JPH05218792A - 表面波フィルタの実装方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】衛星放送や移動無線等、比較的高い周波数で使
用される表面波フィルタにおいて、良好な帯域外減衰量
を得る。 【構成】基板に挿入された表面波フィルタのアース用リ
ード端子に接続された前記基板のアース用導電パターン
を、前記表面波フィルタの入出力リード端子間を横切る
ように配置し、更に、前記表面波フィルタの入出力リー
ド端子間に配置されたアース用導電パターンの直下に、
少なくとも一片が接地されたシールド板を配置する。 【効果】入出力導電パターン間での静電容量による結合
を抑えると共に、入出力リード端子間の電磁結合による
不要波の飛込みを抑える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特定の周波数帯域を選
択する帯域通過フィルタとして表面波フィルタを使用す
る電子機器に関する。

【０００２】

【従来の技術】表面波フィルタは、通過帯域特性と群遅
延特性が任意に設定可能であり、また急峻な帯域外減衰
度が得られるため、高周波機器に広く使用されている
が、十分な帯域外減衰量を得るためには表面波フィルタ
の接地の強化が重要なポイントとなる。表面波フィルタ
の接地を強化するために、例えば、公開実用新案公報
平３−３４３２２に記載されているように、表面波フィ
ルタのアースが接続された表面波フィルタのケースと、
高周波部品を組み込むシールドフレームとを接続、半田
付けして接地の強化を図っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術で
は、例えばテレビ放送受信機に使用される中間周波数帯
域用表面波フィルタ等、比較的周波数の低い場合は十分
な効果が得られるが、衛星放送用の中間周波数表面波フ
ィルタや移動無線用表面波フィルタ等、扱う周波数が高
い場合には、基板に挿入された表面波フィルタの入出力
リード端子間で直接不要波が飛込み、十分な帯域外減衰
量が得られない問題があった。

【０００４】本発明は、衛星放送や移動無線等、比較的
高い周波数で使用される表面波フィルタにおいて、十分
な帯域外減衰量が得られる表面波フィルタの実装方法を
提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、基板に挿入された表面波フィルタのリー
ド端子の内、アース用リード端子に接続された前記基板
のアース用導電パターンを、前記表面波フィルタの入出
力リード端子間を横切るように配置し、更に、前記入出
力リード端子間に配置されたアース用導電パターンの直
下に、少なくとも一片が接地されたシールド板を配置し
たものである。

【０００６】また、前記入出力リード端子間に配置され
たアース用導電パターンと前記シールド板を半田付けし
たものである。

【０００７】

【作用】本発明においては、表面波フィルタのアース用
リード端子に接続された基板のアース用導電パターン
を、前記表面波フィルタの入出力リード端子間を横切る
ように配置することにより、入出力リード端子に接続さ
れる入出力導電パターン間での静電容量による結合を抑
えると共に、前記入出力リード端子間に配置されたアー
ス用導電パターンの直下に、少なくとも一片が接地され
たシールド板を配置し、入出力リード端子間の電磁結合
による不要波の飛込みを抑えることにより、十分な帯域
外減衰量を得ることができる。

【０００８】更に、前記入出力リード端子間に配置され
たアース用導電パターンと、前記シールド板を半田付け
することにより、シールド効果を増し、より良好な帯域
外減衰量を得ることができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて説明す
る。本発明による表面波フィルタの実装方法の一例を図
１に示す。図１は、基板に挿入された表面波フィルタを
基板裏面側より見た図である。

【００１０】図１において、１は高周波部品を組み込む
シールドフレーム、２は基板、３は表面波フィルタ入力
リード端子、４は表面波フィルタ入力導電パターン、５
は表面波フィルタ出力リード端子、６は表面波フィルタ
出力導電パターン、７ａ，７ｂは表面波フィルタのアー
ス用リード端子、８はシールド板、９はアース用導電パ
ターン、１０はシールド板８の接地箇所である。

【００１１】ここで、表面波フィルタのアース用リード
端子７ａ，７ｂに接続されたアース用導電パターン９
は、表面波フィルタ入出力リード端子３，５間を横切る
形に配置されている。また、シールド板接地箇所１０で
一片が接地されたシールド板８は、前記アース用導電パ
ターン９の直下に配置されているため、これもまた、表
面波フィルタ入出力リード端子３，５間を横切る形に配
置される。

【００１２】かかる構成にすることにより、表面波フィ
ルタ入出力導電パターン４，６間の静電容量による結合
は、前記アース用導電パターン９により抑えられ、ま
た、表面波フィルタ入出力リード端子３，５間の電磁結
合による不要波の飛込みは、シールド板８により抑えら
れる。したがって、衛星放送や移動無線等、比較的高い
周波数で使用される表面波フィルタにおいても、入出力
間のアイソレーションが十分確保でき、良好な帯域外減
衰量を得ることが出来る。

【００１３】本発明による表面波フィルタの実装方法の
他の一例を図２に示す。図１と同一な箇所には同一番号
を付してある。

【００１４】図１と異なる点は、アース用導電パターン
９の一部を非レジスト部とし、アース用導電パターン９
とシールド板８をシールド板半田付け箇所１１で半田付
けしたことにある。かかる構成にすることにより、表面
波フィルタの入出力間のシールド効果はさらに増し、よ
り良好な帯域外減衰量を得ることが出来る。

【００１５】図１，図２で、シールド板接地箇所１０
は、シールドフレーム１と接続されているが、特にシー
ルドフレームである必要は無く、接地電位の低い箇所で
あればどこでも同様な効果が得られることは明らかであ
る。

【００１６】また、図２で、アース用導電パターン９と
シールド板８との半田付け箇所１１は説明を簡単にする
ため一箇所で記述してあるが、半田付け箇所数およびそ
の面積は適宜選択すれば良いことは明らかである。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、衛星放送や移動無線
等、比較的高い周波数で使用される表面波フィルタにお
いて、基板に挿入された表面波フィルタのアース用リー
ド端子に接続された前記基板のアース用導電パターン
を、前記表面波フィルタの入出力リード端子間を横切る
ように配置し、更に、前記表面波フィルタの入出力リー
ド端子間に配置されたアース用導電パターンの直下に、
少なくとも一片が接地されたシールド板を配置すること
により、入出力リード端子に接続される入出力導電パタ
ーン間での静電容量による結合を抑えると共に、入出力
リード端子間の電磁結合による不要波の飛込みを抑える
ことにより、表面波フィルタの入出力間のアイソレーシ
ョンの劣化を防止し、良好な帯域外減衰量を得ることが
出来る。

【００１８】更に、前記表面波フィルタの入出力リード
端子間に配置されたアース用導電パターンと前記シール
ド板を半田付けすることにより、シールド効果を増し、
より良好な帯域外減衰量を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による表面波フィルタの実装方法の一実
施例を示す図である。

【図２】本発明による表面波フィルタの実装方法の他の
実施例を示す図である。

【符号の説明】

１…シールドフレーム、２…基板、３…表面波フィルタ
入力リード端子、４…表面波フィルタ入力導電パター
ン、５…表面波フィルタ出力リード端子、６…表面波フ
ィルタ出力導電パターン、７…表面波フィルタアース用
リード端子、８…シールド板、９…アース用導電パター
ン、１０…シールド板接地箇所、１１…シールド板半田
付箇所。

フロントページの続き (72)発明者 今村 繁美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立画像情報システム内 (72)発明者 西内 文明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所横浜工場内 (72)発明者 小笠原 浩 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所横浜工場内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表面波フィルタのリード端子を基板表面側
   から挿入し、基板裏面側で各リード端子と対応する導電
   パターンとを半田付け接続する表面波フィルタの実装方
   法において、表面波フィルタのアース用リード端子に対
   応するアース用導電パターンを、前記表面波フィルタの
   入出力リード端子間を横切る状態に配置すると共に、前
   記入出力リード端子間のアース用導電パターンの直下
   に、少なくとも一片が接地されたシールド板を配置した
   ことを特徴とする表面波フィルタの実装方法。
2. 【請求項２】前記入出力リード端子間のアース用導電パ
   ターンの一部を非レジスト部とし、この非レジスト部と
   前記一片が接地されたシールド板とを半田付けしたこと
   を特徴とする請求項１記載の表面波フィルタの実装方
   法。