JPH05221060A - 記録媒体搬送装置 - Google Patents

記録媒体搬送装置

Info

Publication number
JPH05221060A
JPH05221060A JP5705292A JP5705292A JPH05221060A JP H05221060 A JPH05221060 A JP H05221060A JP 5705292 A JP5705292 A JP 5705292A JP 5705292 A JP5705292 A JP 5705292A JP H05221060 A JPH05221060 A JP H05221060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
recording medium
driven roller
shaft portion
drive roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5705292A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Yoshida
修一 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Roland DG Corp
Original Assignee
Roland DG Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Roland DG Corp filed Critical Roland DG Corp
Priority to JP5705292A priority Critical patent/JPH05221060A/ja
Publication of JPH05221060A publication Critical patent/JPH05221060A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 記録媒体のずれを防止することができ、記録
媒体を塑性変形させずに搬送することができ、構成部品
の加工精度や組み立て精度の管理が簡単で容易となり、
安価に製造可能な記録媒体搬送装置を提供することにあ
る。 【構成】 駆動ローラ3と従動ローラ4で記録媒体を挟
圧して搬送する記録媒体搬送装置において、上記駆動ロ
ーラ3を表面に高摩擦の薄膜層3bが形成された剛体で
構成し、上記従動ローラ4を少なくとも表面層を弾性体
で構成するとともに、従動ローラ4を支持する軸部4b
との連結部分に揺動手段を設け、この軸部に対して所定
角度の範囲で揺動可能にしている。また、上記揺動手段
は従動ローラの軸部4bに外嵌され従動ローラの中心穴
に内嵌されたベアリングで構成されている。尚、従動ロ
ーラ4はローラ部4aを形成する弾性体が大幅に変形
し、ローラ部4a表面の一定面積が駆動ローラ3に接す
るように設置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動する記録媒体上に
文字や絵等の情報を記録する装置に用いられる記録媒体
搬送装置、更に詳しくは例えばコンピュータ制御のペー
パームーブ型プロッタ又はカッティング装置に用いら
れ、トレーシングペーパー、カッティングシート等の記
録媒体を複数のローラによって挟圧して記録媒体を搬送
する記録媒体搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、ペーパームーブ型プロッタ、ラスタ
型プロッタ、或はカッティング装置に用いられ、記録媒
体、例えばトレシングペーパー、カッティングシート等
を搬送する装置としては次に述べるようなものがある。
【0003】(1)ゴム等の弾性体よりなる駆動ローラ
および従動ローラにより記録媒体を挟圧して記録媒体を
搬送するもの。 (2)表面にアルミナ、カーボランダム等の硬質材の砥
粒を固着させた駆動ローラおよび弾性体よりなる従動ロ
ーラにより記録媒体を挟圧して記録媒体を搬送するも
の。 (3)ローラの挟圧面に沿って突状針を複数本一列に突
設した駆動ローラに対接して回転する従動ローラとによ
って用紙を搬送するもの。 (4)駆動ローラの表面にエッチングによって多数の先
の尖った突起を形成するとともに、この突起の表面に細
かい超硬粒子を固着し、このような駆動ローラと加圧ロ
ーラとを組み合わせて、記録媒体表面に前記突起を食い
込ませて記録媒体を搬送するもの。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の記録媒体(1)
で用いられるようなゴム等の弾性体よりなる駆動ローラ
は従動ローラに押圧されることにより歪を生じるが、こ
の歪によって記録媒体がずれて搬送精度の低下を招く。
また駆動ローラの歪みは駆動中において常に変動してい
る。このため駆動ローラの半径が一定でなくなり、搬送
精度が低下する。
【0005】前述の従来技術(2),(3),(4)の
ように駆動ローラ表面の突起又は突状針により記録媒体
を搬送するものは記録媒体が塑性変形し凹凸が生じる。
この凹凸の部分に作図するとインクが滲んだり、湿式コ
ピーの際に凹凸が転写されるために作図面が汚れ作図可
能領域が狭くなるという問題点もある。
【0006】前述の従来技術(1),(2),(3),
(4)のすべてに言える問題として、駆動ローラ軸部と
従動ローラ軸部との平行度が悪いことによって生じる記
録媒体のずれがある。この問題点については図11〜図
14を用いて説明する。
【0007】例えば、駆動ローラ軸部13aに対して従
動ローラ軸部14aが図11に示すように、正面(記録
媒体の搬送方向)から見て平行になっておらず、左端が
下がった状態になっている場合に、駆動ローラ13と従
動ローラ14の間に記録媒体を挿入し搬送すると、記録
媒体は一定方向にずれを生じる。これは、図12(a)
のB部に示すように従動ローラの記録媒体に接した部分
が変形し、記録媒体Aにかかる従動ローラの圧力分布が
図12(b)に示すようになるため、記録媒体を例えば
矢印Cの方向に搬送した時、記録媒体は図12(C)の
ように移動する。その結果、記録媒体は矢印Dの方向に
ずれを生じる。尚、記録媒体の搬送方向を逆にしても記
録媒体がずれる方向は変わらない。
【0008】また、図13に示すように、駆動ローラ軸
部13aに対して従動ローラ軸部14aが上面(記録媒
体の搬送方向に対して垂直方向)から見て平行になって
おらず、右回りに僅かに回転し固定された状態になって
いる場合に、駆動ローラ13と従動ローラ14の間に記
録媒体を挿入し搬送すると、記録媒体は駆動ローラ13
の回転方向に対し一定の方向にずれを生じる。例えば、
図14(a)に示すように従動ローラ14を駆動ローラ
13に正しく組み付けた状態で記録媒体を搬送する場
合、矢印Eの方向(正転)に駆動ローラ13を回転する
と、矢印Fの方向に記録媒体は搬送される。しかし、図
14(b)に示すように駆動ローラ軸部13aに対して
従動ローラ軸部14aが右回りにθ度回転し固定された
状態になっている場合、矢印Eの方向(正転)に駆動ロ
ーラ13を回転すると、記録媒体は矢印Fの方向に搬送
されるとともに矢印Gの方向に僅かずつずれを生じる。
また、図14(c)に示すように図14(b)に示した
場合と逆に矢印Hの方向(逆転)に駆動ローラ13を回
転すると、記録媒体は矢印Jの方向に搬送されるととも
に矢印Kの方向に僅かずつずれを生じる。尚、図14
(d)に示すように、2セットのローラのうち片側のロ
ーラのみを図13に示す状態にして記録媒体を搬送した
場合、記録媒体はL部側にたるみを生じ、M部側に張り
を生じる。更に図14(e)に示すように、2セットの
ローラのうち両側のローラを図13に示す状態にして記
録媒体を搬送した場合、記録媒体は矢印Nの方向に回転
ずれを生じる。
【0009】これらのような記録媒体のずれは駆動ロー
ラや従動ローラからなる記録媒体搬送装置を組み立てる
時に決まる組み立ての精度によるところが非常に大き
い。従って記録媒体ずれを起こらないようにするには記
録媒体搬送装置の構成部品の加工精度や組み立て精度を
非常に厳しく管理する必要があり、記録媒体搬送装置の
製造コストを高くする要因となっている。
【0010】そこで本発明の目的は、記録媒体のずれを
防止することができ、記録媒体を塑性変形させずに搬送
することができ、構成部品の加工精度や組み立て精度の
管理が簡単で容易となり、安価に製造可能な記録媒体搬
送装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の記録媒体搬送装置は、駆動ローラと従動ロ
ーラで記録媒体を挟圧して搬送する記録媒体搬送装置に
おいて、上記駆動ローラを表面に高摩擦の薄膜層が形成
された剛体で構成し、上記従動ローラを少なくとも表面
層を弾性体で構成するとともに、従動ローラを支持する
軸部との連結部分に揺動手段を設け、この軸部に対して
所定角度の範囲で揺動可能にしたことを特徴とする。
尚、本発明の記録媒体搬送装置は、上記揺動手段が従動
ローラの軸部に外嵌され従動ローラの中心穴に内嵌され
たベアリングで構成されている。更に本発明の記録媒体
搬送装置は、記録媒体と駆動ローラとの搬送方向におけ
る接触長さをa、駆動ローラの半径をRとしたとき、θ
=a/R(ラジアン)の角度が0.04以上となること
を特徴としている。
【0012】
【作用】本発明の記録媒体搬送装置は、ゴム等の弾性体
よりなる駆動ローラではなく、剛体よりなるローラ表面
に高摩擦薄膜層を形成した駆動ローラを用いているの
で、従動ローラに押圧されることにより歪を生じること
がなく、駆動ローラの半径が常に一定に保たれている。
また、ローラ表面に形成された高摩擦薄膜層により、記
録媒体との間に大きな摩擦力をもたらして、駆動ローラ
と記録媒体との間で滑りが生じ難くなっている。更に、
駆動ローラ表面に突起又は突状針などを形成していない
ため、記録媒体に生じた凹凸の部分に作図してインクが
滲んだり、湿式コピーの際に凹凸が転写されるために作
図面が汚れたりすることがなく、作図可能領域が狭くな
ることもない。
【0013】また、本発明の記録媒体搬送装置は、駆動
ローラの平行度に倣って自動的に調芯する自己調芯機能
を有している従動ローラを用いているため、駆動ローラ
軸部と従動ローラ軸部との平行度が自動的に正しく位置
される。そのため、駆動ローラ軸部と従動ローラ軸部が
完全に平行に組み付けられていなくとも記録媒体のずれ
は生じない。
【0014】更に、従動ローラは表面が弾性体にて形成
され、駆動ローラに押圧した状態で組み付けられてお
り、記録媒体を搬送した場合、記録媒体は従動ローラに
よって駆動ローラに巻き付けた状態になるため、より駆
動ローラ上の摩擦力が高まり、記録媒体のずれを生じ難
くする。
【0015】
【実施例】次に本発明の具体的な一実施例について図面
を参照しつつ説明する。
【0016】図1に示されているのは、本発明の記録媒
体搬送装置1が適用されたペーパームーブ型プロッタ2
である。このようなペーパームーブ型プロッタにおい
て、コンピュータ制御によって記録媒体(用紙)Aが本
発明の駆動ローラ3および従動ローラ4を含む記録媒体
搬送装置1により正逆両方向に搬送され、Yレール5上
を移動するペンキャリッジ6に挟持されたペン7によっ
て作図される。駆動ローラ3は図面上左端と使用する用
紙Aの幅に合わせた位置とに複数個設けられて、用紙A
に両端部を挟圧するようになっている。駆動ローラ3は
その外周部が挟圧面となり、この挟圧面が露出するよう
にプラテン部分に設けられている。従動ローラ4は使用
する駆動ローラ3の位置に合わせてYレール5上を移動
配置される。
【0017】図2に示されているように、本発明の記録
媒体搬送装置1は、剛体よりなるローラ部3a表面に高
摩擦薄膜層3bを形成した駆動ローラ3と、駆動ローラ
3の平行度に倣って自動的に調芯する従動ローラ4とを
備え、用紙Aを従動ローラ4によって加圧して駆動ロー
ラ3に巻き付けた状態で搬送するものである。図のよう
に駆動ローラ3はベッド8のプラテン部分から適当に露
出して設置されており、従動ローラ4はローラ部4aを
形成する弾性体が大幅に変形し、ローラ部4a表面の一
定面積が駆動ローラ3に接するように設置されている。
用紙Aはこれらのローラ間に挟まれて正逆両方向に搬送
されるが、駆動ローラ3と接する面積が多く、巻き付け
られた状態になるので、ここに発生する摩擦力は一層強
くなる。尚、搬送の際、用紙Aはローラ,プラテン及び
エプロン9等と摩擦し、静電気を帯びて搬送し難くなる
ため、エプロン端部に設けられた除電ブラシ10にて用
紙に帯びた静電気を除去している。
【0018】図3に示されているように、駆動ローラ3
は金属製の軸部3C周上に質量が小さく容易に弾性変形
及び塑性変形しないような例えばアルミニウム合金(J
IS:A2024,JIS:A7075)等にてローラ
部3aを形成し、その表面には2液性硬化型特殊ポリエ
ステル−ウレタン系樹脂塗料を膜圧15μ±5μの厚さ
でコーティングしてなる高摩擦薄膜層3bを形成してい
る。また、図4に示されているように、ローラ部3aを
適度に肉盗みを行ったアルミ押し出し(引き出し)丸棒
材料を用いて形成した駆動ローラを用いても良い。尚、
駆動ローラのローラ部3a表面に形成された高摩擦薄膜
層3bは、用紙を挟持するための押圧力により容易に弾
性変形及び塑性変形しないだけの必要且つ充分な硬度を
有し、更に用紙を挟持するための押圧力によって駆動ロ
ーラのローラ部3aより容易に剥離しないだけの必要且
つ充分な接着強度を有している。
【0019】駆動ローラのローラ部周面上に高摩擦薄膜
層を形成する手段としては、前述した手段の他に次のよ
うな手段が挙げられる。 1.アルミの表面処理技術として周知の硬質陽極酸化処
理技術を応用して、封孔処理をする前に硬質アルマイト
皮膜特有の微細孔中に例えばウレタンゴムやポリエステ
ル−ウレタン系樹脂等の高分子材を析出又は含浸させて
駆動ローラのローラ部周面上に高摩擦薄膜層を形成す
る。 2.プラズマ重合を利用して気体状化合物を比較的低温
で分解・反応させて駆動ローラのローラ部周面上に高摩
擦薄膜層を形成する。 3.分散メッキにより駆動ローラのローラ部周面上に高
摩擦薄膜層を形成する。例えば、高摩擦材の粉末をメッ
キ浴槽中に界面活性剤と超音波を使って分散させ、メッ
キしようとする金属を駆動ローラのローラ部周面上に共
析させて高摩擦薄膜層を形成する。分散メッキとは、メ
ッキ浴槽中にゴミ等の不純物があると、不純物がイオン
と共に被メッキ物(駆動ローラのローラ部周面上)に付
着することを利用したメッキの手法である。不純物とし
て使用する物質には、フッ化グラファイトやポリテトラ
フルオロエチレン等が既に実用化されている。 4.金属粉末の射出成形法を利用して駆動ローラのロー
ラ部周面上に高摩擦薄膜層を形成する。例えば、金属の
微粉末とバインダとして高摩擦材の粉末とを混練しこれ
を駆動ローラのローラ部の射出成形に利用する。バイン
ダとして例えばウレタンゴムやシリコーンゴムの未加硫
状態(ベーキング前の状態)の材料を使用し、金型内に
射出成形した後高温高湿状態で金属とゴムとを同時に焼
き固め駆動ローラのローラ部を形成する。このように形
成された駆動ローラのローラ部の表面を研磨すると金属
に比べて軟らかいゴムの部分は毛羽立ち、高摩擦薄膜層
が形成される。
【0020】図5(a)に示されているように、従動ロ
ーラ4は金属製の軸部4bの略中央部の周上に、ラジア
ルボールベアリング4cを介して、金属性又は硬質樹脂
性のコアローラ部4d、高弾性材料からなるローラ部4
aを順次形成している。ラジアルボールベアリング4c
には図5(b)に示されているようにラジアル隙間4e
とアキシャル隙間4fとがあり、アキシャル隙間4fは
ラジアル隙間4eにほぼ比例する。このラジアル隙間の
量を調整することによって、ベアリング外輪4gの内輪
4hに対する傾き角度を(揺動角度)を調整することが
可能である。また図5(a)に示されているように、ラ
ジアルボールベアリングの内輪4hは軸支持体4jに達
するようにローラ幅より長く形成しており、ラジアルボ
ールベアリング4cが従動ローラ軸部4b上をスラスト
方向に移動しないように構成している。尚、ローラ部4
aは硬度15〜20Hsの非常に軟らかい例えば発泡ポ
リウレタンゴムや発泡シリコーンゴムなどを用いて形成
している。
【0021】また、図6(a)に示めされているよう
に、従動ローラ4のローラを最大揺動角度θ度傾けた状
態では、ラジアルボールベアリング4cの球体4kが内
輪4hと外輪4gとに接触した状態になり、これ以上傾
けることができない状態になっている。通常、図1に示
されているようなペーパームーブ型プロッタの記録媒体
搬送装置では、最大揺動角度が0.17゜以上好ましく
は0.35゜以上の従動ローラを用いる。
【0022】したがって、図7に示されているように、
従動ローラ4の軸部4bが駆動ローラの軸部3cに対し
て垂直方向に若干傾いた場合、従動ローラ4は自動的に
調芯して駆動ローラと平行に位置するようになってい
る。また、従動ローラの軸部4bが駆動ローラの軸部3
cに対して水平方向に若干傾いた場合も図8に示されて
いるように自動調芯する。
【0023】図9にはベアリングを使用した従動ローラ
の他の実施例が示されている。図9(a)はベアリング
に球面軸受け4mを用いたもので、18゜程度の最大揺
動角度を持つことができる。しかし、球面軸受けは汎用
性に欠け生産数量が少なくコストが高い。また、摺動抵
抗(始動)トルクが大きく揺動応答性があまり良くな
い。図9(b)は内輪4nの幅が外輪の幅と同じ大きさ
の一般的なラジアルベアリングを用いたもので、ベアリ
ングが回転中にスラスト方向に移動することがあり、あ
まり好ましくない。図9(c)は図9(b)に示されて
いる従動ローラの欠点を解決するもので、リング上の内
輪固定具4pを軸部4bに環装して内輪4nを固定した
ものであり、ベアリングが回転中にスラスト方向へ移動
することを防止するものである。
【0024】図10にはベアリングを使用しない従動ロ
ーラの一例が示されている。図10(a)は略中央部が
球面状に突出した形状に形成された軸部4qを用いてい
る。球面状に突出した部分4rには分割された硬質樹脂
からなるコアローラ部4s,4tが両側から嵌挿され接
着されている。軸部4aとコアローラ部4s,4tには
若干の隙間が設けられている。図10(b)は略中央部
が凹状に形成された軸部4uを用いている。凹状の部分
には複数個の剛球4vが周面上に配置され、該部には分
割された硬質樹脂からなるコアローラ部4w,4xが両
側から嵌挿され接着されている。軸部4uとコアローラ
部4w,4xには若干の隙間が設けられている。
【0025】本発明の記録媒体搬送装置は、前述した駆
動ローラ3と前述した従動ローラ4とによって、用紙A
を挟圧しながら搬送するもので、図2に示されているよ
うに非常に軟らかい材料で形成された従動ローラのロー
ラ部4aのみが弾性変形している。このように駆動ロー
ラ表面に従動ローラのローラ4a部が押圧されると、ヘ
ルツの理論に従い一定の接触長さをもって従動ローラの
ローラ部4aは駆動ローラ表面に接触することになる。
この接触長さ即ちイ−ロの長さをa、駆動ローラの半径
をRとすると、駆動ローラ3と従動ローラ4とで挟持さ
れる用紙Aは約θ=a/R(ラジアン)の角度で駆動ロ
ーラ表面に巻き付くことになる。一方、オイラーのベル
ト理論によれば摩擦係数μの円筒表面にある角度θでベ
ルトが巻き付いている時のベルト駆動力T0と他端を引
っ張ってベルトが滑り始める力T1との関係は、T1/
T0=exp(μθ)で表される。実施例において、駆
動ローラ3の直径:R=14mm, 接触長さ:a=
1.5mm, とすると、θ=0.11となる。摩擦係
数μを0.7〜0.8とするとT1/T0(=1.08
〜1.09)>1となる。T1を用紙搬送時の抵抗力
(慣性)とすると駆動力よりも大きい抵抗力が発生しな
い限り、用紙Aは滑らないことになる。通常の使用にお
いては、駆動力よりも大きい抵抗力が発生することは有
り得ないから用紙Aを滑りのない状態で搬送することが
可能である。また、駆動ローラ表面は従動ローラ表面に
比して遥かに硬度が高いので、用紙搬送中に駆動ローラ
の理論的な用紙搬送半径が変化することはない。したが
って、絶対距離精度及び反復距離精度を確保しつつ、用
紙を正確に搬送することができる。尚、θは0.04以
上になることが好ましく0.10以上が最も好ましい。
摩擦係数μは0.5以上になることが好ましく、0.7
以上が最も好ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明の記録媒体搬送装置は、剛体より
なるローラ表面に高摩擦薄膜層を形成した駆動ローラを
用い、更に、表面に軟らかな弾性体を形成した従動ロー
ラを用いているので、従動ローラに押圧されることによ
り駆動ローラの半径が変形することがなく、絶対距離精
度及び反復距離精度が高い。
【0027】また、駆動ローラ表面に形成された高摩擦
薄膜層により、記録媒体との間に大きな摩擦力をもたら
して、駆動ローラと記録媒体との間で滑りが生じ難くな
っているとともに、記録媒体を従動ローラによって加圧
して駆動ローラに巻き付けた状態で搬送しているため、
駆動ローラ表面と記録媒体との摩擦抵抗がより大きくな
り、記録媒体のずれを防止することができる。更に、本
発明に用いられる駆動ローラは表面に突起又は突状針な
どを形成していないため、記録媒体が塑性変形せず、記
録媒体に生じた凹凸の部分に作図してインクが滲んだ
り、湿式コピーの際に凹凸が転写されるために作図面が
汚れるということがなくなる。また、作図可能領域が狭
くなることもない。
【0028】尚、本発明の記録媒体搬送装置は、駆動ロ
ーラの平行度に倣って自動的に調芯する自己調芯機能を
有している従動ローラを用いているため、駆動ローラ軸
部と従動ローラ軸部との平行度が自動的に正しく位置さ
れる。そのため、駆動ローラ軸部と従動ローラ軸部が完
全に平行に組み付けられていなくとも記録媒体のずれは
生じない。また従動ローラの軸部の平行度が若干ずれて
いても自動的に調芯されるので、構成部品の加工精度や
組み立て精度を厳しく管理する必要がなくなり、製造コ
スト等が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体搬送装置が適用されたペーパ
ームーブ型プロッタ概略斜視図である。
【図2】本発明の記録媒体搬送装置の一実施例を示す側
面図である。
【図3】本発明の記録媒体搬送装置に用いられる駆動ロ
ーラの一例を示す側面図である。
【図4】本発明の記録媒体搬送装置に用いられる駆動ロ
ーラの一例を示す側面図である。
【図5】本発明の記録媒体搬送装置に用いられる従動ロ
ーラの一例を示す説明図、(a)は要部断面説明図、
(b)は要部拡大説明図である。
【図6】図5に示す従動ローラの揺動状態を示す説明
図、(a)は要部断面説明図、(b)は要部拡大説明図
である。
【図7】従動ローラの軸部が駆動ローラの軸部に対して
垂直方向に傾いた例を示す要部断面説明図である。
【図8】従動ローラの軸部が駆動ローラの軸部に対して
水平方向に傾いた例を示す要部断面説明図である。
【図9】本発明の記録媒体搬送装置に用いられる従動ロ
ーラの一例を示す要部断面説明図である。
【図10】本発明の記録媒体搬送装置に用いられる従動
ローラの一例を示す要部断面説明図である。
【図11】従動ローラの軸部が駆動ローラの軸部に対し
て垂直方向に傾いた例を示す説明図である。
【図12】図11の状態によって生じる記録媒体のずれ
を説明する図であり、(a)は図11の状態説明図、
(b)は(a)の状態におけて記録媒体にかかる圧力分
布図、(c)は(a)の状態における記録媒体の受ける
力方向を示す図である。
【図13】従動ローラの軸部が駆動ローラの軸部に対し
て水平方向に傾いた例を示す説明図である。
【図14】図13の状態によって生じる記録媒体のずれ
を説明する図であり、(a)は従動ローラを駆動ローラ
に正しく組み付けた状態で記録媒体を搬送する場合の説
明図、(b)は図13に示す状態で記録媒体を搬送する
場合の説明図、(c)は(b)と反対方向に駆動ローラ
を駆動させたときの説明図、(d)は2セットのローラ
のうち片側のローラのみを図13の状態にして記録媒体
を搬送した例を示す図、(e)は2セットのローラのう
ち両側のローラを図13の状態にして記録媒体を搬送し
た例を示す図である。
【符号の説明】
1 記録媒体搬送装置 2 ペーパームーブ型プロッタ 3 駆動ローラ 3a ローラ部 3b 高摩擦薄膜層 3c 軸部 4 従動ローラ 4a ローラ部 4b 軸部 4c ラジアルボールベアリング 4d コアローラ部 5 Yレール 6 ペンキャリッジ 7 ペン 8 ベッド 9 エプロン 10 除電ブラシ A 用紙

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動ローラと従動ローラで記録媒体を挟
    圧して搬送する記録媒体搬送装置において、上記駆動ロ
    ーラを表面に高摩擦の薄膜層が形成された剛体で構成
    し、上記従動ローラを少なくとも表面層を弾性体で構成
    するとともに、従動ローラを支持する軸部との連結部分
    に揺動手段を設け、この軸部に対して所定角度の範囲で
    揺動可能にしたことを特徴とする記録媒体搬送装置。
  2. 【請求項2】 揺動手段が従動ローラの軸部に外嵌され
    従動ローラの中心穴に内嵌されたベアリングで構成され
    ている請求項1に記載の記録媒体搬送装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体と駆動ローラとの搬送方向にお
    ける接触長さをa、駆動ローラの半径をRとしたとき、
    θ=a/R(ラジアン)の角度が0.04以上となる請
    求項1又は2に記載の記録媒体搬送装置。
JP5705292A 1992-02-08 1992-02-08 記録媒体搬送装置 Pending JPH05221060A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5705292A JPH05221060A (ja) 1992-02-08 1992-02-08 記録媒体搬送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5705292A JPH05221060A (ja) 1992-02-08 1992-02-08 記録媒体搬送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05221060A true JPH05221060A (ja) 1993-08-31

Family

ID=13044679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5705292A Pending JPH05221060A (ja) 1992-02-08 1992-02-08 記録媒体搬送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05221060A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995009147A1 (fr) * 1993-09-29 1995-04-06 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Element electroluminescent organique et derive d'arylenediamine
US5647717A (en) * 1994-12-06 1997-07-15 Fujitsu Limited Cartridge carrying system and library system
US6991328B2 (en) 2003-07-02 2006-01-31 Seiko Epson Corporation Medium transporting device and recording apparatus incorporating the same
JP2014181134A (ja) * 2013-03-15 2014-09-29 Xerox Corp 自己アライメントによるベルトアーキテクチャでのベルト追跡の改善

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995009147A1 (fr) * 1993-09-29 1995-04-06 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Element electroluminescent organique et derive d'arylenediamine
US5647717A (en) * 1994-12-06 1997-07-15 Fujitsu Limited Cartridge carrying system and library system
US6991328B2 (en) 2003-07-02 2006-01-31 Seiko Epson Corporation Medium transporting device and recording apparatus incorporating the same
JP2014181134A (ja) * 2013-03-15 2014-09-29 Xerox Corp 自己アライメントによるベルトアーキテクチャでのベルト追跡の改善

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2694839B2 (ja) 用紙搬送ローラー
KR101669128B1 (ko) 탄성체 롤러
JPH05221060A (ja) 記録媒体搬送装置
US20040201160A1 (en) Conveying mechanism
JPH0531987A (ja) 印字装置における紙送り装置
JPS60258050A (ja) 用紙搬送ロ−ラ
TW522098B (en) Recording media transporter and ink-jet printer using the recording media transporter
JP2002523317A (ja) 搬送ストリップに付着させたフィルム形態の材料をサブストレート上に転写する装置
JP2001106407A (ja) 記録媒体排出装置及び排出用駆動ローラ並びに記録装置
JP2001063862A (ja) 記録媒体送りローラおよびこれを備えた記録装置
JPS61127545A (ja) 薄膜状材料搬送装置
JP3339628B2 (ja) 記録媒体送りローラ及び従動ローラ並びに記録装置
JPH0671963A (ja) 記録媒体搬送用ローラ
JP2000044084A (ja) プロッタの紙送り機構
JP3263300B2 (ja) 搬送ローラ
JPS58134762A (ja) 情報処理装置
JPH1113744A (ja) 高摩擦ローラおよびこれを用いたシート搬送装置
JP2007271675A (ja) リブ取り付け装置、リブの取り付け方法
JPH0830123A (ja) 画像形成装置
JPH058890A (ja) 紙送り装置
JPS59187879A (ja) ロ−ラ−の製造方法
JP2001239534A (ja) シームレスベルト及びその製造方法
JP2000228044A (ja) ディスク装置のディスクローディング機構
JPH11310349A (ja) 高摩擦ローラ
JP2600983Y2 (ja) サーマルヘッド