JPH05220878A - 深絞り成形用マットとその製造方法及び製造装置 - Google Patents

深絞り成形用マットとその製造方法及び製造装置

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JPH05220878A
JPH05220878A JP2912192A JP2912192A JPH05220878A JP H05220878 A JPH05220878 A JP H05220878A JP 2912192 A JP2912192 A JP 2912192A JP 2912192 A JP2912192 A JP 2912192A JP H05220878 A JPH05220878 A JP H05220878A
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JP
Japan
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fibers
mat
coarse
belt conveyor
raw material
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JP2912192A
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English (en)
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Tomio Yamada
登美男 山田
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Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 深絞り成形用マットの成形性と生産性を高め
る。 【構成】 木質繊維とその他の種類の繊維及び熱硬化性
樹脂粉末を混合した原料aを堆積してニードルパンチ1
4を施した、芯層の繊維が粗くて両表面層の繊維が細か
い三層構造である。上記の木質繊維は、含水率が8〜2
0%の範囲内にある新品の木質繊維である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芯層の繊維が粗くて両
表面層の繊維が細かい三層構造の深絞り成形用マット
と、このマットの製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の三層構造の深絞り成形用マット
は、特公昭55−48986号公報に開示されているよ
うに、湿式法によって製造した繊維板を、針付き反毛ロ
ールで引っ掻いてほぐし、繊維化して木質繊維とする。
この木質繊維に麻繊維と熱硬化性樹脂粉末を混合して原
料とする。
【0003】この原料は、V形状に配置した2台の針付
きベルトコンベアの間に落下させ、各針付きベルトコン
ベアでそれぞれその外側の水平ベルトコンベアの上に落
下させる。
【0004】両水平ベルトコンベア上の原料は、それぞ
れ、針付き送りロールで次段の水平ベルトコンベアの上
に堆積させてマット形成体とする。原料が針付き送りロ
ールで送られる際、細かい原料は、粗い原料よりも、遠
くに飛ばされて、水平ベルトコンベアの前方に落下する
ので、水平ベルトコンベア上に堆積した原料は、下層の
繊維が粗く、上層の繊維が細かくなって、二層構造のマ
ット形成体になる。
【0005】両水平ベルトコンベア上の二層構造の両マ
ット形成体は、それらの下面を内側にして重合し、2枚
の重合したマット形成体は、押圧ロールで押圧し、次
に、ニードルパンチを施して一体化し、芯層の繊維が粗
くて両表面層の繊維が細かい三層構造のマットとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の三層
構造の深絞り成形用マットは、成形性を高めるために、
芯層の繊維が粗くて両表面層の繊維が細かい三層構造に
構成したが、まだ、十分に成形性が高いとは言い難い。
【0007】上記の三層構造の深絞り成形用マットは、
原料の木質繊維に、湿式法によって製造した繊維板を繊
維化した木質繊維、言わば、一度使用した中古の木質繊
維を使用している。
【0008】このような中古の木質繊維は、一度も使用
されていない新品の木質繊維と比較すると、引張強度が
低くて、弱い。その上、形状が直線状であり、湾曲量が
少なく、枝分かれが少ない。即ち、嵩高になり難い。
【0009】また、上記のような中古の木質繊維は、含
水率が5%位であって低い。従って、原料中の中古の木
質繊維は、原料中の熱硬化性樹脂粉末が付着し難い。そ
の上、中古の木質繊維は、軽いので、原料を飛ばして堆
積する際、微少な木質繊維は、浮遊して飛散し易く、堆
積し難い。
【0010】従って、上記の三層構造の深絞り成形用マ
ットの成形性が十分に高くない原因は、原料に上記のよ
うな中古の木質繊維を使用していることに起因してい
る。
【0011】また、湿式法によって製造した繊維板の繊
維化による中古の木質繊維の製造は、木材チップの解繊
による新品の木質繊維の製造と比較すると、生産性が低
い。従って、上記の三層構造の深絞り成形用マットは、
生産性が低い。
【0012】本発明の目的は、上記のような従来の課題
を解決することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、木質繊維とそ
の他の種類の繊維及び熱硬化性樹脂粉末を混合した原料
を堆積してニードルパンチを施した、芯層の繊維が粗く
て両表面層の繊維が細かい三層構造の深絞り成形用マッ
トにおいて、上記の木質繊維は、含水率が8〜20%の
範囲内にある新品の木質繊維であることを特徴とする深
絞り成形用マットである。
【0014】また、含水率が8〜20%の範囲内にある
新品の木質繊維とその他の種類の繊維及び熱硬化性樹脂
粉末を混合した原料をベルトコンベアの上に飛ばして堆
積させ、下層の繊維が粗くて上層の繊維が細かい二層構
造の第1,第2マット形成体を形成し、第1マット形成
体と第2マット形成体をそれらの下面を内側にして重合
し、2枚の重合したマット形成体をニードルパンチを施
して一体化し、芯層の繊維が粗くて両表面層の繊維が細
かい三層構造のマットを製造することを特徴とする深絞
り成形用マットの製造方法である。
【0015】
【作用】本発明の深絞り成形用マットは、芯層の繊維が
粗くて両表面層の繊維が細かい三層構造である上、原料
の木質繊維に含水率が8〜20%の範囲内にある新品の
木質繊維を使用している。
【0016】新品の木質繊維は、中古の木質繊維に比較
して、引張強度が高くて、強い。その上、形状が曲線状
であり、湾曲量が多く、枝分かれが多い。即ち、嵩高に
なり易い。
【0017】含水率が8〜20%の範囲内にある木質繊
維は、含水率が5%位である木質繊維に比較して、熱硬
化性樹脂粉末が付着し易い。その上、原料を堆積する
際、微少な木質繊維でも、浮遊し難く、堆積し易い。
【0018】また、木材チップの解繊による新品の木質
繊維の製造は、繊維板の繊維化による中古の木質繊維の
製造に比較して、生産性が高い。
【0019】
【発明の効果】本発明の深絞り成形用マットは、芯層の
繊維が粗くて両表面層の繊維が細かい三層構造である
上、原料の木質繊維に、上記のような木質繊維を使用し
ているので、従来品に比較して、成形性が高く、また、
生産性が高い。
【0020】
【実施例】本例の深絞り成形用マットを製造する装置
は、図1に示すように、2台の同一構造の堆積装置1、
移送装置8とニードルパンチ装置14を設けている。
【0021】各堆積装置1は、図1に示すように、繊維
落下口2と樹脂粉末落下口3の下側に第1ベルトコンベ
ア4を水平に設け、第1ベルトコンベア4の前側に針付
き大ロール5を設け、針付き大ロール5の周面に沿って
複数本の針付き小ロール6を設け、針付き大ロール5の
下側に第2ベルトコンベア7を斜めに設けている。
【0022】繊維落下口2からは、木材チップを解繊し
た新品の木質繊維と、この木質繊維より長繊維で引張強
度が高い麻繊維が供給される。樹脂粉末落下口3から
は、熱硬化性のフェノール樹脂粉末が供給される。
【0023】新品の木質繊維は、含水率が8〜20%の
範囲内にある。更に具体的には、10〜15%の範囲内
にある。
【0024】針付き大ロール5は、図1に示す矢印方向
に高速回転する。各針付き小ロール6は、それぞれ、図
1に示す矢印方向に低速回転する。
【0025】第1ベルトコンベア4の上に供給された原
料aの新品の木質繊維と麻繊維及び熱硬化性樹脂粉末
は、図1に示すように、第1ベルトコンベア4でその前
端に移送され、針付き大ロール5と針付き小ロール6の
間に供給され、回転中の針付き大ロール5と各針付き小
ロール6の間で混合されかつ流量が調整され、針付き大
ロール5で第2ベルトコンベア7の上に飛ばされて堆積
する。
【0026】原料aが針付き大ロール5で飛ばされる
際、細かい原料は、粗い原料よりも、遠くに飛ばされ
て、第2ベルトコンベア7の前方に落下するので、第2
ベルトコンベア7上に堆積した原料aは、下層の繊維が
粗く、上層の繊維が細かくなって、二層構造のマット形
成体bになる。
【0027】原料a中の新品の木質繊維は、含水率が高
いので、原料a中の熱硬化性樹脂粉末が付着し易い。そ
の上、原料aが飛ばされて堆積する際、微少な木質繊維
でも、浮遊し難く、堆積し易い。
【0028】2台の堆積装置1は、同時に運転され、2
枚の同様なマット形成体bが同時に製造される。
【0029】移送装置8は、図1に示すように、両堆積
装置1の第2ベルトコンベア7の下側に第3ベルトコン
ベア9を水平に設け、第3ベルトコンベア9の前側に第
4ベルトコンベア10、第5ベルトコンベア11と第6
ベルトコンベア12を順次設け、第6ベルトコンベア1
2の上側にベルトコンベア型の押圧装置13を設けてい
る。
【0030】一方の堆積装置1で製造された第1マット
形成体bは、図1に示すように、第2ベルトコンベア7
の前端で折り返され、上面と下面が逆になって、第3ベ
ルトコンベア9の上に送られ、第3ベルトコンベア9、
第4ベルトコンベア10、第5ベルトコンベア11と第
6ベルトコンベア12で順次移送される。
【0031】また、同時に、他方の堆積装置1で製造さ
れた第2マット形成体bは、図1に示すように、第2ベ
ルトコンベア7上から第4ベルトコンベア10上の第1
マット形成体bの上に重合して第1マット形成体bと一
緒に移送される。
【0032】2枚の重合したマット形成体bは、図1に
示すように、押圧装置13で押圧されて厚さが調整され
る。
【0033】ニードルパンチ装置14は、図1に示すよ
うに、移送装置8の第6ベルトコンベア12と押圧装置
13の前側に設けている。
【0034】移送装置8において下面を内側にして重合
した2枚のマット形成体bは、図1に示すように、ニー
ドルパンチ装置14を通過し、ニードルパンチを施され
て一体化し、芯層の繊維が粗くて両表面層の繊維が細か
い三層構造のマットcとなる。
【0035】このマットcは、その後、深絞り成形され
る。その深絞り成形品は、自動車の内装材として使用さ
れる。
【0036】本例の深絞り成形用マットcは、芯層の繊
維が粗くて両表面層の繊維が細かい三層構造である上、
原料aの木質繊維に、含水率が高い新品の木質繊維を使
用しているので、含水率が低い中古の木質繊維を使用し
た従来品に比較して、成形性が高く、また、生産性が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の深絞り成形用マットを製造す
る装置の概略図である。
【符号の説明】
1 堆積装置 4 第1ベルトコンベア 5 針付き大ロール 7 第2ベルトコンベア 8 移送装置 14 ニードルパンチ装置 a 原料 b マット形成体 c 深絞り成形用マット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29C 51/00 7421−4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質繊維とその他の種類の繊維及び熱硬
    化性樹脂粉末を混合した原料を堆積してニードルパンチ
    を施した、芯層の繊維が粗くて両表面層の繊維が細かい
    三層構造の深絞り成形用マットにおいて、 上記の木質繊維は、含水率が8〜20%の範囲内にある
    新品の木質繊維であることを特徴とする深絞り成形用マ
    ット。
  2. 【請求項2】 含水率が8〜20%の範囲内にある新品
    の木質繊維とその他の種類の繊維及び熱硬化性樹脂粉末
    を混合した原料をベルトコンベアの上に飛ばして堆積さ
    せ、下層の繊維が粗くて上層の繊維が細かい二層構造の
    第1,第2マット形成体を形成し、 第1マット形成体と第2マット形成体をそれらの下面を
    内側にして重合し、2枚の重合したマット形成体をニー
    ドルパンチを施して一体化し、芯層の繊維が粗くて両表
    面層の繊維が細かい三層構造のマットを製造することを
    特徴とする深絞り成形用マットの製造方法。
  3. 【請求項3】 原料となる新品の木質繊維とその他の種
    類の繊維及び熱硬化性樹脂粉末が供給されるベルトコン
    ベアと次のベルトコンベアの間に針付きロールを設け、
    ベルトコンベア上の原料を針付きロールで次のベルトコ
    ンベアの上に飛ばして堆積させ、下層の繊維が粗くて上
    層の繊維が細かい二層構造のマット形成体を形成する堆
    積装置を2台設け、 一方の堆積装置で製造したマット形成体を上下面を逆に
    して他方の堆積装置で製造したマット形成体に重合して
    移送する移送装置を設け、 2枚の重合したマット形成体を一体化して芯層の繊維が
    粗くて両表面層の繊維が細かい三層構造のマットとする
    ニードルパンチ装置を設けたことを特徴とする深絞り成
    形用マットの製造装置。
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