JPH05198830A - 光電変換装置作製方法 - Google Patents

光電変換装置作製方法

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JPH05198830A
JPH05198830A JP4179181A JP17918192A JPH05198830A JP H05198830 A JPH05198830 A JP H05198830A JP 4179181 A JP4179181 A JP 4179181A JP 17918192 A JP17918192 A JP 17918192A JP H05198830 A JPH05198830 A JP H05198830A
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JP
Japan
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substrate
electrode
light
semiconductor
ctf
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JP4179181A
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English (en)
Inventor
Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 透光性基板の主面に鋸状の凹凸表面を有せし
めることにより、その表面積を大きくし、光に対しては
長光路となり、キャリア特にホ−ルに対しては実質的に
短光路とならしめることにより、光照射光面側の光電変
換効率を向上させることを目的とする。 【構成】 離型材2を介して凹凸を有する母材1と基板
3とを接触させることにより凹凸を有する基板3を作製
した後、該基板上に第1の電極4、光照射により光起電
力を発生する半導体5、第2の電極を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透光性基板の主面上に
透光性導電膜よりなる第一の電極と、該電極上にPIN
またはPN接合を少なくともひとつ有する、光照射によ
り光起電力を発生する非単結晶半導体と、該半導体上に
第二の電極(裏面電極)を有する光電変換装置(以下P
VCという)に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】従来PVCは図1にそ
の縦断面図を示すが、平坦な表面を有するガラス基板
(3)上にCTF(4)をITO、SnO2 等を、電子
ビ−ム蒸着法またはスプレ−法で、1層または2層に形
成することが知られている。このCTFをスプレ−法で
形成する場合、ITO(酸化インジュ−ム酸化スズ化合
物)を1500〜2000Åの平均厚さに形成し、さら
にこの上面に酸化スズを200〜500Åの厚さに形成
する。するとこのCTFの表面は0.3〜0.7μの平
均粒径を有する凹(14)、凸(13)(但しその高低
差はその粒径の1/4程度しか生じさせることができな
い)を構成させることができる。このため半導体即ちP
型半導体例えばSixC1-x (0<x<1)(5)N型
半導体(7)よりなるPIN接合を有する非単結晶半導
体(4)を積層して設け、さらに第二の電極(8)を形
成する時、入射光(10)を半導体中で(21)のごと
くに曲げることが可能である。その結果半導体中で入射
光(21)を乱反射させることができるため、その結果
長波長光を有効に用いることができることが知られてい
る。
【0003】しかしかかる従来例においては、平坦な表
面を有する透光性基板上に単にスプレ−法によるディポ
ジッションのクラスタでできた凸部表面のなめらかな鱗
状(電子顕微鏡でみると魚の鱗のごとき形状を有するた
め鱗状という)の曲面を有するのみであり、凹凸の高低
差はその粒径の1/4程度しか生じさせることができな
いため、十分とはいえない。このためさらにこの形状を
積極的に用いることが求められている。さらにかかる従
来方法においては、基板(3)、CTF(4)界面での
反射(20)に対してまったく有効でないことが判明し
た。かかる従来方法ではその光電変換効率(以下単に効
率という)は7%(7〜7.9%)までであり、最高
7.93%までしか得られなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明はこの透光性基板の主面に鋸状の
凹凸表面を有せしめることにより、その表面積を大きく
し、光に対しては長光路となり、キャリア特にホ−ルに
対しては実質的に短光路とならしめることにより、光照
射光面側の光電変換効率を向上させることを目的として
いる。
【0005】
【問題を解決する手段】本発明は離型材を介して凹凸を
有する母材と基板とを接触させることにより凹凸を有す
る基板を作製した後、該基板上に第1の電極、光照射に
より光起電力を発生する半導体、第2の電極を形成する
ことを特徴としている。すなわち本発明は透光性基板上
に鋸状の凹凸を作るため、鋸状の凹凸を有する母材をス
タンプのごとくにして離型材を介在させて透光性基板表
面に転写せしめることにより、入射光面側の基板それ自
体に凹凸面を有せしめ、該基板上に光電変換装置を作製
するものである。本発明はかかる鋸状の凹凸を有せしめ
るため、特にその鋸状の角度を70.5°またはその近
傍(±20°以内)を有し、基板と透光性導電膜である
第一の電極の反射防止膜との界面に入射光が2回照射さ
れることにより、その界面での反射を少なくすることを
特徴としている。
【0006】本発明はかかる凸部/凹部は概略1とな
り、かつそのピッチは0.01〜10μ(高低差は0.
05〜7μ)としている。このようにすることにより、
入射光側表面での照射光を複反射せしめることにより、
透光性基板上の第一の電極を構成する透光性導電膜(以
下CTFという)と半導体との界面での反射を少なく
し、加えて基板とCTFとの界面での反射総量を少なく
することができる。その結果入射光の反射量をこれまで
の20〜30%より6〜8%にまで下げることができる
ようになり、そのため変換効率を10〜15%も向上さ
せることができた。
【0007】さらに本発明は半導体中に入射した光の短
波長での量子効率を向上させることができる。すなわち
500nm以下の短波長に対する光路を長くし、かつこ
の光励起で発生した電子・ホ−ル対のうちの一方特に好
ましくはホ−ルのドリフトする拡散長を短くすることに
より、キャリアのライフタイムより十分短い時間にCT
Fを到達せしめることにより、その量子効率を400n
mにて従来の60%、500nmにて80%であったも
のを、400nmにて85%、500nmにて95%に
まで高めることができた。これらの効果が複合化して従
来の構造ではAM1(100mW/cm2 )の照射下で
7%までしか得られなかったものを、一気に10.3〜
11.8%にまで高めることができた。
【0008】本発明は(100)面またはその近傍の面
(一般に(11n)面を有しn≧3例えばn=5におい
ては(115)であるをもって近傍とする)好ましくは
(100)面を有する珪素単結晶の表面をAPW(エチ
レンジアミン、ピロカテコ−ル、水の混合液)によりエ
ッチングをすることによりV型溝を有する、即ち70.
5°またはその近傍の角度の鋸状表面を有する母材を作
り、この透光性基板の主面の「型」として透光性基板を
作ることにより、鋸状の表面を有するとともに、その凹
凸はすべてが概略同一形状の鋸状を有せしめた透光性基
板を形成したものである。さらに本発明はかかる鋸状の
主面に添ってCTFが形成されるように、このCTFを
減圧気相法またはプラズマ気相法により作製した。
【0009】本発明はかくのごとく被形成面が鋸状の凹
凸表面を有するため、その後工程を電子ビ−ム蒸着法ま
たはスプレ−法等を用いるのではなくプラズマ気相法
(PCVD法という)または減圧気相法(LPCVD法
という)を用いて、CTFまたはこのCTF上に形成さ
れる非単結晶半導体膜を形成した。
【0010】本発明はかかる長波長光を乱反射させるこ
とにより、600nm以上の長波長光の量子効率を高め
るのみでなく、短波長光を有効に用い、加えて基板─C
TF界面、CTF−半導体界面での屈折率の差による反
射を複反射せしめることによりさらに短波長光による光
路長/キャリアの拡散長を従来の値1より1.5〜7に
まで高めることができた。
【0011】特に300〜500nmの短波長光は半導
体中で2000Åまで90%以上が光電変換するが、こ
のうちのキャリアであるホールは平坦面電極にまで到達
することができない。すなわち光路長(オプティカルレ
ングスOL)/キャリアの拡散長(ディフュ−ジョンレ
ングスDL)即ちO/D 1においては、光励起された
キャリアはその光が侵入したと同じ長さを電極まで拡散
しなくてはならない。しかし本発明においては、このO
/D 1.5〜7一般には2〜3とすることができるた
め、結果としての300〜500nmにおける量子効率
を向上させることが可能となった。以下図面に沿って本
願発明の実施例を示す。
【0012】
【実施例】図1は本発明方法によって作製されたPVC
の一実施例のたて断面図を示している。図面において透
光性基板(1)はここではガラスを用いた。さらにこの
基板の主面は凸部(13)、凹部(14)の鋸状を有
し、その角度は70.5°またはその近傍(±20°以
内)を有している。さらに凸部の先端部または凹部の底
部は曲面(断面は円形状、曲率半径200Å〜2μ)の
表面を有している。またこのピッチは0.1〜10μ
(高低差は0.05〜2μ)を有している。
【0013】さらにこの鋸状の表面にそって第一の電極
を構成し、反射防止膜も兼用したCTF(4)を150
0〜2000Åの厚さとし、そのCTFの表面は酸化ス
ズを主成分としている。
【0014】さらにこのCTFに密接してPCVD法ま
たはLPCVD法で得られたP型非単結晶半導体例えば
約100Åの厚さのSixC1-x (0<x<1例えばx
=0.8)(6)を有し、この上面をホウ素が1015
1017cm-3添加されたI型半導体(7)例えばグロ−
放電法により作られた珪素またはセミアモルファス珪素
半導体を平均厚さ0.4〜0.7μを有し、さらに約1
00〜200Åの厚さのN型の多結晶または微結晶の珪
素半導体(8)よりなるひとつのPIN接合を有する非
単結晶半導体(5)を有し、さらにこの上面に第二の電
極(9)をPCVD法又は電子ビ−ム蒸着法により第二
のCTF(11)例えばITOを900〜1300Åの
平均厚さ好ましくは1050Åの厚さに形成し、その上
面の反射用電極(12)はアルミニュ−ムまたは銀を主
成分として設けられている。かかる構造において得られ
た特性を図1の従来構造と比較すると表1のごとくであ
る。
【0015】
【表1】
【0016】上記効率は面積1.05cm(3.5mm
×3cm)においてAM1(100mW/cm2 )の照
射光を照射した場合の特性である。このことより本発明
方法においては、従来よりも73%もその効率を向上さ
せることができるという大きな特徴を有する。
【0017】図3は本発明の効果を示す概要である。図
3においてガラス基板(3)の主面が鋸状の凸部(1
3)、凹部(14)を有し、その上面にCTF(4)、
P層(6)、I層(7)、N層(8)よりなるPIN接
合を少なくともひとつ有する半導体(5)、裏面電極
(9)を有する。図において入射光(10)は基板
(3)─CTF(4)界面にて第一の反射(20)をす
るが、再び他のガラス(3)─CTF(4)界面に致
り、第二の反射(23)をする。この二回の照射によ
り、半導体中に(21),(21')の入射がおき、半導体中に9
3%以上の光を入射させてしまうことができた。すなわ
ち反射は大気−ガラス界面の(26)のみに実質的にす
ることができる。
【0018】この基板をその凹凸の鋸状(鋸の歯状)の
角度をすべて同じとし、その角度を約70.5°とする
ため、入射光はすべて二回入射することにより、従来例
のごとく制御された凹凸を有さない一部のみの入射光が
乱反射するのに比べて、きわめて照射光の利用効率が高
いという大きな特徴を有する。
【0019】さらに本発明構造は、この鋸状の形状が制
御されているため、上下の電極間がショ−トして歩留り
を低下させることがないという他の特徴を有する。また
CTF(4)に入った光はCTF−半導体界面で反射
(22)しても結局より高い屈折率の半導体中(21)
に入り込んでしまう。
【0020】また半導体中では光励起によって発生した
電子(16),ホ−ル(17)対のうち、電子は凹部
(14)の中央部(15)を通って(最も安定なエネル
ギ−レベル)第二の電極に致る。電子は拡散長がホ−ル
に比べて1000倍もあるため、I層(6)が平均0.
3〜0.8μ例えば0.5μあっても、そのドリフトは
問題ない。さらにこの電子は裏面(9)の凹部(14)
に致るため、そのドリフト距離を実効的にさらに短くす
ることができた。
【0021】他方電子の1/1000程度しかないホ−
ルはそのドリフト距離が(27)とCTFのすぐ近くに
あるため、結果として再結合中心に捕獲され、消滅する
ことがまぬがれる。このためOL/DL>1特に2〜1
0とする本発明はきわめて重要なものであることがわか
った。
【0022】すなわちこの基板の表面が鋸状を有するこ
とは、ホ−ルにとっても電子にとっても、そのドリフト
長をともに短くすることができ、さらにその電極との接
触面積を大きくすることにより電極−半導体界面での接
触抵抗を少なくすることができるという他の特徴をも有
する。
【0023】さらにこの基板での凹凸の表面がプラズマ
CVDまたはLPCVDで作られる半導体(4)の表面
(半導体(7)−電極(8)界面)をも合わせて凹凸を
誘発し、この凹凸面が500Å〜7μ一般には0.1〜
1μもの高低差を有するため、裏面での長波長光(2
4),(24’)の反射光(25),(25’)もその
光路を長くすることができる。このため裏面電極での凹
凸は、結果的にさらにすぐれた効果の向上を促すことが
できる。特に600nm以上の長波長光をより長時間
(長光路)半導体中にとじこめておくことができ、長波
長領域での量子効率の向上を促すことができた。
【0024】また基板(3)の鋸状(鋸の歯状)の角度
(33)は、母材を(100)を有する珪素基板の角度
選択エッチを行うため、約70.5°と一定であり、ま
たそのピッチ(33)、高低差(34)を基板のすべて
においてほぼ一様とすることができる。このため一部の
凸部が極端に大きく、そこでの上下電極間のシヨ−トに
よる歩留り低下がないという他の特徴を有する。
【0025】裏面電極(9)として金属を用いずCTF
のみとすると長波長光を裏面より外部に放出せしめるこ
とができ、この裏面上方に太陽熱利用の装置を併用する
ことが他の重要な応用として工業上効果的である。この
長波長光に関しては、図2に示すごとく裏面電極をCT
Fと反射用電極とすることによりさらにその反射効率を
高めることができるの当然である。
【0026】図4は本発明方法の製造工程の一実施例を
示したものである。母材(1)は(100)面を有する
珪素単結晶をもちいた。さらにこの上面を十分清浄と
し、自然不純物を除去した。さらにこの上面に選択的に
酸化珪素をドット状または網目状に形成させた。ドット
状に形成させるには、塗付法にもちいられるガラス(酸
化珪素ガラス)溶液をアルコ−ルにて希釈して、スプレ
−法にて飛散塗付し、各ドットがその大きさを100Å
〜0.3μ例えば500Åの半球粒とし、この粒をその
間隔を0.01〜0.5μ例えば約1000Åとして形
成した。さらにこれを500〜600℃の空気中で焼成
して酸化珪素粒とした。
【0027】この後この焼成を経ても粒のない部分の1
0〜50Åの厚さの酸化珪素膜を1/10弗酸(弗酸を
10倍の水で希釈したもの)にて除去して出発材料とし
た。また網目状に形成させるには、以下のごとくとし
た。すなわち網の幅0.5〜2.5μ、短形鋸歯の開穴
は1〜10μとし、この網目は<110>方向に配向さ
せた。すなわち(100)面の珪素基板の表面を清浄に
した後、1100℃の酸素中で熱酸化して、500〜1
000Åの厚さの酸化珪素膜を形成した。この後この上
面にフォトレジストを塗付し、フォトエッチング法にて
網目状のパタ−ンを形成した。さらにこのレジスト膜を
マスクとして、短形部の酸化珪素膜を1/10弗酸にて
除去した。かくして網が<110>に配向して、網目状
の酸化珪素膜を形成した。
【0028】かくして選択的に酸化珪素のマスクが形成
された珪素母材をAPWにて異方性エッチングを行なっ
た。すなわちたとえばエチレンジアミン17cc、ピロ
カテコ−ル3gr、水8ccの溶液中、約100℃ ±
5℃にて10分〜1時間加熱し、空気中でバブルするこ
とにより、図4(A)における母材(1)は(100)
面(35)に対し、(111)(36)を有し、その角
度(30)は70.5°を得ることができた。(10
0)の方法が少しずれると、この角度は70.5°より
もずれ70.5°近傍の角度を有する。
【0029】さらにこのAPWを水洗した後、マスクの
酸化珪素を弗酸液にて除去した。この後必要に応じてマ
スク部の平坦部を除去するため、0.1〜2分APW液
中にて再びエッチングをしてもよい。次にこの母材上に
離型材を0.01〜0.3μの厚さに形成した。この離
型材としてはこの実施例では金属スズを真空蒸着した。
もちろんSnCl4 のLPCVDまたは PCVD法に
て金属スズをこの凹(14),凸(13)にそってさら
に一様に形成しても良い。金属スズは融点(MP)が2
31.84℃であるため、亜鉛(327.4℃)アンチ
モン(630.5℃)In(156.4℃)等を用いて
も、またこれらのいずれかとの混合物を用いることによ
り、離型材の表面張力を調整することは、ガラス質を異
ならせた場合にも、軟化点、融点が変化することに対す
る調整の可能性を大きくして有効である。
【0030】かくして離型材ここでは金属スズが鋸状
(鋸の凹凸の歯状)の表面全面にわたって被覆形成させ
た。この後この上面に透光性基板例えば白板ガラス厚さ
0.04〜2mm例えば1.2mm(3)を配置した。
この母材(1)、離型材(2)、ガラス基板(3)を不
活性雰囲気炉中にて600〜700℃にて加熱した。こ
の温度は基板の軟化温度以上であればよい。この時母材
側を下側にしてもまた母材側を上側にしても、またそれ
を上下交互に行っても有効である。かかる温度ではスズ
は液化しているため、液滴にならないうちに前記厚さと
し、かつその表面張力により鋸状表面のすべてに残存せ
しめることが重要である。
【0031】さらにこの図4(A)の構造を300〜3
50℃に加熱して金属スズを溶融した後基板を母材より
分離した。かくして透光性基板(3)の一面を鋸状の凹
(14)凸(13)表面を有し、かつその角度を7
0.5°またはその近傍にすることができた。
【0032】図4(B)は透光性基板であってかつその
主面が70.5°またはその近傍の角度を有するもので
ある。またこの凹(14)凸(13)の表面上には、L
PCVD法またはPCVD法により第一の電極を構成す
るCTFをその面にそって形成させた。
【0033】すなわちLPCVD法においては、300
〜550℃の温度にてInCl3 とSnCl4 またはS
bCl3 とをインジュ−ム、スズ、またはアンチモンの
反応性気体としてもちいた。例えば酸化スズを作るに
は、SnCl4 と酸化物気体である空気とを混合し、
0.1〜10torr例えば1torrに保持された反
応炉中に基板を配置した。この基板を300〜600℃
例えば450℃に加熱して前記した反応性気体を流し
た。かくすると減圧下であるため、反応性気体の平均自
由工程は大きくなり、鋸状表面の斜部分にも均一に酸化
スズ膜を1000〜3000Åの厚さに作ることができ
た。
【0034】ITO(酸化スズが5%添加された酸化イ
ンジュ−ム)においては、反応性気体として塩化インジ
ュ−ムを塩化スズと20:1とし同時に加えてもよい。
この圧力は20torr以上においては、平均自由工程
が少なくなるため不均一性が目立ち特に大気圧でのCV
D法以外に本発明の鋸状の表面が均一なCTFを作るこ
とはできなかった。また0.1torr以下では被膜の
信頼度が小さく、実用化にとぼしかった。
【0035】PCVD法を行う場合には、0.01〜2
torrとし、LPCVD法と同じ出発材料を室温〜1
60℃にて高周波例えば13.56MHzにて加えた。
かくして鋸状表面に均一な膜厚にて作ることができた。
このCTFはこの後400〜600℃例えば500℃に
て空気中での焼成をすることはその電気伝導度を高める
ために有効であった。PCVD法においても2torr
以上または 0.01torr以下では放電が起きにく
くなり0.01〜2torrの圧力が有効であった。
【0036】かくしてPCVD法においては、塩化イン
ジュ−ムと塩化スズとを酸化物気体と互いに反応炉内に
導入して、13.56MHzの電気エネルギ−を加えて
グロ−放電を用い、プラズマ反応で0.1torrの圧
力にて行い、1000〜2000Åの膜厚に形成した。
さらにこの形成膜を真空中で300〜500℃で加熱
し、さらにこのITOの上面に200〜500Åの厚さ
に酸化スズを主成分とするCTFを同様のPCVD法に
て形成せしめた。このCTFの形成にはCF3 Brを含
有したSnCl4 を酸化物気体とともに450〜600
℃例えば500℃で1〜3torrで1000〜250
0Åの厚さに形成してもよい。
【0037】さらにその後図4(C)に示すごとく、プ
ラズマ気相法により、シランとメタンを主成分としてP
型のSixC1-x (0<x<1)を約100Åの厚さに
形成した。さらにB2 6 を0.5〜1PPM添加して
シランを公知のプラズマ気相法で平均膜厚0.4〜0.
8μ例えば平均0.5μの厚さに形成した。この時非単
結晶半導体(7)の裏面は曲面を有し、その高低差は1
000Å近くになっていた。さらにN型半導体をPH/
SiH=1%SiH4 /H2 >10としてプラズマ気相
法で100〜300Åの厚さに作った。
【0038】この後第二のCTF(9)をITOを公知
の電子ビ−ム蒸着法または第一のCTFと同様のPCV
DまたはLPCVD法で900〜1300Å例えば平均
1050Åの厚さに形成させた。さらに必要に応じてこ
のCTF上に反射用のアルミニュ−ムを主成分とする電
極(19)を真空蒸着法またはTMA(トリメチルアル
ミニュ−ム)を用いて LPCVD法により形成させ
た。かくのごとくして、図4(C)の構造を得た。この
図4(C)で得られた特性を図2に対応して示してあ
る。
【0039】以上の説明で明らかなごとく、本発明は透
光性基板上に鋸状の凹凸を作るため、母材を珪素の異方
性エッチを用いて作り、この母材をスタンプのごとくに
して離型材を介在させてガラス基板表面に転写せしめる
ことにより、入射光面側の基板それ自体に凹凸面を有せ
しめることができた。本発明においてPINをひとつ有
する半導体ではなく、PINPIN・・・・PIN接合
を有するタンデム構造としても有効である。
【0040】また半導体はプラズマ気相法による珪素を
主成分とする非単結晶半導体とした。しかしSix Ge
1-x (0≦x≦1),Six Sn1-x (0<x<1),
Si3 4-x (3≦x≦4)としてもよい。
【0041】以上の説明より明らかなように、本発明は
透光性基板として0.5〜3mmの厚さのガラス板をも
ちいた。しかしこの基板として0.1〜10μの厚さの
可曲性のガラス(石英)を用いても有効である。さらに
この基板として透光性のポリイミド、ポリアミド等の有
機樹脂であってもよい。
【0042】
【発明の効果】以上のように本発明方法により透光性基
板の主面に鋸状の凹凸表面を有せしめることにより、そ
の表面積を大きくし、光に対しては長光路となり、キャ
リア特にホ−ルに対しては実質的に短光路とならしめる
ことにより、光照射光面側の光電変換効率を飛躍的に向
上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の光電変換装置の縦断面図をしめす。
【図2】 本発明方法による光電変換装置の実施例を示
す。
【図3】 本発明方法による別な光電変換装置の実施例
を示す。
【図4】 本発明の光電変換装置の作製方法の実施例を
示す。
【符号の説明】
1 母材 2 離型材 3 透光性基板 4 透光性導電膜 5 半導体 9 裏面電極 10 入射光 13 凸部 14 凹部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型材を介して凹凸を有する母材と基板
    とを接触させることにより凹凸を有する基板を作製した
    後、該基板上に第1の電極、光照射により光起電力を発
    生する半導体、第2の電極を形成することを特徴とする
    光電変換装置作製方法。
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