JPH05228317A - セラミックス製品及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス製品及びその製造方法

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JPH05228317A
JPH05228317A JP31536691A JP31536691A JPH05228317A JP H05228317 A JPH05228317 A JP H05228317A JP 31536691 A JP31536691 A JP 31536691A JP 31536691 A JP31536691 A JP 31536691A JP H05228317 A JPH05228317 A JP H05228317A
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JP
Japan
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ceramic product
water
solid
repellent
filter
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JP31536691A
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English (en)
Inventor
Minoru Sekine
稔 関根
Takuji Umagoe
卓二 馬越
Tamio Fujieda
民夫 藤枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAIHEIYO RANDAMU KK
Original Assignee
TAIHEIYO RANDAMU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 連続的に再生処理が可能であり、特に微細な
粒子を含む低濃度溶液の濃縮用に最適のセラミックス製
品、その製造方法及びそのセラミックス製品より成る濃
縮用固液分離用素子を提供する。 【構成】 板状や筒状或いはセル状の形状を有する多孔
質セラミツクス製品の構造体に撥水性樹脂又は撥水性化
合物を含浸、乾燥熱処理してコートを形成して成るセラ
ミックス製品。このセラミックス製品を使用して、微細
な粒子を含む低濃度溶液の濃縮用固液分離用素子とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続的に再生処理が可
能であり、特に微細な粒子を含む低濃度溶液の濃縮用に
最適のセラミックス製品、その製造方法及びそのセラミ
ックス製品より成る濃縮用固液分離用素子に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
1)従来、セラミックスフィルターと呼ばれているもの
は、材料の特性である耐熱性に着目され、主に300℃
以上の高温雰囲気の気体中に含有される固形物を捕集す
るために使用されてきた。この理由としては、約300
℃以下の低温雰囲気の気体中に含有される固形物の捕集
には、有機性繊維を加工したいわゆる濾布で充分にその
用がなされるためである。更に、この濾布の使用範疇に
は、低温雰囲気の気体中の固形物捕集効果のほか、溶液
中に介在する固形物を捕集する機能も備えており、広く
その用に供されているのが実情である。
【0003】しかしながら、溶液中の固形分濃度が数1
00ppm以下の希薄な溶液で、且つ、その粒子径が数
10μm以下の微細な粒子を含む溶液を処理する場合、
固形物を捕集し、濃縮する操作が目詰まりにより困難と
なり、一般的にこのような希薄な溶液中の固形物濃縮処
理方法としては、濾材の表面にパーライト等の濾過助剤
をプレコートし、濃縮処理完了後、濾過助剤と共に回収
する方法、微細粒子同士をフロック化させ、粗大粒子と
した後、広大な沈澱池又はシックナー等で沈降濃縮さ
せ、フィルタープレス等で脱水濾過させる方法が通例で
あった。しかし、いずれも残査や処理水量等の問題があ
った。
【0004】本発明は、従来、溶液中の固形物処理には
不適とされていた板状や筒状或はセル状の形状を有する
多孔質セラミックス製品を改良して、上記したような煩
雑な処理方法を簡便にすることができるセラミックス製
品及びその製造方法を提供することを目的としている。
また、このセラミックス製品を用いて、溶液中の固形分
が微細で且つ希薄な溶液に対して連続的に濃縮する操作
が可能である固液分離用素子を提供することを目的とし
ている。
【0005】2)また、セラミックスフィルターを湿式
処理用の濾材として使用する例としては、ビール等酒類
中の酵母菌或は火落菌等を除去するために供されている
ことは知られている。
【0006】しかし、いずれも濾材構造上濾材貫通孔内
部で捕集された粒子は、濾液或は圧縮空気等による逆洗
浄再生を行っても系外に排出され難く、特に高圧濾過を
行なった場合、その傾向は著しく、処理後のセラミック
スフィルターは使い捨てられることが通例で、まれに処
理された固形物が有機物の場合、設置された濾材をすべ
て取り外し、燃焼炉等で捕集物と共に焼却除去すること
により再生を計るといった方法がとられている例もあ
る。だが、いずれも装置内に設置したまま連続使用する
上では、非常に煩雑な処理を施さなければならないのが
実情である。
【0007】本発明は、これらの煩雑な再生処理を行わ
ずに、濾過装置の中に濾材を組み込んだままの状態で、
連続的に再生処理を行なうことを可能とする濾材を提供
するために、従来逆洗浄による再生処理が困難であった
セラミックスフィルターに改良を加えたセラミツクス製
品及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】3)更に、特開平1−194916号公報
や特公平3−25207号公報に開示されているコージ
ライト質或は炭化硅素質等のセラミックス粉末を押し出
し成形法等により成形し、焼成して得られるハニカム構
造をもつセラミックスフィルターが知られている。
【0009】しかしこの従来例では、濾過機構としては
多孔性に欠けている(気孔率としては約40%程度)た
め、そのままの状態で湿式処理用濾材として使用した場
合、濾別される固形物成分が濾材表面に堆積するいわゆ
る表面濾過であるため、通液抵抗を大きくしなければな
らず、このことが逆に、濾材特性として重要な貫通孔の
内部に粒子が奥深く入り込み、逆洗浄による再生が困難
となっていた。
【0010】4)また、特公昭50−36248号公報
や特公昭62−56770公報に見られるセラミックス
フィルターの場合は、繊維表面への粒状物質の物理的,
化学的吸着によって粒子捕集が進行するいわゆる内部濾
過方式で行われるため、吸着の度合により、セラミック
ス粉末を基本構造とするセラミックスフィルターと同
様、湿式処理用濾材として使用した場合、濾材構造内部
に捕集された粒子を系外へ排出するための逆洗浄による
再生が困難となっていた。
【0011】本発明では、多孔質セラミックス構造体表
面に化学的処理を施すことにより、これらの粒子捕集機
構における逆洗浄による再生が容易であるセラミツクス
製品及び固液分離用素子並びにその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス製
品は、板状や筒状或いはセル状の形状を有する多孔質セ
ラミツクス製品の構造体に撥水性樹脂又は撥水性化合物
をコートして成るものである。またこの発明によるセラ
ミックス製品を使用して、微細な粒子を含む低濃度溶液
の濃縮用固液分離用素子を提供する。更に本発明セラミ
ックス製品の製造方法は、板状、筒状又はセル状の形状
を有する多孔質セラミックス製品の構造体に撥水性樹脂
又は撥水性化合物を含浸し、乾燥後熱処理により構造体
表面に撥水性の被膜を形成することをその要旨としてい
る。
【0013】
【作用】撥水性樹脂又は撥水性化合物としては、パーフ
ロロアルキル基を有するフッ素化合物、ピリジニウム塩
型化合物、メチロールアミド型化合物、エチレンウレア
型化合物、金属と脂肪酸の錯化合物を利用したクロミッ
ククロライド型化合物及びアルミニウム錯化合物型撥水
剤並びにジルコニウム錯化合物型揆水剤、反応性シリコ
ン樹脂を少量の界面活性剤で乳化したシリコン型撥水
剤、又はパラフィン系ワックス等を挙げることができ
る。
【0014】本発明によれば、濾材構造体内部で捕集さ
れた粒子は、逆洗浄により容易に系外へ排出可能となる
ことが分った。特に、その効果はパーフロロアルキル基
を有するフッ素化合物を構造体にコートした場合に顕著
であり、濾材構造体単位面積当たり0.13g/m2
1.3g/m2の時、著しい効果が確認された。なお、コ
ート量を増加させた場合、撥水効果が強くなりすぎ、特
に、コート量が13g/m2を越えた場合、濾材表面で打
ち込まれた溶液をはじいてしまい、打ち込み圧を増大さ
せないと濾過が進まないという現象を呈した。このた
め、打ち込み圧と撥水力のバランスにより打ち込み圧が
撥水力に勝った場合、捕集された粒子が、貫通孔内部に
奥深く浸入し、逆洗浄による再生が困難となり、10回
程度の繰り返し再生により性能劣化に至った。
【0015】本発明の濃縮用固液分離用素子によれば、
固形分濃度が数100ppm以下で固形物の粒子径が数
10μm以下の微細で希薄な溶液中の固形物を連続的に
捕集し、捕集後逆洗浄を行うことにより逆洗浄液を数%
程度の固形分濃度まで濃縮することが可能である。
【0016】
【実施例】以下に多孔質セラミックス構造体の作製とそ
の撥水性被膜形成条件及び逆洗浄再生回数の実施例を述
べる。
【0017】(実施例1)本発明における実施例では、
濾材構造体の空隙率が比較的大きなセラミツクス繊維を
基本構造とする多孔質セラミックス製品により行なっ
た。先ず、原料として平均径3.2μm、平均繊維長3
00μmのシリカーアルミナ系セラミックス繊維を30
重量部に気孔径をコントロールするために、濾水度70
0ccの針葉樹さらしクラフトパルプ10重量部を加
え、充分に分散撹拌した後、焼結結合材として長石粉末
48重量部及びノニオン系酢ビエマルジョンを12重量
部を加えて充分に混合撹拌した。この混合溶液にカチオ
ン系及びアニオン系の凝集剤を添加し、スラリーをフロ
ック化した後、抄紙機により厚み450μmのシートに
抄きあげた。このシートを乾燥し、成形加工を行ないハ
ニカム状のセルの端部を交互に封止した構造体を成形し
た。乾燥後、室温から有機高分子の分解点までを還元雰
囲気で、更にセラミックス原料の焼結点までを酸化雰囲
気で焼成し、多孔質セラミックス構造体を作った。
【0018】(実施例2)次に、実施例1で得られた多
孔質セラミックス構造体の表面に撥水性被膜を形成する
ための処理条件を表1に示す。
【表1】
【0019】(実施例3)実施例2で撥水処理加工を行
なったそれぞれの試料について、原液中の固形分平均粒
子径5μm,固形分濃度85ppmの溶液の濃縮操作を
行なった。濃縮方法は撥水処理加工を行なったそれぞれ
の試料を固液分離用素子とし、0.2kg/cm2の圧力
で加圧濾過を行ない、固液分離用素子1m2当たり20
0lの溶液を処理した後、圧縮空気により逆洗浄を行な
い、固液分離用素子の再生を行なった。この操作を繰り
返し、その濾過時間が30分を越えた時を固液分離用素
子の劣化寿命とした。それぞれの試料の撥水性樹脂コー
ト量に対する劣化に至るまでの逆洗浄回数の関係を図1
に示す。この図から撥水性コートを施すことで著しく逆
洗浄回数の向上が認められる。
【0020】
【発明の効果】従来、微細な粒子を含む希薄な溶液の濃
縮処理のために煩雑な処理工程を伴っていた操作に対
し、その適用が難しかったセラミックスフィルターに撥
水性加工をすることで、濾過装置内に組み込んだまま連
続的に再生・濃縮を簡便に行なうことができる濾材を提
供することができ、広くその利用分野が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1の各試料について、揆水性樹脂コート量に
対する劣化に至るまでの逆洗浄再生回数の関係を表した
グラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 しかしこの従来例では、濾過機構として
は多孔性に欠けている(気孔率としては約40%程度)
ため、そのままの状態で湿式処理用濾材として使用した
場合、濾別される固形物成分が濾材表面に堆積するいわ
ゆる表面濾過であるため、通液抵抗の上昇が大きく、こ
れを回避 するため打込み圧も大きくしなければならず、
このことが逆に、濾材特性として重要な貫通孔の内部に
粒子が奥深く入り込み、逆洗浄による再生が困難となっ
ていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 (実施例3) 実施例2で撥水処理加工
を行なったそれぞれの試料について、原液中の固形分平
均粒子径5μm,固形分濃度85ppmの溶液の濃縮操
作を行なった。濃縮方法は撥水処理加工を行なったそれ
ぞれの試料を固液分離用素子とし、0.2kg/cm2
圧力で加圧濾過を行ない、固液分離用素子1m2当たり
200リットルの溶液を処理した後、圧縮空気により逆
洗浄を行ない、固液分離用素子の再生を行なった。この
操作を繰り返し、その濾過時間が30分を越えた時を固
液分離用素子の劣化寿命とした。それぞれの試料の撥水
性樹脂コート量に対する劣化に至るまでの逆洗浄回数の
関係を図1に示す。この図から撥水性コートを施すこと
で著しく逆洗浄回数の向上が認められる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状、筒状又はセル状の形状を有する多
    孔質セラミックス製品の構造体に撥水性樹脂又は撥水性
    化合物をコートしたことを特徴とするセラミックス製
    品。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセラミックス製品より成
    る、微細な粒子を含む低濃度溶液の濃縮用固液分離用素
    子。
  3. 【請求項3】 板状、筒状又はセル状の形状を有する多
    孔質セラミックス製品の構造体に撥水性樹脂又は撥水性
    化合物を含浸し、乾燥後熱処理により構造体表面に撥水
    性の被膜を形成することを特徴とするセラミックス製品
    の製造方法。
JP31536691A 1991-11-01 1991-11-01 セラミックス製品及びその製造方法 Pending JPH05228317A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142598A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Toyo Roki Mfg Co Ltd 濾過材及びこの濾過材を使用した濾過システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008142598A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Toyo Roki Mfg Co Ltd 濾過材及びこの濾過材を使用した濾過システム

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