JPH052089U - レーダ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 送受信モジュールから送信パルスが所定外の
方向に送出された場合、これを検出して送信を休止し、
機材人材損傷状態を防止する。 【構成】 送信方向検出部１０を設け、この内部に構成
した送信方向検出アンテナ１１で受信された送信電波中
に含まれる過大電波を送信休止ゲート１４における異常
検出レベルで識別し、送信休止信号をエキサイタ４へ発
生して、機材人材保護状態とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば航空機や艦船などの目標捜索及びその探知、追尾に使用さ れるレーダ装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、従来のレーダ装置の構成を示す図であり、図において１はアンテナ（ 以下ＡＮＴという）、２は送信電波と受信電波との切り替えを行う送受切替部（ 以下ＴＲ部という）、３は送受信モジュール（以下ＭＤＬという）、４はエキサ イタ、５はレシーバ、６は周波数変換ミキサ（以下ＭＩＸという）、７はローカ ル信号発生部（以下ＬＯＣという）、８は受信機部、９は捜索探知追尾用に信号 処理を行う信号処理部である。

【０００３】 次に動作について説明する。このような構成においてエキサイタ４で発生した 送信電波発生用の高周波パルスによりＭＤＬ３で増幅された高周波パルス電力は 、ＴＲ部２を経由してＡＮＴ１から外部に放射される。次に目標に当たり反射し た電波は再びＡＮＴ１に受信され、ＴＲ部２を通りＭＤＬ３で増幅した後、レシ ーバ５で波形処理され、ＭＩＸ６で周波数変換後、受信機部８へ送られ増幅及び ビデオ検波の後、信号処理部９へ送られる。

【０００４】 図４は従来のレーダ装置のタイミングチャートを示す図であり、１６は送信パ ルス、１７は送受切替信号、１８は受信実ビデオ、１９は捕捉前ゲート、２０は 捕捉後ゲート、２１は追尾前ゲート、２２は追尾後ゲート、２３は受信機出力、 ２４は追尾ビデオ出力、２５はＭＤＬにおける送信電波方向異常状態（以下送信 方向異常という）、２６は機材人材損傷状態である。送信パルスがＡＮＴ１から 放射されると、送受切替信号が受信状態時に受信したビデオで目標が決まり、捕 捉から追尾に移る。目標の捕捉前ゲート１９、捕捉後ゲート２０に入る面積を比 較して等しい時に追尾に移り、追尾前ゲート２１、追尾後ゲート２２にゲートが 変わり、追尾前ゲート２１、追尾後ゲート２２に入る追尾ビデオの面積が等しく なる様に目標追尾が維持される。この時にＭＤＬ３において、送信方向異常が発 生すると、送信電波が機材人材に対して照射されるため、機材人材損傷状態が発 生する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来のレーダ装置は以上のように構成されているので、送信方向異常が発生し た場合、送信電波が機材人材に対して照射されるため、機材人材損傷状態の発生 する問題点があった。

【０００６】 この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、送信方向検 出部を設けて、ＭＤＬにおいて送信方向異常が発生した場合、これを検出するよ うに構成した事により送信方向異常を防止し、機材人材損傷状態の発生を防止す る事を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この考案に係わるレーダ装置は、送信方向検出部を設けて、ＭＤＬにおいて送 信方向異常が発生した場合、これを検出してＭＤＬに対して送信パルスを送出し ないように切替えて、送信方向異常を防止し、機材人材損傷状態の発生を防止す るようにしたものである。

【０００８】

【作用】

この考案におけるレーダ装置は、送信方向検出部を設け送信パルスをＭＤＬに 対して送出しないように切替えて、送信方向異常を防止するようにしたため、機 材人材損傷状態の発生を防止し、正常追尾状態を確保することが出来るだけでな く、目標を捜索探知追尾する場合において、目標からの受信エコーを誤りなく処 理することが出来る。

【０００９】

【実施例】 実施例１． 以下、この考案の一実施例を図について説明する。図１において、１０は送信 方向検出部、１１は送信方向検出ＡＮＴ、１２は切替部、１３は切替部出力、１ ４は送信休止ゲート、１５は送信休止信号である。

【００１０】 次に各信号のタイミングを図について説明する。図２において、２７は送信方 向検出ＡＮＴ出力、２８は切替部出力信号、２９は異常検出レベル、３０は送信 パルス休止状態、３１は機材人材保護状態である。

【００１１】 上記の様に構成されたレーダ装置においては、送信方向検出部１０に付加した 、送信方向検出ＡＮＴ１１によりＡＮＴ１から送出された送信電波を検出して、 送信方向検出ＡＮＴの出力２７を得て、切替部１２により送受切替信号１７と論 理積を行い、切替部出力信号２８となる。これが送信休止ゲート１４において異 常検出レベル２９により識別されて、送信休止信号１５を得て、エキサイタ４に 入力され、送信パルス休止状態３０となる。したがって送信方向異常１５が発生 したために送信方向ＡＮＴ１１にこれが受信され、切替部出力信号２８において 異常検出レベル２９を超える値が発生すると、送信休止信号１５が生じ、エキサ イタ４に送出されて送信パルス休止状態３０になり、機材人材に損傷を与えない 、機材人材保護状態３１となる。

【００１２】

【考案の効果】

この考案は、以上説明した通り、送信方向検出部を設けて、送信電波中に異常 検出レベルを超える信号を検出した場合においては、送信休止信号を発生して送 信パルスを送出しない様に構成したため、機材人材損傷状態を防止する事が出来 ると同時に、目標を捜索、探知、追尾する場合において、目標からの受信エコー を誤りなく処理することが出来る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す構成図である。

【図２】この考案の送受信の各信号の状態を示すタイミ
ング図である。

【図３】従来のレーダ装置の構成図である。

【図４】従来のレーダ装置におけるタイミング図であ
る。

【符号の説明】

１ ＡＮＴ ２ ＴＲ部 ３ ＭＤＬ ４ エキサイタ ５ レシーバ ６ ＭＩＸ ７ ＬＯＣ ８ 受信機部 ９ 信号処理部 １０ 送信方向検出部 １１ 送信方向検出ＡＮＴ １２ 切替部 １３ 切替部出力 １４ 送信休止ゲート １５ 送信休止信号 １６ 送信パルス １７ 送受切替信号 １８ 受信実ビデオ １９ 捕捉前ゲート ２０ 捕捉後ゲート ２１ 追尾前ゲート ２２ 追尾後ゲート ２３ 受信機出力 ２４ 追尾ビデオ出力 ２５ 送信方向異常 ２６ 機材人材損傷状態 ２７ 送信方向検出ＡＮＴ出力 ２８ 切替部出力信号 ２９ 異常検出レベル ３０ 送信パルス休止状態 ３１ 機材人材保護状態

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 目標を捜索、探知、追尾する機能を有
   し、かつ目標からのエコーを受信するレーダ装置におい
   て、送信電波を外部に放射し、目標からの反射波や異常
   波を受信するアンテナと、高周波パルス電力を発生し受
   信電波を増幅する送受信モジュールと、上記送受信モジ
   ュールにおける送信方向検出部と、上記アンテナから入
   力される受信電波と上記送受信モジュールから出力され
   る送信電波の切り替えを行う送受切替部と、送信電波発
   生用の高周波パルスを発生するエキサイタと、受信電波
   の波形処理をするレシーバと、上記受信電波を中間周波
   数に周波数変換を行う周波数変換ミキサと、上記受信電
   波を中間周波数に変換するためのローカル信号を発生す
   るローカル信号発生部と、上記周波数変換ミキサ出力を
   増幅した後、ビデオ信号として出力する受信機部と、上
   記受信機部出力を受けて捜索、探知、追尾用に信号処理
   を行う信号処理部とを具備したことを特徴とするレーダ
   装置。