JPH05212115A - 散布液用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は散布液用の改良容器に関する。 【構成】 １端部で閉鎖されかつ他端部で注入器の挿入
またはカテーテル供給管の抜取り針用の領域を持つオリ
フィスを有する型の本発明の散布液用容器は大気圧下で
空気の通路を封鎖しかつ滅菌組立体を取外すことなく正
確に機能する湿式濾過用のマイクロフィルタを一体的か
つ不可侵に結合して成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は散布液(perfusion liqui
ds) を入れる容器の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】散布液用容器は人体に散布または注ぐこ
とが予定された各種流体の収容に広く使用されている。
かかる容器の特定要件は臨床外科で流体を使用する瞬間
まで維持されなければならない滅菌状態下でその流体が
容器に収容されていることである。治療目的に使用され
る流体がすでに収容されている容器を滅菌することが今
日慣習になっている。この流体はその手順に耐えるもの
でなければならない。またはこれと反対に、流体を充填
する前に容器を滅菌して滅菌容器へ充填を行う。この場
合には容器内へ充填する流体に必要とされる滅菌状態、
および容器それ自体の滅菌状態を維持できるようにしな
ければならない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は容器へ収容す
る液体を滅菌するために上記のごとき滅菌封入体に対す
る要求を必要としない（またはかかる要求が存在しな
い）、現存容器に対して大きな利点を有する改良された
散布液用容器を提供しようとする。また、本発明は滅菌
が使用の瞬間まで維持され、かつ手順を正確に実行させ
るための自動的制御装置を具備した散布液用容器を提供
するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】従って、上記課題を達成
するための本発明による散布液用容器は、特に、上記容
器を充填するための充填管を具備する。この充填管は略
０．２０から０．２５ミクロンの孔を有する多孔質の滅
菌膜フィルタを有する。上記フィルタの孔は、上記充填
管と一体的かつ不可侵に結合されている。上記孔は、上
記容器の充填と共に滅菌作用を可能にし、その微細通路
から相当の毛管力を発生し、３バール程度の圧力を受け
なければ空気流を遮断できるようにする上で、最高０．
２２ミクロンであるのが好ましい。この現象は上記フィ
ルタの正確な作用を証明しかつ結果として完全にする。
このことが上記フィルタの正確な作用を制御する。なぜ
ならば、上記フィルタの微細通路における表面張力のた
めに、この張力を克服して上記容器へ空気を侵入させる
には上記圧力が必要とされるからである。従って、上記
フィルタ効力を検査するには、上記容器への充填作業後
に、上記フィルタで生成される表面張力と同程度の空気
圧を加え、その点で上記容器内に泡が発生しないことを
観察すればよい。上記フィルタの抵抗による空気圧によ
って測定できるこの泡点観察はフィルタそれ自体の完全
性を決定する簡単な方法である。

【０００５】より具体的には、本発明による散布液用容
器は１端部で閉鎖されかつ他端部で容器を充填するため
の開口部を有すると共に注入器またはカテーテル供給管
の抜取り針を挿入するための領域を有する平面体から構
成され、大気圧下で空気の通過を阻止しかつ滅菌組立体
を取外すことなく正確な滅菌機能を発揮する湿式マイク
ロフィルタを一体的かつ不可侵に具備したことを特徴と
する。上記滅菌フィルタは円形溝または湾曲溝を有する
２つの板を相互に上記溝を対向させて相互に結合して構
成され、その１方の板は充填管を有し、かつその他方の
板は上記容器内へ合体された管へ接着または溶接により
結合された連結部材を有するのが好ましい。上記合体さ
れた管に平行の管状入口部を有し、上記管状入口部は閉
鎖部材を有すると共にそこから所定間隔を置いた位置に
注入器またはカテーテル供給用の抜取り針を導入するた
めの薄い隔壁を有するのが好ましい。本発明の容器は流
体を注出する上記管状入口部はその上端部に手動開放で
きる閉鎖部材を有するのが好ましい。本発明の容器は上
端部に２つの管状体を有する除去自在の要素を有し、か
つ上記管状体の１方は上記容器を充填するための管を受
けかつ上記管状体の他方はカテーテル供給用の抜取り針
により穿孔できる隔壁および手動操作できる閉鎖タブを
有するのが好ましい。以下、好適実施例を挙げ、図面を
参照して本発明を更に詳細に説明する。

【０００６】

【実施例】図面から明らかなように、本発明は容器１か
ら成り、この容器は概ね平坦な臨床的適合性を有する合
成材料で形成される。前面２および背面３はそれぞれ
上、下領域４，５を有する概ね平面体であり、上下領域
４，５にはその領域に適切な剛性と強度を付与するため
に半円形または同様の複数の隆起または突起が形成され
ている。上領域５はその上部に滅菌フィルタ７を具備し
た充填管６を内部に一体的に収納しており、滅菌フィル
タ７は取り外しできない不可侵系の一部を形成してい
る。滅菌フィルタ７は０．２０から０．２５ミクロンの
孔を有する。この孔は充填管６を介して散布液を充填さ
せる働きをすると共に滅菌フィルタ７を通過する流体の
通路が滅菌効果を発揮し、かつ充填後に滅菌フィルタ７
が空気の侵入に対してストッパまたは蓋として作用する
ようにするために０．２２ミクロンを越えないのが好ま
しい。このミクロン孔のフィルタは３バール程度までの
圧力を加えなければ空気を通過させない。この特徴はま
た後述の滅菌フィルタ７の滅菌特性を効果的に制御す
る。

【０００７】上記容器は充填管６と平行のアクセス管８
を有し、アクセス管８は散布液カテーテル供給管の針に
より穿孔できる薄い隔壁９を合体している。アクセス管
８のオリフィスの上部には更にタブ１１を具備したスト
ッパまたはプラグ１０が固定されている。このストッパ
はその開放を促進すると共に利用時までその閉蓋を確実
にする働きをする。図３は溶接またはプレスにより結合
された２つの平坦な要素１２，１３を有する滅菌膜フィ
ルタ７を示す。要素１３はその一部として充填管１４を
有し、かつ要素１２は充填管６の上端部に溶接または接
着により結合された管状連結部１５を介して延在する。

【０００８】

【発明の効果】上記構成による本発明により、周囲を滅
菌することなく容器１を充填でき、作業を単純化し、か
つ安全性を増大させると共に費用を低減できる。しかも
上記滅菌フィルタの特質により充填中および充填後の滅
菌は、上記のごとく滅菌効果のために予定された寸法を
越えない粒子の侵入を阻止すると同時に外部空気の侵入
を効果的に封鎖しかつ濾過効果のモニタリングを可能に
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による垂直位置にある容器の正面図であ
る。

【図２】図１の容器の平面図である。

【図３】本発明によるフィルタを合体した充填管組立体
の詳細縦断面図である。

【図４】図３のIV−IV線に沿った横断面図である。

【図５】図３のＶ−Ｖ線に沿った断面図である。

【符号の説明】

１…容器 ２…前面 ３…背面 ４…上領域 ５…下領域 ６…充填管 ７…滅菌フィルタ ８…アクセス管 ９…隔壁 １０…ストッパまたはプラグ １１…タブ １２，１３…平坦要素 １４…充填管 １５…管状連結部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １端部で閉鎖されかつ他端部で容器を充
   填するための開口部を有すると共に注入器またはカテー
   テル供給管の抜取り針を挿入するための領域を有する平
   面体から構成され、大気圧下で空気の通過を阻止しかつ
   滅菌組立体を取外すことなく正確な滅菌機能を発揮する
   湿式マイクロフィルタを一体的かつ不可侵に具備したこ
   とを特徴とする散布液を収容するための容器。
2. 【請求項２】 上記マイクロフィルタは略０．２０から
   ０．２５ミクロン、好ましくは、最高０．２２ミクロン
   の孔を有する多孔質フィルタである、請求項１の容器。
3. 【請求項３】 上記滅菌フィルタは円形溝または湾曲溝
   を有する２つの板を相互に上記溝を対向させて相互に結
   合して構成され、その１方の板は充填管を有し、かつそ
   の他方の板は上記容器内へ合体された管へ接着または溶
   接により結合された連結部材を有する、請求項２の容
   器。
4. 【請求項４】 上記合体された管に平行の管状入口部を
   有し、上記管状入口部は閉鎖部材を有すると共にそこか
   ら所定間隔を置いた位置に注入器またはカテーテル供給
   管の抜取り針を導入するための薄い隔壁を有する、請求
   項１の容器。
5. 【請求項５】 流体を注出する上記管状入口部はその上
   端部に手動開放できる閉鎖部材を有する、請求項４の容
   器。
6. 【請求項６】 上端部に２つの管状体を有する除去自在
   の要素を有し、かつ上記管状体の１方は上記容器を充填
   するための管を受けかつ上記管状体の他方はカテーテル
   供給管の抜取り針により穿孔できる隔壁および手動操作
   できる蓋を有する、請求項５の容器。