JPH05224089A - 光ファイバと光コネクタとの結合体の研磨方法 - Google Patents

光ファイバと光コネクタとの結合体の研磨方法

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JPH05224089A
JPH05224089A JP6114492A JP6114492A JPH05224089A JP H05224089 A JPH05224089 A JP H05224089A JP 6114492 A JP6114492 A JP 6114492A JP 6114492 A JP6114492 A JP 6114492A JP H05224089 A JPH05224089 A JP H05224089A
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JP
Japan
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polishing
optical fiber
face
abrasive grains
coupling body
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Application number
JP6114492A
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English (en)
Inventor
Takashi Jo
傑 徐
Kenji Suzuki
健司 鈴木
Isamu Kinoshita
木下  勇
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP92116734A priority patent/EP0535636B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバと光コネクタの結合体の端面を低
コストで効率よく、しかも精度よく研磨することを目的
とする。 【構成】 それぞれ材質が異なる光ファイバと光コネク
タとの結合体20の端面を研磨する研磨方法であって、
結合体20の端面を固定砥粒28に一定荷重で押しつけ
ながら研磨する工程を有するよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバと光コネク
タとの結合体の端面を研磨する研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2本の光ファイバを着脱自在に接続する
場合、接続しようとする光ファイバの端部にそれぞれ光
コネクタを取り付け、このようにして形成された2つの
結合体の端面を互いに突き合わせる手法が採用されてい
る。この方法により接続を行う場合、光ファイバの接続
精度を高めて光信号の伝送を円滑に行うためには、結合
体の端面(接続面)を研磨することにより当該端面の平
坦性を確保しておく必要がある。光ファイバと光コネク
タの結合体の端面を砥粒によって研磨する研磨方法とし
ては、最初の研磨工程においては結合体の端面に付着し
た接着剤を効率良く落とすために、固定砥粒による研削
方法が採用されていたものの、後工程においてはダイヤ
モンド等の各種砥粒をバフ等に載せて結合体の端面を研
磨することが従来から行われていた。この後工程で採用
されているような砥粒の用い方による研磨方法は、砥粒
がバフなどの研磨体に対して非固定状態で研磨作業が行
われるところから、遊離砥粒による研磨方法と称されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た結合体のように硬い石英ガラスからなる光ファイバと
軟らかい樹脂等からなる光コネクタとを一緒に遊離砥粒
による研磨方法によって研磨すると、バフなどの研磨体
に対して移動可能な砥粒は、軟らかい材質部分、すなわ
ち、光コネクタの端面に集まる傾向があり、光コネクタ
の方が多く削られて光ファイバの端部が突出するという
問題があった。この場合、光ファイバの端部の平坦性は
十分に確保されていないので、2つの結合体を接合しよ
うとしても光ファイバの端面を直接接触させることが極
めて困難であった。このような接続誤差によって接続損
失が大きくなり、光信号の伝送に悪影響をもたらすこと
になった。また、結合体の着脱を繰り返すと、結合体の
端面から突出した光ファイバの端部が欠損するおそれも
あり、耐久性の点でも問題があった。しかも、結合体の
着脱を行う毎に、上述した接続誤差による接続損失も異
なり、再現性の点でも問題があった。特に、複数の光フ
ァイバを束ねた多芯の光ファイバ束を接続する場合は、
上述した問題、すなわち光コネクタの端面から光ファイ
バの端部が突出するという問題に加えて、結合体の端面
から突出する各光ファイバ端部の突出長さも異なること
が多い。
【0004】また、遊離砥粒による研磨方法では、研磨
の生産性を高めるために研磨速度を増加させても砥粒と
バフとの間に滑りを生じるので、研磨量は必ずしも研磨
速度に比例せず、研磨時間が長くなって研磨効率が低下
するという問題があった。さらに、遊離砥粒による研磨
方法では使用される砥粒(ダイヤモンド等)が一回の研
磨工程毎に使い捨てとなるため研磨コストが高いという
問題があった。
【0005】一方、超精密研磨技術においては、砥粒を
固定した研磨体を用いて研磨作業を行う、いわゆる固定
砥粒による研磨方法も知られているが、従来の固定砥粒
による研磨方法は、砥石に対してワークを送りながら研
磨を行う、いわゆる送り量制御方式による方法が採用さ
れていた。ところが、送り量制御方式によってガラスの
ような脆性材料を研磨すると、脆性破壊する範囲が大き
くなり、ワークに傷などの損傷を与えることが多く見ら
れた。このような問題を解消するためには、数十nm程
度の極めて微小かつ精密な送り量制御を必要とするの
で、高剛性で複雑な制御装置を有する研磨装置を採用す
ることが必要不可欠となり、コストや設置スペースの点
で問題があった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、光ファイバと光コネクタの
結合体の端面を低コストで効率よく、しかも精度よく研
磨することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の光ファイバと光コネクタとの結合体の研磨
方法は、それぞれ材質が異なる光ファイバと光コネクタ
との結合体の端面を研磨する研磨方法において、前記結
合体の端面を固定砥粒に一定荷重で押しつけながら研磨
する工程を有することを特徴としている。
【0008】
【作用】光ファイバと光コネクタとの結合体の端面を固
定砥粒に一定荷重で押しつけながら研磨すれば、固定砥
粒を用いているので、研磨面の硬度分布にかかわらず砥
粒が研磨面全体に均一に接触することになり、硬い石英
ガラスからなる光ファイバの端部が光コネクタの端部か
ら突出することもない。また、固定砥粒を用いているの
で研磨速度を増加させれば、この速度に比例して研磨の
生産性を高めることができ、研磨時間を大幅に短縮する
ことができる。また、砥粒が使い捨てではないので、遊
離砥粒による研磨方法に比べて研磨コストも廉価であ
る。さらに本発明の研磨方法は、一定荷重で押しつけな
がら研磨するので、ガラスのような脆性材料を研磨して
も脆性破壊を抑制することができ、ワークへの傷付きを
浅く抑えることができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。まず、本実施例の研磨方法を使用し
て研磨する光ファイバと光コネクタとの結合体の構成に
ついて説明する。図5は本発明の一実施例の研磨方法に
より研磨される光ファイバと光コネクタの単品の状態を
示す平面図、図6は同じく本発明の一実施例の研磨方法
により研磨される光ファイバと光コネクタとの結合体を
示す平面図である。
【0010】これら図5および図6に示すように、光コ
ネクタ10には孔10aが形成されており、この孔10
aに、石英ガラスからなる4本の光ファイバ14を並べ
て一体化したテープ状多芯光ファイバ束12の端部、す
なわち4本の光ファイバ14を剥き出しにした部分が挿
入される。光ファイバ束12と光コネクタ10とは、予
め接着剤16が塗布された光コネクタの孔10aの中
に、剥き出しのテープ状多芯光ファイバ束の端部14を
挿入て結合させることにより、図6に示す結合体20が
組み立てられる。その後、光コネクタ10の先端面10
bから突出した4本の光ファイバ14を完全に固定する
ため、光コネクタ10の先端面10bに接着剤16を塗
布しておく。
【0011】このようにして得られた結合体20の先端
面を平坦に研磨する方法について、以下説明する。光コ
ネクタ10はプラスチックスで形成されており、一方光
ファイバ14は既述の如く石英ガラスで形成されている
ため、両者の硬度が大きく相違する。したがって、従来
のように遊離砥粒による研磨方法で結合体の先端面を研
磨すると、砥粒が比較的硬度が小さい光コネクタの部分
に集中して当該光コネクタの方が研磨されるので、光フ
ァイバ14が光コネクタ10の端面10bから突出する
ことになる。
【0012】このような問題点を考慮しながら、本発明
では固定砥粒による研磨工程を有した研磨方法によって
結合体20の端面の研磨を行う。特に、固定砥粒による
研磨を行うにあたり、従来の送り量制御方式ではなく、
押しつけ荷重を一定にした研磨方法を採用することとし
ている。なお、以下述べる実施例では、結合体の端面を
第1研磨工程〜第4研磨工程までの都合4工程により行
うようにしているが、本発明の研磨方法は、固定砥粒を
用いた押しつけ荷重方式による研磨方法であれば良く、
工程数や研磨条件等は、本実施例のみに限定されること
なく種々に改変することができる。ただし、研磨工程を
4工程とする場合には、能率の面においては固定砥粒方
法となる工程の数は多ければ多いほど能率が良くなる。
また、接着剤を落とすために最初の工程を固定砥粒で行
うことは従来の技術と同じように必要である。
【0013】図7は本発明の一実施例に係る第1研磨工
程を示す側面図、図8は同実施例に係る第2研磨工程お
よび第3研磨工程を示す側面図である。本実施例の第1
研磨工程では、図7に示すように、金属板24の表面に
ダイヤモンド26を電着させたダイヤモンド電着砥石2
2によって、結合体20の端面を研削し、光コネクタの
端面10bから突出している光ファイバ14の端部と、
接着剤16とを削り取る(なお本明細書では、この研削
も研磨と称することがある)。この第1研磨工程で用い
られるダイヤモンド電着固定砥粒砥石の粗さは、500
番から3000番の範囲内であればよく、700番前後
の砥石を用いることが好ましい。なお、この第1研磨工
程で用いられたダイヤモンド電着砥石の代わりに、ダイ
ヤモンドレジンボンド砥石、または、ダイヤモンドメタ
ルボンド砥石を使用しても良い。
【0014】第1研磨工程で端面に付着した接着剤や端
面から突出した光ファイバが研削された結合体は、次
に、図8に示す第2研磨工程に送られ、さらに端面が研
磨される。この第2研磨工程では、樹脂32をボンドと
してダイヤモンド砥粒30を結合させたダイヤモンドレ
ジンボンド固定砥粒砥石28を用いて研磨する。この第
2研磨工程で用いるダイヤモンドレジンボンド固定砥粒
砥石の粗さは、1000番から3000番の範囲内であ
れば良く、1000番の砥石を用いることが好ましい。
【0015】次の第3研磨工程は、第2研磨工程と同様
に、ダイヤモンドレジンボンド固定砥粒砥石を用いて結
合体の端面を研磨する工程であるが、本工程では第2研
磨工程に比べて細かい粒度の砥粒を用いて研磨が行われ
る。この第3研磨工程で用いるダイヤモンドレジンボン
ド固定砥粒砥石の粗さは、3000番から5000番の
範囲内であれば良く、4000番の砥石を用いることが
好ましい。なお、これら第2研磨工程と第3研磨工程に
用いられたダイヤモンドレジンボンド砥石の代わりに、
メタルをボンドとしてダイヤモンド砥粒を結合させたダ
イヤモンドメタルボンド砥石を使用してもよい。
【0016】最終の第4研磨工程では、酸化セリウム
(CeO2 )の粉末と液体ボンドとを混合して固められ
た高密度低結合力特性を有する液体ボンド砥石によって
結合体の端面を研磨する。この研磨工程では、光ファイ
バの材料である石英ガラスと酸化セリウムとの間の機械
的研磨、並びに、この機械的エネルギーによって誘起さ
れる化学反応、すなわち、メカノケミカル反応によっ
て、研磨面が溶けて研磨傷および加工変質層が消失し、
第3研磨工程により研磨された光ファイバの端面をさら
に精度よく研磨することができる。
【0017】この第4研磨工程に用いられる酸化セリウ
ム粉末の粗さは、3000番から10000番の範囲内
であればよく、4000番の酸化セリウム粉末を用いる
ことが好ましい。また、本工程では、酸化セリウムの代
わりに酸化アルミニウム、酸化クロム、または、酸化珪
素を用いても同様の効果が得られる。さらにこの最終仕
上げ工程である第4研磨工程を、固定砥粒方式である液
体ボンド砥石を使用せず、酸化セリウムの粉末砥粒をバ
フ等に乗せた遊離砥粒方式で行ってもよい。この場合、
酸化セリウムの代わりに酸化アルミニウム、酸化クロ
ム、または、酸化珪素を用いても同様の仕上げ効果が得
られる。
【0018】次に、本発明の研磨方法を使用する研磨装
置について説明する。図1は本発明の研磨方法を使用す
る研磨装置の一実施例を示す側面図、図2は図1の矢視
線B−Bに沿う正面図である。基台40の後部にはコラ
ム42が立設されており、その上部にはダイヤモンドレ
ジンボンド砥石や液体ボンド砥石である研磨砥石29を
取り付けて、モーターM1によってこの研磨砥石29を
水平軸線を有する主軸を中心として回転させる砥石回転
駆動装置52が設けられている。
【0019】また、コラム42の前方には、前後方向で
あるZ方向に延設されたリニヤガイド44が基台40に
固定されており、このガイド44の上にスライダー46
が取り付けられて、リニヤガイド44上を移動できるよ
うになっている。さらに、このスライダー46の上に
は、リニヤガイド47を介して左右方向であるX方向に
移動可能なサドル48が取り付けられており、このサド
ル48の上には、結合体20を保持する保持装置50が
固定されている。
【0020】スライダー46に対して立設された固定部
材74にはモーターM2が取り付けられており、その回
転軸の先端にピニオン歯車70が固定されている。一
方、このピニオン歯車70と噛み合うラック72が保持
装置50に固定されている。したがって、モータM2の
回転軸が回転すると、ピニオン歯車70とラック72と
によってサドル48がスライダー46に対して移動する
ことになる。
【0021】また、基台40からはシリンダ・ピストン
装置56がサドル48の高さ位置まで立設されており、
このシリンダ・ピストン装置56のピストンを前進させ
ると、サドル48はスライダー46とともにZ方向前方
に移動する。なお、結合体20の保持装置50への取り
付けは、シリンダ・ピストン装置のピストンが前進した
位置で行う。そして、結合体20を保持装置50に装着
した後にピストンを後退させて結合体20の端面を研磨
砥石29に接触させるが、サドル48がスライダー46
とともにZ方向に自由に移動可能となるようにシリンダ
・ピストン装置への流体の供給を制御しておく。
【0022】一方、保持装置50には重り58が作用し
ており、上述したようにピストンが後退すると、当該保
持装置50もスライダー46とともにZ方向の後方に移
動し、結合体20の先端面が研磨砥石29の研磨面に重
り58の重さに応じた圧力で押し付けられる。なお、本
発明においては、研磨時に一定の押しつけ圧力で結合体
の端面を研磨砥石に押し付ければ良いので、この押し付
け圧力の調整は、本実施例のような重りではなく、スラ
イダー46のZ方向の位置を調整する方法であっても良
い。
【0023】上述した第4研磨工程のように、研磨砥石
29が液体ボンド砥石であるときは、この砥石は低結合
力特性を有するため、結合体20の研磨を行うとその研
磨領域が結合体によって窪むことになる。したがって、
この液体ボンド砥石29の研磨面を修正する必要があ
る。
【0024】本実施例の研磨装置では、この研磨面の修
正を以下の構成で行うようにしている。すなわち、コラ
ム42の上部には、モーターM4によってL字部材取付
台68を上下方向であるY方向に移動させ得るY方向ガ
イド66が取り付けられている。このY方向ガイド66
は、モーターM3によってZ方向に移動可能にZ方向ガ
イド64に取り付けられている。
【0025】L字部材取付台68には、先端にツルイン
グ道具62を取り付けたL字部材60を固定しており、
Z方向ガイド64によってツルイング道具62を液体ボ
ンド砥石29の厚さ方向に移動させて切込み深さを調整
すると共に、Y方向ガイド66によってツルイング道具
62を液体ボンド砥石29の研磨面内方向に移動させて
研磨面全体を平面に修正することができる。なお、図1
において「54」は、加工液ユニットであり、結合体2
0の研磨中に水などの加工液を研磨面に供給する装置で
ある。
【0026】また上述したように、研磨面の修正手段
は、図1の研磨砥石29が液体ボンド砥石であるとして
説明したが、これがダイヤモンドレジンボンド砥石等で
ある場合は、図1の符号「60」はドレッサー装置であ
り、「62」はドレッサーである。このように、図1に
示す研磨装置は、既述した本実施例の第1研磨工程から
第4研磨工程の各工程において使用でき、実際の研磨作
業においては上記研磨装置を4台並べておき、各装置に
各工程を分担させている。
【0027】次に、図3と図4を参照しながら、図1に
示す研磨装置を用いて本実施例の研磨方法を詳細に説明
する。図3は図1の研磨装置による結合体の研磨方法を
説明する図であり、図1のBの方向から研磨砥石29と
結合体20とを見た図に相当する。また、図4は図3に
示す研磨方法により研磨された結合体の端面を示す図で
ある。
【0028】保持装置50に装着された結合体20は、
モータM2を作動させると、ラック72とピニオン歯車
70の作用によって、図3に示す位置20Aと位置20
Cとの間LをX方向に直線移動するが、同時に、研磨砥
石29は中心軸線52Cを中心として回転している。し
たがって、研磨砥石29の研磨面のうち円L1とL2と
の間の領域が研磨領域として有効に使用される。また、
図3に示すように研磨砥石29が回転しながら、結合体
20がX方向に直線移動するので、結合体20の先端面
の研磨方向は、位置20Aにある場合には図4に示すラ
インL2の方向であるが、位置20Cにある場合は破線
L3で示す方向となる。すなわち、結合体の先端面の研
磨方向がこの間において漸次変化する。特に、図3に示
す角度θが45度の場合には、図4に示す研磨方向L2
とL3 とが互いに直交し、この研磨条件が研磨方法とし
て好ましい。
【0029】なお、以上述べた実施例は、テープ状多芯
光ファイバ束と光コネクタとの結合体を例に挙げて説明
したが、本発明で研磨される結合体は本実施例のみに限
定されることなく、単芯の光ファイバと光コネクタとの
結合体であっても良い。
【0030】次に、上述した本発明の研磨方法にて結合
体の端面を研磨した実施例をさらに具体化して説明す
る。まず、固定砥粒による研磨方法と遊離砥粒による研
磨方法を比較した実施例を説明すると、図11は本発明
の研磨方法による研磨結果(押しつけ圧力と研磨能率お
よび押しつけ圧力と所要時間との関係)を示すグラフで
あり、図12は従来の遊離砥粒を用いた研磨方法による
研磨結果(押しつけ圧力と研磨能率および押しつけ圧力
と所要時間との関係)を示すグラフである。
【0031】まず、図12に示す従来の遊離砥粒による
研磨方法にて結合体の端面を研磨する実施例では、バフ
の上にダイヤモンド砥粒を載せて研磨速度Vを100m
m/secとし、プラスチックス材とガラス材とを種々
の押し付け圧力P(gw/mm2 )の下に単位時間当た
りの研磨量M(nm/sec)と所定の研磨量となるま
での所要時間t(sec)とを測定した。この結果か
ら、プラスチック材の単位時間当たりの研磨量はガラス
材の研磨量に比べて大きく、同時に研磨するとプラスチ
ックスの方が速く研磨されることが理解される。
【0032】これに対して、図11は粒度が2000番
のダイヤモンドレジンボンド固定砥粒砥石による研磨方
法の場合であり、研磨速度Vが2000mm/secの
場合の実施例を示している。この場合は、プラスチック
材とガラス材との単位時間当たりの研磨量は同じであ
る。したがって、光ファイバ14が光コネクタ10の端
面10bから突出することはない。また、図11と図1
2において、例えば押し付け圧力Pが20gw/mm2
の場合を比較すると明らかなように、所定の研磨量に達
するまでの時間tは、本発明の固定砥粒による場合は約
20秒であるのに対し、従来の遊離砥粒による場合は約
300秒であり、固定砥粒による研磨方法の方が極めて
短く、10倍以上の相違がある。
【0033】次に、既述した4つの研磨工程からなる本
発明の各研磨工程における研磨条件の設定方法につい
て、第3研磨工程を例に挙げて説明する。図9は、研磨
速度Vを1000mm/secとした場合のダイヤモン
ドレジンボンド砥石への結合体20の押し付け圧力P
と、研磨された結合体端面の表面粗さRaとの関係を示
す。第3研磨工程で目標とする表面粗さRaが0.05
(μm)以下であるとすると、粗さが4000番のダイ
ヤモンドレジンボンド砥石を用いた場合には、押し付け
圧力Pを30gw/mm2 以下に設定する必要がある。
【0034】なお、砥石への結合体の送りを分解能が1
μmである位置決め制御装置を用いて、固定砥粒による
研磨方法で研磨を試みたが、1μmの分解能では粗過ぎ
たため充分良い仕上がり精度は得られなかった。このと
き、分解能を必要と思われる数十nm以下にする方法も
あるが装置の大型化と高コスト化に繋がるため、図1に
示すように、研磨装置の構成を固定砥粒砥石に対しワー
クを一定荷重で押し当てるようにすることが好ましいと
言える。この方式では何れの工程においても砥石に対し
て結合体の押しつけ荷重が5g以上であれば、満足し得
る結合体の仕上がりを得ることができた。なお、押しつ
け荷重が5g未満の場合には、研磨中に振動をともなう
などの問題があり、安定した研磨品質を得ることはでき
なかった。
【0035】また、図10は、押し付け圧力Pと研磨能
率Mとの関係を示している。ダイヤモンドレジンボンド
砥石を使用する際における、第3工程の目標研磨能率M
を50nm/secとすると、研磨速度Vを1000m
m/sec、かつ押しつけ圧力Pを30gw/mm2
下とした場合には、目標研磨能率を得ることはできな
い。したがって、図9に示すようにRa<0.05μm
とM=50nm/secの条件を同時に満たすのは、粒
度が4000番のダイヤモンドレジンボンド砥石を用い
て、押し付け圧力Pを26gw/mm2 以上、かつ、研
磨速度Mを2000mm/sec以上とすることが必要
である。
【0036】以上のような手順で第3工程の研磨条件が
設定できるが、他の工程も同様にして研磨条件を定める
ことができる。
【0037】なお、既述したように、本発明の研磨方法
は、固定砥粒を用いた押しつけ荷重方式による研磨方法
であれば良く、工程数や研磨条件等は、本実施例のみに
限定されることなく種々に改変することができが、研磨
工程を上述した実施例のように4工程とする場合には、
能率の面においては固定砥粒方法となる工程の数は多け
れば多いほど能率が良くなる。一方、品質の面において
は、ファイバの突き出し問題を解決するために第2研磨
工程から第4研磨工程において、どの工程を固定砥粒で
行い、どの工程を遊離砥粒で行うといった組み合わせを
考慮する必要がある。本発明者らは、かかる観点から、
第2研磨工程の研磨量を10〜20μm、第3研磨工程
の研磨量を5〜10μm、第4研磨工程の研磨量を3〜
5μmとした場合の種々の組み合わせ実験を行い、表1
の結果を得た。
【0038】表1において、評価「◎」は突き出し量が
ゼロ、評価「○」は突き出し量が0.1μm以下、評価
「△」は第3および第4研磨工程の研磨量の合計が8μ
mであって突き出し量が0.1μm以下、評価「×」は
突き出し量が0.1μm以上をそれぞれ示している。表
1の実施例1〜4の結果から理解されるように、最終研
磨工程に固定砥粒を用いると、第2研磨工程および第3
研磨工程に用いる砥粒の種類にかかわらず、最も好まし
い結果を得ることができた。しかしながら、最終工程に
固定砥粒を用いずに遊離砥粒で研磨を行った場合でも、
実施例5〜6の結果から理解されるように、遊離砥粒に
よる研磨量が僅かであって、かつ、直前の研磨工程が固
定砥粒による研磨であれば、満足する結果を得ることが
できた。また、実施例7のように、最終の研磨工程およ
びその直前の研磨工程が遊離砥粒による研磨である場合
でも、両研磨工程の総研磨量が少ない場合には、実質的
に実施例5あるいは実施例6と同様の結果となった。し
たがって、本発明では、固定砥粒による研磨の後の遊離
砥粒による研磨量を約8μm以下にすれば、突き出し量
を0.1μm以下に抑制することができるといえる。
【0039】
【表1】 第2研磨工程 第3研磨工程 第4研磨工程 評 価 実施例1 固定砥粒 固定砥粒 固定砥粒 ◎ 実施例2 遊離砥粒 固定砥粒 固定砥粒 ◎ 実施例3 遊離砥粒 遊離砥粒 固定砥粒 ◎ 実施例4 固定砥粒 遊離砥粒 固定砥粒 ○ 実施例5 固定砥粒 固定砥粒 遊離砥粒 ○ 実施例6 遊離砥粒 固定砥粒 遊離砥粒 ○ 実施例7 固定砥粒 遊離砥粒 遊離砥粒 △ 比較例1 遊離砥粒 遊離砥粒 遊離砥粒 ×
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、固定砥粒により研磨する工程を取り入れ、しか
もワークを固定砥粒に一定荷重で押しつけながら研磨し
ているので、ガラスのような脆性材料であっても光ファ
イバの端部が光コネクタの端面から突出することがな
く、接続誤差による接続損失を抑制することができる。
しかも、結合体の着脱を繰り返し行っても光ファイバの
端部の欠損を防止でき、耐久性に優れると同時に、接続
損失が均一となるので、再現性に優れた結合体を提供す
ることができる。さらに、研磨時間を極めて短縮できる
と共に、低コストで研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨方法を使用する研磨装置の一実施
例を示す側面図である。
【図2】図1の矢視線B−Bに沿う正面図である。
【図3】図1の研磨装置による結合体の研磨方法を説明
する図である。
【図4】図3に示す研磨方法により研磨された結合体の
端面を示す図である。
【図5】本発明の一実施例の研磨方法により研磨される
光ファイバと光コネクタの単品の状態を示す平面図であ
る。
【図6】同じく本発明の一実施例の研磨方法により研磨
される光ファイバと光コネクタとの結合体を示す平面図
である。
【図7】本発明の一実施例に係る第1研磨工程を示す側
面図である。
【図8】同じく本発明の一実施例に係る第2研磨工程お
よび第3研磨工程を示す側面図である。
【図9】本発明の研磨方法による研磨結果(押しつけ圧
力と表面粗さとの関係)を示すグラフである。
【図10】本発明の研磨方法による研磨結果(押しつけ
圧力と研磨能率との関係)を示すグラフである。
【図11】本発明の研磨方法による研磨結果(押しつけ
圧力と研磨能率および押しつけ圧力と所要時間との関
係)を示すグラフである。
【図12】従来の遊離砥粒を用いた研磨方法による研磨
結果(押しつけ圧力と研磨能率および押しつけ圧力と所
要時間との関係)を示すグラフである。
【符号の説明】
10 光コネクタ 12 テープ状多芯光ファイバ束 14 光ファイバ 16 接着剤 20 結合体 22 電着砥石 28 ダイヤモンドレジンボンド砥石 29 研磨砥石

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ材質が異なる光ファイバと光コネ
    クタとの結合体の端面を研磨する研磨方法において、前
    記結合体の端面を固定砥粒に一定荷重で押しつけながら
    研磨する工程を有することを特徴とする光ファイバと光
    コネクタとの結合体の研磨方法。
JP6114492A 1991-10-01 1992-02-17 光ファイバと光コネクタとの結合体の研磨方法 Pending JPH05224089A (ja)

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CA002079276A CA2079276C (en) 1991-10-01 1992-09-28 Polishing process for optical connector assembly with optical fiber and polishing apparatus
DE69221417T DE69221417T2 (de) 1991-10-01 1992-09-30 Polierverfahren für eine optische Verbindung mit Glasfaser und Poliermaschine
ES92116734T ES2107486T3 (es) 1991-10-01 1992-09-30 Procedimiento de pulido para un conjunto de conector optico con fibra optica y aparato de pulir.
EP92116734A EP0535636B1 (en) 1991-10-01 1992-09-30 Polishing process for optical connector assembly with optical fiber and polishing apparatus
US08/135,424 US5480344A (en) 1991-10-01 1993-10-12 Polishing process for optical connector assembly with optical fiber and polishing apparatus

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JP2000317800A (ja) * 1999-05-10 2000-11-21 Furukawa Electric Co Ltd:The 光コネクタ用研磨盤およびそれを装備した光コネクタ用研磨機
JP2012520479A (ja) * 2009-03-12 2012-09-06 マウナ ケア テクノロジーズ ファイバプローブ用コネクタおよび該コネクタに適応されたファイバプローブ

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JPS6228162A (ja) * 1985-07-26 1987-02-06 Pilot Precision Co Ltd 光コネクタフエル−ルの端面研磨方法及び光コネクタフエル−ルの端面研磨装置

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