JPH05230460A - 土壌改良剤 - Google Patents

土壌改良剤

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JPH05230460A
JPH05230460A JP3504992A JP3504992A JPH05230460A JP H05230460 A JPH05230460 A JP H05230460A JP 3504992 A JP3504992 A JP 3504992A JP 3504992 A JP3504992 A JP 3504992A JP H05230460 A JPH05230460 A JP H05230460A
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JP
Japan
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chitosan
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soil
water
silica
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JP3504992A
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English (en)
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Tadanobu Tsushimo
忠達 津下
Tsutomu Oda
務 織田
Akira Akiyama
彰 秋山
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HITOMI SANGYO KK
Original Assignee
HITOMI SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キトサンを使用する土壌改良剤において、土
壌に施用後の水による流出を極めて少なくして土壌改良
効果を高める。 【構成】 100 メッシュ通過区分が少なくとも95重量%
の珪石類に、平均分子量が 2,000〜 100,000であり、10
0ml の水に対する溶解度が少なくとも2gのキトサンを
吸着させてなり、キトサン 100重量部に対する珪石類の
割合が50〜 200重量部である土壌改良剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、珪石類にキトサンを吸
着させてなる土壌改良剤に関し、さらに詳しくは、水溶
性で、かつ分子量の比較的低いキトサンを珪石類に吸着
させてなる土壌改良剤に関する。本発明の土壌改良剤は
キトサンが植物の成長を促進するのみならず、植物に与
える効果を大幅に持続させることができるので土壌改良
剤として広く利用することができる。
【0002】
【従来の技術】水溶性で、しかも比較的分子量が低いキ
トサンを得る方法として、従来より多くの方法が知られ
ている。例えば、キトサンを塩素ガスと接触させる方法
(特開昭60−186504号公報参照、以下公知方法1とい
う)、キトサンにアスコルビン酸を処理する方法(特開
昭63-63701号公報参照、以下公知方法2という)、キト
サンを亜塩素ナトリウムと過酸化水素とを含有する水溶
液中で処理する方法(特開昭63−120701号公報参照、以
下公知方法3という)、キトサンを特定濃度の過酸化水
素水溶液中で処理する方法(特開平2-22301号公報参
照、以下公知方法4という)及びキトサンを酢酸に溶解
した後、過酢酸で処理する方法(特開平2-41301号公報
参照、以下公知方法5という)が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知方法1〜5で
得られたキトサンは、低分子量化され、しかも水に可溶
なため、植物に対し土壌改良剤などとして利用されてい
る。しかしながら、これらのキトサンを土壌改良剤とし
て利用する場合には、キトサンが水に可溶性であるた
め、使用したキトサンがすべて土壌に吸収されて有効に
利用されるわけではなく、その一部は水によって流出し
て有効に利用されない結果となる。
【0004】従って、本発明は前記した従来技術の問題
点がなく、水溶性であり、かつ低分子量のキトサンを用
いて、土壌に施用後の水による流出がきわめて少ない土
壌改良剤を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、100 メ
ッシュ通過区分が少なくとも95重量%の珪石類に、平均
分子量が 2,000〜 100,000であり、100ml の水に対する
溶解度が少なくとも2gのキトサンを吸着させてなり、
キトサン 100重量部に対する珪石類の割合が50〜 200重
量部であることを特徴とする土壌改良剤によって前記問
題点を解決することができる。
【0006】以下、本発明を具体的に説明する。A) 珪石類 本発明において使用することができる珪石類としては、
珪石質と半珪石質とに大別される。珪石質の代表例とし
ては、白珪石、軟珪石、玉石及び炉材珪石があげられ
る。珪石質のSiO2含有量は、通常90重量%以上であり、
不純物としてアルミナ (Al2O3)などを含有する。一般に
は、SiO2の含有量が93〜95重量%、好ましくは98重量%
以上(アルミナとアルカリ分とが 0.5重量%以下) のも
のを使用する。一方、半珪石質は、SiO2の含有量は通常
約70重量%であり、Al2O3 の含有量は25重量%以下、一
般には、20重量%以下である。一般には、SiO2の含有量
は70〜90重量%、通常、70〜85重量%であり、Al2O3
含有量は10〜25重量%、一般には、10〜20重量%であ
る。
【0007】前記の珪石類は、主として耐火物、断熱
材、セメント原料、ガラス繊維などの原料として広く利
用されているものである。これらの珪石類は、天然に産
出しているものであり、前記のシリカ(SiO2)及びアル
ミナ(Al2O3)のほかに、不純物として、少量の鉄の酸化
物(例 Fe2O3)やアルカリ分を含有する。本発明におい
ては、天然に産出する珪石類を 100メッシュ通過区分が
少なくとも95%になるように粉砕して使用すればよい。
100 メッシュ通過区分が95重量%未満では、キトサンの
吸着量が乏しく、土壌改良剤としてその効果を充分発揮
させることができない。
【0008】B) キトサン 本発明において用いることができるキトサンは、前記公
知方法1〜5によって製造したものを使用することがで
きるが、さらに過酸化水素水溶液と氷酢酸(CH 3COOH の
含有量が約85〜92%) と少量の濃硫酸とから得られる混
合液に分子量が高い(通常10万〜 300万) キトサンを混
合させ、反応させることによって製造したものを使用す
るのが好ましい。
【0009】本発明において使用することができるキト
サンは、例えば前記したような方法によって得られるキ
トサンのうち、100ml の水に対する溶解度 (20℃におい
て)が少なくとも2g、好ましくは3g以上であり、か
つ平均分子量が 2,000〜80,000のものである。更に、脱
アセチル化度が85%以上、特に90%以上のものが好まし
い。100ml の水に対する溶解度(20℃において)が2g
未満のキトサンを用いた場合には、本発明に係る土壌改
良剤を製造する際に、多量の水を必要とし、この水を除
去する際に工業的に問題がある。また、キトサンの平均
分子量が 2,000未満では珪石類に効果的に吸着させるこ
とが難しく、逆に平均分子量が80,000を超えると、前記
の溶解度を有するキトサンを得ることが難しい。
【0010】C) 珪石類の割合 本発明に係る土壌改良剤は、前記キトサン 100重量部に
対し、前記珪石類を50〜 200重量部、好ましくは60〜 1
80重量部配合する。キトサン 100重量部に対する珪石類
の割合が50重量部未満でも、又は 200重量部を超えて
も、得られる土壌改良剤は或る程度の効果を発揮する
が、その効果は実用上充分なものとはいえない。
【0011】D) 土壌改良剤の製造 本発明に係る土壌改良剤は、例えば担体などに化学物質
を吸着させる方法として従来工業的に行われている任意
の方法によって、珪石類の空隙などにキトサンを吸着さ
せればよい。その製造方法の一例として、水 100mlに対
して1g以上で、使用するキトサンの溶解度以下の範囲
の量のキトサンを水に溶解させ、この溶液に前記珪石類
を添加して充分攪拌した後、安定するまで放置(一般に
は、2時間以上、通常13〜24時間)し、水分を完全に除
去する方法をあげることができる。完全に水分を除去す
る方法としては、工業的に一般に行われている方法を適
用すればよく、その代表例としては、キトサンを吸着さ
せた珪石類を濾過し、乾燥させてもよく、さらにそのま
ま減圧乾燥器で減圧下で水分を蒸発させてもよい。この
ようにして、珪石類にキトサンが前記の割合で吸着され
た土壌改良剤を得ることができる。
【0012】以上のようにして得られる本発明に係る土
壌改良剤は、そのまま使用してもよく、錠剤・団子状な
どに形成すればさらに効果的である。本発明の土壌改良
剤は、また、一般に使用される肥料(例:尿素、硫酸ア
ンモニウム、りん酸カルシウム類、カリウム化合物な
ど、或いはこれらを有効成分とする化成肥料、有機肥料
など)と同時に、または別々に使用することができる。
【0013】本発明に係る土壌改良剤の特徴は、珪石類
の特質である多孔性及び保水性を充分に利用し、かつキ
トサンの植物に与える効果の持続性を充分に発揮させる
ことである。即ち、珪石類に吸着されたキトサンが、土
壌に少量ずつ溶け出し、前記キトサンの効果を長期にわ
たって発揮するものと考えられ、その利用価値が大幅に
増大すると思われる。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲を以下の実施例に限定するも
のでないことはいうまでもない。なお、本発明において
並びに以下の実施例及び比較例において、キトサンの平
均分子量は、シュタウジンガーの粘度式に従って重合度
を算出し、キトサンの単位量を乗じて求めた。また、ア
ミノ基の含有量は、トルイジンブルーを指示薬とし、既
知濃度のポリビニル硫酸カリウムでコロイド滴定によっ
て求めた。
【0015】参考例1 以下の実施例及び比較例1〜3において使用したキトサ
ンは以下のようにして製造した。濃度89.5重量%の酢酸
水溶液、濃度34.5重量%の過酸化水素水溶液及び濃度96
重量%の濃硫酸を反応槽(容量約 250L)中に仕込み、
温度28〜30℃において30分間混合液が均一になるように
充分攪拌した。得られた混合液に原料キトサン(平均分
子量約 100,000、脱アセチル化度93%)5kgを添加し、
48〜53℃の温度範囲で充分攪拌しながら反応を行った。
得られた反応液を30℃まで冷却した後、9.8 重量%の苛
性ソーダ水溶液を、液温が40℃を超えないように冷却及
び攪拌しながら、前記混合液を生成するために用いた酢
酸 (CH3COOH として) と同量を添加し中和を行い、次に
遠心濾過した。中和液中に溶解しないゲル量は 0.3kgで
あった。次に限外濾過及び電気透析を行い、その結果、
中和などによって生成した酢酸ナトリウムなど低分子量
物のナトリウムイオンがほぼ認められないことを確認し
た。その後、スプレードライヤーで乾燥し、4.0kg の微
粉末 (平均粒径約2μm)が得られた。得られたキトサン
の平均分子量は10,800であり、アミノ基の含有量は8.15
%であった。このキトサンを常温 (20℃) において 100
mlの水に溶解したところ、少なくとも20gが溶解した。
さらに、実施例1〜4及び比較例1〜2において珪石類
は、SiO2の含有量が94.5重量%、Al2O3 の含有量が 4.5
重量%であり、100 メッシュ通過区分が96%である珪石
質を用いた。
【0016】実施例1〜4並びに比較例1及び2 あらかじめ50リットルの水に前記キトサン 2.5kgを、常
温において溶解した。得られた溶液に表1に示した通り
前記珪石質を添加(キトサン 100g当りの量)し、それ
ぞれ充分攪拌したのち、24時間放置した。その後、キト
サンを吸着させた各珪石質を濾過したのち、減圧乾燥器
を用い、60℃において3時間乾燥させた。このようにし
て得られた珪石質にキトサンを吸着させた土壌改良剤の
キトサン100 重量部に対する珪石質の割合を表1に示
す。
【0017】実施例5及び6 実施例1において使用した珪石質の代わりに、SiO2の含
有量が98.6重量%、アルミナとアルカリ分とが 0.4重量
%であり、かつ 100メッシュ通過区分が97%である珪石
質 (実施例5)及びSiO2の含有量が76重量%、Al2O3
含有量が18重量%であり、しかも 100メッシュ通過区分
が96%である半珪石質 (実施例6)を使用した以外は、
実施例1と同様にして土壌改良剤を製造した。得られた
土壌改良剤のキトサン 100重量部に対するこれらの珪石
類の割合を表1に示す。
【0018】比較例2 珪石類を全く配合せず、前記キトサンの水溶液を比較例
2とした。
【0019】比較例3 実施例1において用いた珪石質の代わりに、100 メッシ
ュ通過区分が84重量%(SiO2 の含有量及び Al2O3の含有
量は実施例1において使用した珪石質と同じ)である珪
石質を使用した以外は、実施例1と同様にして土壌改良
剤を製造した。
【0020】比較例4 実施例1において用いたキトサンの代わりに、100ml の
水に対する溶解度が0gであり、平均分子量が約 300,0
00であるキトサンを用いた以外は、実施例1と同様にし
て土壌改良剤を製造しようと試みたが、キトサンが全く
水に溶解しないため、珪石類にキトサンがほとんど吸着
しなかった。
【0021】以上のようにして得られた各土壌改良剤
を、農薬及び多肥により障害を起こしている畑土を用
い、こまつ菜にて栽培テストを実施し比較検討した。な
お比較例2においては、播種3日前にキトサン水溶液を
灌注し、播種以降は7日に一度灌注を施した。全実施例
並びに比較例1及び3においては、各土壌改良剤試料を
播種7日前に前記畑土中にあらかじめ混合させておい
た。また、対照例は、キトサン又はキトサンを吸着させ
た珪石類をなんら施用しなかったものである。結果を表
1に示す。
【0022】 表 1 ────────────────────────────────── 実施例または 珪 石 類 こまつ菜発病率 比較例 添加量(g)1* 割合(重量部)*2 (%) 実施例1 100 143 14 実施例2 80 125 16 実施例3 60 105 15 実施例4 45 80 13 実施例5 100 144 14 実施例6 100 142 14 比較例1 150 220 25 比較例2 0 0 32 比較例3 150 250 27 比較例4 − − 60 ──────────────────────────────────*1 :キトサン 100gに対する珪石類の添加量*2 :土壌改良剤中のキトサン 100重量部に対する珪石類
の割合(重量部)
【0023】
【発明の効果】以上の結果より明らかなように、本発明
に従って、珪石類に水溶性で、しかも分子量が比較的低
いキトサンを吸着させてなる土壌改良剤を施用すること
により、酸性土壌の改善と嫌気性菌による病害の防除を
促進させ、植物のより健全な成長を助けていることは明
白である。これは、珪石類に吸着している前記キトサン
が微量ずつ溶け出し、キトサンが有する種々の効果を長
期間にわたって発揮するためと思われる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100 メッシュ通過区分が少なくとも95重
    量%の珪石類に、平均分子量が 2,000〜 100,000であ
    り、100ml の水に対する溶解度が少なくとも2gのキト
    サンを吸着させてなり、キトサン 100重量部に対する珪
    石類の割合が50〜 200重量部であることを特徴とする土
    壌改良剤。
JP3504992A 1992-02-21 1992-02-21 土壌改良剤 Pending JPH05230460A (ja)

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JP3504992A JPH05230460A (ja) 1992-02-21 1992-02-21 土壌改良剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1108311C (zh) * 2000-04-17 2003-05-14 武汉大学 一种制备低聚水溶性壳聚糖的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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