JPH05221958A - 核医学に使用することができる核種のための錯化剤としてのジアミノメルカプト(チオ)エーテル - Google Patents

核医学に使用することができる核種のための錯化剤としてのジアミノメルカプト(チオ)エーテル

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JPH05221958A
JPH05221958A JP4301905A JP30190592A JPH05221958A JP H05221958 A JPH05221958 A JP H05221958A JP 4301905 A JP4301905 A JP 4301905A JP 30190592 A JP30190592 A JP 30190592A JP H05221958 A JPH05221958 A JP H05221958A
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Wolfgang Dr Brandau
ヴオルフガング・ブランダウ
Sabine Fischer
ザビーネ・フイツシヤー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 核医学において使用される核種のための新規
な錯化剤としてのジアミノメルカプト(チオ)エーテル
の提供と、その錯体の製造方法に関する。 【構成】 このジアミノメルカプト(チオ)エーテルは
次の式 【化1】 (なお式中、TはSまたはOであり、R1は、R2と一緒
にして二重に結合したOまたはSであるかまたはR1
2、R3およびR4はH、−(CH2)a−CH3、−COO
R′、−CONR′R″、OR′、−SO3R′、−S
2NR′R″、−OCOR′などであり、ここでR′
およびR″はH、−(CH2)bCH3、フェニル、p−ヒ
ドロキシフェニルなどであり、WはH、−COCH3
−COC65、−CH2NHCOCH3、−CH2
65、−COCH2OH、−COCH2COOHまたはほ
かの適切な硫黄保護基であり、そしてm、nおよびoは
互いに独立して0、1または2であり、そしてaおよび
bは互いに独立して0〜20、好ましくは0〜10であ
る)で表される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核医学(nuclear medici
ne)において使用することができる核種のための新規な
錯化剤としてのジアミノメルカプト(チオ)エーテルに
関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトの病気の成功した治療のためにはそ
れぞれに存在する病気の進行の正確な診断を必要とす
る。この場合、画像形成方法は、手術によって明らかに
する以外には非可視である器官を表示することができる
ので、しばしば目立った役割を果たす。
【0003】現在この方法は二つのグループに慣例的に
分けられる。一つは空間占有過程が画像化される方法で
ある。これらは特に、X−線、超音波およびコンピュー
ター断層撮影法(CT)を包含する。また磁場における
原子核の共鳴によるNMR診断もここに分類することが
できる。もう一つは、放射性核種で標識化された製剤の
注射後特殊カメラ(ガンマ−カメラ)で核種から放射さ
れた放射線を記録し、それを数学的解析の手法で画像に
変換させる核医学的方法である。この場合、関与する器
官の代謝に何等かの形態で必然的に関与する製剤が投与
されるので、得られた画像は生理学的条件を反映してい
て、これは多くの病気の場合に異常な挙動を形態学的な
組織の変化の結果として見ることができるよりもずっと
早く示す。
【0004】従って、これらの方法は早期診断の可能性
および関与した器官の機能状態の画像描写により特徴付
けられる。NMR診断はある種の核種(ガドリニウムが
好ましい)による造影剤を用いて行われるので、或る場
合にはこの方法でも同様な証拠を得ることができる。
【0005】核医学またはNMR診断において使用する
ことができる核種は境界設定可能な判定基準をきっちり
と満たさねばならない。特定の問題の如何によっては次
の核種、とりわけ、99mTc、68Ga、67Ga、111
n、113mIn、186Re、188Re、67Cu、64Cu、62
Cu、153Gdまたはほかの安定なガドリニウム同位元
素が使用される。
【0006】このような状況の許でテクネチウム−99
mは核医学において際立って重要である。その好ましい
半減期(6.02時間)、最適なガンマ−エネルギー
(140keV)および一般的な利用可能性(99Mo/99m
Tc発生機)のために、最も広く普及している。
【0007】しかしながら、過テクネチウム酸塩として
化学的に存在し、発生機から得られるテクネチウム−9
9mの投与では、それによって人体のほんの僅かの器官
しか調べることができないので核医療診断のすべての要
求を満足させ得ない。けれども適切な配位子によるテク
ネチウム−99m錯体生成で完全に作用が異なる化合物
が得られる。これらを疑われる病気に関連させることが
できるためには個々の器官系または限定された器官系が
調べられるべきであるので、これらの錯体は高度の器官
特異性を有していなければならない。最近の数10年に
放射性核種のための多くの錯化剤、特に高度の器官特異
性を有するTc−99m用のものが開発されてきた。し
かしながら、他面、最適な製剤がなお見出されなかった
という多くの問題点が存在する。これには特に心臓と脳
の血液供給状態の画像描写および腎臓の細管の分泌効率
の定量的検出が含まれる。これらの領域で達成された進
歩はA.M. Verbruggen(Eur. J. Nucl. Med. 17, 346−3
64 (1990))によって要約されている。
【0008】さらにエチレンシステインとの錯体はWO
90/05733に、メルカプトアセチルトリグリシ
ンとの錯体はEP−A−0,250,013、EP−A−
0,427,360、EP−A−0,173,424および
US−A−4,883,862に、ジアミドジチオレート
との錯体はEP−A−0,200,492およびEP−A
−0,135,160に、そしてビスアミノジチオールと
の錯体はWO 89/10759、EP−A−0,20
0,211、WO 89/10758、EP−A−0,2
79,417、EP−A−0,322,876、EP−A
−0,344,724およびEP−A−0,163,119
により知られている。
【0009】前記の従来技術は中心原子の錯体生成が第
1または第2アミノ官能基および/またはチオール官能
基によって最適に行われることを教えている。
【0010】
【発明の解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来技術の化合物のような金属、特にテクネチウム
との安定な錯体を形成しうる錯化剤を見出すことであ
る。
【0011】本目的はキレート化作用を持ち、そして官
能基として第2と第3アミンおよびエーテルおよび/ま
たはチオエーテルの官能基を含有する式Iの錯化剤の提
供によって達成された。
【0012】
【発明の要約】本発明は、式I
【化4】 の化合物に関する。(なお式中、TはSまたはOであ
り、R1は、R2と一緒にして二重に結合したOまたはS
であるかまたはR1、R2、R3およびR4は同一であるか
または異なっており、そしてH、−(CH2)a−CH3
−COOR′、−CONR′R″、−OR′、−SO3
R′、−SO2NR′R″、−OCOR′、−CONH
CH2COOH、−SR′、−NR′R″または−CO
R′であり、ここでR′およびR″は同一であるかまた
は異なっており、そしてH、−(CH2)bCH3、フェニ
ル、p−ヒドロキシフェニル、N−ピペリジニル、N−
ピペラジニルまたはN−モルホリニルであり、WはH、
−COCH3、−COC65、−CH2NHCOCH3
−CH265、−COCH2OH、−COCH2COO
Hまたはほかの適切な硫黄保護基であり、そしてm、n
およびoは互いに独立して0、1または2であり、そし
てaおよびbは互いに独立して0〜20、好ましくは0
〜10である)。
【0013】式Iの好ましい化合物は、TはSであり、
1は、R2と一緒にして二重に結合したOであるかまた
はR1、R2、R3およびR4は同一であるかまたは異なっ
ており、そしてH、−(CH2)a−CH3、−COO
R′、−CONR′R″、−OR′または−NR′R″
であり、ここでR′およびR″は同一であるかまたは異
なっており、そしてH、−(CH2)bCH3、フェニルま
たはp−ヒドロキシフェニルであり、WはH、−COC
3、−COC65、−COCH2OH、−CH265
または−COCH2COOHであり、そしてm、nおよ
びoは同一であり、そしてaおよびbは0〜5である化
合物である。
【0014】特に式Iの好ましい化合物は、R1はR2
一緒にしてカルボニルアミド構造
【化5】 が形成される位置においてOのみである化合物である。
【0015】次に、これらの中で上記以外の位置のR1
およびR2は、H、−COOR′、−OR′または−C
OR′であり、特にH、−COOR′であり、そして
R′は上述の意味を有している化合物が好適である。
【0016】この場合におけるR3およびR4は好ましく
はH、または−(CH2)−CH3であり、ここでaは1
〜5である。
【0017】特に好ましい式Iの化合物は、m、nおよ
びoは同一であり、0または1、特に0である化合物で
ある。
【0018】硫黄保護基Wのうち、−COCH3、−C
OC65または−CH265が特に好ましい。
【0019】本発明による錯化剤は、99mTc、68
a、111In、113In、186Re、188Re、67Cu、
153Gdまたはガドリニウムの安定な同位元素との安定
な錯体生成のために特に好適である。
【0020】またそこから得られる錯体もまた、本発明
の対象である。
【0021】本発明による錯体は、腎臓を経由する細管
分泌によって排泄されることで特徴付けられる。特に、
またTc−99mを用いる対応する錯体もここに述べら
れている。
【0022】式Iによる錯化剤の中心原子と置換パター
ンを変えることによって、錯体はさらに利用できるよう
になり、これは特に心臓と脳の血液供給状態の表示に好
適である。
【0023】本発明による錯体は、次式II
【化6】 に対応する。(なお式中、R1、R2、R3、R4、W、
m、nおよびoは上述の意味を有しており、そしてMは
99mTc、68Ga、111In、113In、186Re、188
e、67Cu、64Cu、62Cu、153Gdまたはガドリニ
ウムの安定な同位元素であり、そしてUおよびVは二重
に結合したOまたはS、三重に結合したN、−PXYま
たはH2O、CH3CH2OH、CH3OH、Cl、Brま
たはIであり、ここでXおよびYは−OR′、H、−
(CH2)bCH3、−(CH2)a−O−(CH2)b−(CH3)で
あり、ここでR′は上述の意味を有し、aおよびbは互
いに独立して0〜10であり、そしてpおよびqは0ま
たは1である)。
【0024】好ましくは、UおよびVはOまたはSのい
ずれかであり、そしてpおよびqは各々1であるかまた
はpは1であり、そしてqは0であるかまたはpおよび
qが0である。
【0025】本発明による錯化剤は遊離した形態または
チオール官能基に対する保護基と一緒にして錯体化に使
用することができる。保護基は標識化工程の前に除去さ
れる。キラリティー中心を炭素構造中に導入することが
できるので、ラセミ混合物と光学的純粋異性体の両方の
生成が可能である。
【0026】錯化剤の合成は反応によって所望の最終生
成物が得られる一般に利用可能な前駆物質からはじめら
れる。この型の前駆物質は、例えばスクシンイミジル−
S−ベンゾイルチオグリコレートまたはS−ベンゾイル
メルカプトエチルチオグリコールアミドである。次の工
程図はこれらの前駆物質の一つからの実施例1に述べた
錯化剤の合成を示す。前駆物質それ自身の製造は次に記
載される。
【0027】
【化7】
【0028】S−ベンゾイルチオグリコール酸の製造 水酸化ナトリウムペレット8.88g(0.22モル)を
水75mlとトルエン75mlの混合物に溶解する。メルカ
プト酢酸9.2g(0.1モル)を溶液に加え、そしてベ
ンゾイルクロリド9.2ml(0.1モル)を30分の間に
5〜15℃で滴下して加える。混合物を5〜15℃で3
0分間、室温でさらに30分間撹拌する。次いで水を加
え、層を分離し、水層をトルエンと振盪して抽出する。
水層を濃塩酸でpH=1〜1.5に調節し、沈殿を吸引濾
過し、そして酢酸エチルから再結晶した。生成物が無色
の結晶として得られた。 収量:12.8g(65%) 融点:99℃(文献値(J. Nucl. Med. 25, 223-229 (1
984)):102〜103℃)
【0029】スクシンイミジル S−ベンゾイルチオグ
リコレートの製造 S−ベンゾイルチオグリコール酸11g(0.056モ
ル)とN−ヒドロキシスクシンイミド6.46g(0.0
56モル)を−5℃〜0℃で乾燥テトラヒドロフラン7
0mlに溶解する。次いでテトラヒドロフラン15mlに溶
解させたジシクロヘキシルカルボジイミド13.75g
(0.066モル)をこの温度で30分の間に滴下して
加えた。混合物を−5℃〜0℃でさらに2時間、そして
室温でさらに18時間撹拌する。氷酢酸0.2mlの添加
後、混合物を1時間撹拌し、次に沈殿したジシクロヘキ
シル尿素を吸引濾過し、沈殿をテトラヒドロフランと2
回沸騰させ、そして濾液を真空で濃縮した。酢酸エチル
から再結晶後、生成物が無色の結晶として得られた。 収量:11.5g(69%) 融点:131〜133℃
【0030】S−ベンゾイル メルカプトエチルチオグ
リコールアミドの製造 スクシンイミジル S−ベンゾイルチオグリコレート1
4.65g(0.05モル)とメルカプトエチルアミン
4.5g(0.058モル)をテトラヒドロフラン300
mlに溶解させ、そして還流下に21時間沸騰する。反応
溶液を濃縮し、生成物をクロロホルムに取り上げ、そし
て溶液を水で数回洗浄する。有機層を硫酸ナトリウム上
で乾燥し、濃縮する。オイル状として得られた生成物を
アセトニトリルから再結晶し、最終的にアセトニトリル
を用いるシリカゲルカラム上で精製する。
【0031】金属錯体の合成は核種の特性によって決ま
る。テクネチウム−99mおよびレニウム−186は一
般的に入手し得る過テクネチウム酸塩−99mTcまたは
過レニウム酸塩−186Reの錫(II)で行われる還元を
必要とし、例えばインヂウム、ガリウム、銅およびガド
リニウムのような金属は既に、錯体生成を可能とする酸
化状態にあるので、直接に錯化剤と反応させることがで
きる。
【0032】標識化キットは慣用の方法で作ることがで
きる。この目的のために、錯化剤ははじめに水溶液中に
導入され、冷凍で貯えられるかまたは凍結乾燥される。
凍結乾燥は特に良好な安定性と便利な取り扱いによって
特徴付けられるから、好ましい使用形態を代表する。保
護基の除去は凍結乾燥の前および実際の標識化の間の両
方で行うことができる。実施例は保護基が核種の添加の
前または後で除去されるかどうかは錯体生成に重要でな
いことを示している。
【0033】実施例1 10−ベンゾイル−8−ケト−7−アザ−2−アミノ−
4,10−ジチアデカン酸の合成
【化8】 S−アミノエチル−L−システイン塩酸塩500mg
(2.5ミリモル)を水5mlに溶解し、そして1N水酸
化ナトリウム溶液2.5ml(2.5ミリモル)を用いて遊
離塩基に変換させた。テトラヒドロフラン25mlに溶解
させたスクシンイミジル S−ベンゾイルチオグリコレ
ート732.5mg(2.5ミリモル)を徐々に溶液に加
え、そして室温で20時間撹拌した。生成物の無色の沈
殿を濾過し、水とエタノールで2回洗浄した。メタノー
ルから粗生成物を再結晶後、標記した酸523mg(1.
59ミリモル、64%)が得られた。
【0034】融点:200〜201℃ マススペクトル(70eV,210℃):m/e=298
(M+−CO2),281(M+−CO2−NH3),25
5(M+−NH2CH(COOH)CH2),207(M+
NH2CH(COOH)−CH2SCH2)および196
(C65COSCH 2CONH31 H−NMR(DMSO−d6,ppm):7.92(ベンジ
ル,2H),7.71(ベンジル,1H),7.57(ベ
ンジル,2H),3.83(CH2,2H),3.29(C
2,2H),3.06(CH2,2H)および2.66(C
2,2H) HPLC(カラム RP−18.5μm,250×4.6m
m/プレカラム:20×4.6mm);0.05Mリン酸塩
緩衝液 pH=7.0:アセトニトリル=82:18(v/
v):Rt=15.8分
【0035】実施例2 過テクネチウム酸塩−99mTcの添加後保護基の除去に
よるテクネチウム−99m錯体の製造
【化9】 実施例1によって作った化合物1〜2mgを水450μlに
懸濁させ、そして1N水酸化ナトリウム溶液150μl
の添加によって溶解させた。SnCl2溶液(0.1N塩
酸1ml中のSnCl2 2水塩10mg)10μlと過テク
ネチウム酸塩−99mTc(100〜9000MBq)0.1
〜2mlを溶液に加えた。混合物を100℃に2〜30分
間加熱し、そして室温に冷却後、4〜8のpHに中和し
た。
【0036】テクネチウム−99m錯体は>96%の放
射化学的純度で得られた。HPLCによるチェックでは
24時間以上にわたって有機的、水性、または生物学的
(ヒト血清アルブミン)溶液中における錯体の安定性を
確認している。
【0037】HPLC(システム:実施例1参照):R
t=5.2分(過テクネチウム酸塩− 99mTc:Rt=4.
1分);回収:加えた活性量の97% TLC(ITLC SG/2−ブタノン) R錯体=0,R過テクネチウム酸塩−99mTc=
1,Rコロイド状99mTc=0 TLC(ITLC SG/0.9% 塩化ナトリウム溶
液) R錯体=1,R過テクネチウム酸塩−99mTc=
1,Rコロイド状99mTc=0
【0038】実施例3 過テクネチウム酸塩−99mTc添加前における保護基の
除去によるテクネチウム−99m錯体の製造 実施例1によって作られた化合物1〜2mgを水450μ
lに懸濁させ、1N水酸化ナトリウム溶液150μlの添
加によって溶解させた。次いで溶液を100℃で2〜2
0分間加熱した。室温に冷却後、SnCl2溶液(0.1
N塩酸1ml中のSnCl2 2水塩10mg)10μlと過
テクネチウム酸塩−99mTc(100〜9000MBq)を
加えた。溶液を室温で2〜30分間静置させ、次いで4
〜8のpHに中和した。
【0039】錯体は>95%の放射化学的純度で得られ
た。得られたHPLCとTLCの結果は実施例2の数値
に対応する。
【0040】実施例4 ガリウム−67錯体の製造
【化10】 実施例1によって作られた物質1〜2mgを水450μl
に加え、そして1N水酸化ナトリウム溶液150μlの
添加によって溶解させた。溶液を100℃で2〜30分
間加熱した。室温に冷却後、溶液を酸性にし(pH=2〜
5)、67Gaクエン酸塩(37〜740MBq)0.2〜2
mlを加え、そして20〜100℃の間の温度で2〜30
分間静置させた。>80%の放射化学的純度を持つ錯体
が得られ、そしてそれはTLCの結果によれば5時間以
上安定であった。
【0041】TLC(ITLC SG/水) R錯体=0.1,R 67Gaクエン酸塩=0.0,R
67Gaヒドロキシド=0.0 TLC(ITLC SG/0.05Mリン酸塩緩衝液(p
H=7.0):アセトニトリル=82:18) R錯体=0.2,R 67Gaクエン酸塩=1.0,R
67Gaヒドロキシド=0.0 TLC(Whatman No.1/水) R錯体=0.8,R 67Gaクエン酸塩=1.0,R
67Gaヒドロキシド=0.6
【0042】実施例5 インジウム−111錯体の製造
【化11】 実施例1によって作られた物質1〜2mgを水450μl
に加え、そして1N水酸化ナトリウム溶液150μlの
添加によって溶解させた。溶液を100℃の温度で2〜
30分間加熱した。室温に冷却後、溶液を酸性(pH=2
〜5)とし、111In塩化物(74〜740MBq)0.1
〜1mlを加え、そして20〜100℃の間の温度で2〜
30分間静置させた。>70%の放射化学的純度を持つ
錯体が得られ、そしてそれはTLCの結果によれば4時
間以上安定であった。
【0043】TLC(逆相,RP−18/0.05Mリ
ン酸塩緩衝液 pH=7:アセトニトリル=82:18) R錯体=0.1,R 111InCl3=0.2,R 111
Inヒドロキシド=0.0 TLC(ITLC SG/0.05Mリン酸塩緩衝液 pH
=7:アセトニトリル=82:18) R錯体=1.0,R 111InCl3=0.0,R 111
Inヒドロキシド=0.0
【0044】実施例6 レニウム−186錯体の製造
【化12】 実施例1によって作られた化合物1〜2mgを1N水酸化
ナトリウム水溶液0.15mlを加えることによって水0.
45mlに溶解させ、そして保護基を除去するために10
0℃で2〜30分間加熱した。室温に冷却後、混合物を
酸性にしてpH=2〜5とし、そしてSnCl2(1N塩酸
1mlにSnCl2 2水塩40〜60mgを溶解する)10
μlと過レニウム酸塩−186Re 0.1〜1ml(37〜7
40MBq)を加えた。20〜100℃の間の温度で2〜
30分間反応後、錯体は>60%の純度で得られた。生
体外の安定性のチェックは錯体が24時間以上にわたっ
て安定であることを示している。
【0045】TLC(ITLC SG/2−ブタノン) R錯体=0,R過レニウム酸塩−186Re=1,R
コロイド状186Re=0 TLC(ITLC SG/0.9% 塩化ナトリウム溶
液) R錯体=1,R過レニウム酸塩−186Re=1,R
コロイド状186Re=0
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07F 5/00 H 7457−4H J 7457−4H // C07B 59/00 7419−4H

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 の化合物。(なお式中、 TはSまたはOであり、 R1は、R2と一緒にして二重に結合したOまたはSであ
    るかまたはR1、R2、R3およびR4は同一であるかまた
    は異なっており、そしてH、−(CH2)a−CH3、−C
    OOR′、−CONR′R″、OR′、−SO3R′、
    −SO2NR′R″、−OCOR′、−CONHCH2
    OOH、−SR′、−NR′R″または−COR′であ
    り、ここでR′およびR″は同一であるかまたは異なっ
    ており、そしてH、−(CH2)bCH3、フェニル、p−
    ヒドロキシフェニル、N−ピペリジニル、N−ピペラジ
    ニルまたはN−モルホリニルであり、 WはH、−COCH3、−COC65、−CH2NHCO
    CH3、−CH265、−COCH2OH、−COCH2
    COOHまたはほかの適切な硫黄保護基であり、そして
    m、nおよびoは互いに独立して0、1または2であ
    り、そしてaおよびbは互いに独立して0〜20、好ま
    しくは0〜10である)。
  2. 【請求項2】 TはSであり、 R1は、R2と一緒にして二重に結合したOであるかまた
    はR1、R2、R3およびR4は同一であるかまたは異なっ
    ており、そしてH、−(CH2)a−CH3、−COO
    R′、−CONR′R″、−OR′または−NR′R″
    であり、ここでR′およびR″は同一であるかまたは異
    なっており、そしてH、−(CH2)bCH3、フェニルま
    たはp−ヒドロキシフェニルであり、 WはH、−COCH3、−COC65、−COCH2
    H、−CH265または−COCH2COOHであり、
    そしてm、nおよびoは同一であり、そしてaおよびb
    は0〜5である請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R1は、R2と一緒にしてカルボニルアミ
    ド構造 【化2】 が形成される位置においてOのみである請求項1または
    2記載の化合物。
  4. 【請求項4】 ほかの位置のR1およびR2は、H、−C
    OOR′、OR′または−COR′であり、R3および
    4はH、または−(CH2)−CH3であり、ここでa
    は1〜5であり、R′は上述の意味を有している請求項
    3記載の化合物。
  5. 【請求項5】 m、nおよびoは同一であり、そして0
    または1である請求項1〜4のいずれかに記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】 式II 【化3】 の錯体。(なお式中、 R1、R2、R3、R4、W、m、nおよびoは請求項1〜
    6のいずれかに記載された意味を有しており、そしてM
    99mTc、68Ga、111In、113In、186Re、188
    Re、67Cu、64Cu、62Cu、153Gdまたはガドリ
    ニウムの安定な同位元素であり、そしてUおよびVは二
    重に結合したOまたはS、三重に結合したN、−PX
    Y、またはH2O、CH3CH2OH、CH3OH、Cl、
    BrまたはIであり、ここでXおよびYは−OR′、
    H、−(CH2)bCH3、−(CH2)a−O−(CH2)b−(C
    3)であり、ここでR′は上述の意味を有し、aおよび
    bは互いに独立して0〜10であり、そしてpおよびq
    は0または1である)。
  7. 【請求項7】 UおよびVはOまたはSのいずれかであ
    り、そしてpおよびqは各々1であるかまたは、 pは1であり、そしてqは0であるかまたはpおよびq
    が0である請求項6記載の式IIの錯体。
  8. 【請求項8】 Mが 99mTcである請求項6および7の
    いずれかに記載の錯体。
  9. 【請求項9】 請求項1〜5のいずれかに記載の化合物
    を金属Mと一緒にすることを包含する請求項6〜8のい
    ずれかに記載の錯体の製造方法。
  10. 【請求項10】 Mが過テクネチウム酸塩−99mTcで
    ある請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 医療診断における請求項6〜8のいず
    れかに記載の錯体の使用。
  12. 【請求項12】 請求項6〜8のいずれかに記載のよう
    な錯体の少なくとも1個を含む標識化キット。
JP4301905A 1991-11-13 1992-11-12 核医学に使用することができる核種のための錯化剤としてのジアミノメルカプト(チオ)エーテル Pending JPH05221958A (ja)

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JP2860166B2 (ja) * 1993-04-02 1999-02-24 アマーシャム・インターナショナル・ピーエルシー 金属キレート化合物

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