JPH05212220A - 汚水の処理装置 - Google Patents

汚水の処理装置

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JPH05212220A
JPH05212220A JP2250492A JP2250492A JPH05212220A JP H05212220 A JPH05212220 A JP H05212220A JP 2250492 A JP2250492 A JP 2250492A JP 2250492 A JP2250492 A JP 2250492A JP H05212220 A JPH05212220 A JP H05212220A
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徹 岡崎
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晴功 尼子
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NICHIEI SANSHI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油が混入した汚水を、能率よく、また経済的
に浄化できる汚水の処理装置を提供する。 【構成】 沈澱槽1と処理槽2と回収槽3との上部を前
記の順に連通させ、処理槽2,回収槽3の下方に突出さ
せた処理用管14,26にそれぞれ汚水処理袋50の内
袋51を着脱可能に接続させ、沈澱槽1を経て、処理槽
2,回収槽3および前記内袋51内に汚水を供給しつ
つ、内袋51の下部内に設けた分離透過部材60によっ
て油を捕捉し、水を外部に排出させる。 【作用】 複数の汚水処理袋50によって汚水の浄化が
でき、分離透過部材60が目詰りした汚水処理袋は使い
捨てすればよく、また装置の構成も簡単である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、廃油などの油が混入
した汚水の浄化などに用いる汚水の処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】廃油などの油が混入した汚水の処理装置
として、処理槽内の上部にスキマーを配設し、下部に排
水口を設け、前記処理槽に油が混入した被処理水を送り
込み、処理槽内で比重差によって油を浮上させ、浮上し
た油をスキマーによって処理槽の上部から槽外に排出す
ると共に、前記排水口から処理槽の下部の水を槽外に排
出するものがあった。
【0003】また、この発明の出願人は、先に、特願平
3−112879号(平成3年5月17日出願)の汚水
処理袋を提案している。この汚水処理袋は、非透水性の
内袋と、この内袋を覆い荷重を支える外袋からなる袋本
体を有し、この袋本体の上端部に袋本体外と内袋内とを
連通させる被処理水取入口を設け、内袋の下部内に油を
捕捉し水を透過させる分離透過部材を設け、この分離透
過部材を介し袋本体下方に排水する排水口を袋本体の下
端部に設けたものである。
【0004】この汚水処理袋は、外袋を支持部材に吊持
させ、ポンプなどによって廃油や流出原油などの油を汲
み上げ、被処理水取入口から内袋内に供給し、油を分離
透過部材によって捕捉除去し、水を分離透過部材を透過
させて、排水口から袋本体外に排出させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、スキマーによ
って浮上した油を処理槽外に排出する汚水処理装置は、
例えば処理槽内に気泡を発生させて、油の浮上を促進さ
せるなど種々の補助手段を用いても、油を水から分離さ
せることが困難であり、処理槽が大型化しやすいことに
加えて、水に油が混じて排出してしまうという問題点が
あった。
【0006】また、この発明の出願人が先に提案した汚
水処理袋を用いる汚水の浄化は、油を充分に除去した水
を袋本体外に排出できるが、作業性がよくない上に、ポ
ンプの稼働率もよくないという問題点があった。この発
明は、前述した問題点を解決して出願人が先に提案した
ものとほぼ同様な汚水処理袋を用いて、油を充分に除去
した水を得ることができ、しかも作業性および能率がよ
く、さらに構造が比較的簡単で経済的な汚水の処理装置
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明による汚水の処
理装置は、沈澱槽、処理槽および回収槽の上部を前記の
順に連通させ、前記処理槽および前記回収槽をそれぞれ
枠体の上部に支持させ、処理槽および回収槽の底部に被
処理水の処理用管を突出させると共に、非透水性の内袋
と、この内袋を覆い荷重を支える外袋とからなる袋本体
を有し、この袋本体の上端部に内袋内に連通する被処理
水取入口を設け、内袋の下部内に油を捕捉し水を透過さ
せる分離透過部材を介し袋本体下方に排水する排水口を
設けた汚水処理袋を備え、前記処理槽および回収槽の下
方に対向する前記枠体の内にそれぞれ前記汚水処理袋を
収容し、各汚水処理袋の前記被処理水取入口を処理槽お
よび回収槽の前記処理用管にそれぞれ着脱可能に接続し
たものである。
【0008】
【作用】この発明による汚水の処理装置は、ポンプの駆
動などにより、沈澱槽を経て処理槽,回収槽およびこれ
らに接続した汚水処理袋の内袋に汚水を供給しつつ、内
袋の下部内に設けた分離透過部材によって、汚水の油を
捕捉し、水を袋本体外、すなわち処理装置外に排出させ
ており、複数の汚水処理袋によって汚水の浄化ができる
ので、能率よく汚水の処理ができ、また油が処理装置外
に漏れることもほとんどない。
【0009】そして、汚水処理袋は、非透水性の内袋
と、この内袋を覆い荷重を支える外袋からなる袋本体を
有し、袋本体の上端部に被処理水取入口を設け、内袋の
下部内に分離透過部材を設けたものであるため、汚水処
理袋が安価であり、これらの使い捨てができる。さら
に、分離透過部材が目詰りした時には、前記被処理水取
入口を処理槽,回収槽の処理用管から外して、汚水処理
袋を枠体内から取り出すことにより、汚水処理袋を作業
性よく交換できると共に、汚水処理袋は安価で使い捨て
ができるので、これらの交換作業が容易に作業性よくで
き、また流量計や圧力計を用いなくてすみ、これも装置
の構造を簡単にするのに役立つ。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例につき図を参照し
て説明する。図1、図2において、1は沈澱槽、2は処
理槽、3は回収槽であり、沈澱槽1は支持枠体4上に、
処理槽2,回収槽3はそれぞれ枠体5の上部に支持させ
てある。
【0011】前記沈澱槽1は、上面が開口した沈澱槽体
6の底部に傾斜板30を設け、傾斜板30の下方部分に
接して開口する沈澱物回収用の下部管7を沈澱槽体6の
左側下部に設け、この下部管7には蓋8を着脱可能に取
り付けてある。また、沈澱槽体6の上部にはその上面開
口を覆う蓋板9を着脱可能に設け、蓋板9の左側部上に
汚水供給口10を設け、沈澱槽体6の右側上部に送出管
11を設け、沈澱槽体6内の適所に濾過板41とフロー
トスイッチ12とが設けてある。
【0012】前記処理槽2は、上面が開口した処理槽体
13内の底面中央部に下方に突出する処理用管14を設
け、前記底面上の処理用管14外周側にほぼ円筒状の受
け板15を固定し、受け板15上にほぼ円錐台筒状の邪
魔板16を保持させ、この邪魔板16左,右側方に傾斜
邪魔板17を配置し、傾斜邪魔板17を取付部材18に
よって処理槽体13内に固定してある。また、処理槽体
13の上部にはその上面開口を覆う蓋板19を着脱可能
に設け、蓋板19に上邪魔板42を垂下させ、上邪魔板
42と傾斜邪魔板17との間には通水間隙42aを設け
てある。処理槽体13の左側上部に送入管20、右側上
部に送出管21をそれぞれ設け、送入管20,送出管2
1の下縁と邪魔板16,傾斜邪魔板17の上縁とをほぼ
水平に配置してある。さらに、処理槽体13の両側下部
に下部管22を設け、これらの下部管22には蓋23を
着脱可能に取り付け得るようにしてある。なお、左側の
処理槽体13内の適所にはフロートスイッチ29が設け
てある。
【0013】前記回収槽3は、上面が開口した回収槽体
24の底部に中央部に向かって漏斗状に傾斜する案内板
25を固定し、案内板25の中央部に上端が開口し、回
収槽体24の下方に突出する処理用管26を設けてあ
る。また、回収槽体24の上部には、その上面開口を覆
う蓋板27を着脱可能に設け、回収槽体24の一側上部
に送入管28を設けてある。
【0014】なお、沈澱槽1の下部管7,処理槽2,回
収槽3の処理用管14,26にはそれぞれ仕切弁などの
開閉弁31が設けてある。また、図1,図2において、
32は廃油などの油が混入した水を供給するポンプ、3
3はポンプ32の吐出管34に設けた制御弁である。前
記支持枠体4は、4本の柱材36の下端部を2本の横材
35により分解可能に固定して立設し、柱材36の上端
部に縦材と横材とを分解可能に固定した上枠37を分解
可能に固定したものである。
【0015】前記枠体5は、4本の柱材39の下端部を
2本の横材38により分解可能に固定し、柱材39の上
端部に縦材と横材とを分解可能に固定した上枠40を着
脱可能に固定したものである。そして、前記沈澱槽1,
処理槽2,回収槽3はそれぞれ独立した状態とし、支持
枠体4,枠体5は構造部材を分解した状態として、これ
らを、ポンプ32および付属部品とともに汚水の処理現
場に運ぶ。
【0016】汚水の処理現場で、1つの支持枠体4と3
つの枠体5とをそれぞれ組み立て、支持枠体4の上枠3
7上に沈澱槽体6を着脱可能に支持固定し、左,右2つ
の枠体5の上枠40上に処理槽体13をそれぞれ着脱可
能に支持固定し、残りの1つの枠体5の上枠40上に回
収槽体24を着脱可能に固定する。沈澱槽体6と2つの
処理槽体13と1つの回収槽体24とを直列に配置し
て、隣接する支持枠体4,枠体5を互いに着脱可能に連
結固定する。
【0017】また、沈澱槽体6の送出管11に左方の処
理槽体13の送入管20を連結し、左方の処理槽体13
の送出管21に右方の処理槽体13の送入管20を連結
し、これらの処理槽体13の対向する下部管22を連結
し、処理槽体13の対向しない下部管22に蓋23をそ
れぞれ取り付ける。右方の処理槽体13の送出管21に
回収槽体24の送入管28を連結する。
【0018】さらに、沈澱槽体6に蓋板9を取付け、適
所に配置したポンプ32の吐出管34を蓋板9の汚水供
給口10に接続し、処理槽体13および回収槽体24に
蓋板19および蓋板27をそれぞれ取り付ける。前述の
ようにして、支持枠体4,枠体5および沈澱槽1,処理
槽2,回収槽3の組み立てを完了し、この状態では、処
理槽体13および回収槽体24の処理用管14および処
理用管26が枠体5の上枠40下方に突出している。
【0019】次に、後述する3つの汚水処理袋50を各
枠体5内に収容し、汚水処理袋50の被処理水取入口5
6を前記処理用管14,26に着脱可能にそれぞれ吊持
すると共に接続する。汚水処理袋50は、図3にも示す
ように、非透水性の内袋51と、内袋51の外周を覆い
荷重を支える外袋52とによって袋本体53を構成して
ある。
【0020】内袋51は、内容積が1m3 程度のポリエ
チレンなどの非透水性で可撓性のある合成樹脂袋からな
り、外袋52はポリプロピレンなどの合成樹脂紐の編織
製品からなり、内袋51を膨らませた状態で内袋51と
密接してこれを覆う形状と大きさに形成してある。内袋
51の上面には上部構造体55が固着してあり、上部構
造体55は、内袋51の上面から外袋52上方に突出し
て袋本体53外と内袋51内とを連通させる被処理水取
入口56が設けてある。
【0021】内袋51の下端中央部には下部構造体57
が設けてある。下部構造体57は短い円筒状の主体58
を有し、主体58は、内袋51内と袋本体53外とを連
通させ、基端部を内袋51の下面開口59周辺部に固着
してある。前記主体58内の上部には油を捕捉し水を透
過させる分離透過部材60を張り、主体58の袋本体3
下方に突出した下端に排水口61を開口させ、排出口6
1を塞ぐ止水蓋62を主体58への螺合などにより主体
58の下端部に着脱可能に取り付け得るようにしてあ
る。なお、分離透過部材60は、帆布などの親水性織
布,透水性のある不織布などによって構成したものであ
る。
【0022】以上のように構成した汚水処理袋50は、
被処理水取入口56を処理槽2,回収槽3の処理用管1
4,26に着脱可能にそれぞれ吊持すると共に接続す
る。また、各汚水処理袋50の排水口61下方には一連
に受け樋63を配設する。次に、前述した構成の汚水の
処理装置の使用について説明する。吐出管34の制御弁
33および処理用管14,26の開閉弁31がそれぞれ
開いた状態で、ポンプ32を駆動して廃油などの油が混
入した汚水を吐出管34から供給口10を経て沈澱槽1
の沈澱槽体6内に供給する。沈澱槽体6内に供給した汚
水に、水より比重の重い土砂やスラッジなどが入ってい
る場合には、これらを沈澱槽体6の傾斜板30上に沈澱
させると共に、濾過板41で濾水中のごみなどを捕捉す
る。
【0023】沈澱槽体6内の汚水の水位が送出管11ま
で達すると、この送出管11および送入管20を経て左
方の処理槽2の処理槽体13内に入る。この処理槽体1
3内に入った汚水は、処理用管14から汚水処理袋50
の被処理水取入口56を経てその内袋51内に入る。内
袋51内に入った汚水は、下部構造体57の主体58か
ら止水蓋62が外してあるため、分離透過部材60によ
って汚水中の廃油などの油を捕捉し水を透過させる。分
離透過部材60を透過した水は、主体58内を流下して
排水口61から汚水処理袋50外の下方に排出され、受
け樋63に受けられてその下流側に導かれる。
【0024】そして、ポンプ32から沈澱槽体13内に
供給する汚水の量を、左方の処理槽2に接続した汚水処
理袋50から排出される水の量より多くすることで、こ
の汚水処理袋50の汚水の水位、続いて左方の処理槽2
の処理槽体13内の汚水の水位が上昇する。この場合
に、左方の処理槽2の処理槽体13と右方の処理槽2の
処理槽体13との下部管22が連通しているので、汚水
は、左方の処理槽2の処理槽体13内の水位がその下部
管22まで達した後、右方の処理槽2の下部管22を通
り、左方の処理槽体13内の下部を経て右方の処理槽2
に接続した汚水処理袋50の内袋51内に入る。
【0025】右方の処理槽2の処理槽体13内に入った
汚水は、処理用管14から汚水処理袋50の被処理水取
入口56を経てその内袋51内に入る。内袋51内に入
った汚水は、前述した左方の処理槽2に接続した汚水処
理袋50の場合と同様に、分離透過部材60によって汚
水中の油を捕捉し、水を透過させる。この水は、受け樋
63に受けられ、左方の処理槽2に接続した汚水処理袋
50から排出した水と合流して受け樋63の下流側に導
かれる。
【0026】前述した動作によって、2つの処理槽2に
それぞれ接続した汚水処理袋50によって汚水の処理を
行い、この状態でも、両方の処理槽体13に供給する汚
水の量の和を、これらに接続した汚水処理袋50から排
出される水の量より多くすることで、汚水の水位が両方
の処理槽体13の送出管21まで上昇した後、右方の処
理槽2の送出管21から回収槽3の送入管28を経て、
回収槽3の回収槽体24内に入る。
【0027】回収槽体24内に入った汚水は、処理用管
26から汚水処理袋50の内袋51内に入って、両方の
処理槽2に接続した汚水処理袋50の場合と同様に、分
離透過部材60によって汚水中の油を捕捉し、水を透過
させる。この水は、受け樋63に受けられ、両方の処理
槽2に接続した汚水処理袋50から排出した水と合流し
て、受け樋63の下流側に導かれ、この水は必要に応じ
適宜の2次浄化を行い、河川などの適所に排水する。
【0028】前述したように、2つの処理槽2と1つの
回収槽3にそれぞれ接続した合計3つの汚水処理袋50
を働らかせて、汚水に含まれた油を、各汚水処理袋50
の分離透過部材60によって捕捉し、水をこれらの分離
透過部材60を通して各汚水処理袋50外の下方に排出
する状態が、処理装置の定常運転状態である。この定常
運転状態では、回収槽体24内の汚水の水位が回収槽体
24内の送入管28より下方の適所に達した時、左方の
処理槽体13に設けたフロートスイッチ29によって水
位を検知し、ポンプ32の吐出管34に設けた制御弁3
3を制御し、汚水の沈澱槽1への供給量を、3つの汚水
処理袋50外に排出する水量と一致するように減量し、
この水量での供給を続けることで、3つの汚水処理袋5
0によって能率よく、連続して汚水に混入した油などを
除去し、汚水の浄化を行う。
【0029】前述した定常運転状態では、沈澱槽1の沈
澱槽体6内から2つの処理槽2の処理槽体13を経て、
回収槽3の回収槽体24内に汚水が送出される間に、水
より油の比重が小さいことによって、水面近くに油が分
離浮上し、沈澱槽体6内の上部と、両方の処理槽体13
内の上部とをオーバーフロー方式によって回収槽体24
側に順次流れる。
【0030】また、両方の処理槽体13の下方にぞれぞ
れ接続した汚水処理袋50の分離透過部材60に、定常
運転状態となる以前に捕捉された油が水との比重差によ
って浮上すると共に、処理槽体13内に設けた邪魔板1
6,傾斜邪魔板17を図1の矢印に示すように迂回して
汚水が流れ、これらがない場合に比べ、汚水が下流側つ
まり右側に流れる流路を長くし、汚水が処理槽体13を
通過する時間も長くしている。これらによって、処理槽
体13に接続した分離透過部材60に導かれる油が少な
く、これらの分離透過部材60は、長時間使用しても目
詰りが生じにくい。したがって、回収槽体24に接続し
た汚水処理袋50に比べ、処理槽体13に接続した汚水
処理袋50は長時間にわたって交換せずに使用できる。
【0031】そして、回収槽3の回収槽体24には水に
大きな割合で油が混入している汚水が送入されるので、
回収槽体24に接続した汚水処理袋50の分離透過部材
60は、比較的短い時間で多量の油を捕捉し、目詰りを
生じやすい。このため、回収槽体24に接続した汚水処
理袋50は高い頻度で交換する必要があり、この交換
は、次のようにして行う。
【0032】すなわち、定常運転状態では、ほぼ一定量
の汚水を供給しているので、回収槽3の回収槽体24に
接続した汚水処理袋50に目詰りが生じると、その内袋
51内からの排水量が減少し、回収槽体24および2つ
の処理槽体13内の汚水の水位が上昇し、所定位置まで
達する。これをフロートスイッチ12によって検知し、
回収槽体24の処理用管26に設けた開閉弁31を閉
じ、回収槽体24に接続した汚水処理袋50への汚水の
供給を停止する。
【0033】これと同時にあるいはこの切換えに若干遅
れて、ポンプ32の吐出管34に設けた制御弁33を制
御し、汚水の沈澱槽1への供給量を減少させる。そし
て、回収槽3では、回収槽体24に接続した汚水処理袋
50の分離透過部材60に目詰りを生じても、この分離
透過部材60は水の透過を徐々に継続しているので、2
つの処理槽2側で処理装置を運転をしている間に、回収
槽3の汚水処理袋50を新しいものと交換する。
【0034】この交換は、回収槽体24および汚水処理
袋50の内袋51内の汚水がほとんど排出された後、下
部構造体57の主体58の下端部に止水蓋62を取り付
け、主体58下端の排水口61からの水漏れをなくす。
次に、汚水処理袋50の被処理水取入口56を回収槽3
の処理用管26から取り外し、汚水処理袋50を枠体5
外に取り出して、内袋51,外袋52を折り畳み小型化
する。その後、前述したように新しい汚水処理袋50を
回収槽3の回収槽体24に接続して保持し、閉じた開閉
弁31を開き、回収槽体24内に残った汚水を新しい内
袋51に導き、定常運転に戻す。
【0035】そして、装置の運転と長時間続けている
と、2つの処理槽2の一方または両方に接続した汚水処
理袋50の分離透過部材60に目詰りが生じる。この場
合には、沈澱槽体6,処理槽体13および回収槽体24
内の汚水全体の水位が上昇し、これを沈澱槽体6内のフ
ロートスイッチ12が検知し、左方または右方の処理槽
2の処理用管14に設けた開閉弁31を閉じ、制御弁3
3を制御して沈澱槽体6内への汚水の供給量を減少させ
る。なお、必要に応じ、フロートスイッチ12の検知に
よってポンプ32の停止などにより沈澱槽体6への汚水
の供給を停止すると共に、必要に応じ使用している各槽
体13,24の処理用管14,26の開閉弁31を閉じ
ることもある。その後、前述した回収槽体24に接続し
た汚水処理袋50の場合と同様にして目詰りした汚水処
理袋50を新しいものと交換した後、装置の運転を再開
する。
【0036】なお、沈澱槽体6の傾斜板30に多量に土
砂,スラッジなどが堆積した場合や、処理槽体13の底
にスラッジが堆積した場合には、下部管7の開閉弁31
を用いて蓋8を外し、蓋23を外すことで、土砂,スラ
ッジを下部管7,22から回収し、また、蓋板9,19
を外して各槽体6,13,24内の保守,点検,清掃を
必要に応じて行う。
【0037】そして、目詰りして回収槽2,処理槽3か
ら取り外した使用済みの汚水処理袋50は、処理場に運
んで焼却処理するなど、使い捨てする。前述した実施例
において、図1に示すように、送気管65の分岐管66
を左,右処理槽体13内の下部にそれぞれ開口させ、送
気管65に圧力空気を送って分岐管66内に気泡を発生
させ、気泡により廃油などの油の浮上を促進させてもよ
い。
【0038】さらに、前述した実施例において、2つの
処理槽2を交互に使用して運転を行い、回収槽3に接続
した汚水処理袋50の交換時のみ2つの処理槽2を用
い、この際回収槽3の交換する汚水処理袋50への汚水
の送入を停止させるなど、運転および制御方法は適宜変
更できる。そして、前述した実施例では、沈澱槽体6,
処理槽体13,回収槽体24を同じ形状の直方体状と
し、処理槽体13,回収槽体24の蓋板19,枠体5も
同構成としたので、これらの製作が安価にでき、また、
支持枠体4,枠体5は組立式にしたので、保管,運搬が
安価にできる。
【0039】この発明において、沈澱槽を支持する支持
枠体は、処理槽などを支持する枠体を用いるなど適宜変
更でき、沈澱槽の蓋板と処理槽の蓋板とは同様なものに
してもよい。この発明において、図4に例示するよう
に、右側の処理槽2に三方弁47を介して2つの回収槽
3を並列に接続し、三方弁47の切り換えにより、2つ
の回収槽3を交互に用いたり、図5に例示するように、
沈澱槽1に三方弁47を介して2組の処理槽2と回収槽
3とを直列に連通させたものを、2組並列に接続し、各
組の2つの処理槽2と回収槽3とを交互に用いたりする
など、各槽1,2,3の数および配置は特許請求の範囲
を逸脱しない限り適宜変更できる。
【0040】この発明において、図6に例示するよう
に、汚水処理袋50は、下部構造体57の主体58内の
分離透過部材60下方に、通水性の2枚の不織布64
a,64a間に発泡ポリスチレン粒層64bを介在させ
た止水体64を設け、分離透過部材60を廃油などが通
過すると、発泡ポリスチレン粒が化学反応によって固ま
り、止水体64を通過して排水口61から排出する水を
減少させ、またはなくすようにしてもよい。
【0041】この発明において、図7に例示するよう
に、枠体5を、4本の柱材39の下端部に縦材を横材と
からなる分解可能な台枠43を着脱可能に固定し、柱材
39の上部および上端に縦材と横材とからなる分解可能
な支持枠44および上端枠45を着脱可能に固定したも
のとし、支持枠44または柱材39の支持枠44の近く
の下方に固定した吊持部材46に汚水処理袋50の外袋
52に固着した提げ手54を吊持するようにしてもよ
い。
【0042】なお、図5,図6,図7中、図1ないし図
3と同符号は対応する部分を示している。この発明にお
いて、ポンプの吐出管に設けた弁として開閉弁を用い、
ポンプを間欠運転するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明による汚
水処理は、沈澱槽,処理槽および回収槽の上部を前記の
順に連通させ、前記処理槽および前記回収槽をそれぞれ
枠体の上部に支持させ、処理槽および回収槽の底部に被
処理水の処理用管を突出させると共に、非透水性の内袋
と、この内袋を覆い荷重を支える外袋とからなる袋本体
を有し、この袋本体の上端部に内袋内に連通する被処理
水取入口を設け、内袋の下部内に油を捕捉し水を透過さ
せる分離透過部材を介し袋本体下方に排水する排水口を
設けた汚水処理袋を備え、前記処理槽および回収槽の下
方に対向する前記枠体内にそれぞれ前記汚水処理袋を収
容し、各汚水処理袋の前記被処理水取入口を処理槽およ
び回収槽の前記処理用管にそれぞれ着脱可能に接続した
ので、次の効果が得られる。
【0044】すなわち、この発明による汚水の処理装置
は、ポンプの駆動などにより、沈澱槽を経て処理槽,回
収槽およびこれらに接続した汚水処理袋の内袋に汚水を
供給しつつ、内袋の下部内に設けた分離透過部材によっ
て、汚水の油を捕捉し、水を袋本体外、すなわち処理装
置外に排出させており、複数の汚水処理袋によって汚水
の浄化ができるので、能率よく汚水の処理ができ、また
油が処理装置外に漏れることもほとんどない。
【0045】そして、汚水処理袋は、非透水性の内袋
と、この内袋を覆い荷重を支える外袋からなる袋本体を
有し、袋本体の上端部に被処理水取入口を設け、内袋の
下部内に分離透過部材を設けたものであるため、汚水処
理袋が安価であり、これらの使い捨てができる。さら
に、分離透過部材が目詰りした時には、前記被処理袋取
入口を処理槽,回収槽の処理用管から外して、汚水処理
袋を枠体内から取り出すことにより、汚水処理袋を作業
性よく交換できると共に、汚水処理袋は安価で使い捨て
ができるので、これらの交換作業が容易に作業性よくで
き、また流量計や圧力計を用いなくてすみ、これも装置
の構造を簡単にするのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による汚水の処理装置を示
した縦断斜視図である。
【図2】図1の汚水の処理装置を示した概略流路構成図
である。
【図3】図1の汚水処理袋を示した拡大縦断面図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例による汚水の処理装置を
示した概略流路構成図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例による汚水の処理
装置を示した概略流路構成図である。
【図6】この発明による汚水処理袋の下部構造体の変形
例を示した拡大縦断面図である。
【図7】この発明の汚水の処理装置の枠体および汚水処
理袋の変形例を示した側面図である。
【符号の簡単な説明】
1 沈澱槽 2 処理槽 3 回収槽 4 支持枠体 5 枠体 6 沈澱槽体 7 下部管 10 汚水供給口 11 送出管 12 フロートスイッチ 13 処理槽体 14 処理用管 20 送入管 21 送出管 24 回収槽体 26 処理用管 28 送入管 29 フロートスイッチ 31 開閉弁 32 ポンプ 33 制御弁 50 汚水処理袋 51 内袋 52 外袋 53 袋本体 55 上部構造体 56 被処理水取入口 57 下部構造体 58 主体 60 分離透過部材 61 排水口 62 止水蓋 63 受け樋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈澱槽,処理槽および回収槽の上部を前
    記の順に連通させ、前記処理槽および前記回収槽をそれ
    ぞれ枠体の上部に支持させ、処理槽および回収槽の底部
    に被処理水の処理用管を突出させると共に、非透水性の
    内袋と、この内袋を覆い荷重を支える外袋とからなる袋
    本体を有し、この袋本体の上端部に内袋内に連通する被
    処理水取入口を設け、内袋の下部内に油を捕捉し水を透
    過させる分離透過部材を介し袋本体下方に排水する排水
    口を設けた汚水処理袋を備え、前記処理槽および回収槽
    の下方に対向する前記枠体内にそれぞれ前記汚水処理袋
    を収容し、各汚水処理袋の前記被処理水取入口を処理槽
    および回収槽の前記処理用管にそれぞれ着脱可能に接続
    したことを特徴とする汚水の処理装置。
JP2250492A 1992-02-07 1992-02-07 汚水の処理装置 Expired - Lifetime JPH0822362B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013522012A (ja) * 2010-03-18 2013-06-13 エンバイロストリーム・ソリューションズ・プロプライエタリー・リミテッド モバイル水濾過ユニット

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013522012A (ja) * 2010-03-18 2013-06-13 エンバイロストリーム・ソリューションズ・プロプライエタリー・リミテッド モバイル水濾過ユニット

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