JP2994834B2 - リニア電子銃用カソード - Google Patents

リニア電子銃用カソード

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JP2994834B2
JP2994834B2 JP4009690A JP969092A JP2994834B2 JP 2994834 B2 JP2994834 B2 JP 2994834B2 JP 4009690 A JP4009690 A JP 4009690A JP 969092 A JP969092 A JP 969092A JP 2994834 B2 JP2994834 B2 JP 2994834B2
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広次 小畠
晋 浦野
茂生 今野
徹 高島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空中で金属蒸気を発
生させる熱源として使用されるリニア電子銃用カソード
に関する。
【0002】
【従来の技術】図6(a)(b)に従来のリニア電子銃に使用
されるカソードを示す。同図(a)は、180°偏向銃に
使用されるタングステン製の一体カソード21であり、
カソード21の両端にはスライドピン24が突設されて
いる。同図(b)は270°偏向銃に使用される組み合わ
せカソードであり、カソード本体31に電子放出材料と
してタンタル32が拡散接合又は機械的な締結により取
り付けられ、カソード本体31の両端にはスライドピン
34が突設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のリニア電子銃用
カソードには、下記課題がある。 (1)図6(a)に示す電子放出材料を使用しないカソー
ド21は、270°偏向時に集光性が悪くなる。 (2)図6(a)に示すカソード21はタングステン製で
ある為、動作温度が2500K〜2700Kとなり、また、同図
(b)に示すカソードでは電子放出材料としてタンタル3
2を用いている為、動作温度が2300K〜2500Kとなり、
高温に加熱しなければならない。
【0004】(3)図6(a)(b)に示す何れのカソードに
おいても、図5の従来法の欄に示すようにカソード本体
31の両端部の側面からも電子39が放出されるため、
ビーム両端部で出力密度分布が高くなり、均一な蒸気密
度が得られない。尚、図中、37はグリッド、38はア
ノード、39は電子である。本発明は、上記従来技術に
鑑みてなされたものであり、集光性が良く、低い動作温
度で作動し、均一な蒸気密度を得られるリニア電子銃用
カソードを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の構成は真空中で直線状電子ビームをターゲットに
照射して、前記ターゲットを蒸発させる熱源として使用
されるリニア電子銃において、カソード中央部にカソー
ド本体よりも仕事関数の低い電子放出材料を、電子放出
方向に抜けない形状に加工して前記カソード本体の側面
から挿入すると共にカソード両側には、前記カソード本
体と同材料の側板を挿入して固定したことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】カソード表面の中央部のみから電子放出が行わ
れる為、平行ビームが得られ、270°偏向位置でも良
好な集光性が得られる。また、カソード両側面からの電
子放出が防止されるため、ビーム両端部での出力上昇が
抑えられ、均一な蒸気密度が得られる。
【0007】
【実施例】以下、本発明について、図面を参照して詳細
に説明する。図1に本発明の一実施例を示す。同図に示
すリニア電子銃用カソードは、270°偏向銃に使用さ
れるものである。即ち、カソード本体1及び電子放出材
料2等よりなるリニア電子銃用カソードの前方にはアノ
ード8、グリッド7が配置され、リニア電子銃用カソー
ドの後方にはカソード加熱用フィラメント6が配置され
ている。リニア電子銃用カソードとカソード加熱用フィ
ラメント6との間には電子衝撃加熱用のボンバード電源
17が接続されると共にカソード加熱用フィラメント6
にはフィラメント電源18が接続している。カソード加
熱用フィラメント6の後方には、反射板19が配置され
ている。
【0008】従って、カソード加熱用フィラメント6に
通電して電子衝撃加熱の方法によりリニア電子銃用カソ
ードを加熱することができる。加熱温度としては、電子
放出材料2により必要な放射電流密度が得られる温度で
ある。例えば、電子放出材料2として、六ホウ化ランタ
ン(LaB6)を使用する場合には、1600K〜1800Kであ
る。尚、加熱方法は、電子衝撃加熱の方法に限らず、熱
輻射等の方法を使用することもできる。一方、アノード
8は接地されると共にカソードとの間に挿入された加速
電源15によりカソードに対して正の高電圧が印加され
ており、リニア電子銃用カソードから放出された熱電子
は加速され電子ビーム9となる。グリッド7はグリッド
電源16に接続してカソードに対して負の電圧が印加さ
れており、電子ビーム量や集光性を制御することが可能
である。
【0009】更に、加速された電子ビーム9を磁場Bに
より270°偏向し、集光させる磁場発生器10が設け
られており、偏向した電子ビーム9はるつぼ12に貯溜
されたターゲット(蒸発源)11に照射される。ターゲ
ット11は、その熱により、蒸発して蒸気14が発生す
る。尚、るつぼ12には冷却水13が流通する構造とな
っている。リニア電子銃用カソードの構造は、図2(a)
(b)(c)に示すように、カソード中央のみから電子を放出
させるため、カソード本体1の中央部に、カソード本体
1よりも仕事関数の低い電子放出材料2が、電子放出方
向に抜けない形状に加工して、カソード本体1の側面か
ら挿入されたものである。更に、カソード本体1の両端
には、スライドピン4が突設され、カソードホルダ5に
スライド可能に支持されている。
【0010】電子放出材料2としては、作動温度が1600
K〜1800Kと低く、更に、圧力の影響を受けにくい六ホ
ウ化ランタン(LaB6)を使用することができる。六ホ
ウ化ランタンは、作動温度が低いため、カソード長尺化
が容易である。尚、10-7Torr台の高真空が確保される場
合には、電子放出材料2として含浸型のBa−Wが使用
可能である。また、カソード本体1としては、高温強度
が高く、六ホウ化ランタンと反応しにくいモリブデン、
グラファイト、カーボン、レニウム製とすると良い。ま
た、スライドピン4、カソードホルダ5としては、高融
点金属のタングステン、モリブデンが用いられる。
【0011】電子放出材料2がカソード本体1から電子
放出方向に抜けない形状としては、表面から深くなるほ
ど幅の広がるアリ溝の形状としている。更に、カソード
両端部からの電子放出を防止するため、カソード本体1
の両端部には、カソード本体1と同材料の側板3が挿入
され、電子ビーム溶接或いは接着剤により固定されてい
る。また、電子放出材料2は、カソード本体1に対して
単に挿入され固定されてはいないため、カソード長手方
向に対しては摺動可能となっている。また、最高使用温
度以下では電子放出材料2と側板3との間に長手方向に
隙間が形成される様に寸法設計されている。この為、熱
膨張率の差に基づく加熱時の熱変形や塑性変形が防止さ
れる。
【0012】上記構成を有する本実施例では、270°
偏向位置において均一かつ高集光性が得られ、運転性、
蒸発効率の向上により、低コストで高品質な蒸着等が可
能となる。また、作動温度が低く、熱変形が生じないた
め、長尺なカソードの製作が可能となり、電子銃数低減
による設備費用の低減が図れ、更に、カソード寿命が長
くなり、生産効率が向上する。
【0013】次に、本発明の他の実施例に係るリニア電
子銃用カソードを図3を参照して説明する。本実施例で
は、カソード長よりも長い電子ビームを得るため、カソ
ード本体1の表面及び電子放出材料2の表面を、円弧状
としたものである。その他の構成については、前述した
実施例と同様であり、カソード本体1の中央部に、カソ
ード本体1よりも仕事関数の低い電子放出材料2が、電
子放出方向に抜けない形状に加工して、カソード本体1
の側面から挿入され、カソード本体1の両端には、スラ
イドピン4が突設され、カソードホルダ5にスライド可
能に支持されている。更に、カソード本体1の両端部に
は、カソード本体1と同材料の側板3が挿入され、電子
ビーム溶接或いは接着剤により固定されている。
【0014】尚、電子放出材料2がカソード本体1から
電子放出方向に抜けない形状としては、上記実施例に限
るものではなく、例えば、図4(a)に示すように、表面
から一定深さより深くなると幅の広がる形状、同図(b)
に示すように表面から一定深さに階段状の突起を設けた
もの、同図(c)に示すように表面から一定深さに円弧状
のとしても良い。
【0015】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明は、集光性が良く、低い動作温度で作
動し、均一な蒸気密度を得られる。この為、運転性、蒸
発効率の向上により、低コストで高品質な蒸着等が可能
となる。また、設備費用の低減が図られ、生産効率が向
上する利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るリニア電子銃用カソー
ドの構成図である。
【図2】同図(a)(b)(c)は、それぞれリニア電子銃用カ
ソードの具体例を示す正面図、斜視図、側面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るリニア電子銃用カソ
ードに係り、同図(a)(b)(c)はそれぞれその上面図、正
面図、側面図である。
【図4】同図(a)(b)(c)は、それぞれカソード本体と電
子放出材料との嵌め合いを示す断面図である。
【図5】本発明と従来法について、出力密度分布、構成
及び原理を比較して示す説明図である。
【図6】同図(a)(b)は、それぞれ従来のリニア電子銃用
カソードの斜視図である。
【符号の説明】
1 カソード本体 2 電子放出材料 3 側板 4 スライドピン 5 カソードホルダ 6 カソード加熱用フィラメント 7 グリッド 8 アノード 9 電子ビーム 10 磁界発生器 11 ターゲット 12 るつぼ 13 冷却水 14 蒸気 15 加速電源 16 グリッド電源 17 ボンバード電源 18 フィラメント電源 19 反射板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦野 晋 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (72)発明者 今野 茂生 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日 本電子株式会社内 (72)発明者 高島 徹 東京都昭島市武蔵野三丁目1番2号 日 本電子株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−266344(JP,A) 特開 平5−174761(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 37/06 - 37/075 C23C 14/30 H05B 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で直線状電子ビームをターゲット
    に照射して、前記ターゲットを蒸発させる熱源として使
    用されるリニア電子銃において、カソード中央部にカソ
    ード本体よりも仕事関数の低い電子放出材料を、電子放
    出方向に抜けない形状に加工して前記カソード本体の側
    面から挿入すると共にカソード両側には、前記カソード
    本体と同材料の側板を挿入して固定したことを特徴とす
    るリニア電子銃用カソード。
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