JPH0519920U - 液体供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】液体が劣化した場合でも不要物の混じらない液
体を所定量だけ供給できる液体供給装置を提供するこ
と。 【構成】液体容器１０２内に、計量容器１０１の上部ま
で満たす量のエッチング液１１０を収容した後、プラン
ジャ１０７をＹ方向に摺動させることによって液体容器
１０２を所定角度だけ回動させ、これにより計量容器１
０１内に所定量のエッチング液１１０を収容し、その後
バルブ１０４を開けることによって計量容器１０１内の
エッチング液１１０を被処理物に供給する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エッチング液等の液体を計量し、被処理物等に供給する液体供給装 置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、エッチング液等の液体を計量し被処理物等に供給する場合、種々の 液体供給装置が使用されている。 図４は、従来の液体供給装置を示す部分断面図である。 図４において、液体容器４０２には、エッチング液４０８を計量するための計 量容器４０１が固定され又、計量容器４０１から溢れたエッチング液４０８を排 出するための孔４０３が設けられている。計量容器４０１の容積は計量値に相当 する。計量容器４０１の下部には、バルブ４０４および被処理物（図示せず）に エッチング液４０８を供給するための供給管４０５が設けられている。

【０００３】 一方、孔４０３の下部には、孔４０３から排出されたエッチング液４０８を受 けタンク４０７に導くためのドレン管４０６が設けられている。受けタンク４０ ７には、管４１０を介してエッチング液４０８を計量容器４０１に供給するため のポンプ４０９が結合されている。液体容器４０２の上部全面は、エッチング液 ４０８の劣化を防止するために蓋体４１２により覆われており、液体タンク４０ ２内には窒素ガスが満たされている。

【０００４】 以上の様に構成された従来の液体供給装置の動作を説明する。 ポンプ４０９が駆動されると、受けタンク４０７内のエッチング液４０８は、 管４１０を介して計量容器４０１に供給される。計量容器４０１が満たされると 溢れたエッチング液４０８は孔４０３およびドレン管４０６を介して受けタンク ４０７に戻る。このときポンプ４０９の駆動を停止する。これにより、所定容積 の計量容器４０１はエッチング液４０８により一杯に満たされたことになり、計 量が終了する。

【０００５】 その後、バルブ４０４を開くことにより、エッチング液４０８が計量容器４０ １から供給管４０５を介して被処理物に供給される。これにより、被処理物に計 量容器４０１の容積に相当するエッチング液４０８が供給されることになる。 また、液体容器４０２の上部全面はガスシールとしての蓋体４１２により覆わ れており又液体容器４０２内は窒素ガスが満たされているため、エッチング液４ ０８の劣化が防止できる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、エッチング液４０８がナフサ分等を含むエッチング液のような 場合にはエッチング液４０８の上部表面が漸次的に劣化し、液体タンク４０７内 のエッチング液４０８の上面に前記ナフサ分等が析出してしまう。 したがって、循環されてくるエッチング液にナフサ分等の不要物が混合し、こ の不要物が被処理物に供給されるという問題があった。

【０００７】 本考案は、前記問題点に鑑みなされたもので、液体が劣化した場合でも不要物 の混じらない液体を所定量だけ供給できる液体供給装置を提供することを目的と する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は、液体を収容する液体容器と、前記液体容器内に固定され、前記液体 の液量を計量するための計量容器と、前記液体容器を所定角度だけ回動するため の回動部と、前記計量容器から前記液体を取り出すために前記計量容器の下部に 配設されたバルブとを備えて成ることを特徴としている。

【０００９】

【作用】

液体容器内に、計量容器の上部まで満たす量の液体を収容した後、回動部によ って液体容器を所定角度だけ回動させることにより前記計量容器に所定量の液体 を収容し、その後バルブを開けることによって前記計量容器内の前記液体は被処 理物に供給される。

【００１０】

【実施例】

図１は、本考案の一実施例を示す部分断面図である。また、図２は図１におけ る蓋体１０９等を除外して描いた部分平面図であり、図１と同一部分には同一符 号を付している。 図１および図２において、上部全面に開口を有する液体容器１０２内には液体 であるエッチング液１１０が収容され又、エッチング液１１０を計量するための 計量容器１０１が固定されている。計量容器１０１は上部全面に開口を有してい る。エッチング液１１０は計量容器１０１の上部の高さよりも高くなるように満 たされている。計量容器１０１の下部には折りまげ自在な蛇腹状の管１０３およ びバルブ１０４を介して、被処理物（図示せず）にエッチング液１１０を供給す るための供給管１０５が結合されている。バルブ１０４は、所定位置に固定され ている。液体容器１０２の上部には、その全面を覆うための蓋体１０９が配設さ れており、液体容器１０２内の空間部分にはエッチング液１１０の劣化を防止す るための窒素ガス１１１が収容されている。

【００１１】 一方、液体容器１０２の下端部近傍は、回動可能な支持部材１０６を介してプ ランジャ１０７に結合されている。プランジャ１０７はシリンダ１０８内をＸ、 Ｙ方向に摺動自在に保持されている。シリンダ１０８の一端は所定位置に固定さ れている。尚、支持部材１０６、プランジャ１０７およびシリンダ１０８は回動 部を構成している。

【００１２】 図３は、本実施例の動作を説明するための図で、図１および図２と同一部分に は同一符号を付している。 以下、図１乃至図３に基づいて本実施例の動作を説明する。 図１に示した状態から図示しない駆動手段によりプランジャ１０７をＹ方向に 摺動させると、バルブ１０４が所定位置に固定されており又支持部材１０６が回 動可能であるため、液体容器１０２が図３に示す位置まで傾動する。この位置で プランジャ１０７の摺動を停止させると、計量容器１０１の上部はエッチング液 １１０の表面よりも高くなり、計量容器１０１には所定量のエッチング液１１０ が収容されることになる。

【００１３】 この状態で、バルブ１０４を開ければ、計量容器１０１に収容されたエッチン グ液１１０が被処理物に供給されることになる。 エッチング液１１０の供給量を変更する場合には、プランジャ１０７の摺動量 を変え、計量容器１０１の回動量を変えることにより可能である。 以上述べた実施例では、バルブ１０４を所定位置に固定するようにしたが、液 体容器１０２の一端を回動自在に保持するようにしても、プランジャ１０７の摺 動により液体容器１０２を回動させることが可能である。

【００１４】 また、回動部は、支持部材１０６、プランジャ１０７およびシリンダ１０８に より構成したが、モータを用いて回動部を構成する等、他の構成によっても回動 部を構成することが可能である。 さらに、本実施例では、液体として、エッチング液の場合を説明したが、液体 の表面に不要物が析出する性質のある液体であれば、他の液体でも使用できる。

【００１５】 以上述べたように本実施例では、エッチング液１１０の計量を行なう前の状態 では計量容器１０１の全体がエッチング液１１０内にあり又、計量時に計量容器 １０１が固定された液体容器１０２を所定角度だけ回動させるようにしている。 したがって、エッチング液１１０の表面に不要物が析出していても、計量前の 状態ではこの不要物は計量容器１０１内には存在しないため、液体容器１０２が 回動することにより計量容器１０１内に所定量のエッチング液が収容されたとき でも計量容器１０１内のエッチング液１１０には前記不要物は含まれないことに なり、エッチング液が劣化した場合でも不要物の混じらないエッチング液を供給 できる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は、液量を計量するための計量容器が固定された液体容器を回動させる ことにより液体の量を計量し、供給しているので、液体容器内に計量容器の上部 まで満たす量の液体を収容した後計量を行なえば、液体が劣化した場合でも不要 物の混じらない液体を所定量だけ供給することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す部分断面図。

【図２】図１の部分平面図。

【図３】図１の動作を説明するための図。

【図４】従来の液体供給装置の部分断面図。

【符号の説明】

１０１・・・計量容器 １０２・・・液体容器 １０４・・・バルブ １０６・・・回動部を構成する支持部 １０７・・・回動部を構成するプランジャ １０８・・・回動部を構成するシリンダ １１０・・・液体としてのエッチング液

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液体を収容する液体容器と、前記液体容器
   内に固定され、前記液体の液量を計量するための計量容
   器と、前記液体容器を所定角度だけ回動するための回動
   部と、前記計量容器から前記液体を取り出すために前記
   計量容器の下部に配設されたバルブとを備えて成ること
   を特徴とする液体供給装置。