JPH052027A - ガスレートセンサ - Google Patents
ガスレートセンサInfo
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- JPH052027A JPH052027A JP3250152A JP25015291A JPH052027A JP H052027 A JPH052027 A JP H052027A JP 3250152 A JP3250152 A JP 3250152A JP 25015291 A JP25015291 A JP 25015291A JP H052027 A JPH052027 A JP H052027A
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- gas flow
- gas
- flow passage
- flow path
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Abstract
(57)【要約】
[目的] センサ本体におけるガス流路を理想的な2次
元流路として、ノズル孔からガス流路内に送り込まれた
ガス流が上下方向には広がらずに左右方向のみに広がっ
て、ヒートワイヤ対に向かうガス流の最大流速が大きく
なるようにしてセンサ感度を良くし、センサ本体の上下
方向に作用するピッチレートによってガス流が上下方向
に偏向することがなく、センサ本体の左右方向に作用す
るヨーレートのみを精度良く検出し、ガス流路内におけ
るノズル孔側の隅部に生ずる負圧を軽減してガス流の直
進性を良好にすることを目的とする。 [構成] センサ本体におけるガス流路を断面がほぼ矩
形の空間として、その幅方向に一対のヒートワイヤを並
設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以上となるよ
うにしている。
元流路として、ノズル孔からガス流路内に送り込まれた
ガス流が上下方向には広がらずに左右方向のみに広がっ
て、ヒートワイヤ対に向かうガス流の最大流速が大きく
なるようにしてセンサ感度を良くし、センサ本体の上下
方向に作用するピッチレートによってガス流が上下方向
に偏向することがなく、センサ本体の左右方向に作用す
るヨーレートのみを精度良く検出し、ガス流路内におけ
るノズル孔側の隅部に生ずる負圧を軽減してガス流の直
進性を良好にすることを目的とする。 [構成] センサ本体におけるガス流路を断面がほぼ矩
形の空間として、その幅方向に一対のヒートワイヤを並
設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以上となるよ
うにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、センサ本体に角速度が
作用したときのセンサ本体のノズル孔からガス流路内に
噴出されているガス流の偏向状態をヒートワイヤ対によ
って検出するガスレートセンサに関する。
作用したときのセンサ本体のノズル孔からガス流路内に
噴出されているガス流の偏向状態をヒートワイヤ対によ
って検出するガスレートセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のガスレートセンサにあっ
ては、図9に示すように、円筒状のケーシング8内に密
封したガスをダイアフラム式のポンプ13によって循環
させながらセンサ本体9のノズル孔10からガス流路1
1内にガスを噴出させて、そのガス流路11内に一対に
設けられたヒートワイヤ121,122に向かってガス
流(層流)を生じさせておき、図10に示すように、セ
ンサ本体9に左右方向の角速度ωが加わってガス流が中
心線O−Oからずれεを生じて一方に偏向したときに、
各ヒートワイヤ121,122に生ずる感熱抵抗値の変
化による出力差をとり出して、そのときセンサ本体9に
作用する角速度ωの向きおよび大きさを検出するように
している。
ては、図9に示すように、円筒状のケーシング8内に密
封したガスをダイアフラム式のポンプ13によって循環
させながらセンサ本体9のノズル孔10からガス流路1
1内にガスを噴出させて、そのガス流路11内に一対に
設けられたヒートワイヤ121,122に向かってガス
流(層流)を生じさせておき、図10に示すように、セ
ンサ本体9に左右方向の角速度ωが加わってガス流が中
心線O−Oからずれεを生じて一方に偏向したときに、
各ヒートワイヤ121,122に生ずる感熱抵抗値の変
化による出力差をとり出して、そのときセンサ本体9に
作用する角速度ωの向きおよび大きさを検出するように
している。
【0003】しかして、このような従来のガスレートセ
ンサにあっては、センサ本体9におけるガス流路11が
円筒状の3次元空間となっているために、ノズル孔10
から噴出されるガスがガス流路11内で3次元状に広が
って、図7に示すように、ガス流路11におけるガス流
の流速の勾配が小さくなり、図8に示すように、一対の
ヒートワイヤ121,122に向かうガス流の中心の流
速(最大流速)の減衰が小さくなって、センサ感度が低
下してしまっている。
ンサにあっては、センサ本体9におけるガス流路11が
円筒状の3次元空間となっているために、ノズル孔10
から噴出されるガスがガス流路11内で3次元状に広が
って、図7に示すように、ガス流路11におけるガス流
の流速の勾配が小さくなり、図8に示すように、一対の
ヒートワイヤ121,122に向かうガス流の中心の流
速(最大流速)の減衰が小さくなって、センサ感度が低
下してしまっている。
【0004】そして、ガス流路11が円筒状の3次元空
間となっているために、ガスレートセンサを自動車に搭
載してその進行方向の変化にともなってセンサ本体9の
左右方向に作用する角速度ω(ヨーレート)を検出する
に際して、自動車が上下にピッチングしたときにセンサ
本体9に上下方向の角速度(ピッチレート)が作用して
ガス流路11内におけるガス流が上下方向にも偏向して
しまい、本来の左右方向に作用する角速度ωの検出に悪
影響を与えて検出精度が低下してしまう。
間となっているために、ガスレートセンサを自動車に搭
載してその進行方向の変化にともなってセンサ本体9の
左右方向に作用する角速度ω(ヨーレート)を検出する
に際して、自動車が上下にピッチングしたときにセンサ
本体9に上下方向の角速度(ピッチレート)が作用して
ガス流路11内におけるガス流が上下方向にも偏向して
しまい、本来の左右方向に作用する角速度ωの検出に悪
影響を与えて検出精度が低下してしまう。
【0005】また、最近、ノズル孔、ガス流路およびそ
のガス流路内に設けられるヒートワイヤ対からなるセン
サ本体が、IC製造技術を利用した半導体基板のマイク
ロマシニング加工によって形成されたものが開発されて
いる(特開平3−29858号公報参照)。
のガス流路内に設けられるヒートワイヤ対からなるセン
サ本体が、IC製造技術を利用した半導体基板のマイク
ロマシニング加工によって形成されたものが開発されて
いる(特開平3−29858号公報参照)。
【0006】そのセンサ本体としては、図11ないし図
13に示すように、それぞれ半導体基板にノズル孔3を
形成する半孔31とそれにつながるガス流路4を形成す
る半溝41とがエッチングによって形成された下側半導
体基板1と上側半導体基板2とを、それぞれの半孔31
および半溝41をつき合せるように重ねて、両者を接着
させることによってノズル孔3およびガス流路4が構成
されている。
13に示すように、それぞれ半導体基板にノズル孔3を
形成する半孔31とそれにつながるガス流路4を形成す
る半溝41とがエッチングによって形成された下側半導
体基板1と上側半導体基板2とを、それぞれの半孔31
および半溝41をつき合せるように重ねて、両者を接着
させることによってノズル孔3およびガス流路4が構成
されている。
【0007】そして、下側半導体基板1にはガス流路4
にかかるブリッジ部6が形成され、そのブリッジ部6の
上面には一対のヒートワイヤ51,52がパターン成形
されている。
にかかるブリッジ部6が形成され、そのブリッジ部6の
上面には一対のヒートワイヤ51,52がパターン成形
されている。
【0008】図中、7は、一対のヒートワイヤ51,5
2の両側における下側半導体基板1上にパターン形成さ
れた電極部である。
2の両側における下側半導体基板1上にパターン形成さ
れた電極部である。
【0009】このようなガスレートセンサにあっては、
ガス流路4がその断面が平べったいほぼ矩形の空間とな
って2次元流路を形成しており、そのため、ガス流路4
内でガス流が3次元状に広がるようなことが抑制され、
ガス流路4におけるガス流の流速の勾配が大きくなり、
ガス流路4内にその幅方向に一対に設けられたヒートワ
イヤ51,52に向かうガス流の中心の流速(最大流
速)の減衰が小さくなって、センサ感度が良くなる(図
5および図6参照)。
ガス流路4がその断面が平べったいほぼ矩形の空間とな
って2次元流路を形成しており、そのため、ガス流路4
内でガス流が3次元状に広がるようなことが抑制され、
ガス流路4におけるガス流の流速の勾配が大きくなり、
ガス流路4内にその幅方向に一対に設けられたヒートワ
イヤ51,52に向かうガス流の中心の流速(最大流
速)の減衰が小さくなって、センサ感度が良くなる(図
5および図6参照)。
【0010】そして、センサ本体9に上下方向の角速度
(ピッチレート)が作用しても、ガス流路4内において
ガス流が上下方向に偏向することがほとんどなく、本来
の左右方向(ガス流路4の幅方向)に作用する角速度
(ヨーレート)を精度良く検出することができる。
(ピッチレート)が作用しても、ガス流路4内において
ガス流が上下方向に偏向することがほとんどなく、本来
の左右方向(ガス流路4の幅方向)に作用する角速度
(ヨーレート)を精度良く検出することができる。
【0011】しかし、従来では、2次元的なガス流路4
における幅wが小さく、そのため、図3に示すように、
ノズル孔3からガス流路4内にガスが噴出される際にガ
ス流路4におけるノズル孔3側の隅部Aで比較的大きな
負圧を生じてしまい、それによりガス流が側壁方向に曲
がってしまうという問題がある。
における幅wが小さく、そのため、図3に示すように、
ノズル孔3からガス流路4内にガスが噴出される際にガ
ス流路4におけるノズル孔3側の隅部Aで比較的大きな
負圧を生じてしまい、それによりガス流が側壁方向に曲
がってしまうという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、ガスレートセンサにおけるガス流路を3次元的に
形成すると、ノズル孔からガス流路内に噴出されるガス
流が3次元方向に広がり、ヒートワイヤ対に向かう流速
の減衰が大きくなってセンサ感度が低下するとともに、
検出対象となるヨー方向(左右方向)以外のピッチ方向
(上下方向)にもガス流が偏向して、ヨー方向の角速度
の検出精度が悪くなることである。
点は、ガスレートセンサにおけるガス流路を3次元的に
形成すると、ノズル孔からガス流路内に噴出されるガス
流が3次元方向に広がり、ヒートワイヤ対に向かう流速
の減衰が大きくなってセンサ感度が低下するとともに、
検出対象となるヨー方向(左右方向)以外のピッチ方向
(上下方向)にもガス流が偏向して、ヨー方向の角速度
の検出精度が悪くなることである。
【0013】また、ガスレートセンサにおけるガス流路
を2次元的に形成すると、ノズル孔からガス流路内にガ
スが噴出される際にガス流路におけるノズル孔側の隅部
で生ずる負圧によってガス流が側壁方向に曲がってしま
い、角速度の検出精度が悪くなることである。
を2次元的に形成すると、ノズル孔からガス流路内にガ
スが噴出される際にガス流路におけるノズル孔側の隅部
で生ずる負圧によってガス流が側壁方向に曲がってしま
い、角速度の検出精度が悪くなることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガス流路を断
面がほぼ矩形の空間として、その幅方向に一対のヒート
ワイヤを並設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以
上となるようにしている。
面がほぼ矩形の空間として、その幅方向に一対のヒート
ワイヤを並設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以
上となるようにしている。
【0015】
【作用】本発明によれば、ガス流路として、ガス流の3
次元的な広がりがほとんどない、またピッチレートによ
ってガス流が上下方向にほとんど偏向することがない理
想的な2次元流路が得られるとともに、そのノズル孔側
の隅部のエリアが充分大きくなって、ノズル孔からガス
流路内にガスが噴出される際にガス流路におけるノズル
孔側の隅部で生ずる負圧が有効に軽減されて、その負圧
によってガス流が側壁方向に曲がるようなことがなくな
る。
次元的な広がりがほとんどない、またピッチレートによ
ってガス流が上下方向にほとんど偏向することがない理
想的な2次元流路が得られるとともに、そのノズル孔側
の隅部のエリアが充分大きくなって、ノズル孔からガス
流路内にガスが噴出される際にガス流路におけるノズル
孔側の隅部で生ずる負圧が有効に軽減されて、その負圧
によってガス流が側壁方向に曲がるようなことがなくな
る。
【0016】
【実施例】本発明によるガスレートセンサにあっては、
図1に示すように、ノズル孔3を形成する半孔およびガ
ス流路4を形成する半溝がエッチングによって形成され
た下側半導体基板1と上側半導体基板2とを、それぞれ
の半孔および半溝をつき合せるように重ねて、両者を接
着させることによってノズル孔3および断面がほぼ矩形
のガス流路4が形成され、下側半導体基板1側にガス流
路4にかかるように一体に形成されたブリッジ部6上
に、ガス流路4の幅w方向に並設されるように一対のヒ
ートワイヤ51,52がパターン成形されたセンサ本体
において、ガス流路4の幅wが高さdのほぼ5倍以上と
なるようにしたことを特徴としている。
図1に示すように、ノズル孔3を形成する半孔およびガ
ス流路4を形成する半溝がエッチングによって形成され
た下側半導体基板1と上側半導体基板2とを、それぞれ
の半孔および半溝をつき合せるように重ねて、両者を接
着させることによってノズル孔3および断面がほぼ矩形
のガス流路4が形成され、下側半導体基板1側にガス流
路4にかかるように一体に形成されたブリッジ部6上
に、ガス流路4の幅w方向に並設されるように一対のヒ
ートワイヤ51,52がパターン成形されたセンサ本体
において、ガス流路4の幅wが高さdのほぼ5倍以上と
なるようにしたことを特徴としている。
【0017】しかして、このようにセンサ本体が構成さ
れたものでは、図2に示すように、ガス流路4における
ノズル孔3側の隅部Aのエリアが充分大きくなって、ガ
ス雰囲気中で図示しないマイクロポンプを駆動すること
によってノズル孔3からガス流路4内にガスが層流とし
て送り込まれる際に、ガス流路4におけるノズル孔3側
の隅部Aで生ずる負圧が有効に軽減されて、その負圧に
よってガス流が側壁方向に曲がるようなことがなくなっ
て、一対のヒートワイヤ51,52に向かうガス流の直
進性が良くなってヨーレートの検出精度が向上する。
れたものでは、図2に示すように、ガス流路4における
ノズル孔3側の隅部Aのエリアが充分大きくなって、ガ
ス雰囲気中で図示しないマイクロポンプを駆動すること
によってノズル孔3からガス流路4内にガスが層流とし
て送り込まれる際に、ガス流路4におけるノズル孔3側
の隅部Aで生ずる負圧が有効に軽減されて、その負圧に
よってガス流が側壁方向に曲がるようなことがなくなっ
て、一対のヒートワイヤ51,52に向かうガス流の直
進性が良くなってヨーレートの検出精度が向上する。
【0018】この点、図3に示すように、ガス流路4の
幅wが小さいと、ノズル孔3側の隅部Aのエリアが小さ
くなってノズル孔3からガス流路4内にガスが噴出され
る際にガス流路4におけるノズル孔3側の隅部Aで比較
的大きな負圧を生じてしまい、それによりガス流が側壁
方向に曲がってしまう。
幅wが小さいと、ノズル孔3側の隅部Aのエリアが小さ
くなってノズル孔3からガス流路4内にガスが噴出され
る際にガス流路4におけるノズル孔3側の隅部Aで比較
的大きな負圧を生じてしまい、それによりガス流が側壁
方向に曲がってしまう。
【0019】図4に、ノズル孔3の大きさおよびそれか
ら噴出されるガスの流速を一定として、ガス流路4にお
ける高さdに対する幅wの大きさの割合を種々に変化さ
せながら、ガス流路4内のノズル孔3の前方における一
定位置において、ノズル孔3から噴出されるガス流の中
心線O−OからのずれΔwを実測したときの特性を示し
ている。
ら噴出されるガスの流速を一定として、ガス流路4にお
ける高さdに対する幅wの大きさの割合を種々に変化さ
せながら、ガス流路4内のノズル孔3の前方における一
定位置において、ノズル孔3から噴出されるガス流の中
心線O−OからのずれΔwを実測したときの特性を示し
ている。
【0020】その特性によれば、w/dの値がほぼ5以
上であれば、ガス流路4におけるノズル孔3側の隅部A
で生ずる負圧が有効に軽減されて、ノズル孔3から噴出
されるガス流の中心線O−Oからのずれ量Δw/wが激
減していることがわかる。
上であれば、ガス流路4におけるノズル孔3側の隅部A
で生ずる負圧が有効に軽減されて、ノズル孔3から噴出
されるガス流の中心線O−Oからのずれ量Δw/wが激
減していることがわかる。
【0021】また、図1に示すように構成されたセンサ
本体では、ノズル孔3から噴出されるガス流がガス流路
4の上下の壁面によってとじ込められてほとんど上下方
向に広がることがなくなり、左右方向のみに広がる理想
的な2次元流路が得られる。
本体では、ノズル孔3から噴出されるガス流がガス流路
4の上下の壁面によってとじ込められてほとんど上下方
向に広がることがなくなり、左右方向のみに広がる理想
的な2次元流路が得られる。
【0022】その際、ノズル孔3の径をガス流路4の高
さdとほぼ同等にすることが望ましい。また、ガス流の
広がりを考慮して、ガス流路4の幅wは充分大きいほう
がよい。
さdとほぼ同等にすることが望ましい。また、ガス流の
広がりを考慮して、ガス流路4の幅wは充分大きいほう
がよい。
【0023】なお、上下方向のガスの流れは、ガス流路
4の上下の壁面にとじ込められた流れで、その流速分布
の特性は放物線である。
4の上下の壁面にとじ込められた流れで、その流速分布
の特性は放物線である。
【0024】しかして、ガス流路4内におけるガス流の
広がりが左右方向のみとなって、3次元流路の場合に比
べてガス流の広がりが少なくなるために、図5に示すよ
うに、ガス流路4におけるガス流の流速の勾配が大きく
なり、図6に示すように、一対のヒートワイヤ51,5
2に向かうガス流の中心の流速(最大流速)が大きくな
って、センサ感度が良いものとなる。
広がりが左右方向のみとなって、3次元流路の場合に比
べてガス流の広がりが少なくなるために、図5に示すよ
うに、ガス流路4におけるガス流の流速の勾配が大きく
なり、図6に示すように、一対のヒートワイヤ51,5
2に向かうガス流の中心の流速(最大流速)が大きくな
って、センサ感度が良いものとなる。
【0025】ガスレートセンサにおけるセンサ感度S
は、ガス流の進行方向をx、その左右の広がりの方向を
y、ノズル孔からヒートワイヤ対までの距離をxo、ノ
ズル孔からヒートワイヤ対までの平均速度をvとしたと
き、次式によって与えられる。
は、ガス流の進行方向をx、その左右の広がりの方向を
y、ノズル孔からヒートワイヤ対までの距離をxo、ノ
ズル孔からヒートワイヤ対までの平均速度をvとしたと
き、次式によって与えられる。
【0026】 S=K・(dv/dy)・Δy =(dv/dy)・{(xo2/v)・ω} ここで、Kは定数、ωは角速度である。
【0027】したがって、xoおよびvが等しければ、
流速の勾配(dv/dy)が大きいほど高感度となる。
流速の勾配(dv/dy)が大きいほど高感度となる。
【0028】さらに、図1に示すように構成されたセン
サ本体では、ガス流路4が理想的な2次元流路となっ
て、ガス流路4内においてガス流が上下方向にほとんど
偏向することがなくなり、センサ本体にピッチレートが
作用してもガス流がそれによって偏向することがなくな
る。
サ本体では、ガス流路4が理想的な2次元流路となっ
て、ガス流路4内においてガス流が上下方向にほとんど
偏向することがなくなり、センサ本体にピッチレートが
作用してもガス流がそれによって偏向することがなくな
る。
【0029】したがって、ガス流の上下方向の偏向が誤
差として影響することなく、検出対象となるセンサ本体
の左右方向に作用するヨーレートを精度良く検出できる
ようになる。
差として影響することなく、検出対象となるセンサ本体
の左右方向に作用するヨーレートを精度良く検出できる
ようになる。
【0030】
【発明の効果】以上、本発明によるガスレートセンサに
あっては、そのセンサ本体におけるガス流路を断面がほ
ぼ矩形の空間として、その幅方向に一対のヒートワイヤ
を並設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以上とな
るようにすることにより、ガス流が3次元状に広がって
ヒートワイヤ対に向かうガスの流速が大きく減衰するよ
うなことがない、またセンサ本体に作用するピッチレー
トによってガス流が上下方向にほとんど偏向することが
ない理想的な2次元流路が得られて、センサ本体に作用
するヨーレートを感度良く、かつ精度良く検出すること
ができる。
あっては、そのセンサ本体におけるガス流路を断面がほ
ぼ矩形の空間として、その幅方向に一対のヒートワイヤ
を並設し、そのガス流路の幅が高さのほぼ5倍以上とな
るようにすることにより、ガス流が3次元状に広がって
ヒートワイヤ対に向かうガスの流速が大きく減衰するよ
うなことがない、またセンサ本体に作用するピッチレー
トによってガス流が上下方向にほとんど偏向することが
ない理想的な2次元流路が得られて、センサ本体に作用
するヨーレートを感度良く、かつ精度良く検出すること
ができる。
【0031】そして、本発明によれば、ガス流路内にお
けるノズル孔側の隅部で生ずる負圧が有効に軽減され
て、その負圧によってガス流が側壁方向に曲がるような
ことがなくなり、ヒートワイヤ対に向かうガス流の直進
性が良くなってヨーレートの検出精度が向上する。
けるノズル孔側の隅部で生ずる負圧が有効に軽減され
て、その負圧によってガス流が側壁方向に曲がるような
ことがなくなり、ヒートワイヤ対に向かうガス流の直進
性が良くなってヨーレートの検出精度が向上する。
【図1】本発明の一実施例によるガスレートセンサのセ
ンサ本体の正面図である。
ンサ本体の正面図である。
【図2】同実施例におけるガス流路内のガスの流れを示
す図である。
す図である。
【図3】ガス流路の幅が小さいときのガス流路内のガス
の流れを示す図である。
の流れを示す図である。
【図4】ガス流路における高さに対する幅の大きさの割
合を変化させたときのガス流路内におけるガス流のずれ
の特性図である。
合を変化させたときのガス流路内におけるガス流のずれ
の特性図である。
【図5】本発明のガス流路におけるガス流の流速の勾配
を示す図である。
を示す図である。
【図6】本発明のヒートワイヤ対に向かうガス流の中心
の流速(最大流速)の特性図である。
の流速(最大流速)の特性図である。
【図7】従来の3次元のガス流路におけるガス流の流速
の勾配を示す図である。
の勾配を示す図である。
【図8】従来の3次元のヒートワイヤ対に向かうガス流
の中心の流速(最大流速)の特性図である。
の中心の流速(最大流速)の特性図である。
【図9】従来の3次元のガス流路をもったガスレートセ
ンサの平断面図である。
ンサの平断面図である。
【図10】センサ本体に角速度が作用したときのガス流
の偏向状態を示す図である。
の偏向状態を示す図である。
【図11】2次元ガス流路を形成するセンサ本体の斜視
図である。
図である。
【図12】2次元ガス流路を形成するセンサ本体におけ
る下側半導体基板の平面図である。
る下側半導体基板の平面図である。
【図13】2次元ガス流路を形成するセンサ本体の正断
面図である。
面図である。
1 下側半導体基板 2 上側半導体基板 3 ノズル孔 4 ガス流路 51 ヒートワイヤ 52 ヒートワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西尾 友行 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 センサ本体に角速度が作用したときのセ
ンサ本体におけるノズル孔からガス流路内に噴出されて
いるガス流の偏向にもとづいて、そのガス流路内に設け
られた一対の感熱抵抗素子からなるヒートワイヤ対に生
じた各抵抗値の変化から角速度を検出するガスレートセ
ンサにおいて、ガス流路を断面がほぼ矩形の空間とし
て、その幅方向に一対のヒートワイヤを並設し、そのガ
ス流路の幅が高さのほぼ5倍以上となるようにしたこと
を特徴とするガスレートセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3250152A JPH052027A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | ガスレートセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3250152A JPH052027A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | ガスレートセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH052027A true JPH052027A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=17203598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3250152A Pending JPH052027A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | ガスレートセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH052027A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5476820A (en) * | 1994-02-04 | 1995-12-19 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing semiconductor gas rate sensor |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP3250152A patent/JPH052027A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5476820A (en) * | 1994-02-04 | 1995-12-19 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing semiconductor gas rate sensor |
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