JPH05209685A - シール装置 - Google Patents

シール装置

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Publication number
JPH05209685A
JPH05209685A JP1702792A JP1702792A JPH05209685A JP H05209685 A JPH05209685 A JP H05209685A JP 1702792 A JP1702792 A JP 1702792A JP 1702792 A JP1702792 A JP 1702792A JP H05209685 A JPH05209685 A JP H05209685A
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JP
Japan
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ring
seal ring
seal
cylinder
sealing device
Prior art date
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Application number
JP1702792A
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English (en)
Inventor
Masahiko Takahashi
政彦 高橋
Toru Kuriyama
透 栗山
Hideki Nakagome
秀樹 中込
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ピストンとシリンダとの間の隙間を無潤滑で、
しかも広い温度範囲に亘って良好にシールするシール装
置を提供する。 【構成】ピストン(ディスプレーサ)19の外周面に形
成された環状溝27内にそれぞれが樹脂系の材料で形成
された有端形のアウターシールリング28,29が軸方
向に2段積み重ね状態に装着され、これらの内側にピス
トンを構成している材料の熱収縮率に近い熱収縮率の材
料で形成された有端形のインナーシールリング30が装
着され、その内側に有端形のコイルばねリング31が装
着されている。インナーシールリング30の軸方向の厚
みは、環状溝27の幅に対して±50μmに設定されてい
る。コイルばねリング31はインナーシールリング30
を介してアウターシールリング28,29をシリンダ1
5の内周面に押付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダとピストンと
の間に存在する隙間を無潤滑でシールするシール装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダとピストンとの間に存在する隙
間をシールするシール装置には種々のタイプがある。こ
れらのシール装置の多くは、摺動部を潤滑油で潤滑する
方式を採用している。
【0003】しかし、シリンダとピストンを必要とする
装置の中には、シール装置で使われる潤滑油を好まない
ものがある。このような装置の代表的なものとして、ヘ
リウムガスを冷媒として用いる極低温冷凍機をあげるこ
とができる。この極低温冷凍機では、シール部に潤滑油
を使用すると、ヘリウムガスの汚染を招くばかりか、凍
結による動作不良を招く。したがって、このような装置
では潤滑油を使用できない。
【0004】このため、ヘリウムガスを冷媒として用い
る極低温冷凍機では、通常、図14に示すように、シリ
ンダ101とピストン(ディスプレーサ)102との間
に存在する隙間103を無潤滑タイプのシール装置10
4でシールするようにしている。
【0005】シール装置104は、図15および図16
に示すように、ピストン102の外周面に形成された環
状溝105内に、外周面がシリンダ101の内周面に接
触するように樹脂製で、有端形のシールリング106を
装着するとともに、シールリング106の内側に、この
シールリング106をシリンダ101の内周面へ押付け
るための有端形のばねリング107を装着したものとな
っている。シールリング106の両端部には図17に示
すように、両端部相互を半径方向に重ね合わせるための
合い口部108が形成されている。
【0006】しかしながら、上記のように構成されたシ
ール装置104にあっては、極低温下においてシールリ
ング106が熱収縮すると、合い口部108の特に周方
向の密着度が悪化し易く、この合い口部108からのヘ
リウムガスの漏れ量が増加して冷却ステージの温度上昇
を招く問題があった。
【0007】そこで、このような問題を解決するため
に、最近、前記環状溝105内に軸方向に2段積み重ね
状態に樹脂系の材料で形成された有端形の第1、第2の
シールリングを装着するとともに、上記第1、第2のシ
ールリングの内側に樹脂系の材料で形成された有端形の
第3のシールリングを装着し、さらに上記第3のシール
リングの内側に上記第3のシールリングを介して上記第
1、第2のシールリングをシリンダの内周面に押し付け
る有端形のコイルばねリングを装着してなるシール装置
が提案された。
【0008】このシール装置では3つのシールリングを
前記のような関係に配置しているので、各シールリング
の切れ目を周方向に、たとえば120度離すとともに環
状溝内で各シールリングが軸方向に移動しない寸法関係
を選択しておけば、たとえ熱収縮で各シールリングの切
れ目の幅が変化した場合でも、各切れ目を各シールリン
グで完全に塞ぐことができ、あたかも切れ目の無いシー
ルリングを使用しているような形態となる。
【0009】しかしながら、上記のように構成されたシ
ール装置にあっても、実際に極低温冷凍機に組込むと、
シールリングが軸方向に熱収縮し、これが原因してシー
ルリングと環状溝の側壁との間に隙間ができ、漏れ量を
ある程度以下に減らすことができない。このため、冷凍
能力の向上が抑えられてしまう問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の無潤
滑タイプのシール装置では、たとえば極低温下において
使用すると、シールリングの軸方向への熱収縮が原因し
て良好なシール性能が得られない問題があった。
【0011】そこで本発明は、構造の複雑化を招くこと
なく、しかも極低温下で使用した場合でも良好なシール
性能を発揮するシール装置を提供することを目的として
いる。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の発明に係るシール装置では、ピスト
ンの外周面に形成された環状溝と、それぞれが樹脂系の
材料で形成されて前記環状溝内に軸方向に2段積み重ね
状態に装着された有端形の第1,第2のシールリング
と、前記ピストンを構成している材料の熱収縮率に近い
熱収縮率の材料で形成されて前記第1,第2のシールリ
ングの内側に装着された有端形の第3のシールリング
と、この第3のシールリングの内側に装着されて上記第
3のシールリングを介して前記第1,第2のシールリン
グをシリンダの内周面に押し付ける有端形のコイルばね
リングとを備えている。
【0013】また、本発明の第2の発明に係るシール装
置では、ピストンの外周面に形成された環状溝と、それ
ぞれが樹脂系の材料で形成されて前記環状溝内に軸方向
に2段積み重ね状態に装着された有端形の第1,第2の
シールリングと、これら第1,第2のシールリングの内
側に装着されるとともに軸心線に対して傾斜させたテー
パ状の内周面を持つ有端形の第3のシールリングと、帯
状の金属板を螺旋状に巻回して形成されるとともに前記
第3のシールリングの内側に装着されて上記第3のシー
ルリングを介して前記第1,第2のシールリングをシリ
ンダの内周面に押し付ける有端形のコイルばねリングと
を備えている。
【0014】
【作用】第1の発明に係るシール装置では、第3のシー
ルリングがピストンを構成している材料の熱収縮率に近
い熱収縮率の材料で形成されている。たとえば、ピスト
ンがベークライト(商品名)等のフェノール樹脂で形成
されているときには、フェノール樹脂の熱収縮率に近い
熱収縮率の材料、たとえばポリクロロトリフルオロエチ
レンで形成された第3のシールリングが組込まれる。し
たがって、極低温下においても第3のシールリングと環
状溝の側壁との間の隙間の拡がりは、僅かな量に抑えら
れる。このため、極低温下において使用してもシール装
置を介しての漏れ量を少なくできる。
【0015】また、第2の発明に係るシール装置では、
第3のシールリングの内周面が軸心線に対して傾斜した
テーパ面に形成されている。したがって、コイルばねリ
ングから与えられた押し付け力は、第3のシールリング
を介して第1、第2のシールリングをシリンダの内面に
押し付ける力と、第3のシールリングを環状溝の一方の
側壁内面へ押し付ける力とに分かれる。
【0016】すなわち、第3のシールリングの内面と軸
心線となす角度をθ度、コイルばねリングの押し付け力
をF、第3のシールリングと第1、第2のシールリング
との間の摩擦係数をμとすると、第1、第2のシールリ
ングをシリンダ内面へ押し付けようとする摩擦力はμF
cos θとなり、第3のシールリングを環状溝の一方の側
壁内面への押し付け力はFsin θとなる。したがって、 μFcos θ<Fsin θ …(1) θ>arctanμ …(2) の関係を満たすようにθを設定しておくと、極低温下に
おいて第3のシールリングが軸方向に熱収縮しても、こ
の第3のシールリングを環状溝の一方の側壁内面へ常に
押し付けることができるので、隙間の発生を防止でき、
漏れ量を少なくできる。なお、シールリングを四弗化エ
チレンで形成した場合、この材料の摩擦係数μは0.2
程度であるので、θは15度以上となる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明の第1の実施例に係るシール装置を
組み込んだギホード・マクマホン形冷凍機が示されてい
る。
【0018】この冷凍機は、大きく別けて、コールドヘ
ッド1と、冷媒ガス導排出系2とで構成されている。コ
ールドヘッド1は、閉じられたシリンダ11と、このシ
リンダ11内に往復動自在に収容されたピストン、すな
わちディスプレーサ12と、このディスプレーサ12に
対して往復動に必要な動力を与えるモータ13とで構成
されている。
【0019】シリンダ11は、大径の第1シリンダ14
と、この第1シリンダ14に同軸的に接続された小径の
第2シリンダ15とで構成されている。そして、第1シ
リンダ14と第2シリンダ15との境界壁部分で第1段
冷却ステージ16が構成され、また第2シリンダ15の
先端壁部分で第1段冷却ステージ16より低温の第2段
冷却ステージ17が構成されている。
【0020】第1シリンダ14および第2シリンダ15
は、ステンレス鋼系の材料で形成されている。この実施
例の場合、第1および第2シリンダ14,15の内周面
で、後述するシール装置25,26のシールリングに摺
接する部分にはイオン窒化処理が施されており、また上
記摺接する部分は面精度が3.2μm以下に仕上げられ
ている。
【0021】ディスプレーサ12は、第1シリンダ14
内を往復動する第1ディスプレーサ18と、第2シリン
ダ15内を往復動する第2ディスプレーサ19とで構成
されている。これら第1、第2ディスプレーサ18,1
9は、それぞれ商品名ベークライトで代表されるフェノ
ール樹脂で形成されている。そして、第1ディスプレー
サ18と第2ディスプレーサ19とは、連結機構20に
よって軸方向に連結されている。第1ディスプレーサ1
8の内部には、軸方向に延びる流体通路21が形成され
ており、この流体通路21には銅メッシュ等で形成され
た蓄冷材22が収容されている。同様に、第2ディスプ
レーサ19の内部にも軸方向に延びる流体通路23が形
成されており、この流体通路23には鉛の球などで形成
された蓄冷材24が収容されている。
【0022】第1ディスプレーサ18の外周面と第1シ
リンダ14の内周面との間および第2ディスプレーサ1
9の外周面と第2シリンダ15の内周面との間には、そ
れぞれシール装置25、26が装着されている。
【0023】シール装置25、26は、たとえばシール
装置26を代表して示すと、図2から図5に示すように
構成されている。すなわち、シール装置26は、第2デ
ィスプレーサ19の外周面に形成された環状溝27と、
この環状溝27内に軸方向に2段構成に、かつ外周面を
第2シリンダ15の内周面に接触させて装着された有端
形のアウターシールリング28,29と、このアウター
シールリング28,29の内側に装着された有端形のイ
ンナーシールリング30と、このインナーシールリング
30の内側に装着されてインナーシールリング30を介
してアウターシールリング28、29を第2シリンダ1
5の内周面へ押付ける有端形のコイルばねリング31と
で構成されている。
【0024】アウターシールリング28,29は四弗化
エチレンにポリイミド樹脂を添加した材料で形成されて
いる。またインナーシールリング30は第2ディスプレ
ーサ19を構成しているフェノール樹脂の熱収縮率に近
い熱収縮率を有した材料であるポリクロロトリフルオロ
エチレンで形成されている。アウターシールリング2
8,29およびインナーシールリング30は、外周面、
内周面および軸方向の両端面の面精度が30μm以下に
仕上げられている。アウターシールリング28,29
は、軸方向の厚みがそれぞれ等しく、半径方向の厚みも
それぞれ等しく形成されている。インナーシールリング
30は、アウターシールリング28,29の軸方向の厚
みの和と等しい軸方向の厚みに形成されている。そし
て、インナーシールリング30の軸方向の厚みは、常温
下において、環状溝27の軸方向の幅に対して、±50μ
mの寸法精度に設定されている。上記のように形成され
たアウターシールリング28,29およびインナーシー
ルリング30は、図5に示すように、両端間に僅かの距
離Rの切れ目32(33,34)を設けた状態で、かつ
各切れ目32,33,34が図2に示すように周方向に
ほぼ120 度離れるようにして環状溝27内に装着されて
いる。
【0025】コイルばねリング31は、図4に示すよう
に、ステンレス鋼製の薄い帯状部材35を螺旋状に巻回
して形成されている。このコイルばねリング31は、5
〜60kgf/cm2 の力でインナーシールリング30を介し
てアウターシールリング28,29をシリンダの内周面
に押付けている。
【0026】第1ディスプレーサ18の図中上端は、連
結ロッド36、スコッチヨークあるいはクランク軸37
を介してモータ13の回転軸に連結されている。したが
って、モータ13の回転軸が回転すると、この回転に同
期してディスプレーサ12が図中実線矢印38で示すよ
うに往復動する。
【0027】第1シリンダ14の側壁上部には冷媒ガス
の導入口39と排出口40とが設けてあり、これら導入
口39と排出口40は冷媒ガス導排出系2に接続されて
いる。 冷媒ガス導排出系2は、シリンダ11を経由す
るヘリウムガス循環系を構成するもので、排出口40を
低圧弁41、圧縮機42、高圧弁43を介して導入口3
9に接続したものとなっている。すなわち、この冷媒ガ
ス導排出系2は、低圧(約5atm )のヘリウムガスを圧
縮機42で高圧(約18atm )に圧縮してシリンダ11
内に送り込む。そして、低圧弁41、高圧弁43はディ
スプレーサ12の往復動との関連において後述する関係
に開閉制御される。このように構成された冷凍機の動作
を説明する。
【0028】この冷凍機において、寒冷を発生する部
分、つまり冷却面に供される部分は第1段冷却ステージ
16と第2段冷却ステージ17とである。これらは熱負
荷のない場合にそれぞれ30K 、8K程度まで冷える。この
ため、第1ディスプレーサ18の図中上下端間には常温
(300K)から30K までの温度勾配がつき、また第2ディ
スプレーサ19の図中上下端間には30K から8Kまでの温
度勾配がつく。ただし、この温度は各段冷却ステージの
熱負荷によって変化し、通常、第1段冷却ステージ16
では30〜80K 、第2段冷却ステージ17では8 〜20K の
間となる。
【0029】モータ13が回転を開始すると、ディスプ
レーサ12が下死点と上死点との間を往復動する。ディ
スプレーサ12が下死点にあるとき、高圧弁43が開い
て高圧ヘリウムガスがコールドヘッド1内に流入する。
次に、ディスプレーサ12が上死点へと移動する。前述
の如く、第1ディスプレーサ18の外周面と第1シリン
ダ14の内周面との間および第2ディスプレーサ19の
外周面と第2シリンダ15の内周面との間にはそれぞれ
シール装置25、26が装着されている。このため、デ
ィスプレーサ12が上死点へと向かうと、高圧ヘリウム
ガスは第1ディスプレーサ18に形成された流体通路2
1および第2ディスプレーサ19に形成された流体通路
23を通って、第1ディスプレーサ18と第2ディスプ
レーサ19との間に形成された1段膨張室44および第
2ディスプレーサ19と第2シリンダ15の先端壁との
間に形成された2段膨張室45へと流れる。この流れに
伴って、高圧ヘリウムガスは蓄冷材22、24によって
冷却され、結局、1段膨張室44に流れ込んだ高圧ヘリ
ウムガスは30K 程度に、また2段膨張室45に流れ込ん
だ高圧ヘリウムガスは8K程度に冷却される。
【0030】ここで、高圧弁43が閉じ、低圧弁41が
開く。このように低圧弁41が開くと、1段膨張室44
内および2段膨張室45内の高圧ヘリウムガスが膨張し
て寒冷を発生し、第1段冷却ステージ16および第2段
冷却ステージ17が吸熱する。そして、ディスプレーサ
12が再び下死点へ移動すると、これに伴って1段膨張
室44内および2段膨張室45内のヘリウムガスが排除
される。膨張したヘリウムガスは流体通路21、23内
を通る間に蓄冷材22、24を冷却し、常温となって排
出される。以下、上述したサイクルが繰返されて冷凍運
転が行なわれる。
【0031】このタイプの冷凍機では、到達最低温度お
よび冷凍効率がシール装置25、26のシール性能によ
って大きく左右される。今、1段膨張室44内の温度が
30K、2段膨張室45内の温度が10K である場合を例に
とると、シール装置26の部分で漏れが生じると、30K
のヘリウムガスが第2ディスプレーサ19内の蓄冷材2
4に接触することなく2段膨張室45内に入り、また逆
に10K のヘリウムガスが1段膨張室44内に入ることに
なる。この結果、第1段冷却ステージ16の温度が下降
し、第2段冷却ステージ17の温度が上昇してしまうこ
とになる。
【0032】図6にはシール装置26でのヘリウムガス
の漏れ量割合(2段膨張室45へ流れ込むヘリウムガス
の総量に対するシール装置26を通して流れ込むヘリウ
ムガスの割合)と各段冷却ステージの温度との関係を計
算で求めた結果が示されている。この図から判かるよう
に、シール装置26の部分での漏れが各段冷却ステージ
の温度に大きい影響を与える。これはシール装置26に
限らず、シール装置25にも言えることである。
【0033】しかし、本実施例の構造のシール装置2
5,26が組込まれていると、漏れ量を大幅に減少させ
ることできる。シール装置25、26は、前述の如く、
アウターシールリング28,29およびインナーシール
リング30からなる3個のシールリングを用いているの
で、その切れ目32,33,34も合計3個となる。し
かし、これらの切れ目32,33,34の位置を周方向
にずらすことによって、実質的に切れ目がなく、しかも
シリンダの内周面に押付け可能な1つのシールリングを
装着したと等価な形態が形成される。このシールリング
は、帯状部材35を螺旋状に巻回して形成されたコイル
ばねリング31の復元力で周方向の各部が一様な力でシ
リンダ内面へ押付けられる。
【0034】そして、特にこの実施例では、ディスプレ
ーザ12を構成しているフェノール樹脂の熱収縮率に近
い熱収縮率を有したポリクロロトリフルオロエチレンで
インナーシールリング30を形成し、しかもこのインナ
ーシールリング30の軸方向の厚みを常温下において、
環状溝27の軸方向の幅に対して±50μmの寸法精度に
設定している。したがって、8K程度の極低温下において
もインナーシールリング30の軸方向両端面と環状溝2
7の側壁内面との間の隙間の拡がりは十分小さく、この
結果、漏れ量を十分少なくできる。
【0035】図7にフェノール樹脂および各種樹脂系材
料の熱収縮率を示す。この図から判るように、25K の極
低温において、フェノール樹脂の熱収縮率を1とする
と、四弗化エチレンの熱収縮率は2.8倍、ポリクロロ
トリフルオロエチレンの熱収縮率は1.4倍を示す。し
たがって、ディスプレーサ12をフェノール樹脂で形成
するとともにインナーシールリング30を四弗化エチレ
ンで形成した場合に比べて、本実施例のようにディスプ
レーサ12をフェノール樹脂で形成するとともにインナ
ーシールリング30をポリクロロトリフルオロエチレン
で形成した場合には極低温下において生じる隙間の大き
さを1/5程度に減少させることができる。したがっ
て、シール装置25,26での漏れ量を大幅に少なくで
きる。
【0036】なお、図8には、アウターシールリング2
8,29およびインナーシールリング30をシリンダの
内周面に押付けるばねリングとして、本実施例のように
帯状部材35を螺旋状に巻回して形成されたコイルばね
リング31を組込んだ場合R1 と、線状部材を螺旋状に
巻回して形成されたコイルばねリングを組込んだ場合R
2 と、従来装置のようなばねリングを組込んだ場合R3
との漏れ量の比較が示されている。これは3つのシール
リングの面精度条件、装着条件およびシリンダの面精度
条件を等しくして常温下で測定されたものである。この
図から判るように、帯状部材35を螺旋状に巻回して形
成されたコイルばねリング31を組込んだ場合R1 は、
漏れ量が際だって少ない。これは、実際にインナーシー
ルリング30の内周面に接触する部分の面積が広いこ
と、コイル部分の変形に伴う反力のほとんどがシリンダ
の軸心線と直交する方向に向いていることなどによって
シールリングの軸方向各部および周方向各部を均一に押
圧できることによる。したがって、コイルばねリング3
1の存在も漏れ量の減少に大きく寄与している。
【0037】図9には、図16に示すシール装置を組込
んだ従来の冷凍機と図3に示すシール装置25(26)
を組込んだ冷凍機との冷凍曲線が示されている。横軸は
第2段冷却ステージ17の温度(K) を示し、縦軸は第2
段冷却ステージ17に加えた熱負荷(W) を示している。
この図から判かるように、同じ温度で冷凍し得る能力は
本実施例のシール装置25(26)を組込んだ冷凍機の
方が大きい。したがって、上記構成のシール装置25
(26)を組込むことによって冷凍能力を向上させ得る
ことが理解される。
【0038】また、本実施例では、ポリイミド樹脂を添
加した四弗化エチレン樹脂でアウターシールリング2
8,29を形成している。ポリイミド樹脂の添加は耐摩
耗性の向上に極めて有効で、運転経過時間とともにシー
ル装置25(26)での漏れ量が急速に増加するような
ことはない。図10にはポリイミド樹脂を添加した四弗
化エチレンで形成されたシールリングを用いた場合S1
と、カーボンの添加された四弗化エチレンで形成された
シールリングを用いた場合S2 と、四弗化エチレンのみ
で形成されたシールリングを用いた場合S3 との運転経
過時間に対する漏れ量の増加割合が示されている。この
図から判るように、ポリイミド樹脂添加の四弗化エチレ
ンで形成されたシールリングを用いた場合S1 において
は、運転経過時間に対す漏れ量の変化割合がきわめて小
さい。これはポリイミド樹脂の添加によって耐摩耗性が
向上したことによる。
【0039】また、本実施例では、ステンレス鋼で形成
された第1シリンダ14および第2シリンダ15の内周
面で、シール装置25(26)を構成しているアウター
シールリング28,29と接触する部分にイオン窒化処
理を施し、しかもその面制度が3.2μm以下になるよ
うに仕上げている。このイオン窒化処理層の存在は、ア
ウターシールリング28,29の耐摩耗性向上に寄与す
る。
【0040】図11には、ステンレス鋼製シリンダの内
周面にセラミックコーティング層の設けられたものを用
いた場合T1 と、ステンレス鋼製シリンダの内周面にイ
オン窒化処理を施したものを用いた場合T2 と、ステン
レス鋼のみで形成されたシリンダを用いた場合T3 との
運転経過時間に対する漏れ量の増加割合が示されてい
る。この図から判るように、セラミックコーティング層
の設けられたシリンダを用いた場合T1 およびイオン窒
化処理の施されたシリンダを用いた場合T2 には、漏れ
量の増加割合がきわめて小さい。これは、セラミックコ
ーティング層やイオン窒化処理層がシールリングの摩耗
抑制に寄与していることによる。
【0041】また、本実施例では、シール装置25(2
6)を構成しているアウターシールリング28,29お
よびインナーシールリング30の外周面、内周面および
軸方向両端面の面精度を30μm以下に仕上げており、
しかも第1シリンダ14および第2シリンダ15の上記
アウターシールリング28,29に接触する部分の面精
度を3.2μm以下に仕上げている。したがって、これ
らの関係によっても、運転中にアウターシールリング2
8,29とシリンダ内周面との間、アウターシールリン
グ28,29およびインナーシールリング30の両端面
と環状溝27の端面との間からの漏れ量を十分少なくで
きる。
【0042】また、上記実施例ではインナーシールリン
グ30をポリクロロトリフルオロエチレンで形成してい
るが、図7から判るように、ディスプレーサ12をフェ
ノール樹脂で形成するときには、インナーシールリング
30をポリメチルメタクリレイト、ステンレス、チタン
等で形成すると同様の効果を得ることができる。このと
きステンレス等の金属材料でインナーシールリング30
を形成するときには取付け易くするために2つ割のリン
グにすることが望ましい。
【0043】図12には本発明の第2の実施例に係るシ
ール装置51が局部的に示されている。このシール装置
51も第1の実施例と同様にギホード・マクマホン形冷
凍機に組み込まれている。そして、この図では図3と同
一部分が同一符号で示されている。
【0044】シール装置51は、第2ディスプレーサ1
9の外周面に形成された環状溝27と、この環状溝27
内に軸方向に2段構成に、かつ外周面を第2シリンダ1
5の内周面に接触させて装着された有端形のアウターシ
ールリング28,29と、このアウターシールリング2
8,29の内側に装着された有端形のインナーシールリ
ング30aと、このインナーシールリング30aの内側
に装着されてインナーシールリング30aを介してアウ
ターシールリング28、29を第2シリンダ15の内周
面へ押付ける有端形のコイルばねリング31とで構成さ
れている。
【0045】アウターシールリング28,29およびイ
ンナーシールリング30aは四弗化エチレンにポリイミ
ド樹脂を添加した材料で形成されている。アウターシー
ルリング28,29およびインナーシールリング30a
は、外周面、内周面および軸方向の両端面の面精度が3
0μm以下に仕上げられている。アウターシールリング
28,29は、軸方向の厚みがそれぞれ等しく、半径方
向の厚みもそれぞれ等しく形成されている。
【0046】アウターシールリング28,29の軸方向
の厚みの和の厚みは、環状溝27の軸方向の幅に対し
て、±50μmの寸法精度に設定されている。インナーシ
ールリング30aは、アウターシールリング28,29
の軸方向の厚みの和と等しい軸方向の厚みに形成されて
いる。このインナーシールリング30aも軸方向の厚み
は環状溝27の軸方向の幅に対して、±50μmの寸法精
度に設定されている。また、このインナーシールリング
30aの内面30bは、図13に示すように軸心線に対
してθ=15度以上傾斜したテーパ面に形成されてい
る。
【0047】上記のように形成されたアウターシールリ
ング28,29およびインナーシールリング30aは、
図6に示したように、両端間に僅かの距離Rの切れ目3
2(33,34)を設けた状態で、かつ各切れ目32,
33,34が図2に示したように周方向にほぼ120 度離
れるようにして環状溝27内に装着されている。
【0048】このようにインナーシールリング30aの
内面30bがテーパ面に形成されていると、コイルばね
リング31から与えられた押し付け力は、インナーシー
ルリング30aを介してアウターシールリング28,2
9を第2シリンダ15へ押し付けようとする力と、イン
ナーシールリング30aを環状溝27の側壁内面、図1
2の例では環状溝27の上側側壁内面へ押し付けようと
する力とに分かれる。したがって、インナーシールリン
グ30aとアウターシールリング28,29との間の摩
擦係数をμとしたとき、前述した(1)式を満すように
内面30bの傾斜角を設定しておきさえすれば、たとえ
極低温下においてインナーシールリング30aが軸方向
に熱収縮した場合であっても、インナーシールリング3
0aを環状溝27の図中上側側壁内面に押し付けること
ができ、ガス漏れ通路を完全に閉塞することができる。
このため、上記構成のシール装置51を組込むことによ
って冷凍能力を向上させ得ることができる。この場合、
帯状部材を螺旋状に巻回して形成されたコイルばねリン
グ31は、インナーシールリング30aの各部(周方
向、軸方向)に対してシリンダ内周面方向の押付け力と
環状溝27の側壁内面への押し付け力をバランスよく与
える。
【0049】また、上述した2つの実施例では第1およ
び第2シリンダ14,15の内周面にイオン窒化処理を
施しているが、ガス漏れの影響が大きいシール装置側、
つまり第2シリンダ15だけにイオン窒化処理を施すよ
うにしてもよい。そして、シリンダ構成材料もステンレ
ス鋼に限らず、チタン系の材料を用い、これにイオン窒
化処理を施したりセラミックでコーティングしたりした
ものを使用してもよい。また、本発明に係るシール装置
は、極低温冷凍機に限らず、無潤滑が要求される類似し
た装置全般に適用できることは勿論である。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
簡単な構成であるにも拘らず、広い温度範囲に亘って良
好なシール性能を発揮させることができる。特に極低温
下といった特殊条件下においても良好なシール性能を発
揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るシール装置を組込
んだギホード・マクマホン形冷凍機の概略縦断面図。
【図2】同冷凍機を図1におけるC−C線に沿って切断
し矢印方向に見た図。
【図3】図2におけるD−D線に沿って切断し矢印方向
に見た図。
【図4】シール装置に組込まれたコイルばねリングを局
部的に取出して示す平面図。
【図5】シール装置に組込まれたシールリングの端部を
取出して示す側面図。
【図6】シール装置に漏れが存在しているときに起こる
各冷却ステージの温度変化の計算例を示す図。
【図7】各種材料の熱収縮率を示す図。
【図8】シール装置に各種ばねリングを組込んだときの
押圧力と漏れ量との関係を示す図。
【図9】本発明に係るシール装置を組込んだ冷凍機と従
来のシール装置を組込んだ冷凍機との冷凍能力特性を比
較して示す図。
【図10】シール装置に各種シールリングを組込んだと
きの運転経過時間と漏れ量との関係を示す図。
【図11】シリンダの内面処理とシール装置での漏れ量
との関係を示す図。
【図12】本発明の第2の実施例に係るシール装置を局
部的に取り出して示す断面図。
【図13】同装置に組込まれたシールリングの断面図。
【図14】従来のシリンダとピストンとの間に装着され
るシール装置を示す図。
【図15】図14におけるA−A線に沿って切断し矢印
方向に見た図。
【図16】図15におけるB−B線に沿って切断し矢印
方向に見た図。
【図17】従来のシール装置に組込まれたシールリング
の端部を取出して示す断面図。
【符号の説明】
1…コールドヘッド、 2…冷媒ガス導
排出系、11…シリンダ、 12…
ディスプレーサ、13…モータ、
14…第1シリンダ、15…第2シリンダ、
16…第1段冷却ステージ、17…第2段冷却
ステージ、 18…第1ディスプレーサ、19
…第2ディスプレーサ、 22,24…蓄冷
材、25,26…シール装置、 27…環状
溝、28,29…アウターシールリング、30,30a
…インナーシールリング、30b…内面、
31…コイルばねリング、32,33,34
…切れ目、 35…帯状部材、44…1段膨張
室、 45…2段膨張室、51…シー
ル装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとピストンとの間に存在する隙間
    を潤滑油を使用せずにシールするためのものであって、
    前記ピストンの外周面に形成された環状溝と、それぞれ
    が樹脂系の材料で形成されて前記環状溝内に軸方向に2
    段積み重ね状態に装着された有端形の第1,第2のシー
    ルリングと、前記ピストンを構成している材料の熱収縮
    率に近い熱収縮率の材料で形成されて前記第1,第2の
    シールリングの内側に装着された有端形の第3のシール
    リングと、この第3のシールリングの内側に装着されて
    上記第3のシールリングを介して前記第1,第2のシー
    ルリングを前記シリンダの内周面に押し付ける有端形の
    コイルばねリングとを具備してなることを特徴とするシ
    ール装置。
  2. 【請求項2】前記ピストンはフェノール樹脂で形成され
    ており、前記第3のシールリングはポリクロロトリフル
    オロエチレンまたはポリメチルメタクリレイトで形成さ
    れているかあるいは2つ割り構成のステンレスリングま
    たはチタンリングで形成されていることを特徴とする請
    求項1または2に記載のシール装置。
  3. 【請求項3】シリンダとピストンとの間に存在する隙間
    を潤滑油を使用せずにシールするためのものであって、
    前記ピストンの外周面に形成された環状溝と、それぞれ
    が樹脂系の材料で形成されて前記環状溝内に軸方向に2
    段積み重ね状態に装着された有端形の第1,第2のシー
    ルリングと、これら第1,第2のシールリングの内側に
    装着されるとともに軸心線に対して傾斜させたテーパ状
    の内周面を持つ有端形の第3のシールリングと、帯状の
    金属板を螺旋状に巻回して形成されるとともに前記第3
    のシールリングの内側に装着されて上記第3のシールリ
    ングを介して前記第1,第2のシールリングを前記シリ
    ンダの内周面に押し付ける有端形のコイルばねリングと
    を具備してなることを特徴とするシール装置。
  4. 【請求項4】前記内周面の前記軸心線に対する傾斜角θ
    は、前記コイルばねリングの押し付け力をF、前記第3
    のシールリングと前記第1、第2のシールリングとの間
    の摩擦係数をμとしたとき、μFcos θ<Fsin θを満
    す関係に設定されていることを特徴とする請求項3に記
    載のシール装置。
JP1702792A 1991-04-11 1992-01-31 シール装置 Pending JPH05209685A (ja)

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JP1702792A JPH05209685A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 シール装置
DE1992607801 DE69207801T2 (de) 1991-04-11 1992-04-10 Tiefsttemperaturkälteanlage
EP19920303261 EP0508830B1 (en) 1991-04-11 1992-04-10 Cryogenic refrigerator
US08/146,735 US5447034A (en) 1991-04-11 1993-11-04 Cryogenic refrigerator and regenerative heat exchange material

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100953225B1 (ko) * 2008-06-16 2010-04-15 정균 조립이 용이한 슬러지 이송용 사판식 피스톤 펌프

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