JPH05230790A - 難燃耐熱紙 - Google Patents

難燃耐熱紙

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JPH05230790A
JPH05230790A JP6107492A JP6107492A JPH05230790A JP H05230790 A JPH05230790 A JP H05230790A JP 6107492 A JP6107492 A JP 6107492A JP 6107492 A JP6107492 A JP 6107492A JP H05230790 A JPH05230790 A JP H05230790A
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JP
Japan
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paper
calcium silicate
heat
flame
magnesium oxysulfate
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Pending
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JP6107492A
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English (en)
Inventor
Kouji Reizei
浤二 冷泉
Tadashi Matsunami
正 松波
Moichi Murata
茂一 村田
Michiaki Okuda
道明 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ORIBESUTO KK
ORIENTAL ASBEST
Ube Corp
Original Assignee
ORIBESUTO KK
ORIENTAL ASBEST
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抄紙性が良く高歩留で抄造できる難燃紙であ
って、その難燃性が高くしかも可燃材料が燃焼により消
失しても紙としての形状を保持するという耐熱形状保持
性に優れている難燃耐熱紙を開発すること。 【構成】 珪酸カルシウム90〜20重量%とマグネシ
ウムオキシサルフェート10〜80重量%との混合物1
00重量部に対して、繊維材料・他の添加物等を5〜1
00重量部配合して抄造した紙材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃耐熱紙、すなわち難
燃ないしは不燃性の物性を有し耐熱性つまり加熱時の形
状保持性にも優れているという紙材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から使用されている難燃ないしは不
燃性の紙材としては、石綿紙、水酸化アルミニウム紙、
珪酸カルシウム紙などがあげられる。
【0003】石綿紙は、不燃性でありしかも加熱時の形
状保持性(以下、耐熱形状保持性という)や耐薬品性も
優れたものであるが、この石綿は肺ガンの原因物質であ
ることが判明し衛生上の観点からその使用が制限されて
いる。
【0004】水酸化アルミニウム紙は、水酸化アルミニ
ウム粉末を繊維材料中に配合したものであって、この粉
末が約300℃の温度以上で多量の結晶水を放出するた
めにパルプ等の可燃成分の燃焼が抑制されるという効果
を有し難燃性に優れているが、支持体となるパルプ等の
繊維材料が燃焼により消失すると紙としての形状を保持
できなくなり耐熱形状保持性が悪いという欠点を有して
いる。
【0005】珪酸カルシウム紙は、例えば特開昭58−
98495号公報や特開昭59−21799号公報等に
開示されているように、珪酸カルシウムを繊維材料と絡
ませて製造される紙材であり、パルプ等の可燃材料が燃
焼により消失しても紙としての形状を保持できるもの
の、前記の水酸化アルミニウムのような可燃成分の燃焼
を抑制する効果はなく、またこの珪酸カルシウムだけを
繊維材料に配合すると抄紙時の歩留が悪く抄紙性が劣る
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
難燃紙はそれぞれに欠点を有し、要望されている難燃紙
の物性を充分に満たしているとは云えない現状となって
いる。本発明は、この難燃紙の現状を打破することを目
的としてなされたものであって、難燃性ないしは不燃性
に優れ、かつ可燃材料が焼失しても紙としての形状を保
持する耐熱形状保持性を有し、しかも製造に際しての抄
紙性も良好であるという極めて有用性の高い新規な難燃
耐熱紙を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに鋭意研究した結果、マグネシウムオキシサルフェー
トが従来に増して非常に有効に利用できることを見い出
し、このマグネシウムオキシサルフェートと珪酸カルシ
ウムを混合したものを主要材料とする紙材を抄紙すれ
ば、極めて優れた難燃耐熱紙になることを知ったのであ
る。
【0008】すなわち本発明は、珪酸カルシウム90〜
20重量%とマグネシウムオキシサルフェート10〜8
0重量%との混合物100重量部に対して、繊維材料及
び/又は他の添加物を5〜100重量部配合してなるこ
とを特徴とする難燃耐熱紙、を要旨とするものである。
【0009】本発明における珪酸カルシウムとは、珪酸
原料と石灰原料を水熱合成して得られるもので、その化
学組成は代表的には下記のように表される。 5CaO・6SiO2 ・ 5H2 O 又は、6CaO・6SiO2
・H2 O そして、この珪酸カルシウムの形状は長さ2〜6μで、
アスペクト比1〜20の繊維状結晶が絡まり合ったマユ
(繭)状を呈したものもある。
【0010】次に本発明におけるマグネシウムオキシサ
ルフェートとは、その粉末X線回析スペクトルがAST
M No.7−415のそれと良く一致しており、代表的に
は該ASTM No.7−415に記載の示性式であるMg
SO4 ・5Mg(OH)2 ・3H2 Oで表すことができ
ると考えられる。このマグネシウムオキシサルフェート
の形状は、直径0.1〜10μで、アスペクト比が50
〜100の繊維状を呈し、見かけ比重0.1程度とかな
り嵩高いものである。
【0011】本発明の最大の特徴は、上記マグネシウム
オキシサルフェートと珪酸カルシウムとの組合せにあ
り、マグネシウムオキシサルフェートが結晶水を多く含
みかつ繊維状の形状であることが、後述する如く珪酸カ
ルシウムとの相乗効果により、非常に有効に作用するの
である。
【0012】本発明は前記した珪酸カルシウムと上記の
マグネシウムオキシサルフェートとの混合物に、繊維材
料及び/又は他の添加物を配合し抄紙して得られる難燃
耐熱紙である。
【0013】この繊維材料としては特に限定されるもの
ではないが、有機繊維を使用する場合は難燃性を維持す
るために20%以下が好ましく、また耐熱性及び難燃性
を向上させるために、例えばガラス繊維やセラミック繊
維等の無機繊維を有機繊維と併用することが望ましいも
のである。
【0014】また他の添加物としては高分子凝集剤、ス
チレンブタジエン共重合体、ポリアクリル酸エステル、
ポリアクリルアミド等の有機重合体、更にはアルミナゾ
ル、シリカゾル等の無機系膠質物質等があげられ、これ
らを目的とする紙材の用途等により適宜配合すれば良い
ものである。
【0015】前記の繊維材料と上記の他の添加物との配
合割合は、特に限定されるものではなく目的用途等によ
り選定すれば良いもので、場合によっては繊維材料のみ
又は他の添加物のみを配合することも可能である。
【0016】そして珪酸カルシウムとマグネシウムオキ
シサルフェートの混合物100重量部に対して、上記の
繊維材料及び/又は他の添加物の配合が5重量部未満の
少量の場合では紙としての強度がなく取扱い性に劣り、
同じくこの配合割合が100重量部をこえる多量になる
と耐熱形状保持性及び難燃性が著しく低下するので、こ
の繊維材料及び/又は他の添加物の配合は、5〜100
重量部の範囲が好ましい。
【0017】
【作用】次に本発明の大きな特徴である珪酸カルシウム
とマグネシウムオキシサルフェートとの混合による作用
効果を、その混合率を限定した理由と共に説明する。
【0018】マグネシウムオキシサルフェートは前記し
た如く多量の結晶水を保有し、これが300〜400℃
以上に加熱されるとその結晶水を放出するため、可燃成
分の燃焼を抑制する作用を発揮し、難燃性に優れた効果
を示すのである。
【0019】一方、珪酸カルシウムは従来から知られて
いるように耐熱形状保持性が優れているため、本発明の
紙材中の可燃成分が燃焼により消失しても紙としての形
状を保持する作用を発揮し耐熱性に優れた効果を示すの
である。
【0020】この珪酸カルシウム単独ではパルプ等の繊
維材料への吸着が悪く低歩留になるのであるが、マグネ
シウムオキシサルフェートを併用することにより、この
マグネシウムオキシサルフェートが微細で高アスペクト
比を有しているため、これが珪酸カルシウムを効率的に
捕捉しパルプ等の繊維材料への吸着を促進し、その結果
として高歩留を可能にするのである。
【0021】さらに、このマグネシウムオキシサルフェ
ートは高アスペクト比を有しているため、材料間の絡み
合いが強くなり、珪酸カルシウムの耐熱形状保持性の長
所を損なうことはないのである。
【0022】それに比べて、従来使用されていた水酸化
アルミニウムは、マグネシウムオキシサルフェートと同
様に加熱(300℃以上)により結晶水を放出するので
あるが、繊維状ではないため耐熱形状保持性には全く効
果がなく、仮に珪酸カルシウムと併用しても珪酸カルシ
ウムの耐熱形状保持性を維持することが困難になるので
ある。しかし、前述の如く本発明におけるマグネシウム
オキシサルフェートは繊維状であるため珪酸カルシウム
とも絡み合い珪酸カルシウムの長所である耐熱形状保持
性を維持させるのである。
【0023】この様にマグネシウムオキシサルフェート
と珪酸カルシウムは相互に相乗効果を発揮して、高歩留
を維持させ、難燃性を高め、耐熱形状保持性を向上させ
るのである。
【0024】この珪酸カルシウムとマグネシウムオキシ
サルフェートとの混合率において、珪酸カルシウムが9
0重量%をこえマグネシウムオキシサルフェートが10
重量%未満になると、耐熱形状保持性は良いものの、結
晶水の放出が少なくなり可燃成分の燃焼を抑制する効果
つまり難燃性が低下すると共に抄紙性も劣り歩留も悪く
なるのである。
【0025】一方、マグネシウムオキシサルフェートが
80重量%をこえ珪酸カルシウムが20重量%未満にな
ると、難燃性及び抄紙性に優れるものの、耐熱形状保持
性のすぐれた珪酸カルシウムが少なすぎるため、支持体
となるパルプ等の繊維状材料が燃焼により消失すると紙
としての形状を保持することが困難になるのである。
(ただし、従来の水酸化アルミニウム紙より良好)
【0026】上述した理由により、本発明においては珪
酸カルシウム90〜20重量%及びマグネシウムオキシ
サルフェート10〜80重量%という混合率に限定した
のである。
【0027】本発明は以上の様なものであり、この難燃
耐熱紙は非常に優れた難燃性と耐熱形状保持性を有し、
しかも製造時における抄紙性も優れ高歩留であり、その
用途としては床・壁・天井等の建築用基材、ガスケット
材料、断熱基材、耐火被覆材、フイルター用基材などに
極めて有用に使用できるものである。
【0028】
【実施例】下記の表1に示した実施例1、実施例2、比
較例1、比較例2の4通りの配合組成により湿式抄造法
にてそれぞれ抄紙して、難燃性の紙材を得た。
【0029】
【表1】
【0030】これらの紙材を抄造したときの各々の歩留
(%)、及び得られた紙材の諸物性を下記の表2に示
す。なお、表2における燃焼性はJIS−A1322に
準拠して測定した評価であり、また耐熱性は耐熱形状保
持性を示すもので500℃にて1時間焼成した後の引張
強度で評価したものである。
【0031】
【表2】
【0032】表1および表2より、以下の如き所見が認
められる。 (a)繊維材料に難燃材料として珪酸カルシウムのみを
配合した比較例1は耐熱形状保持性には優れているが、
固形分の抄紙歩留が悪く燃焼性も防炎3級で劣る結果と
なっている。 (b)また同じく難燃材料として水酸化アルミニウムの
みを配合した比較例2は歩留や難燃性は良好なものの耐
熱形状保持性は全くない。
【0033】(c)これらに比べて実施例1や実施例2
の様に、繊維材料に対して珪酸カルシウムとマグネシウ
ムオキシサルフェートを適切な割合で配合したものは、
歩留、難燃性、耐熱形状保持性のいずれにおいても優れ
た結果を示している。
【0034】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に本発明は、難燃
性と補強効果を有するマグネシウムオキシサルフェート
を珪酸カルシウムと併用して配合した点に最大の特徴を
有し、作用欄にて詳述した様に、この珪酸カルシウムと
マグネシウムオキシサルフェートとが相乗的に作用し
て、抄紙性が良く高歩留を確保し、難燃性を向上させ、
しかも優れた耐熱形状保持性を発揮させるという極めて
顕著な効果を奏するものとなっている。
【0035】したがって本発明難燃耐熱紙は、そのすぐ
れた特性により防火性の各種建築用基材、耐火被覆材や
断熱基材、低引火性のフイルター用基材やガスケット材
料、などとして非常にすぐれた用途を有するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 21/14 21/34 7199−3B D21H 3/78 (72)発明者 村田 茂一 滋賀県滋賀郡志賀町小野朝日1の2の4 (72)発明者 奥田 道明 滋賀県近江八幡市新栄町20の3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸カルシウム90〜20重量%とマグ
    ネシウムオキシサルフェート10〜80重量%との混合
    物100重量部に対して、繊維材料及び/又は他の添加
    物を5〜100重量部配合してなることを特徴とする難
    燃耐熱紙。
JP6107492A 1992-02-17 1992-02-17 難燃耐熱紙 Pending JPH05230790A (ja)

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JP6107492A JPH05230790A (ja) 1992-02-17 1992-02-17 難燃耐熱紙

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JP6107492A JPH05230790A (ja) 1992-02-17 1992-02-17 難燃耐熱紙

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JPH05230790A true JPH05230790A (ja) 1993-09-07

Family

ID=13160625

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6107492A Pending JPH05230790A (ja) 1992-02-17 1992-02-17 難燃耐熱紙

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JP (1) JPH05230790A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5479817A (en) * 1992-07-28 1996-01-02 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug with built-in pressure sensor
KR20230034963A (ko) 2020-07-10 2023-03-10 가부시키가이샤 도모에가와 세이시쇼 난연성 시트

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US5479817A (en) * 1992-07-28 1996-01-02 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Spark plug with built-in pressure sensor
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