JPH05202885A - クロスフローファンの溶着部構造 - Google Patents

クロスフローファンの溶着部構造

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JPH05202885A
JPH05202885A JP1484392A JP1484392A JPH05202885A JP H05202885 A JPH05202885 A JP H05202885A JP 1484392 A JP1484392 A JP 1484392A JP 1484392 A JP1484392 A JP 1484392A JP H05202885 A JPH05202885 A JP H05202885A
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JP
Japan
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blade
fan
radius
curvature
tip
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JP1484392A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kudo
秀一 工藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形不良や金型寿命の短縮等の問題を生じる
ことなく、ブレードの外径をできるだけ側板の外径まで
増加して、ファンの空気力学的性能を向上させる。 【構成】 先細の抜き勾配をもって合成樹脂から射出成
形されたブレード3'の先端部3b'のファン半径方向に
関する最外隅部に、所定の曲率半径R2をもつ凸アール
部5'を設ける。合成樹脂製の環状板2の片面2bに外周
に沿って複数個設けられ、上記ブレード3'の最外隅部
が嵌め込まれる各スロット4の最外端に、上記曲率半径
2より僅(δ)だけ大きい曲率半径R1をもつ凹アール部
6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和機の送風など
に用いられる合成樹脂製のクロスフローファン(横流フ
ァン)の溶着部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】クロスフローファンは、両端面が側板で
閉ざされた羽根車を回転させて、羽根車内に生じた渦に
より、吸込側から吐出側へ羽根車翼列を二度通り抜ける
気流を作るもので、空気調和機やカーテンジェットの送
風用に重用されている(例えば特開平2−102396
号公報参照)。さて、合成樹脂製のクロスフローファン
としては、従来、図3に示すようなファンブロック21
をブロックの中心軸方向に複数個連結したものが知られ
ている。このファンブロック21は、合成樹脂の射出成
形により、環状板22の片面22aに外周に沿って35
枚のブレード23を一体に垂設する一方、他の片面22
bに35個のスロット24を設けてなる。そして、同一
形状の他のファンブロック21'(図4参照)のブレード
23'の先端部23b'を、上記スロット24に嵌合し、
嵌合部を超音波溶接で溶着して複数連のクロスフローフ
ァンにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4(A)は、こうして
連結,溶着された2つのファンブロック21,21'の1
枚のブレード23'とスロット24を、ブレード23'の
中心面(図3(B),(C)の一点鎖線参照)で切断して示し
た詳細断面図であるが、この従来の溶着部構造には、次
のような欠点がある。即ち、図4(A)の溶着部構造で
は、ブレード23'の先端面23b'がブレードの最外縁
23c'に対して直角であるため、これと嵌合するスロッ
ト24の最外端24cも直角に形成する必要がある。し
かし、スロット24を含むファンブロック21が、射出
成形で作られるため、直角をなす上記最外端24cから
環状板22の外周縁22cまでの距離t1は、成形の際の
金型キャビティへの樹脂の完全な充填および成形不良防
止の見地から余り小さくできない。そのため、環状に3
5枚配置されたブレードの先端側における外径D2が、
ブレードの嵌合隙間を無視しても環状板22の外径D1
よりも2t1(例えばD1=97mmに対して1.2mm)だけ小さく
なり、その分、空気力学的性能が低下する。また、ブレ
ードの基端側における外径D3は、上記外径D2よりも射
出成形に伴うブレード23'の先細の抜き勾配(例えば片
側で1/290)に相当する幅t2(例えばブレード長さ70mmに
対して略0.24mm)の2倍だけ増えるが、依然、環状板2
2の外径D1よりも2t3(例えば0.72mm)だけ小さく、ブ
レード全体としての空気力学的性能が低下するのであ
る。
【0004】この欠点の解決策として、図4(B)に示す
ように、ブレード23"を環状板22の外周縁から垂設
し(D3=D1)、ブレード23"の先端部23b"の最外隅
部にL字状の切欠き25を設けて、ブレードの先端側の
外径D2を(D1−2t2)まで増やす手法が考えられる。と
ころが、この手法は、切欠き25の凸隅部25aが、射
出成形の際に金型の内壁を傷付けるため、金型の耐用期
間が短縮したり、金型に生じた凹状の傷により成形品た
るブレードに凸状のすじができたりするという問題があ
る。そこで、本発明の目的は、樹脂成形で作られる各ブ
レードの先端部の最外隅部の形状と、ブレードが嵌合す
る側板の各スロットの形状を工夫することによって、成
形不良や金型寿命の短縮等の問題を生じることなく、ブ
レードの外径をできるだけ側板の外径まで増加して、フ
ァンの空気力学的性能を向上させることができるクロス
フローファンの溶着部構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のクロスフローファンの溶着部構造は、図
1,図2に例示するように、合成樹脂からなる円板2の
片面2bに外周2cに沿って設けられた複数のスロット4
に、先細の抜き勾配をもって成形加工された複数の合成
樹脂製のブレード3'の先端部3b'を嵌合し、上記円板
2とブレード3'の先端部3b'を溶着してなるものにお
いて、上記各ブレード3'の先端部3b'のクロスフロー
ファンの半径方向に関する最外隅部に、所定の曲率半径
2をもつ凸アール部5'を設ける一方、この凸アール部
5'を有するブレード3'の最外隅部が嵌め込まれる上記
各スロット4の部分に、上記曲率半径R2と略同じ曲率
半径R1をもつ凹アール部6を設けたことを特徴とす
る。
【0006】
【作用】合成樹脂からなる円板2の片面2bに外周2cに
沿って設けられた各スロット4には、円板2の半径方向
に関する最外隅部に、そのスロット4に嵌め込まれるブ
レード先端部3b'の最外隅部の凸アール部5'と略同じ
曲率半径R1をもつ凹アール部6が設けられている。つ
まり、中心軸を含む平面でスロット4の最外隅部を通っ
て円板2を切断すると、円板外周2cからスロット外端
までの厚さt1は、上記凹アール部6により上記片面2b
で最も薄く、スロット4が深くなるに伴って次第に増加
する。従って、円板2を合成樹脂で成形加工する場合、
上記最小厚さを、ブレード3'の抜き勾配に相当する寸
法t2にまで減じるような金型を用いても、この最小厚さ
のキャビティにも完全に樹脂が充填でき、厚さ不足によ
る成形不良も生じにくい。また、ブレード基端部3a'の
外径を円板2'の外径D1と等しくし、ブレード先端部3
b'の外径D2の円板外径D1からの減少を、抜き勾配t2
相当する最小寸法に抑えることができ、ブレード3'の
外径を最大にしてファンの空気力学的性能を向上させる
ことができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。本発明のクロスフローファンは、図3で述べた
従来のものと本質的には異ならず、図3(A)と同様の合
成樹脂のファンブロック1(図2参照)をブロックの中心
軸方向に複数個連結,溶着して作られる。図1(A)は、
図3(B)に対応するスロットの詳細正面図、図1(B)
は、図3(C)に対応するブレードの詳細正面図である。
上記ブレード3は、図1(B)に示すように、ファンブロ
ック1の円板としての環状板2の片面2aに外周に沿っ
て一定間隔で35枚垂設され、基端部3aの環状板2の
半径方向に関する最外縁3cは、環状板2の外周縁2cに
一致するとともに、基端部3aと先端部3bの間には先細
の抜き勾配が全周に亘って存在する。一方、上記スロッ
ト4は、図1(A)に示すように、上記環状板2の他の片
面2bにブレードに対応して同様に35個設けられ、同
一形状のファンブロックのブレード3'の先端部3b'
が、図中の二点鎖線で示すように全周に僅な隙間(例え
ば0.15mm)をあけて嵌め込まれる。また、スロット4の
底部4aには、図1(C)に示すように、スロット中心線
上に三角形断面をもつ突起4bが設けられ、この突起4b
にブレードの先端部3b'を当接させた状態で超音波溶接
を行なって両者を溶着するようにしている。
【0008】本発明のクロスフローファンの溶着部構造
の特徴は、ブレード3の先端部3bの最外隅部に凸アー
ル部5を設け、これに対応するスロット4の最外端に凹
アール部6を設けたことである。この凹,凸アール部6,
5の詳細は、嵌合した2つのファンブロック1,1'を図
1(A),(B)のII-II線で切断した図2に示すとおりであ
る。即ち、ファンブロック1の凹アール部6は、スロッ
ト4の底部4aの深さより小さくかつ突起4bの深さより
大きい曲率半径R1を呈する一方、ファンブロック1'の
凸アール部5は、上記曲率半径R1より嵌合隙間δ(例え
ば0.15mm)だけ小さい曲率半径R2を呈する。ファンブロ
ック1'に垂設された35枚のブレード3'により定まる
基端側のファン外径は、ブレード3'の最外縁3c'が環
状板2'の外周縁2c'と揃っているので環状板2'の外径
1と等しく、同様に定まる先端側のファン外径D2は、
上記外径D1よりも射出成形に伴う先細の抜き勾配に相
当する幅t2(例えば0.24mm)の2倍だけ減少する(D2=D
1−2t2)。従って、スロット4の凹アール部6の先端に
おける環状板2の厚さt1は、上記幅t2から嵌合隙間δ
(例えば0.15mm)を減じた値となり(t1=0.09mm)、この値
は、従来例で述べたt1=0.6mmに比べて遥かに小さい。
このことは、次に述べるような作用,効果を奏する。
【0009】上記構成のクロスフローファンの溶着部構
造は、次のように作用する。合成樹脂からなる環状板2
の片面2b(図1(A)参照)に外周に沿って設けられた各
スロット4には、環状板2の半径方向に関する最外端
に、図2に示すように、そのスロットに嵌め込まれるブ
レード3'の先端部の最外隅部の凸アール部5'の半径R
1よりもδ(例えば0.15mm)だけ大きい半径R2をもつ凹ア
ール部6が設けられている。また、凹アール部6の表面
側の先端における環状板2の半径方向の厚さt1は、上述
の如くブレード3'の抜き勾配相当幅t2から嵌合隙間δ
を減じた値(例えば0.09mm)で最も薄く、この厚さは、ス
ロット4の底部にいくほど半径R1の円弧に沿って次第
に増加する。従って、環状板2,ブレード3を含むファ
ンブロック1を合成樹脂の射出成形で製造する場合、上
記最小厚さt1のキャビティをもつ金型を用いても、上記
円弧によりキャビティが漸増するので、キャビティに完
全に樹脂が充填でき、金型からの取出時に厚さ不足によ
る成形不良も生じにくく、成形性が大幅に向上する。ま
た、ブレード3'の先端部の最外隅部は、図4(B)の従
来例に示すL字状の切欠き25でなく、凸アール部5'
になっているので、金型の損傷による金型寿命が短縮し
たり、この損傷によりファンブロック1'に成形傷が生
じたりすることがない。さらに、ブレード3'の基端側
のファン外径が、環状板2'の外径D1と等しく、先端側
のファン外径D2が、上記外径D1から抜き勾配相当幅の
2倍(2t2)しか減じないので、ファンの外径を可能な限
り大きくすることができ、ファンの空気力学的性能を向
上させることができる。
【0010】なお、上記実施例では、同じ形状の複数の
ファンブロックを軸方向に連結,溶着したものについて
説明したが、本発明が、単連のクロスフローファンの側
板のスロットとこれに嵌合するブレードの先端部の溶着
部構造にも適用できるのは勿論である。
【0011】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
クロスフローファンの溶着部構造は、先細の抜き勾配を
もって合成樹脂から成形加工されたブレードの先端部の
ファン半径方向に関する最外隅部に、所定の曲率半径を
もつ凸アール部を設ける一方、合成樹脂製の円板の外周
に沿って複数個設けられ、上記ブレードの上記最外隅部
が嵌め込まれる各スロットの部分に、上記曲率半径と略
同じ曲率半径をもつ凹アール部を設けているので、円板
を成形する金型の上記凹アール部の表面側先端における
キャビティを相当狭くしても完全な樹脂充填ができ、円
板に傷や形崩れなどの成形不良が生じず、また金型も傷
つかず、それ故、ブレード先端側でのファン外径を可能
な限り円板の外径に近づけて、ファンの空気力学的性能
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のクロスフローファンの溶着部である
スロットとブレードの詳細正面図およびスロットの断面
図である。
【図2】 互いに嵌合した2つのファンブロックを図1
のII−II線で切断した断面図である。
【図3】 従来のクロスフローファンのファンブロック
を示す断面図および矢視図である。
【図4】 互いに嵌合した従来の2種のファンブロック
をブレードとスロットの中心面で切断した断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1'…ファンブロック、2,2'…環状板、3,3'…ブ
レード、3a,3a'…基端部、3b,3b'…先端部、3c,3
c'…最外縁、4,4'…スロット、5,5'…凸アール部、
6,6'…凹アール部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂からなる円板(2)の片面(2b)
    に外周(2c)に沿って設けられた複数のスロット(4)
    に、先細の抜き勾配をもって成形加工された複数の合成
    樹脂製のブレード(3')の先端部(3b')を嵌合し、上記
    円板(2)とブレード(3')の先端部(3b')を溶着してな
    るクロスフローファンの溶着部構造において、 上記各ブレード(3')の先端部(3b')のクロスフローフ
    ァンの半径方向に関する最外隅部に、所定の曲率半径
    (R2)をもつ凸アール部(5')を設ける一方、この凸アー
    ル部(5')を有するブレード(3')の最外隅部が嵌め込ま
    れる上記各スロット(4)の部分に、上記曲率半径(R2)
    と略同じ曲率半径(R1)をもつ凹アール部(6)を設けた
    ことを特徴とするクロスフローファンの溶着部構造。
JP1484392A 1992-01-30 1992-01-30 クロスフローファンの溶着部構造 Pending JPH05202885A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010106854A (ja) * 2010-02-16 2010-05-13 Sharp Corp 貫流ファン、送風機および羽根車の成形機
JP2012007473A (ja) * 2010-06-22 2012-01-12 Panasonic Corp 貫流ファン及びこれを備えた空気調和機
WO2022014120A1 (ja) * 2020-07-17 2022-01-20 日本電産コパル電子株式会社 遠心ファンとそれを用いた送風機

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