JPH05207975A - 視野障害高感度検出装置 - Google Patents

視野障害高感度検出装置

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JPH05207975A
JPH05207975A JP4046094A JP4609492A JPH05207975A JP H05207975 A JPH05207975 A JP H05207975A JP 4046094 A JP4046094 A JP 4046094A JP 4609492 A JP4609492 A JP 4609492A JP H05207975 A JPH05207975 A JP H05207975A
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Kazuo Kawasaki
一夫 河崎
Yutaka Shirao
裕 白尾
Yasumi Hikosaka
保美 彦坂
Yasuhisa Murakami
泰久 村上
Masahiko Murakoshi
正彦 村越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 緑内障を主とした視野障害を伴う眼疾患の初
期を高感度でしかも短時間に操作簡便に検出できる装置
を提供し、眼疾患の進行を防止し視機能低下を防止する
治療を行うことを可能とする。 【構成】 投影スクリ−ンと、投影スクリ−ンを照明す
る背景照明系と、投影スクリ−ンに縞視標を投影する縞
視標投影系と、縞視標を振動させる視標駆動部と、被検
眼眼底への縞視標の投影位置を予め定められた複数の位
置に変化させる投影位置変化手段と、縞視標のコントラ
ストを可変にするコントラスト可変手段と、これらの動
作を制御する制御部とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は緑内障等による視野障害
を検出する装置(一般的には視野計)に係り、視野障害
を早期にしかも簡便に検出する視野障害高感度検出装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の視野計は一般にド−ム状のスクリ
−ンの周辺部に丸い形状の視標を投影もしくは埋込輝点
として形成し、スクリ−ンの中央部を被検者に固視させ
た状態で、その視標の明るさを変えながら検査を行い、
被検者に視認できる明るさの等高線マップを作成して、
視野の欠損を検出している。また、この視標を点滅させ
るフリッカ−式と呼ばれる装置もあるが、いづれも視標
呈示が明るさ刺激である。
【0003】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、この明るさ刺
激による障害検出感度は高くないという問題がある。緑
内障の場合、この検査で視野障害が認められる時点では
視神経線維のダメ−ジは2分の1にも及ぶと報告されて
いる。このダメ−ジは回復手段が無いので、早期発見
と、進行防止治療が大切である。本発明の目的は、緑内
障を主とした視野障害を伴う眼疾患の初期を高感度でし
かも短時間に操作簡便に検出できる装置を提供し、眼疾
患の進行を防止し視機能低下を防止する治療を行うこと
を可能とすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の視野障害高感度検出装置は以下の構成を有
することを特徴とする。すなわち、 (1) 投影スクリ−ンと、該投影スクリ−ンを照明す
る背景照明系と、前記投影スクリ−ンに縞視標を投影す
る縞視標投影系と、前記縞視標を振動させる視標駆動部
と、被検眼眼底への前記縞視標の投影位置を予め定めら
れた複数の位置に変化させる投影位置変化手段と、該縞
視標のコントラストを可変にするコントラスト可変手段
と、これらの動作を制御する制御部と、を具備すること
を特徴としている。
【0005】(2) (1)の投影位置変化手段は、被
検者の固視を複数の位置に誘導する固視手段であること
を特徴としている。
【0006】(3) (2)の固視手段は前記投影スク
リ−ン上に設けられた複数の光源であることを特徴とし
ている。
【0007】(4) (1)の視野障害高感度検出装置
は、被検者応答スイッチを設け、該被検者応答スイッチ
による応答に基づいて前記縞視標の被検眼眼底への各投
影位置での視認可能なコントラスト閾値を記憶する記憶
手段を有することを特徴としている。
【0008】
【原 理】緑内障は眼圧が関係して視神経線維が傷害さ
れ、視野異常をきたす疾患である。初期は暗点を自覚し
ないことが多い。網膜の視神経線維層が薄くなり、網膜
神経節細胞の数が減少しその位置に暗点が現れる。初期
の暗点はBjerrum 領域であり、このBjerrum 領域での視
覚傷害を早期に検出するための高感度な検出装置が望ま
れる。
【0009】網膜の細胞レベルでの視機能は視細胞に到
達した光を電気信号に変換し視神経を介して脳に伝える
縦の系と、わずかなコントラストさを視認するために横
の細胞間で協同する横の系がある。従来の視野検査の明
るさ刺激は上記縦の機能の検査には有効であるが、横の
機能の検査はできない。本発明は、疾患の種類によりほ
ぼ定まった領域に異常が現れることに着目し、適当な間
隔の縞模様をこの領域(殊に網膜のBjerrum 領域)に投
影し、この縞模様を揺るがせて刺激を与え、被検者の認
識できるコントラスト閾値を得ることにより、その早期
の異常を検出するものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本実施例の検査装置の光学系の構成を
示す光学系配置図である。1は第1の光源としてのハロ
ゲンランプであり、ハロゲンランプ1からの光はコンデ
ンサレンズ2、絞り3を介しディスク4に入光する。円
盤状の形状をしたディスク4には投影光路上で無段階に
透過率を変化させるウェッジタイプのフィルタが配置さ
れており、パルスモ−タ5によりディスク4は回転し透
過率を変化させる。なお、透過率は連続的に変化するこ
とは不可欠ではないので、複数のフィルタの組み合わせ
で透過率を変化させてもよい。
【0011】本実施例では、透過率は段階的に変化し、
縞視標のコントラストが0.1%〜10%の範囲で20
0段階の分解能をもつよう設計されている。ディスク4
のフィルタを透過した光は投影レンズ6を介し縞視標板
7をほぼ均一に照明する。縞視標板7には明部の透過率
が80%以上、暗部の透過率が0%の縞模様が描かれて
いる。即ち、明部が光源1からの光を透過させる部分、
暗部がその光を遮蔽する部分となる。スクリ−ン13に
投影された縞視標(図2参照)が被検眼の視角で5度、
縞ピッチ0.5度となるように、縞視標板7は構成され
ている。
【0012】縞視標板7は縞視標駆動部8により縞方向
と直行する方向に振動する。この振動の周波数は4Hz
であり、振幅は0.25度である。本実施例での縞視標
駆動部8は、振動の振幅が非常に小さいことを考慮して
次のような簡易な機構を採用している。即ち、一端が縞
視標板7に、他端がパルスモ−タの軸に固定された振動
軸を、パルスモ−タの正逆の回転により振動させること
により、縞視標板7を振動する。投影レンズ10は、絞
り9及び導光手段としてのミラ−11,12を介し、縞
視標板7の像をスクリ−ン13の中央に結像する。投影
された縞視標像は駆動手段(図示せず)により絞り9´
を着脱することにより、その大きさを視角5度または2
度に可変できる。後述する固視点用LED14Bを使用
する時に固視点と視標が重ならないようにするために縞
視標像の視角は2度にされる。
【0013】スクリ−ン13の形状は半球面状であり、
スクリ−ンサイズは50度、被検眼からの注視距離は3
00mmに設定され、スクリ−ンには固視点用LED14
が縞視標中心から半径視角5度の円周上と、半径視角1
7度の円周上に計50個配置される(図2参照)。被検
者に中心からの半径17度の固視点LED14Aを固視
させることにより、緑内障初期に視野欠損を生じるBjer
rum 領域のコントラスト閾値検査が可能である。また、
半径5度の円周上の固視点用LED14Bは黄斑のすぐ
そばに発生する欠損(パラセントラルスコト−マ)を検
査するためのものである。スクリ−ン13の前方は外周
の光を遮断するために覆われ、被検者は中央部の検査用
窓15(本体の正面図である図3参照)から左眼または
右眼によりスクリ−ン13上に投影された縞視標を覗く
ようになっている。
【0014】16は第2の光源としてのランプであり、
検査用窓の左右に2個配置され、スクリ−ン13を均一
に照明する。このスクリ−ンの背景輝度は10cd/m
2 とし、背景輝度が縞視標の暗部の明るさとなり、ディ
スク4により縞視標の明部の明るさの最大値が暗部より
約10%明るくなるように設計されている。17は受光
素子である。受光素子17は外乱光の影響や光源の劣化
等による輝度の変化を検出し、縞視標のコントラストを
正確に維持するためのものである。受光素子17の光取
入窓は縞ピッチの2分の1以下である。2分の1以下で
あることは不可欠ではないが、処理を簡単にするには縞
ピッチの2分の1以下であることが望ましい。次に、本
装置を駆動するための電気系の要部を、コントラストを
正確に維持するためのキャリブレ−ション機構と被検眼
の検査を行うための機構に分けて説明する。
【0015】図4はキャリブレ−ション機構の電気系ブ
ロック図である。縞視標駆動部8(図1参照)により縞
視標板7を移動し縞視標の明部及び暗部を順次投影し、
それぞれの輝度(光量)を測定する。受光素子17に入
射した光は電気信号に変換され、アンプ18で増幅され
る。増幅された信号は、A/Dコンバ−タ19によりデ
ジタル信号に変換された後、マイクロコンピュ−タ20
に入力される。マイクロコンピュ−タ(装置全体の動作
も制御する)20により明部及び暗部の輝度からコント
ラストを算出する。コントラストは下式によって表され
る。 コントラスト(%)=((A−B)/A)×100
(%) ただしAは縞模様の明部の輝度、Bは縞模様の暗部の輝
度(順応野の輝度)である。マイクロコンピュ−タ20
は、このようにして得られたコントラストを規定値と比
較し、小さいときはハラゲンランプ1を明るくし、大き
いときは暗くするように、PWMパルスジェネレ−タ2
1にパルス信号を発生させる。パルス信号に基づいてラ
ンプドライバ22はハロゲンランプ1に印加する電圧を
制御する。
【0016】図5は被検眼の検査を行うための動作を制
御する電気系ブロック図である(ハロゲンランプ1の照
明回路は第4図に示されているので省略する。)。制御
手段としてのマイクロコンピュ−タ20はランプドライ
バ23を介しランプ16のオンオフ、モ−タドライバ2
4を介しパルスモ−タ5の駆動、モ−タドライバ25を
介し縞視標駆動部8の駆動を、それぞれ制御する。患者
の応答スイッチ26からの信号はマイクロコンピュ−タ
20に入力処理される。27は検査結果を出力するプリ
ンタドライバ、28はプリンタである。29はコントロ
−ラであり、コントラストを指定するものである。30
は固視点を選択するためのもので、固視点LED14の
点灯位置を指定するものである。図6は固視点選択ボッ
クスの外観図である。ピンジャック31はスクリ−ン1
3に埋込んだ固視点LED14と同じ配置となってお
り、ピンプラグ32をピンジャック31に差し込んだ位
置が被検眼網膜上の検査位置を示すよう、すなわち差し
込んだピンジャックに対応するスクリ−ン13上の固視
点LED14の対角線上の固視点LED14が点灯す
る。
【0017】固視点の選択信号はマイクロコンピュ−タ
20に接続され、固視位置に対応したコントラスト値を
プリンタ28に出力できるようになっている。図5にお
いて、33はモ−タドライバ、34は絞り9´を光路に
脱着する絞り駆動部である。固視点用LED14Bが選
択されたときは、マイクロコンピュ−タ20は絞り駆動
部34により絞り9´を光路に挿入する。以上のような
構成の実施例の装置の動作を説明する。電源スイッチ
(図示せず)をONすると、キャリブレ−ションを開始
し、背景の明るさに対して一定のコントラストが得られ
るように縞視標用ランプの明るさを決定する。
【0018】検者は固視点を選択し、被検者に検査用窓
15から固視点LED14を固視させ、1〜2分見させ
明順応させた後、コントロ−ラ29のコントラストノブ
40(図7はコントロ−ラ29の外観図)を操作し、投
影された縞模様が見えるところまでコントラストを調整
する。コントロ−ラのMOTIONスイッチ41をO
N、OFFし、投影された縞視標を動作、停止させ、被
検者が正しく応答できるか確認する。被検者は縞視標の
動作、停止を応答スイッチ(図示せず)により判定す
る。縞視標の状態はコントロ−ラのTARGET LE
D42に、応答スイッチの状態はREPLY LED4
3に表示されます。被検者が縞視標の動作、停止を正し
く応答できたら、コントラストノブ40を操作し、コン
トラストを下げ検査を続け、正しく応答ができなくなる
まで検査を行い、正しく応答できた最低コントラストを
求める。このような操作を任意の固視点に対して測定す
ることで、暗点の領域を知ることができる。
【0019】以上の実施例では固視点選択を手動で行っ
た例で示したが、予め固視点の呈示順序をマイクロコン
ピュ−タ内のPROM内に書き込んでおき、前述のある
固視位置でのコントラスト閾値を得た後で、次の固視点
に移るようにすることもできる。また、上記実施例では
測定精度と装置の簡略さを考慮して、被検者の固視位置
を変えることにより眼底への縞視標の投影位置を変えて
いるが、被検者に一定の位置を固視させつつ縞視標の投
影位置を変えてもよいことは明らかであり、このような
変容も本発明と技術思想を同一にする範囲で、本発明に
含まれるものである。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、緑内障等による視野障
害を高感度で検出できるので、視野機能劣化を早期に診
断が可能であり、適切な治療を施すことによって、視機
能劣化の進行を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の検査装置の光学系配置図である。
【図2】スクリ−ンに投影された縞視標と固視点用LE
Dとの配置図である。
【図3】本実施例の検査装置の正面図である。
【図4】キャリブレ−ション機構の電気系ブロック図で
ある。
【図5】被検眼の検査を行うための動作を制御する電気
系ブロック図である。
【図6】固視点選択ボックスの外観図である。
【図7】コントロ−ラの外観図である。
【符号の説明】
4 ディスク 5 パルスモ−タ 7 縞視標板 8 縞視標駆動部 9,9´ 絞り 13 スクリ−ン 14A,14B 固視点LED 16 ランプ 17 受光素子 20 マイクロコンピュ−タ 26 被検者の応答スイッチ 30 固視点選択ボックス 31 ピンジャック 32 ピンプラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村越 正彦 愛知県蒲郡市拾石町前浜34番地14 株式会 社ニデック拾石工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 投影スクリ−ンと、該投影スクリ−ンを
    照明する背景照明系と、前記投影スクリ−ンに縞視標を
    投影する縞視標投影系と、前記縞視標を振動させる視標
    駆動部と、被検眼眼底への前記縞視標の投影位置を予め
    定められた複数の位置に変化させる投影位置変化手段
    と、該縞視標のコントラストを可変にするコントラスト
    可変手段と、これらの動作を制御する制御部と、を具備
    することを特徴とする視野障害高感度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の投影位置変化手段は、被検者
    の固視を複数の位置に誘導する固視手段であることを特
    徴とする視野障害高感度検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の固視手段は前記投影スクリ−
    ン上に設けられた複数の光源であることを特徴とする視
    野障害高感度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の視野障害高感度検出装置は、
    被検者応答スイッチを設け、該被検者応答スイッチによ
    る応答に基づいて前記縞視標の被検眼眼底への各投影位
    置での視認可能なコントラスト閾値を記憶する記憶手段
    を有することを特徴とする視野障害高感度検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003116790A (ja) * 2001-08-27 2003-04-22 Taketoshi Suzuki 視野検査表
EP1714609A2 (en) * 1994-04-29 2006-10-25 The Australian National University Method and apparatus for early detection of glaucoma
JP2006340755A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Shinko Seiki Co Ltd 眼科検査装置
JP2007061416A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Nidek Co Ltd 視野検査装置

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