JPH05216261A - 電子写真感光体用導電性基体の表面処理方法 - Google Patents

電子写真感光体用導電性基体の表面処理方法

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JPH05216261A
JPH05216261A JP4775792A JP4775792A JPH05216261A JP H05216261 A JPH05216261 A JP H05216261A JP 4775792 A JP4775792 A JP 4775792A JP 4775792 A JP4775792 A JP 4775792A JP H05216261 A JPH05216261 A JP H05216261A
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弘史 川島
Yusuke Harada
裕介 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホーニング処理時の導電性基体の表面粗さの
バラツキを低減すると共に、短時間で処理を行うことが
可能な電子写真感光体用の導電性基体の表面処理法を提
供する。 【構成】 電子写真感光体用の導電性基体表面をホーニ
ング処理して粗面化するに際し、研磨剤として、粗大粒
子を除去した研磨剤を用いてホーニング処理を施し、中
心線平均粗さRaが0.13μm以上で、凹部の最大幅
が10μm以下である粗面を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に用い
る導電性基体の表面処理方法に関し、詳しくは、レーザ
ービームを像様にライン走査する方式の電子写真プリン
ターに適した電子写真感光体を作製するために用いる導
電性基体の表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザービームをライン走査する
方式の電子写真プリンターは、レーザービームとして、
ヘリウム−カドミウムレーザー、アルゴンレーザー、ヘ
リウム−ネオンレーザー等の比較的短波長のガスレーザ
ーが使用され、しかも、それに用いる電子写真感光体と
しては、肉厚の感光層を形成するCdS−バインダー系
感光層、電荷移動錯体(IBM Journal of
the Research and Develop
ment、1971年1月、p57〜p89)が用いら
れていたので、感光層内でレーザービームが多重反射を
生じることがなく、実際上、画像形成時に干渉縞模様の
画像が現れることはなかった。ところが、前述のガスレ
ーザーに代わって、装置を小形化、低コスト化されるよ
うに設計するために、近年になって半導体レーザーが使
用されるようになってきた。この半導体レーザーは、一
般的に750nm以上の長波長領域で発振波長を有して
いるもので、そのため長波長領域で高感度特性を持つ電
子写真感光体が必要になり、そのための電子写真感光体
が開発されてきた。
【0003】これまで知られている長波長光(例えば、
600nm以上)に感光性を持つ感光体としては、例え
ば、銅フタロシアニン、アルミニウムクロライドフタロ
シアニン等のフタロシアニン顔料を含有させた感光層、
とりわけ電荷発生層と電荷輸送層との積層構造の感光層
を有する積層型電子写真感光体、或いはセレン−テルル
フィルムを用いた電子写真感光体が知られている。この
様な長波長光に対して感光性を持つ感光体を、レーザー
ビーム走査方式の電子写真プリンターに取り付けて、レ
ーザービーム露光を行うと、形成されたトナー画像には
干渉縞模様が現出し、良好な再生画像が形成できない欠
点を有している。この理由の1つとしては、例えば、長
波長レーザーが感光層内で完全に吸収されず、その透過
光が基体表面、或いは感光層の積層界面で正反射し、そ
のため感光層内でレーザービームの多重反射光を生じ、
それが感光層表面の反射光との間で干渉を生じることが
原因とされている。
【0004】この欠点を解消する方法としては、これま
で、特開昭58−162975号、同59−74567
号、同60−79360号、同60−112049号、
同61−42663号、同62−186270号、特開
平1−316752号公報などに記載されているよう
に、電子写真感光体で使用している導電性基体の表面を
陽極酸化法やバフ加工法、或いはバイトによる切削法等
により粗面化する方法、さらに、特開昭58−1710
5号、同59−158号、同59−204048号、同
60−86550号公報等に記載されているように、感
光層と基体の間に、光吸収層或いは反射防止層を用いる
方法などにより、感光層内で生じる多重反射を解消する
ことが提案されている。
【0005】
【発明が解決使用とする課題】しかしながら、従来提案
された上記の導電性基体の表面を粗面化する方法の場合
にも幾つかの問題点があった。その1つとして、均一な
粗さを持つ粗面が形成され難く、ある割合で比較的大き
な粗さの部分が形成されることである。このため、その
大きな粗さの部分が、感光層内へのキャリア注入部とし
て作用し、画像形成時の白斑点(或いは、反転現像方式
を用いた場合には黒斑点となって現れる)の原因となっ
ていた。すなわち、基体表面が、通常の表面粗さを有す
る部分に比べて、局部的に大きな粗さを有する部分(突
起、へこみ部等)においては、基体上に感光層を塗工し
た際、通常の表面粗さを有する部分に比べて塗膜厚が薄
く塗られたり、厚く塗られたりし、画像形成時の異常部
発生の原因となっていた。とりわけ、異常へこみ部にお
いては、その肩の部分で、下引き層および/又は電荷発
生層の塗工膜の連続性がなくなることが大きな問題であ
った。即ち、この部分では、感光層内へのキャリア注入
性が著しく高くなり、使用開始時、或いは、繰り返し使
用に際して、画像形成時の白斑点(反転現像方式では、
黒斑点となる)の原因となり画質を大きく損なってい
た。
【0006】この様な局部的に大きな粗さを有する部
分、とりわけ異常へこみ部においては、基体全領域での
平均表面粗さを下げれば、その存在確率を下げることが
できるが、その結果、画像形成時に現出する干渉縞模様
の問題を解決することができなくなる。即ち、干渉縞模
様の発生防止のみを注意すれば、種々の解決策はあるも
のの、干渉縞模様の発生防止と同時に画像上に黒斑点、
白斑点が発生するのを防止するることは極めて困難であ
り、また、逆に使用開始時及び繰り返し使用時の黒斑点
及び白斑点の発生防止を考慮すると、干渉縞模様の発生
を完全に防止することができなかった。
【0007】これらの問題点を解決するものとして、本
発明者等は、先に、導電性基体表面にホーニング処理を
施すことによって粗面化し、中心線平均粗さRaが0.
13μm以上で、凹部の最大幅が10μm以下の粗面を
形成させることを提案した(特願平3−78659
号)。ところが、この場合、ホーニングに際して使用す
る研磨剤中に粗大粒子が含まれていると、粗大粒子が導
電性基体に局部的に大きく粗れた部分を形成して、黒斑
点、白斑点等の画質欠陥を生じるという不都合があるこ
とが分った。そしてこの不都合を避けるためには、研磨
剤の吹付け速度を下げて、単位被処理面積当りの処理時
間を長くせねばならず、処理効率が低下するという新た
な問題が生じた。
【0008】本発明は、上記のような実情に鑑みてなさ
れたものである。すなわち、本発明の目的は、画像形成
時に現出する干渉縞模様と、使用開始時及び繰り返し使
用時における画像形成時の白斑点又は反転現像方式での
黒斑点の現出を、同時にしかも完全に解消した電子写真
感光体を得るための導電性基体の改善された表面処理方
法を提供することにある。本発明の他の目的は、ホーニ
ング処理時の導電性基体の表面粗さのバラツキを低減す
ると共に、短時間で処理を行うことが可能な導電性基体
の表面処理法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、感光体の
上記画質を大きく損なう部分について観察し、鋭意検討
した結果、その原因が、導電性基体の表面に存在する局
部的に大きく粗れている部分、とりわけ異常へこみ部に
あることを見出した。そしてホーニング処理において使
用する研磨剤の粒径を制御することにより、そのへこみ
部を一定の大きさのものにすることができ、表面粗さの
バラツキの低減が容易に達成できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】本発明の電子写真感光体用の導電性基体の
表面処理方法は、導電性基体表面にホーニング処理を施
して粗面化するに際し、研磨剤として、粗大粒子を除去
した研磨剤を用いてホーニング処理を施し、中心線平均
粗さRaが0.13μm以上で、凹部の最大幅が10μ
m以下である粗面を形成することを特徴とする。
【0011】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において処理される電子写真感光体用の導電性基体
としては、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、チ
タン等、金属及び合金のドラム、シート等が使用でき、
また、プラスチック、紙等を支持体とし、下記に示すよ
うな粗面化処理を施した後、支持体表面にアルミニウ
ム、チタン等の金属及びその合金を真空蒸着法によって
被膜形成させたものがあげられる。本発明において、上
記導電性基体は、その表面をホーニング処理することに
よって、中心線平均粗さRaが0.13μm以上で凹部
の最大幅が10μm以下の粗面になるようにすることが
必要である。
【0012】ホーニング処理としては、乾式ホーニング
処理法、湿式ホーニング処理法のいずれを用いてもよい
が、研磨剤としては、粗大粒子を除去したものを用いる
ことが必要である。湿式ホーニング処理は、水等の液体
に粉末状の研磨剤を懸濁させ、高速度で基体表面に吹き
付けて粗面化する方法であるが、その場合、表面粗さ
は、吹き付け圧力、速度、研磨剤の量、種類、形状、大
きさ、硬度、比重及び懸濁温度等により制御することが
できる。同様に、乾式ホーニング処理は、研磨剤をエア
ーにより、高速度で導電性基体表面に吹き付けて粗面化
する方法であり、湿式ホーニング処理と同じように表面
粗さを制御することができる。
【0013】これら湿式または乾式ホーニング処理に用
いる研磨剤としては、炭化ケイ素、アルミナ、鉄、ガラ
スビーズ等の粒子があげられる。湿式または乾式ホーニ
ング処理において、画像形成時に現出する干渉縞模様の
原因となる局部的に大きく粗れている部分の形成を低減
するためには、例えば、研磨剤の吹き付け速度を下げて
単位被処理面積あたりの処理時間を長くするのが極めて
好ましい方法である。即ち、粗面化処理時間を長くし、
研磨剤の吹き付け速度を低くすることにより、研磨剤の
被処理基体への衝突エネルギーのバラツキを低減せしめ
る。その結果として、通常粗さ部分に比して、局部的に
大きく粗れている部分を減少させることができる。この
方法によれば、所望の表面粗さが得られやすいこと、安
定性があること、新たな工程設備を導入する必要がない
こと等の利点がある。なお、吹き付け速度は、噴霧スプ
レーガンと基体表面の距離及び圧縮空気、ノズル口径等
によって規定されるものであり、それらを調整すること
によって、吹き付け速度を制御することができる。
【0014】本発明における湿式または乾式ホーニング
処理においては、研磨剤として、粗大粒子を除去した研
磨剤を用いるが、それにより、ホーニング処理の処理時
間が短縮でき、生産効率を著しく向上させることができ
る。なお、研磨剤が広い粒度分布を持つ場合には、研磨
剤の吹付け速度を大きくして処理時間の短縮をはかる
と、導電性基体への衝突エネルギーのバラツキが生じ、
特に粗大粒子を含む場合には、局部的に、大きな粗さ部
分の形成が著しくなる。しかしながら、本発明において
は、研磨剤の粗大粒子を除去し、シャープな粒度分布を
有するものを使用することにより、導電性基体への衝突
エネルギーのバラツキを低減することができ、したがっ
て、表面粗さのバラツキを低減することが可能になる。
なお、研磨剤の粗大粒子を除去する工程は、研磨剤をホ
ーニング工程に投入する前に設ければよい。この工程
は、公知の分級装置および/または篩分装置を使用して
実施することができる。除去する粗大粒子の粒径は、ホ
ーニング処理速度によって適宜決定され、処理速度を大
きくする場合には、除去する粗大粒子の粒径をより小さ
く設定すればよい。その場合、分級、篩分などの処理を
繰り返し行なうことによって、所望の粒径の粗大粒子を
除去することができる。
【0015】上記のように粗面化された導電性基体上に
は、下引き層を設けてもよい。下引き層は、公知の樹脂
を用いて形成される。下引き層の膜厚は0.05〜10
μm、特に0.1〜2μmの範囲に設定するのが好まし
い。下引き層の上には、感光層が形成される。感光層が
電荷発生層と電荷輸送層との積層構造の場合、それらの
いずれが下引き層の上に設けられていてもよい。
【0016】電荷発生層は、電荷発生材料を結着樹脂に
分散させてなり、電荷発生材料としては、公知のものが
使用される。例えば、クロロダイアンブルー等のアゾ染
料、アントアントロン、ピレンキノン等のキノン顔料、
キノシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、イン
ジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、銅フタロシア
ニン、バナジルフタロシアニン等のフタロシアニン顔
料、アズレニウム塩、スクエアリウム顔料、キナクリド
ン顔料等が使用できる。電荷発生層の結着樹脂として
は、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、フェノール樹脂等公知の材料が使用される。
【0017】電荷発生層は、電荷発生材料を、これら結
着樹脂の溶液中に含有させ、下引き層の上に塗布するこ
とによって形成される。分散に用いる溶剤としては、メ
タノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、メチレンクロライド、クロロホルム等、通常使用さ
れる有機溶剤が使用できる。電荷発生層の膜厚は、一般
に0.1〜5μm、好ましくは0.2〜2.0μmが適
当である。
【0018】電荷輸送層は、電荷輸送材料を結着樹脂に
含有させてなるものであって、電荷輸送材料としては、
例えば、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多
環芳香族化合物、またはインドール、カルバゾール、イ
ミダゾール等の含窒素複素環を有する化合物、ピラゾリ
ン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物、エナミン化合物、スチ
ルベン化合物等が使用できる。また、結着樹脂として
は、成膜性のある樹脂ならば如何なるものであってもよ
く、例えば、ポリエステル、ポリサルホン、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート等が用いられる。電
荷輸送層は、これら結着樹脂を溶剤に溶解し、これに上
記電荷輸送材料を加えた溶液を、膜厚が5〜30μmに
なるように塗布することによって形成される。溶剤とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレ
ン、モノクロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の通
常使用される有機溶剤を使用することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。な
お、「部」は全て重量部を意味する。
【0020】実施例1〜3 1mm厚×40mmφ×310mmのアルミニウムパイ
プを用意し、これにダイヤモンドバイトを用いた鏡面旋
盤により切削加工を行い、表面をRa0.04μmの平
滑面に仕上げた。このアルミニウムパイプを図1で示さ
れる液体ホーニング装置により粗面化処理を行った。図
1において、1はアルミニウムパイプ、2はポンプ、3
はガン、4は空気導入管、5は処理容器である。液体ホ
ーニング処理に用いる研磨剤は、研磨剤(モランダンA
#400;昭和電工社製)を、振動篩(401−HZ;
(株)ダルトン製)により、篩網(関西金網(株)製;
目開き45μm)を用いて処理し、粗大粒子を除去した
ものであった。その際の研磨剤の粒度分布を、測定器
(マイクロトラックModel 7991−01;日機
装(株)製)によって測定したところ、下記の通りであ
った。 篩分前の研磨剤 D50=42.6μm 篩分後の研磨剤 D50=42.2μm 除去した粗大粒子部分 D50=61.7μm 上記の研磨剤10Kgを水40リットルに懸濁させて処
理容器5に入れ、それをポンプ2で6リットル/分の流
量でガン3に送液しながら、表1に示す所定の吹き付け
速度になるように圧縮空気圧を調整し、アルミニウムパ
イプ1に吹き付けた。ガンは、表1に示す所定の処理時
間になるように調整した速度で、アルミニウムパイプの
軸方向に移動させ、表1に示す処理時間で処理を行なっ
た。また、アルミニウムパイプは100rpmで回転さ
せた。
【0021】上記のようにして湿式ホーニング処理を施
したアルミニウムパイプに、各々共重合ナイロン樹脂
(CH8000、東レ社製)のメタノール・ブタノール
溶液を、リング塗布機によって塗布し、膜厚0.7μm
の下引き層を障壁層として形成した。次いで、3部のバ
ナジルフタロシアニンをポリエステル樹脂(PE10
0、グッドイヤーケミカル社製)の10%シクロヘキサ
ノン溶液70部に分散した。分散操作は、10mmφボ
ールを用いて、混合物をボールミルで2時間混合するこ
とによって行なった。これに2−ブタノン10部を加え
て塗布液とし、上記障壁層上にリング塗布機で塗布し
て、膜厚0.4μmの電荷発生層を形成した。形成され
た電荷発生層の上に、電荷輸送層を形成した。すなわ
ち、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチ
ルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−4,4′−
ジアミン4部を電荷輸送材料とし、ポリカーボネートZ
樹脂6部と共に、モノクロロベンゼン40部に溶解さ
せ、得られた溶液を浸漬塗布装置によって11cm/分
の引上げ速度で塗布した。110℃で1時間乾燥して、
膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を
作成した。
【0022】実施例4 実施例1における湿式ホーニング処理の代わりに、乾式
ホーニング処理によりアルミニウムパイプ表面を粗面化
した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製した。なお、乾式ホーニング処理の条件は、研磨剤を
水に懸濁させない以外は、実施例1と同様であった。
【0023】比較例1〜4 実施例1における粗大粒子を除去した研磨剤の代わり
に、粗大粒子を除去しなかったものを用い、処理時間と
吹き付け速度を、各々表1に示す所定の値に設定し、湿
式ホーニング処理を施した以外は、実施例1と同様にし
て電子写真感光体を作製した。
【0024】比較例5および6 実施例4における粗大粒子を除去した研磨剤の代わり
に、粗大粒子を除去しなかったものを用い、処理時間と
吹き付け速度を、表1に示す所定の値に設定し、湿式ホ
ーニング処理を施した以外は、実施例4と同様にして電
子写真感光体を作製した。
【0025】上記実施例1〜4及び比較例1〜6におい
て、導電性基体として使用したアルミニウムパイプにつ
いて、その表面粗さRaを測定し、また光学顕微鏡によ
って観察した。それらの結果を表1に示す。上記実施例
1〜4及び比較例1〜6の電子写真感光体をレーザープ
リンター(XP−11、富士ゼロックス社製)に取り付
けて、出力画像を調べた。それらの結果も表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】上記表1の結果から明らかなように、実施
例1〜4の場合には、干渉縞模様および白斑点などの画
質欠陥は認められなかった。また、3万枚出力試験にお
いても、異常は発生しなかった。これに対して、比較例
1〜3および5の場合には、画質欠陥が生じた。また、
比較例4および6の場合は、処理時間が著しく長くなっ
た。
【0028】
【発明の効果】本発明の導電性基体の表面処理法は、上
記の構成を有するから、短時間で容易に表面粗さのバラ
ツキを低減することができ、生産効率の向上をはかるこ
とが可能になる。したがってまた、本発明の表面処理法
を用いて処理された導電性基体を用いて形成された電子
写真感光体は、干渉縞模様の発生が防止されると共に、
使用開始時及び繰り返し使用時における黒斑点、白斑点
等の画質欠陥の発生がなく、良好な画質の画像を形成す
ることができる。したがって、得られる電子写真感光体
は、半導体レーザーを利用する電子写真複写装置、特に
レーザービームを像様にライン走査する方式の電子写真
プリンターに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における導電性基体の処理に使用する
ための湿式ホーニング装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1…アルミニウムパイプ、2…ポンプ、3…ガン、4…
空気導入管、5…処理容器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体用の導電性基体表面をホ
    ーニング処理して粗面化するに際し、研磨剤として、粗
    大粒子を除去した研磨剤を用いてホーニング処理を施
    し、中心線平均粗さRaが0.13μm以上で、凹部の
    最大幅が10μm以下である粗面を形成することを特徴
    とする電子写真感光体用の導電性基体の表面処理方法。
JP04775792A 1992-02-05 1992-02-05 電子写真感光体用導電性基体の表面処理方法 Expired - Lifetime JP3290687B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007135984A1 (ja) 2006-05-18 2007-11-29 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体及び導電性基体の製造方法、並びに、画像形成装置及び電子写真カートリッジ

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WO2007135984A1 (ja) 2006-05-18 2007-11-29 Mitsubishi Chemical Corporation 電子写真感光体及び導電性基体の製造方法、並びに、画像形成装置及び電子写真カートリッジ

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