JPH05200950A - 印刷性ターポリン - Google Patents

印刷性ターポリン

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Publication number
JPH05200950A
JPH05200950A JP4040196A JP4019692A JPH05200950A JP H05200950 A JPH05200950 A JP H05200950A JP 4040196 A JP4040196 A JP 4040196A JP 4019692 A JP4019692 A JP 4019692A JP H05200950 A JPH05200950 A JP H05200950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
tarpaulin
chloride resin
vinyl chloride
polyester resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4040196A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Ishikawa
州洋 石川
Tadayuki Sakobe
唯行 迫部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP4040196A priority Critical patent/JPH05200950A/ja
Publication of JPH05200950A publication Critical patent/JPH05200950A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 合成繊維よりなる布帛をポリ塩化ビニル樹脂
で被覆したターポリンの表面に親水性ポリエステル樹脂
を塗布,固着させる。 【効果】 水性印刷インクによるスクリーン印刷が可能
で,塩化ビニル系樹脂表面との密着性が良好であるの
で,剥離やクラックを生ずることなく,耐水性に優れ,
細部まで表示可能で印刷表示の耐久性の優れたターポリ
ンを提供することができ,工事用ターポリン,テント,
簡易ハウス,トラックシート等に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,スクリーン印刷可能な
ターポリンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維よりなる布帛の表面にポリ塩化
ビニル樹脂を被覆加工したターポリンについてはよく知
られており,工事現場等で遮水性シート,防音シート,
安全シート等に用いられている。
【0003】近年,工事現場等においてもカラフルにな
り,ターポリンも基本的な機能の利用に加えて宣伝広告
も兼ねて印刷表示されたものが使用されるケースが出て
きている。例えば,ターポリンへのエンボス加工,カツ
テイングフイルムの貼り合わせ,インクによる印刷等に
より表示が行われ,多用されている。しかし,ポリ塩化
ビニル樹脂を被覆加工したターポリンには印刷性に関し
て次のような欠点が指摘されている。すなわち,a)印
刷インクの塗布性が悪い,b)印刷インクとの密着性が
悪く,印刷表示の耐久性が劣る,c)細線の表示が困難
である,d)水性印刷インクの使用が困難である,e)
溶剤タイプのインクを使用すると作業環境が悪くなる,
f)多色化が困難であり,加工性が悪い等である。
【0004】従来これらの欠点を解決すべく,コロナ処
理,プラズマ処理等種々検討されてきたが,十分な効果
は得られず,実用的な改良がなされていないのが現状で
あり,利用分野の多様化に伴い,印刷精度および印刷性
に対する要望は一層強まり,インクの密着性の向上が強
く要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,塩化ビニル
樹脂を主体とする加工品の表面の印刷性を改良するため
に行うものであり,現在エンボス,油性印刷インクによ
る印刷,カットフィルム等が貼り合わされて様々な表示
がなされているが,印刷インクの塗布性,インクとの密
着性,作業環境,印刷の精度と多色化,印刷表示の耐久
性等のすべての性能について満足するものがなく,これ
らの諸性能を具備した水性印刷インクで印刷可能なター
ポリン類が待望されている。本発明は,この要望に答え
るものの1つであり,水性印刷インクで印刷可能な,印
刷インクの塗布性,塩化ビニル樹脂との密着性,印刷表
示の耐久性等優れた印刷性を有するターポリンを提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記の目的を
達成するもので,次の構成よりなるものである。すなわ
ち,本発明は,合成繊維よりなる布帛がポリ塩化ビニル
樹脂で被覆されているターポリンにおいて、塩化ビニル
樹脂の表面が親水性ポリエステル樹脂で被覆されている
ことを特徴とする印刷性ターポリンを要旨とするもので
ある。
【0007】以下,本発明を詳細に説明する。本発明で
は,合成繊維よりなる布帛がポリ塩化ビニル樹脂で被覆
されているターポリンを用いる。
【0008】用いる合成繊維としては,ポリエステル繊
維,ポリアミド繊維,ポリビニルアルコール繊維,ポリ
エチレン繊維,ポリプロピレン繊維,ポリアラミド繊維
等の一般に市販されている合成繊維が挙げられる。合成
繊維よりなる布帛としては、前記合成繊維を用いた織
物,編物,不織布等がある。ターポリンは,布帛の表面
がポリ塩化ビニル樹脂で被覆されているもので,ラミネ
ート法,コーティング法,パッディッング法,トッピン
グ法あるいはこれらを組み合わせた方法により加工され
たいずれでもよい。塩化ビニル樹脂は,ペーストレジン
タイプおよびストレートレジンタイプのいずれをも用い
ることができる。塩化ビニル樹脂には,一般に配合され
る可塑剤,充填剤,耐寒剤,防炎剤,紫外線吸収剤の配
合が可能である。
【0009】本発明の印刷性ターポリンは,塩化ビニル
樹脂を被覆したターポリンの表面を親水性ポリエステル
樹脂で被覆して得る。本発明でいう親水性ポリエステル
樹脂とは,ジカルボン酸成分として,ジカルボン酸,水
酸基および/またはカルボキシル基を各1個有するジカ
ルボン酸,ジオール成分として,ジーオルまたはそのエ
ステル系誘導体,無機酸成分として,リン酸,ピロリン
酸,ポリリン酸,亜リン酸メタスルホン酸からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種を混合して反応させ,水酸化
アルカリ金属,アンモニア,アルカノールアミンからな
る群から選ばれた少なくとも1種で中和して得られた化
合物をいう。すなわち,ジカルボン酸の例は,シュウ
酸,マロン酸,ジメチルマロン酸,コハク酸,グルター
ル酸,アジピン酸,ピメリン酸,セバシン酸,フマール
酸,マレイン酸,イタコン酸,フタール酸,テレフター
ル酸,イソフタール等がある。ただし,ジカルボン酸に
は,上述の酸に対する酸無水物,エステルおよび酸クロ
ライドが含まれている。また,オキシ酸は,脂肪族また
は芳香族であってもよく,そのようなオキシ酸の例は,
m−オキシ安息香酸,p−オキシ安息香酸,グルコール
酸,乳酸,サルチル酸,β−ヒドロキシエチルテレフタ
レート等がある。任意のジオールの例は,ポリプロピレ
ングリコール,エチレングリコール,プロピレングリコ
ール,1,3-プロパンジオール,1,3-ブタンジオール,1,
5-ペンタンジオール,2,5-ナフタレンジオール,エチレ
ンカーボネート等を含む。
【0010】本発明でいう親水性ポリエステル樹脂は,
上記のようなジカルボン酸とジオールを混合し,リン
酸,ピロリン酸,ポリリン酸,亜リン酸,メタスルホン
酸等の触媒の存在下で,常圧または減圧により,温度20
0〜300℃にて反応させ,中和して得られる。
【0011】これらの親水性ポリエステル樹脂は,耐水
性を向上させるために,必要により架橋させ,不溶化さ
せることができる。このようなものとしては,一般に市
販されているメラミン樹脂およびエポキシ化合物を用い
ることができる。これらのものは,親水性化合物100部
に対して,必要適性により添加量は異なるが,3〜30重
量部添加される。塩化ビニル樹脂の表面に少なくとも片
面に塗布するが,付与方法としては,ディッピング法,
コーティング法,スプレー法等により行い,被覆する。
一般的にはグラビアコータを用いて塗布するのが好都合
である。塗布量は,塩化ビニル樹脂ベース基布1m2に対
して,固形分量で1〜20g程度が適当である。この場合
の粘度は,100〜500cps程度が適当である。塗布後,乾
燥を行い,必要により熱処理を行う。熱処理温度は,用
いる樹脂により異なるが,110〜170℃が適当である。塗
布量が1g/m2以下では,水性印刷インクで印刷する場
合の印刷性改良の効果が乏しく,インクとの親和性が悪
く,繊細な表現が困難である。また,塗布量が30g/m2
以上になると,使用中クラツクの発生,耐寒性等に問題
が生じ,性能を低下させる。
【0012】
【作 用】本発明のごとく,ターポリンの塩化ビニル樹
脂の表面を親水性ポリエステル樹脂で被覆すると,水性
印刷インクの塗布性や密着性に優れ, 印刷表示の耐久性
に優れ, 多色化や繊細な表現が可能なスクリーン印刷用
ターポリンを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下,本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。なお, 実施例におけるターポリンの印刷性の評価
は, 下記組成の水性印刷インクにて30mm幅の縞を10mm間
隔にスクリーン印刷し, インクの塗布性と密着性を下記
方法で評価し,印刷表示の耐久性に関しては下記の耐摩
耗性および耐水性を評価することにより行った。
【0014】 〔インク処方〕 WSカラー(東洋インキ株式会社製) 30.0部 WSバインダー580(東洋インキ株式会社製) 10.0部 WSエミユリリアー242(東洋インキ株式会社製) 4.5部 水 39.0部 ターペン 43.5部
【0015】(1) 塗布性評価 スクリーン印刷した縞の印刷境界線の直線性を観察し,
直線性の良いものを塗布性“良好”とし,直線性のよく
ないものを塗布性“不良”とした。
【0016】(2) 密着性評価 積水化学株式会社製の18mm幅のセロハンテープ(品番:2
52) を印刷部に貼り合わせた後剥離し, インクのセロハ
ンテープへの移行の有無を観察した。
【0017】(3) 耐摩耗性評価 JIS K 6772のスコツト形耐揉試験機で, 往復距離3.5cm,
速度120回/min, 荷重2Kgで 500回揉んだ後, インクの
剥離の有無を観察した。
【0018】(4) 耐水性評価 10cm四方の大きさの試料を沸騰水中に1時間浸漬後風乾
し,インクの剥離の有無を観察した。
【0019】実施例1 経・緯糸ともにポリエステルマルチフイラメント糸500
デニール/48フイラメントを用い,織密度が経20本/イ
ンチ,緯21本/インチの平織物を製織し,この基布を用
いて,下記組成1の塩化ビニル系樹脂組成物によりトッ
ピング加工(トッピング加工温度170℃,塗布量固形分1
00g/m2)を両面に施し,180℃で焼付け加工を行って,
塩化ビニル系樹脂加工布を作製した。
【0020】<組成1> 塩化ビニル樹脂コンパウンド 100部 DOP(可塑剤) 60部 炭酸カルシウム(充填剤) 20部 ステアリン酸鉛(安定剤) 3部 顔 料 10部
【0021】次に,下記組成2の親水性ポリエステル樹
脂溶液により,上記の塩化ビニル樹脂加工布の片面にグ
ラビアコータを用いてコーティング加工(固形分5g/
m2)を行ない, 乾燥(100℃,1分間)後,140℃で2分
間熱処理を行って,本発明の印刷性ターポリンを得た。
【0022】 <組成2> プラスコートRZ−359(互応化学工業株式会社製) 90.0部 スミテックスレジンM−3(住友化学工業株式会社製) 5.0部 スミテックスアクセレーターACX( 〃 ) 0.5部 水 4.5部
【0023】比較例1 実施例1の親水性ポリエステル樹脂を被覆する前の塩化
ビニル系樹脂加工布を比較例1とした。
【0024】実施例1および比較例1の印刷特性の評価
結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなごとく,実施例1の本発
明の印刷性ターポリンは,インクの塗布性, 密着性が極
めて優れており,耐摩耗性,耐水性ともに良好で印刷表
示の耐久性も優れたものであった。これに対し比較例1
のターポリンは,水性印刷インクでの印刷性は非常に劣
るものであった。
【0027】
【発明の効果】本発明のターポリンは,塩化ビニル系樹
脂加工布の少なくとも片面を親水性ポリエステル樹脂で
被覆されているので,水性印刷インクで印刷でき,しか
も親水性ポリエステル樹脂と塩化ビニル系樹脂表面との
密着性が良好で,剥離やクラックを生ずることなく,耐
久性のある印刷を行うことができ,工事用ターポリン,
テント,簡易ハウス,トラックシート等の多岐にわたる
用途に適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/507 // D06M 101:16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維よりなる布帛がポリ塩化ビニル
    樹脂で被覆されているターポリンにおいて、塩化ビニル
    樹脂の表面が親水性ポリエステル樹脂で被覆されている
    ことを特徴とする印刷性ターポリン。
JP4040196A 1992-01-29 1992-01-29 印刷性ターポリン Pending JPH05200950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4040196A JPH05200950A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 印刷性ターポリン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4040196A JPH05200950A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 印刷性ターポリン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05200950A true JPH05200950A (ja) 1993-08-10

Family

ID=12574034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4040196A Pending JPH05200950A (ja) 1992-01-29 1992-01-29 印刷性ターポリン

Country Status (1)

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JP (1) JPH05200950A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218836A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Teijin Techno Products Ltd 防汚性膜材接合体
JP2006297646A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Teijin Techno Products Ltd 防汚性膜材接合体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218836A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Teijin Techno Products Ltd 防汚性膜材接合体
JP2006297646A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Teijin Techno Products Ltd 防汚性膜材接合体

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