JPH05196095A - リンクチェーン及びリンクチェーンの製造方法 - Google Patents

リンクチェーン及びリンクチェーンの製造方法

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JPH05196095A
JPH05196095A JP2887592A JP2887592A JPH05196095A JP H05196095 A JPH05196095 A JP H05196095A JP 2887592 A JP2887592 A JP 2887592A JP 2887592 A JP2887592 A JP 2887592A JP H05196095 A JPH05196095 A JP H05196095A
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JP
Japan
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plating
link chain
tank
link
electroless
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JP2887592A
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English (en)
Inventor
Munenobu Honda
宗信 本田
Morimasa Arakawa
守正 荒川
Muneyori Matsumura
宗順 松村
Hideaki Matsunami
秀明 松波
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SAMITSUKUSU KK
Elephant Chain Block Co Ltd
Original Assignee
SAMITSUKUSU KK
Elephant Chain Block Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐食性、耐摩耗性、耐摺動性、使用時の静寂
性に優れ、手動又は電動チェーンブロック等の揚重機、
吊り具、コンベアなどに好適に使用されるリンクチェー
ンを得る。 【構成】 リンクチェーン(1)を構成する各リンク
(2)の表面に金属マトリックス中にフッ素樹脂粒子等
の複合材が共析してなる無電解複合めっき皮膜(3)を
形成して、リンクチェーンの耐食性、耐摩耗性、耐摺動
性、静寂性を向上させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手動又は電動チェーン
ブロック等の揚重機、吊り具、コンベアなどに使用され
るリンクチェーン及びリンクチェーンの製造方法に関
し、更に詳述すると、耐食性、耐摩耗性、耐摺動性及び
使用時に大きな騒音を立てることなく作動させることが
できる静寂性に優れたリンクチェーン及び該リンクチェ
ーンを効率よく連続的に製造し得るリンクチェーンの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、チェーンブロック等の揚重機、吊
り具、コンベアなどに使用されるリンクチェーンとして
は、チェーンを構成する鉄鋼製のリンクに浸炭又は浸炭
窒化処理を施して強度の向上を図り、更にその表面をニ
ッケルめっきやクロムめっきして、耐食性を向上させた
リンクチェーンが知られている。
【0003】また、このようなリンクチェーンを製造す
る場合、上記リンクを多数連結してなるリンクチェーン
本体を脱脂液、活性化液等の前処理液に浸漬して前処理
した後、このリンクチェーン本体をめっき液に浸漬して
リンクチェーン本体を構成する各リンク表面をめっきす
ることにより製造されており、この場合上記前処理工程
及びめっき工程は、通常バッチ法により行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記リ
ンクチェーンは、耐摩耗性、耐摺動性の点でなお不十分
であり、また駆動時の騒音(キシミ音)が高いといった
問題点を有する。
【0005】また、その製造方法において、バッチ法に
よる前処理工程及びめっき工程はリンクチェーンの製造
工程として決して効率のよいものではない。例えば、バ
ッチ法では処理槽(めっき槽、前処理槽)の容積に応じ
て処理し得るリンクチェーンの長さが限定され、非常に
長いリンクチェーンを製造するには非常に大きな処理槽
及び大量の処理液を必要とし、大きな処理設備を必要と
するなど、生産効率の点で問題がある。
【0006】このため、耐摩耗性、耐摺動性、静寂性等
に優れるリンクチェーン、及び前処理工程、めっき工程
の処理効率を向上させて、効率よくリンク表面にめっき
処理を施したリンクチェーンを得ることができるリンク
チェーンの製造方法の開発が望まれる。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、耐食性、耐摩耗性、耐摺動性、使用時の静寂性に優
れたリンクチェーン及び該リンクチェーンを効率よく製
造することができるリンクチェーンの製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、リンクチ
ェーンを構成するリンク表面に無電解複合めっきを施し
て該リンク表面にニッケル、ニッケル合金、銅等の金属
マトリックス中にフッ素系樹脂粒子、フッ化黒鉛粒子、
炭化珪素粒子、二硫化モリブデン粒子、セラミック粒
子、窒化金属粒子、金属酸化物粒子などの複合材が均一
に共析分散した複合めっき皮膜を形成することにより、
耐食性、耐摩耗性、耐摺動性、使用時の静寂性に優れた
リンクチェーンが得られることを見出した。
【0009】また、本発明者は、リンクチェーンを構成
する各リンク表面に無電解めっき皮膜を形成して、リン
ク表面に無電解めっき皮膜を有するリンクチェーンを製
造する場合に、そのめっき前処理工程及びめっき工程を
効率よく行うことにより、リンクチェーンの製造をより
効率的に行う方法について鋭意検討を重ねた結果、各種
前処理液を収容した1槽又は2槽以上の前処理槽と、洗
浄水を収容した水洗槽と、無電解めっき液を収容しため
っき槽とを連続的に配置すると共に、これら前処理槽、
水洗槽及びめっき槽の上方に複数の滑車を連続して配設
し、これら滑車により長いリンクチェーンを連続的に各
前処理槽から水洗槽及びめっき槽まで、その上方を移動
させると共に、その移動の途中で上記滑車からリンクチ
ェーンを各処理槽に連続的に投入し、また上記滑車によ
り連続的に取り出すことにより、非常に長いリンクチェ
ーンの各リンク表面に連続的にめっきを施すことがで
き、しかも均一なめっき皮膜を各リンクの表面全面に確
実に形成することができ、効率よく上記リンクチェーン
を製造することができることを見出した。
【0010】本発明は、上記知見に基づいて完成された
もので、複数のリンクを連結してなるリンクチェーンに
おいて、各リンク表面に無電解めっき皮膜中に複合材が
共析してなる無電解複合めっき皮膜を形成したことを特
徴とするリンクチェーン、及び、複数のリンクを連結し
たリンクチェーン本体の各リンク表面にめっき前処理を
施した後、該リンクチェーン本体を無電解めっき液に浸
漬して、各リンク表面にめっき皮膜を形成したリンクチ
ェーンを製造する場合に、各種前処理液を収容した1槽
又は2槽以上の前処理槽と、洗浄水を収容した水洗槽
と、無電解めっき液を収容しためっき槽とを連続的に配
置すると共に、これら前処理槽、水洗槽及びめっき槽の
上方に複数の滑車を連続して配設し、上記リンクチェー
ン本体を上記滑車により各処理槽の上方を前処理槽上か
らめっき槽上へと連続的に搬送すると共に、このリンク
チェーン本体を搬送途中で滑車から各処理槽に連続的に
投入し、また滑車により各処理槽から連続的に取り出す
ことにより、長いリンクチェーン本体に対してめっき前
処理とめっきとを連続的に行うことを特徴とするリンク
チェーンの製造方法を提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のリンクチェーンは、上述したように、リンクチ
ェーンを構成する各リンクの表面に無電解めっき皮膜中
に複合材が共析してなる無電解複合めっき皮膜を形成し
たものである。即ち、図1に示したように、リンクチェ
ーン1を構成する各リンク2の表面に複合材(図示せ
ず)が均一に共析した無電解複合めっき皮膜3を形成し
たものである。
【0012】この場合、無電解複合めっき皮膜3を形成
するリンクチェーン本体4としては、通常のスチール素
材からなるリンクチェーンを用いることができるが、特
に図1に示したように、強度向上のために浸炭処理又は
浸炭窒化処理を施して、その表面に2〜30μm程度の
浸炭又は浸炭窒化層5を形成したものが好適に用いられ
る。
【0013】上記無電解複合めっき層3を構成するマト
リックスとしては、ニッケル、銅などの金属又はこれら
の合金からなる無電解めっき膜が好適に用いられ、特に
リン含有量が1〜15重量%の無電解ニッケル−リン合
金めっき膜が好適に用いられる。
【0014】また、このマトリックス中に共析させる複
合材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E),テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(FEP),テトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)
等のフッ素系樹脂、フッ化黒鉛、炭化珪素、二硫化モリ
ブデン、セラミック、窒化金属、金属酸化物などの粒子
や繊維を挙げることができ、これらの1種又は2種以上
を用いることができるが、特に良好な耐摩耗性、耐摺動
性、静寂性が得られることからフッ素系樹脂粒子又はフ
ッ化黒鉛粒子が好適に使用される。
【0015】この無電解複合めっき皮膜層3の厚さは、
2〜100μm、特に5〜50μmとすることが好まし
く、2μm未満であると、十分な耐食性、耐摩耗性、耐
摺動性、静寂性が得られない場合がある。また、この無
電解めっき皮膜層3中の複合材共析量は、皮膜3全体の
1〜40重量%、特に2〜10重量%とすることが好ま
しく、複合材の共析量が、1重量%未満であると、十分
な耐摩耗性、耐摺動性、静寂性が得られない場合があ
る。
【0016】なお、ニッケル−リン合金めっき皮膜をマ
トリックスとする複合めっき皮膜の場合は、めっき皮膜
形成後、200〜650℃、特に300〜400℃の温
度で熱処理することにより得られるビッカース硬度Hv
500〜1000、特に500〜800の皮膜とするこ
とが好ましい。
【0017】このように無電解複合めっき皮膜3をリン
クチェーン本体4の各リンク2表面に形成したリンクチ
ェーン1は、各リンクに脱脂処理、酸洗処理等のめっき
前処理を施した後、上記マトリックスを形成する金属イ
オンを含む無電解めっき液中に上記複合材を分散してな
る無電解複合めっき浴に上記リンクチェーン本体4を浸
漬して無電解めっきを行い、該チェーン本体4の各リン
ク2表面に無電解めっき皮膜中に複合材が共析した無電
解複合めっき皮膜3を形成することにより、得ることが
できる。
【0018】この場合、上記めっき前処理及びめっき処
理は、図2に示した設備を用いて行うことが好ましい。
即ち、脱脂槽11,水洗槽12,電解脱脂槽13,水洗
槽14,酸洗槽15,水洗槽16及び、めっき槽20を
順次連設し、これら各処理槽間の上方にそれぞれ滑車1
7a〜17hを配設しためっき処理設備を用いて上記リ
ンクチェーン本体4にめっき前処理及びめっき処理を施
して上記リンクチェーン1を製造することが好ましい。
【0019】ここで、上記めっき槽20には、図3及び
図4に示したように、内部に上記複合材を無電解めっき
液に分散した無電解複合めっき液21が収容されてお
り、また網状絶縁板を略ロート状に形成してなるめっき
施工板22が回転軸23により吊り下げられて、上記無
電解複合めっき液20中に浸漬された状態に配設されて
いる。更に、このめっき施工板22の縁部の上方に存し
てリング状のガイド体24が配設されている。なお、図
中25はめっき液21を撹拌する撹拌羽根、26はめっ
き液21を加温する熱交換器である。
【0020】このめっき槽20は、そのめっき施工板2
2をモータ等によりゆっくりと回転させながらガイド体
24を通して上記リンクチェーン本体4をこのめっき施
工板22の周縁部に連続的に載置することによって、リ
ンクチェーン本体4をめっき液21内に連続的に供給
し、このリンクチェーン本体4が自重によりめっき施工
板22の中心部へと徐々に落ちていくことにより、めっ
き施工板22上に渦巻状に配置されると共に、リンクチ
ェーン本体4が所定時間めっき液21中に浸漬された
後、めっき施工板22の中心部から連続的にリンクチェ
ーン本体22を引き上げるようになっている。
【0021】この図2〜4に示しためっき設備を使用し
て上記リンクチェーン1を製造する場合、上記リンクチ
ェーン本体4を各滑車17a〜17hにより、脱脂槽1
1上からめっき槽20上まで連続的に移動させる。この
とき、各滑車17a〜17h間からリンクチェーン本体
4を垂して各前処理槽11〜16及びめっき槽20内に
連続的に投入すると共に、回収してめっき前処理とめっ
き処理とを連続して行なう。
【0022】即ち、リンクチェーン本体4を移動中に滑
車17aから脱脂槽11内に投入して脱脂槽11内に収
容した脱脂液11aにより脱脂し、滑車17bにより該
脱脂槽11から引き上げると共に、この滑車17bから
水洗槽12に連続的に投入して洗浄水12aで水洗し、
これを滑車17cにより水洗槽12から引き上げて水洗
槽12から回収する。以降同様に、滑車17c〜17g
により電解脱脂槽13、水洗槽14、酸洗槽15、水洗
槽16に順次投入,回収して電解脱脂液13aで電解脱
脂し、洗浄水14aで水洗し、酸洗水15aで酸洗し、
洗浄水16aで水洗する。
【0023】次いで、滑車17gにより水洗槽16から
回収した前処理済みのリンクチェーン本体1を上記ガイ
ド体24を通して連続的にめっき槽20内に投入してめ
っき槽20内に収容した無電解複合めっき液21に浸漬
し、リンクチェーン本体1の各リンク2表面に無電解複
合めっき皮膜3を形成して、滑車17hにより連続的に
回収する。
【0024】なお、上記無電解複合めっき皮膜を形成す
るめっき液21の組成や浴温等のめっき条件としては、
無電解複合めっき浴の種類に応じた通常の条件でよく、
例えばニッケルめっき皮膜マトリックス中にフッ素樹脂
粒子を共析させた無電解複合めっき皮膜を形成する場
合、通常組成の無電解複合めっき浴を用い、浴温70〜
95℃で30〜180分程度めっきを行う方法が好適に
採用される。また、各前処理液の組成や前処理条件も通
常の組成及び条件とすることができる。
【0025】このように、図2〜図4に示しためっき設
備によれば、滑車17a〜17hを用いて連続的に配置
した脱脂槽11,水洗槽12,電解脱脂槽13,水洗槽
14,酸洗槽15,水洗槽16及びめっき槽20に順次
連続的にリンクチェーン本体4を投入,回収してめっき
前処理とめっき処理とを連続的に行なうように構成して
あるので、非常に長いリンクチェーン本体4でもその各
リンク2表面に連続的に無電解複合めっきを施すことが
でき、しかも非常に長いリンクチェーン本体4であって
も各種前処理液11a〜16aやめっき液21に浸漬さ
れているリンクチェーン本体4は、その一部であるの
で、各種前処理液11a〜16aやめっき液21も従来
のバッチ法に比べて少なくてすみ、このためこれら前処
理液11a〜16aやめっき液21を収容する各処理槽
11〜16及び20も小さくてすむので、めっき設備の
小型化も達成される。よって、このめっき設備を用いた
リンクチェーンの製造方法によれば、効率よく上記リン
クチェーン1を製造することができる。
【0026】また、上記図2〜図4に示しためっき設備
では、そのめっき槽20において、ロート状に形成した
めっき施工板22の周縁部にリンクチェーン本体4を連
続的に供給し、このリンクチェーン本体4を自重により
めっき施工板22の周縁部から中心部へと移動させなが
らめっきを行なうようになっているので、チェーン本体
4を構成する各リンク2,2(図1参照)同士がゆるん
だ状態でめっきが行われ、このため一のリンク2と他の
リンク2との間6,6(図1参照)にも均一な複合めっ
き皮膜が確実に形成され、各リンクの表面全面に均一な
めっき皮膜を形成することができる。
【0027】なお、本発明のリンクチェーンを製造する
方法は、上記方法に限定されるものではなく、所定長さ
のチェーン本体の全体を所定時間無電解複合めっき浴中
に浸漬してチェーン本体の各リンク表面に無電解複合め
っき皮膜を形成するバッチ法など、種々の方法によって
本発明のリンクチェーンを得ることができる。
【0028】また、上記のようにめっき前処理及びめっ
き処理を連続的に行なって本発明のリンクチェーンを製
造する場合も、そのめっき設備は上記図2〜図4に示し
たものに限定されず、例えばそのめっき槽20は、他の
前処理層11〜16と同様に単にリンクチェーン本体4
をめっき槽20中に浸漬する構成とすることもでき、更
にこの連続めっき方法は、無電解複合めっきのみなら
ず、複合材が分散されない通常の無電解めっきにも好適
に採用される。
【0029】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。
【0030】表面に浸炭層を有するリンクが多数連結さ
れてなるリンクチェーン本体に溶剤脱脂、水洗、電解脱
脂、水洗、酸洗及び水洗を順次施した後、このチェーン
本体を市販の無電解ニッケル−リン/フッ素樹脂複合め
っき液(上村工業(株)社製ニムフロン)に浸漬して該
チェーン本体を構成するリンク表面に無電解複合めっき
皮膜を15μm厚に形成した。
【0031】この場合、図2〜図4に示しためっき設備
を用いて、チェーン本体4を滑車17a〜17gにより
脱脂槽11、水洗層12、電解脱脂槽13、水洗槽1
4、酸洗槽15、水洗槽16に順次投入,回収して脱脂
液11aで脱脂し、洗浄水12aで水洗し、電解脱脂液
13aで電解脱脂し、洗浄水14aで水洗し、酸洗水1
5aで酸洗し、洗浄水16aで水洗して連続的に前処理
を行ない、続いてこの前処理を施したリンクチェーン本
体4を滑車17gによりめっき槽20内の回転している
ロート状のめっき施行板22(長さφ800mm)の縁
部に連続的に載置し、施行板20の周縁部から中心部へ
と200mm/分の速度で移動させながら連続的にめっ
きを行なうと共に、その中心部からめっき済みのリンク
チェーンを滑車17hにより連続的に回収した。
【0032】得られたリンクチェーンには、その各リン
ク表面にPTFE粒子が均一に共析したNi−P/PT
EF複合めっき皮膜が形成されていた。なお、この複合
めっき皮膜中のリン量は約9%、PTEF粒子の共析量
は7%であった。
【0033】このリンクチェーンの耐摩耗性を実用試験
により調べたところ、チェーン本体に複合材を含まない
単なるニッケルめっきを施した従来のリンクチェーンに
比べて約50%も向上していた。また、チェーンブロッ
クを構成し、荷重をかけて駆動したところ、上記従来の
リンクチェーンを用いた場合に比べてキシミ音が非常に
低いレベルに抑えられていた。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のリンクチ
ェーンは、耐食性、耐摩耗性、耐摺動性、静寂性に優れ
たもので、手動又は電動チェーンブロック等の揚重機、
吊り具、コンベアなどに好適に使用されるものである。
【0035】また、本発明のリンクチェーンの製造方法
によれば、各リンク表面に均一な無電解複合めっき皮膜
が形成された上記リンクチェーンを効率よく確実に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるリンクチェーンを示
す部分断面図である。
【図2】同リンクチェーンを製造するめっき設備の一例
を示す概略図である。
【図3】同めっき設備を構成するめっき槽の一例を示す
概略断面図である。
【図4】同めっき槽を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1 リンクチェーン 2 リンク 3 無電解複合めっき層 4 リンクチェーン本体 5 浸炭又は浸炭窒化層 11 脱脂槽 13 電解脱脂槽 15 酸洗槽 12,14,16 水洗槽 17a〜17h 滑車 20 めっき槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 宗順 大阪府枚方市出口1丁目5番1号 上村工 業株式会社中央研究所内 (72)発明者 松波 秀明 大阪府守口市梶町3丁目35番23号 株式会 社サミックス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリンクを連結してなるリンクチェ
    ーンにおいて、各リンク表面に無電解めっき皮膜中に複
    合材が共析してなる無電解複合めっき皮膜を形成したこ
    とを特徴とするリンクチェーン。
  2. 【請求項2】 無電解複合めっき皮膜が無電解ニッケル
    −リン合金めっき皮膜からなるマトリックス中にフッ素
    系樹脂粒子又はフッ化黒鉛粒子が複合材として共析した
    ものである請求項1記載のリンクチェーン。
  3. 【請求項3】 複数のリンクを連結したリンクチェーン
    本体の各リンク表面にめっき前処理を施した後、該リン
    クチェーン本体を無電解めっき液に浸漬して、各リンク
    表面にめっき皮膜を形成したリンクチェーンを製造する
    場合に、各種前処理液を収容した1槽又は2槽以上の前
    処理槽と、洗浄水を収容した水洗槽と、無電解めっき液
    を収容しためっき槽とを連続的に配置すると共に、これ
    ら前処理槽、水洗槽及びめっき槽の上方に複数の滑車を
    連続して配設し、上記リンクチェーン本体を上記滑車に
    より各処理槽の上方を前処理槽上からめっき槽上へと連
    続的に搬送すると共に、このリンクチェーン本体を搬送
    途中で滑車から各処理槽に連続的に投入し、また滑車に
    より連続的に取り出すことにより、長いリンクチェーン
    本体に対してめっき前処理とめっきとを連続的に行うこ
    とを特徴とするリンクチェーンの製造方法。
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