JPH05227176A - 通信マルチプレクサ - Google Patents

通信マルチプレクサ

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JPH05227176A
JPH05227176A JP3314754A JP31475491A JPH05227176A JP H05227176 A JPH05227176 A JP H05227176A JP 3314754 A JP3314754 A JP 3314754A JP 31475491 A JP31475491 A JP 31475491A JP H05227176 A JPH05227176 A JP H05227176A
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buffer circuit
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reset
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Inventor
Leonard Adams John
ジョン・レオナード・アダムス
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British Telecommunications PLC
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British Telecommunications PLC
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い遅延時間で送信したい情報を効率的に送
信し、しかも特定の装置が通信リンクを占有することな
しに、データ情報、音声情報、映像情報等を同一の通信
リンクで伝送するものである。 【構成】 ひとつの通信リンクにデータを送出する複数
の装置を備えたデータ通信方式に利用され、通信リンク
に送信するための情報ブロックの待ち行列を蓄える複数
のバッファ回路と、それぞれのバッファ回路に送信でき
るブロック数を割り当てる制御部と、それぞれのバッフ
ァ回路がそれぞれ割り当てられたブロック数を送信した
後には新しい割り当てが設定されるまで情報ブロックの
送信を禁止する手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ通信に利用す
る。本発明は特に通信マルチプレクサに関する。
【0002】
【従来の技術】符号化された情報を通信リンク上で伝送
するデータ通信装置はよく知られている。このような装
置の多くは、遅延時間の制限が問題とならない(タイム
クリティカルでない)データ信号の伝送に用いられる。
このような装置の例として、パケット交換ネットワーク
や多くのローカルエリアネットワーク(LAN)があ
る。また、このような方式の他に、ある制限により伝送
遅延が許容できないような音声および映像信号を伝送す
ることができる装置も数多く知られているが、このよう
な装置ではデータ信号を伝送することはできない。
【0003】IBMテクニカル・ディスクロージャ・バ
レッティン(IBM Technical Disclosure Bulletin)
第26巻第11号(1984年4月)第5991-2頁には、複数のフ
レームを伝送した後にトークンを送出して伝送路を開放
するトークンリング通信装置を開示している。このトー
クンリング装置は、環状伝送路上に一度にひとつのトー
クンだけを伝送し、長いメッセージ情報を伝送すること
ができ、異なる長さのメッセージ情報を伝送することが
できる。このような装置はデータの伝送に用いられる。
上記の文献に開示されたトークンリング通信装置は、局
装置がある時間伝送路にアクセスした後にトークンを再
送出する。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、従来のデー
タ通信方式では、アクセス遅延を所定の制限内に抑える
手段を備えていないので、音声信号や低ビット速度映像
信号のような、所定の遅延時間内で伝送する必要のある
情報を伝送するには適していない。データ信号と音声信
号との双方および他の非同期信号を、単一の装置で伝送
できれば有利である。例えば、データと音声とで通信網
を分離することによるコストを低減できる。しかし、音
声信号および低ビット速度映像信号を伝送するために必
要なビット速度では、満足できる装置を実現するには多
くの問題点がある。従来の低ビット速度のデータ伝送方
式に用いられるプロトコルでは、遅延やジッタが過度で
あること、遅延に敏感な情報を送信するために必要なビ
ット数を確保することができないこと、無効なオーバロ
ード制御が必要になること、非能率的な伝送ビット数の
使用等の欠点を、ひとつまたはそれ以上含んでいた。
【0005】本発明は、以上の欠点を解決し、データ信
号と遅延時間内で伝送する必要のある情報とを効率よく
伝送することのできるデータ通信方式、通信ネットワー
クおよび通信マルチプレクサを提供することを目的とす
る。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明の通信マルチプ
レクサは、通信リンクに送信するための情報ブロックの
待ち行列を蓄える複数のバッファ回路と、それぞれのバ
ッファ回路に送信できるブロック数を割り当てる制御部
と、それぞれのバッファ回路がそれぞれ割り当てられた
ブロック数を送信した後には新しい割り当てが設定され
るまで情報ブロックの送信を禁止する手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0007】本発明が利用されるデータ通信方式は、送
信するための情報を複数のロケーションに記憶し、この
情報を符号化してブロック単位に上記ロケーションを結
合する通信リンク上に伝送させるデータ通信方式におい
て、ロケーション毎にブロック数dを割り当て、このロ
ケーションに送信すべきブロックが待機しているときに
はこのロケーションにひとつのブロックを送信する権利
を与え、このロケーションが割り当てられたブロック数
dを送信した後にはこのロケーションからのそれ以上の
ブロックの送信を禁止し、すべてのロケーションが送信
を禁止されたときにはこれらの禁止状態をリセットして
新しいブロック数dを割り当てることを特徴とする。新
しいブロック数dは必ずしも前のブロック数dと等しく
なくともよい。
【0008】新しく遅延に敏感な呼び出しを受け入れる
前には、新しいブロック数の割り当てによりリセット間
隔が最大許容間隔を越えないことを確認し、この確認が
得られたときにそのロケーションに対する割り当て数を
増加させて上記呼び出しを受け入れる。
【0009】また、本発明が利用される通信ネットワー
クは、ディジタル形式の情報ブロックを転送する環状の
伝送路と、この伝送路に接続され互いに通信を行う複数
の局装置とを備え、上記局装置は、上記伝送路を転送さ
れている空の情報ブロックを取り込む手段と、取り込ん
だ情報ブロックの制御フィールドに制御ビットを挿入
し、データフィールドに送信しようとする情報を挿入し
て送信する手段とを含む通信ネットワークにおいて、上
記局装置は、送信できる情報ブロック数を設定する手段
と、この手段により設定された情報ブロック数を送信し
た後はそれ以上の情報ブロックの送信を禁止する手段
と、この手段により禁止状態に設定された状態で空の情
報ブロックが上記伝送路を一度循環したことを検出した
ときにはこの禁止状態をリセットする第一のリセット手
段と、このリセットする手段の出力を他の局装置に通知
するリセット通知手段と、他の局装置の通知手段からの
通知により自局をリセットする第二のリセット手段とを
備えたことを特徴とする。リセットを受け取る速度につ
いては、特定の局装置が決定するものではない。
【0010】制御ビットにはその情報ブロックが空状態
であるか満状態であるかを示す空満ビットを含み、第一
のリセット手段はこの空満ビットを空状態に設定して自
局宛に送信する手段を含む。第一のリセット手段は、自
局が空状態に設定した空満ビットを検出したときに自局
をリセットする構成であり、リセット通知手段は、制御
フィールドの他のビットを設定して他の局装置に通知す
る構成である。設定する手段は送信できるブロック数を
可変に制御する手段を含み、この制御する手段は、送信
できるブロック数を増加させても第一および第二のリセ
ット手段のリセット間隔が最大許容間隔を越えないこと
を確認する手段を含む。
【0011】休止(ポーズ)状態の局装置は、送信を要
求する他の局装置が情報ブロックの割り当てを用いる機
会を終了した後にだけ、伝送路にアクセスすることが許
される。
【0012】通信リンク上の伝送路どうしで、または他
のネットワークとの間で、互いに情報を伝送する必要が
しばしば生じる。本発明はこのための通信マルチプレク
サであり、上記のデータ通信方式を実現するための装置
である。
【0013】
【作用】本発明の対象とするデータ通信方式は、遅延に
敏感な情報と鈍感な情報、すなわち短い遅延時間で伝送
する必要のある情報とその必要のない情報とを、同一の
通信リンクを用いて伝送できる。連続する割り当ての時
間間隔に関しては、特定のロケーションが決定するので
はない。
【0014】本データ通信方式は、ローカルエリアネッ
トワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワー
ク(MAN)、交換機等の通信ネットワークに使用す
る。このような通信ネットワークでは、通信リンクを経
由して互いに通信する多数の局装置が収容される。通信
リンクとして種々の型のものが知られているが、本発明
では環状の伝送路を用いる。伝送路には、複数の端末装
置を収容する局装置が、ノードと呼ばれる点に接続され
る。
【0015】スロットリング型の通信ネットワークで
は、ディジタル形式の情報が、スロット単位でひとつの
局装置から他の局装置に環状伝送路上を巡回するように
伝送される。局装置は、環状の伝送路をまわっている利
用できるスロット(トークン)を取り込み、このスロッ
トを用いて他の局装置に情報を送信する。スロットに
は、ひとつまたは複数のビットを含み、この中には宛先
の局装置を示す符号を挿入できる。スロットリング型の
通信ネットワークでは、情報を運ぶスロットが発信局装
置に戻ったときに、そのスロットの内容を空にする。こ
のため、宛先局装置から発信局装置への環状伝送路にも
すでに必要のない情報を伝送し、伝送容量の浪費とな
る。この欠点を解決するため、情報を運ぶスロットの内
容を宛先局装置で空にするように改良する。これによ
り、理論的に、与えられた時間内により多くの情報を伝
送できるが、どこかの局装置がスロットを独占してしま
う欠点があった。
【0016】本発明が対象とする通信ネットワークは、
スロットリング型の通信ネットワークであり、スロット
が宛先局装置で空となり、ひとつまたはそれ以上の局装
置が伝送路を独占することがなく、それぞれの局装置が
リセット間に送信できるスロット数をある最小の値に割
り当てて、伝送路へのアクセスを局装置に分配できる。
【0017】したがって、本発明の通信マルチプレクサ
は、通信リンク上の伝送路どうしで、または他のネット
ワークとの間で互いに情報を伝送することができ、送信
するための待ち行列を形成している情報のブロックを、
特別な待ち行列だけを優先することなしに通信リンクに
送信することができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の第一および第二の発明実施例
通信ネットワークのブロック構成図である。
【0019】この通信ネットワークは、複数の局装置10
を備え、これらの局装置10は環状の伝送路11に接続され
て相互に通信を行うことができる。局装置10は、データ
処理装置、ビデオ装置、ファクシミリまたは電話装置の
ような、多くの形態のディジタル装置を収容することが
でき、いくつかの装置からのトラフィックを集めること
ができる。また、局装置10は、例えば公衆電話交換網に
アクセスすることもできる。伝送路11はスロット単位の
情報を伝送する。伝送路11にはひとつまたはそれ以上の
所定ビット数のスロットが巡回し、ある局装置10が他の
局装置10にデータを送信しようとする場合にはこのスロ
ットを取り込む。伝送路11は等しい長さのスロットを伝
送する。このスロットは、モニタ装置として動作する局
装置によりスイッチオンで確立され連続に保持される。
モニタ局に誤りが発生した場合には、他の局装置でモニ
タ機能を実行できる。
【0020】本実施例では、ひとつの局装置が他の局装
置にデータを送信したいときに、総数でd個の空のスロ
ット(連続するスロットである必要はない)を取り込
み、このd個のスロットを使い終わるとそれ以上のスロ
ットを取り込むことが許されない休止(ポーズ)状態と
なる。この状態は、局装置がリセットされて能動状態に
なるまで保持される。他の局装置がデータを送信しよう
と待機している場合には、このような局装置が割り当て
られた個数の空スロットを使用するまで、休止状態の局
装置は能動状態にリセットされない。この動作の詳細に
ついて以下に説明する。
【0021】図2はスロットの構造を示す。
【0022】それぞれのスロットには二つの部分があ
り、それぞれの部分は複数のビットにより構成される。
第一の部分は制御フィールド20であり、第二の部分はデ
ータフィールド21である。データフィールド21は他の局
装置に送信する情報を含んでいる。制御フィールド20の
第一ビットは空満ビットであり、第二ビットは試験ビッ
トであり、第三ビットは監視ビットであり、第四ビット
は優先権指示ビットであり、第五ビットはブロードキャ
ストビットであり、第六およびそれ以降のビットは宛先
番地DAに対応する符号を定義する。宛先番地DAは、デー
タフィールド21で運ばれる情報をどの局装置10に送信す
るかを定義する。データフィールド21には、宛先の局装
置の適切な位置に情報を送るための付加的な番地を含
む。
【0023】局装置が他の局装置にデータを送信しよう
とするときには、伝送路11上を巡回する空スロットを確
認し、第一ビットを満スロットを示す状態に設定し、宛
先番地DAを第六ビット以降に挿入し、送信するデータを
データフィールド21に挿入する。この後に、このスロッ
トを伝送路11に送出する。宛先の局装置は、宛先番地DA
を認識してデータフィールド21のデータを受け取る。宛
先の局装置はこのスロットを空にし、第一ビットを空ス
ロットを示す状態に戻し、この後に次に隣接する局装置
に送信する。この隣接する局装置は、データを送信する
場合にはこのスロットを使用することができる。
【0024】能動状態の局装置はd個の空スロットを取
り込むことができる。局装置には計数器を備えており、
この計数器が取り込んだ空スロット数を計数する。この
計数値が割り当て数dになると、局装置は休止(ポー
ズ)または禁止(インヒビット)状態となり、さらに送
信しようとするデータが存在しても、それ以上のスロッ
トを取り込むことができない。このポーズ状態はリセッ
トされるまで維持される。使用できるスロット数をd個
に制限するのは、能動状態の局装置がどの時点でも伝送
路11のスロットを使用できるようにするためである。休
止状態のときには、局装置は他の局装置からの情報スロ
ットを受信できるが、情報を送信することはできない。
【0025】局装置がアイドル状態または休止状態のと
きの動作を以下に説明する。この状態では、局装置は、
他の局装置がすべて休止状態であることを検出し、自局
および他の局装置をリセットさせるための動作を行う。
【0026】休止状態の局装置は、試験ビット(制御フ
ィールドの第二ビット)がオフとなっている空スロット
が到来すると、このスロットの試験ビットをオンに切り
替え、自分の番地を宛先番地DAのビットに入れ、未処理
試験を開始するように自分自身を設定する。スロットの
空満ビットは空状態を示しているので、他の局装置はこ
のスロットを送信に使用することができる。
【0027】宛先ビットDAが自分の番地を示し、試験ビ
ットがオンの空スロットが到来すると、この局装置は、
自分自身が未処理試験を実行しているかどうかにより、
以下のような処理を行う。
【0028】未処理試験を行っているときには、スロッ
トの空満ビット(制御フィールドの第一ビット)を満状
態に変換する。このときこの局装置は、パケットを送信
できる場合には能動状態になり、送信できない場合には
アイドル状態となる。さらに、送信したスロット数の計
数値を零にリセットし、次の割り当て数dを記憶する。
これにより未処理試験を終了する。
【0029】未処理試験を行っていないときには、スロ
ットの試験ビットをオフにし、宛先番地ビットをすべて
零にする。
【0030】空満ビットがオン (満) で試験ビットがオ
ンのスロットを検出した局装置は、自局が未処理試験を
行っているかどうかにより、以下の処理を行う。未処理
試験を行っていない場合には、局装置は能動または待機
状態に戻り、計数器を零にリセットし、次の割り当て数
dを記憶する。未処理試験を行っている場合には、スロ
ットの試験ビットおよび空満ビットと共にオフにし、宛
先番地DAビットを零にする。これにより未処理試験を終
了する。
【0031】すなわち、空満ビットがオフ (空) で試験
ビットがオンのスロットが伝送路を一周したことによ
り、すべての局装置が休止状態またはアイドル状態であ
ることを検出し、空満ビットがオンで試験ビットがオン
のスロットによりそれぞれの局装置が自分自身をリセッ
トする。
【0032】すなわち、データを送信しようとする局装
置は、能動状態になると、割り当てられたd個のスロッ
トを送信することができ、d個のスロットを送信した後
に休止状態となる。d個以上のスロットを取り込むこと
は許されない。休止状態になった局装置は、伝送路に接
続された他の局装置が送信待ちかを試験するために、空
スロットに試験ビットを設定することができる。このよ
うな送信待ちの局装置は、試験ビットが設定された空ス
ロットを取り込み、発信元の局装置により設定された試
験ビットを消去し、その割り当てられたd個のスロット
を送信することができる。割り当て数個のスロットを送
信したときには、ふたたび伝送路の試験を実施する。こ
のような処理は、すべての局装置が送信を終了し、試験
ビットがセットされた空ビットが発信元の局装置に戻
り、この発信元の局装置が空満ビットが満状態を示すよ
うに設定したスロットを送信するまで続けられる。この
とき、すべての局装置は満状態を示し試験ビットがオン
となっているスロットに応答して、その割り当て数dを
リセットする。これは、伝送路のリセットまたはリフレ
ッシュという。
【0033】割り当て数dの値は、それぞれの局装置が
要求するビット速度をそれぞれに提供するように選択す
ることができる。それぞれの局装置に同一の値を割り当
てたときには、瞬間的に必要となるビット速度が局装置
毎に異なるため、例えば映像情報を送信する局装置に必
要なビット速度は多くなる。したがって、このような局
装置は、割り当てられたd個のスロットを他の局装置よ
り急速に用いることができる。このような取り決めによ
り、dスロットの割り当てを使用している第一の局装置
は一時的に休止し、伝送路がリフレッシュされる前に、
他の局装置に蓄積されたデータを送信する機会を与え、
緊急の送信が必要な局装置が連続して送信を行うことが
できる。このようにして、必要な場合には、局装置に等
しいビット速度を保証する。伝送路上のデータ量が多い
場合には、各局装置に均等に最小保証スロット数を割り
当てておく。これは本実施例の重要な特徴である。
【0034】現実には、それぞれの局装置に割り当てら
れた最小保証スロット数が送信に必要なスロット数とほ
ぼ等しいなら、送信の遅延を最小にすることができる。
これは、予想される需要により最小保証スロット数を選
択して実現できる。さらに、例えば、局装置に一つのデ
ータチャネルとして最小保証スロット数を割り当て、こ
れに付け加えて、電話および映像情報を送信するための
付加的なスロット数を割り当てることができる。2ミリ
秒以下の繰り返し周期で32スロットの単一映像チャネル
を使用する局装置を考える。局装置内の計数器は32スロ
ットを送信したことを検出し、これに続いてこの局装置
が休止状態になり、リセットされるまで他の局装置の送
信を許可する。送信すべき情報の量が少ない場合には、
短時間で送信の権利が巡回してリフレッシュが行われ、
局装置がさらに付加的なスロットを取り込むことができ
る。リフレッシュ周期を2ミリ秒以下に決定することが
できる。この場合には、それぞれの局装置がリフレッシ
ュ周期を検査し、この局装置が映像情報を送信するため
に必要な付加的な32スロットを取り込むには十分な空ス
ロットがない程度に2ミリ秒に近づくと、この局装置は
情報を送信できずブロックされる。この場合に、空スロ
ットをわずかに残しておかないと、実際上の伝送路の使
用効率を100 %にすることができない。すべての局装置
は、付加的なスロットを取り込むために、リフレッシュ
間隔が2ミリ秒に近すぎるかどうかを自分自身のために
決定できる。
【0035】割り当て数dの値の制御は、それぞれの局
装置が記憶している割り当て数dを用いて行い、それぞ
れの局装置は二つの割り当て数dを記憶する。ひとつ
は、現在の割り当て数dを示し、休止状態に入る制御を
行うための参照値である。他の値は「次の割り当て数
d」であり、リセットの度に参照値に置き換えられる。
「次の割り当て数d」は読み出しおよび書き込みが可能
であり、個々の負荷制御部が、伝送路のプロトコルより
高いレベルのプロトコルを用いて割り当て数dの値を制
御できる。これについて図3を参照してより詳しく説明
する。最大許容リセット間隔が増加すると、負荷制御部
はこれに応じてdの値を増加させることができる。これ
により、送信要求に対して保証スロット数を供給する。
【0036】「次の割り当て数d」の値は、以下のよう
にして設定する。最初に、次の割り当て数dをある適当
な小さい値、例えば2に初期化する。これは、局装置が
低速度のデータサービスおよび送信要求をサポートでき
るようにするためである。リセットの間隔を2ミリ秒と
し、1スロットの情報フィールドが128 ビットであると
仮定すると、割り当て数が2の局装置は128kbit/sec で
情報の送信を行うことができる。固定的なサービスを背
景サービスということにする。
【0037】伝送路に送出する速度がこれより低速の場
合には、割り当て数dは背景値2より大きくなることは
ない。実時間サービスがないときには、すべての局装置
が休止状態に到達してリセットされるまでに、N個の局
装置により2N個のスロットを送信できる(すべての局
装置の割り当て数が背景値2であると仮定して)。この
ため、データ接続による伝送路の情報量が多くても、こ
の伝送路のリセット間隔は短く、それぞれの局装置は十
分な送信速度を得ることができる。伝送路に対する実時
間送信を行う場合の制御について説明する。新しい送信
呼び出し(音声、映像または高速ファイル転送)が局装
置に入力されると、この局装置は平均リセット時間を検
査する。この検査の結果、新しい送信呼び出しに応答す
るために空スロットを使用しても2ミリ秒以内に伝送路
をリフレッシュできるときには、この送信呼び出しが認
められる。このとき、次の割り当て数dを、この送信呼
び出しに応答することができる値に更新する(例えば、
2メガビット/秒の映像信号は付加的に32個のスロット
を必要とするので、次の割り当て数dを背景値2に32を
加算した値とする) 。実時間呼び出しが確立すると、低
速データ送信呼び出しに対するスロットの割り当ては削
減される。同様に、実時間呼び出しに応答した局装置の
次の割り当て数は、使用したスロット数に応じて削減さ
れる。付加的な割り当て数は、平均リセット間隔および
それぞれのサービス時間により設定することができ、現
在の平均リセット間隔が適切な値より大きくなる場合に
は、その送信呼び出しをブロックする。
【0038】リセットの最大許容間隔は、通信ネットワ
ークの実時間呼び出しにより決定される。公衆通信網以
外の音声呼び出しに対しては、最大許容遅延は約2ミリ
秒である。他の実時間サービス(映像のような)の遅延
要求がこれより厳しくない場合には、最大許容間隔とし
て2ミリ秒を用いる。
【0039】なんらかの理由で平均リセット時間が2ミ
リ秒より長い場合には、背景サービスを一時的に禁止す
る(例えば、次の割り当て数dを背景値と等しい量だけ
減らす) 。
【0040】この状態から割り当て数を背景値に戻す場
合を説明する。最も短いリセット時間がある適当なしき
い値(2ミリ秒より短い)に低下すると、次の割り当て
数には背景値を加算する。これを、平均の割り当て数が
背景値に戻るまで続ける。このようにして、パケット損
失に敏感なサービスを実施できるように、リセット時間
を制御することができる。
【0041】一度呼び出しが設定され、これに対するス
ロット数の割り当てが設定されると、呼び出された局装
置または呼び出している装置で処理を終了するまで、
(ノード誤りがない場合には)呼び出しを続けることが
できる。従来の伝送方式と比較すると、例えばケンブリ
ッジリング(Cambridge ring) では、過負荷によりバッ
ファ回路のオーバーフローが生じ、結果としてパケット
損失またはサービスを要求する取り付けられた素子の低
速化の欠点があり、実時間サービスには用いることがで
きず、過負荷が生じた場合には、劣化または遅れを防止
するために、呼び出しの解除を行い、呼び出しが不連続
となる欠点があった。本実施例ではこれらの欠点が解決
されている。
【0042】図3は局装置の一例を示す。局装置10は上
述のプロトコルを実施するアクセス制御部51を備えてい
る。アクセス制御部51は、二つの割り当て数dを記憶す
る参照記憶装置を備え、送信バッファ回路53を経由して
伝送路11にスロットを送信する。アクセス制御部51はま
た、伝送路11から受信バッファ回路55を経由してスロッ
トを受信する。「次のしきい値d」の更新値は負荷モニ
タ57から入力される。リセット時にはパルスを負荷モニ
タ57に出力する。負荷モニタ57は、最大許容リセット間
隔(ここでは2ミリ秒とする)の間に何個のリセット信
号パルスが到来したかを計数する。リセット速度に関す
る情報はまた、接続された装置からの通常の呼び出し設
定要求を受信する制御部59に出力される。2ミリ秒あた
りM個のスロットの送信を要求する新しい呼び出しは、
伝送路上のスロット数をLとして、2ミリ秒あたりのリ
セット数PがM/L以上のときに受け入れられる。リセ
ット間隔が2ミリ秒を越えると、負荷モニタ57は割り当
て数dを背景値に制限する。
【0043】送信バッファ回路53がさらに多くのスロッ
トを受け入れることができることを示している場合に
は、選択ポーリング回路61は、集められたスロットを蓄
えている同期バッファ回路63および非同期バッファ回路
65をポーリングし、待機しているスロットの優先度を調
べ、最も優先度の高いスロットを送信バッファ回路53に
転送し、伝送路11に送信する。低優先度のスロットを受
け入れる速度は、伝送路のリセット速度により制御され
る。この制御について説明する。リセット毎に、リセッ
ト信号が選択ポーリング回路61に送られる。選択ポーリ
ング回路61は、その内部に設けられた計数器が背景割り
当て数のスロットを送信したことを検出するまで、低優
先度のパケットを受け入れることができ、計数器は上記
のリセット信号によりリセットされる。送信バッファ回
路53がさらにパケットを受け入れることが可能であるこ
とを示し、高優先度のパケットが待機していないときに
は、低優先度のパケットが送信バッファ回路53に入力さ
れる。したがって、低優先度のスロットが送信バッファ
回路53ヘ入力される速度は、ポーリング回路61のリセッ
ト信号の受信速度に制御され、低および高優先度のパケ
ットが正しく混合されて、ポーリング回路61により送信
バッファ回路53に供給される。リセット間隔が最大値で
ある2ミリ秒を越えそうなときには、負荷モニタ57は、
選択ポーリング回路61へのリセットパルスの供給を停止
する。
【0044】同期バッファ回路63および非同期バッファ
回路65には、それぞれ同期パケット収集分配回路67(S
PAD、synchronous packet assembler/dis- assemble
r )および非同期パケット収集分配回路69(APAD、
asynchronous packet assembler/disassembler)からス
ロットが供給される。同期パケット収集分配回路67は、
時分割多重装置71からの情報からスロットの大きさのパ
ケットを作る。時分割多重装置71は、電話等の複数の端
末装置73が接続され、制御部59に信号情報を送信するラ
インユニット75を備えている。呼び出しが設定される
と、制御部59が適当なヘッダを設定し、この呼び出しに
対してすべてのスロットで使用するために同期パケット
収集分配回路67に供給する。同期パケット収集分配回路
67のスロットはすべて優先度が高く、同期バッファ回路
63に蓄えられる。
【0045】リセットの最大許容間隔は、通信ネットワ
ークの実時間サービスによって決定される。公衆ネット
ワーク以外の音声に対して、最大許容遅延は約2ミリ秒
である。映像情報のような他の実時間サービスで厳密な
遅延要求がある場合には、2ミリ秒が最大遅延間隔とし
て用いられる。
【0046】非同期パケット収集分配回路69は、データ
端末装置77から到来したパケットストリームからスロッ
トサイズのパケットを作り、フレームチェックシーケン
スを生成して照合する。通常は、データスロットの優先
度は低い。特定のデータ接続要求が保証されたスロット
割り当て数を要求する場合には、信号が制御部59および
負荷モニタ57に送られ、アクセス制御部51で割り当て数
dを増加させる。この場合に、対応するスロットには高
い優先度が付けられる。図4ないし図7は、アクセス制
御部51によるそれぞれ制御、受信、送信およびリセット
制御の流れ図である。
【0047】このような通信ネットワークをローカルエ
リアネットワーク(LAN)に用いるとすると、伝送路
の長さは典型的に数キロメータであり、事務所またはL
ANに接続されるサイトに設けられたワークステーショ
ン、計算機、VDU、電話等を備えた約20ないし30の局
装置が接続される。また、伝送路がこれより小さくても
(局装置の数が同じでも)、他の同等の伝送路を用いて
も、音声を高速で切り替えたデータでも、その他のデー
タを用いても本発明を同様に実施できる。公衆交換網で
本発明を実施する場合には、リセットの最大間隔を2ミ
リ秒より小さくする必要があるだろう。CCITTの要
求では、少なくとも125 マイクロ秒でリセットする必要
がある。
【0048】それぞれの局装置は、図3に示したよう
に、異なる情報源からスロットが供給される。例えば時
分割多重装置71からは音声スロット、データ端末装置77
からはデータスロットが供給される。切り替えにより、
ひとつの伝送路からの異なる型のスロットを、他の伝送
路に送信する必要がある。
【0049】図8は本発明の第一および第三の発明実施
例通信マルチプレクサのブロック構成図を示す。この通
信マルチプレクサは、複数のバッファ回路に蓄えられた
スロットの待ち行列を多重化するに適する。
【0050】本実施例の通信マルチプレクサは、基本的
に上述のデータ通信方式と同じプロトコルを用いる。こ
れは、装置内の異なる部分で異なる要求が生じたとき
に、スロットを再構成する手段を用いる必要なしに、全
体のネットワークにわたってスロットを送信できるとい
う利点がある。したがって、伝送路から通信リンクへ送
信するためのオーバヘッドが避けられる。
【0051】通信マルチプレクサ30はFIFOにより構
成された複数の入力バッファ回路を備え、それぞれの入
力バッファ回路は通信リンク40上で送信待機している固
定長のブロック、すなわちスロットの待ち行列を記憶す
る。例えば総数6ないし7個の入力バッファ回路のう
ち、三つの入力バッファ回路31、32、33を図8に示す。
本実施例の通信マルチプレクサ30は、図1で説明した通
信ネットワークと同一のプロトコルを使用する。両者の
違いは、通信ネットワークの場合には局装置から伝送路
への送信制御をそれぞれの局装置が独立に行うのに対し
て、本実施例の通信マルチプレクサ30は、入力バッファ
回路から通信リンクへの送信制御を、中心となる制御部
で行うことにある。通信マルチプレクサ30の制御部は、
すべて入力バッファ回路の待ち行列の状況を監視し、適
当な間隔でリセット信号を生成することができる。これ
に対して、前述の通信ネットワークでは、休止状態の局
装置がリセットできる時点を発見するための試験を行
う。本実施例の通信マルチプレクサ30を用いて、交換網
またはLANとして用いられる複数の伝送路11を相互に
接続できる。この例を図9に示す。
【0052】この通信マルチプレクサ30では、入力バッ
ファ回路31、32および33に蓄えられた待ち行列を、共通
のデータおよび制御用のバス34を経由して、送信バッフ
ァ回路35から通信リンク40にスロットを送信する。
【0053】通信リンク40にアクセスを要求するサービ
スの種類により、それぞれ型の異なる待ち行列が供給さ
れる。入力バッファ回路31にはデータスロットの待ち行
列が蓄えられ、この待ち行列による通信リンク40へのア
クセスはタイムクリティカルではない。他のサービス要
求は、そのサービスの特性により、設定された時間内に
通信リンク40にアクセスする必要がある。例えば音声情
報の場合には、サービス内容の誤り率および品質を満足
するために、128 ビットの情報フィールドを含む160 ビ
ットのスロットを、2ミリ秒毎に送信する必要がある。
映像スロットおよび他のサービスに関する情報は、入力
バッファ回路33に供給される。入力バッファ回路32に
は、可変ビット速度(VBR)映像スロットが蓄えられ
る。さらに別の入力バッファ回路(図示せず)が、他の
遅延限界の異なる固定または可変ビット速度の情報の送
信のために備えられている。それぞれの入力バッファ回
路には優先度が指定され、この優先度に従って待ち行列
が送信される。本実施例の場合には、入力バッファ回路
33に蓄えられた待ち行列 (音声) の優先度が最も高く、
入力バッファ回路31に蓄えられた待ち行列 (データ) の
優先度が最も低い。優先度は入力バッファ回路により決
定され、最も高い優先度の待ち行列は入力バッファ回路
33に蓄えられ、最も低い優先度の待ち行列は入力バッフ
ァ回路31に蓄えられる。待ち行列の優先度を記憶するレ
ジスタを備えてもよい。
【0054】通信マルチプレクサ30はバス34と通信を行
う制御部42を備え、この制御部42にはアクセス制御部41
および負荷モニタ36を備えている。アクセス制御部41は
ポーリング回路43を含み、ポーリング回路43は入力バッ
ファ回路31、32、33をその優先度の順にポーリングす
る。ポーリング回路43はまた、入力バッファ回路31、3
2、33の待ち行列に対する計数器(図示せず)と、現在
の割り当て数またはそれぞれの待ち行列に対するスロッ
トの割り当て数および「次の割り当て数d」を記憶する
読み出し書き込みメモリ(図示せず)により構成される
参照記憶装置とを備える。負荷モニタ36はアクセス制御
部41と通信し、信号線37でアクセス制御部41からデータ
待機信号を受け取り、信号線38でリセット信号を受け取
る。負荷モニタ36はまた、信号線39でアクセス制御部41
に割り当て数信号を出力する。これらの信号を用いて、
負荷モニタ36は、アクセス制御部41を介して、それぞれ
の入力バッファ回路31、32、33の待ち行列に対するスロ
ット割り当てを変化させ、それぞれの待ち行列の最小割
り当てスロットを保証する。
【0055】入力バッファ回路31、32、33は、通信リン
ク40に、送信を要求する固定長メッセージスロットを供
給する。
【0056】前述の通信ネットワークと同様に、それぞ
れの入力バッファ回路はd個のスロットを送信すること
が許可され、その割り当てられたd個のスロットを送信
したときには、その入力バッファ回路の送信したスロッ
ト数を計数する計数器がリセットされるまで、これ以上
のスロットの送信が禁止される。すべての入力バッファ
回路が割り当てられたスロットの送信機会を得た後にの
みリセットが行われる。空の入力バッファ回路または割
り当てられたすべてのスロットを通信リンク40に送信す
る前に空になる入力バッファ回路があるが、このような
入力バッファ回路は、他のd個の割り当てスロットの送
信が終了した入力バッファ回路とともに、その計数器を
リセットする。前述の通信ネットワークと異なり、この
通信マルチプレクサ30では、待ち行列のスロットは満ス
ロットで、制御フィールドには何も書き込まれていな
い。したがってこの通信マルチプレクサ30は、待ち行列
のスロットのどのビットも変化させずに通信リンク40に
送出する。それぞれの入力バッファ回路には異なるd値
が割り当てられ、その値を変化させることができる。
【0057】この通信マルチプレクサ30の動作をさらに
詳しく説明する。
【0058】送信バッファ回路35には、スロットを通信
リンク40に送出する速度で、入力バッファ回路31、32お
よび33からのスロットを供給する必要がある。ポーリン
グ回路43は、所望の速度で送信バッファ回路35にスロッ
トを出力するために、以下の処理を行う。まず、ポーリ
ング回路43は、送信バッファ回路35の入力レディ信号
(論理「1」)を検出する。この後に、出力レディ信号
に対する優先度の高い入力バッファ回路(入力バッファ
回路33)を検査し、この入力バッファ回路がこれ以上の
スロットの送信を禁止されている(すなわち「休止」状
態、論理「0」)か否かを検査する。入力バッファ回路
33に送信しようとするスロットがあり、禁止されていな
い (どちらも論理「1」) ときには、そのスロットをバ
ス34に出力し、送信バッファ回路35を経由して通信リン
ク40に送出する。アクセス制御部41に備えられた入力バ
ッファ回路33に関連する計数器は、その計数値をひとつ
増加させる。ポーリング回路43が次に送信バッファ回路
35の入力レディ信号を検出すると、この手続きを繰り返
す。入力バッファ回路33がその割り当て数d個のスロッ
トを送出すると、これに関連する計数器の計数値はdと
なり、入力バッファ回路33の状態レジスタが送信禁止を
示すように設定され、入力バッファ回路33は「休止状
態」となる。この状態では、計数器がリセットされるま
でこれ以上のスロットの送信が妨げられる。ポーリング
回路43は、入力バッファ回路33の二つの論理「1」状態
を検出することを止め、次に優先度の高い右(図示せ
ず)の入力バッファ回路を検査する。この入力バッファ
回路に送信しようとするスロットがない場合には、次の
右のスロット、すなわち入力バッファ回路32を検査し、
待機しているスロットを通信リンク40に送信する。この
スロットを送信している間に新しいスロットが左の優先
度の高い入力バッファ回路 (前は空) に到来したときに
は、送信バッファ回路35の入力レディ信号を検出したと
きに、最も高い優先度の入力バッファ回路を検査し、そ
のスロットを次に送信する。したがって本通信マルチプ
レクサ30は、すべての入力バッファ回路が休止(すなわ
ち禁止された)状態または送信待機のスロットがないア
イドル状態のどちらの場合にも、以下に説明する動作を
実行する。
【0059】どのスロットも選択できないことをポーリ
ング回路43が発見すると、すべての入力バッファ回路に
対応する計数器をリセットし、同時に、信号線38を経由
してリセットパルスを負荷モニタ36に送る。負荷モニタ
36は、所定の時間間隔で、受信したリセットパルスの数
を計数してその値を保持する。このようなリセットの発
生は、通信リンク40にスロットを送信していないことを
示し、リセットの頻度が通信リンク40の予備容量を定義
する。負荷モニタ36は、リセットの速度により音声等の
同期タイムクリティカルサービスの呼び出し容量を決定
する。これについて以下に説明する。
【0060】それぞれの入力バッファ回路に対する割り
当て数dの値は、リセットとリセットとの間に入力バッ
ファ回路が通信リンク40に送出できる最大スロット数を
示す。したがって、リセットの最大時間が、すべての入
力バッファ回路が全割り当てスロットを送信する時間と
なる。64キロビット/秒の音声情報のような、時間制限
の厳しい同期サービスに適合するために、特別な呼び出
しに対しては、連続しているスロット(それぞれが128
ビット情報フィールドを含む) の間の遅延を、例えば2
ミリ秒より小さくすることが必要である。リセットの最
大時間間隔は、最も厳しい時間制限を要求する待ち行列
の遅延時間により選択すべきである。ひとつの入力バッ
ファ回路が62.5ミリ秒毎にスロットを送出しなければな
らず、他の入力バッファ回路が送出するスロットは2ミ
リ秒またはそれ以上の遅延が生じてもよい場合には、リ
セットの最大許容間隔として62.5マイクロ秒を採用す
る。例えば、入力バッファ回路33が64キロビット/秒の
音声呼び出しを64個サービスし、それぞれの音声呼び出
しが2ミリ秒毎に1スロット(128 ビット)を出力する
必要があり、リセットの間の最大許容間隔が62.5マイク
ロ秒と仮定する。この場合には、許容できない遅延なし
で呼び出しを実行するためには、入力バッファ回路33の
ための割り当て数dを2にする必要がある。したがっ
て、保証される最小許容速度は2ミリ秒の間隔で64スロ
ットであり、入力バッファ回路33にはこの呼び出しに応
答するに必要なスロット数が保証される。負荷モニタ36
は、同期サービスを監視するとともに、FIFOバッフ
ァ回路に対する割り当て数を動的に調節して呼び出しの
個数に適合させ、しかもリセット間隔を最大許容間隔以
下に維持する。同期サービスの監視は、負荷モニタ36と
アクセス制御部41のポーリング回路43との間で、信号線
39を経由して実現される。ポーリング回路43の参照記憶
装置は、各入力バッファ回路に対して二つの割り当て数
を記憶する。そのひとつは入力バッファ回路に対する現
在の割り当て数(d)であり、現在のリセット間隔で入
力バッファ回路を休止状態にする制御を行うための参照
値である。もうひとつは次の割り当て数であり、リセッ
ト毎に上記現在の割り当て数と置き換えられて新しいス
ロット割り当て数(d)として用いられる。入力バッフ
ァ回路33の新しい接続が設定されると、新しい呼び出し
を所定のサービス遅延制限内に送信するために必要なス
ロット数を負荷モニタ36に送る。上述の例では、ひとつ
のスロットの情報フィールドは128 ビットで構成され、
新しい64キロビット/秒の音声呼び出しは、効率の理由
からサービス遅延制限として選択された2ミリ秒周期
で、1スロットの送信を要求する。負荷モニタ36は割り
当て数を調節し、正しく保証された呼び出し受け取り速
度を維持する。したがって、最大許容リセット間隔が6
2.5マイクロ秒のときには、通信リンク40にさらに32個
の64キロビット/秒の情報を送信する場合には、割り当
て数をひとつ増加させる必要がある。
【0061】割り当て数を調節する前に、負荷モニタ36
は、新しい音声情報の送出によりリセット間隔が最大許
容リセット間隔より増加しないことを確認する必要があ
る。リセットの頻度が最小数以下であれば、入力バッフ
ァ回路33に対する新しい呼び出しだけを通信リンク40に
送信できる。例えば、最大許容リセット間隔を62.5ミリ
秒とすると、2ミリ秒周期でのリセットの最小数は32で
ある。したがって、現在2ミリ秒毎に少なくとも33回以
上リセットできるとすると、2ミリ秒毎に一つのスロッ
トを提供する新しい64キロビット/秒の音声情報だけを
通信リンク40に送出できる。
【0062】入力バッファ回路に蓄えられる待ち行列
は、通信マルチプレクサ30により送信する情報の特徴に
従って設定される。例えば、通信リンク40に対して125
ミリ秒以下のアクセス遅延で送信する必要のある同期一
定ビット速度(SBR)サービスはひとつの待ち行列を
指定し、他のサービスに対して2ミリ秒の最大遅延の制
限内で供給される。付加的な待ち行列がさらに別のSB
Rサービスに対して供給され、また、平均最大遅延間隔
の異なる動的に変化するビット速度(VBR)のサービ
スに対しても供給される。通常は一つの待ち行列だけが
データとして出力される。
【0063】通信マルチプレクサ30は、図1に示した通
信ネットワークと異なり、中心となる制御部42(負荷モ
ニタ36およびアクセス制御部41を含む)を備えている。
負荷モニタ36による制御は、遅延にクリティカルな同期
サービスに制限される。入力バッファ回路31に対する割
り当て数は固定される。この割り当て数としては、リセ
ット間隔が最大間隔に近づいた場合に、入力バッファ回
路31から通信リンク40に最小のスロット数を送信できる
ように、小さい値、例えば1に選択する。この値が小さ
くとも、通信リンク40に送信する情報がデータ情報でほ
ぼ完全または完全に満たされている場合には、リセット
が非常に頻繁に生じる。したがって、時間に敏感なサー
ビスがほとんどない場合には、入力バッファ回路31は単
位時間あたりに多数のスロットを送信できる。
【0064】データ情報のスロットだけを通信リンク40
で送信すると、通信リンク40の使用率が高くても、負荷
モニタ36が計数したリセットパルス数が高い値となる。
リセットパルス数が高い値であることは、予備の送信容
量が多いことを示し、より時間クリティカルな呼び出し
を許容でき、入力バッファ回路33の割り当て数を増加さ
せることができることを示す。したがって、音声呼び出
しが設定が可能であり、入力バッファ回路33に対する割
り当て数を適切に増加することができる。これは、リセ
ットパルス数を削減し、入力バッファ回路31の転送速度
が低下することを意味する。したがって、同期および非
同期の情報に対する通信リンク40の時間あたり転送速度
が動的に変化する。
【0065】予備の送信容量を概算するために、アクセ
ス制御部41のポーリング回路43は、信号線37を経由して
入力バッファ回路31の待ち行列のそれぞれのアイドルリ
セット(すなわち、データが割り当て値より少ない場合
に生じるリセット)毎に負荷モニタ36にパルスを供給す
る。したがって、2ミリ秒間隔に例えば10個のアイドル
リセットを含むとすると、これは2ミリ秒ごとに最大で
10スロットのデータを新しく送信できることを示す。し
かし、この送信が保証されるわけではなく、アイドルリ
セットを計数する主な目的は、現在の容量がいっぱいに
なったときに、新しい送信要求に対して入力バッファ回
路31に不必要に負荷を与えることを防ぐことにある。
【0066】可変ビット速度(VBR)の情報を送信す
るためには、入力バッファ回路32の割り当て数を更新す
る。負荷モニタ36は、送信平均速度を推定して割り当て
数を決定する。映像情報の場合には、音声情報の同様に
遅延時間の制限があるが、映像消費者に対するコストを
低下させるため、他に時間制限のある情報が少ないとき
にだけ、割り当て数を増加させて高品質映像チャネルを
消費者に供給する。これは、入力バッファ回路32の割り
当て数を小さめに設定することにより実現できる。通常
は、リセットの頻度は最小頻度よりはるかに速く、待ち
行列から単位時間あたりに必要な数のスロットを通信リ
ンクに送出できる。他の入力バッファ回路がビジーでリ
セット間隔が最大値に近づくと、単位時間には必要な数
のスロットを送信できず、小さめに設定された割り当て
数に対応する転送速度が映像消費者に提供される。新し
いVBR情報の伝送を許可するには、音声情報の場合と
同様に、同期された固定ビット速度に対する現在のリセ
ット計数値を用いる。
【0067】リセット間隔を一定時間以下に保持するた
めに情報の送信量を制限する方法に加えて、ポーリング
回路43は、最大限の間隔でリセットを実行できないとき
に過負荷状態を記録する。この時点で即座にすべての待
ち行列の計数値がリセットされ、高優先度の入力バッフ
ァ回路から再び送信を開始できる。
【0068】送信バッファ回路35は、フレームを構成す
るスロットを正規の間隔で送信するためのもので、通信
リンク40上の遠隔の受信機に、同期された出力情報のス
ロットのストリームを与える。送信バッファ回路35はま
た、レジスタを備え、どの入力バッファ回路31、32およ
び33からもスロットがないときには、すなわち入力バッ
ファ回路からスロットが出力されずにリセットが発生し
たときには、通信リンク40にダミーの満スロットを送出
する。
【0069】図9は交換網に用いられる互いに接続され
た三つの環状の伝送路11を示す。それぞれ伝送路11は局
装置10′を備え、通信リンク40にアクセスできる。局装
置10′は図3の局装置と同等であるが、スロットの待ち
行列を蓄えるための入力バッファ回路(31、32、33その
他) 、送信バッファ回路およびそれぞれの局装置10′で
それぞれの通信リンク40を終端するための制御部42を備
えていることが異なる。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータ通
信方式は、音声情報や画像情報のような遅延に敏感な情
報と、データ情報のような遅延に鈍感な情報とを、同一
の伝送路で効率よく伝送できる。しかも、伝送路に接続
される特定のロケーション(局装置、入力バッファ回路
等)が伝送路を占有することがない。
【0071】したがって、 本発明のデータ通信方式
を、LAN、MAN、公衆交換網等の通信ネットワーク
や、これらの通信ネットワークにデータ情報やタイムク
リティカルな情報を多重化して送出する通信マルチプレ
クサに用いて大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第一および第二の発明実施例通信ネット
ワークのブロック構成図。 図2はスロットの構造を示す図。 図3は局装置の一例を示すブロック構成図。 図4はアクセス制御部による制御の流れ図。 図5は受信制御の流れ図。 図6は送信制御の流れ図。 図7はリセット制御の流れ図。 図8は本発明の第一および第三の発明実施例通信マルチ
プレクサのブロック構成図。 図9は伝送路の接続を示す図。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信リンクに送信するための情報ブロッ
    クの待ち行列を蓄える複数のバッファ回路と、 それぞれのバッファ回路に送信できるブロック数を割り
    当てる制御部と、 それぞれのバッファ回路がそれぞれ割り当てられたブロ
    ック数を送信した後には新しい割り当てが設定されるま
    で情報ブロックの送信を禁止する手段とを備えた通信マ
    ルチプレクサ。
  2. 【請求項2】 制御部は、 それぞれのバッファ回路に対応する計数器と、すべての
    バッファ回路が禁止または空状態のときに上記計数器を
    リセットする手段とを含む請求項2記載の通信マルチプ
    レクサ。
  3. 【請求項3】 リセットする手段は、時間に敏感なサー
    ビスを送信するための最大遅延時間によりそのリセット
    の最大許容間隔が設定された請求項2記載の通信マルチ
    プレクサ。
  4. 【請求項4】 バッファ回路はそれぞれ最大許容遅延量
    の異なる時間に敏感な呼び出しを受け入れる構成であ
    り、 リセットする手段は、最も時間に敏感な最大許容遅延量
    より短い時間にリセットの最大許容間隔が設定された構
    成である請求項3記載の通信マルチプレクサ。
  5. 【請求項5】 制御部は、 バッファ回路が新しく遅延に敏感な呼び出しを受け入れ
    る前に新しいブロック数の割り当てによりリセット間隔
    が最大許容間隔を越えないことを確認する手段と、 この確認が得られたときにそのバッファ回路に対する割
    り当て数を増加させる手段とを含む請求項3または請求
    項4のいずれかに記載の通信マルチプレクサ。
  6. 【請求項6】 バッファ回路には優先度が設定された構
    成であり、 制御部はこの優先度の順にバッファ回路をポーリングす
    る手段を含む請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の通信マルチプレクサ。
  7. 【請求項7】 バッファ回路のいくつかは時間に敏感で
    ない呼び出しを受け入れる構成であり、 制御部は、このバッファ回路にブロック数として固定さ
    れた小さい値を割り当てる構成である請求項1ないし請
    求項6のいずれかに記載の通信マルチプレクサ。
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