JPH05228215A - 血管拡張方法 - Google Patents

血管拡張方法

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JPH05228215A
JPH05228215A JP4038128A JP3812892A JPH05228215A JP H05228215 A JPH05228215 A JP H05228215A JP 4038128 A JP4038128 A JP 4038128A JP 3812892 A JP3812892 A JP 3812892A JP H05228215 A JPH05228215 A JP H05228215A
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blood vessel
balloon
wall
electrode
expanding
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JP4038128A
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Shinji Hara
新治 原
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INTER NOVA KK
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INTER NOBA KK
INTER NOVA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 拡張後に生じる急性再狭窄を防止し、血管の
拡張を良好に行うことができる血管拡張方法を提供す
る。 【構成】 カテーテル1の先端部に膨脹および収縮が可
能なバルーン6を設け、バルーン6の内部に高周波加温
用の電極7を設ける。また、前記バルーン6内に高圧微
量の造影剤18を循環供給するねじ式ポンプ17を設ける。
そして、バルーン6の内部に造影剤18を循環供給して血
管内壁34を42°C以下に保持しながら血管を拡張し、
また対極板加熱方式により前記電極7側を加熱する。 【効果】 造影剤18によってバルーン6に接する血管内
壁34の温度を下げた状態で、この血管内壁34より深部を
加温して血管を良好に拡張することができ、また、血管
内壁34を42°Cに保つため、血管内壁34に火傷を生じ
るようなことがなく、拡張後の急性再狭窄を予防するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は心臓血管拡張用等に用い
るバルーンカテーテルを用いた血管拡張方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バルーンカテーテルを用いたPTCA
(経皮経管冠動脈形成術)は、動脈硬化により狭窄化し
た血管を押し広げる手術として、近年、心臓冠動脈に対
して広く行われており、また足などの動脈についても行
われている。その動脈硬化は成人病による死因のひとつ
であり、動脈硬化が心臓血管に起こると心筋梗塞とな
り、動脈硬化が脳血管に起こると脳梗塞になり、動脈硬
化が足などの血管に起こると動脈血栓や動脈溜となる。
その内でも心筋梗塞の患者は多数発生し、かつその死亡
率も極めて高いものである。そして血管拡張術はこうし
た心筋梗塞の前症状である胸痛が起きたとき、血管撮影
をおこなって狭窄部を発見し、その狭窄部にバルーンカ
テーテルを挿入し、そのバルーン内に2〜8気圧ほどで
造影剤を注入して膨脹させ血管を拡張するものである。
しかしこのようなバルーンカテーテルを用いた血管拡張
術においては、拡張後の血管に再狭窄が生じる問題があ
る。そしてその再狭窄の内、手術後数年経ってから血管
が細くなる慢性再狭窄の発生が10〜50%報告されて
いる。この慢性再狭窄は長期間に渡る治療期間内に発生
するものであり、実際上それ程致命的な問題にはならな
いが、手術中あるいは手術後数日の間に発生する急性再
狭窄の発生が重大な問題になっている。さらに前記バル
ーンカテーテルを用いた血管拡張術では、手術後の急性
期に血管デタッチメントと呼ばれる拡張後の血管の壁が
脱落してしまうケースが全患者の数%に発生する。これ
は従来の血管拡張術が、バルーンの膨脹による機械的圧
力を用いて血管壁を伸展させるものであるため、中膜の
弾性繊維が断裂され血管の解離や穿孔を合併する。そし
て前記血管壁の脱落は、該バルーンの膨脹により血管の
狭窄肉片の体液が絞り出されるため、この体液を絞り出
されずたずたになった組織が、血管内壁を支え切れなく
なって発生し、このような場合、バルーンにいくら高圧
をかけて拡張しようとしても血管を拡張することが困難
になってしまう。
【0003】そこでこれらの点を考慮して血管狭窄部を
加温しながら拡張するホットバルーンカテーテルの使用
が試みられており、本願出願人は特開平2−68073
号公報にて、先端部に膨脹および収縮可能なバルーンを
設け、かつこのバルーンの内部に高周波加温用の電極を
設けたバルーンカテーテルを提案している。これは先に
本願出願人が特開昭63−206256号で開示してい
るように、生体の正面側と背面側に電極を装着し、高周
波発生器からの誘導電流を前記電極を介して生体内に流
して温熱治療を行う対極加熱方式において、片方の電極
を小さくすると熱分布が小さい電極の方に片寄る現象に
基づき、血管内に挿入した前記バルーン内の高周波加熱
用電極側を加熱するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記バルーンの内部に
高周波加温用の電極を設けたバルーンカテーテルを用い
て、血管狭窄部を例えば60°C程度に加温しながら加
圧する方法を行うことによって、加温しない場合に比べ
て、血管狭窄部の拡張を良好に行うことができる。とこ
ろで、図10はバルーンカテーテルとこのバルーンカテ
ーテルを用いて血管を加温した場合を説明するものであ
り、図10においてAは高周波加温用の電極であり、造
影剤BによりバルーンCを膨脹して血管を拡張する状態
を示し、表1は前記高周波加温用の電極Aの位置P1、
バルーンC内の位置P2、バルーンC外面の位置P3
(バルーンC外面の位置P3と血管内壁Dの位置P4は
等しい)、バルーンCの外面よりD1=1ミリ深部の位
置P5、バルーンCの外面よりD2=3ミリ深部の位置
P6、バルーンCの外面よりD3=5ミリ深部の位置P
7の温度を示し、対極板加熱方式により電極A側を90
°に加熱した例である。
【0005】
【表1】
【0006】上記表1のように前記バルーンカテーテル
を用いた方法では血管狭窄部を加温する際、前記バルー
ンCに接する血管内壁Eが該バルーンCによって直接加
温される。このため、バルーンCの外面温度に晒されて
血管内壁Eが荒らされてしまい、すなわち血管内壁Eに
火傷を生じ、血管に急性再狭窄を発生するという問題が
あった。
【0007】そこで本発明は拡張後に生じる急性再狭窄
を防止し、血管の拡張を良好に行うことができる血管拡
張方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするものであり、請求項1の血管拡張方法
は、先端部に膨脹および収縮が可能なバルーンを備える
とともに、このバルーンの内部に高周波加温用の電極を
設けたバルーンカテーテルを用いて血管を拡張する血管
拡張方法において、液体供給手段により前記バルーンの
内部に液体を循環供給して血管内壁を42°C以下に保
持しながら該血管を拡張するよう構成した血管拡張方法
である。
【0009】また、請求項2の血管拡張方法は、前記血
管拡張方法において、前記バルーンの破損などにより拡
張用液体が血管内に流出する時、その流出量を可及的に
抑制するために、検出手段によりバルーンの破損を検出
し、警報手段により警報するかまたは液体供給停止手段
により前記液体の供給を停止するよう構成した血管拡張
方法である。
【0010】
【作用】請求項1の発明の血管拡張方法では、バルーン
を膨脹して血管を拡張し、対極板加熱方式により高周波
加温用の電極側を加熱し、この加熱により上昇するバル
ーン内の温度を、液体により冷却してバルーン外面の温
度を42°C以下に保つ。そしてこのバルーン外面に接
する血管内壁の加温を42°C以下に保った状態で、血
管深部を前記血管内壁温度より高い所定温度に加温しな
がら血管を拡張する。
【0011】また、請求項2の発明の血管拡張方法で
は、バルーンが破損した場合、検出手段により検出して
警報し、これにより液体供給を停止することができ、あ
るいは液体供給停止手段によってバルーン内への液体の
供給を停止し、血管に流出する液体の流出量を少なく押
されることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図10は本発明の一実施例を示
し、1は例えばX線不透過テフロン製のカテーテルであ
り、このカテーテル1は3ルーメンのものが用いられ、
前記カテーテル1には図3に示すようにガイドワイヤ
(図示せず)用の開放孔2と、第1,第2の挿通孔3,
4とがほぼ全長に渡って形成されており、前記カテーテ
ル1の先端には、前記開放孔2が形成された径小部5
を、先端に向かって延設している。前記カテーテル1の
先端には膨脹および収縮可能なプラスチック膜等からな
るバルーン6が形成されており、このバルーン6内にて
前記第1の挿通孔3が開口している。7は前記バルーン
6内に設けられた高周波加温用の電極であり、この高周
波加温用の電極7は厚さ200ミクロンの銅板より形成
され、前記第1,第2の挿通孔3,4間に位置してカテ
ーテル1に設けられ、その電極7の先端側は前記バルー
ン6内に臨み、該電極7の後端側に銅線8を電気的に接
続し、この銅線8を絶縁して第1の挿通孔3に挿通して
いる。9は前記バルーン内に設けた銅コンスタンタン熱
電対センサーであり、この熱電対センサー9には、線径
50ミクロンの銅線10と線径50ミクロンのコンスタン
タン線11とをそれぞれ電気的に接続し、前記熱電対セン
サー9の銅線10を絶縁して前記第1の挿通孔3に挿通
し、前記コンスタンタン線11を絶縁して前記第2の挿通
孔4に挿通している。そしてこれら銅線10とコンスタン
タン線11は図示しない温度計に接続されている。。前記
第2の挿通孔4には、軟らかいステンレス製からなり内
径が10ミクロン程度のベントチューブ12を挿通してお
り、このベントチューブ12の先端は、前記第2の挿通孔
4の開口部を密封している閉塞部13を貫通して、前記バ
ルーン6内に連通し、また前記ベントチューブ12の後端
はカテーテル1の後端から外部に導出している。前記第
1の挿通孔3の後端にはチューブ14が気密に接続され、
このチューブ14には順に液体供給停止手段たる緊急停止
弁15と高圧用のチャンバー16が接続されている。17は前
記第1の挿通孔3内に造影剤18を圧送する液体供給手段
たるねじ式ポンプである。また19は前記チューブ14を通
る前記造影剤18を予め4°C程度に冷却する冷却装置で
あり、例えばこの冷却装置19は容器20内に図示しない氷
を収納して前記チューブ14内を通る造影剤18を冷却す
る。前記ねじ式ポンプ17は図6の概略説明図に示すよう
に、吸込口21と吐出口22を有するケース23内にスリーブ
24を設け、このスリーブ24内に原動ねじ軸(パワーロー
タ)25と、この原動ねじ軸25と噛み合う2本の従動ねじ
軸(アイドラロータ)26,26とを設けたものであり、前
記吸込口21にはチューブ14を介して造影剤18を収納した
造影剤供給容器27が接続され、前記吸込口21から入った
造影剤18を原動ねじ軸25の回転により、前記吐出口22に
圧送するようになっており、前記高圧用のチャンバー16
により前記ねじ式ポンプ17から圧送された造影剤18が、
一定圧力で前記バルーン6内に圧送され、そのねじ式ポ
ンプ17は10気圧程度の圧力を楽に得ることができる。
前記緊急停止弁15は前記造影剤18の漏れを検出して、バ
ルーン6内への該造影剤18の供給を停止するものであ
る。また、前記バルーン6内に大量の造影剤18を送らな
いようにするには、前記高圧用のチャンバー16内の造影
剤18の量を10cc程度に止めておけばよく、さらに供
給容器27内の造影剤18を予め4°C程度に冷却し、かつ
チューブ14、緊急停止弁15、チャンバー16、ねじ式ポン
プ17等のシステム全体も氷などで冷やすことが好まし
い。
【0013】図7において高周波発生器28は周波数1
3.56MHz,出力2〜8Wでその出力端子を前記銅
線10と銅線29とを介して対極の前記高周波加温用の電極
7と電極30に接続されている。31は電位コントロール装
置、32はモニター装置である。銅線10は前記バルーン6
内の電極7に接続され、銅線29は生体の正面側または背
面側に装着される金属製円盤構造をなす前記電極30に接
続されている。したがってモニター装置32を観察して電
位コントロール装置31を調整しながら誘導電流を生体内
に流して対極加熱方式により局所加熱ができるようにな
っている。
【0014】35は前記バルーン6内に設けられたバルー
ンの破損を検出する検出手段たる圧力センサであり、こ
の圧力センサ35は絶縁された線部材36が電気的の接続さ
れ、この線部材36は、前記第1の挿通孔3を挿通してカ
テーテル1外に導出し、コンピュータなどからなる制御
手段37に電気的の接続されている。図5に示すように、
この制御部37は、前記圧力センサ35から検出信号に基き
バルーン6内の圧力変化を検出し、すなわち前記バルー
ン6の破損等によって前記造影剤18が血管内に流出した
時、その流出量を可及的に抑制するために前記バルーン
6内の造影剤18の圧力低下を検出し、警報手段38により
警報表示を行い、あるいは緊急停止弁15を遮断するとと
もに、ねじ式ポンプ17を停止し、バルーン6内への造影
剤18の供給を停止する。また前記警報手段38は、制御手
段37によってバルーン6内の圧力低下を検出したら、警
報音を発するものや、警報ランプの点灯により警報する
ものや、図示しない表示装置に常時はバルーン6内の圧
力を表示し圧力が変化した場合「圧力低下」等の警報表
示を行うものなどが用いられる。
【0015】次に、上記バルーンカテーテルを用いて血
管狭窄部を拡張する方法について説明すると、まず、図
8に示すようにバルーン6を収縮させた状態でカテーテ
ル1を経皮的に血管に挿入する。そしてカテーテル1の
先端部を血管狭窄部33の箇所に位置させたならば、ねじ
式ポンプ17を作動して冷却装置19によって4°Cに冷却
した造影剤18を、バルーン6内に圧送する。すると、第
1の挿通孔3を通ってバルーン6内に達した造影剤18
は、ベントチューブ12を通ってカテーテル1の外部に送
り出されるが、その細いベントチューブ12の管摩擦抵抗
により、前記バルーン6内の圧力が一定圧例えば2〜8
気圧に上昇し、図9に示すように該バルーン6が膨脹
し、これにより少量例えば1分間に1〜20ミリリット
ルの造影剤18をバルーン6内に循環供給する。すなわ
ち、ベントチューブ12からは、1分間に1〜20ミリリ
ットルの造影剤18が排出される。また、バルーン6内に
造影剤18が達したら、高周波発生器28からの誘導電流を
前記電極7,30を介して生体内に流す。すると高周波加
温用の電極7側が加熱され、この加熱による温度上昇
を、前述した循環する造影剤18により冷却し、バルーン
6の外面を比較的低温に保って血管内壁34を42°C以
下に保った状態で、血管内壁34から深部の血管狭窄部33
を加温する。一例として電極7の表面位置を90°C、
バルーン内に17°Cで造影剤18を循環供給した場合を
次の表2に示す。尚、表2は図10と同位置にて測定し
たものである。
【0016】
【表2】
【0017】上記表2に示すようにバルーン6の外面温
度を23°C、血管内壁34の温度は23°Cとなり、血
管内壁34を火傷が生じるような温度に晒すことなく、血
管内壁34から深部を加温することができる。この場合、
電極7から発生した高周波は反射によりエネルギー損失
を生じ、このエネルギー損失は物質の誘電率が違うため
に生じ、上記バルーンカテーテルにおいては、銅製の電
極7と水を主成分とした造影剤18、造影剤18とプラスチ
ック製のバルーン6、バルーン6と水を含有する血管内
壁34との間の誘電率の異なる箇所で、それぞれ10%の
エネルギーが失われ、血管内壁34から深部に向かうに連
れて高周波の吸収率にしたがって該高周波が減衰し、す
なわち血管内壁34から深部に行くに従い低温に向かう温
度分布で加温される。そしてこの例では高周波エネルギ
ーの内で約50%がバルーン6内の造影剤18を加温し、
残りの50%が血管を加温する。そして前記バルーン6
内を、約17°Cで循環する造影剤18により冷却し、該
バルーン6の外面を42°C以下に保って、このバルー
ン6の外面に接する血管内壁34を42°C以下に保った
状態で、血管内壁34より深部を42°C以上に加温して
血管を拡張する。
【0018】このように本発明においては、先端部に膨
脹および収縮が可能なバルーン6を備えるとともに、こ
のバルーン6の内部に高周波加温用の電極7を設けたバ
ルーンカテーテルを用いて血管を拡張する血管拡張方法
において、液体供給手段であるねじ式ポンプによってバ
ルーン6の内部に液体である造影剤18を循環供給して血
管内壁34を42°C以下に保持しながら血管を拡張する
血管拡張方法であるから、バルーン6に接する血管内壁
34の温度を下げた状態で、この血管内壁34より深部を加
温し血管を良好に拡張することができ、血管内壁34を4
2°C以下に保つため、血管内壁34に火傷を生じるよう
なことがなく、拡張後の急性再狭窄を予防することがで
きる。
【0019】また、本発明はバルーン6の破損などによ
り拡張用液体である造影剤18が血管内に流出する時その
流出量を可及的に抑制するために、バルーン圧力検出手
段たる圧力センサ35によりバルーン6内の圧力を検出
し、警報手段37により警報するかまたは液体供給停止手
段たる緊急停止弁15により造影剤18の供給を停止する血
管拡張方法であるから、仮にバルーン6が破裂した場合
でも、バルーン6の圧力の低下を圧力センサ35により検
出して警報し、これにより血管内に流れ込む造影剤18の
供給を停止することができ、あるいは緊急停止弁15によ
ってバルーン6内への造影剤18の供給を停止し、血管に
流出する造影剤18の流出量を少なく押さえることがで
き、血管拡張を安全に行うことができる。
【0020】また実施例上の効果として、本発明では血
管内壁34の温度を下げるために、造影剤18を2〜8気圧
で循環させるものであるが、高圧で微量な造影剤18の循
環が可能なねじ式ポンプ17を用いたことにより、仮にバ
ルーン6が破裂してバルーン6内部の造影剤18が漏れた
場合も、大量の造影剤18が急速に血管内に漏れて血管を
突き破る等の危険がない。さらに、カテーテル1の先端
に径少部5を形成し、第1,第2の挿通孔3,4の間に
位置して銅板からなる電極7を配することにより、カテ
ーテル1の太さはそのままで電極7の太さを大きく取る
ことができる。尚、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば本発明のホットバルーンカテー
テルは心臓弁膜症による弁狭窄部に対する拡張用として
も適用可能である。また、液体供給手段としてはねじ式
ポンプ17に限らず各種ポンプ等を用いることができる。
またカテーテル1の径小部5先端はバルーン6外に位置
して開口するようにしてもよい。さらに検出手段として
ストレインゲ−ジをバル−ンに設けて、破損を検知する
ようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、先端部に膨脹
および収縮が可能なバルーンを備えるとともに、このバ
ルーンの内部に高周波加温用の電極を設けたバルーンカ
テーテルを用いて血管を拡張する血管拡張方法におい
て、液体供給手段により前記バルーンの内部に液体を循
環供給して血管内壁を42°C以下に保持しながら該血
管を拡張する特徴とする血管拡張方法であるから、拡張
後に生じる急性再狭窄を防止し、血管の拡張を良好に行
うことができる血管拡張方法を提供することができる。
【0022】また請求項2の発明によれば、前記血管拡
張方法において、前記バルーンの破損などにより拡張用
液体が血管内に流出する時その流出量を可及的に抑制す
るために、検出手段によりバルーンの破損を検出し、警
報手段により警報するかまたは液体供給停止手段により
前記液体の供給を停止する血管拡張方法であるから、拡
張後に生じる急性再狭窄を防止し、血管の拡張を良好に
行うことができ、しかも、仮にバルーンが破壊した場合
でも、血管内に流れ込む液体を少量に押さえることがで
きる安全性に優れた血管拡張方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すバルーンカテーテルの
先端部の断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図1のカテーテルのX
−X線断面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す図1のY−Y線断面図
である。
【図4】本発明の一実施例を示す要部の断面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す液体である造影剤の循
環を示す概略説明図である。
【図6】本発明の一実施例を示すねじ式ポンプの概略説
明図である。
【図7】本発明の一実施例を示す対極板加熱方式による
治療状態の概略説明図である。
【図8】本発明の一実施例を示す血管を拡張する順序を
示す説明図である。
【図9】本発明の一実施例を示す血管を拡張する順序を
示す説明図である。
【図10】バルーン内およびバルーン外の温度測定位置
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 カテーテル 6 バルーン 7 電極 15 緊急停止弁(液体供給停止手段) 17 ねじ式ポンプ(ねじ式ポンプ) 18 造影剤(液体) 28 高周波発生装置 35 圧力センサ(検出手段) 38 警報手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記バルーンの内部に
高周波加温用の電極を設けたバルーンカテーテルを用い
て、血管狭窄部を例えば60°C程度に加温しながら加
圧する方法を行うことによって、加温しない場合に比べ
て、血管狭窄部の拡張を良好に行うことができる。とこ
ろで、図10はバルーンカテーテルとこのバルーンカテ
ーテルを用いて血管を加温した場合を説明するものであ
り、図10においてAは高周波加温用の電極であり、造
影剤BによりバルーンCを膨脹して血管を拡張する状態
を示し、表1は前記高周波加温用の電極Aの位置P1、
バルーンC内の位置P2、バルーンC外面の位置P3
(バルーンC外面の位置P3と血管内壁の位置P4は
等しい)、バルーンCの外面よりD1=1ミリ深部の位
置P5、バルーンCの外面よりD2=3ミリ深部の位置
P6、バルーンCの外面よりD3=5ミリ深部の位置P
7の温度を示し、対極板加熱方式により電極A側を90
°に加熱した例である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【表1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成しようとするものであり、請求項1の血管拡張方法
は、先端部に膨脹および収縮が可能なバルーンを備える
とともに、このバルーンの内部に高周波加温用の電極を
設けたバルーンカテーテルを用いて血管を拡張する血管
拡張方法において、液体供給手段により前記バルーンの
内部に液体を循環供給して血管内壁を42°C以下に保
持しながら該血管を拡張するよう構成した血管拡張方
法である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、請求項2の血管拡張方法は、前記血
管拡張方法において、前記バルーンの破損などにより拡
張用液体が血管内に流出する時、その流出量を可及的に
抑制するために、検出手段によりバルーンの破損を検出
し、警報手段により警報するかまたは液体供給停止手段
により前記液体の供給を停止するよう構成した血管拡
張方法である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【表2】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 カテーテル 6 バルーン 7 電極 15 緊急停止弁(液体供給停止手段) 17 ねじ式ポンプ(液体供給手段) 18 造影剤(液体) 28 高周波発生装置 35 圧力センサ(検出手段) 38 警報手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に膨脹および収縮が可能なバルー
    ンを備えるとともに、このバルーンの内部に高周波加温
    用の電極を設けたバルーンカテーテルを用いて血管を拡
    張する血管拡張方法において、液体供給手段により前記
    バルーンの内部に液体を循環供給して血管内壁を42°
    C以下に保持しながら該血管を拡張するよう構成したこ
    とを特徴とする血管拡張方法。
  2. 【請求項2】 前記血管拡張方法において、前記バルー
    ンの破損などにより拡張用液体が血管内に流出する時、
    その流出量を可及的に抑制するために、検出手段により
    バルーンの破損を検出し、警報手段により警報するかま
    たは液体供給停止手段により前記液体の供給を停止する
    よう構成したことを特徴とする請求項1記載の血管拡張
    方法。
JP4038128A 1992-02-25 1992-02-25 血管拡張方法 Pending JPH05228215A (ja)

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