JPH0521617U - いぐさ等刈取機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 刈り取り作業時に本体部がすでに刈り取った
切株に乗り上げたりすることがなく、常に刈刃を地面か
ら一定の高さで移動させ、刈高を揃えたスムーズな刈り
取り作業を行える。さらに、作業現場等に合わせて刈高
を自由に調整することができる。 【構成】 往復動刈刃１、原動機２及び該原動機２の動
力を変換して前記往復動刈刃１を駆動する機構を内部に
有する駆動筐３を備えた本体部４と、該本体部４に回動
及び固定自在に取り付けられたハンドル５とを備えてな
り、さらに、前記駆動筐３の下方において前記往復動刈
刃１と直交方向に細長いソリ１２を設けたこと、及び該
ソリ１２を高さ調整自在に構成したこと。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はいぐさ、畦草等の刈取機に関し、特に、株植えのいぐさ刈りに使用し た場合には、刈り取るいぐさの刈高を揃えた刈り取り作業を行うことができると ともに、請求項２によれば、刈り高を自在に調整できることを特徴とする。

【０００２】

【従来の技術】

従来、畦草、いぐさ等の刈取機として、例えば、本件出願人は、図３に示され ているように、往復動刈刃１、原動機２及び該原動機２の動力を変換して前記往 復動刈刃１を駆動する機構を内部に有する駆動筐３を備えた本体部４と、根元部 分が前記駆動筐３に対して、前記往復動刈刃１の刃面に対して垂直な第一の軸線 Ｙ１回りに回動及び固定自在でかつ前記第一の軸線Ｙ１に対して直交する第二の 軸線Ｙ２回りに回動及び固定自在に取り付けられたハンドル５が備えられ、さら に、前記駆動筐３には前記第一の軸線Ｙ１方向に延びる支柱６が突設され、前記 ハンドル５の根元部分５ａが、前記支柱６に同軸に挿通されて前記第一の軸線Ｙ １回りに回動及び固定自在でしかも前記支柱６から離脱自在の両端が開口した筒 部材７の一端部寄り位置に前記支柱６の軸線Ｙ１に対して直交する軸線Ｙ２回り に回動及び固定自在に取り付けた構成の刈取機（実願平２ー１２７６７２号）を 提案しており、その他コンバイン等を使用していぐさ刈り取り作業が行われてい た。

【０００３】 前記本件出願人が提案した畦用草刈機によれば、地形や草の状態、作業者の姿 勢などに応じて、前記ハンドル５を前記駆動筐３に対して前記第一の軸線Ｙ１及 び前記第二の軸線Ｙ２回りに適宜回動して固定できるとともに、いわゆる上面刈 り（水平地の草を刈る作業）を行う場合には、往復動刈刃１の刃面に対して垂直 な第一の軸線Ｙ１回りのハンドル５の回動範囲内に特別な制限を加えることなく 前記第一の軸線Ｙ１を原動機２側に極力近づけることができるため、本体部４の 左右の重量バランスがよくなり、前記本体部４を平行に保ち、作業性の向上を図 れるものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記のごとき畦用草刈機で多数列に植えられた株植えのいぐさ 等の刈り取りを行うと、すでに刈り取った切株の上に、本体部４が乗り上げ、ス ムーズな刈り取り作業を行うことができない場合があった。

【０００５】 さらに、前記畦用草刈機が切株に乗り上げると、地面に平行に移動させられて いる往復動刈刃１が本体部４とともに上下動を繰り返し、いぐさの長さ（刈高） が揃わなくなる等の問題があった。

【０００６】 本考案は、前記事情に鑑みてなされたもので、特に、いぐさの刈り取り作業時 等に刈取機の本体部がすでに刈り取った切株に乗り上げることがなく、長さ（刈 高）を揃えることができ、さらに、作業現場に合わせて刈り高を自在に調整する ことができるいぐさ等刈取機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案は、往復動刈刃１、原動機２及び該原動機２ の動力を変換して前記往復動刈刃１を駆動する機構を内部に有する駆動筐３を備 えた本体部４と、該本体部４に回動及び固定自在に取り付けられたハンドル５と を備えてなり、さらに、前記駆動筐３の下方において前記往復動刈刃１と直交方 向に細長いソリ１２を設けた構成としたものであり、さらには、前記ソリを高さ 調整自在としたものである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、いぐさ等の刈り取り作業をスムーズに行うことができるとと もに、長さ（刈高）を一定にすることができる。

【０００９】 すなわち、本考案のいぐさ等刈取機は、往復動刈刃１、原動機２及び該原動機 ２の動力を変換して前記往復動刈刃１を駆動する機構を内部に有する駆動筐３を 備えた本体部４の下方において前記往復動刈刃１と直交方向に細長いソリ１２が 設けられ、さらに、該ソリ１２の高さが調整自在とされている。

【００１０】 本考案では、前記ソリ１２をいぐさ等の株間、あるいはうね間に位置させて滑 走させることができる。

【００１１】 したがって、従来のように本体部４がすでに刈り取った切株に乗り上げたりす ることがなく、スムーズに刈り取り作業を行うことができる。

【００１２】 さらに、前記のごとく本体部４がすでに刈り取った切株に乗り上げたりするこ とがないため、往復動刈刃１を地面から一定の高さで移動させることができ、い ぐさ等の長さ（刈高）を一定に保つことができる。

【００１３】 さらにまた、固定用ナット１９及び前記ソリ１２と取り付け金具１５間に螺合 したスペーサ用ナット１７を調整することによって、前記ソリ１２の高さ、すな わち、往復動刈刃１の高さを調整することができ、いぐさ等の長さ（刈高）を自 由に調整できるとともに、作業現場に合わせた調整が可能である。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１５】 図１において、１は往復動刈刃であり、側刃付きの上刃と下刃とが、図面実施 例に示されているように、Ｚ方向に互いに逆向きに往復摺動するように構成され 、一般的にバリカン型刈刃などともいわれているものである。

【００１６】 ２は空冷２サイクルガソリンエンジン等の原動機である。

【００１７】 ３は駆動筐であり、内部に前記原動機２の動力を変換して前記往復動刈刃１を 往復駆動させる機構を有している。

【００１８】 そして、前記往復動刈刃１、原動機２及び駆動筐３によって本体部４が構成さ れている。

【００１９】 ５はハンドルであり、図面実施例に示されているように、略枠型に構成され、 根元部分５ａが前記駆動筐３に対して、前記往復動刈刃１の刃面に対して垂直な 第一の軸線Ｘ１回りに回動及び固定自在で、かつ、前記第一の軸線Ｘ１に対して 直交する第二の軸線Ｘ２回りに回動及び固定自在に取り付けられ、さらに、前記 ハンドル５の上端側の部分は、前記第二の軸線Ｘ２に平行な第三の軸線Ｘ３回り に回動及び固定自在となっているいる。

【００２０】 ６は支柱であり、前記駆動筐３の上面に前記第一の軸線Ｘ１方向に延長されて 突設されている。

【００２１】 図中７は、上下両端が開口した筒部材であり、前記支柱６に同軸に挿通されて 前記第一の軸線Ｘ１回りに回動及び固定自在でしかも前記支柱６から離脱自在と なるように構成されている。

【００２２】 なお、前記支柱６に前記筒部材７を挿通した後にキャップナット８を前記支柱 ６の上端部に螺合することによって、前記支柱６及び前記筒部材７を互いに固定 できる。

【００２３】 そして、前記ハンドル５の根元部分５ａは、前記筒部材７の一端部寄り位置に 前記筒部材７の軸線Ｘ１に対して直交する軸線（これが前記第二の軸線Ｘ２に相 当することとなる）回りに回動及び固定自在に取り付けられた構成としたもので ある。

【００２４】 図中９、１０は前記ハンドル５のグリップ部であり、１１は前記原動機２の操 作レバーである。

【００２５】 さらに、本考案では、前記本体部４の下方において前記往復動刈刃１と直交方 向に細長いソリ１２が取り付けられる。

【００２６】 該ソリ１２は、図２に示されているように、両端を上方に折り曲げ、上方に前 記本体部４が位置させられる長さに構成され、さらに、通常３０ｃｍ程度のいぐ さ等の株間、あるいはうね間をぬって滑走できる巾に構成され、上方に位置させ られる本体部４の前後両側位置にあらかじめ二本のボルト１３、１４が溶接等に より起立させて設けられる。

【００２７】 さらに、前記駆動筐３の上面の前記原動機２と支柱６との間において、前記ソ リ１２と同方向に、両端に水平フランジ部１５ａ、１５ｂを設けた略逆Ｕ字状の 取り付け金具１５がネジ等１６で固定される。

【００２８】 さらに、前記取り付け金具１５の前後両端の前記水平フランジ部１５ａ、１５ ｂに、前記ソリ１２に設けたボルト１３、１４と適合する適合孔（図示せず）が 設けられる。

【００２９】 そして、前記ソリ１２に設けられた二本のボルト１３、１４と前記取り付け金 具１５の適合孔が適合させられ、固定用ナット１９、１９を上方より螺合して締 め付けることによりソリ１２が取り付け金具１５、すなわち、前記本体部４側の 下方に固定される。

【００３０】 図中、１７、１７は、それぞれ前記ボルト１３、１４の前記ソリ１２と取り付 け金具１５の水平フランジ１５ａ、１５ｂ間に螺合されたスペーサ用ナットであ る。

【００３１】 前記構成の本考案は、ソリ１２をいぐさ等の株間、あるいはうね間に位置させ て滑走させることができ、本体部４が刈り取った切株の上に乗り上げたりするこ とがない。したがって、長さ（刈高）を揃えた刈り取りができる。

【００３２】 さらに、前記スペーサ用ナット１７を利用してソリ１２と取り付け金具１５間 、すなわち、本体部４の下面との間隔を調整することにより、往復動刈刃１の高 さを調整することができ、刈高の調整が自在となる。

【００３３】

【考案の効果】

本考案によれば、いぐさ等の刈り取り作業時に、本体部がすでに刈り取った切 株に乗り上げることがなく、スムーズな刈り取り作業を行うことができるととも に、長さ（刈高）を揃えることができ、さらに、作業現場に合わせて必要とする 刈高に調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のいぐさ等刈取機の全体斜視図である。

【図２】ソリ取り付け部の拡大図である。

【図３】本件出願人が提案した刈取機の使用状態を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ 往復動刈刃 ２ 原動機 ３ 駆動筐 ４ 本体部 ５ ハンドル １２ ソリ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中山 良樹 東京都青梅市末広町１丁目７番地２ 株式 会社共立内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 往復動刈刃１、原動機２及び該原動機２
   の動力を変換して前記往復動刈刃１を駆動する機構を内
   部に有する駆動筐３を備えた本体部４と、該本体部４に
   回動及び固定自在に取り付けられたハンドル５とを備え
   てなり、さらに、前記駆動筐３の下方において前記往復
   動刈刃１と直交方向に細長いソリ１２を設けたことを特
   徴とするいぐさ等刈取機。
2. 【請求項２】 ソリ１２を高さ調整自在に構成したこと
   を特徴とする請求項１記載のいぐさ等刈取機。