JPH05228178A

JPH05228178A - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JPH05228178A
Application number: JP4038081A
Authority: JP
Inventors: Keiji Abe; 啓二阿部
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1992-02-25
Filing date: 1992-02-25
Publication date: 1993-09-07
Anticipated expiration: 2016-07-09
Also published as: JP3183357B2

Abstract

(57)【要約】【目的】ウエスト部からの液の漏れを確実に防止する
ことができる使い捨ておむつの提供。【構成】本発明の使い捨ておむつ１は、液透過性の表
面シート２と、液不透過性の防漏シート３と、これら両
シート間に位置する吸収体４とを有する使い捨ておむつ
において、上記防漏シート３は、その長手方向両端部３
ａが上記吸収体の長手方向両端部４ａよりも外側に位置
するように長く延出され、上記表面シート２は、その長
手方向両端部２ａが上記防漏シートの長手方向両端部３
ａよりも内側に位置するように短く延出され、上記防漏
シートの長手方向両端部３ａそれぞれから、上記吸収体
の両端部４ａ及び上記表面シートの両端部２ａの表面に
亘ってそれらを覆う疎水性シート５が設けられ、上記防
漏シート及び疎水性シートの両端部により形成されるウ
エストフラップ１１に伸縮部材６が張設されてウエスト
ギャザーが形成されていることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液透過性の表面シート
と、液不透過性の防漏シートと、これら両シート間に位
置する吸収体とを有する使い捨ておむつに関し、特に、
ウエスト部からの漏れを防止するようにした使い捨てお
むつに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の使い捨ておむつは、液透過性の表
面シートと、液不透過性の防漏シートと、これら両シー
ト間に介在された吸収体とから縦長に形成されており、
長手方向における表面シート及び防漏シートの寸法は実
質的に同寸法に形成されており、これらの長手方向両端
部は実質的に揃えらえている。また、表面シートは親水
性であることから、一般に、尿が大量に排泄された場合
や排泄した時の姿勢がうつ伏せであった時には、表面シ
ートを伝わってウエスト部からの漏れが生じ易かった。

【０００３】かかる漏れ防止策として、吸収体端部に、
液不透過性のフィルム、或いは、疎水性不織布を配置
し、所謂ウエストバリアーを形成することによって、ウ
エスト部からの漏れを防止する技術が知られている（第
１の従来技術）。また、ウエスト部にギャザーを設置
し、身体とのフィット性を高めてウエストからの漏れを
防止する技術が知られている（第２の従来技術）。更
に、上述の第１の従来技術と第２の従来技術とを併用し
た技術が知られている（第３の従来技術）。更にまた、
表面シートの両端部において、表面シートの上面を覆う
ように疎水性の不織布を設置したものが知られている
（第４の従来技術）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の第１の
従来技術では、長手方向の吸収体端部からの漏れ防止に
は効果があるが、吸収体上面にある親水性の表面シート
を伝わって漏れてしまうという問題点がある。第２の従
来技術では、身体のフィット性を高める手段としては有
効であり、例えば、着用者の下着がおむつの中に入り込
むことは防止できるが、液漏れを充分に防止するまでに
至らないという問題点がある。これは、ギャザーの締め
つけ力を大きくすると着用者の肌を圧迫し、悪影響を及
ぼすことになるため、漏れを充分に防止するほどギャザ
ーを強く締めつけられないからである。更に、親水性の
表面シートを伝わってくる液の漏れは防止できない。

【０００５】第３の従来技術では、第２の従来技術と同
じように、親水性の表面シートを伝わってくる液の漏れ
は防止できないという問題点がある。第４の従来技術で
は、一見、親水性の表面シートを伝わってくる液の漏れ
を防止できるように見えるが、ウエストフラップにおけ
る疎水性シートが表面シートと防漏シートと実質的に端
部を揃えるようにして配置されているとともに、これら
はある程度の厚みを有しているために、ウエストフラッ
プ端面から滲みでて漏れが生じるという不都合がある。

【０００６】従って、本発明の目的は、ウエスト部から
の液の漏れを確実に防止することができる使い捨ておむ
つを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シートと、液不透過性の防漏シートと、これら両シー
ト間に位置する吸収体とを有する使い捨ておむつにおい
て、上記防漏シートは、その長手方向両端部が上記吸収
体の長手方向両端部よりも外側に位置するように長く延
出され、上記表面シートは、その長手方向両端部が上記
防漏シートの長手方向両端部よりも内側に位置するよう
に短く延出され、上記防漏シートの長手方向両端部それ
ぞれから、上記吸収体の両端部及び上記表面シートの両
端部の表面に亘ってそれらを覆う疎水性シートが設けら
れ、上記防漏シート及び疎水性シートの両端部により形
成されるウエストフラップに伸縮部材が張設されてウエ
ストギャザーが形成されている、ことを特徴とする使い
捨ておむつを提供することにより上記目的を達成したも
のである。

【０００８】

【作用】本発明の使い捨ておむつの着用中には、排泄さ
れた排泄物は、表面シートを介して吸収体に吸収される
が、吸収された排泄物はその後次第に吸収体あるいは表
面シート上を伝わって、吸収体及び表面シート端部から
ウエスト部分に滲み出ようとする。ウエスト部には、吸
収体及び表面シートの端面を含む端部を完全に覆うよう
に疎水性シートが配置されているから、ウエスト部から
の液の滲み漏れが阻止される。

【０００９】

【実施例】以下に、添付図面の図１〜図７に示す実施例
に基づいて本発明を説明する。尚、図１は本発明の第１
実施例の使い捨ておむつを一部破断して示す平面図、図
２は図１に示す使い捨ておむつをIIーII線に沿って切断
した主要部を示す断面図、図３は図１に示す使い捨てお
むつに用いられる疎水性シートの断面図、図４は本発明
の第２実施例の使い捨ておむつを示す平面図、図５は図
４に示す使い捨ておむつをＶーＶ線に沿って切断した主
要部を示す断面図、図６は本発明の第３実施例の使い捨
ておむつを示す平面図、図７は図６に示す使い捨ておむ
つをＶIIーＶII線に沿って切断した主要部を示す断面図
である。

【００１０】先ず、図１及び図２を参照して本発明の第
１実施例について説明する。第１本実施例の使い捨てお
むつ１は、液透過性の表面シート２と、液不透過性の防
漏シート３と、これら両シート間に位置する吸収体４と
を有する使い捨ておむつにおいて、上記防漏シート３
は、その長手方向両端部３ａが上記吸収体の長手方向両
端部４ａよりも外側に位置するように長く延出され、上
記表面シート２は、その長手方向両端部２ａが上記防漏
シートの長手方向両端部３ａよりも内側に位置するよう
に短く延出され、上記防漏シートの長手方向両端部３ａ
それぞれから、上記吸収体の両端部４ａ及び上記表面シ
ートの両端部２ａの表面を覆う疎水性シート５が設けら
れ、上記防漏シート及び疎水性シートの端部よりなるウ
エストフラップ１１に伸縮部材６が張設されてウエスト
ギャザーが形成されている。

【００１１】上記表面シート２は、排泄物を吸収体４へ
透過させる液透過性シートで肌着に近い感触を有すると
ともに、一般に使い捨ておむつとして使用されているも
のが用いられ、このような液透過性シートとしては、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等
を原料とする繊維やこれらの複合繊維を用いたスパンボ
ンド方式やヒートボンド方式、水流交絡方式によりシー
ト化された尿の吸収性を向上させるための親水化処理が
少なくとも吸収体上面に設置される部分になされている
一層あるいは複数層の不織布であり、風合いや強度や尿
の吸収性を考慮すると５〜３５ｇ／m²のものが用いられ
る。上記表面シート２は、上記使い捨ておむつの長手方
向における防漏シート３より短い寸法で配置されてい
る。防漏シート３と同じかこれより長いと防漏シートを
越えて滲み漏れを生じてしまう為である。

【００１２】即ち、表面シート２の長手方向の各端から
防漏シート３の長手方向の各端までの距離Ｔは、好まし
くは５〜２９５mm、特に好ましくは、３０〜１５０mmで
ある。防漏シート３は、通常使用される液不透過性のフ
ィルムであっても良いが、より着用者の快適性を確保す
るためにも液不透過性でかつ透湿性を有するフィルムを
用いることが好ましい。具体的には、熱可塑性樹脂にフ
ィラーを加えて延伸した液不透過性且つ透湿性フィルム
シート、または繊維集合体が用いられる。

【００１３】防漏シート３は、その長手方向両端部にお
いて、吸収体４の長手方向各端からの距離Ｓだけ延出し
ているが、距離Ｓは、好ましくは１０〜２００mm、特に
好ましくは３０〜１００mmである。吸収体４は、略中央
がくびれた砂時計型形状に形成されていることが好まし
く、吸収体４の材料としては、解繊パルプを主材とし、
高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましく、その
他、熱可塑性樹脂、セルロース繊維、あるいは高分子吸
水ポリマーの混合物に熱処理したものが好ましい。高分
子吸水ポリマーの存在位置は上層、中層、下層のいずれ
であってもよく、パルプと混合したものであってもよ
い。高分子吸水ポリマーは自重の２０倍以上の液体を吸
収して保持する性能を有し、ゲル化する性質を有する粒
子状のものが好ましく、このような高分子吸水ポリマー
としては、デンプン−アクリル酸（塩）グラフト共重合
体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロース
の架橋物、アクリル酸（塩）重合体等が好ましい。

【００１４】疎水性シート５は、疎水性を有する一般的
な不織布であっても良いが、好ましくは、尿のしみ出し
を完全に防止するために、図３に示すように、疎水性を
有する不織布５ａと液透過性でかつ透湿性を有するシー
ト５ｂとが積層（複合）されたものであり、実際には、
不織布側が直接肌に接するように配置される。これらの
複合による疎水性シートに用いられる疎水性不織布は、
表面シートと同様に、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル等を原料とする繊維やこれらの複合繊維を
用いたスパンボンド方式やヒートボンド方式や水流交絡
方式によりシート化され製造されるが、親水化処理は施
されていない。また、液不透過性でかつ透湿性を有する
フィルムは、すでに使い捨ておむつの裏面シートとして
使用されているものであり、一般的には、ポリエチレン
等の汎用樹脂に微細な無機物を混入させて延伸すること
により得られる。

【００１５】これらの不織布５ａとシート５ｂとの複合
化は、接着材による複合であっても熱を加えるヒートエ
ンボス方式や超音波方式であっても構わないが、透湿性
を損なわないように部分的な接着が好ましい。疎水性シ
ート５は、その機能を充分に発揮するために、防漏シー
ト３の両端（おむつ長手方向の両端）から内側に延出す
る寸法Ｕが、好ましくは１０mm以上、特に好ましくはＳ
＋１０mm以上、特に好ましくはＳ＋３０mm〜Ｓ＋１００
mmであるが、吸収体の長さの１／３以上を覆ってしまう
と吸収体４の吸収面積の減少を招き好ましくない。ま
た、表面シート２からの液漏れを確実に防止するため、
表面シート２と疎水性シート５との重なり部分の寸法Ｗ
は、５mm以上あることが好ましい。ウエスト伸縮部材６
は、伸縮性を有する天然ゴム、合成ゴム、ウレタン等の
樹脂シート状、糸状、発泡体のいずれであっても良く形
状は問わないが、疎水性であることが好ましい。

【００１６】尚、図中符号７は、レッグ伸縮部材であ
り、上述のウエスト伸縮部材６、６と同様な部材で構成
されており、着用時に脚部周囲にギャザーを形成し、か
かる部分からの漏れが防止されるようになっている。次
に、第１実施例の使い捨ておむつ１の作用について説明
する。本実施例の使い捨ておむつ１は、着用者の排尿時
には、表面シート２を介して吸収体４に吸収される。吸
収体４に吸収された排尿は、その排尿ポイントから周囲
に広がってウエストフラップ１１に位置する吸収体４の
端部４ａに到達し、該端部４ａから漏れ出ようとする。
一方、表面シート２を介して、排尿ポイントに排出され
た液は単に排尿を吸収体４へ透過させるのみならず、表
面シート２自体を広がって、ウエストフラップ１１にお
ける端部２ａにまで到達する。

【００１７】しかし、該表面シート２の端部２ａと吸収
体４の端部４ａには、疎水性シート５が被覆されてお
り、該端部２ａ、４ａに到達した液（尿）の漏れが防止
される。特に、表面シート２が防漏シート３の端部まで
達していないことから、防漏シート３と疎水性シート５
とにより閉じられた袋状部分に表面シート２と吸収体４
を覆うことになり、表面シート２と防漏シート３の端部
が位置するフラップ１１からの漏れが防止される。

【００１８】また、ウエストフラップ１１には、伸縮部
材６によりギャザーが形成されており、着用者とのフィ
ット性が高められているので、この部分からの漏れ防止
が更に高められている。特に、突発的な排尿に対して、
ウエストフラップ１１のギャザーにより確実に漏れが防
止される。次に、添付図面の図４〜図７を参照して、第
２及び第３の実施例について説明するが、第１の実施例
と同一の部分には同一の符号を付することによって、そ
の部分の詳細な説明を省略する。

【００１９】第２実施例では、図４及び図５に示すよう
に、第１実施例と異なり、表面シート２が吸収体４の端
部を越えて延出されており、表面シート２の端部は防漏
シート３と疎水性シート５とによって挟持されていると
ともに、吸収体４の端部４ａは表面シート２を介して防
漏シート３及び疎水性シート５に被覆されている。第３
の実施例では、図６及び図７に示すように、表面シート
２、吸収体４及び疎水性シート５の構成は、上述の第２
実施例と同様であり、ウエスト伸縮部材６が幅広く形成
されて、フラップ１１の端まで配置されており、且つウ
エスト伸縮部材６が、実施例１及び２よりも幅広に形成
されていることが異なる。該ウエスト伸縮部材６の幅
は、この第３の実施例では、５〜３０mmが好ましい。こ
のように、伸縮部材６の幅を広く形成することによっ
て、ウエストギャザーの形成を確実にし、ウエスト部か
らの漏れをより確実に防止することができる。。

【００２０】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつによれば、ウエ
スト部からの液の漏れを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の使い捨ておむつを一部破
断して示す平面図である。

【図２】図１に示す使い捨ておむつをIIーII線に沿って
切断した主要部を示す断面図である。

【図３】図１に示す使い捨ておむつに用いられる疎水性
シートの断面図である。

【図４】本発明の第２実施例の使い捨ておむつを示す平
面図である。

【図５】図４に示す使い捨ておむつをＶーＶ線に沿って
切断した主要部を示す断面図である。

【図６】本発明の第３実施例の使い捨ておむつを平面図
である。

【図７】図６に示す使い捨ておむつをＶIIーＶII線に沿
って切断した主要部を示す断面図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２表面シート３防漏シート５疎水性シート６ウエスト伸縮部材１０ａ、１０ｂ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シートと、液不透過性の
防漏シートと、これら両シート間に位置する吸収体とを
有する使い捨ておむつにおいて、上記防漏シートは、その長手方向両端部が上記吸収体の
長手方向両端部よりも外側に位置するように長く延出さ
れ、上記表面シートは、その長手方向両端部が上記防漏シー
トの長手方向両端部よりも内側に位置するように短く延
出され、上記防漏シートの長手方向両端部それぞれから、上記吸
収体の両端部及び上記表面シートの両端部の表面に亘っ
てそれらを覆う疎水性シートが設けられ、上記防漏シート及び疎水性シートの両端部により形成さ
れるウエストフラップに伸縮部材が張設されてウエスト
ギャザーが形成されている、ことを特徴とする使い捨ておむつ。
【請求項２】上記疎水性シートは、液不透過性で且つ
透湿性を有するシート及び疎水性不織布の複合シートか
らなることを特徴とする請求項１記載の使い捨ておむ
つ。