JPH05200996A - カラー画像の形成方法 - Google Patents

カラー画像の形成方法

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JPH05200996A
JPH05200996A JP10837492A JP10837492A JPH05200996A JP H05200996 A JPH05200996 A JP H05200996A JP 10837492 A JP10837492 A JP 10837492A JP 10837492 A JP10837492 A JP 10837492A JP H05200996 A JPH05200996 A JP H05200996A
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JP
Japan
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ink
color
color image
forming
cyan
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JP10837492A
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English (en)
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Kinu Shirota
衣 城田
Kyoko Fukushima
京子 福島
Shoji Koike
祥司 小池
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のコート紙に比べ、耐候性が格段に優れ
る塩基性炭酸マグネシウムを顔料とする微量コート紙を
使用した場合に、色ムラの生じない耐候性に優れたカラ
ー画像を形成し得るカラー画像の形成方法を提供するこ
と。 【構成】 塩基性炭酸マグネシウムを含み、且つ乾燥
塗工量が1〜15g/m2のインク受容層を有する被記
録材に対して、シアンインクを含むカラーインクを用い
てカラー画像を形成する方法において、シアンインク及
びシアンインクと混色部を形成する他のインクの少なく
とも1つが界面活性剤を含有することを特徴とするカラ
ー画像の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー画像の形成方法に
関し、更に詳しくは、インクジェット方式によりインク
受容層を持つ紙に画像品位の極めて良好なカラー画像を
形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式は、種々のインク吐
出方式によりインク小滴(droplet)を形成し、それら
の一部若しくは全部を紙等の被記録材に付着させて記録
を行なうものである。この様なインクジェット方式によ
りカラー画像を形成するのに使用されるインクとして
は、各種の色相、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー
及びブラック等の水溶性の染料を、水又は水と水溶性有
機溶剤からなる液媒体に溶解又は分散させたものが使用
され、カラー画像はこれらの少なくとも2種の色相の異
なるインクを用いて形成されている。又、カラー画像が
形成される被記録材としては、従来より、より良好な画
像を得る為にインク受容層を持つ被記録材が使われてき
たが、そのインク受容層の塗工量が20g/m2 以上の
もの(ヘビーコート紙と呼ぶ)が一般的であった。しか
し、近年、コスト面や性能面からインク受容層の塗工量
が1〜15g/m2 の紙(微量コート紙と呼ぶ)への移
行が期待されている。更に、従来のコート紙では染料を
吸着させる為に、インク受容層に含まれている顔料とし
てはシリカが一般的に用いられており、一部アルミナの
使用についても検討されるといった状況である。しか
し、最近になって、インク受容層に含まれる顔料として
塩基性炭酸マグネシウムを用いると、特に画像の耐候性
が非常に優れたコート紙が得られることが判明した。カ
ラー画像の形成方法において、種々の性能が要求される
のは当然であるが、形成される画像の耐候性は非常に重
要な要素である。従って、耐候性が格段に改良される塩
基性炭酸マグネシウムを顔料として用いた微量コート紙
について、一日も早い実用化が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、本
発明者らが塩基性炭酸マグネシウムを顔料とする微量コ
ート紙上に、シアンインクを他の色と混色させて印字さ
せたところ、従来のシリカ系の顔料を使用したコート紙
では起きない画像の色ムラ現象が発生することを見出し
た。この色ムラについて更に検討した結果、ヘビーコー
ト紙よりも微量コート紙で多く発生し、又、顔料に塩基
性炭酸マグネシウムを用いた場合に特に多く発生するこ
とが判明した。この色ムラは、ある程度の大きさのベタ
画像をある範囲の打込量で打った時により顕著に生じ
る。一方、カラープリンタの使用の際は、カラーのグラ
フ等で2色を重ねて均一なベタ画像をつくることが多
く、この場合にも色ムラが発生し易い。従って本発明の
目的は、従来のコート紙に比べ、耐候性が格段に優れる
塩基性炭酸マグネシウムを顔料とする微量コート紙を使
用した場合に、色ムラの生じない耐候性に優れたカラー
画像を形成し得るカラー画像の形成方法を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、 塩基性炭酸マグ
ネシウムを含み、且つ乾燥塗工量が1〜15g/m
インク受容層を有する被記録材に対して、シアンインク
を含むカラーインクを用いてカラー画像を形成する方法
において、シアンインク及びシアンインクと混色部を形
成する他のインクの少なくとも1つが界面活性剤を含有
することを特徴とするカラー画像の形成方法である。
【0005】
【作用】本発明者らは、塩基性炭酸マグネシウムを顔料
とする微量コート紙上における混色部分の色ムラを改善
する為に、様々なインク組成について鋭意検討の結果、
混色色ムラを引き起こす2色のインクのうち、少なくと
もどちらか一方に界面活性剤を入れることにより、混色
色ムラが全く起きなくなる領域があることを見出し本発
明に至った。この理由は定かではないが、この色ムラの
問題は、シアン染料とその他の染料及び塩基性炭酸マグ
ネシウムとによって起こる塩基性炭酸マグネシウムを含
有する微量コート紙における特有の問題であると考えら
れるので、本発明者らの推測によれば、この混色部分の
色ムラの原因は、コート層中の顔料の表面では普通紙の
表面とは異なり、混色される染料同士が容易に馴染まな
い為と考えられる。特に、シアン系の染料がコート層中
の顔料の表面で他の染料と馴染みにくくなるものと推測
される。従って、その様な染料を含むインクの少なくと
も一方に界面活性剤を入れることにより、染料同士がコ
ート層上で馴染み易くなり、色ムラが改善されるものと
思われる。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明のカラー画像の形成
方法の主たる特徴は、塩基性炭酸マグネシウムを含むイ
ンク受容層を有する被記録材に、シアンインクを含む複
数のカラーインクを用いてカラー画像を形成する際に、
シアンインク及びシアンインクと混色部を形成するイン
クの少なくとも1つに界面活性剤を含有させたことであ
り、この結果、色ムラのない優れた画像を得ることが出
来る。前述の混色色ムラは、どの様なシアン染料を含ん
だインクでも生じるが、インクジェット用のシアン染料
として好ましく用いられる下記一般式(1)で表わされ
る染料が混色色ムラを最も生じ易く、又、界面活性剤添
加による効果も大きい。
【0007】
【化2】 一般式(1) (但し、上記式中においてはMはアルカリ金属、アンモ
ニウム又は有機アミン類を表わし、mは1〜4、nは0
〜3である。) 上記一般式(1)の染料の例としては、例えば、下記の
ものが挙げられる。
【0008】
【化3】染料例1−1
【0009】
【化4】染料例1−2
【0010】本発明のカラー画像の形成方法では、上記
の如き染料を含有するシアンインクの他、シアン以外の
色相のインクが併用されるが、併用するインクがマゼン
タであるときに前述の混色色ムラがもっとも顕著であ
る。例えば、マゼンタ染料としてはC.I.アシッドレ
ッド50、51、52、87、91、92、93、9
4、95、98等のキサンテン系、C.I.アシッドレ
ッド80、81、82、83等のアントラキノン系等が
あり、どれも顕著に混色色ムラを引き起こすが、下記一
般式(2)で表わされるモノアゾマゼンタ染料が最も混
色色ムラを引き起こしやすく、又、界面活性剤の添加に
よる効果も大きい。
【0011】
【化5】一般式(2) (但し、上記式中においてRは水素原子、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、低級アシルアミノ基、ニトロ基
又はハロゲン原子を表わし、Xはアセチル基、ベンゾイ
ル基、パラトルエンスルホニル基、4−クロル−6−ヒ
ドロキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル基のいず
れかを表わし、Mはアルカリ金属、アンモニウム又は有
機アミン類を表わし、lは0〜2、m又はnは0又は1
を表わす。) 具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
【0012】
【化5】染料例2−1
【0013】
【化6】染料例2−2
【0014】
【化7】染料例2−3 又、本発明で問題としている混色色ムラは、上記のシア
ンインクとマゼンタインクとの混色のほか、従来のイン
クジェット方式において使用されているブラックやイエ
ローの染料を含むインクとの混色でも生じるが、その程
度はシアンとマゼンタが引き起こす混色色ムラよりも軽
い。又、シアンインクとブラックやイエローインクとの
色ムラは、含有される染料の染料構造を問わず、界面活
性剤の添加により解決することが出来る。
【0015】本発明で使用される界面活性剤について
は、どの様な種類のものでも効果を発揮するが、なかで
もノニオン系の界面活性剤が効果的である。ノニオン系
の界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルア
ミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、アセチレングリ
コールにエチレンオキサイド(EO)を付加したもの等
が挙げられる。これらの中でもアセチレングリコールに
エチレンオキサイド(EO)を付加したものが、より効
果的である。更に、そのエチレンオキサイドの付加数と
しては10個程度のものが特に効果的である。本発明方
法で使用されるインクの調製法はいずれも従来技術に準
じてよいものである。上記の様な染料のインク中におけ
る含有量は、液媒体の種類、インクに要求される特性等
に依存して決定されるが、一般にはインク全量中の重量
%で0.2〜20%、好ましくは0.5〜10%、より
好ましくは1〜5%を占める割合である。又、前記界面
活性剤のインク中における含有量は、インク全量中の重
量%で0.001〜2%、好ましくは0.01〜1%、
より好ましくは0.01〜0.1%である。
【0016】本発明で使用されるインクに用いられるの
に好適な溶媒は、水又は水と水溶性有機溶媒との混合溶
媒であり、特に好適なものは水と水溶性有機溶剤との混
合溶媒である。使用される有機溶剤としては、例えば、
メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素
数1〜5のアルキルアルコール類又はこれらのハロゲン
誘導体;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケ
トン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキ
シエチレン又はオキシプロピレン付加重合体;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリ
コール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等
のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレン
グリコール類;チオジグリコール;1,2,6−ヘキサ
ントリオール;グリセリン;エチレングリコールモノメ
チル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコ
ールの低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコー
ルジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレング
リコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アル
コールの低級ジアルキルエーテル類;スルホラン、N−
メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記水
溶性有機溶剤の含有量は、一般には夫々のインクの全重
量に対して重量%で0.5%〜50%、好ましくは1%
〜30%の範囲である。上記の如き媒体は単独でも混合
物としても使用出来るが、最も好ましい液媒体組成は、
水と1種以上の有機溶媒とからなり、該溶剤が少なくと
も1種以上の水溶性高沸点有機溶剤、例えば、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール及びチオジグリコール
等の多価アルコール、2−ピロリドン等を含有するもの
である。
【0017】本発明で使用されるインクの主成分は上記
の通りであるが、その他各種の分散剤、粘度調整剤、表
面張力調整剤、蛍光増白剤等を本発明の目的の達成を妨
げない範囲において必要に応じて添加することが出来
る。例えば、ポリビニルアルコール、セルロース類、水
溶性樹脂等の粘度調整剤;ジエタノールアミン、トリエ
タノールアミン等の表面張力調整剤;緩衝液によるpH
調整剤;防カビ剤等を挙げることが出来る。又、インク
を帯電するタイプのインクジェット記録方法に使用され
るインクを調合する為には、塩化リチウム、塩化アンモ
ニウム、塩化ナトリウム等の無機塩類等の比抵抗調整剤
が添加される。
【0018】以上が本発明で使用されるインクの概要で
ある。次に本発明方法で使用される被記録材について説
明すると、先ず、本発明で問題としている混色色ムラ
は、被記録材のインク受容層が塩基性炭酸マグネシウム
を顔料として含み、且つインク受容層の乾燥塗工量が1
〜15g/m2 の時に顕著に生ずるものであり、この様
な被記録材を使用した場合に本発明の効果が生かされ
る。又、その際、顔料として含まれる塩基性炭酸マグネ
シウムは、球状塩基性炭酸マグネシウムであることが好
ましい。前記顔料のBET比表面積が30〜120m2
/gの範囲にあり、且つ単位表面積当たりのヨウ素吸着
量が1.5mg/m2 以上である顔料を含むものを、1
〜10g/m2 の量で塗工した被記録材を使用した場合
に本発明の効果がより生かされる。更に、前記顔料を含
むインク受容層を3〜7g/m2 塗工した被記録材を使
用した場合に、本発明の効果が更に顕著である。
【0019】被記録材のインク受容層中の顔料について
は、勿論、塩基性炭酸マグネシウム顔料を単独で使用す
ることが出来るが、必要に応じてシリカ、アルミナ等の
他の顔料を併用することが出来る。この場合、顔料中の
塩基性炭酸マグネシウムの含有比率としては、通常20
〜100重量%、好ましくは30〜100重量%、より
好ましくは40〜100重量%の範囲である。含有比率
が20重量%以下の場合は、画像の耐候性の点で効果を
充分には発揮することが出来ない。又、本発明が解決し
ようとしているシアンインクと他のインクとの混色によ
る色ムラは、夫々の混色比が重量で1:10〜10:1
の範囲であり、インク打ち込み量の合計が5〜30nl
/mm2 の時、更に9mm2 以上の範囲に均一に印字され
た時に発生するが、シアンインクと他の混色されるイン
クの混色比が1:5〜5:1の時により顕著であり、
1:2〜2:1の混色比で打ち込まれたときが最も顕著
である。そしてインク打ち込み量についても、合計が8
〜25nl/mm2 の時により顕著であり、11〜21
nl/mm2 の時が最も顕著である。又、印字される範
囲は9mm2 以上であれば広い程顕著である。そして本
発明の効果も上記の条件において顕著に表れる。
【0020】本発明は以上の如きシアンインクと、その
他少なくとも一種の色相の異なるインクとを併用して、
インクジェット方式によりカラー画像を形成するもので
あり、インクジェット方式としては従来公知の方法はい
ずれも使用することが出来、特に好適な方式は微細なノ
ズルを多数並列に搭載可能である熱エネルギーを利用す
る方式である。この熱エネルギーを利用する方式とは、
特開昭54−59936号公報に記載されている如き方
法で、熱エネルギーの作用をうけたインクが急激な体積
変化を生じ、この状態変化による作用力によって、イン
クをノズルから吐出させるものである。
【0021】上記の記録方式を適用した装置の主要部で
あるヘッド構成例を図1、図2及び図3に示す。ヘッド
13はインクを通す溝14を有するガラス、セラミック
ス又はプラスチック板等と、感熱記録に用いられる発熱
ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これに限
定されるものではない)とを接着して得られる。発熱ヘ
ッド15は酸化シリコン等で形成される保護膜16、ア
ルミニウム電極17−1、17−2、ニクロム等で形成
される発熱低抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等の放
熱性の良い基板20よりなっている。インク21は吐出
オリフィス(微細孔)22まで来ており、圧力Pにより
メニスカス23を形成している。今、電極17−1、1
7−2に電気信号が加わると、発熱ヘッド15のnで示
される領域が急激に発熱し、ここに接しているインク2
1に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出
し、インク21が吐出し、オリフィス22より記録小滴
24となり、被記録材25に向かって飛翔する。図3に
は図1に示すヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図
を示す。該マルチヘッドはマルチ溝26を有するガラス
板27と、図1に説明したものと同様な発熱ヘッド28
を密着して製作されている。尚、図1は、インク流路に
沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B
線での切断面である。
【0022】図4に、かかるヘッドを組み込んだインク
ジェット記録装置の1例を示す。図4において、61は
ワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブ
レード保持部材によって保持されて固定端となり、カン
チレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによ
る記録領域に隣接した位置に配設され、又、本例の場
合、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持され
る。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホ
ームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂
直な方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを
行う構成を備える。更に63はブレード61に隣接して
設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、
記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって
吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体6
3によってインク吐出口面に水分、塵埃等の除去が行わ
れる。
【0023】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を
搭載して記録ヘッド65の移動を行う為のキャリッジで
ある。キャリッジ66はガイド軸67と慴動可能に係合
し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動さ
れるベルト69と接続(不図示)している。これにより
キャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能とな
り、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領
域の移動が可能となる。51は被記録材を挿入する為の
給紙部、52は不図示のモータにより駆動される紙送り
ローラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出
口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行
するにつれて排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙され
る。
【0024】上記構成において記録ヘッド65が記録終
了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64の
キャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避して
いるが、ブレード61は移動経路中に突出している。こ
の結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされ
る。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接
してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッ
ドの移動経路中に突出する様に移動する。記録ヘッド6
5がホームポジションから記録開始位置へ移動する場
合、キャップ62及びブレード61は上述したワイピン
グ時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動に
おいても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされ
る。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、
記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記
録の為に記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域
に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴っ
て上記ワイピングが行われる。
【0025】図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば
チューブを介して供給されるインクを収容したインクカ
ートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用
インクを収容したインク収容部、例えば、インク袋であ
り、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。こ
の栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク
袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめる。44
は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容
部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特に
ポリエチレンで形成されているものが本発明にとって好
ましい。本発明で使用されるインクジェット記録装置と
しては、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別
体となったものに限らず、図6に示す如きそれらが一体
になったものにも好適に用いられる。
【0026】図6において、70は記録ユニットであっ
て、この中にはインクを収容したインク収容部、例え
ば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収
体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71
からインク滴として吐出される構成になっている。イン
ク吸収体の材料としては、ポリウレタンを用いることが
本発明にとって好ましい。72はカートリッジ内部を大
気に連通させる為の大気連通口である。この記録ユニッ
ト70は、図4で示す記録ヘッドに代えて用いられるも
のであって、キャリッジ66に対し着脱自在になってい
る。
【0027】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは重量基
準である。 (インクの製造)下記の各成分を混合して5時間後、水
酸化ナトリウムの0.1%水溶液にてpHを7.5に調
整し、ポアサイズが0.22μmのメンブランフィルタ
ー(商品名 フロロポアフィルター、住友電工製)にて
加圧ろ過し、夫々のインクC1、M1及びY1を調製し
た。インクC1 ・前記式 1−2の染料 3.0部 ・トリエチレングリコール 8.0部 ・1,2,6−ヘキサントリオール 9.0部 ・エタノール 5.0部 ・ノニオン系の界面活性剤(アセチレングリコールにEOを10付加したも ・の) 0.05部 ・水 74.95部インクM1 ・前記式 2−1の染料 3.0部 ・トリエチレングリコール 8.0部 ・1,2,6−ヘキサントリオール 9.0部 ・エタノール 5.0部 ・ノニオン系の界面活性剤(アセチレングリコールにEOを10付加したも の) 0.05部 ・水 74.95部インクY1 ・C.I.ダイレクトイエロー86 2.0部 ・トリエチレングリコール 8.0部 ・1,2,6−ヘキサントリオール 9.0部 ・エタノール 5.0部 ・ノニオン系の界面活性剤(アセチレングリコールにEOを10付加したも の) 0.05部 ・水 75.95部 更に上記のインクC1から界面活性剤のみを省略したも
のをインクC2、同様にインクM1から界面活性剤のみ
を省略したものをインクM2、インクY1から界面活性
剤のみを省略したものをインクY2とした。
【0028】(被記録材1及び2の製造)基紙としてス
テキヒトサイズ度5秒、坪量66g/m2 、JIS−P
−8128による灰分量の換算で、9.0%の量の炭酸
カルシウムを有するものを用意した。塗工液としては以
下の組成のものを作成した。 ・水 200部 ・ポリビニルアルコール(PVA−105、クラレ製) 4部 ・ポリビニルアルコール(PVA−117、クラレ製) 2部 ・塩基性炭酸マグネシウム(酸化マグネシウムを水和して炭酸化したもの) 30部 ・ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.6部 又、作成方法は、先ず水150部に対し、酸化マグネシ
ウム30部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.6部を混
合し、サンドミルにてφ1mmのガラスビーズを用い、
60分間1,500rpmの条件で分散した。次に分散
液を取りだし、水50部に対しPVA−105が4部、
PVA−117が2部含まれる溶液を加え撹拌し塗工液
とした。この様にして得た塗工液を上記の基紙上に、1
10℃、5分間乾燥した後の塗工量で5g/m2 となる
様にバーコーダーにより塗布し、被記録材1を得た。
又、製造例1の顔料を、塩基性炭酸マグネシウムを20
部、シリカを10部とした以外は被記録材1と同様にし
て被記録材2を得た。
【0029】1mm当たり約14本のノズルを備えたヘ
ッド(ノズル数64個)を、Y、M、C及びBkの4色
分有するインクジェットプリンタを用い、以上の方法に
て作成したインクを色々な割合、打ち込み量で、被記録
材1及び被記録材2に印字し、色ムラの程度を目視によ
り下記の基準で評価した。色ムラの判定基準 A:色ムラは全くない B:色ムラは殆ど認められない C:色ムラが少し認められる D:はっきりと色ムラが目立つ 尚、色ムラの目立ちかたは印字する面積により異なり、
面積が小さければ目立ちにくく、大きければ目立ち易
い。特に面積が9mm2 以下であるとどの様なインクの
組み合わせでも色ムラは余り目立たない。そこで評価を
一定にする為、印字面積を3×3cm2 に統一して行っ
た。次に、印字物の画像の耐候性についての評価を下記
の様にして行った。即ち、オフィス内で外気はよく流通
するが、太陽直射光は当たらない環境を作り、そこに実
施例1〜9及び比較例1〜4のインクで印字した上記印
字物を1カ月間放置して、1カ月後の色差(ΔE )を村
上色彩研究所(株)製色差計CA−35で測定した。
【0030】得られた評価結果を表1に示す。この結
果、界面活性剤を含まないマゼンタ及びシアンインクを
被記録材1上に混色させると色ムラが発生するのに対し
(比較例1〜4)、どちらかのインクに界面活性剤が入
っていれば、色ムラは発生しなくなった(実施例1〜
9)。又、耐候性については、目視によって変色が認め
られるのはΔE が10前後のところであり、それ以下で
は目視による変色は感じられない。このことより、印字
物の耐候性はいずれも良好であった。
【0031】
【表1】表1 評価結果
【0032】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、シア
ン染料を含むインクを用いても、塩基性炭酸マグネシウ
ムを顔料とする微量コート紙に、耐候性が優れ、且つ色
ムラのない極めて良好なカラー画像を形成することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面
図。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の横断面
図。
【図3】図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外
観斜視図。
【図4】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図。
【図5】インクカートリッジの縦断面図。
【図6】記録ユニットの斜視図。
【符号の説明】
61:ワイピング部材 62:キャップ 63:インク吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 11/00 PSZ 7415−4J

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性炭酸マグネシウムを含み、且つ乾
    燥塗工量が1〜15g/m2のインク受容層を有する被
    記録材に対して、シアンインクを含むカラーインクを用
    いてカラー画像を形成する方法において、シアンインク
    及びシアンインクと混色部を形成する他のインクの少な
    くとも1つが界面活性剤を含有することを特徴とするカ
    ラー画像の形成方法3。
  2. 【請求項2】 シアンインクと他のインクとにより混色
    部を形成する部分の面積が9mm2 以上で、その部分へ
    のインクの打ち込み量が5〜30nl/mm2 であり、
    更にシアンインクと該シアンインクと混色するインクの
    打ち込み比が1:10〜10:1である請求項1に記載
    のカラー画像の形成方法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤の含有量がインク全重量の
    0.001〜2重量%の範囲にある請求項1に記載のカ
    ラー画像の形成方法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤がノニオン系の界面活性剤で
    ある請求項1に記載のカラー画像の形成方法。
  5. 【請求項5】 シアンインクに含有されるシアン染料が
    下記一般式(1)で表される請求項1に記載のカラー画
    像の形成方法。 【化2】一般式(1) (但し、上記式中においてはMはアルカリ金属、アンモ
    ニウム又はアミン類を表し、mは1〜4、nは0〜3で
    ある。)
  6. 【請求項6】 カラー画像を形成する方法がインクジェ
    ット記録方式である請求項1に記載のカラー画像の形成
    方法。
  7. 【請求項7】 カラー画像を形成する方法が熱エネルギ
    ーを利用したインクジェット記録方式である請求項1に
    記載のカラー画像の形成方法。
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