JPH05223099A - 羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置 - Google Patents

羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置

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JPH05223099A
JPH05223099A JP2871292A JP2871292A JPH05223099A JP H05223099 A JPH05223099 A JP H05223099A JP 2871292 A JP2871292 A JP 2871292A JP 2871292 A JP2871292 A JP 2871292A JP H05223099 A JPH05223099 A JP H05223099A
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JP
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impeller
cleaning liquid
cleaning
flow rate
adiabatic efficiency
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JP2871292A
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Hidenori Matsuno
秀紀 松野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、羽根車へのダストの付着を
断熱効率の低下として自動的に検出し、そのダストを回
転機械の運転を停止させずに除去し、稼働当初の性能を
維持して効率の良い運転を継続しうる羽根車を有する回
転機械の羽根車洗浄装置を提供することにある。 【構成】 羽根車の吸込側,吐出側にそれぞれ備えた圧
力計および温度計と制御装置とを設け、前記制御装置
は、運転開始当初の取扱い気体の流量と断熱効率との関
係のデータを予め記憶し、運転開始後の取扱い気体の断
熱効率を、前記計測手段が検知した前記羽根車の吸込
側,吐出側の各圧力、各温度から演算し、この演算した
現在の断熱効率と流量検出手段の検知結果から演算した
流量との関係を、予め記憶したデータと比較し、現在の
断熱効率が設定値以下に低下したときに、前記洗浄液噴
射ノズルから洗浄液を噴射するように構成したことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ターボ形圧縮機や送風
機等の羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置に係
り、特に、羽根車に付着したダストを、回転機械の運転
を停止させずに除去するのに好適な羽根車を有する回転
機械の羽根車洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮空気を利用する各種プラン
トには、空気供給源として空気圧縮機が配備されてい
る。この空気圧縮機では、プラントの消費動力低減のた
め、高効率の圧縮機を必要とするほか、1年または2年
間等の連続運転が要求される。このような要求を満足さ
せるため、この種空気圧縮機としては、遠心形羽根車や
軸流形羽根車を単体または組み合わせたターボ形圧縮機
が使用される。
【0003】ところで、前述の空気圧縮機で取り扱う空
気にはダストが含まれている。このダストが羽根車に付
着すると、羽根車にアンバランスが生じる。このアンバ
ランスが増大すると、ロータが振動し運転が不可能にな
る。また、羽根車にダストが付着すると、羽根表面が当
初の滑らかさを失い、摩擦損失が増大し、流量の低下な
ど性能の低下を引き起こす。
【0004】前記ターボ形圧縮機のような羽根車を有す
る回転機械において、羽根車に付着するダストを除去す
る技術としては、従来一般に羽根車の上流側に吸込フィ
ルタを設置し、吸込み気体中に含まれているダストを除
去する技術が行われてきた。しかし、羽根車の上流側に
吸込フィルタを設置する従来技術では、回転機械の長時
間運転時に、羽根車にダストが付着することを防ぐこと
はできない。このため回転機械の運転を停止させ、回転
機械を分解し、羽根車に付着しているダストを除去し清
掃するメンテナンスを行わざるを得なかった。
【0005】そこで近年、例えば、本発明者らが特願平
3−300412号にて出願したように、回転機械にお
ける羽根車の吸込側に、羽根車に向かって洗浄液を噴射
させる洗浄液噴射ノズルを具備した洗浄液供給系と、前
記羽根車の吐出側に、羽根車から除去されたダストを捕
集し洗浄液を回収する排出系とを備えた洗浄システムが
開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特願平3−300
412号の従来技術による洗浄システムを用いて、効率
良く運転を継続させるためには、羽根車表面へのダスト
の付着を断熱効率の低下として検出し自動的にインペラ
洗浄システムを作動させる手段が望まれる。また、例え
ば、腐食性ガスを取扱うターボ圧縮機や送風機において
は、羽根車が腐食された場合には羽根車洗浄システムを
作動させても圧縮機あるいは送風機の運転開始当初の性
能に回復することは無いため羽根車洗浄システムが誤動
作し、洗浄液を噴出し続けるという問題があった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、羽根車へのダストの付着を断
熱効率の低下として自動的に検出し、そのダストを回転
機械の運転を停止させずに除去し、稼働当初の性能を維
持して効率の良い運転を継続しうる、羽根車を有する回
転機械の羽根車洗浄装置を提供することを、その目的と
するものである。
【0008】また、本発明の他の目的は、ダスト付着以
外の要因で断熱効率が回復しないことを警報して、適切
な保守管理を促しうる警報システムを有する、回転機械
の羽根車洗浄装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄
装置の構成は、羽根車を回転させ、気体を吸い込んで吐
出する回転機械であって、少なくとも、前記羽根車の吸
込側に、羽根車に向かって洗浄液を噴射させる洗浄液噴
射ノズルを具備した洗浄液供給系と、前記羽根車の吐出
側に、羽根車から除去されたダストを捕集し洗浄液を回
収する排出系とを備えた、羽根車を有する回転機械の羽
根車洗浄装置において、前記気体の取扱い流量を計測す
る手段と、前記羽根車の吸込側,吐出側にそれぞれ備え
た圧力計測手段および温度計測手段と、これらの各計測
手段を電気的に接続した制御装置とを設け、前記制御装
置は、運転開始当初の取扱い気体の流量と断熱効率との
関係のデータを予め入力して記憶し、運転開始後の取扱
い気体の断熱効率を、前記計測手段が検知した前記羽根
車の吸込側,吐出側の各圧力、各温度から演算し、この
演算した現在の断熱効率と前記流量検出手段の検知結果
から演算した流量との関係を、前記予め記憶したデータ
と比較し、現在の断熱効率が設定値以下に低下したとき
に、前記洗浄液供給系と前記排出系とを作動し、前記洗
浄液噴射ノズルから洗浄液を噴射するようにしたもので
ある。
【0010】また、本発明の第2の目的を達成するため
に、制御装置は、洗浄液噴射ノズルから洗浄液を所定時
間噴出せしめ、さらにその噴出を所定回数繰り返し、現
在の断熱効率が設定値以下にあるときは、洗浄を停止
し、所要の保守を行うべき警報を出力させる警報出力回
路を設けたものである。
【0011】より具体的に述べれば次のとおりである。
まず、圧縮機あるいは送風機等回転機械の取扱ガスの流
量を測定し、各流量での各段羽根車の前後の圧力,温度
を測定し断熱効率を算出する。羽根車洗浄システムの制
御装置には、回転機械の運転開始当初の取扱ガスの流量
と断熱効率の関係を入力しておく。
【0012】次に、回転機械の運転開始後は、取扱ガス
の流量測定用のオリフィスを回転機械の吸込あるいは吐
出配管中に設け、オリフィスの前圧,オリフィス差圧,
オリフィス温度を測定し流量を算出し、また、各段羽根
車の前後の圧力,温度を測定して断熱効率を算出する。
そして測定した流量における、回転機械の運転開始当初
の断熱効率と現在の断熱効率とを比較し、断熱効率の低
下が制御盤に設定した値以下になったとき、羽根車直前
に設けた洗浄液噴射ノズルから洗浄液を噴出させ、羽根
車表面に付着したダストを洗い落とす。
【0013】羽根車洗浄後も断熱効率が改善されない場
合には再度洗浄液を噴出させる。数回にわたり洗浄をく
り返しても断熱効率が改善されない場合には、羽根車の
腐食あるいは侵食による流量の低下も考えられるため、
洗浄を停止し、アラームとして警報を出力させるように
しておくと、腐食性ガスを取扱う回転機械では一層効果
的である。
【0014】
【作用】上記技術的手段による働きは下記のとおりであ
る。圧縮機あるいは送風機等の回転機械の吸込配管ある
いは吐出配管中にオリフィスを設け、オリフィス前圧,
オリフィス差圧,オリフィス部の取扱ガスの温度を測定
することにより回転機械の取扱ガスの流量を算出するこ
とができる。また、各段羽根車の前後の圧力,温度を測
定することにより、断熱効率を算出することができる。
【0015】羽根車洗浄システムの制御装置には、回転
機械の運転開始当初の取扱ガスの流量と断熱効率の関係
を入力してあるので、現在の流量における運転開始当初
の断熱効率と現在の断熱効率とを比較することで、断熱
効率がどれだけ低下しているかが判る。断熱効率の低下
が制御盤に予め記憶させた設定値以下になった場合、制
御盤の出力指令で自動的に羽根車洗浄用ノズルから洗浄
液を噴出させるので、人手をかけることなく回転機械の
羽根車表面に付着したダストを除去し、回転機械を効率
良く運転継続させることができる。
【0016】数回にわたり洗浄をくり返しても断熱効率
が改善されない場合には、羽根車の腐食あるいは侵食に
よる流量の低下も考えられるためアラームとして警報を
出力させ、羽根車洗浄を中止することで、羽根車洗浄シ
ステムの誤動作を防止することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図4を
参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る羽
根車洗浄装置の系統図、図2は、本発明を適用する羽根
車を有する回転機械の一例に係る2軸4段形等温圧縮機
の断面図、図3は、図2に示す2軸4段形等温圧縮機の
第1段,第2段羽根車と気体,ダスト,洗浄液分離機能
を有するインタクーラとの接続関係を示す断面図、図4
は、流量,断熱効率の関係と電磁弁操作を説明する線図
である。
【0018】まず、本発明を適用する2軸4段形等温圧
縮機について説明する。羽根車を有する回転機械の一例
に係る2軸4段形等温圧縮機は、図2に示すように、第
1段羽根車1,第2段羽根車2,第3段羽根車3,およ
び第4段羽根車4を有し、第1段羽根車1と第2段羽根
車2とはロータ5で連結され、第3段羽根車3と第4段
羽根車4とはロータ6で連結されている。これらロータ
5,6は増速駆動機構に連結されている。
【0019】この増速駆動機構は、回転駆動源(図示せ
ず)に連結された回転軸7と、これに取り付けられたギ
ヤ8と、第1段,第2段羽根車1,2を結ぶロータ5に
取り付けられ、かつギヤ8に噛み合わされたピニオン9
と、第3段,第4段羽根車3,4を結ぶロータ6に取り
付けられ、かつギヤ8に噛み合わされたピニオン10と
を有して構成されている。なお、図2,3における11
は、第1段羽根車1の吸込ケーシング、12は、入口ベ
ーンである。
【0020】図1および図3に示すインタクーラ13
は、2軸4段形等温圧縮機の第1段羽根車1の吐出側に
は吐出配管14を介して接続され、第2段羽根車2の吸
込側には吸込配管15を介して接続されている。インタ
クーラ13は、ここでは詳細な機構の図示説明は省略す
るが、冷却機構を有するとともにドレンセパレータとし
て機能するものであり、例えば、上記特願平3−300
412号に開示された構成のものである。すなわち、イ
ンタクーラ13は、プレートフィン形ネストと衝突形セ
パレータとを装備している。
【0021】図3に示す圧縮機では、第1段羽根車1で
昇圧された空気は、吐出配管14によって第1段インタ
ークーラ13に送られ、第1段インタークーラ13で冷
却され、冷却された空気は、吸込配管15を経て第2段
羽根車3に吸い込まれる。このようにして第3段,第4
段と順次規定の圧力まで昇圧され、工場空気源またはプ
ラント用空気源として送り出される。本圧縮機では、図
示しないが第4段羽根車で昇圧後アフタークーラを通し
て圧送されるものである。
【0022】次に、本発明の一実施例に係る羽根車洗浄
装置を図1を参照して説明する。図中、図2および図3
と同一符号のものは、同等部分を示している。図1にお
いて、20は洗浄液噴射ノズル、21は洗浄液供給ライ
ン、22は、その洗浄液供給ライン21に具備された電
磁弁であり、これらで洗浄液供給系を構成している。ま
た、23は、インタクーラ13に接続したドレン排出ラ
イン、24は、そのドレン排出ライン23に具備された
電磁弁で、これらで排出系を構成している。また、25
は、第2段羽根車2の吐出側に設けたオリフィスであ
る。
【0023】30は、後述する機能を有する制御盤、3
1は、第1段羽根車1の吸込側に設けた圧力計、32
は、第1段羽根車1の吸込側に設けた温度計、33は、
第1段羽根車1の吐出側に係る吐出配管14に設けた圧
力計、34は、吐出配管14に設けた温度計で、これら
と制御盤30とは電気的に接続されている。一方、35
は、オリフィスの温度を測定する温度計、36は、オリ
フィス前圧を測定する圧力計、37は、オリフィス差圧
を計測するための圧力計で、これらと制御盤30とは電
気的に接続されている。また、38は、制御盤30に警
報出力回路によって構成された警報器である。
【0024】図1に示す実施例は、図2,3の増速機内
蔵式の2軸4段形等温圧縮機に本発明の羽根車洗浄シス
テムを用いた例である。図1に示す実施例では、前述の
ように第1段羽根車1の吸込側に圧力計31と温度計3
2、吐出側に圧力計33と温度計34を取付け、第1段
羽根車1の吸込,吐出の圧力と温度を測定している。
【0025】第1段羽根車1の断熱効率は以下の計算に
よって求めることができる。
【数1】 ここで、ΔTad:理論断熱温度上昇 Ts:吸込温度(温度計32の測定温度) Ps:吸込圧力(圧力計31の測定圧力) Pd:吐出圧力(圧力計33の測定圧力) κ :比熱比(空気の場合 1.4)
【0026】
【数2】 ΔT=Td−Ts ………………〔2〕 ΔT:温度上昇 Td:吐出温度(温度計34の測定温度)
【数3】 ηad=ΔTad/ΔT ………………〔3〕 ηad:断熱効率
【0027】また、流量は、オリフィス25を設けオリ
フィス温度,オリフィス前圧,オリフィス差圧を測定
し、以下の計算によって求めることができる。
【数4】 Qor:オリフィス流量 α :オリフィス流量係数 ε :オリフィス修正係数 A :オリフィス開口面積 g :重力加速度 ΔPor:オリフィス差圧 γor:オリフィス上流のガス比重量
【0028】
【数5】 γor=Por/R・Tor ………………〔5〕 Por:オリフィス前圧 Tor:オリフィス温度 R :ガス定数
【数6】 Qs:第1段羽根車1の吸込流量
【0029】制御盤30により上記計算を行い、第1段
羽根車1の吸込流量Qsと断熱効率ηadを算出する。
制御盤30には、圧縮機の運転開始当初の流量Qs0
断熱効率ηad0との関係を予め入力しておく。式
〔4〕,〔5〕,〔6〕により算出された流量Qsと同
じ流量Qs0のときの当初の断熱効率ηad0から現在の
断熱効率ηadを差し引いた値が羽根車表面へのダスト
の付着による断熱効率の低下Δηadである。
【数7】 Δηad=ηad0−ηad ………………〔7〕
【0030】次に、本実施例の羽根車洗浄装置の制御操
作および作用を説明する。上記構成の2軸4段形等温圧
縮機を運転すると、図1に示した第1段羽根車1の吸込
側,吐出側の圧力計31,33、温度計32,34の各
計測データ、およびオリフィス25における温度計3
5、圧力計36,37の各計測データは制御盤30に入
力される。制御盤30では、前述のごとく第1段羽根車
1の吸込流量Qsと断熱効率ηadを算出する。
【0031】断熱効率の低下Δηadが設定値より大き
くなったとき、制御盤30の出力信号により洗浄液噴射
用ノズル20に洗浄液を供給する電磁弁22を開いて洗
浄液を供給するとともに、インタークーラ13のドレン
排出用電磁弁24を所定時間開くことにより第1段羽根
車1に付着しているダストを洗い落とす。第1段羽根車
1から除去されたダストは、洗浄液のミストと第1段羽
根車1により吸い込まれ圧縮された圧縮空気に混合さ
れ、第1段羽根車1の吐出側から吐出配管14を通じて
インタクーラ13に送り込まれる。
【0032】インタクーラ13に送り込まれた前記ダス
トと洗浄液と圧縮空気の混合物は、プレートフィン形ネ
ストおよび衝突形セパレータに衝突して、圧縮空気と、
ダストと、洗浄液とに分離される。圧縮空気は、冷却機
構で冷却され吸込配管15を通じて第2段羽根車2の吸
込側に送り出される。一方、ダストは前記プレートフィ
ン形ネストおよび衝突形セパレータに捕集され、洗浄液
は回収可能である。あるいは、ダストは洗浄液とともに
機外に排出される。図1では、ドレン排出ライン23に
よってダストを洗浄液とともに機外に排出している例を
示す。これにより、ダストの混ざった洗浄液がミスト状
になって後段の各羽根車に吸い込まれて羽根車にダスト
が付着するなどの悪影響を与えることがない。
【0033】図4に流量Qs,Qs0、断熱効率ηa
d,ηad0と電磁弁操作との関連を示す。すなわち、
図4(b)は、横軸に流量、縦軸に断熱効率を取り、圧
縮機の運転開始当初の流量Qs0と断熱効率ηad0との
関係を実線のカーブで示している。このデータは前述の
ように制御盤30に入力され記憶されているものであ
る。運転後のある時点における現状の流量Qsと現状の
断熱効率ηadとの関係は破線の交点で示される。この
点と前記カーブとの差が図示のように断熱効率の低下Δ
ηadである。
【0034】この断熱効率の低下Δηadの値が、あら
かじめ定めた設定値より低いときは電磁弁は閉、断熱効
率の低下Δηadの値が、あらかじめ定めた設定値以上
(すなわち、現在の断熱効率が設定値以下に低下)のと
きは電磁弁は開となることを図4(a)に示している。
【0035】前述のような電磁弁開閉により数回にわた
り洗浄をくり返しても断熱効率が改善されない場合に
は、羽根車の腐食あるいは侵食による流量の低下が考え
られる。そこで、制御盤30は、警報出力回路によって
警報器38からアラームを出力させる。これにより、羽
根車洗浄を中止し、圧縮機を停止して、分解点検,部品
交換などしかるべき保守を行う。このように、アラーム
によって羽根車洗浄システムの誤動作を防止することが
できる。
【0036】本実施例によれば、第1段羽根車の吸込
側,吐出側の圧力および温度を測定することにより、羽
根車へのダストの付着による性能低下を検知し、自動的
に羽根車の洗浄を行うことができる。したがって、これ
により、圧縮機の稼動当初の性能を維持し、効率の良い
運転を継続することができる。また、圧縮機の性能を維
持し効率の良い運転を継続できるため、圧縮機の消費動
力を省力できる。さらに、羽根車にダストが付着しても
運転中に洗浄できるので、圧縮機を止めて分解,清掃す
る必要がない。
【0037】なお、上記の実施例では、洗浄液噴射ノズ
ル20を第1段羽根車1の吸込側に設けた例を説明した
が、本発明はこれに限るものではなく、第2段羽根車
2,第3段羽根車3等の吸込側にも設けてもよい。同様
に、圧力計および温度計の取付けは第1段羽根車1の吸
込側,吐出側に限るものではない。
【0038】また、上記の実施例では、オリフィス25
の設置およびオリフィス温度,圧力の測定を第2段羽根
車2の吐出側に設けているが、本発明はこれに限るもの
ではなく、第3段羽根車3など他の段の吐出側あるいは
吸込側に設けてもよい。さらに、取扱い流量を計測する
手段は、前記のオリフィス25の設置およびオリフィス
温度,圧力の測定に限るものではなく、他の手段を採用
しても差し支えない。
【0039】さらにまた、上記の実施例では、2軸4段
形等温圧縮機の羽根車洗浄装置について説明したが、本
発明の適用は2軸4段形等温圧縮機に限定されるもので
はなく、ターボ形圧縮機や送風機等、羽根車を有する回
転機械全般に適用されるものである。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、羽根車へのダストの付着を断熱効率の低下として
自動的に検出し、そのダストを回転機械の運転を停止さ
せずに除去し、稼働当初の性能を維持して効率の良い運
転を継続しうる、羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄
装置を提供することができる。また、ダスト付着以外の
要因で断熱効率が回復しないことを警報して、適切な保
守管理を促しうる警報システムを有する、回転機械の羽
根車洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る羽根車洗浄装置の系統
図である。
【図2】本発明を適用する羽根車を有する回転機械の一
例に係る2軸4段形等温圧縮機の断面図である。
【図3】図2に示す2軸4段形等温圧縮機の第1段,第
2段羽根車と気体,ダスト,洗浄液分離機能を有するイ
ンタクーラとの接続関係を示す断面図である。
【図4】流量,断熱効率の関係と電磁弁操作を説明する
線図である。
【符号の説明】
1 第1段羽根車 2 第2段羽根車 3 第3段羽根車 4 第4段羽根車 13 インタクーラ 14 吐出配管 15 吸込配管 20 洗浄液噴射ノズル 21 洗浄液供給ライン 22,24 電磁弁 23 ドレン排出ライン 25 オリフィス 30 制御盤 31,33 圧力計 32,34 温度計 35 温度計 36,37 圧力計 38 警報器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽根車を回転させ、気体を吸い込んで吐
    出する回転機械であって、少なくとも、前記羽根車の吸
    込側に、羽根車に向かって洗浄液を噴射させる洗浄液噴
    射ノズルを具備した洗浄液供給系と、前記羽根車の吐出
    側に、羽根車から除去されたダストを捕集し洗浄液を回
    収する排出系とを備えた、羽根車を有する回転機械の羽
    根車洗浄装置において、 前記気体の取扱い流量を計測する手段と、 前記羽根車の吸込側,吐出側にそれぞれ備えた圧力計測
    手段および温度計測手段と、 これらの各計測手段を電気的に接続した制御装置とを設
    け、 前記制御装置は、運転開始当初の取扱い気体の流量と断
    熱効率との関係のデータを予め入力して記憶し、 運転開始後の取扱い気体の断熱効率を、前記計測手段が
    検知した前記羽根車の吸込側,吐出側の各圧力、各温度
    から演算し、この演算した現在の断熱効率と前記流量検
    出手段の検知結果から演算した流量との関係を、前記予
    め記憶したデータと比較し、 現在の断熱効率が設定値以下に低下したときに、前記洗
    浄液供給系と前記排出系とを作動し、前記洗浄液噴射ノ
    ズルから洗浄液を噴射するように構成したことを特徴と
    する羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置。
  2. 【請求項2】 制御装置は、洗浄液噴射ノズルから洗浄
    液を所定時間噴出せしめ、さらにその噴出を所定回数繰
    り返し、現在の断熱効率が設定値以下にあるときは、洗
    浄を停止し、所要の保守を行うべき警報を出力させる警
    報出力回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の羽
    根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置。
JP2871292A 1992-02-17 1992-02-17 羽根車を有する回転機械の羽根車洗浄装置 Pending JPH05223099A (ja)

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