JPH0519999Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、内部に電子回路を装備している電
子機器において、その電子機器に使用される外装
ケース部材等の木工部材の構造に関する。

（従来技術） 外装ケース部材として木工部材を主体とする、
例えば、電子楽器においては、最近、内部電子回
路にマイクロコンピユータが使用されはじめてい
る。そのため、外部からの雑音侵入による誤動作
を防止するためのソフトウエア及びハードウエア
の開発や導電プラスチツクによる電子回路のシー
ルド化の開発等が盛んに行なわれている。これは
内部の電子回路から発生する電磁波が外部へ放出
されるのを防止したり、外部からの雑音侵入を防
止するためである。

現在、例えば電子オルガンにおいて、電磁波の
外部への放出を防止したり、外部からの雑音侵入
を防止したりする方法としては、外装木工ケース
の内部側にアルミ箔や銅箔等の導電性箔材を貼つ
ている。

この方法は、先ず複雑な内部構造に合わせて型
紙を作り、この型紙によつてアルミ箔や銅箔等の
導電性箔材を切断して取り出し、これを外装木工
ケースの内部に貼り、一体にできなかつた導電性
箔材間には導電性の箔または線材で連結し、電気
的に互いに導通させるという大変面倒で時間の
かゝる方法であつた。

（考案の目的） この考案は、電子機器内部の電子回路で発生す
る電波や電磁波等を外部へ放出させないようにす
ためと、外部の電波や電磁波等の雑音が内部に侵
入して起こる電子回路の誤動作を容易に防止する
ことができる外装ケース部材等の木工部材を提供
しようとするものである。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を図面に例示して説
明する。

第１図に示すように、木工片（木クズ）を大量
に使用し、これを接着剤で固める処理において、
鉄粉（または導電性の粉）か、あるいは鉄片（ま
たは導電性の破片）、さらには、これらの両方を
混ぜ合わした導電性材料ａを、前記木工片（木ク
ズ）と混合し、導電性接着剤で接着して圧縮成形
したボードＢを製作し、このボードＢの上下面に
それぞれ木材化粧単板ｂを接着して外装ケース部
材Ａを作る。

このように製作した外装ケース部材Ａを、例え
ば２枚当接させて電気的に接続させる場合は、木
材化粧単板ｂを互いに一部切り欠いてパーテイク
ルボードＢを露呈させ、このパーテイクルボード
Ｂを互に導電性の箔または線材で連結する。

（考案の効果） 以上のように、この考案によれば、木材内部に
導電性部材を挿入接着したので電子機器を電磁波
より遮断すると共に、表面に木製化粧単板を貼着
したので電子機器の外装ケース部材として直接利
用でき、電子回路を装備している電子機器に使用
して極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による木工外装ケ
ース部材の斜視図、である。 Ａ……外装ケース部材、Ｂ……パーテイクルボ
ード、ａ……導電性材料、ｂ……木材化粧単板、
ｃ……網板、ｄ……木材単板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部に電子回路を装備してなる電子機器におい
   て、該電子機器に使用される外装ケース等の木工
   部材を木片または木粉と導電性を有する金属片ま
   たは粉末とを混合して導電性を有する接着剤で圧
   縮固着した板とし、該板の一面若しくは両面に木
   材化粧単板を貼着したことを特徴とする電子機器
   の木工部材。