JPH05202767A - ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法 - Google Patents
ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法Info
- Publication number
- JPH05202767A JPH05202767A JP1262892A JP1262892A JPH05202767A JP H05202767 A JPH05202767 A JP H05202767A JP 1262892 A JP1262892 A JP 1262892A JP 1262892 A JP1262892 A JP 1262892A JP H05202767 A JPH05202767 A JP H05202767A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas
- fuel gas
- gas turbine
- fuel
- hydrogenation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
Abstract
ン類等の重合成分を含有する燃料ガスを用いるガスター
ビン装置において、燃焼器ノズル等での閉塞がなく長期
安定運転のできる方法を提供する。 【構成】ジエン類等の重合成分を含有する燃料ガスを
8 kg/cm2G 以下の圧力で接触水素化した後、ガスタービ
ンの燃料に用いる。
Description
オフガスおよびLPGなど、ジエン類等の重合成分を含
有する燃料ガスを用いるガスタービン装置における燃料
ガスの前処理方法に関する。
に用いられており、またガスタービンの排気熱源もスチ
ーム発生等に有効に利用するコジェレーション(熱電併
給)システムが高効率の装置として注目されている。
は、燃料として製鉄所における高炉ガス等とコークス炉
ガス(COG)を混合したガスや、製油所等から発生す
る各種オフガスおよびLPGを用いることが検討されて
いるが、このような燃料ガス中にはブタジエンやシクロ
ペンタジエン等のジエン類が微量成分として含まれてい
る。ジエン類はガス中に比較的高濃度 (2000〜3000ppm
以上) 含まれている場合にはジエン類自体で重合を起し
易く、また 100〜500ppm程度の比較的低濃度でも該燃料
中に含まれる重合促進成分(NOx,O2 等)の存在により重
合物が生成する。このような重合物はガスタービン装置
の燃焼器ノズルや燃料供給系統における閉塞の原因とな
る。
(SNG)として高カロリー都市ガスに使用することが
一般に行われているが、このSNG装置においても、こ
のような重合物が触媒の細孔を閉塞して性能を低下させ
ることが問題となっており、「燃料協会誌」第63巻 9号
790〜798 頁(1984)には、その対策としてCo-Mox水添塔
の前にPd触媒を用いた前処理塔を設置し、反応温度を可
能な限り低く設定し、滞留時間を極力少なくすることが
記載されている。
燃料ガスと空気を通常 20 〜 30 kg/cm2G 程度に圧縮し
て燃焼器に導入し、高温の燃焼ガスをタービンに通過さ
せて動力の回収が行われる。発明者等はジエン類等を含
む高炉ガスとCOGの混合したガスを用いてガスタービ
ン発電を試みたが、高圧部、特に燃焼器ノズルや流量制
御弁等での閉塞し、長期間の連続運転が不可能であっ
た。
フガスおよびLPGなどのジエン類等の重合成分を含有
する燃料ガスを用いるガスタービン装置において、燃焼
器ノズル等での閉塞がなく、長期安定運転のできるよう
にするための方法を提供することにある。
装置の燃料においてジエン類等により生ずる上記の如き
課題について鋭意検討した結果、このような燃料ガスを
予め比較的低い圧力で接触水素化することによりジエン
類等が高選択率で水添され、重合物の生成が防止される
ことを見出し、本発明に到達した。
有する燃料ガスを用いてガスタービン装置を駆動するに
際し、該燃料ガスを予め 8 kg/cm2G以下の圧力で接触水
素化することを特徴とするガスタービン装置用燃料ガス
の前処理方法である。
としては、前述の如きCOG含有ガス、各種オフガスお
よびLPG等がある。これらのガスに含まれるジエン類
としてはプロパジエン、ブタジエン、シクロペンタジエ
ンがあるが、更にスチレン、インデン、アセチレン、シ
クロプロパン等も重合成分として挙げられる。これらの
成分の中、特にアセチレン、ブタジエン、シクロベンタ
ジエン、スチレンおよびインデンが重合性の高い成分で
ある。
COGの混合ガスであり、組成はその由来によって異な
るが、H2 、CH4 、CO、CO2 、N2 を主成分と
し、微量成分として通常、エタン、プロパン、ブタン等
の飽和炭化水素、エチレン、プロピレン、ブテン、アセ
チレン等の不飽和炭化水素、O2 、NOx および硫黄化
合物等が含まれている。オフガスとしては製油所や各種
化学装置からの排出ガスがあり、主体成分が水素のも
の、メタンのもの、或いはLPGと同様にプロパンやブ
タンのものなど各種ある。なおこのような各種の燃料ガ
スにおいて水素含有量が多く含まれているものは接触水
素化に際して特に水素ガスを必要としないが、LPGの
如く水素が殆ど含まれていないものでは、接触水素化の
ために水素ガスを別に供給する必要がある。
化合物の二重結合部に水素を添加する反応であり、一般
に水添反応とも言われている。燃料ガスの接触水素化反
応には、アルミナ担体にPdを担持した触媒や、Ni-Mox触
媒等が用いられる。Pd触媒の場合、触媒劣化の原因であ
る蓄積有機物を燃焼除去することにより再生使用するこ
とができ、触媒量は燃料ガスの成分によるが通常SV 3
000 1/hr以上とすることができる。反応温度はPd触媒の
場合 150〜250 ℃、好ましくは 170〜230 ℃、Ni-Mox触
媒の場合には 160〜330 ℃である。反応温度が低すぎる
場合には活性が低く、高すぎる場合にはガス中に含まれ
るエチレン等のモノオレフィン類も水添されてその反応
熱により反応温度が上昇し、更にCOとH2 とのメタネ
ーション反応を起して暴走するおそれがある。
下、好ましくは 2〜5 kg/cm2G である。圧力が 8 kg/c
m2G より高い場合には、重合物(ガム)が生成し易く、
燃焼器ノズル等を閉塞する原因となる他、水添触媒の目
詰りによる触媒の活性低下を起こし易い。水添触媒の目
詰りを防止するためには触媒層の前に活性炭やアルミナ
等による吸着層が設けられるが、圧力を低くすることで
ガム発生が大幅に抑制されるのでこの吸着層を小さくす
ることができる。ガスタービン装置における燃料ガスの
圧縮は通常 1〜3 段の圧縮機により行われるが、本発明
において例えば圧縮機の一段圧縮後に水添反応器を設置
し、圧縮熱を利用して直接に水添反応器に導入すれば水
添反応器のためのガス加熱器が不要となる。LPGの場
合には加圧下で加温して水素ガスと共に水添反応器に導
くことができる。この場合の水素分圧はジエン類等の含
量によるが、通常 0.5〜3.0 kg/cm2程度とすれば良い。
においても本発明と類似した方法が行われている。しか
しながらSNG装置における水添塔の目的は原料ガス中
の有機硫黄を水添して硫化水素とすることである。また
水添塔の前に設置されるPd触媒による前処理塔の目的
は、重合物 (ガム) の原因成分となるジオレフィン類や
酸素を除去すると共に、脱硫プロセスで問題となるコー
キングの原因成分となるモノオレフィン類を除去するこ
とであり、従って原料ガス中の不飽和炭化水素は前処理
塔で殆ど水添される。
場合には、ジエン類等の重合成分のみを接触水素化(水
添)して重合物の生成を防止すれば良いのであり、たと
え燃料ガス中に有機硫黄やエチレン、プロピレンの如き
不飽和炭化水素が含まれていてもこれら水添する必要が
無い。もし必要以上にこれらの不飽和炭化水素まで水添
されれば反応温度が上昇して暴走する危険があり、これ
を回避するにはガス循環設備を追加して温度を下げる必
要があるので設備が複雑化して大きくなる。本発明では
ジエン類等の重合成分を選択的に接触水素化するための
条件を見出したものであり、低い圧力で接触することに
より重合物の生成が防止されて燃料ガス系統における閉
塞によるトラブルを回避することができ、またこの条件
では反応が暴走する危険性が極めて小さい。
は本発明のガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法を
組み込んだコジェネレーションシステムのフロー図の一
例を示す。図1において燃料ガスは流路1 より燃料ガス
圧縮機の1段2に供給され 2〜8 kg/cm2G 程度に昇圧さ
れる。1段よりのガスは圧縮熱を利用して直接に水添反
応器3 に導入されて接触水素化反応が行われる。この水
添反応器3 は上部に触媒を保護するための活性炭吸着層
4 と水添触媒層5 が設けられている。水添反応器を出た
ガスは冷却器6 で冷却されで凝縮水が分離器7 分離され
た後、燃料ガス圧縮機の2段8 に送られる。圧縮された
燃料ガスは空気圧縮機9 からの圧縮空気と共に燃焼器10
に入り、燃焼ガスが排気タービン11に送られる。排気タ
ービンによる回収動力は発電機12において発電が行われ
る。またタービンよりの排気は流路13より排ガスボイラ
に送られ、その発生蒸気は工場内のプロセス蒸気として
利用される。
を行った。 H2 19.5 vol% C2H6 1800 ppm CH4 8.5 C2H4 6500 CO 34.4 C3H6 340 CO2 4.4 ジエン類 100 (ブタジエン等) N2 32.3 NOx 1.5 O2 500 水添反応器の諸元は次の通りである。 圧力 3.0 kg/cm2G 活性炭 10 m3 温度 200 ℃ 触媒 3 m3 (0.5%Pd/アルミ
ナ) この水添反応器を使用しない場合には燃焼器における重
合物(ガム)による閉塞のために 2週間以上の連続運転
が不可能であったが、水添反応器の設置により一年以上
の連続運転を行うことができた。
分を含有する燃料ガスを用いるガスタービン装置におい
て、その連続運転において最も問題となる燃焼器ノズル
や燃料制御弁の閉塞等の燃料供給系統でのトラブルが少
なく、安定運転を長期にわたって継続することができ
る。これによりコジェネレーションシステム等において
安定した運転が継続できるようになり、電力供給装置等
における停止時間の削減および省力化を行うことができ
るので、本発明の工業的意義が極めて大きい。
の前処理方法を組み込んだコジェネレーションシステム
のフロー図の一例を示す。
Claims (1)
- 【請求項1】ジエン類等の重合成分を含有する燃料ガス
を用いてガスタービン装置を駆動するに際し、該燃料ガ
スを予め 8 kg/cm2G 以下の圧力で接触水素化すること
を特徴とするガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01262892A JP3154426B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01262892A JP3154426B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202767A true JPH05202767A (ja) | 1993-08-10 |
JP3154426B2 JP3154426B2 (ja) | 2001-04-09 |
Family
ID=11810647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01262892A Expired - Lifetime JP3154426B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3154426B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010159956A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | General Electric Co <Ge> | 気流分割の調節による希薄遅延噴射 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP01262892A patent/JP3154426B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010159956A (ja) * | 2009-01-07 | 2010-07-22 | General Electric Co <Ge> | 気流分割の調節による希薄遅延噴射 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3154426B2 (ja) | 2001-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5184638B2 (ja) | 完全脱硫およびオレフィン飽和を伴う燃料ガス処理の構造および方法 | |
KR100432293B1 (ko) | 가스 터빈 연료유 및 그 제조 방법 및 발전 방법 | |
CN1036579C (zh) | 生产单烯烃的工艺方法 | |
US4436532A (en) | Process for converting solid wastes to gases for use as a town gas | |
US7802423B2 (en) | Condenser unit for NOx emission reduction system | |
KR100209982B1 (ko) | 고순도 수소의 제조 방법 | |
US8927799B2 (en) | Propane dehydrogenation process utilizing fluidized catalyst system | |
WO1994000232A1 (en) | Regeneration of acetylene converter catalysts by hydrogen stripping | |
US5235121A (en) | Method for reforming hydrocarbons | |
US8921630B2 (en) | Process for removing sulfur from a fuel gas stream additionally containing diolefins and oxygen | |
EP1434643B1 (en) | Using shifted syngas to regenerate scr type catalyst | |
JPH05202767A (ja) | ガスタービン装置用燃料ガスの前処理方法 | |
RU2705974C2 (ru) | Удаление ароматических углеводородов из бедного кислого газового сырья для получения серы | |
CN111822059B (zh) | 一种加氢催化剂再生及废气处理装置及方法 | |
CN117677686A (zh) | 在不排放二氧化碳的情况下生产合成燃料的设备和方法 | |
CN109795986B (zh) | 一种焦炉煤气回收利用系统 | |
CN109553068B (zh) | 一种荒煤气回收利用系统及方法 | |
KR20040111024A (ko) | 수소화처리 방법 | |
WO2020067181A1 (ja) | ガス処理方法及びガス処理装置 | |
KR20000013482A (ko) | 탄화수소 탈수소화 반응 구역에서 생성되는 단핵 방향족 및다핵 방향족 공동생성물의 분리및 회수 방법 | |
US20210155564A1 (en) | Method for producing acetylene and syngas | |
JPS6319222B2 (ja) | ||
SU1731266A1 (ru) | Способ регенерации платиносодержащего катализатора дл селективного гидрировани риформатов | |
CN117663158A (zh) | 可再生燃料生产工艺中的酸气和酸水的集成处理方法和系统 | |
JPS5975987A (ja) | 固形廃棄物分解ガスの精製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080202 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090202 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 11 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |