JPH05202118A - イオン交換樹脂の製造法 - Google Patents
イオン交換樹脂の製造法Info
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- JPH05202118A JPH05202118A JP4012496A JP1249692A JPH05202118A JP H05202118 A JPH05202118 A JP H05202118A JP 4012496 A JP4012496 A JP 4012496A JP 1249692 A JP1249692 A JP 1249692A JP H05202118 A JPH05202118 A JP H05202118A
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- ion exchange
- ion
- exchange resin
- glycidyl
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 酵素失活が少なく、酵素回収率が高いイオン
交換樹脂の製造法を提供する。 【構成】 グリシジル基を持つ架橋重合体粒子にアミン
等の試薬を反応させてイオン交換基を導入後、残存する
グリシジル基を、加水分解することを特徴とするイオン
交換樹脂の製造法。
交換樹脂の製造法を提供する。 【構成】 グリシジル基を持つ架橋重合体粒子にアミン
等の試薬を反応させてイオン交換基を導入後、残存する
グリシジル基を、加水分解することを特徴とするイオン
交換樹脂の製造法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体クロマトグラフィ用
カラム充てん剤等として、特に、たんぱく質、酵素等の
生体関連物質の分離、回収に有効なイオン交換樹脂の製
造法に関する。
カラム充てん剤等として、特に、たんぱく質、酵素等の
生体関連物質の分離、回収に有効なイオン交換樹脂の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】たんぱく質、酵素等の生体関連物質や親
水性物質等のクロマトグラフィー用充てん剤としてはデ
キストランをエピクロルヒドリン等で架橋したデキスト
ランゲル、アガロース、またはアクリルアミド、メチレ
ンビスアクリルアミド等の共重合体である架橋ポリアク
リルアミドなどが使用されている。
水性物質等のクロマトグラフィー用充てん剤としてはデ
キストランをエピクロルヒドリン等で架橋したデキスト
ランゲル、アガロース、またはアクリルアミド、メチレ
ンビスアクリルアミド等の共重合体である架橋ポリアク
リルアミドなどが使用されている。
【0003】これらの充てん剤は架橋による網目構造に
より分子を取り込むが、特にたんぱく質等の大きな分子
を取り組む場合、架橋度を小さくしてゲルの網目構造を
広くしてあるので粒子が柔らかく潰れ易い。従って、加
圧化のクロマトグラフィー操作では粒子が変形し、圧損
が生じる等の難点がある(バイオゲルP,バイオゲル
A;BIORAD総合カタログ)。
より分子を取り込むが、特にたんぱく質等の大きな分子
を取り組む場合、架橋度を小さくしてゲルの網目構造を
広くしてあるので粒子が柔らかく潰れ易い。従って、加
圧化のクロマトグラフィー操作では粒子が変形し、圧損
が生じる等の難点がある(バイオゲルP,バイオゲル
A;BIORAD総合カタログ)。
【0004】一方、この点を改良したものとして、不飽
和カルボン酸のグリシジルエステルをエチレングリコー
ルメタクリレート等で架橋した後、硫酸等でグリシジル
基を加水分解した親水性多孔性の架橋重合体粒子等が知
られている。このものは高度に架橋されているので加圧
化でゲルが潰れることはない。しかし、イオン交換樹脂
にするためにはこの後、スペーサ等を介し交換基を導入
する工程が必要となり、合成工程が長く複雑になると言
う問題点がある(特開昭62−269754号公報)。
和カルボン酸のグリシジルエステルをエチレングリコー
ルメタクリレート等で架橋した後、硫酸等でグリシジル
基を加水分解した親水性多孔性の架橋重合体粒子等が知
られている。このものは高度に架橋されているので加圧
化でゲルが潰れることはない。しかし、イオン交換樹脂
にするためにはこの後、スペーサ等を介し交換基を導入
する工程が必要となり、合成工程が長く複雑になると言
う問題点がある(特開昭62−269754号公報)。
【0005】また、合成工程の簡略化のため不飽和カル
ボン酸のグリシジルエステルをエチレングリコールジメ
タクリレート等で架橋した架橋重合体粒子に直接、アミ
ン等のイオン交換基となる試薬を反応させる(特開昭6
3−66204号公報)場合もあるが、未反応のグリシ
ジル基が残るため、疎水吸着が起こる等の問題点があ
る。
ボン酸のグリシジルエステルをエチレングリコールジメ
タクリレート等で架橋した架橋重合体粒子に直接、アミ
ン等のイオン交換基となる試薬を反応させる(特開昭6
3−66204号公報)場合もあるが、未反応のグリシ
ジル基が残るため、疎水吸着が起こる等の問題点があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はイオン交換樹
脂のかかる欠点を解決した、疎水吸着の影響が少なく酵
素回収率に優れ、高速液体クロマトグラフィー等に好適
なイオン交換樹脂を容易に製造できるイオン交換樹脂の
製造法を提供するものである。
脂のかかる欠点を解決した、疎水吸着の影響が少なく酵
素回収率に優れ、高速液体クロマトグラフィー等に好適
なイオン交換樹脂を容易に製造できるイオン交換樹脂の
製造法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、グリシジルモ
ノビニルエステル90〜30重量部と多価アルコールの
ポリビニルエステル10〜70重量部とを総量100重
量部として水と相溶しない有機溶媒の存在下で水性懸濁
重合させ得られた架橋重合体粒子に、イオン交換基とな
りかつグリシジル基と反応する試薬を反応させた後、残
存するグリシジル基を加水分解することを特徴とするイ
オン交換樹脂の製造法に関する。
ノビニルエステル90〜30重量部と多価アルコールの
ポリビニルエステル10〜70重量部とを総量100重
量部として水と相溶しない有機溶媒の存在下で水性懸濁
重合させ得られた架橋重合体粒子に、イオン交換基とな
りかつグリシジル基と反応する試薬を反応させた後、残
存するグリシジル基を加水分解することを特徴とするイ
オン交換樹脂の製造法に関する。
【0008】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明における架橋重合体粒子はグリシジルモノビニルエス
テルと多価アルコールのポリビニルエステルを常法、例
えば、特開昭53−1087号公報に記載の方法に準じ
て懸濁重合させることにより製造できる。
明における架橋重合体粒子はグリシジルモノビニルエス
テルと多価アルコールのポリビニルエステルを常法、例
えば、特開昭53−1087号公報に記載の方法に準じ
て懸濁重合させることにより製造できる。
【0009】グリシジルモノビニルエステルは交換基を
導入するため必要であり、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、グリシジルクロネート、グリ
シジルイタコネート、ジグリシジルフマレート等が用い
られる。
導入するため必要であり、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、グリシジルクロネート、グリ
シジルイタコネート、ジグリシジルフマレート等が用い
られる。
【0010】一方、多価アルコールのポリビニルエステ
ルは架橋剤として架橋重合体の物理的強度を保つため必
要であり、炭素数2〜3のアルキレングリコールまたは
これらのポリアルキレングリコールと、アクリル酸また
はメタクリル酸とのエステル等が用いられる。具体的に
は、エチレングリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタ
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート等があげられ
る。
ルは架橋剤として架橋重合体の物理的強度を保つため必
要であり、炭素数2〜3のアルキレングリコールまたは
これらのポリアルキレングリコールと、アクリル酸また
はメタクリル酸とのエステル等が用いられる。具体的に
は、エチレングリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタ
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート等があげられ
る。
【0011】グリシジルモノビニルエステルの使用量を
少なくすると交換基導入量が少なくなり、イオン交換能
が低下する。多価アルコールのポリビニル化合物の使用
量を少なくすると機械的強度が低い粒子となる。従っ
て、グリシジルモノビニルエステル90〜30重量部と
多価アルコールのポリビニルエステル10〜70重量部
とを総量100重量部として使用する必要がある。
少なくすると交換基導入量が少なくなり、イオン交換能
が低下する。多価アルコールのポリビニル化合物の使用
量を少なくすると機械的強度が低い粒子となる。従っ
て、グリシジルモノビニルエステル90〜30重量部と
多価アルコールのポリビニルエステル10〜70重量部
とを総量100重量部として使用する必要がある。
【0012】本発明に用いられる水と相溶しない有機溶
媒(細孔調節剤)は、生成した粒子を多孔性にし、粒子
の表面積を大きくするために必要であり、重合性モノマ
ー(グリシジルモノビニルエステル及び多価アルコール
のポリビニルエステル)を溶解し、ラジカル重合反応に
不活性なものを用いる。また、重合は水性懸濁重合方式
で行われるので細孔調節剤としては重合分散媒である水
に不溶ないしは難溶性であることが必要である。この様
な細孔調節剤としてはジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、トリクロロエタン等の脂肪ハロゲン化炭化水素、酢
酸エチル、酢酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ
エチル等の脂肪族または芳香族エステル、アミルアルコ
ール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール等の難
溶性アルコール類などが挙げられる。
媒(細孔調節剤)は、生成した粒子を多孔性にし、粒子
の表面積を大きくするために必要であり、重合性モノマ
ー(グリシジルモノビニルエステル及び多価アルコール
のポリビニルエステル)を溶解し、ラジカル重合反応に
不活性なものを用いる。また、重合は水性懸濁重合方式
で行われるので細孔調節剤としては重合分散媒である水
に不溶ないしは難溶性であることが必要である。この様
な細孔調節剤としてはジクロロメタン、ジクロロエタ
ン、トリクロロエタン等の脂肪ハロゲン化炭化水素、酢
酸エチル、酢酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジ
エチル等の脂肪族または芳香族エステル、アミルアルコ
ール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール等の難
溶性アルコール類などが挙げられる。
【0013】これらの細孔調節剤の使用量が少なすぎる
と、細孔が十分開かずたんぱく質等の吸着量が減少する
傾向がある。また、多すぎると、細孔容積が多くなり過
ぎて、結果として機械的強度が不足する傾向があるの
で、重合性モノマーに対して少なくとも30重量部〜3
00重量部で使用することが好ましく、100〜200
重量部で使用することがより好ましい。
と、細孔が十分開かずたんぱく質等の吸着量が減少する
傾向がある。また、多すぎると、細孔容積が多くなり過
ぎて、結果として機械的強度が不足する傾向があるの
で、重合性モノマーに対して少なくとも30重量部〜3
00重量部で使用することが好ましく、100〜200
重量部で使用することがより好ましい。
【0014】重合開始剤としては通常、ベンゾイルパー
オキサイド、t−ブチルハイドロオキサイド、ラウリル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、あるいは
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスα、α−ジメチ
ルバレロニトリル、アゾビスイソブチルアミド等のアゾ
系重合開始剤が使用される。その使用量は重合性モノマ
ーの0.1〜10(重量)%である。重合に際しては重
合性モノマーが重合分散媒である水に溶解するのを防止
するため、水に塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の塩
類を溶解させることもある。また、分散媒中のモノマー
を安定させるためにゼラチン、ポリビニルアルコール、
カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、あるいはヒドロキシアパタイト等の分散剤を使
用する。
オキサイド、t−ブチルハイドロオキサイド、ラウリル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、あるいは
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスα、α−ジメチ
ルバレロニトリル、アゾビスイソブチルアミド等のアゾ
系重合開始剤が使用される。その使用量は重合性モノマ
ーの0.1〜10(重量)%である。重合に際しては重
合性モノマーが重合分散媒である水に溶解するのを防止
するため、水に塩化ナトリウム、塩化カルシウム等の塩
類を溶解させることもある。また、分散媒中のモノマー
を安定させるためにゼラチン、ポリビニルアルコール、
カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、あるいはヒドロキシアパタイト等の分散剤を使
用する。
【0015】水相の量は水と相溶しない有機溶媒に対し
て、通常1〜20倍とされる。重合反応は通常50〜9
5℃で3〜10時間程度行われる。重合終了後、グリシ
ジル基を有する多孔性の架橋重合体粒子は必要ならば、
ろ過洗浄し、乾燥して分級を行う。
て、通常1〜20倍とされる。重合反応は通常50〜9
5℃で3〜10時間程度行われる。重合終了後、グリシ
ジル基を有する多孔性の架橋重合体粒子は必要ならば、
ろ過洗浄し、乾燥して分級を行う。
【0016】本発明における架橋重合体粒子は多孔性で
ありグリシジル基を有するものであるが、この粒子にイ
オン交換基を導入する反応を行う。反応させる試薬は、
イオン交換基となりかつグリシジル基と反応する試薬で
あり、例えば、ジエチルアミン、ジプロピルアミンジブ
チルアミン等のモノアミン、エチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミ
ン、ポリカルボン酸などがあげられる。特性の点からポ
リアミンが好ましい。
ありグリシジル基を有するものであるが、この粒子にイ
オン交換基を導入する反応を行う。反応させる試薬は、
イオン交換基となりかつグリシジル基と反応する試薬で
あり、例えば、ジエチルアミン、ジプロピルアミンジブ
チルアミン等のモノアミン、エチレンジアミン、ジエチ
レントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミ
ン、ポリカルボン酸などがあげられる。特性の点からポ
リアミンが好ましい。
【0017】架橋重合体粒子1重量部に対し、該試薬を
0.05重量部以上用いることが好ましい。これ未満だ
と、イオン交換基導入量が少なすぎイオン交換能を示さ
ないことがある。
0.05重量部以上用いることが好ましい。これ未満だ
と、イオン交換基導入量が少なすぎイオン交換能を示さ
ないことがある。
【0018】反応溶媒としては、イオン交換基導入試薬
を溶解するもので、グリシジル基と反応しないものであ
れば特に制限はない。反応溶媒量は粒子が浸る以上とす
ればよく、少なすぎると、均一にイオン交換基が導入さ
れない。反応は30℃〜100℃、好ましくは50℃〜
90℃で数分〜10時間行えばよい。
を溶解するもので、グリシジル基と反応しないものであ
れば特に制限はない。反応溶媒量は粒子が浸る以上とす
ればよく、少なすぎると、均一にイオン交換基が導入さ
れない。反応は30℃〜100℃、好ましくは50℃〜
90℃で数分〜10時間行えばよい。
【0019】イオン交換基を導入する反応後、得られた
粒子は、必要ならば水洗し、加水分解される。加水分解
は、常法により行えるが、例えば、グリシジル基と反応
しない酸の存在下行うことができる。そのような酸とし
ては、例えば、硫酸、過塩素酸、トルエンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸等がある。グリシジル基と反応しな
い酸の存在下に行う加水分解反応は0.01N以上のグ
リシジル基と反応しない酸水溶液に入れ40℃〜100
℃で30分〜10時間加熱することにより行える。加水
分解反応後、得られた粒子をメタノール、水等で、洗浄
し、高速液体クロマトグラフィー用充てん材等に好適な
イオン交換樹脂を得ることができる。なお、加水分解を
行わないとグリシジル基が残存し、疎水吸着等で酵素の
高次構造を壊すため回収率が低下する。
粒子は、必要ならば水洗し、加水分解される。加水分解
は、常法により行えるが、例えば、グリシジル基と反応
しない酸の存在下行うことができる。そのような酸とし
ては、例えば、硫酸、過塩素酸、トルエンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸等がある。グリシジル基と反応しな
い酸の存在下に行う加水分解反応は0.01N以上のグ
リシジル基と反応しない酸水溶液に入れ40℃〜100
℃で30分〜10時間加熱することにより行える。加水
分解反応後、得られた粒子をメタノール、水等で、洗浄
し、高速液体クロマトグラフィー用充てん材等に好適な
イオン交換樹脂を得ることができる。なお、加水分解を
行わないとグリシジル基が残存し、疎水吸着等で酵素の
高次構造を壊すため回収率が低下する。
【0020】本発明に関わるイオン交換樹脂の製造法を
用いれば、酵素等親水性生体関連物質の分離に適した液
体クロマトグラフィー用充てん材等に好適なイオン交換
樹脂を容易に製造できる。
用いれば、酵素等親水性生体関連物質の分離に適した液
体クロマトグラフィー用充てん材等に好適なイオン交換
樹脂を容易に製造できる。
【0021】実施例1 (a)架橋重合体粒子の製造 グリシジルメタクリレート140g、テトラメチロール
メタンメタクリレート60g、酢酸ブチル180g、i
so−アミルアルコール120g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル0.7g、の混合物にイオン交換水1000
mlを加え、かく拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を
用いてpH7〜8に調整した。その後、70℃で6時間
重合した。反応物を冷却した後、生成した共重合体粒子
を濾取し、メタノール洗浄、水洗した。次いで、一日風
乾し更に80℃で真空乾燥機に入れ6時間乾燥した。乾
燥した粒子を分級して粒径355〜425μmの多孔性
のグリシジル基を有する架橋重合体粒子80gを得た。
メタンメタクリレート60g、酢酸ブチル180g、i
so−アミルアルコール120g及びアゾビスイソブチ
ロニトリル0.7g、の混合物にイオン交換水1000
mlを加え、かく拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を
用いてpH7〜8に調整した。その後、70℃で6時間
重合した。反応物を冷却した後、生成した共重合体粒子
を濾取し、メタノール洗浄、水洗した。次いで、一日風
乾し更に80℃で真空乾燥機に入れ6時間乾燥した。乾
燥した粒子を分級して粒径355〜425μmの多孔性
のグリシジル基を有する架橋重合体粒子80gを得た。
【0022】(b)イオン交換基の導入反応 (a)で得られた多孔性架橋重合体粒子20gをジエチ
ルアミン40g及びイオン交換水160g中に入れ良く
かく拌した。これを50℃で加熱し、3時間かく拌し反
応を行った。反応後冷却し、得られた粒子を中性になる
までイオン交換水で洗浄した。
ルアミン40g及びイオン交換水160g中に入れ良く
かく拌した。これを50℃で加熱し、3時間かく拌し反
応を行った。反応後冷却し、得られた粒子を中性になる
までイオン交換水で洗浄した。
【0023】(c)加水分解 (b)で得られた粒子に、0.5N硫酸水溶液200m
lを加え80℃で3時間加熱し加水分解反応を行った。
その後、イオン交換水を用いて中性になるまで洗浄しイ
オン交換樹脂を得た。
lを加え80℃で3時間加熱し加水分解反応を行った。
その後、イオン交換水を用いて中性になるまで洗浄しイ
オン交換樹脂を得た。
【0024】(d)酵素(グルコース−6−りん酸デヒ
ドロゲナーゼ)回収率の測定 (1) 酵素回収率測定にあたり下記のように溶液を調整
した。 0.1M(pH8.5)グリシルグリシンのバッフ
ァー 200m−塩化マグネシウム水溶液 10mMグルコース−6−りん酸水溶液 10mMニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリ
ン酸(NADP)+水溶液 0.3%牛血清アルブミン酸バッファ溶液(0.1
M、pH7.5) 3unit/mlグルコース−6−りん酸デヒドロ
ゲナーゼ溶液(グルコース−6−りん酸デヒドロゲナー
ゼ0.003mgをの溶液1mlに溶解させる) (2) (c)で得たイオン交換樹脂1mlをの溶液3
0mlに加え、30分間かく拌した。 (3) (2)に食塩4重量%となるように食塩を加え1
0分かく拌した。 (4) 、(2)及び(3)の溶液の上澄みをそれぞれ0.
2mlずつ取り、各々に溶液2.5ml、溶液0.
3ml、溶液0.3ml、及び溶液0.15mlを
加えた。 (5) 25℃で430nmの吸光度をそれぞれに2分毎
に測定し、毎分の吸光度変化を求めた。 (6) 求めた、(2)及び(3)の上澄み溶液の吸光度変
化より次式により酵素回収率を計算した結果を表1に示
した。 酵素回収率(%)=(c−b)/(a−b)×100 a;溶液(酵素溶液)の毎分の吸光度変化 b;(2)溶液(樹脂で吸着後の酵素溶液)の毎分の吸光
度変化 c;(3)溶液(脱着後の酵素溶液)の毎分の吸光度変化
ドロゲナーゼ)回収率の測定 (1) 酵素回収率測定にあたり下記のように溶液を調整
した。 0.1M(pH8.5)グリシルグリシンのバッフ
ァー 200m−塩化マグネシウム水溶液 10mMグルコース−6−りん酸水溶液 10mMニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリ
ン酸(NADP)+水溶液 0.3%牛血清アルブミン酸バッファ溶液(0.1
M、pH7.5) 3unit/mlグルコース−6−りん酸デヒドロ
ゲナーゼ溶液(グルコース−6−りん酸デヒドロゲナー
ゼ0.003mgをの溶液1mlに溶解させる) (2) (c)で得たイオン交換樹脂1mlをの溶液3
0mlに加え、30分間かく拌した。 (3) (2)に食塩4重量%となるように食塩を加え1
0分かく拌した。 (4) 、(2)及び(3)の溶液の上澄みをそれぞれ0.
2mlずつ取り、各々に溶液2.5ml、溶液0.
3ml、溶液0.3ml、及び溶液0.15mlを
加えた。 (5) 25℃で430nmの吸光度をそれぞれに2分毎
に測定し、毎分の吸光度変化を求めた。 (6) 求めた、(2)及び(3)の上澄み溶液の吸光度変
化より次式により酵素回収率を計算した結果を表1に示
した。 酵素回収率(%)=(c−b)/(a−b)×100 a;溶液(酵素溶液)の毎分の吸光度変化 b;(2)溶液(樹脂で吸着後の酵素溶液)の毎分の吸光
度変化 c;(3)溶液(脱着後の酵素溶液)の毎分の吸光度変化
【0025】実施例2 架橋重合体粒子の製造は実施例1(a)と同様に行っ
た。また、イオン交換基導入反応は次の様に行った。上
記架橋重合体粒子20gをエチレンジアミン40g及び
イオン交換水160g中に入れ良くかく拌した。これを
50℃で加熱し、3時間かく拌し反応を行った。反応後
冷却し、得られた粒子を中性になるまでイオン交換水で
洗浄した。加水分解及び酵素回収率の測定は実施例1と
同様に行った。回収率測定結果を表1に示した。
た。また、イオン交換基導入反応は次の様に行った。上
記架橋重合体粒子20gをエチレンジアミン40g及び
イオン交換水160g中に入れ良くかく拌した。これを
50℃で加熱し、3時間かく拌し反応を行った。反応後
冷却し、得られた粒子を中性になるまでイオン交換水で
洗浄した。加水分解及び酵素回収率の測定は実施例1と
同様に行った。回収率測定結果を表1に示した。
【0026】比較例1 架橋重合体粒子の製造は実施例1(a)と同様にイオン
交換基の導入反応は実施例1(b)と同様に行い、加水
分解は行わず実施例1(d)と同様にして、酵素回収率
を求めた。その結果を表1に示した。
交換基の導入反応は実施例1(b)と同様に行い、加水
分解は行わず実施例1(d)と同様にして、酵素回収率
を求めた。その結果を表1に示した。
【0027】比較例2 架橋重合体粒子の製造及びイオン交換基導入反応は実施
例2と同様に行い、加水分解は行わず実施例1(d)と
同様にして、酵素回収率を求めた。その結果を表1に示
した。
例2と同様に行い、加水分解は行わず実施例1(d)と
同様にして、酵素回収率を求めた。その結果を表1に示
した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、酵素失活が少
なく、酵素回収率が高いイオン交換樹脂を生産性良く容
易に得ることができる。
なく、酵素回収率が高いイオン交換樹脂を生産性良く容
易に得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 グリシジルモノビニルエステル90〜3
0重量部と多価アルコールのポリビニルエステル10〜
70重量部とを総量100重量部として水と相溶しない
有機溶媒の存在下で水性懸濁重合させ得られた架橋重合
体粒子に、イオン交換基となりかつグリシジル基と反応
する試薬を反応させた後、残存するグリシジル基を加水
分解することを特徴とするイオン交換樹脂の製造法。 - 【請求項2】 イオン交換基となりかつグリシジル基と
反応する試薬がアミンである請求項1記載のイオン交換
樹脂の製造法。 - 【請求項3】 アミンがポリアミンである請求項2記載
のイオン交換樹脂の製造法。
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---|---|---|---|
JP01249692A JP3232614B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | イオン交換樹脂及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01249692A JP3232614B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | イオン交換樹脂及びその製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05202118A true JPH05202118A (ja) | 1993-08-10 |
JP3232614B2 JP3232614B2 (ja) | 2001-11-26 |
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JP01249692A Ceased JP3232614B2 (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | イオン交換樹脂及びその製造法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3232614B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995009695A1 (de) * | 1993-10-04 | 1995-04-13 | Merck Patent Gmbh | Ionenaustauscher |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP01249692A patent/JP3232614B2/ja not_active Ceased
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995009695A1 (de) * | 1993-10-04 | 1995-04-13 | Merck Patent Gmbh | Ionenaustauscher |
JPH09503584A (ja) * | 1993-10-04 | 1997-04-08 | メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング | イオン交換体 |
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