JPH05205678A - リニア電子銃 - Google Patents

リニア電子銃

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Publication number
JPH05205678A
JPH05205678A JP4010909A JP1090992A JPH05205678A JP H05205678 A JPH05205678 A JP H05205678A JP 4010909 A JP4010909 A JP 4010909A JP 1090992 A JP1090992 A JP 1090992A JP H05205678 A JPH05205678 A JP H05205678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electron gun
linear
filament
linear electron
Prior art date
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Pending
Application number
JP4010909A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Wakamoto
郁夫 若元
Takamasa Nakamura
隆正 中村
Shigeo Konno
茂生 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Jeol Ltd
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  • Discharge Heating (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平行ビームが容易に得られるとともにカソー
ド温度を下げられしかも高い組立精度が得られるリニア
電子銃を提供する。 【構成】 平板状のLaB6 カソード2と、W等のカソ
ード加熱用フィラメント4と、Al2 3 等の絶縁碍子
5と、W等のケース3とからリニアカソードブロック1
を形成し、前記カソード2は一側面部のみから熱電子1
3を放出するようその周囲が前記ケース3に囲繞され、
また前記フィラメント4は前記カソード2を挾む2本の
平行線状ワイヤ4a,4bで構成され、これら両ワイヤ
4a,4bは互いに逆方向に通電し得るよう前記カソー
ド2の両端部に位置して結合されるとともに給電が前記
カソード2の中央部で行われるようフィラメント端子4
cを前記カソード2の他側面側に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空中で金属蒸気等を
発生させる装置の熱源として用いられるリニア電子銃に
関する。
【0002】
【従来の技術】図4及び図5に従来のリニア電子銃の構
造図及びこれを用いた真空蒸着装置の構造図を示す。図
示のように、リニア電子銃21は、W(タングステン)
等の高融点金属からなる角柱状のカソード22と、この
カソード22を加熱するためのカソード加熱用フィラメ
ント23と、カソード22から熱電子13を引き出すた
めの冷却水穴12付きのアノード11と、前記熱電子1
3の出力及び集光性を制御するためのグリッド10とか
ら構成される。
【0003】そして、前記カソード22は、電子銃電源
20のフィラメント電源26から直流又は交流電力が供
給されるカソード加熱用フィラメント23の熱伝導や輻
射により、さらにはカソード22とカソード加熱用フィ
ラメント23の間に設けたボンバード電源27の電子衝
撃加熱により、必要な放射電流密度が得られる温度まで
加熱される。
【0004】この状態で、加速電源24によりアノード
11に、カソード22に対して正の高電圧を印加する
と、カソード22から熱電子13が引き出され、この時
の電子の量や軌道はグリッド電源25により負に印加さ
れたグリッド10により制御される。
【0005】ここで、熱電子13はカソード表面のゼロ
ボルト面からすべて引き出されるため、カソード22の
角部や上,下両面から出た熱電子の軌道は前面から出た
熱電子の軌道と挙動が大きく異なる。
【0006】このような熱電子13をヘルムホルツコイ
ル等による均一磁場14により270°偏向及び集光
し、水冷銅るつぼ16中のターゲット(蒸発源)15に
電子ビームとして照射し、これによりターゲット15が
溶融蒸発して得られた蒸気18を被蒸着物17に蒸着さ
せるのである。
【0007】なお、図中6はスライドプレート、7はス
ライドピンであり、これらがカソード22の熱膨張吸収
機構を構成する。また、30は真空容器におけるビーム
通過スリットである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うな真空蒸着装置において、効率よく真空蒸着を行うた
めには、るつぼ中のターゲット表面に電子ビームを集光
して照射する必要がある。
【0009】ところが、従来のリニア電子銃では、熱電
子がカソード表面のゼロボルト面からすべて引き出され
ることから、平行ビームを得ることが容易でなく、27
0°偏向位置で所定のビーム幅以下にビームを集光する
ことが困難であった。
【0010】また、平行ビームを得る条件は非常に狭い
条件のため、電極間隔等を高精度に組み立てる必要があ
り、再現性に課題があった。
【0011】さらに、W等をカソードに用いる場合、2
700K程度に温度を昇温する必要があるため、熱変形
発生、冷却方法の点からも課題が多かった。
【0012】そこで、本発明の目的は、平行ビームが容
易に得られるとともにカソード温度を下げられしかも高
い組立精度が得られるリニア電子銃を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の、本発明の構成は、真空中で金属等を蒸発させる装置
に用いる直線状電子ビームを得るためのリニア電子銃に
おいて、低温電子放出材料製の平板状のカソードと、高
融点金属製のカソード加熱用フィラメントと、これらを
絶縁保持する高温絶縁物及び仕事関数の大きい高融点金
属製ケースとを有し、前記カソードは一側面部のみから
電子を放出するようその周囲が前記ケースに囲繞され、
また前記フィラメントは前記カソードを挾む2本の平行
線状ワイヤで構成され、これら両ワイヤは互いに逆方向
に通電し得るよう前記カソードの両端部に位置して結合
されるとともに給電が前記カソードの中央部で行われる
ようフィラメント端子を前記カソードの他側面側に設け
たことを特徴とする。
【0014】
【作用】前記構成によれば、低温でかつ一側面部のみか
ら熱電子が放出されるので、無冷却で容易に平行ビーム
が得られる。また、この際カソードは逆方向に通電され
る2本の平行線状ワイヤで加熱されるので、カソードの
電子放出面ではカソード加熱用フィラメント電流の作る
磁界が打ち消され、ビーム偏向は生じない。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。図1は本発明の第1実施例に係るリニア電子銃
の構造図、図2は本リニア電子銃を用いた真空蒸着装置
の構造図である。なお、図1及び図2において、図4及
び図5と同一部材には同一符号を付して重複する説明は
省略する。
【0016】図示のように、真空容器19の内部は、ビ
ーム通過スリット30付きの仕切壁31により蒸発室2
8と電子銃室29とに隔成され、その中の電子銃室29
にリニア電子銃21が設置される。
【0017】前記リニア電子銃21は、リニアカソード
ブロック1とグリッド10とアノード11と前記リニア
カソードブロック1を線接触で支持する三角柱部材8と
絶縁碍子9とから構成される。
【0018】そして、前記リニアカソードブロック1
は、低温電子放出材料のLaB6 (六ホウ化ランタン)
製の長尺な平板状のカソード2と、W(タングステン)
等の高融点金属製のカソード加熱用フィラメント4と、
これらを絶縁保持するAl2 3 (酸化アルミニウ
ム)、MgO(酸化マグネシウム)及びBN(ボロンナ
イトライド)製等の絶縁碍子5及びW(タングステ
ン)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)等の高融点
金属製のケース3とからなる。
【0019】また、前記カソード2は、一側面部のみか
ら熱電子13を放出するようその周囲が前記ケース3に
囲繞されている。
【0020】さらに、前記カソード加熱用フィラメント
4は、前記カソード2を上下から挾むよう配線された2
本の平行線状ワイヤ4a,4bで構成される。そして、
両ワイヤ4a,4bは互いに逆方向に通電するために前
記カソード2の両端部に位置して結合されるとともに、
給電が前記カソード2の中央部で行われるようフィラメ
ント端子4cを前記カソード2の他側面に設けている。
【0021】なお、図1中31はカソード2とケース3
を機械的に締結するピンである。
【0022】このように構成されるため、アノード11
に加速電源24から、カソード2に対して正の高電圧が
印加されると、カソード2から熱電子13が引き出さ
れ、この熱電子13が均一磁場14により270°偏向
及び集光されて水冷銅つるぼ16中のターゲット15に
電子ビームとして照射され、これにより蒸気18を得て
被蒸着物17に成膜することは従前通りである。また、
この際、グリッド10はグリッド電源25により負の電
圧が印加され、熱電子13の量や集光性(ターゲット1
5上でのビーム幅)を制御することも従前通りである。
【0023】ここで、本実施例では、カソード2の一側
面部のみから熱電子13が放出されるため、平行ビーム
が得やすく、270°偏向位置での集光性が向上される
とともに、ビーム軌道途中でビーム幅が拡がらないため
ビーム通過スリット30のスリット幅を狭くでき、差動
排気効率が向上する。
【0024】また、カソード2を2本の平行線状ワイヤ
4a,4bで熱伝導加熱するため、カソード2の電子放
出面では、カソード加熱用フィラメント電流の作る磁界
が打ち消され、ビーム偏向は生じない。
【0025】また、カソード2とカソード加熱用フィラ
メント4との距離が短かいため、熱効率や熱応答性が良
く、延てはカソード温度によるビーム電流制御の安定性
が良くなる。
【0026】図3は本発明の第2実施例に係るリニア電
子銃の構造図である。これは、線状電子ビームを長さ方
向に重ね合せて連続した長尺な電子ビームを得るため
に、リニアカソードブロック1、グリッド10及びアノ
ード11に所定の曲率R1 ,R2 ,R3 を持たせ、放射
状に熱電子13を引き出し、るつぼ面でカソード長以上
の電子ビームを得るようにした例であり、カソードの電
子放出面が円弧状である以外は先の実施例と同様であ
る。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、下
記のような効果が得られる。 (1)270°等偏向位置でのビーム幅が小さく、蒸発
効率を向上させることが可能となり、低コストな蒸着等
が可能となる。 (2)カソード温度を従来より約1000℃低下させる
ことが可能となり、熱変形が少なく、また電子銃を無冷
却することが可能となり、電子銃及び付帯設備の簡粗化
ひいては設備コスト低減化がはかれる。 (3)カソード及びカソード加熱用フィラメントが一体
となり、組立精度に起因するカソード温度の不均一から
生じる出力密度の不均一性がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るリニア電子銃の構造
図である。
【図2】同じく真空蒸着装置の構造図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るリニア電子銃の構造
図である。
【図4】従来例に係るリニア電子銃の構造図である。
【図5】同じく真空蒸着装置の構造図である。
【符号の説明】
1 リニアカソードブロック 2 カソード 3 ケース 4 カソード加熱用フィラメント 4a,4b 平行線状ワイヤ 4c フィラメント端子 5 絶縁碍子 10 グリッド 11 アノード 21 リニア電子銃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今野 茂生 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日本 電子株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で金属等を蒸発させる装置に用い
    る直線状電子ビームを得るためのリニア電子銃におい
    て、低温電子放出材料製の平板状のカソードと、高融点
    金属製のカソード加熱用フィラメントと、これらを絶縁
    保持する高温絶縁物及び仕事関数の大きい高融点金属製
    ケースとを有し、前記カソードは一側面部のみから電子
    を放出するようその周囲が前記ケースに囲繞され、また
    前記フィラメントは前記カソードを挾む2本の平行線状
    ワイヤで構成され、これら両ワイヤは互いに逆方向に通
    電し得るよう前記カソードの両端部に位置して結合され
    るとともに給電が前記カソードの中央部で行われるよう
    フィラメント端子を前記カソードの他側面側に設けたこ
    とを特徴とするリニア電子銃。
JP4010909A 1992-01-24 1992-01-24 リニア電子銃 Pending JPH05205678A (ja)

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JP4010909A JPH05205678A (ja) 1992-01-24 1992-01-24 リニア電子銃

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000058049A1 (en) 1999-03-30 2000-10-05 Tfi Telemark Arc-free electron gun

Cited By (5)

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20001226