JPH0521657Y2 - - Google Patents

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JPH0521657Y2
JPH0521657Y2 JP11508287U JP11508287U JPH0521657Y2 JP H0521657 Y2 JPH0521657 Y2 JP H0521657Y2 JP 11508287 U JP11508287 U JP 11508287U JP 11508287 U JP11508287 U JP 11508287U JP H0521657 Y2 JPH0521657 Y2 JP H0521657Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、デイーゼルエンジンに用いる蓄圧
式燃料噴射ノズルに関する。
〔従来の技術〕
従来、デイーゼルエンジンの蓄圧式燃料噴射ノ
ズルとしては、第5図に示すようなものが開示さ
れている。デイーゼルエンジンに設けた蓄圧式燃
料噴射ノズル50は、本体15に形成した噴口1
1より燃焼室に燃料を噴霧する噴射燃料供給用の
噴射ノズルであり、本体15に形成された燃料を
蓄圧する蓄圧室5、本体15内で往復動可能に設
けられた燃料圧で噴口11を開弁する針弁3、針
弁3に対して摺動可能に設けられたチエツクバル
ブ2、及びチエツクバルブ2を蓄圧室5の遮断側
へ付勢し且つ針弁3を噴口11の閉鎖側へ付勢す
る蓄圧室5に配置されたスプリング4を有してい
る。また、チエツクバルブ2は針弁3の外周を軸
として上下にスライド可能に構成されている。
更に、チエツクバルブ2をスプリング4によつ
て蓄圧室5の上面側に配置したチエツクバルブシ
ート6に押し付けるように付勢し、チエツクバル
ブ2によつて通路13と蓄圧室5との連通を遮断
し、且つチエツクバルブ2の周面と蓄圧室5の周
面との間にチエツクバルブ外周隙間7を形成して
いる。
このような蓄圧式燃料噴射ノズル50におい
て、エンジンによつて駆動される一般的な燃料噴
射ポンプ8により圧送された燃料は、該燃料の供
給圧力によつてスプリング4に打ち勝つてチエツ
クバルブ2、噴射パイプ9、通路13、チエツク
バルブシート6の通孔14及びチエツクバルブ外
周隙間7を通つて蓄圧室5に入る。
次いで、燃料噴射ポンプ8による燃料の圧送期
間が終了すると、噴射パイプ9、通路13及びチ
エツクバルブシート6の通孔14内の内圧が急速
に低下する。そのため、針弁3及びチエツクバル
ブ2の上面、即ち符号Aで示す部位に働いている
力が解放される。
そこで、蓄圧室5に閉じ込められた燃料圧がス
プリング4のスプリング力に打ち勝つてチエツク
バルブ2及び針弁3を上方にスライドさせる。従
つて、噴口11が開放し、燃料の噴射が開始され
る。燃料の噴射がスタートすると、蓄圧室5の内
圧が急速に低下し、スプリング4のスプリング力
が蓄圧室5内の燃料圧に打ち勝つまで噴射が行わ
れる。なお、図中、符号12は針弁3のスライド
部を示す。
ところで、この蓄圧式燃料噴射ノズル50につ
いて、噴射量Qは、噴射率R及び蓄圧室5の圧力
Pとすると、次式で表される。即ち、 Q=V/K・(Pi−Ps) ここで、Vは蓄圧室5の容積、Kは燃料の弾性係
数、Piは蓄圧室5の圧力、Psはスプリング4によ
つて決まる針弁3の閉弁圧力を示す。
また、従来、デイーゼルエンジンに用いる燃料
噴射装置として、実開昭58−66164号公報に開示
されたものがある。該燃料噴射装置は、噴孔を有
する本体の蓄圧室内に、噴孔を開閉する針弁を有
する軸杆を設け、軸杆にチエツク弁を摺動可能に
設けると共に、チエツク弁をバネにより蓄圧室の
上面側に付勢してチエツク弁により通路と蓄圧室
との連通を遮断し、且つチエツク弁の周面と蓄圧
室の周面との間に隙間を設けたものである。更
に、該燃料噴射装置は、本体に軸杆の上端面に対
向させてプツシユロツドをばねで軸杆側に付勢し
てプツシユロツドと軸杆との間に隙間を形成する
位置にプツシユロツドを保持し、通路を軸杆の上
端面より外れた位置で蓄圧室の上面に開口させた
ものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところで、シリンダヘツド、シリンダライナ、
ピストンヘツド、バルブ等をセラミツク材料で構
成した断熱エンジンが、既に開示されているが、
該断熱エンジンにおいては、一般のエンジンに比
較してエンジンの圧縮工程端の温度が相当に高温
となるため、燃料が噴射されてから着火するまで
の時間即ち着火遅れが大幅に短縮される。
このことは、エンジン着火時期までに燃焼室に
噴射される燃料噴射量が減少することであり、エ
ンジン着火直後の予混合燃焼が少なくなり、エン
ジンの性能上に大きな悪影響を及ぼすという問題
点を有している。このため、断熱エンジンにおい
ては、燃料噴射期間を極力短縮するため、高圧噴
射が可能なユニツトインジエクタを用いることが
有効となる。
特に、断熱エンジンには、噴射開始時の初期の
噴射率の高い蓄圧式燃料噴射装置が最も適してい
る。そこで、上記の蓄圧式燃料噴射装置を適用す
るとすれば、噴射量については、 Q=V/K・(Pi−Ps) であるから、噴射率を高めるためには、Piを高く
することが1つの方法であるが、Piを高くする
と、上記の式より、Psが一定とすると、最大噴射
量を増大することになる。これを防止するために
は、蓄圧室5の容積Vを小さくしたり、燃料噴射
期間を短縮することが必要となる。
また、前掲実開昭58−66164号公報に開示され
た上記燃料噴射装置は、エンジンの高負荷時には
バネの合力を作用させ、噴射圧力をある程度時間
遅れをもつて上昇させ、噴射ピークを遅れさせ、
急激な高圧噴射を避けて燃焼による燃焼室内の圧
力上昇を押さえるものであり、上記の問題点を解
決できるものではない。
そこで、この考案の目的は、上記の問題点を解
決することであり、蓄圧式燃料噴射ノズルにおけ
る噴射圧力と燃料噴射量が蓄圧室容積即ち蓄圧室
の燃料容積により決定され、該蓄圧室容積の数十
%は蓄圧室内に配置したスプリングの位置する部
分に集中していることに着眼し、その部分の燃料
容積を縮小することによつて、エンジンの圧縮工
程終端の温度が相当に高温になつて燃料噴射開始
から着火までの時間即ち着火遅れが大幅に短縮さ
れても、燃料噴射圧力を高圧にすることを可能に
し、エンジン着火時期までに燃焼室に噴射される
燃料噴射量を減少させることなく、またエンジン
着火直後の予混合燃焼を少なくすることがないよ
うに構成し、更に燃料噴射期間を極力短縮するた
め蓄圧室の針弁の閉弁圧力を通常よりも早期に迅
速に低下させ、更に所定の燃料噴射量を確実に常
に確保してエンジンの性能を向上させる蓄圧式燃
料噴射ノズルを提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は、上記の目的を達成するために、次
のように構成されている。即ち、この考案は、チ
エツクバルブによつて燃料を蓄圧する本体に形成
された蓄圧室、前記本体内で往復動可能で燃料圧
で噴口を開弁する針弁、及び前記チエツクバルブ
を前記蓄圧室の遮断側へ付勢し且つ前記針弁を前
記噴口の閉鎖側へ付勢する前記蓄圧室に配置され
たスプリングを有する蓄圧式燃料噴射ノズルにお
いて、前記スプリングの素線間に配置され且つ前
記スプリングが位置する部分の前記蓄圧室の燃料
容積を縮小する燃料容積縮小用部材を有すること
を特徴とする蓄圧式燃料噴射ノズルに関する。
また、この蓄圧式燃料噴射ノズルにおいて、前
記燃料容積縮小用部材は前記スプリングが埋め込
めこまれたゴム等の弾性部材で構成されているも
のである。
又は、この蓄圧式燃料噴射ノズルにおいて、前
記燃料容積縮小用部材は前記スプリングの素線間
に配置されたスパイラル状の金属製部材で構成さ
れているものである。
また、この蓄圧式燃料噴射ノズルは、前記蓄圧
室内の圧力をリークさせるリーク通路、及び前記
リーク通路に設け且つ燃料噴射ポンプから前記蓄
圧室への燃料圧送期間が終了して前記噴口から燃
焼室への燃料噴射開始から所定期間経過後に、前
記蓄圧室を前記針弁の閉弁圧力以下に降下させる
ため開放するバルブを有するものである。
また、この蓄圧式燃料噴射ノズルは、断熱エン
ジンにおける燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射ノ
ズルとして適用されるものである。
〔作用〕
この考案による蓄圧式燃料噴射ノズルは、以上
のように構成されており、次のように作用する。
即ち、この蓄圧式燃料噴射ノズルは、蓄圧室内の
スプリングの素線間に燃料容積縮小用部材を配置
し、前記スプリングが位置する部分の前記蓄圧室
の燃料容積を縮小したので、断熱エンジンのよう
に、圧縮行程終端の温度が相当に高温となつて燃
料の噴射から着火までの時間が大幅に短縮されて
も、前記蓄圧室の燃料容積が小さいため高圧噴射
で初期の噴射率を高くすることができ、燃焼室へ
の所定の燃料噴射量を確保できる。
また、所定時間経過後に前記蓄圧室の圧力をリ
ークさせ、更に確実に所定量の燃料を燃焼室に短
時間に噴射することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この考案による蓄圧式
燃料噴射ノズルの一実施例を詳述する。
第1図において、この考案の一実施例である蓄
圧式燃料噴射ノズルが符号10によつて全体的に
示されている。該蓄圧式燃料噴射ノズル10は、
第5図を参照して説明した上記該蓄圧式燃料噴射
ノズル50と比較して、蓄圧室5の燃料容積を縮
小する燃料容積縮小用部材を備えた構成及び蓄圧
室5の圧力をリークさせる圧力リーク装置を除い
ては同一の構成であるので、同一の部品には同一
の符号を付し、重複する説明を省略する。
ところで、断熱エンジンは、一般のエンジンに
比較して圧縮行程終端の温度が極めて高温にな
り、燃料噴射開始から着火までの時間即ち着火遅
れが大幅に短縮される現象が生じる。一方、上記
のように、蓄圧式燃料噴射ノズルの噴射圧力と燃
料噴射量は蓄圧室の燃料容積により決定される
が、該蓄圧室容積の数十%は蓄圧室内に配置され
たスプリングの位置する部分に集中している。
そこで、この考案による蓄圧式燃料噴射ノズル
10は、コイルスプリングであるスプリング4の
位置する部分を縮小することに着眼し、次のよう
に構成した。
即ち、この蓄圧式燃料噴射ノズル10について
は、蓄圧室5の燃料容積を縮小するために、蓄圧
室5内に配置されたスプリング4の素線間に燃料
容積縮小用部材を配置したものである。この燃料
容積縮小用部材の一実施例としては、第2図に示
すように、筒型に成形したゴム等の弾性部材1に
スプリング4を埋め込んで構成したものがある。
また、燃料容積縮小用部材の別の実施例として
は、第3図に示すように、コイルスプリングであ
るスプリング4の素線間に配置したスパイラル状
の金属製部材20から構成したものがある。いず
れの燃料容積縮小用部材についても、蓄圧室5の
燃料容積を縮小するのに極めて有効であり、エン
ジンの型に応じて選定することができる。
また、圧力リーク装置は、チエツクバルブ外周
隙間7と連通するリーク通路16、リーク通路1
6とリーク通路37との間に設けられたソレノイ
ドバルブ35から成る。チエツクバルブシート6
には、チエツクバルブ外周隙間7に連通するよう
に通孔17が形成されている。該通孔17とリー
ク通路16とが連通している。従つて、リーク通
路16は蓄圧室5と常時導通している。
また、ソレノイドバルブ35は、チエツクボー
ル34、チエツクボール34を閉鎖方向に常時押
圧しているスプリング36、及びチエツクボール
34をソレノイドの作用によつて通路開放方向に
移動させるプランジヤ38から構成されている。
この構成において、チエツクボール34はソレノ
イドが作動していない時には、リーク通路16と
リーク通路37とを遮断するように作用してい
る。
この蓄圧式燃料噴射ノズル10は、以上のよう
に構成されており、次のように作動する。この蓄
圧式燃料噴射ノズル10は、噴射率R及び蓄圧室
5の圧力Pで決定される噴射量Qについては、上
記蓄圧式燃料噴射ノズル50の場合と同様である
が、蓄圧室5の燃料容積をゴム等の弾性部材1又
はスパイラル状の金属製部材20等の燃料容積縮
小用部材を充填することによつて縮小すると共
に、蓄圧室5の圧力Pを蓄圧室5の圧力をリーク
させることによつてスプリング4によつて決まる
針弁3の開弁圧力Ps以下の圧力Ps′に瞬時に下げ
るものである。
まず、燃料噴射ポンプ8の圧送期間が終了し、
次いで燃料噴射ノズルの噴口11からエンジンの
燃焼室へ燃料を噴射し、所定期間経過後に、ソレ
ノイドをオンしてソレノイドバルブ35を開放し
てリーク通路16とリーク通路37を導通させ
る。それによつて、蓄圧室5の燃料は、チエツク
バルブ外周隙間7、通孔17、リーク通路16及
びリーク通路37を通じて瞬時にリークする。蓄
圧室5内から圧力が瞬時にリークすることによつ
て、蓄圧室5内の圧力Pは、針弁3の閉弁圧力Ps
以下の圧力Ps′に降下する。
上記のように、蓄圧室5内の圧力がリークされ
ると、針弁3はスプリング4の反力に抗してチエ
ツクバルブ2と共に、押し下げられ、噴口11は
閉鎖され、燃料噴射は終了する。それ故に、この
考案による蓄圧式燃料噴射ノズル10は、蓄圧室
5の燃料容積が縮小し、しかも噴射期間が従来の
蓄圧式燃料噴射ノズル50のものに比較して大幅
に短縮されることによつて、噴射圧力を大幅に高
めることができ、しかも蓄圧室5の圧力に影響さ
れることなく、所定の燃料噴射量を常に確実に確
保することができる。
次に、第4図を参照して、この考案による別の
実施例である増圧タイプの蓄圧式燃料噴射ノズル
30を説明する。この増圧タイプの蓄圧式燃料噴
射ノズル30は、第1図に示した上記蓄圧式燃料
噴射ノズル10に増圧機構40が加わつたのみ
で、その他の構成及び作動については同一である
ので、同一の部品には同一の符号を付してそれら
の構成及び作動についての説明は省略する。
増圧機構40には、噴射燃料供給用の燃料噴射
ポンプ8とは独立して別駆動される燃料噴射ポン
プ18が設けられている。燃料噴射ポンプ8,1
8には、常に約100〜200Kg/cm2の高圧が作用する
ように構成されている。燃料噴射ポンプ18は増
圧ピストン21を作動するものであり、燃料噴射
ポンプ18の作動によつて増圧ピストン21が下
方に移動する。この時、加圧室25内は、増圧ピ
ストン21の外径寸法即ち燃料噴射ポンプ18か
らの液体の油圧を受ける表面積と、プランジヤ2
8の外径寸法即ち加圧室25に面する表面積との
比によつて加圧される。
例えば、面積比が10であり、燃料噴射ポンプ1
8の圧力が100〜200Kg/cm2であるならば、加圧室
25の圧力は1000〜2000Kg/cm2となる。従つて、
蓄圧室5内の圧力もそれに応じて増圧される。こ
の場合、加圧室25を増圧するためには、燃料噴
射ポンプ18から燃料が圧力室31に圧送される
と、加圧室25に圧力が加わり、噴射パイプ9と
通路13との間に配置されているチエツクボール
26が噴射パイプ9を閉鎖する側(図の左側)へ
移動する。
そこで、加圧室25及び蓄圧室5は高圧に増圧
された燃料で満たされることになる。この時、ソ
レノイド29の作動によつて、プランジヤ23が
図の左方に移動し、チエツクボール22を図の左
方に移動して噴射パイプ19を塞ぐと共に、圧力
室31を大気に開放している通路32と連通し、
増圧ピストン21に作用している圧力室31内を
大気開放状態にする。これによつて増圧ピストン
21はスプリング24の反力によつて上方に移動
し、プランジヤ28もそれに伴つて上方に移動
し、加圧室25は減圧し、次いで、チエツクボー
ル26は解放されて噴射パイプ9と通路13とは
導通状態になる。
従つて、加圧室25は燃料噴射ポンプ8と連通
し、燃料噴射ポンプ8によつて加圧室25に燃料
が供給される状態になる。従つて、加圧室25の
圧力は、燃料噴射ポンプ8によつて、例えば、
100Kg/cm2になり、チエツクバルブ2はスプリン
グ4の反力及び加圧室25の圧力解放(この場合
は、例えば、100Kg/cm2)によつて上方に移動し
てチエツクバルブシート6に押し付けられる。チ
エツクバルブ2の突出部33がチエツクバルブシ
ート6に当接することによつて加圧室25、言い
換えれば、チエツクバルブシート6の通孔14と
チエツクバルブ外周隙間7とは遮断状態になる。
そこで、蓄圧室5は密封された高圧室となる。
これと同時に、針弁3は、スプリング4の反力及
び加圧室25に圧力解放によつて上方に移動し、
蓄圧室5に充填されている燃料は噴口11からエ
ンジンの燃焼室に噴射される。燃料が噴射される
ことによつて、蓄圧室5の圧力が低下し、スプリ
ング4の反力と蓄圧室5内の圧力とがバランスし
た状態で燃料の噴射は終了する。上記作動を繰り
返すことによつて、逐次の燃料噴射が行われる。
この増圧タイプの蓄圧式燃料噴射装置30は、比
較的に低圧の燃料を増圧ピストン21によつて加
圧して、燃料を蓄圧室5に送り込んで、燃料を噴
口11からエンジンの燃焼室へ噴射するものであ
り、非常に高い圧力の噴射圧を出せるポテンシヤ
ルを有している。
〔考案の効果〕
この考案による蓄圧式燃料噴射ノズルは、以上
のように構成されているので、次のような効果を
有する。即ち、この考案は、蓄圧室内のスプリン
グの線材間に燃料容積縮小用部材を配置し、前記
スプリングが位置する部分の前記蓄圧室の燃料容
積を縮小したので、断熱エンジンにおける圧縮行
程終端の温度が高温となつて燃料の噴射から着火
までの時間が大幅に短縮されても、前記蓄圧室の
燃料容積が小さいため高圧噴射で初期の噴射率を
高くして所定の燃料噴射量を確保できる。
また、燃料噴射開始から所定時間経過後に前記
蓄圧室の圧力をリークさせ、更に高圧の燃料噴射
を可能にし、確実に所定量の燃料をエンジンの燃
焼室に短時間に噴射することができる。即ち、エ
ンジンの圧縮行程終端の温度が高温となつて燃料
の噴射から着火までの時間が大幅に短縮されて
も、前記蓄圧室の燃料容積が小さく且つ前記蓄圧
室の圧力をリークさせる機能を有しているので、
高圧噴射で初期の噴射率を高くすることができる
と共に、所定量の燃料をエンジンの燃焼室に短時
間に噴射させることができ、エンジンの性能を向
上させることができる。
しかも、この考案による別の実施例である増圧
タイプの蓄圧式燃料噴射ノズルについては、増圧
するために機械的な障害無しに好ましい相当高い
圧力を得ることができ、燃料噴射ポンプで高圧を
作るものに比較して極めて好ましいものである。
更に、前記蓄圧室の圧力のリーク作動の開始点
は、エンジンの負荷に応じて種々に簡単に調節し
て圧力をリークさせるように制御することができ
る。
それ故に、セラミツクスから成る断熱エンジン
について、通常のエンジンに比較して、エンジン
の圧縮行程終端の温度が非常に高温になつて燃料
噴射開始から着火までの時間即ち着火遅れが大幅
に短縮されるような現象があつても、エンジン着
火直後の予混合燃焼を少なくすることがないよう
に、前記蓄圧室の針弁の閉弁圧力を通常よりも迅
速に低下させる機能を有することによつて、燃料
噴射期間が極力短縮されるのに応じて前記蓄圧室
の圧力を高くして噴射率を高め、常に所定の燃料
噴射量を確保することができる。
即ち、エンジン着火時期までにエンジンの燃焼
室に噴射される燃料噴射量の絶対量を減少させる
ことなく、エンジンの負荷に応じた常に所望の燃
料噴射流量を簡単に調節してエンジンの燃焼室に
噴射することができ、エンジンの性能を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案による蓄圧式燃料噴射ノズル
の一実施例を示す断面図、第2図は第1図の蓄圧
室内に配置された部材の一例を示す断面図、第3
図は第1図の蓄圧室内に配置された部材の別の例
を示す断面図、第4図はこの考案による蓄圧式燃
料噴射ノズルの別の実施例を示す断面図、及び第
5図は従来の蓄圧式燃料噴射ノズルの一例を示す
断面図である。 1……ゴム等の弾性部材、2……チエツクバル
ブ、3……針弁、4……スプリング、5……蓄圧
室、6……チエツクバルブシート、7……チエツ
クバルブ外周隙間、8,18……燃料噴射ポン
プ、9,19……噴射パイプ、10……蓄圧式燃
料噴射ノズル、11……噴口、13……通路、1
4,17……通孔、15……本体、16,37…
…リーク通路、20……スパイラル状の金属製部
材、30……増圧タイプの蓄圧式燃料噴射ノズ
ル、40……増圧機構。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) チエツクバルブによつて燃料を蓄圧する本体
    に形成された蓄圧室、前記本体内で往復動可能
    で燃料圧で噴口を開弁する針弁、及び前記チエ
    ツクバルブを前記蓄圧室の遮断側へ付勢し且つ
    前記針弁を前記噴口の閉鎖側へ付勢する前記蓄
    圧室に配置されたスプリングを有する蓄圧式燃
    料噴射ノズルにおいて、前記スプリングの素線
    間に配置され且つ前記スプリングが位置する部
    分の前記蓄圧室の燃料容積を縮小する燃料容積
    縮小用部材を有することを特徴とする蓄圧式燃
    料噴射ノズル。 (2) 前記燃料容積縮小用部材は前記スプリングが
    埋め込めこまれたゴム等の弾性部材で構成され
    ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項に記載の蓄圧式燃料噴射ノズル。 (3) 前記燃料容積縮小用部材は前記スプリングの
    素線間に配置されたスパイラル状の金属製部材
    で構成されていることを特徴とする実用新案登
    録請求の範囲第1項に記載の蓄圧式燃料噴射ノ
    ズル。 (4) 前記蓄圧室内の圧力をリークさせるリーク通
    路、及び前記リーク通路に設け且つ燃料噴射ポ
    ンプから前記蓄圧室への燃料圧送期間が終了し
    て前記噴口から燃焼室への燃料噴射開始から所
    定期間経過後に、前記蓄圧室を前記針弁の閉弁
    圧力以下に降下させるため開放するバルブを有
    することを特徴とする実用新案登録請求の範囲
    第1項に記載の蓄圧式燃料噴射ノズル。 (5) 断熱エンジンにおける燃焼室に燃料を噴射す
    る燃料噴射ノズルとして適用されることを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第1項に記載の
    蓄圧式燃料噴射ノズル。
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