JPH05210889A - 光磁気記録媒体の記録再生消去装置 - Google Patents

光磁気記録媒体の記録再生消去装置

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JPH05210889A
JPH05210889A JP24158392A JP24158392A JPH05210889A JP H05210889 A JPH05210889 A JP H05210889A JP 24158392 A JP24158392 A JP 24158392A JP 24158392 A JP24158392 A JP 24158392A JP H05210889 A JPH05210889 A JP H05210889A
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JP24158392A
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Masahiro Orukawa
正博 尾留川
Norio Miyatake
範夫 宮武
Yasumori Hino
泰守 日野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は光磁気ディスクの記録再生装置に関
するもので、記録後の確認再生を不要とするか、きわめ
て少ない頻度でのみの確認再生で、すべての記録領域に
対し確認再生を行なったと同等の効果をうることできる
記録再生装置を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は光磁気用検出系の加算増幅器に接続
される比較器、判断器により、達成されるものである。
その方法は、媒体反射率の変化をもとに、記録しながら
欠陥の存在位置を認識し、アドレス検出結果及び記録デ
ータの対照によって不良の疑いのある領域を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報を記録する光磁気記
録媒体の記録再生装置及びそれを用いた記録方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】記録消去が可能な光ディスクの1つとし
て光磁気ディスクがある。
【0003】従来、一般的に用いられている光磁気ディ
スクでは、以下に述べる方法で記録が行なわれる。つま
り、一定方向、一定強度のバイアス磁場の存在下で、デ
ィスクを回転させながら記録すべき信号に応じて強度変
調されたレーザービームを照射する方法である。このと
き、高パワーのレーザービームが照射された部分の磁化
がバイアス磁場の方向に向く。それに対し、ゼロまたは
ゼロに近い低パワーのレーザービームが照射された部分
は記録前の磁化が保存される。したがって、この場合、
記録する前段階として、予め記録とは逆向きに磁化して
おかなくてはならない。これが、通常消去といわれる過
程で、記録とは逆向きの一定磁場と一定強度のレーザー
ビーム照射にて行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光ディスク
の場合、欠陥を皆無にすることは不可能である。このた
め記録されたデータを確認再生し、エラー訂正が有効で
あるか否かをチェックする必要がある。その理由は、エ
ラー訂正の効力が発揮されないほどのエラーが生じた場
合は、そこに記録されるべきデータを交替領域に再記録
し、確実に記録再生の動作を行なうためである。
【0005】したがって従来の光磁気ディスクへの記録
は、一連動作として、 1)記録すべきアドレスのシーク、 2)記録すべきトラック領域の消去、 3)データの記録、 4)記録されたデータの確認再生、 5)また、場合によっては確認再生の結果に基づく交替
領域への消去及び再記録、さらに再記録されたデータの
確認再生等の各過程が必要であり、記録に多大の時間を
必要としている。
【0006】この課題に対する第1の解決方法として消
去と同時に記録を行うオーバーライトがある。その1つ
の例としては、一定強度のレーザーパワー照射のもと
で、記録すべき信号に応じて強度変調された磁界により
記録する方法である(例えば米国特許第5020041
号明細書)。また、別の例としては、一定強度のバイア
ス磁場のもとで記録すべき信号に応じてレーザー強度を
変調する方法である(例えば特開昭62−175948
号公報)。これらはいづれもオーバーライトができるた
めに消去のプロセスが不必要である。したがって、 1)記録すべきアドレスへのシーク、 2)データの記録、 3)記録されたデータの確認再生、 4)また、場合によっては確認再生の結果に基づく交替
領域への再記録、再記録されたデータの確認再生等の各
過程で記録のための一連の動作が完了する。
【0007】また、上記課題に対する第2の解決方法と
して2つの光学ヘッドもしくは1つの光学ヘッドに2つ
のレーザービームを搭載し、記録とほぼ同時に別の集光
ビームで確認再生をおこなう方法が提案されている(例
えば特開昭62−252552号公報)。
【0008】これによると、記録は、記録すべきアドレ
スへのシーク、記録すべきトラックの消去、データの記
録、また、場合によっては記録とほぼ同時に行われる確
認再生の結果に基づく交替領域への消去及び再記録等の
各過程で記録が完了する。
【0009】しかしながら上記に示す第1のような方法
では記録と同時に消去をおこなうだけにとどまり、確認
再生を改めて行う必要があるので、記録に要する時間の
短縮化はわずかであるという課題を有していた。
【0010】また、上記に示す第2のような方法では記
録とほぼ同時に確認再生をおこなうだけにとどまり、記
録前に消去を行なう必要があるので、記録に要する時間
の短縮化はわずかであるという課題の他に、2つのレー
ザーを制御するために光学ヘッドが複雑になり、極めて
製造しにくいかあるいは高価になるという課題を有して
いた。
【0011】一方、上記に示す第1及び第2方法を組合
せ、例えば2つの光学ヘッドもしくは1つの光学ヘッド
に2つのレーザービームを搭載し、消去と同時に反射光
の異常により欠陥を感知しながら、記録すべき信号に応
じて強度変調された第2のレーザービームにより記録す
ることにより確認再生を省く方法(特開平2−1397
38号公報)も提案されている。この方法においては、
消去、記録、確認再生がほぼ同時に達成され、時間的に
は記録すべきアドレスへのシーク、データの記録、ま
た、場合によっては確認再生の結果に基づく交替領域へ
の再記録、で記録が完了するために要する時間はきわめ
て短くなる。しかしながら、2つのレーザーを制御する
ために光学ヘッドが複雑になり、極めて製造しにくい、
あるいは高価になるという課題を有する。またそれと同
時に、記録に用いるレーザービームと欠陥検出のための
レーザービームが異なる位置に配置されているために、
記録すべきデータの記録位置と欠陥検出位置が異なる。
その補正は当然遅延回路等により実現すべきであるが、
その際、回転ムラ等が存在すると、時系列データ上での
欠陥発生位置が特定できなくなる等の欠点を有する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑
み、簡単な光学ヘッドで製造し易く、つまり従来と同一
の1つのレーザービームでオーバーライトすると同時に
不良セクタの検出を実現するものである。従って本発明
によれば、オーバーライトと同時に確認再生と同様の効
果が得られ、そのため一連の記録動作に要する時間はき
わめて短くすることのできる光磁気ディスク記録再生装
置を提供するものである。
【0013】また、記録ビームにより、記録しながら欠
陥存在位置を検出するので、記録データとの位置関係が
完全に対応する。したがって、記録データを対照しなが
ら欠陥検出することにより、エラー訂正が有効である
か、否か確実に判断することができる。
【0014】上記課題を解決するために本発明の光磁気
ディスクの記録再生消去装置の基本構成を、図1に示
す。図1に於て、11は光学ヘッド、12は記録時に反
射光を検出する検出器、13は比較器、14は判断器で
ある。以下本発明の概要を図1によって説明すると、本
発明は a)記録時に光磁気ディスク15からの反射光が光学ヘ
ッド11により導かれ、前記反射光を検出する検出器1
2と、 b)前記反射光のレベルを基準値Aと比較する比較器
と、 c)前記比較器の出力と、記録すべきデータBをもとに
その領域が使用しても支障のない領域であるか、否かを
判断する判断器14とを備えた構成と成っている。
【0015】
【作用】本発明は上記した構成によって、記録時にディ
スクからの反射光をモニタする事が出来る。ここで仮に
ディスク上に欠陥があった場合、記録時の反射光レベル
は変化し、ディスクへの入射光量とディスクの反射率と
で決定される反射光レベルより、やや小さめの基準値
と、やや大きめの基準値を設けた比較器により欠陥の有
無を知ることができる。その中でも特に、やや小さめの
基準値を設けた比較器により欠陥の有無を知ることが、
より重要である。
【0016】このとき、記録が同時に進行されているの
でその欠陥が1つの領域内のどの記録信号位置に存在す
るか、例えば、1つの領域を1セクタとしてとらえ、欠
陥存在位置が1セクタ内の同期クロック抽出に必要なV
FO部分か、シンク部分か、リシンク部分か、データ部
分かも記録すべきデータと比較することによって知るこ
とができる。そこで、欠陥の存在のためにその領域が使
用に適さないかの判断基準、(例えばVFO部分の後半
部分に2バイト以上の欠陥があるか、シンク部分に8ビ
ット以上の欠陥があるか、リシンク部分に2箇所以上連
続して欠陥があるか、あるいはデータ部分には15バイ
ト以上の連続した欠陥があるか等)、を設けておき、そ
の判断基準と記録している信号と比較器の出力とを比べ
て判断する判断器によって、欠陥の存在するセクタが使
用に適しているかどうかを判断しながら記録することが
出来る。さらに、記憶器を設けることにより、記録して
いる領域が使用に適さない場合、そこの領域のアドレス
番号を順次記憶することができ、一通りの記録を行った
のち、使用に適さないセクタに記録したデータを交替セ
クタ領域に再記録するが可能となる。
【0017】また、判断基準を厳しくし、使用上支障の
ない領域と、支障の生じる可能性のある疑わしい領域に
分類し、例えば、疑わしい領域のみを確認再生する、あ
るいは、疑わしい領域全てを不良領域とみなし使用しな
い等、各々に応じた動作をさせることによって、大多数
のセクタの確認再生を省略することも可能である。
【0018】以上のように本発明は光磁気用光学ヘッド
に続く記録時の反射光検出器に接続された比較器、判断
器を設けることにより、オーバーライト時に各領域の良
否判定もしくは不良の疑いのある領域の選別が1ビーム
で可能となる。その結果、改めて確認再生を行なう必要
がなくなるか、極めて少ない量の確認再生しか必要がな
くなる。したがって、従来のオーバーライト記録時に於
て記録、確認再生という2工程が必要であったのに対
し、オーバーライトの1工程で一連の記録が完了し、簡
単な光学系で記録に要する時間が約1/2に短縮でき
る。
【0019】
【実施例】以下本発明の一実施例の光磁気記録媒体の記
録再生消去装置およびそれを用いた記録方法について、
図面を参照しながら説明する。
【0020】以下本発明の第1の実施例について図面を
参照しながら説明する。図2は、本発明の第1の実施例
における光磁気ディスクの記録再生消去装置の構成図で
ある。図2に於いて、11は光学ヘッドで、レーザー光
源101、ビーム整形器102、コリメータレンズ10
3、第1ビーム分割器104、対物レンズ105、第2
ビーム分割器106、1/2波長の位相板107、偏光
ビームスプリッタ108によって構成されている。12
は記録時に反射光を検出する検出器で、第1の光電変換
器109、第2の光電変換器110、第1の前置増幅器
112、第2の前置増幅器113、加算増幅器115で
構成されている。また、13は比較器、14は判断器、
15は光磁気ディスクで、111は磁界変調用磁気ヘッ
ド、114は差動増幅器、116はアドレス検出器、1
17は記憶器、118は記録信号選択器、119はレー
ザー駆動器、120は印加磁場駆動器である。また、基
準信号Aは、A1とA2の2つの信号で構成され、A1
は下限基準信号、A2は上限基準信号である。Bは記録
しつつあるデータ信号、B1はクロック信号、Cは加算
信号、Dは不良セクタのアドレス信号、Eはアドレス信
号、Fはサーボ用光信号、Gはデータ再生信号である。
【0021】以上のように構成された光磁気記録媒体の
記録再生消去装置について、以下図2を用いてその動作
を説明する。
【0022】レーザー光源101からは、オーバーライ
ト記録時には高レベルで一定の連続光が出射され、再生
時には低レベルで一定の連続光が出射さる。レーザー光
源101から出射された光はビーム整形器102により
楕円ビームを円形ビームに整形される。更にコリメータ
レンズ103、第1ビーム分割器104、対物レンズ1
05を介し、光磁気ディスク15の記録膜面上に集光さ
れる。ところで、光ビームが集光する記録膜面上には、
磁界変調用磁気ヘッド111により、記録すべきデータ
に基づきプラスとマイナスに変調された磁場が印加磁場
駆動器120により与えられている。なお、光磁気ディ
スク15には、ISO規格フォーマットの3.5インチ
光磁気ディスクを用い、毎分2400回転の回転速度で
記録再生消去を実現している。
【0023】光磁気ディスク15から反射した光は、第
1ビーム分割器104により、光磁気ディスク15への
入射光と分離した後、第2ビーム分割器106により、
サーボ用光信号Fが分離される。その後1/2波長の位
相板107を介し、偏光ビームスプリッタ108によ
り、2つの直交する偏光成分に分離され、それぞれ第1
の光電変換器109、第2の光電変換器110により、
電気信号に変換される。更にそれぞれ別個に設けられた
第1の前置増幅器112、第2の前置増幅器113によ
り増幅された後、差動増幅器114により光磁気データ
再生信号Jを取り出す。一方、加算増幅器115によ
り、ディスク上に設けられた凹凸信号など反射光量の大
小による信号を取り出し、アドレス検出器116により
アドレスを読みとる。尚、ここまでの構成及び動作は、
従来から開示されている磁界変調用の光磁気記録再生装
置と何等変わるところはない。
【0024】加算増幅器115の出力はアドレス検出器
116と共に比較器13へと導かれる。比較器13に
は、図6(a)に示す如く、記録時にデータ記録部から
得られる加算増幅器115のレベルよりやや低めに設定
した下限基準信号A1と、記録時にデータ記録部から得
られる加算増幅器115のレベルよりやや高めに設定し
た上限基準信号A2とが併せて入力される。比較器13
では加算増幅器115の出力を、下限基準信号A1及び
上限基準信号A2と比較することにより、反射率が小さ
くなるディスク上の欠陥、及び反射率が大きくなるディ
スク上の欠陥のいずれの欠陥に対しても認識することが
でき、比較器13の出力として図2(b)に示す出力が
得られる。
【0025】比較器13の出力は、アドレス検出器11
6の出力、記録しつつあるデータB、クロック信号B
1、と共に、判断器14へと導かれる。 判断器14で
は、アドレス検出器116の出力をもとにアドレスの不
良の程度を判定する第1の判断機能、及び比較器13の
出力とクロック信号B1、記録しつつあるデータ信号B
をもとにデータ部の不良の程度を判定する第2の判断機
能を有している。つまり、オーバーライトしながらアド
レスの再生と同時にその良否を判定し、且つデータ部の
良否を判定する。
【0026】本実施例では、不良セクタ判断基準として
は、アドレス部に関し、 1)セクタマークが検出出来ない 2)各セクタ3カ所のアドレスマーク及びアドレスのう
ち、2カ所またはそれ以上の誤りが存在 データ部に関し、 3)3バイトのシンクデータを記録する領域の中で、1
バイトを越える長さで欠陥が存在 4)1バイトずつ39カ所に存在するリシンク領域の中
で、2カ所またはそれ以上の欠陥が存在 5)1つのセクタ内に、総計が6バイトまたはそれ以上
の欠陥が存在 のいづれかに該当するものを、不良セクタとして判断し
ている。
【0027】特に上記の3)4)5)に関しては記録信
号を対照することによって、シンクデータ、リシンクデ
ータ、情報データのどの位置にどれだけの長さで欠陥が
存在するか、明確にすることができる。
【0028】このようにして、判断器14によりオーバ
ーライトしながらセクタの良否を判定することが出来
る。不良と判断されたセクタのアドレス番号は、そこに
記録する予定であったデータと共に順次記憶器117に
蓄えられる。
【0029】このようにしてオーバーライトが完了した
後、予め設けられた交替エリアに不良アドレスに記録す
る予定であったデータをまとめてオーバーライトする。
また、記録信号選択器118は、ディスクに記録すべき
信号が不良セクタに関する情報であるのか、データ信号
であるのかを選択するために設けられている。
【0030】このようにして10枚の光磁気ディスクの
各全面に渡って記録再生した結果、総計121個存在し
た全ての不良セクタが、すべてオーバーライト時に不良
と判定する事が出来、改めて確認再生を行なう必要が無
かった。
【0031】以上のように本実施例によれば記録時の反
射光検出器に接続された比較器、判断器を設けることに
より、一定強度の連続光にて磁界変調オーバーライトを
行なう際に、セクタの良否判定が可能となり、改めて確
認再生を行なう必要がなくなる。その結果、従来の記録
時に於てオーバーライト、確認再生という2工程が必要
であったのに対し、本実施例によれば、1ビームの光ヘ
ッドという簡単な構成で、オーバーライトの1工程のみ
で確認再生と同等の効果を得ることができる。したがっ
て、記録に要する時間がアクセス時間を除いて約1/2
に短縮できる。
【0032】次に、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。本発明の第2の実施例におい
ては、図2に示す第1の実施例における上限基準信号A
2を省いたことを除いて、すべて第1の実施例と同様の
構成である。つまり、磁界変調によるオーバーライトを
行いながら、加算出力Cにより、アドレスの再生と同時
にその良否を判定し、且つデータ部の良否を判定してい
る。このときの良否の判断基準は第1の実施例と同様と
した。
【0033】このような条件の下、下限基準信号A1の
レベルを変化させながら、第1の実施例に用いた10枚
のディスクのデータ部に起因する不良セクタの認識率を
調べた。
【0034】それに先立ち、第1の実施例で確認された
121個の不良セクタの内訳を調べた結果、68セクタ
がセクターマークもしくはアドレス不良で、残り53セ
クタがデータ部の欠陥により、不良セクタとなってい
た。
【0035】ここでは、これらデータ部の欠陥による5
3個の不良セクタについての認識率を、下限基準信号A
1のレベルを変化させながら調べた。その結果を図3に
示す。尚、縦軸は不良セクタの認識率を示し、横軸はピ
ット部を除くデータ部からの加算出力の1回転の平均値
に対する下限基準信号A1のレベルである。
【0036】図3の結果からわかる通り、下限基準信号
A1のレベルを、データ部からの加算出力の平均値に対
し90%以上とすることにより、不良セクタすべてを認
識する事ができる。
【0037】また、記録されるべきデータのなかで、デ
ータ部開始を示すシンクデータ、及びデータのエラー伝
搬を防ぐためのクロックであるリシンクデータは、誤り
訂正上特に重要なデータであるため、これらの信号の
み、厳しくチェックすることも有効である。
【0038】たとえば、判定基準をA11及びA12の
2つ設け、 3)3バイトのシンクデータを記録する領域の中で、1
バイトを越える長さで欠陥が存在 4)1バイトずつ39カ所に存在するリシンク領域の中
で、2カ所またはそれ以上の欠陥が存在 の2項目に対し、判定基準A11のレベルを、データ部
からの加算出力の平均値に対し90%として良否判定を
おこない、 5)1つのセクタ内に、総計が6バイトまたはそれ以上
の欠陥が存在 に対しては、基準信号A12のレベルを、データ部から
の加算出力の平均値に対し50%として先ほどの10枚
のディスクに関して良否判定をおこなった。
【0039】その結果、53個の不良セクタ全てを確認
することができた。つまり、記録すべきデータのシンク
部及びリシンク部を、リシンク間に記録されるデータ部
よりも厳しい基準信号を設定し、チェックすることも有
効である。
【0040】次に、データ部の不良判定基準を第1の実
施例より甘くし、 1)3バイトのシンクデータを記録する領域の中で、1
2ビットを越える長さで欠陥が存在 2)1バイトずつ39カ所に存在するリシンク領域の中
で、2カ所またはそれ以上連続して欠陥が存在 3)1つのセクタ内に、総計が15バイトまたはそれ以
上の欠陥が存在 という不良判定条件で、データ部に起因する不良セクタ
の認識率を調べた。尚、この判定基準は、第1の実施例
よりも甘くなっているが、欠落したリシンクを疑似リシ
ンクで補完することにより、実用上は全く問題ない判定
基準である。
【0041】第1の実施例で確認された53個のデータ
部の不良セクタのうち、上記の判定基準によって不良と
判断されるセクタは17セクタであった。これらデータ
部の欠陥による17個の不良セクタについての認識率
を、下限基準信号A1のレベルを変化させながら調べ
た。その結果を図4に示す。尚、縦軸、横軸は図3と同
様である。
【0042】図4の結果からわかる通り、下限基準信号
A1のレベルを、データ部からの加算出力の平均値に対
し50%以上とすることにより、不良セクタすべてを認
識する事ができる。
【0043】つまり、図3及び図4の結果から、 a)図2における上限基準信号A2は、それを設けるこ
とにより、不良セクタの検出においてより確実性を増す
効果があるが、下限基準信号A1のみであっても充分に
効果を発揮できる、 b)厳しく欠陥管理を行なうためには下限基準信号Bの
レベルは、データ部からの加算出力の平均値に対し90
%以上とすることが望ましい、 c)下限基準信号Bのレベルは、データ部からの加算出
力の平均値に対し、50%以上としても実用上支障はな
い、ことがわかる。尚、下限基準信号A1のレベルは、
1回転中の反射率変動等に対する余裕から、データ部か
らの加算出力の平均値に対し95%以下が望ましい。
【0044】しかしながら、つぎの様な学習方法によっ
て加算出力の平均値を算出すれば、下限基準信号A1の
レベルを、データ部からの加算出力の平均値に対し98
%以下にすることも可能である。その方法は、ディスク
1回転に対し、データ部からの加算出力を多数サンプリ
ングし、オーバーライトを行なうディスク近傍のサンプ
リングのみを抽出して加算出力の平均値を学習する方法
である。例えば、1トラック当り25セクタから成る本
実施例に用いたディスクでは、各セクタのデータ部から
リシンク毎つまり39ポイントの加算出力を抽出し、そ
れを基準にセクタ毎に下限基準信号A1のレベルを変化
させていく。この方法によって、オーバーライトするセ
クタの1つ前のセクタからの加算出力平均値の98%以
下を下限基準信号Bのレベルに設定できる。この方法
は、ディスクを回転させずに製膜した場合に起こりがち
な、ディスクの周方向に対し反射率分布が存在する光磁
気ディスクに対し、特に有効な方法である。
【0045】また、上記とは異なり、ディスクの固体差
による下限基準信号Bのレベル調整を行なわない場合
は、ディスクの反射率バラツキがあるために、下限基準
信号Bのレベルは加算出力の平均値に対し80%以下に
しなくてはならない。
【0046】以上のことをまとめると、データ部からの
加算出力の平均値を、 d)ディスクの周方向、径方向に対し、個別に設定する
場合:下限基準信号A1は、データ部からの加算出力の
平均値に対し、98%以下 e)ディスクの1回転の平均から設定する場合:下限基
準信号A1は、データ部からの加算出力の平均値に対
し、95%以下 f)一義的に設定する場合:下限基準信号A1は、デー
タ部からの加算出力の平均値に対し、80%以下 であることが必要である。
【0047】次に本発明の第3の実施例について説明す
る。本発明の第3の実施例においては、図2に示す第1
の実施例における上限基準信号A2を省き、下限基準信
号A1の代わりに、第1の下限基準信号A11及び第2
の下限基準信号A12を用いたことを除いて、すべて第
1の実施例と同様の構成である。つまり、磁界変調によ
るオーバーライトを行いながら、加算出力Cにより、ア
ドレスの再生と同時にその良否を判定し、且つデータ部
の良否を判定している。このときの良否の判断基準は第
1の実施例と同様とした。また、第1の下限基準信号A
11のレベルは加算出力の平均値に対し、90%とし、
第2の下限基準信号A12のレベルは加算出力の平均値
に対し、50%とした。
【0048】このような条件の下、第1の実施例に用い
た10枚のディスク(合計2,500,000セクタ)
のデータ部に起因する不良セクタを調べた。その結果、
第2の下限基準信号A12のレベルによって不良セクタ
と認識したセクタは39セクタであり、これらのセクタ
は、すべて第1の実施例で不良と認識されたセクタであ
る。
【0049】また、第1の下限基準信号A11のレベル
によって不良セクタと認識したセクタは12,116セ
クタであり、この中に、第1の実施例で不良と認識され
た53セクタ全てが含まれている。この結果は、不良セ
クタの認識の一例である。このように、下限基準信号A
1を低い値に設定すると、検出される不良セクタは確実
に使用上好ましくないセクタである反面、使用上好まし
くないセクタ全てを検出することはできない。一方、下
限基準信号A1を高い値に設定すると、使用上好ましく
ないセクタ全てを検出することができる反面、使用して
も支障の無いセクタまで不良セクタと認識してしまう。
【0050】そこで、判断器14に以下の機能を付加す
る。 a)第2の下限基準信号A12のレベルによって不良と
判定されたセクタはすべて不良セクタ(bad sec
tor)と判定する。 b)第1の下限基準信号A11のレベルによって不良と
判定されたが、第2の下限基準 信号A12のレベルに
よって不良と判定されなかったセクタはdoubtfu
l sectorと し、その場合に限り確認再生を行
なう。 c)第1の下限基準信号A11のレベルによって不良と
判定されなかったセクタはすべて使用可能なセクタ(g
ood sector)とみなし、確認再生を省略す
る。
【0051】判断器14に上述の判定機能を付加して、
第1の実施例に用いた10枚のディスク(合計2,50
0,000セクタ)全面にわたってオーバーライト記録
を行なった。その結果、確認再生を行なったセクタは
2,500,000セクタ中、12,077セクタのみ
であり、これは全セクタの0.5%以下である。つま
り、このような方法により、確認再生に要する時間は、
平均的に0.5%増加するのみであり、しかも確実に使
用に適さないセクタのみを抽出することができる。
【0052】したがって、本実施例によれば、使用上支
障があるか否か疑わしいセクタ(doubtful s
ector)のみを確認再生する方法でも、記録に要す
る時間がアクセス時間を除いて約1/2に短縮できると
いう効果に変わりはない。
【0053】また、上記の第2の下限基準信号A12を
省き、第1の下限基準信号A11のレベルによって不良
と判定されたセクタすべてを確認再生した結果、確認再
生を行なったセクタは2,500,000セクタ中、1
2,116セクタのみであり、全セクタの0.5%以下
である。したがって、第1の実施例では、使用しても支
障のないセクタ(good sector)とそれ以外
の2つに判断されているが、不良と判定されたセクタ、
つまりgood sector以外のセクタのみ、確認
再生を行なうことも有効である。
【0054】次に本発明の第4の実施例について図面を
参照しながら説明する。図5は、本発明の第4の実施例
における光磁気ディスクの記録再生消去装置の構成図で
ある。図5に於て、11は光学ヘッドで、レーザー光源
101、ビーム整形器102、コリメータレンズ10
3、第1ビーム分割器104、対物レンズ105、第2
ビーム分割器106、1/2波長の位相板107、偏光
ビームスプリッタ108によって構成されている。12
は記録時に反射光を検出する検出器で、第1の光電変換
器109、第2の光電変換器110、第1の前置増幅器
112、第2の前置増幅器113、加算増幅器115で
構成されている。また、13は比較器、14は判断器、
15は光磁気ディスクで、111は磁界変調用磁気ヘッ
ド、114は差動増幅器、116はアドレス検出器、1
17は記憶器、118は記録信号選択器、119はレー
ザー駆動器、121は初期化用磁気ヘッド、122はサ
ンプリング器である。また、基準信号Aは、A1とA2
の2つの信号で構成され、A1は下限基準信号、A2は
上限基準信号である。Bは記録しつつあるデータ信号、
B1はクロック信号、Cは加算信号、Dは不良セクタの
アドレス信号、Eはアドレス信号、Fはサーボ用光信
号、Gはデータ再生信号である。
【0055】以上のように構成された光磁気記録媒体の
記録再生消去装置について、以下図5を用いてその動作
を説明する。
【0056】レーザー光源101からは、記録すべきデ
ータに基づき高レベルと低レベルに変調された変調光
が、再生時には前期低レベルより更に低いレベルで一定
の連続光が出射さる。レーザー光源101から出射され
た光はビーム整形器102により楕円ビームを円形ビー
ムに整形され、更にコリメータレンズ103、第1ビー
ム分割器104、対物レンズ105を介し、光磁気ディ
スク15の記録膜面上に集光される。ところで、光ビー
ムが集光する記録膜面上には、バイアス用磁気ヘッド1
11により、300oeで一定の磁界が与えられ、別の
位置には初期化用の磁気ヘッド122により、3Koe
で逆向きの一定磁界が与えられている。なお、光磁気デ
ィスク15には、実施例1と同様、ISO規格フォーマ
ットの90mm光磁気ディスクを用い、毎分2400回
転の回転速度で記録再生消去を実現している。
【0057】光磁気ディスク15から反射した光は第1
ビーム分割器104により、光磁気ディスク15への入
射光と分離した後、第2ビーム分割器106により、サ
ーボ用光信号Fが分離され、その後1/2波長の位相板
107を介し、偏光ビームスプリッタ108により、2
つの直交する偏光成分に分離され、それぞれ第1の光電
変換器109、第2の光電変換器110により、電気信
号に変換される。更にそれぞれ別個に設けられた第1の
前置増幅器112、第2の前置増幅器113により増幅
された後、差動増幅器114により光磁気データ再生信
号Gを取り出す。一方、加算増幅器115により、ディ
スク上に設けられた凹凸信号など反射光量の大小による
信号を取り出し、アドレス検出器116によりアドレス
を読みとる。尚、ここまでの構成及び動作は、従来から
開示されている光変調用の光磁気記録再生装置と何等変
わるところはない。
【0058】加算増幅器115の出力はアドレス検出器
116と共にサンプリング器122へと導かれる。サン
プリング器122では、光変調オーバーライト時の低パ
ワーレベル時点のみあるいは高パワー点灯時のいずれか
一方のみをサンプリングし、その出力が比較器13へと
導かれる。尚、ここではサンプリング器122により、
光変調オーバーライト時の低パワーレベル時点のみをサ
ンプリングしている。
【0059】比較器13には、図6(a)に示す如く、
消去時にデータ記録部から得られる加算増幅器115の
レベルよりやや低めに設定した下限基準信号A1と、や
や高めに設定した上限基準信号A2とが併せて入力され
る。比較器13では加算増幅器115の出力を、下限基
準信号A1及び上限基準信号A2と比較することによ
り、反射率が小さくなるディスク上の欠陥、及び反射率
が大きくなるディスク上の欠陥のいづれの欠陥に対して
も認識することができ、比較器13の出力として図6
(b)に示す出力が得られる。
【0060】比較器13の出力は、アドレス検出器11
6の出力、記録しつつあるデータB、クロック信号B
1、と共に、判断器14へと導かれる。判断器14で
は、アドレス検出器116の出力をもとにアドレスの不
良の程度を判定する第1の判断機能、及び比較器13の
出力とクロック信号B1、記録しつつあるデータ信号B
をもとにデータ部の不良の程度を判定する第2の判断機
能を有している。つまり、オーバーライトしながらアド
レスの再生と同時にその良否を判定し、且つデータ部の
良否を判定する。本実施例では、不良セクタ判断基準と
しては、第1の実施例と同様の基準とした。
【0061】このようにして、オーバーライトしながら
セクタの良否を判定することが出来、不良と判断された
セクタのアドレス番号は、そこに記録する予定であった
データと共に順次記憶器117に蓄えられる。
【0062】このようにしてオーバーライトが完了した
後、予め設けられた交替エリアに不良アドレスに記録す
る予定であったデータをまとめてオーバーライトする。
また、記録信号選択器118は、ディスクに記録すべき
信号が不良セクタに関する情報であるのか、データ信号
であるのかを選択するために設けられている。
【0063】このようにして実施例1と同様の10枚の
光磁気ディスクの各全面に渡って記録再生した結果、総
計121個存在した全ての不良セクタが、すべてオーバ
ーライト時に不良と判定する事が出来、改めて確認再生
を行なう必要が無かった。
【0064】以上のように本実施例によれば加算増幅器
に接続されたサンプリング器、比較器、判断器を設ける
ことにより、強度が変調された光にてオーバーライトを
行なう際に、セクタの良否判定が可能となり、改めて確
認再生を行なう必要がなくなる。その結果、従来の記録
時に於てオーバーライト、確認再生という2工程が必要
であったのに対し、本実施例によれば、オーバーライト
の1工程で一連の記録が完了し、記録に要する時間がア
クセス時間を除いて約1/2に短縮できる。
【0065】なお、第3の実施例に於いては、光変調に
於いて低パワー照射の時点の加算増幅器出力をサンプリ
ングしたが、高パワー照射の時点の加算増幅器出力をサ
ンプリングしても、本実施例と全く同様の効果が得られ
る。
【0066】なお、第3の実施例に於いては、光変調オ
ーバーライト時について示したが、通常のディスクに於
ける記録時についても、本実施例と全く同様の効果が得
られる。
【0067】以下本発明の第5の実施例について説明す
る。第5の実施例は、図2に示す第1の実施例と同様の
記録再生消去装置を用い、オーバーライトしながらセク
タの良否を判定するところまでは第1の実施例と全く同
様で、オーバーライト中に使用に適さないセクタと認め
られた場合には、不良セクタへの記録データを次のセク
タに再記録し、順次繰り下げて記録を行う方式を採用し
ている。そのとき、不良と判断されたセクタのアドレス
番号は順次記憶器119に蓄えられる。
【0068】このようにしてオーバーライトが完了した
後、予めディスクの最内周部分、最外周部分に設けられ
た管理領域にそれぞれ不良セクタのアドレス番号を記録
する。
【0069】このようにして第1の実施例と同じ10枚
の光磁気ディスクの各全面に渡って記録再生した結果、
総計121個存在した全ての不良セクタが、すべてオー
バーライト時に不良と判定する事が出来、すべてが不良
セクタとしてディスクの最内周部分、最外周部分に設け
られた管理領域にそのアドレス番号を登録することがで
きた。
【0070】以上のように本実施例は、不良セクタへの
記録データを次のセクタに再記録し、順次繰り下げて記
録を行い、不良セクタのアドレス番号のみをディスクの
管理領域に記録する方法に対しても有効である。この方
法に於いても第1の実施例と同様、加算増幅器に接続さ
れた比較器、判断器を設けることにより、一定強度の連
続光にて磁界変調オーバーライトを行なう際に、セクタ
の良否判定が可能となり、改めて確認再生を行なう必要
がなくなる。その結果、従来の記録時に於てオーバーラ
イト、確認再生という2工程が必要であったのに対し、
本実施例によれば、オーバーライトの1工程で一連の記
録が完了し、記録に要する時間がアクセス時間を除いて
約1/2に短縮できる。
【0071】以下本発明の第6の実施例について説明す
る。第6の実施例は、図2に示す記憶器117を省いた
ことを除いて第1の実施例と同様の記録再生消去装置を
用いている。オーバーライトしながらセクタの良否を判
定するところまでは第2の実施例と全く同様で、オーバ
ーライト中に使用に適さないセクタと認められた場合に
は、不良セクタの末尾に不良セクタであることを示す識
別信号を記録し、さらに不良セクタに記録すべきデータ
を次のセクタに再記録し、以下順次繰り下げて記録を行
う方式を採用している。そのとき、実施例1および2と
異なり、不良と判断されたセクタのアドレス番号および
データは記憶器117に蓄えられることはない。
【0072】このようにして10枚の光磁気ディスクの
各全面に渡って記録再生した結果、総計121個存在し
た全ての不良セクタが、すべてオーバーライト時に不良
と判定する事が出来た。また、その不良セクタすべての
末尾に不良セクタであることを示す識別信号が記録され
た。
【0073】再生時には、セクタの末尾に不良セクタで
あることを示す識別信号が検出された場合には、そのセ
クタから読み込んだデータのみをクリアし、引き続き次
のセクタからのデータを再生する再生方法により、あた
かも不良セクタが存在していなかったかの如く、記録さ
れたデータを再生することができる。
【0074】以上のように本実施例は、不良セクタの末
尾に不良であることを識別する信号を記録し、不良セク
タへ記録すべきデータを次のセクタに再記録し、順次繰
り下げて記録を行う方法に対しても有効である。この方
法に於いても第1の実施例と同様、加算増幅器に接続さ
れた比較器、判断器を設けることにより、一定強度の連
続光にて磁界変調オーバーライトを行なう際に、セクタ
の良否判定が可能となり、改めて確認再生を行なう必要
がなくなる。その結果、従来の記録時に於てオーバーラ
イト、確認再生という2工程が必要であったのに対し、
本実施例によれば、オーバーライトの1工程で一連の記
録が完了し、記録に要する時間がアクセス時間を除いて
約1/2に短縮できる。
【0075】ところで、不良判定基準を厳しく設定する
と、使用上問題になるセクタ以外に、使用上支障の無い
セクタも相当数不良セクタとしてカウントされてしま
う。第3の実施例によると、不良と判定されたセクタ総
数12,116のうち、使用上問題となるセクタは、僅
か53セクタで、実に200倍以上のセクタを不良と判
定している。
【0076】仮に、これらをすべて不良セクタとして取
り扱い、そこに記録されるべきデータを、予め設けられ
た交代領域に記録するならば、それに見合う交代領域を
予め確保しておく必要がある。不良と判定された12,
116セクタは、ディスク10枚の合計であり、平均的
にはディスク1枚当り約1200セクタの欠陥である。
しかしながら、交代領域の確保はディスクバラツキの最
悪を考慮しなくてはならない。したがって、全容量の5
%〜10%程度の交代領域を予め確保する事が必要であ
る。ところが、第5、第6の本実施例によれば交代領域
を予め確保する必要がなく、不良と判定された12,1
16セクタ全てを不良セクタと判定しても、不良セクタ
の分だけの容量減となり、平均的には僅か0.5%以下
の容量の損失にしかならない。
【0077】つまり、第5、第6の実施例は、不良判定
条件を厳しくし、実際に使用に適さないかどうかは別に
して、使用に適さない疑いのあるセクタ(doubtf
ulsector)は確認再生せずにすべて不良セクタ
として取り扱う場合に優れた手段である。
【0078】なお、いづれの実施例に於いても、光学系
としては、従来から示されている典型的な光学系を用い
た。しかしながら、本発明の本質は、記録時に反射光量
の変化により欠陥の有無を認識し、それが致命的なもの
であるかどうかを記録信号と対応させながら判断するも
のであり、したがって光量変動が検出できる光磁気光学
ヘッドであればいづれの光磁気光学ヘッドにも適用でき
る。特に電気的に十分な帯域さえ確保されていれば、サ
ーボ信号から欠陥の有無を判定することも出来る。な
お、アドレスの欠陥に対しては、アドレスを読みとって
良否を判定するので、アドレスリード時は一定の連続光
であればよく、記録消去時のように高レベルのパワー設
定でも、再生時のように低レベルのパワー設定でもいづ
れでもよい。
【0079】なお、いづれの実施例に於いても、ISO
規格のフォーマットの90mmディスクを用いたが、ハ
ードセクタ/ソフトセクタ、連続溝/サンプルフォーマ
ット、CLV/CAV等に関わらず、記録時または消去
時に反射光量変化により欠陥の有無を判定することが出
来るので本発明は有効である。
【0080】なお、不良セクタの判断基準は実施例に限
られるものでなく、例えばインターリーブ当り3バイト
以上の欠陥が存在するセクタを不良セクタとするなど、
ディスクの使用用途、種類、サイズ等により変更する等
が考えられ、種々の判断基準に対しても本発明は有効で
ある。
【0081】なお、いづれの実施例においても、アドレ
ス信号と反射光量の変動とによってセクタの良否を判定
したが、それに加え、フォーカスサーボ、トラッキング
サーボ等のエラー信号異常をも検出し、その情報をも併
せて不良セクタ判定することも効果的である。
【0082】図7の構成図に示す如く、フォーカスエラ
ー信号、トラッキングエラー信号の各サーボ信号に対
し、各々を基準値と比較して異常を検出する検出器16
を付加し、異常部と認められた領域はすべて不良領域と
みなした。この結果、基板の光投入面側に80μm以上
の大きさで存在する欠陥に起因する不良セクタが存在す
るディスクを用いてオーバーライトした結果、これらの
欠陥は反射光異常としては検出されなかったが、サーボ
エラー信号の異常として不良セクタと認識することが出
来た。従って、本発明にたいし、アドレス信号と反射光
量の変動とによるセクタの良否の判定に加え、フォーカ
スサーボ、トラッキングサーボ等のエラー信号異常をも
検出し存在この方法は有効である。
【0083】なお、いづれの実施例においても、アドレ
ス信号と反射光量の変動とによってセクタの良否を判定
したが、それに加え、レーザー出力モニタによりレーザ
ーの出力異常をも検出し、その情報をも併せて不良セク
タ判定することも効果的である。
【0084】
【発明の効果】以上のように本発明は光磁気用光学系に
続く加算増幅器に接続された比較器、判断器を設けるこ
とにより、従来の1ビームの光学系で、記録時にセクタ
の良否判定が可能となり、改めて確認再生を行なう必要
はなくなるか、あるいは非常にまれな場合のみの確認再
生だけでよい。その結果、従来のオーバーライトでは、
オーバーライト、確認再生という2工程が必要であった
のに対し、本実施例によれば、オーバーライトの1工程
で一連の記録が完了し、記録に要する時間がアクセス時
間を除いて1/2に短縮できる。
【0085】また、不良セクタに対する交替領域への記
録が都度行なう必要がなく、記録前あるいは記録後にま
とめて行なうことが出来、交替領域へのアクセスのため
に多くの時間が費やされることがない。
【0086】また、単に記録に要する時間が短縮される
のみでなく、使用しながらロスタイムなしに不良セクタ
の管理が出来るるので、ディスクの使用前に多大の時間
を費やして不良セクタの検査をする必要が無くなる等の
優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光磁気ディスクの記録再生消去装
置の基本構成図
【図2】同第1の実施例に於ける光磁気ディスクの記録
再生消去装置のブロック図
【図3】同第2の実施例に於ける1つの判定基準に基づ
く光磁気ディスクの不良セクタ認識率を示す特性図
【図4】同第2の実施例に於ける別の判定基準に基づく
光磁気ディスクの不良セクタ認識率を示す特性図
【図5】同第4の実施例に於ける光磁気ディスクの記録
再生消去装置のブロック図
【図6】比較器における入出力の信号波形図
【図7】本発明による他の実施例に於ける光磁気ディス
クの記録再生消去装置の基本構成図
【符号の説明】
11 光学ヘッド 12 (記録時に反射光を検出する)検出器 13 比較器 14 判断器 15 光磁気ディスク 16 サーボ異常検出器 101 レーザー光源 102 ビーム整形器 103 コリメータレンズ 104 第1ビーム分割器 105 対物レンズ 106 第2ビーム分割器 107 1/2波長の位相板 108 偏光ビームスプリッタ 109 第1の光電変換器 110 第2の光電変換器 111 磁界変調用磁気ヘッド 112 第1の前置増幅器 113 第2の前置増幅器 114 差動増幅器 115 加算増幅器 116 アドレス検出器 117 記憶器 118 記録信号選択器 119 レーザー駆動器 120 印加磁場駆動器 121 初期化用磁気ヘッド 122 サンプリング器 A 基準信号 A1 下限基準信号 A2 上限基準信号 B 記録しつつあるデータ信号 B1 クロック信号 C 加算信号 D 不良セクタのアドレス信号 E アドレス信号 F サーボ用光信号 G データ再生信号 H サーボ異常検出信号

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを用いて光磁気ディスクへ記録す
    る場合に、記録ビームの反射光を検出する検出器と、記
    録中に前記反射光と基準値を比較するすることにより、
    前記反射光の異常部分を検出する比較器と、前記比較器
    により検出された前記異常部分と、前記異常部分へ記録
    すべきデータとを対照しつつ、記録しながら使用しても
    全く支障のない領域と、それ以外の領域とを選別する判
    断器とを備えたことを特徴とする光磁気記録媒体の記録
    再生消去装置。
  2. 【請求項2】判断器が、比較器により検出された異常部
    分と、この異常部分へ記録すべきデータとを対照しつ
    つ、記録しながら使用しても全く支障のない領域(以
    下、Good Area)であるか、使用した場合に支
    障を生ずる恐れのある領域(以下、Doubtful
    Area)であるかを判断する判断器であることを特徴
    とする請求項1記載の光磁気記録媒体の記録再生消去装
    置。
  3. 【請求項3】記録中に、Doubtful Areaと
    判断した場合には、その領域はすべて使用不可領域(以
    下、Bad Area)とみなすことを特徴とする請求
    項2記載の光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  4. 【請求項4】n番目の領域への記録動作中に前記判断器
    によりDoubtful Areaと認められた場合に
    は、n番目の領域への記録データをn+1番目の領域に
    再記録し、以下順次繰り下げて記録を行うことを特徴と
    する請求項3記載の光磁気記録媒体の記録再生消去装
    置。
  5. 【請求項5】基準値が光磁気記録媒体のピット部を除く
    データ記録部からの平均反射強度をもとに算出されるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光磁気記録媒体の記録再
    生消去装置。
  6. 【請求項6】基準値が平均反射光強度に対し0.5以上
    0.95以下であることを特徴とする請求項5記載の光
    磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  7. 【請求項7】光磁気記録媒体のピット部を除くデータ記
    録部からの反射強度をサンプリングし、記録している近
    傍の平均反射光強度を算出し、前記反射率強度をもとに
    前記基準値が算出されることを特徴とする請求項2記載
    の光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  8. 【請求項8】基準値が平均反射光強度に対し0.5以上
    0.98以下であることを特徴とする請求項7記載の光
    磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  9. 【請求項9】基準値が少なくとも第1の基準値と第2の
    基準値とによって構成され、判断器が前記第1の基準値
    との比較により検出された異常部分と、この異常部分へ
    記録すべきデータとを対照しつつ、その領域が使用して
    も全く支障のない領域(Good Area)である
    か、使用した場合に支障を生ずる恐れのある領域(Do
    ubtful Area)であるかを判断すると共に、
    前記第2の基準値との比較により検出された異常部分
    と、この異常部分へ記録すべきデータとを対照しつつ、
    その領域が使用した場合に支障を生ずる恐れのある領域
    (Doubtful Area)であるか、確実に使用
    不可領域(Bad Area)となる領域であるかを判
    断することにより、Good Area、Doubtf
    ul Area、Bad Areaの3種類のケースの
    いづれであるかを判断する判断器であることを特徴とす
    る請求項1記載の光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  10. 【請求項10】記録中に、Doubtful Area
    と判断した場合には、その領域のみ選択的に確認再生す
    ることを特徴とする請求項2または9記載の光磁気記録
    媒体の記録再生消去装置。
  11. 【請求項11】記録中に、Doubtful Area
    と判断した場合には、その領域のみ選択的に確認再生
    し、確認再生の結果、Bad Areaと認められた領
    域への記録データ及びアドレス情報を一次的に記憶する
    記憶器と、前記Bad Areaと認められた領域への
    記録データ及びアドレス情報を、予め設けられた交替領
    域に再記録することを特徴とする請求項10記載の光磁
    気記録媒体の記録再生消去装置。
  12. 【請求項12】第1の基準値が平均反射光強度に対し
    0.9以上であり、第2の基準値が平均反射光強度に対
    し0.5以下であることを特徴とする請求項10記載の
    光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  13. 【請求項13】記録中にサーボ信号の異常を検出するサ
    ーボ異常検出器を備え、判断器が、比較器により検出さ
    れた異常部分と、この異常部分へ記録すべきデータとを
    対照することに加え、サーボ異常領域をも参照しつつ、
    記録しながら使用しても全く支障のない領域と、それ以
    外の領域とを選別する判断器であることを特徴とする請
    求項1記載の光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  14. 【請求項14】一定強度の連続したレーザー光照射によ
    り記録が行なわれる光磁気記録媒体の記録再生消去装置
    において、記録時にアドレスを検出するアドレス検出器
    と、光磁気記録媒体からの反射光の強度変化を検出する
    検出器と、前記検出器の出力レベルを少なくとも1つの
    基準値と比較する比較器と、前記比較器の出力異常をも
    とに、記録すべきデータとを対照することにより、その
    領域が使用しても全く支障のない領域であるか、それ以
    外の領域であるかを判断する判断器とを備えたことを特
    徴とする光磁気記録媒体の記録再生消去装置。
  15. 【請求項15】高パワーと低パワーに変調されたレーザ
    ー光照射により記録が行なわれる光磁気記録媒体の記録
    再生消去装置において、記録時にアドレスを検出するア
    ドレス検出器と、光磁気記録媒体からの反射光の強度変
    化を検出する検出器と、変調したレーザー光のある所定
    のパワー点灯時のみの反射光の出力レベルをサンプリン
    グするサンプリング器と、前記検出器の出力レベルを少
    なくとも1つの基準値と比較する比較器と、前記比較器
    の出力異常をもとに、記録データとを対照することによ
    り、その領域が使用しても全く支障のない領域(Goo
    dArea)であるか、それ以外の領域であるかを判断
    する判断器とを備えたことを特徴とする光磁気記録媒体
    の記録再生消去装置。
  16. 【請求項16】基準値は第1の基準値と、この第1の基
    準値よりも反射光量の変動に対して許容度の大きい第2
    の基準値であり、記録すべきデータの中で、データ開始
    信号およびデータ途中の区切りのクロック信号を前記第
    1の基準値と比較し、データ途中の区切りのクロック信
    号間に記録されるデータを前記第2の基準値と比較する
    ことを特徴とする請求項1記載の光磁気記録媒体の記録
    再生消去装置。
JP24158392A 1991-09-17 1992-09-10 光磁気記録媒体の記録再生消去装置 Pending JPH05210889A (ja)

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