JPH05198947A - セラミック多層基板の製造方法および製造装置 - Google Patents

セラミック多層基板の製造方法および製造装置

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JPH05198947A
JPH05198947A JP28603292A JP28603292A JPH05198947A JP H05198947 A JPH05198947 A JP H05198947A JP 28603292 A JP28603292 A JP 28603292A JP 28603292 A JP28603292 A JP 28603292A JP H05198947 A JPH05198947 A JP H05198947A
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manufacturing
mold
ceramic
green sheets
green sheet
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Application number
JP28603292A
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English (en)
Inventor
Kenichi Okada
健一 岡田
Mitsuhiro Takasaki
光弘 高崎
Ryoji Iwamura
亮二 岩村
Hideyasu Murooka
秀保 室岡
Hiroshi Hasegawa
寛 長谷川
Masayuki Kyoi
正之 京井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱圧着後のグリーンシート密度の均一化と、
焼成時の収縮による基板のひずみ等の発生を防止すると
ともに工程時間を短縮し、高精度でしかも歩留まりの良
いセラミック多層基板の製造方法および装置の提供。 【構成】 セラミック多層基板の製造装置において、導
体配線パターンを印刷した複数枚のグリーンシートを拘
束型の内壁面で位置決め積層し、前記グリーンシート積
層体の外周端面を拘束した状態で熱圧着した後、焼成す
る。電気抵抗率が0.00002〜0.1Ω・cmのFe,Ni,Crなどの
金属,SiC,TiC,WCなどの炭化物及びそれらの合金材料か
らなる加圧板と型枠に直接通電して発熱させ、セラミッ
クグリーンシートを熱圧着して多層化するセラミック多
層基板の製造方法。また、加圧板及び型枠を一定の温度
に保持したまま、積層体の設置及び取り出しが可能なハ
ンドリング手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子計算機のLSI実装
用機器などのセラミック多層基板の製造方法および製造
装置に係わり、特に、セラミックグリーンシートを、積
層圧着して形成されるセラミック多層基板の製造装置お
よび熱圧着工程に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の方法は、例えば、FUJITSU
38巻2号14−155,1987.3(銅配線の多
層セラミック回路基板)等にも示されている。図12
は、多層セラミック基板の製造方法の概略を示す。本製
造プロセスにおいて、従来のグリーンシートの積層、圧
着工程(*印)を図10に示す。従来方法は、ピン22
で位置決め、積層したグリーンシート1をヒータ21で
圧着温度まで加熱した後、加圧板23と下プレート20
の間で、圧縮力7を負荷し熱圧着する方法であった。図
11は、従来法による圧着成形品を示す。この従来方法
では、熱圧着時のグリーンシート端面の不整変形の抑止
方法および熱圧着後のグリーンシート密度分布の低減等
に対する配慮がされていなかった。
【0003】また、従来のセラミックグリーンシートの
熱圧着方法の一例として、特開平3−280493号公
報に開示されているが、図23を使用して以下に説明す
る。従来のセラミックグリーンシートの熱圧着工程は、
電熱ヒータ47,48を内蔵した熱板49,50に加圧
板31,32を装着して、熱板49,50および加圧板
31,32を130℃に加熱し、配線印刷したセラミッ
クグリーンシートを6〜60枚積層して、この積層体3
5を型枠34内に設置して、加圧板31,32で積層体
35を上下から挾み、積層体35に13〜20MPaの
圧力を付加して熱圧着していた。熱圧着後に熱板49,
50および加圧板31,32を室温近傍まで冷却し、積
層体35を取り出していた。従来の方法では、熱板4
9,50と積層体35との間に熱容量の大きな加圧板3
1,32が介在しているため、加圧板31,32を室温
から圧着に必要な130℃まで加熱し、また、圧着後の
冷却に長時間かかり、工数低減のあい路になっていた。
また、型枠34は加熱手段を持たず、伝熱により温度上
昇をさせている。このこともあわせて、熱板49,50
の温度制御の応答速度が遅く、加圧板31,32表面で
の温度偏差が大きなため、積層体35が部分的に圧着し
ていないことがあり、セラミック多層基板の歩留まりが
低下する要因になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、図
11からわかるように、グリーンシート端面が自由に外
側に向かって変形するため、中心部と端面とは面圧が異
なり、その結果、成形品の面内に密度分布を生じ、焼成
後の多層セラミック基板にそりおよびひずみが発生しや
すく不良品が増加し歩留まりが悪くなっていた。また、
焼結収縮率の分布の発生により、導電パターンのずれに
よる精度の低下の問題が有った。さらに、外周変形部1
aは割れ1b等の不良が発生するため、外周切断のため
の加工工数が必要であり、しかも外周部は切断後廃棄し
ているため、歩留まりの低下の原因となっていた。
【0005】そこで本発明の目的は、熱圧着時のグリー
ンシート端面の不整変形を防止し、熱圧着後のグリーン
シート密度の均一化をはかることで、焼成後の収縮によ
る多層セラミック基板のそりおよびひずみの発生を抑止
し、高精度の導体配線が得られ、しかも歩留まりがよく
加工コストを低減できる多層セラミック基板の製造装置
を提供することにある。
【0006】さらに、本発明は、従来のセラミックグリ
ーンシートの熱圧着方法の問題点を改善し、積層体の迅
速、かつ、均一な加熱手段を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、導電パターンを印刷した複数枚のグリーンシートを
拘束型の内壁面で位置決め積層し、前記グリーンシート
積層体の外周端面を拘束した状態で熱圧着した後、焼成
する方法とした。さらに、前記グリーンシートを位置決
めピンを用いて位置決めして積層する方法とした。ま
た、拘束型を分割型とするとともに、内壁面に抜きテー
パを設けた構造とした。
【0008】また、本発明は、上記目的を達成するため
に、もちろん、加圧板に電熱ヒーターを内蔵して加圧板
を直接加熱してもよいが、構造上の制約があり、構造が
複雑になる。そこで、加圧板を熱圧着工程の圧力及び温
度に耐え、かつ、適切な範囲の電気抵抗値を持つ材料で
形成した。加圧板の材料には、電気抵抗率が0.00002〜
0.1Ω・cmのFe,Ni,Crなどの金属,SiC,TiC,
WCなどの炭化物及びそれらの合金を使用すれば上記目
的が達成される。また、型枠も同様の材料で形成し、直
接加熱した。
【0009】
【作用】導体配線印刷したグリーンシートを、積層、熱
圧着した後、焼成して多層セラミック基板を製造する方
法において、焼成後の多層セラミック基板のそりおよび
ひずみの発生は、導電パターンの寸法精度および歩留ま
りを低下させている。これらの不良原因は、主に、熱圧
着工程時のグリーンシート密度分布の発生のためと考え
られる。すなわち、焼成後の収縮率(焼結収縮率)は、
グリーンシート密度の変化によって変化するため、グリ
ーンシート圧着成形品に密度分布があると、焼結収縮率
に分布を生じ、その不均一さにより焼成後の多層セラミ
ック基板にそりおよびひずみが発生する。そこで、これ
らの不良を防止するには、熱圧着した後のグリーンシー
ト密度を均一化することが必要である。
【0010】そこで、拘束型の内壁面で位置決め積層し
たグリーンシートの熱圧着工程を拘束型の型内で行い、
グリーンシート端面を拘束した状態で、加圧する方法と
した。これにより、グリーンシート積層体への面圧を均
一化することが出来、密度分布を大幅に低減することが
できる。よって、焼成後の多層セラミック基板にそりお
よびひずみが発生することがないので、高精度の導体配
線パターンを有する多層セラミック基板が得られる。さ
らに、外周部の割れなどを抑止できるため、外周切断工
程が不要となり、加工工数が少なくしかも歩留まりの高
い多層セラミック基板の製造方法を提供できる。
【0011】また、下型に位置決めピンを設けたことに
より、複数のグリーンシートをより高精度でしかも短時
間で位置決めできる。
【0012】さらに、拘束型内面に抜きテーパを設けた
ことで、拘束型からの熱圧着品の離型を容易にし、離型
時の変形による精度低下を防止できる。
【0013】さらに、拘束型を分割型としたことで、拘
束型へのグリーンシートの積層および成形後の成形品取
り出しが容易である。
【0014】そして、加圧板及び型枠に直接通電する
と、電気抵抗によりジュール熱が発生し、加圧板及び型
枠は迅速、かつ、温度偏差なく昇温するので、積層体の
昇温速度が著しく改善できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0016】実施例1 図1、2、3、4により第1の実施例の多層セラミック
基板の製造方法を説明する。図1は、本発明の第1の実
施例の多層セラミック基板の製造方法を示す断面図、図
2は、本発明の第1の実施例の離型工程を示す断面図、
図3は、本発明の第1の実施例により成形された熱圧着
品を示す斜視図、図4は、熱圧着後の密度分布を示す説
明図である。
【0017】図1において、1はドクターブレード法な
どにより製作される焼成前の生のセラミック薄板である
グリーンシートである。グリーンシート1上には、例え
ばスクリーン印刷法などにより導体を配線している。図
2に外観を示す拘束型4は、内壁面4aとグリーンシー
ト1の外周端面で位置決めし、複数枚のグリーンシート
1を積層するとともに、熱圧着時のグリーンシート1外
周部の変形を拘束するための金型である。また拘束型4
は、下型3の案内部3aをスライドしながら、上昇、下
降できる。下型3は、内部にヒータ6を備えておりグリ
ーンシート1を加熱するとともに、加圧板2を介してグ
リーンシート1に負荷された圧縮力7を支えるための金
型である。加圧板2は内部にヒータ6を備えておりグリ
ーンシート1を加熱できるとともに、例えば、油圧プレ
スなどの駆動によりグリーンシート1に圧縮力7を負荷
できる。さらに、積層したグリーンシート1を加熱圧着
する際には、拘束型4はバネ5により支持されているた
め、拘束型4は加圧板2に当接した状態で下降できる構
造である。また、バネ5は固定部4c、3cに固定して
いる。さらに、拘束型4には熱電対18を取付け、拘束
型4の温度を測定するとともに、温度調節器(図示せ
ず)によりヒータ6への電流出力を調整することで、圧
着温度を制御できる。図2において、離型わく19は熱
圧着後のグリーンシート1を拘束型4から離型するため
の金型であり、成形終了後加圧板2を上昇させ、拘束型
4の上に離型わく19を載置後加圧板2を下降し、拘束
型4を押し下げることで、グリーンシート1を拘束型4
から離型できる。
【0018】以上の装置による、多層セラミック基板の
製造方法を説明する。加圧板2を上昇させ、導体配線を
印刷した後外周部を切断したグリーンシート1を拘束型
4のなかに所定の枚数だけ積層する。ここで、グリーン
シート1の端面寸法は拘束型4の内側寸法より若干小さ
く、拘束型4の内壁面4aで位置決めする。つぎに、ヒ
ータ6で熱圧着温度まで加熱する。グリーンシート1が
所定の加工温度となったところで、圧縮力7を負荷し加
圧板2を下降し、積層した複数枚のグリーンシート1を
熱圧着する。均一化をはかるため所定の時間荷重を保持
した後、加圧板2を上昇し除荷する。ヒータ6による加
熱を停止し、拘束型4の上に離型わく19を載置後加圧
板2を下降し、拘束型4を押し下げることで、グリーン
シート1を拘束型4から離型する。成形品を取り出し、
熱圧着工程を終了する。図3はこの成形品の外観を示
す。図で見るように、不整変形の無い良好な外周部1c
の成形品が得られた。
【0019】そこで、本発明の効果をよりわかりやすく
するため、熱圧着後のグリーンシート1の密度分布を従
来例と比較すると図4となる。同図から明らかなよう
に、端面拘束のない従来法を適用した場合は、グリーン
シート1の端部は中心部より密度が小さく密度の分布が
大きいのに対し、本発明を採用すると端部と中心部の密
度はほぼ同様であり、端面拘束による密度の均一化の効
果がよくわかる。
【0020】具体例について述べる。寸法が縦99.9
mm、横99.9mm、板厚0.3mmの導体配線パタ
ーンをスクリーン印刷した30枚のグリーンシート1
を、内壁面の寸法が縦100mm、横100mmの拘束
型4に積層し、約120℃に加熱後、約10トンの圧縮
力を10分間負荷し熱圧着したところ、基板のそりが
0.03mm以内と非常に小さく、焼結収縮率のばらつ
きも±0.3%以内の高精度の多層セラミック基板が得
られた。
【0021】以上、これらの方法で熱圧着した後焼成す
ると、グリーンシート1の密度が均一であるため、焼結
収縮率のばらつきが少なくそりおよびひずみが少なく、
導体配線パターンの寸法精度の良い、多層セラミック基
板の製造方法および装置を提供できた。
【0022】実施例2 以下、本発明の第2の実施例を図5、6により説明す
る。図5は、本発明の第2の実施例を示す断面図、図6
は、本発明の第2の実施例により成形された熱圧着品を
示す斜視図である。
【0023】図5において、実施例1の図1と同じ番号
を付したものは、同様の機能を有する。位置決めピン8
を下型3のピン穴3cに挿入し、グリーンシート1にあ
けた位置決め穴10を通すことにより、複数枚のグリー
ンシート1の導体配線パターンの位置精度をより高精度
に積層することが出来る。また、加圧板2には位置決め
ピン8が挿入できるピン穴2aを有し、加圧板2が下降
したとき位置決めピン8と干渉しない構造である。さら
に、位置決めピン8の先端にはねじ部8aがあり、加圧
板2が下降し熱圧着終了後、ピン穴2aより外径が大き
いナット8bを固定し、加圧板2が上昇すると位置決め
ピン8も同時に上昇し、グリーンシート1から位置決め
ピン8を抜き取ることができる。
【0024】成形方法を説明する。加圧板2を上昇さ
せ、導体配線を印刷した後位置決め穴10をあけ、外周
部を切断したグリーンシート1を拘束型4の位置決めピ
ン8により、位置決めしながら所定の枚数だけ積層す
る。ここで、グリーンシート1の端面寸法は拘束型4の
内側寸法より若干小さい。つぎに、ヒータ6で熱圧着温
度まで加熱する。グリーンシート1が所定の加工温度と
なったところで、圧縮力7を負荷し加圧板2を下降し、
積層した複数枚のグリーンシート1を熱圧着する。均一
化をはかるため所定の時間荷重を保持し、加圧成形を終
了する。ヒータ6による加熱を停止する。つぎに、ナッ
ト8bを位置決めピン8のねじ部8aに固定後、加圧板
2を上昇しグリーンシート1から位置決めピン8を抜き
取る。つぎに、図2に示す実施例1と同様の方法で拘束
型4から成形品を離型し、熱圧着工程を終了する。図6
はこの成形品の外観を示す。外周部に、割れなどの不整
変形の無い良好な成形品が得られた。
【0025】これらの方法で熱圧着した後焼成すると、
グリーンシート1の密度が均一であるため、焼結収縮率
のばらつきが少なくそりおよびひずみが少なく、しかも
積層時の位置決め精度がよいため、焼結後の導体配線パ
ターンの寸法精度がさらに良い多層セラミック基板の製
造方法および装置を提供できた。
【0026】実施例3 以下、本発明の第3の実施例を図7により説明する。図
7は、本発明の第3の実施例を示す断面図である。
【0027】図7において、拘束型4の内壁面には熱圧
着後、成形品を取り出しやすくするため、抜きテーパを
設けた構造とした。抜きテーパの角度としては、1°程
度で良い。その他については実施例1の図1と同じ番号
を付したものは、同様の機能である。
【0028】成形方法を説明する。加圧板2を上昇さ
せ、導体配線を印刷した後、外周部を切断したグリーン
シート1を拘束型4のなかに、所定の枚数だけ積層す
る。ここで、グリーンシート1の端面寸法は拘束型4の
内壁面のテーパにそった内側寸法より若干小さい。つぎ
に、ヒータ6で熱圧着温度まで加熱する。グリーンシー
ト1が所定の加工温度となったところで、圧縮力7を負
荷し加圧板2を下降し、積層した複数枚のグリーンシー
ト1を熱圧着する。均一化をはかるため所定の時間荷重
を保持した後、ヒータ6による加熱を停止、加圧板2を
上昇し除荷する。つぎに、図2に示す実施例1と同様の
方法で拘束型4から成形品を離型し、熱圧着工程を終了
する。外周部に、割れなどの不整変形の無い良好な成形
品を得ることができた。
【0029】これらの方法で熱圧着した後焼成すると、
グリーンシート1の密度が均一であるため、焼結収縮率
のばらつきが少なくそりおよびひずみが少なく、しかも
焼結後の導体配線パターンの寸法精度がさらに良い多層
セラミック基板の製造方法および装置を提供できた。
【0030】実施例4 以下、本発明の第4の実施例を図8、9により説明す
る。図8は、本発明の第4の実施例を示す一部断面図、
図9は、図8のA−A矢視の平面図である。
【0031】図8、9において分割拘束型11はグリー
ンシート1の端面を拘束するための金型であり、図1の
拘束型4を対角線方向でほぼ2分割した形状である。分
割拘束型11は、油圧シリンダ12のスピンドル12a
と支持板16により固定されており、油圧シリンダ12
の駆動により前進、後進ができる。さらに、分割拘束型
11には、2個の分割型が合わさったときにずれないよ
うに、位置決め治具17を備えている。また、油圧シリ
ンダ12はフランジ13に固定され、フランジ13は下
型15に固定している。なお、分割拘束型11は3分割
あるいは4分割以上の形状でもよい。上型14は、ヒー
タ6によりグリーンシート1を加熱するとともに、圧縮
力7によりグリーンシート1を加圧する金型である。ま
た、上型14には温度測定のための熱電対18を備えて
いる。下型15は、ヒータ6によりグリーンシート1を
加熱するとともに、圧縮力7によりグリーンシート1を
加圧した際、受圧部15aで荷重を受けるための金型で
ある。
【0032】成形方法を説明する。油圧シリンダ12の
駆動により分割拘束型11を後退し、上型14を上昇さ
せる。導体配線を印刷した後、外周部を切断したグリー
ンシート1を下型15の受圧部15a上に所定の枚数だ
け積層し載置する。つぎに、油圧シリンダ12の駆動に
より分割拘束型11を前進させ、2個の分割拘束型11
を当接させ一体化する。ここで、グリーンシート1の端
面寸法は分割拘束型11の内壁面の内側寸法より若干小
さい。つぎに、ヒータ6で熱圧着温度まで加熱する。グ
リーンシート1が所定の加工温度となったところで、圧
縮力7を負荷し上型14を下降し積層した複数枚のグリ
ーンシート1を熱圧着する。なお、この状態では、グリ
ーンシート1の端面の変形により分割拘束型11が後退
しないよう、油圧シリンダ12を負荷し、分割拘束型1
1は固定されている。均一化をはかるため所定の時間荷
重を保持し、成形を終了する。ヒータ6による加熱を停
止、上型14を上昇し除荷する。つぎに、油圧シリンダ
12の駆動により分割拘束型11を後退することで容易
に離型でき、熱圧着工程を終了する。離型が容易であ
り、しかも外周部に割れなどの不整変形の無い良好な成
形品が得られた。
【0033】これらの方法で熱圧着した後焼成すると、
グリーンシート1の密度が均一であるため、焼結収縮率
のばらつきが少なく導体配線パターンの寸法精度が良い
多層セラミック基板の製造方法および装置を提供でき
た。
【0034】実施例5 つぎに、本発明の第5の実施例を説明する。図13は本
発明の熱圧着装置の主要部を示したもので、SiCを使
用した加圧板31,32と、型枠34とで構成されてい
る。
【0035】加圧板31,32はそれぞれ電気絶縁材料
で形成した断熱板39,40を介して上下に可動なボル
スター36,37に固定されている。また、型枠34は
電気絶縁材料で形成した断熱板41を介して圧着装置
(図示せず)筐体に取付けられたフレーム38に固定さ
れている。積層体35はセッター33上に乗せて、型枠
34内に挿入し、加圧板31,32により熱圧着する。
【0036】図14に本発明の上記第5の実施例及び従
来例の熱圧着装置の加圧板31,32の温度特性を示
す。上記実施例の場合、SiCの電気抵抗率が0.05Ω・c
m、加圧板31,32の寸法は20cm×20cm,厚
さが1cmなので、加圧板31,32の電気抵抗値は1
Ωになる。上記実施例で、加圧板31,32と型枠34
に40Aの電流を流した場合、加圧板31,32の昇温
速度と冷却速度は従来例の2.5倍になり、上記実施例
の工程時間は従来例の1/2以下に短縮できた。また、
加圧板31,32の表面での温度偏差は、従来例が5℃
に対して、上記実施例では2℃以下になった。
【0037】本実施例によれば、加圧板31,32が直
接発熱するので、熱効率が高く、温度制御の応答性が速
く、精密な温度制御が可能である。また、積層体35面
上での温度偏差がほとんどない。
【0038】実施例6 図15に、本発明の第6の実施例を示す。上記第5の実
施例では、加圧板31,32を一体のSiCで製作した
ので、加圧板31,32の温度を均一にできたが、積層
体35の中央部分だけ温度を若干高くして、グリーンシ
ートを流動しやすくしたい場合には不向きである。そこ
で、発熱部分を複数個に分割し、個々に温度制御が可能
なようにすれば、その課題が達成できる。第6の実施例
では、加圧板31,32の外周部にSiC製発熱体58
a,58b,58c,58dを、中間部に発熱体59a,59
b,59c,59dを、中央部に発熱体60a,60b,60c,
60dというように、発熱体を環状に配置した。また、
各発熱体の電気絶縁にはアルミナ製絶縁体61を使用し
た。第6の実施例では外周部と、中間部と、中央部のそ
れぞれの温度制御が可能である。
【0039】実施例7 図16に、本発明の第7の実施例を示す。第7の実施例
では発熱体をさらに多数個に分割し、同じ寸法の小さな
SiC製の発熱体62を等分布に配置した。各発熱体6
2の温度制御が可能なようにすれば、積層体35の微小
部分に温度差を付けることができる。また、各発熱体の
電気絶縁にはアルミナ製絶縁体63を使用した。
【0040】実施例8 この実施例は上記第7の実施例よりも、さらに工程時間
を短縮する手段を提供するものである。この実施例の特
徴は、加圧板31,32及び型枠34を昇温,冷却する
ことなしに、熱圧着装置に積層体35を型枠34内に投
入し、また取り出すことが可能なハンドリング手段を設
けたことである。
【0041】この実施例の圧着工程を詳細に説明する。
図17に熱圧着されるセラミックグリーンシートの概要
を示す。セラミックグリーンシート51には配線回路5
2が印刷されていて、セラミックグリーンシート51の
コーナー部にはガイド穴53が設けられている。図18
に、セラミックグリーンシート51の積層工程を示す。
積層は圧着装置とは別の装置で行う。セッター33には
セラミックグリーンシート51のガイド穴53と同じ位
置にガイドピン54が取り付けられている。また、セッ
ター33はハンドラー55上に搭載されている。
【0042】印刷パターンの異なるセラミックグリーン
シート51を、6〜60枚、ガイドピン24で位置決め
しながら、セッター33上に順次積層して、積層体35
にする。
【0043】図19に、圧着前の各部の位置関係を示
す。圧着前には加圧板31,32が開いていて、積層体
35とセッター33はハンドラー25上に搭載されたま
ま、加圧板32に取り付けられた位置決めピン56と、
セッター33に設けられた位置決め穴57の位置が、水
平方向で一致するところまで、加圧板32の上方に挿入
される。
【0044】図20に、圧着開始時の圧着前の各部の位
置関係を示す。加圧板32が上昇して、位置決めピン5
6がセッター33に設けられた位置決め穴57に入る。
この時、ハンドラー55が後退して、積層体35とセッ
ター33が加圧板32上に受け渡される。また、同時に
加圧板31が下降し始める。
【0045】圧着時の各部の位置関係は、図13に示し
たとおりである。1Mpaの圧力を10分間付加して、
積層体35を130℃に加熱し、その後、17Mpaの
圧力を5分間付加して熱圧着する。
【0046】次に、図21に示すように、加圧板32を
先に下降させる。このとき、圧着した積層体35は型枠
34の側面との摩擦力により落下せず、セッター33は
ガイドピン54と積層体35との摩擦力によって落下す
ることはない。
【0047】そこで、図22に示すように、加圧板31
をさらに下降させ、積層体35が型枠34から突き出さ
れると、積層体35はセッター33とともに落下する。
このとき、加圧板32上にハンドラー55を設置してお
けば、積層体35とセッター33はハンドラー55上に
積載することができる。その後、積層体35とセッター
33はハンドラー55により別装置に移設して、冷却
し、積層体35とセッター33を分離する。
【0048】本実施例によれば、ハンドラー55を設置
したことにより、加圧板31,32を一定温度に保った
まま積層体35の投入、熱圧着、取り出しが可能なた
め、工程時間を従来の約1/4に短縮低減できる。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、熱圧着後のグリーンシ
ート密度の均一化を達成でき、焼成時の収縮によるセラ
ミック多層基板のそりおよびひずみの発生を防止できる
ため、導体配線パターン寸法が高精度でしかも歩留まり
の良いセラミック多層基板の製造方法および装置を提供
できる。
【0050】また、工程時間の短縮と、熱効率向上によ
る生産コスト低減を図ることができる。そして、本発明
に示した金型の直接発熱方法は、セラミック多層基板の
製造のみならず、プリント基板の接着、あるいは、ビニ
ール袋の製造、プラスチックシートによる物品の封止な
ど他産業分野にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のセラミック多層基板の
製造方法を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の離型工程を示す断面図
である。
【図3】本発明の第1の実施例により成形された熱圧着
品を示す斜視図である。
【図4】熱圧着後の密度分布を示説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例により成形された熱圧着
品を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す断面図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図9】図8のA−A矢視の平面図である。
【図10】従来法での熱圧着方法を示す断面図である。
【図11】従来法での熱圧着成形品を示す斜視図であ
る。
【図12】セラミック多層基板の製造プロセスを示す説
明図である。
【図13】本発明の第5の実施例の主要部断面図であ
る。
【図14】本発明の第5の実施例の加圧板の温度特性を
示すグラフである。
【図15】本発明の第6の実施例の加圧板の平面図であ
る。
【図16】本発明の第7の実施例の加圧板の平面図であ
る。
【図17】本発明の第8の実施例のグリーンシートの平
面図である。
【図18】図17に示すグリーンシートの積層工程の断
面図である。
【図19】本発明の第8の実施例の圧着開始前の各部の
位置関係を示す断面図である。
【図20】本発明の第8の実施例の圧着開始時の各部の
位置関係を示す断面図である。
【図21】本発明の第8の実施例の圧着終了直後の各部
の位置関係を示す断面図である。
【図22】本発明の第8の実施例の圧着終了後の各部の
位置関係を示す断面図である。
【図23】従来例の主要部断面図である。
【符号の説明】
1…グリーンシート、2…加圧板、3…下型、4…拘束
型、5…バネ、6…ヒータ、8…位置決めピン、11…
分割拘束型、12…油圧シリンダ、19…離型わく、3
1,32…加圧板、33…セッター、34…型枠、35
…積層体、36,37…ボルスター、38…フレーム、
39,40,41…断熱板、51…グリーンシート、52
…配線回路、53…ガイド穴、54…ガイドピン、55
…ハンドラー、56…位置決めピン、57…位置決め
穴、58a〜58d,59a〜59d,60a〜60
d,62…発熱体、61,63…アルミナ製絶縁体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室岡 秀保 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 長谷川 寛 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所汎用コンピュータ事業部内 (72)発明者 京井 正之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック多層基板の製造装置におい
    て、導体配線パターンを印刷した複数枚のグリーンシー
    トを拘束型の内壁面で位置決め積層し、前記グリーンシ
    ート積層体の外周端面を拘束した状態で熱圧着した後、
    焼成することを特徴とするセラミック多層基板の製造装
    置。
  2. 【請求項2】 セラミック多層基板の製造装置におい
    て、複数枚のグリーンシートを、下型に設けた位置決め
    ピンを用いて位置決め積層したことを特徴とする請求項
    1記載のセラミック多層基板の製造装置。
  3. 【請求項3】 セラミック多層基板の製造装置におい
    て、拘束型内壁面に抜きテーパを設けたことを特徴とす
    る請求項1記載のセラミック多層基板の製造装置。
  4. 【請求項4】 セラミック多層基板の製造装置におい
    て、拘束型を2個以上の分割拘束型とし、前記分割拘束
    型を駆動する油圧シリンダを設けたことを特徴とする請
    求項1記載のセラミック多層基板の製造装置。
  5. 【請求項5】 熱圧着法によりセラミックグリーンシー
    トを多層化する工程において、上下2つの加圧板と型枠
    に通電し、発熱させて熱圧着することを特徴とする、セ
    ラミック多層基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加圧板および型枠の電気抵抗率が、
    0.00002〜0.1Ω・cmのFe,Ni,Crなどの金属,Si
    C,TiC,WCなどの炭化物セラミックスから選ばれる
    1種または数種の合金により形成される請求項5記載の
    セラミック多層基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加圧板が、分割された複数個の発熱
    体からなる請求項6記載のセラミック多層基板の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記発熱体が、環状に配置されてなる請
    求項7記載のセラミック多層基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記発熱体が、等分布に分散させて配置
    されてなる請求項7記載のセラミック多層基板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 セラミックグリーンシートの積層体
    を、型枠内に投入および取り出し可能なハンドリング手
    段を有する熱圧着装置を備えたことを特徴とするセラミ
    ック多層基板の製造装置。
  11. 【請求項11】 上下2つの加圧板を、同時または交互
    に、かつ、同方向または反対方向に作動自在なハンドリ
    ング手段を有する熱圧着装置を備えたことを特徴とする
    セラミック多層基板の製造装置。
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