JPH05219991A - 酵素反応利用定量分析方法 - Google Patents

酵素反応利用定量分析方法

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JPH05219991A
JPH05219991A JP5903292A JP5903292A JPH05219991A JP H05219991 A JPH05219991 A JP H05219991A JP 5903292 A JP5903292 A JP 5903292A JP 5903292 A JP5903292 A JP 5903292A JP H05219991 A JPH05219991 A JP H05219991A
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nadh
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coa
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nad
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JP5903292A
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Satoshi Watabe
聡 渡部
Nobuyuki Nakajima
延行 中島
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TAUNZU KK
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TAUNZU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定量測定系内で生じるNADHの量を増加量
として直接測定することにより、試料中のCoA−S
H、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を定量する定量
分析方法を提供する。 【構成】 還元型補酵素A(CoA−SH)と、ピルビ
ン酸又はα−ケトグルタル酸とを含有する試料に、NA
Dの存在下に、CoA−SHを基質としNADからNA
DHを生成し得る酵素を作用させ、生成するNADHの
量を測定することにより、試料中のCoA−SH、ピル
ビン酸又はα−ケトグルタル酸を定量する酵素反応利用
定量分析方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CoA−SHを基質と
しNADからNADHを生成し得る酵素を利用した、C
oA−SH、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸の定量
分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生体内の成分の定量分析方法のた
めに、NADH[NAD(ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド)の還元型]が利用されている。例えば、試
料中のピルビン酸(又はピルビン酸塩)を定量するため
に、ピルビン酸とNADHとを乳酸デヒドロゲナーゼの
作用で乳酸とNADとに転化させ、分光光度計により3
40nmでの吸光度を測定することによりNADHの減
少量を測定して、ピルビン酸を定量する方法がある。
【0003】しかしながら、上記のような従来のNAD
Hを利用する定量法に於ては、前以て所定量のNADH
を測定系内に存在させ、反応の完結後系内に残存するN
ADHの量を測定する減少法であるために、(1)測定
対象の成分の量が少ない場合には測定値が不正確であ
る、(2)測定できる成分の上限値が、定量前に系内に
存在させるNADHの量により制限される、(3)NA
DHの量の測定に使用する分光光度計の機種に応じて、
定量前に系内に存在させるNADHの量を変える必要が
ある、(4)分析用試薬中に含有されているNADHが
不安定である、等の問題点がある。
【0004】上記の方法はこのような問題点を有するの
で、ピルビン酸にピルビン酸オキシダーゼを作用させて
発生した過酸化水素を発色指示薬系を使用して測定する
ピルビン酸の定量方法が利用されている。この方法は、
過酸化水素の増加量を測定する方法ではあるが、干渉物
質(還元物質)の影響を受けるので測定値の正確さに於
いて必ずしも十分満足できる方法とは言えない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定量
測定系内で生じるNADHの量を増加量として直接測定
することにより、試料中のCoA−SH、ピルビン酸又
はα−ケトグルタル酸を定量する定量分析方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、還元型補酵素
A(CoA−SH)と、ピルビン酸又はα−ケトグルタ
ル酸とを含有する試料に、NADの存在下に、CoA−
SHを基質としNADからNADHを生成し得る酵素を
作用させ、生成するNADHの量を測定することによ
り、試料中のCoA−SH、ピルビン酸又はα−ケトグ
ルタル酸を定量することを特徴とする、酵素反応利用定
量分析方法である。
【0007】本発明の好適な態様は下記の通りである。 (1)上記の酵素が、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合
体又は2−オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合体で
あることを特徴とする上記の定量分析方法。
【0008】(2)NADHの量の測定を、NADHの
紫外部に於ける吸収又は蛍光を測定することにより行う
ことを特徴とする上記の定量分析方法。
【0009】(3)NADHの量の測定を、NADHと
反応して検出可能な物質に変化できる指示薬組成物(呈
色試薬組成物、蛍光試薬組成物、発光試薬組成物等)を
使用して行うことを特徴とする上記の定量分析方法。
【0010】本発明の定量分析方法は、原理的にピルビ
ン酸又はα−ケトグルタル酸と、CoA−SHとを、N
ADの存在下に、CoA−SHを基質としNADからN
ADHを生成し得る酵素(以下、「CN酵素」と略称す
ることがある)を作用させて、ピルビン酸又はα−ケト
グルタル酸とCoA−SHとを反応させ、CoA−SH
の反応量(同時に、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸
の反応量)に対応してNADHを生成する反応を利用す
る方法である。なお、本明細書に於ては、ピルビン酸は
ピルビン酸塩をも含めて意味するものであり、α−ケト
グルタル酸はα−ケトグルタル酸塩をも含めて意味する
ものである。
【0011】上記の反応は、ピルビン酸を基質とする場
合は式(A)により、α−ケトグルタル酸を基質とする
場合は式(B)により表される。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】即ち、式(A)の反応に於ては、ピルビン
酸とCoA−SHとがCN酵素(例えば、ピルビン酸デ
ヒドロゲナーゼ複合体)の作用により反応して、アセチ
ルCoAと二酸化炭素とを生成し、同時にNADが還元
されてNADHが生成する。また、式(B)の反応に於
ては、α−ケトグルタル酸とCo−SHとがCN酵素
(例えば、α−ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ複合
体)の作用により反応して、スクシニルCoAと二酸化
炭素とを生成し、同時にNADが還元されてNADHが
生成する。
【0015】式(A)及び式(B)から明らかなよう
に、上記の反応ではCoA−SH、ピルビン酸又はα−
ケトグルタル酸の存在量に応じてNADHが生成するの
で、NADHの量を測定することにより、CoA−S
H、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸の量を測定する
ことが可能になる。上記の反応を利用する本発明に於て
は、NADHは増加量として測定できるので、本発明の
定量分析方法は従来のNADHの減少量を測定する方法
が有する問題点を全く有しない。更に、NADHの量を
測定するので、過酸化水素系に於けるような干渉物質の
影響を受けることも無い。
【0016】本発明に於いて、前記式(A)で表される
反応及び式(B)で表される反応は、特定のCN酵素を
使用する場合にはそれ自体公知であり、本発明に於いて
も公知の反応条件を使用して、前記式(A)で表される
反応及び式(B)で表される反応を行わせることができ
る。例えば、定量分析の対象となる試料中に含有させ
る、CoA−SH、ピルビン酸及びα−ケトグルタル酸
の濃度は、一般的に0.1〜20mM、特に0.5〜5
mMであることが好ましい。定量目的の物質がCoA−
SHである場合は、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸
をCoA−SHの少なくとも等モル量、好ましくは、C
oA−SHの2〜10モル倍量ほど試料中に含有させる
ことが必要であり、定量目的の物質がピルビン酸又はα
−ケトグルタル酸である場合は、CoA−SHをピルビ
ン酸又はα−ケトグルタル酸の少なくとも等モル量、好
ましくは、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸の2〜1
0モル倍量ほど試料中に含有させることが必要である。
【0017】これらの反応系に存在させるNADの量
は、定量目的の物質と等モル量よりも多くすることが必
要であり、定量目的の物質の2〜10モル倍であること
が好ましい。
【0018】これらの反応は、一般に、15〜40℃の
範囲内の温度、6.0〜8.0の範囲内のpHで行うこ
とができる。これらの反応系には、必要に応じて更に、
界面活性剤、キレ−ト剤、高分子化合物、各種塩類等を
存在させてもよい。
【0019】上記の反応で生成するNADHの定量方法
は、それ自体公知であり、本発明に於けるNADHの量
の測定のために、全ての公知のNADHの定量方法を使
用することができる。例えば、NADHの紫外部(例え
ば340nm)での吸光度を測定する方法、NADHに
紫外線を照射し発生する蛍光の強さを測定する方法、N
ADHと反応して検出可能な物質に変化できる指示薬組
成物(呈色試薬組成物、蛍光試薬組成物、発光試薬組成
物等)を使用してNADHの量を測定する方法(例え
ば、ジアホラーゼ、フェナジン誘導体等の電子伝達剤の
存在下にテトラゾリウム塩を還元して、生成したホルマ
ザンを比色する)などが使用できる。
【0020】本発明の定量分析方法は、試料中に含有さ
れるCoA−SH、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸
を定量する方法であるが、本発明の定量分析方法によ
り、反応(好ましくは酵素反応)によりCoA−SH、
ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を生成するような原
料を対象として定量することも可能である。
【0021】例えば、下記に示すような反応生成物とし
てCoA−SH、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を
生成する酵素反応と、前記式(A)で表される反応又は
式(B)で表される反応とを組み合わせることにより、
下記の酵素反応の原料を定量することができる。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】上記の酵素反応は、反応生成物としてCo
A−SH、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を生成す
る酵素反応の例であって、反応生成物としてCoA−S
H、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を生成するもの
であれば、特に限定されることなく、どのような酵素反
応であってもよい。
【0028】これらの酵素反応は、本発明の定量分析方
法とは別個に行ってもよいが、一般に、これらの酵素反
応と前記式(A)で表される反応又は式(B)で表され
る反応とを一緒に行うことが好ましい。例えば、上記
(1)式の酵素反応と前記式(A)で表される反応とを
一緒に行う場合は、アセチルCoAを含む試料に、無機
燐酸(Pi)、ピルビン酸、NAD、ホスフェートアセ
チルトランスフェラーゼ、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ
複合体を添加し、生成するNADHの量を測定すること
により、試料中のアセチルCoAの量を測定することが
できる。
【0029】更に、上記の酵素反応は、一段の反応に限
られることなく、他の酵素反応と組み合わされたもので
あってもよい。
【0030】例えば、下記の測定原理(1)[実施例1
に於ける測定原理]により、NADHの増加量を測定す
ることによって試料中の尿素を定量することができる。
【0031】
【化8】
【0032】また、下記の測定原理(2)[実施例2に
於ける測定原理]により、NADHの増加量を測定する
ことによって試料中のコレステロールを定量することが
できる。
【0033】
【化9】
【0034】また、下記の測定原理(3)[実施例3に
於ける測定原理]により、NADHの増加量を測定する
ことによって試料中のリン脂質を定量することができ
る。
【0035】
【化10】
【0036】また、下記の測定原理(4)[実施例4に
於ける測定原理]により、NADHの増加量を測定する
ことによって試料中のクレアチニンを定量することがで
きる。
【0037】
【化11】
【0038】本発明の定量分析方法に於ては、個々の試
薬を使用して反応液を調製してもよく、また、酵素反応
の常法に従って、予め二個又は三個以上の試薬系を調製
しておき、定量分析に際してこれらの試薬系を適宜使用
するようにしてもよい。
【0039】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
詳細に説明する。
【0040】[実施例1]本発明による尿素の定量分析
方法を示す。
【0041】下記の組成を有する反応液を調製した。 (反応液組成) 50mM BESを緩衝剤とするグッドの緩衝液(p
H7.0) 10mM MgCl2 1mM ATP 1mM TPP 1mM NAD 2mM CoALi3 1mM フォスフォエノールピルビン酸ナトリウム 0.5単位/ml ウレアーゼ(ATP-hydrolysing ) 2単位/ml ピルベートキナーゼ 2単位/ml ピルベートデヒドロゲナーゼ複合体 10mM KHCO3
【0042】上記の反応液1mlに、定量用試料とし
て、それぞれ尿素を窒素量換算で20、40、60、8
0、100、120、140、160、180、又は2
00mg/dlの濃度で含有する尿素標準水溶液を5μ
l添加し、得られた混合液を37℃で5分間インキュベ
ートした。その後分光光度計により、この混合液の波長
340nmに於けるNADHに基づく吸光度を測定し
た。なお、試薬ブランク用として精製水を試料として添
加した。得られた340nmに於ける吸光度と尿素濃度
(窒素量換算)との関係をプロットした図を図1に示
す。
【0043】また、同時再現性を確認するために、上記
の反応液1mlに、尿素を窒素量換算で5mg/dlの
濃度で含有する尿素標準水溶液を5μl添加した混合液
を10例作成し、得られた混合液を37℃で5分間イン
キュベートし、この混合液の波長340nmに於ける吸
光度を測定した。尿素を窒素量換算で10又は50mg
/dlの濃度で含有する尿素標準水溶液についても同様
にして、それぞれ10例の混合液を作成し、同様にして
吸光度を測定した。これらの測定値から得られた吸光度
の最小値、最大値、平均値、CV値(=標準偏差/平均
値、同時再現性を表す)を表1に示す。
【0044】[比較例1]従来の減少法による尿素の定
量分析方法を示す。
【0045】下記の組成を有する反応液を調製した。 (反応液組成) 50mM BESを緩衝剤とするグッドの緩衝液(p
H7.0) 10mM MgCl2 1mM ATP 10mM KHCO3 0.2mM NADH・Na2 1mM フォスフォエノールピルビン酸ナトリウム 0.5単位/ml ウレアーゼ(ATP-hydrolysing ) 2単位/ml ピルベートキナーゼ 10単位/ml ラクテートデヒドロゲナーゼ複合体
【0046】上記の反応液1mlに、定量用試料とし
て、それぞれ尿素を窒素量換算で20、40、60、8
0、100、120、140、160、180、又は2
00mg/dlの濃度で含有する尿素標準水溶液を5μ
l添加し、得られた混合液を37℃で5分間インキュベ
ートした。その後分光光度計により、この混合液の波長
340nmに於けるNADHに基づく吸光度を測定し
た。なお、試薬ブランク用として精製水を試料として添
加した。本例に於ては減少法であるために、試薬ブラン
クの吸光度から、尿素標準液を添加したものについての
吸光度を差し引いて、尿素量に対応する吸光度とした。
得られた吸光度と尿素濃度(窒素量換算)との関係をプ
ロットした図を図1に示す。
【0047】また、同時再現性を確認するために、上記
の反応液1mlに、尿素を窒素量換算で5mg/dlの
濃度で含有する尿素標準水溶液を5μl添加した混合液
を10例作成し、得られた混合液を37℃で5分間イン
キュベートし、この混合液の波長340nmに於ける吸
光度を測定した。尿素を窒素量換算で10又は50mg
/dlの濃度で含有する尿素標準水溶液についても同様
にして、それぞれ10例の混合液を作成し、同様にして
吸光度を測定した。これらの測定値から得られた吸光度
(試薬ブランクの吸光度から、尿素標準液を添加したも
のについての吸光度を差し引いた値)の最小値、最大
値、平均値、CVを表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】図1から明らかなように、実施例1に於て
は吸光度と尿素濃度との関係は広範囲の尿素濃度に亙っ
て原点を通る直線性を示しており、本発明の定量分析方
法が優れた効果を奏するのに対して、比較例1に於ては
吸光度と尿素濃度とが、尿素濃度(窒素量換算)80m
g/dl以上では直線から外れ、測定できる尿素濃度の
範囲が狭くなっている。
【0050】また、表1のデータから、実施例1で得ら
れたデータは、比較例1に比べて同時再現性が極めて優
れていることが明らかである。
【0051】[実施例2]本発明による尿素の定量分析
方法を示す。
【0052】下記の組成を有する測定試薬(R−1)及
び測定試薬(R−2)を調製した。 測定試薬(R−1)組成 50mM BESを緩衝剤とするグッドの緩衝液(p
H7.0) 10mM MgCl2 2mM ATP 2mM TPP 2mM NAD 4mM CoALi3 2mM フォスフォエノールピルビン酸ナトリウム 4単位/ml ピルベートキナーゼ 4単位/ml ピルベートデヒドロゲナーゼ複合体
【0053】測定試薬(R−2)組成 50mM BESを緩衝剤とするグッドの緩衝液(p
H7.0) 20mM KHCO3 1単位/ml ウレアーゼ(ATP-hydrolysing )
【0054】測定試薬(R−1)0.5mlに実施例1
で使用した尿素標準水溶液5μlを添加し、37℃で5
分間インキュベートし、次いで測定試薬(R−2)を
0.5μl添加して更に37℃で5分間インキュベート
した後、実施例1に於けると同様にしてこの混合液の波
長340nmに於けるNADHに基づく吸光度を測定し
た。得られた吸光度と尿素濃度との関係は広範囲の尿素
濃度に亙って原点を通る直線性を示していた。
【0055】[実施例3]本発明によるコレステロール
の定量分析方法を示す。
【0056】下記の組成を有する反応液を調製した。 (反応液組成) 50mM PIPESを緩衝剤とするグッドの緩衝液
(pH6.2) 1mM パルミトイルCoA 1mM NAD 2mM ピルビン酸カリウム 1mM TPP 2単位/ml ピルベートデヒドロゲナーゼ複合体 2単位/ml コレステロールアシルトランスフェラ
ーゼ
【0057】上記の反応液1mlに、定量用試料とし
て、それぞれコレステロールを300、600、90
0、1200、又は1500mg/dlの濃度で含有す
るコレステロール標準水溶液を10μl添加し、得られ
た混合液を37℃で5分間インキュベートした。その後
分光光度計により、この混合液の波長340nmに於け
るNADHに基づく吸光度を測定した。なお、試薬ブラ
ンク用として精製水を試料として添加した。得られた3
40nmに於ける吸光度とコレステロール濃度との関係
をプロットした図を図2に示す。
【0058】図2から明らかなように、実施例3に於て
は吸光度とコレステロール濃度との関係は広範囲のコレ
ステロール濃度に亙って原点を通る直線性を示してい
る。
【0059】[実施例4]本発明による血清中のリン脂
質の定量分析方法を示す。
【0060】下記の組成を有する反応液を調製した。 (反応液組成) 50mM BESを緩衝剤とするグッドの緩衝液(p
H7.0) 1mM CaCl2 1mM TPP 0.01% TritonX−100 5mM α−ケトグルタレート 1mM NAD 2単位/ml 2−オキソグルタレートデヒドロゲナ
ーゼ複合体 2単位/ml フォスフォリパーゼD 5単位/ml コリンアセチルトランスフェラーゼ 1mM アセチルCoA
【0061】上記の反応液1mlに、定量用試料とし
て、それぞれ健康人の血清を5、10、20、40、6
0、80、又は100μl添加し、得られた混合液を3
7℃で5分間インキュベートした。その後分光光度計に
より、この混合液の波長340nmに於けるNADHに
基づく吸光度を測定した。なお、試薬ブランク用として
精製水を試料として添加した。得られた340nmに於
ける吸光度と血清の添加量との関係をプロットした図を
図3に示す。
【0062】図3から明らかなように、実施例4に於て
は吸光度と血清の添加量との関係は広範囲の血清の添加
量に亙って原点を通る直線性を示している。
【0063】[実施例5]本発明によるクレアチニンの
定量分析方法を示す。
【0064】下記の組成を有する反応液を調製した。 (反応液組成) 50mM KH2 PO4 pH7.5 10mM MgCl2 5mM L−グルタミン酸ナトリウム 2mM フォスフォエノールピルビン酸ナトリウム 2mM NAD 2mM TPP 1mM ATP 2mM CoALi3 10単位/ml クレアチニンデイミナーゼ 2単位/ml グルタミンシンセターゼ 2単位/ml ピルベートキナーゼ 2単位/ml ピルベートデヒドロゲナーゼ複合体
【0065】上記の反応液1mlに、定量用試料とし
て、それぞれクレアチニンを5、10、20、30、4
0、又は50mg/dlの濃度で含有するクレアチニン
標準水溶液を50μl添加し、得られた混合液を37℃
で5分間インキュベートした。その後分光光度計によ
り、この混合液の波長340nmに於けるNADHに基
づく吸光度を測定した。なお、試薬ブランク用として精
製水を試料として添加した。得られた340nmに於け
る吸光度とクレアチニン濃度との関係をプロットした図
を図4に示す。
【0066】図4から明らかなように、実施例5に於て
は吸光度とクレアチニン濃度との関係は広範囲のクレア
チニン濃度に亙って原点を通る直線性を示している。
【0067】[実施例6]本発明によるクレアチニンの
定量分析方法を示す。
【0068】下記の組成を有する測定試薬(R−1)及
び測定試薬(R−2)を調製した。 測定試薬(R−1)組成 50mM KH2 PO4 pH7.5 10mM MgCl2 5mM L−グルタミン酸ナトリウム 2mM フォスフォエノールピルビン酸ナトリウム 2mM NAD 2mM TPP 2mM ATP 4mM CoALi3 4単位/ml グルタミンシンセターゼ 4単位/ml ピルベートキナーゼ 4単位/ml ピルベートデヒドロゲナーゼ複合体
【0069】測定試薬(R−2)組成 50mM KH2 PO4 pH7.5 20単位/ml クレアチニンデイミナーゼ
【0070】測定試薬(R−1)0.5mlに実施例5
で使用したクレアチニン標準水溶液50μlを添加し、
37℃で5分間インキュベートし、次いで測定試薬(R
−2)を0.5μl添加して更に37℃で5分間インキ
ュベートした後、実施例5に於けると同様にしてこの混
合液の波長340nmに於けるNADHに基づく吸光度
を測定した。得られた吸光度とクレアチニン濃度との関
係は広範囲のクレアチニン濃度に亙って原点を通る直線
性を示していた。
【0071】
【発明の効果】本発明の定量分析方法は、定量測定系内
で生じるNADHの量を増加量として直接測定すること
により、試料中のCoA−SH、ピルビン酸又はα−ケ
トグルタル酸を、広い濃度範囲に亙って同時再現性よく
定量することができると言う顕著に優れた効果を奏する
ものである。本発明の定量分析方法は、酵素反応により
CoA−SH、ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を生
成する反応と組み合わせることにより、その原料を定量
することが可能であり、極めて広範囲の物質の定量分析
に利用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1に於いて得られた、34
0nmに於ける吸光度と尿素濃度(窒素量換算)との関
係をプロットした図である。
【図2】実施例3に於いて得られた、340nmに於け
る吸光度とコレステロール濃度との関係をプロットした
図である。
【図3】実施例4に於いて得られた、340nmに於け
る吸光度と血清の添加量との関係をプロットした図であ
る。
【図4】実施例5に於いて得られた、340nmに於け
る吸光度とクレアチニン濃度との関係をプロットした図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元型補酵素A(CoA−SH)と、ピ
    ルビン酸又はα−ケトグルタル酸とを含有する試料に、
    NADの存在下に、CoA−SHを基質としNADから
    NADHを生成し得る酵素を作用させ、生成するNAD
    Hの量を測定することにより、試料中のCoA−SH、
    ピルビン酸又はα−ケトグルタル酸を定量することを特
    徴とする、酵素反応利用定量分析方法。
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