0025】実験例1 平均粒径0.5μmのPTC原料粉100重量部に、ポ
リアクリル酸アンモニウム1重量部、イオン交換水50
重量部、PVA2重量部を加えボールミルにて10時間
混合した。次に、これにステアリン酸アンモニウム1重
量部、アクリル系バインダー5重量部、イオン交換水1
0重量部を混合しながら攪拌機で起泡した。泡が安定し
た後、薄板状に成形し乾燥器で乾燥して起泡状態が固定
化された成形体を得た。
【0026】この成形体を、空気中1400℃で0.5
時間焼結して三次元網目構造を持つPTC多孔体を得
た。このPTC多孔体は平均開口径600μmであり、
平均気孔径2000μm、気孔率70%、常温での3点
曲げ強度15Mpa、キュリー点200℃であった。
【0027】この焼結体を直径50mm、厚さ3mmに
加工し、両面に銀電極を形成して、50Hz、AC10
0Vにて発熱試験を行ったところ、風量0.3m3 /m
inで380Wの発熱量が得られた。またこの条件で5
00時間経過した後でも発熱温度の低下がほとんど見ら
れなかった。
【0028】比較例1 実験例1と同じPTC原料粉100重量部に、ポリアク
リル酸アンモニウム1重量部、イオン交換水50重量
部、PVA2重量部を加えボールミルにて10時間混合
し、スラリーを得た。
【0029】次に、開口径2000μmのウレタンフォ
ームをスラリー中に浸漬し充分に脱液した後に乾燥し
た。それらの操作を10回繰り返し成形体を得た。
【0030】この成形体を1400℃で0.5時間焼結
したところ、得られた三次元網目構造を持つPTC多孔
体は、平均開口径1200μmであり、気孔率85%、
常温での3点曲げ強度1.0Mpaであり、非常に低強
度であった。このように低強度である原因は三次元網目
構造の骨格に沿った貫通穴が存在するからである。
【0031】比較例2 実験例1と同じPTC原料粉を用い、押出し成形でハニ
カム成形体を作製した。この成形体を、1400℃で
0.5時間焼結してハニカム状焼結体を得た。このハニ
カムの開口径は800μmであった。
【0032】この焼結体を直径50mm、厚さ8mmに
加工し、両面に銀電極を形成して、50Hz、AC10
0Vにて発熱試験を行ったところ、風量0.3m3 /m
inで370Wの発熱量が得られた。なお、前述の実験
例1では同径で厚さ3mmの発熱体によってこれと同等
の発熱量が得られた。
【0033】以上のように、本発明の多孔質定温発熱体
は、実用に供するに充分な強度を持ち、さらに、ハニカ
ム状発熱体と比較して小さな素子サイズで、同等の発熱
量を得ることができることは明らかである。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の多孔質発熱
体によれば、高強度、コンパクトでかつ発熱量の大きな
気体加熱用のヒーターを得ることができる。
【0035】また、本発明の多孔質発熱体は簡単かつ安
価に製造することができる。 ◆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新妻 明子 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 PTC材料で構成され三次元網目構造を
    もつ多孔質発熱体において、気孔率が60%以上98%
    以下であって、網目構造の開口径が50μmを超え50
    00μm以下であって、三次元網目構造の骨格に沿った
    貫通孔を持たないことを特徴とする多孔質発熱体。
JP6102792A 1992-02-18 1992-02-18 多孔質発熱体 Pending JPH05234664A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6102792A JPH05234664A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 多孔質発熱体

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JP6102792A JPH05234664A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 多孔質発熱体

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JPH05234664A true JPH05234664A (ja) 1993-09-10

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ID=13159413

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JP6102792A Pending JPH05234664A (ja) 1992-02-18 1992-02-18 多孔質発熱体

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JP (1) JPH05234664A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4880589A (en) * 1985-08-02 1989-11-14 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Process of making a non-oriented, surface-roughened film or sheet

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4880589A (en) * 1985-08-02 1989-11-14 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Process of making a non-oriented, surface-roughened film or sheet

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