JPH05206560A - Qスイッチレーザ - Google Patents

Qスイッチレーザ

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JPH05206560A
JPH05206560A JP1204892A JP1204892A JPH05206560A JP H05206560 A JPH05206560 A JP H05206560A JP 1204892 A JP1204892 A JP 1204892A JP 1204892 A JP1204892 A JP 1204892A JP H05206560 A JPH05206560 A JP H05206560A
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polarized light
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嘉仁 平野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 稜線の直交する一対のルーフプリズムにより
共振器を構成し偏光分離素子からジャイアントパルスを
取り出すQスイッチレーザの高効率化を簡易に行い、効
率の経時変化を少なくするため。 【構成】 一対のルーフプリズムの一方の稜線方向を偏
光分離素子の偏光面と略平行に設定し、電圧スイッチン
グ回路によりスイッチング電圧を発生しこれをポッケル
スセルに印加することでQスイッチ動作を得ると共に、
出力量調整電圧発生回路により発生させた電圧をポッケ
ルセルに印加することで共振器から取り出す光出力の割
合を設定する。 【効果】 出力量調整電圧の設定で簡単に共振器から取
り出す光出力の割合を設定でき高効率化が図られ、また
調整電圧がの変動にたいしても共振器内の損失が変化し
ないため電圧の調整が厳しくなく、同時に効率の経時変
化が小さいQスイッチレーザが構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、共振器のQ値を変化
させることでジャイアントパルスを発生するQスイッチ
レーザ、特に2つのルーフプリズムにより構成される共
振器で出力を偏光分離素子からとりだすQスイッチレー
ザに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、M.K.Chun et a
l.,Appl.Opt.,15,1942(197
6)に示された従来のQスイッチレーザの構成図であ
る。図において1は第1のルーフプリズム、2は第2の
ルーフプリズム、3はレーザ媒質、4はポッケルスセ
ル、5は偏光分離素子、6は電圧制御回路である。レー
ザ共振器は稜線を直交した第1のルーフプリズム1と第
2のルーフプリズム2により構成され、共振器内の光軸
上にレーザ媒質3、偏光分離素子5、ポッケルスセル4
が配置されている。
【0003】次に動作について説明する。第1のルーフ
プリズム1と第2のルーフプリズム2はその稜線方向を
直交させており、これによりトレランスが緩い共振器が
実現できる。偏光分離素子5はカルサイトから成り結晶
軸に平行な偏光成分と垂直な偏光成分により光路を分離
する。このためレーザ共振器内での共振偏光状態は偏光
分離素子5により決定され、これに垂直な偏光成分は共
振器外に放出されレーザ出力光として取り出される。偏
光分離素子5できまる直線偏光の光は、レーザ媒質3を
通過したのち、第1のルーフプリズム1で2度の全反射
を受け折り返され、再びレーザ媒質3を通過した後、偏
光分離素子5に至る。偏光分離素子5できまる直線偏光
を、第1のルーフプリズム1の稜線に垂直な反射面に対
し水平成分と垂直成分の偏光に分離して考えると、両偏
光で2度の全反射により生じる位相とび量が異なるた
め、反射後の両偏光を合成した偏光状態は入射直線偏光
とは異なり、入射直線偏光に垂直な偏光方向の成分を持
つことになる。
【0004】第1のルーフプリズム1の材料の屈折率を
nとすると上記位相飛び量の差(位相差Φ)は式(1)
で表され、この位相差により生じる入射直線偏光に垂直
な偏光方向の成分が偏光分離素子5で共振器外に放出さ
れる割合(偏光分離素子5の透過率T)は、第1のルー
フプリズム1の稜線方向と入射直線偏光のなす角度θを
用いて式(2)で表せる。 Φ=π+4tan-1(1−2n-2) (1) T=sin2 (Φ/2)・(1−cos2 (2θ)) (2)
【0005】式(2)より、θを任意に選ぶことで外部
に取り出すレーザ出力の割合を可変できる。θ=0では
外部に出力が取り出せないためθ>0で用いる必要があ
る。一方、偏光分離素子5を通過した後、ポッケルスセ
ル4を通過し、第2のルーフプリズム2で折り返され、
再びポッケルスセル4を通過し偏光分離素子5に至る光
路においては、ポッケルスセル4の電気光学効果、およ
び第2のルーフプリズム2の2度の全反射により偏光状
態が偏光分離素子5を透過する直線偏光から変化し、こ
の直線偏光に垂直な成分を持つ。この成分は偏光分離素
子5からレーザ出力の光軸とは異なる方向に出射されて
しまい出力には関与しないレーザ共振器内の損失として
扱える。この損失を0とするために第2のルーフプリズ
ム2の2度の全反射による移相量と、ポッケルスセル4
を2度通過する移相量を逆相で加えるようにポッケルス
セル4に印加する電圧Vminを定める必要がある。
【0006】Qスイッチ動作は、以下のように行う。レ
ーザ媒質3の光励起を行っている間、レーザ媒質3から
放出される自然放出光が共振器内で共振できないよう
に、第2のルーフプリズム2の2度の全反射による移相
量と、ポッケルスセル4を2度通過する移相量の和によ
り偏光分離素子5での損失が最大となるようにポッケル
スセル4に電圧Vmaxを与える。光励起によりレーザ
媒質3にエネルギーが十分蓄えられた所で、ポッケルス
セル4に印加する電圧を電圧制御器6によりVminに
スイッチすると急激にレーザ共振が起こり誘導放出によ
りレーザ媒質3に蓄えられたエネルギーがジャイアント
パルス光として出力される。この時の取り出しの効率は
誘導放出の勢いと、共振器内の諸々の光学部品の透過損
失と式2で決まる透過率Tに依存する。Tが大きい場
合、共振器内のレーザ光強度は小さくなるため誘導放出
によりレーザ媒質3から取り出せるエネルギーの割合が
減じ、またTが小さいと、共振器内にあるレーザ光エネ
ルギーのうち、外に取り出す光エネルギーが小さくな
る。すなわちTの値はレーザ媒質3に蓄えられるエネル
ギーごとに出力最大とする最適値が存在する。このため
効率のよいQスイッチレーザを構成するためにTの設定
が重要である。これは式(2)より第1のルーフプリズ
ム1の稜線方向と偏光分離素子5できまる偏光方向のな
す角度をθの設定に依存する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】通常レーザ媒質に蓄え
られるエネルギーは励起ランプ、ランプ駆動回路、励起
反射筒などにより影響を受け、レーザ共振器内の損失は
個別光学部品のコーティングの優劣、光学部品やプリズ
ムの設定精度に依存する回折損失により影響を受ける。
これらの値のばらつきのため偏光分離素子の透過率Tは
個別に調整する必要がある。従来のQスイッチレーザは
以上のように構成されていたので、共振器内レーザ光を
外部に取り出す透過率をルーフプリズムの稜線方向と偏
光分離素子できまる偏光方向のなす角度で設定する必要
があった。この設定は一対のルーフプリズムの稜線方向
を相互に垂直に保ったまま回転させる、または偏光分離
素子の結晶軸をレーザ共振器の光軸に対して回転させる
方法により達成できるが、回転中心軸をレーザ共振器の
光軸に一致させる高精度の調整機構が必要であり、出力
光方向が変化してしまうという問題点があった。さらに
設定されたルーフプリズムの稜線方向と偏光分離素子で
きまる偏光方向のなす角度に応じてポッケルスセルに印
加する電圧Vmax、Vminを設定する必要があっ
た。特にVminの設定は共振器内の損失につながるた
め、厳しい電圧調整を必要とすることや、ポッケルスセ
ルや電圧制御回路の経時変化によりVminが変化した
場合にQスイッチレーザの効率が著しく落ちるという問
題点があった。
【0008】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、共振器内の光学部品の設定を固
定したまま、ポッケルスセルへ印加する電圧の調整によ
り容易に高効率なQスイッチレーザを得るために成され
たものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るQスイッ
チレーザは、稜線の直交する一対のルーフプリズムの内
どちらか一方の稜線方向と、偏光分離素子で決まる共振
器内の偏光方向を平行にするように、ルーフプリズムを
設置するとともに、ポッケルスセルの対向する電極の一
方にQスイッチング電圧を印加するとともに対向する電
極の他方に一定電圧を印加することにより出力光量を制
御するものである。
【0010】
【作用】この発明におけるQスイッチレーザは、レーザ
共振器内から偏光分離素子を介して外部に取り出される
レーザ光の透過率が、ポッケルスセルに印加する一定電
圧のみで制御可能であり、透過率をレーザ発振を抑止す
る値から、最適な出力が得られる値にスイッチングする
ことで高効率化が可能である。また最適な透過率を与え
るポッケルスセルへの電圧が製造時に出力最大となる値
から多少ずれて設定されたり、経時変化でずれてしまっ
てもレーザ共振器内の損失は増加しないため効率の低下
は小さく抑えられる。
【0011】
【実施例】実施例1.以下この発明の一実施例を図につ
いて説明する。図1において5は偏光分離素子、1は偏
光分離素子5の分離偏光方向と稜線の方向を平行にした
第1のルーフプリズム、2は第1のルーフプリズム1と
稜線方向を直交した第2のルーフプリズム、3はレーザ
媒質、4はポッケルスセル、7は電圧スイッチング回
路、8は出力量調整電圧発生回路である。
【0012】図1に示した偏光分離素子5は多層のブリ
ュースタ面を有する薄膜の偏光子であり入射面に水平方
向の偏光を透過し垂直方向の偏光を反射する。この偏光
分離素子5で反射された直線偏光を有する光は、この偏
光方向と平行な稜線方向を有する第2のルーフプリズム
2により折り返される。このとき第2のルーフプリズム
2の反射面と入射光の偏光方向は垂直であるため入射偏
光状態は保存され、再び偏光分離素子5に折り返された
光は損失なく反射される。一方、第1のルーフプリズム
1で折り返され、偏光分離素子5に至る光路では、ポッ
ケルスセル4に電圧が印加された場合、ポッケルスセル
4での偏光回転と第1のルーフプリズム1の2回の全反
射による偏光回転により、偏光分離素子5透過偏光成分
が発生しレーザ出力となる。一般にレーザ媒質として良
く用いられるホスト材料であるYAG、ガラスなどは等
方性であるため低い光励起状態では偏光状態に変化を与
えない。ポッケルスセル4には、電気光学定数が大きく
低い電圧でも移相量の大きいLiNbO3 横型ポッケル
スセルが良く用いられる。LiNbO3 横型ポッケルス
セルは電圧を印加することで偏光分離素子5の偏光面を
共振器光軸に対し±45度回転した2つの面を偏光面と
する偏光成分に対し印加電圧に相当した位相差δを与え
る。この位相差δと、式(1)に示した第1のルーフプ
リズム1の反射面に対し平行、垂直方向の全反射による
位相飛びの差をΦを用いることにより、偏光分離素子5
に至った光の内偏光分離素子5を通過してレーザ光とし
て出力される光の透過率Tは式(3)で表せる。 T=cos2 (Φ/2)・(1−cos2 (δ)) (3) ここで、ポッケルスセル4の結晶長を15mm、b軸方
向の厚みを5mm、またレーザ光波長を1.06μmと
すると、式(3)により印加電圧Vに対する透過率Tは
図2のようになる。
【0013】Qスイッチ動作は、レーザ媒質3を光励起
している状態で、電圧スイッチング回路7と出力量調整
電圧発生回路8によりポッケルスセル4に印加する電圧
の和で決まる透過率Tをレーザ媒質3の透過利得より高
く設定しておきレーザ発振を抑止しレーザ媒質3に十分
にエネルギーを蓄積した後、電圧スイッチング回路7の
発生電圧を0にスイッチングし透過率Tをレーザ媒質3
の透過利得より小さくする。これによりレーザ発振が急
速に立上がり誘導放出によりレーザ媒質3に蓄積された
エネルギーはジャイアントパルス光として取り出され
る。この時、出力量調整電圧発生回路8で発生する電圧
を外部に放出されるレーザ出力エネルギーを最大とする
ように最適電圧Voptに設定しておけば高効率のQス
イッチ動作が得られる。Voptで決まる最適透過率T
optは、レーザ媒質3に蓄積されたエネルギーを効率
良く光エネルギーに変換するために共振器内部光強度を
高くとる条件と、共振器内部光エネルギーの内、共振器
内損失で失われるエネルギーを少なくし出力エネルギー
の割合を高くとるための条件という2つの相反する条件
により定まる。通常レーザ共振器内の一往復での損失
は、光学部品の無反射コーティング、回折損失などによ
り10%程度である。この損失における最適の透過率T
optはレーザ媒質3に蓄積されるエネルギーに依存し
例えば6mmφ×75mmのNd:YAGで10Jのラ
ンプ励起光エネルギーで35%程度である。これは図2
よりVoptとして670V程度に相当する。また図2
より第1のルーフプリズム1の材料を屈折率1.8程度
のガラスを用い、ポッケルスセル4に印加する電圧Vm
axを1.4KV程度とすると透過率Tを80%とでき
るので、透過率35%と透過率80%にそれぞれ共振器
損失を10%を乗じて比をとると透過率Toptのしき
い値励起光エネルギーの3.2倍程度までの入力エネル
ギーに対して発振を抑止できることになる。上記レーザ
媒質を用いた場合のしきい値励起光入力は通常5J程度
であるのでランプ励起光エネルギー16J程度までの発
振抑止は十分可能である。Toptの値は多少最適値か
らずれていた場合においてもこの共振器構成の場合には
従来例のように共振器内の損失の増加とはならず出力と
して外部に放出されるため効率の低下はほとんどない。
【0014】ポッケルスセル4にVswとVoptを同
時に印加することは、図3に示すように電圧スイッチン
グ回路7によりポッケルスセル4の対抗する電極の一方
にVswを与え、他方に出力量調整電圧発生回路により
Vswと極性の反転した−Voptを与えることと等価
である。Vswは、発振抑止時に(Vmax−Vop
t)、発振時に0とスイッチングを行う。上記のNd:
YAGレーザの例の場合、Vswを730Vから0Vへ
高圧スイッチングトランジスタやアバランシュダイオー
ドなどによりスイッチングを行うことでQスイッチ動作
が可能である。また、共振器内損失やレーザ媒質3への
蓄積エネルギーのばらつきなどによる最適透過率Top
tは個体ばらつきを有するが、出力量調整電圧発生回路
8により−Voptを調整することで簡単に補正可能で
ある。
【0015】なお、上記実施例では、偏光分離素子5に
より反射される偏光成分が第2のルーフプリズム2で折
り返され共振モードとなる構成をとったが、図4に示す
ように透過される偏光成分が第2のルーフプリズム2で
折り返され共振モードとなる構成でも良い。
【0016】また、上記実施例では偏光分離素子5を第
2のルーフプリズムとポッケルスセル4の間に設置した
が、図5のようにレーザ媒質3とポッケルスセル4の間
に設置しても良い。
【0017】実施例2.二実施例は、一実施例で固定さ
れていた出力量調整電圧発生回路8の電圧を自動的にレ
ーザ発振時に微調整することによりさらなる高効率化を
図るための発明である。
【0018】図6はこの発明の第2の実施例によるQス
イッチレーザの構成図である。図において、9は第1の
ルーフプリズム1もしくは第2のルーフプリズム2の近
くに設置されルーフプリズムからの若干のもれ光を受光
して共振器内光強度を検知する高速に応答する共振器内
光量検知素子、10は共振器内光量検知素子9の出力と
基準電圧の差により電圧を発生し出力量調整電圧発生回
路8から発生する電圧に微調用電圧を付加する微調電圧
発生器である。
【0019】電圧スイッチング回路7が動作すると同時
に共振器内で急激な誘導放出により10ns〜100n
s程度のジャイアントパルスが立ち上がる。このときレ
ーザ媒質内に反転分布として蓄積されているエネルギー
はジャイアントパルスの立上がりに呼応して減じてい
く。このため過渡的な最適透過率Tはジャイアントパル
スの立上がりに応じて高く、立下がりに応じて低く設定
することでより効率的に蓄積エネルギーをレーザ出力と
して外部に取り出せることになる。共振器内の光量をル
ーフプリズムからの0.1%程度のもれ光を、例えばN
d:YAGの場合Si−PD、もしくはAPDなどの高
速応答可能な共振器内光量検知素子9で検出し、高速応
答可能な高耐圧のトランジスタによる差分回路で構成さ
れる微調電圧発生器10により基準電圧との差電圧Vc
を発生させこれを出力量調整電圧発生回路8から発生す
る電圧に付加する。これにより共振器内光パワーが大き
い場合ポッケルスセルに印加される電圧は最小となり透
過率Tは高くなる。また、共振器内光パワーが小さい場
合付加される電圧は最大となり透過率Tは低くなる。S
iの高速トランジスタでの制御電圧は最大数10V程度
であり透過率Tの変化として5%〜6%の変化が可能で
ある。
【0020】このように二実施例では一実施例で示した
Qスイッチレーザよりもさらに高効率なQスイッチレー
ザを構成できる効果がある。しかしこの効果は第1の実
施例の構成により出力光の割合をポッケルスセル4に印
加する電圧により調整可能だという優れた特長を生かし
たものであり、従来例においてはポッケルスセルに印加
する電圧を共振器内レーザ光強度により可変しても共振
器損失を増大させるだけで効率は逆に劣化してしまう。
【0021】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば共振器
を構成する稜線方向の直交する一対のルーフプリズムの
一方の稜線方向を偏光分離素子の偏光面に平行に設定し
て構成したので、共振器に機構的な変形を加えることな
しに、共振器からレーザ光を取り出す割合をポッケルス
セルに印加するバイアス電圧により最適化でき、製造時
の調整の繁雑さを軽減できる。またバイアス電圧の設定
により共振器内の損失が増加することもないため、ポッ
ケルスセルに印加する電圧の調整も厳しくなく、ポッケ
ルスセルや電圧制御回路の経時変化にたいしても効率の
劣化が小さいQスイッチレーザを実現できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるQスイッチレーザを
示す概略図である。
【図2】偏光分離素子からの出力される光の割合のポッ
ケルスセル印加電圧依存性である。
【図3】この発明の一実施例による電圧制御器および電
圧印加方法の説明図である。
【図4】一実施例の変形例によるQスイッチレーザを示
す概略図である。
【図5】一実施例の変形例によるQスイッチレーザを示
す概略図である。
【図6】この発明の二実施例によるQスイッチレーザを
示す概略図である。
【図7】従来のQスイッチレーザを示す概略図である。
【符号の説明】
1 第1のルーフプリズム 2 第2のルーフプリズム 7 電圧スイッチング回路 8 出力量調整電圧発生回路 9 共振器内光量検知素子 10 出力量調整電圧発生回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】図は、M.K.Chun et a
l.,Appl.Opt.,15,1942(197
6)に示された従来のQスイッチレーザの構成図であ
る。図において1は第1のルーフプリズム、2は第2の
ルーフプリズム、3はレーザ媒質、4はポッケルスセ
ル、5は偏光分離素子、6は電圧制御回路である。レー
ザ共振器は稜線を直交した第1のルーフプリズム1と第
2のルーフプリズム2により構成され、共振器内の光軸
上にレーザ媒質3、偏光分離素子5、ポッケルスセル4
が配置されている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、上記実施例では偏光分離素子5を第
2のルーフプリズムとポッケルスセル4の間に設置した
が、図5のようにレーザ媒質3とポッケルスセル4の間
に設置しても良い。なお、上記実施例では、第1のルー
フプリズム1、第2のルーフプリズム2として稜線を成
す直交した2つの面での2回の全反射を行うものを用い
たが、図6に示すように稜線に直交する面に対し45度
を成すとともに稜線を含む稜線を形成する2つの面にそ
れぞれ45度を成す面に対し135度を成す全反射面を
有し、入射したレーザ光が出射するまでに稜線を形成す
る2つの面で各1回、全反射面で2回の計4回の全反射
を行うようにしたものを用いても良い。この形式のルー
フプリズム場合、稜線を形成する2つの面での2回の全
反射で生じたレーザ光の偏光の回転は全反射面での2回
の全反射により打ち消されるためルーフプリズムからの
出射光の偏光状態は入射レーザ光の偏光状態を保持して
いる。このため偏光分離素子5から出力される光の透過
率Tは式(4)で表される。 T=1−cos2 (δ) (4) これより最適透過率Toptを与えるポッケルスセル4
への印加電圧Vopt、及びQスイッチングにようする
スイッチング電圧Vswを上記実施例に比べさらに低く
設定できるQスイッチレーザを構成できる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】図はこの発明の第2の実施例によるQス
イッチレーザの構成図である。図において、9は第1の
ルーフプリズム1もしくは第2のルーフプリズム2の近
くに設置されルーフプリズムからの若干のもれ光を受光
して共振器内光強度を検知する高速に応答する共振器内
光量検知素子、10は共振器内光量検知素子9の出力と
基準電圧の差により電圧を発生し出力量調整電圧発生回
路8から発生する電圧に微調用電圧を付加する微調電圧
発生器である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】一実施例の変形例によるQスイッチレーザを示
す概略図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】この発明の二実施例によるQスイッチレーザを
示す概略図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】従来のQスイッチレーザを示す概略図である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】追加
【補正内容】
【図8】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の稜線方向の直交するルーフプリズ
    ムで構成されるレーザ共振器と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置されたレーザ媒質と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置されたポッケルスセル
    と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置された偏光分離素子と
    により構成されるQスイッチレーザにおいて、 上記ポッケルスセルの対向する電極の一方に一定電圧を
    印加する手段と、 上記ポッケルスセルの対向する電極の他方にスイッチン
    グ電圧を印加する手段とを有し、 上記一対のルーフプリズムをその一方の稜線の方向を上
    記偏光分離素子の直交する2つの分離偏光方向の一方と
    を略平行にして設置することを特徴とするQスイッチレ
    ーザ。
  2. 【請求項2】 一対の稜線方向の直交するルーフプリズ
    ムで構成されるレーザ共振器と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置されたレーザ媒質と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置されたポッケルスセル
    と、 上記レーザ共振器の光軸上に設置された偏光分離素子
    と、 上記ポッケルスセルの対向する電極の一方に一定電圧を
    印加する手段と、 上記ポッケルスセルの対向する電極の他方にスイッチン
    グ電圧を印加する手段と上記一対のルーフプリズムをそ
    の一方の稜線の方向を上記偏光分離素子の直交する2つ
    の分離偏光方向の一方とを略平行にして設置して構成さ
    れるQスイッチレーザにおいて、 上記レーザ共振器内の光量を検知する手段と、 上記レーザ共振器内の光量に応じてポッケルスセルに電
    圧を印加する手段とを有することを特長とするQスイッ
    チレーザ。
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