JPH05195251A - 耐熱材料 - Google Patents

耐熱材料

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JPH05195251A
JPH05195251A JP7034791A JP7034791A JPH05195251A JP H05195251 A JPH05195251 A JP H05195251A JP 7034791 A JP7034791 A JP 7034791A JP 7034791 A JP7034791 A JP 7034791A JP H05195251 A JPH05195251 A JP H05195251A
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JP
Japan
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layer
heat
ceramic
particle
porosity
Prior art date
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Pending
Application number
JP7034791A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisae Terajima
久栄 寺嶋
Hideo Suzuki
日出夫 鈴木
Kenichiro Suzuki
健一郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽くかつ高温耐熱性に優れる材料を得るこ
と。 【構成】 軽量, 耐熱性合金基材の表面に、金属粒子と
セラミックス粒子とからなる粒子遷移層を設け、さらに
その表面にセラミックス層を形成した3層構造とすると
共に、とくに上記粒子遷移層を、粒径の異なるものを堆
積させることによって空孔率が次第に変化するように構
成すると同時に、金属粒子とセラミックス粒子との混合
割合いを層厚方向で漸次変化させた構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、耐熱材料、とくに発
電用ガスタービン部材、航空機や自動車などのエンジン
部材等、高温環境下で使用される材料に関しての提案で
ある。
【0002】
【従来の技術】タービンブレードやエンジン部品などに
使われる耐熱材料としては、Fe基合金, Ni基合金あるい
はCo基合金などが一般的なものであるが、近年では、粒
子分散型合金, 一方向凝固合金, 金属系複合材料なども
注目されており、研究が進んでいる。しかしながら、こ
のような既知の耐熱材料では、年々に上がる使用温度に
十分耐えられる状況になっていないのが実情である。
【0003】例えば、このことについて、「福井寛,
“発電用ガスタービンと材料”日本鉄鋼協会西山記念技
術講座, 第 133回」では、「電力用ガスタービン部の入
口温度は 950〜1350℃に達するが、現在、材料の耐用温
度が 800〜860 ℃であることから、高温タービン部材は
冷却構造となっている。今後、入口温度が1300〜1500℃
に達した場合、新しい耐熱鋼が必要となろう。」と指摘
している。
【0004】さらに、上掲の分野で用いられる耐熱材料
については、同時に軽量化も検討課題となっている。こ
の軽量化という課題に応えられる代表的合金としては、
例えば、鉄の約1/2の密度を持つTi基合金が考えられ
る。しかしながら、このTi基合金の場合、使用可能最高
温度がせいぜい 500℃程度しかなく、その耐熱温度を80
0℃以上にすることさえも頗る困難であり、肝心な耐熱
性の面で問題が残されている。
【0005】一方、このような問題を克服するために、
前記軽量合金の表面にセラミックスをコーティングする
方法も考えられているが、金属−セラミックス間の接合
強度が不足することから信頼性に欠け、実用化に至って
いないのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の耐熱材料は、その耐熱温度は 800〜860 ℃が限界
であった。そのため、各種の高温設備については、効率
改善のために望まれている使用ガス温度の向上に、なお
制約があった。まして、耐熱材料を軽量化するという要
請に応えられるものはほとんど皆無であった。例えば、
軽量合金中最も耐熱性の良好なTi基合金でさえも、耐熱
温度は約 500℃が限界であり、実用耐熱材料の域には達
していない。また、セラミックスコーティング技術も、
上述したように、接合強度などの面で多くの技術的な不
安を抱えている。
【0007 】そこで本発明の目的は、従来技術が抱えて
いる上述した問題を解決し、耐熱温度の向上と同時に軽
量化も実現でき、これによってタービンやエンジンの一
層の効率向上を可能ならしめる耐熱材料を提供すること
にある。
【0008 】
【課題を解決するための手段】上掲の目的実現に向けて
鋭意研究した結果、本発明者らは、耐熱性の向上につい
ては空気層のもつ遮熱作用の利用が有効であり、そのた
めには軽量, 耐熱性金属粒子の堆積層を形成することが
軽量化にもうまく適合し、そして、セラミックスの接合
不安についても、上記金属粒子堆積層中にセラミックス
粒子を分散混合すると、十分に克服できることを知見
し、しかも、これらの層を多層状とした新規な耐熱材料
に想到し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、第1に、Ti基合金, Fe
基合金, Ni基合金またはCo基合金から選ばれる軽量, 耐
熱性合金基材の稼動表面に、層厚方向での空孔率ならび
に粒子組成が次第に変化する金属とセラミックスの粒子
遷移層を設け、さらにその粒子遷移層の表面にはZrO2,
MgO , およびY2O3の一種または二種以上からなるセラミ
ックス層を形成してなる3層構造の耐熱性材料であり、
第2に、粒子遷移層は、粒径の小さいものを下層に、粒
径の大きいものを上層に分布させることにより、空孔率
が表層部に向かって次第に大きくなるようにすると同時
に、耐熱性合金粉末中に分散混合するセラミックス粉末
の割合いを表層部に向かうほど多くした遷移構成とし、
これの平均気孔率を20〜50%とし、層厚を 0.2〜0.6 mm
とし、そしてこの層の表面に形成するセラミックス層を
0.1〜0.3 mmの層厚とすることを特徴とする耐熱材料で
ある。
【0010】なお、本発明において特徴的な上記粒子遷
移層の構成は、空孔率が表面に向かって次第に増大する
遷移層となっているが、これはこの粒子遷移層中に分散
混合させるセラミックスの粒子分布濃度(含有量)も表
面に向かって次第に増大する遷移層となっており、この
ように構成することが、耐熱性と軽量化とを同時に達成
することにくわえ、各層間の接合強度を高める上で極め
て重要である。
【0011】そして、このような耐熱材料によれば、使
用可能温度は、現在の 800〜860 ℃レベルから1000℃以
上の耐用温度を有するものとなり、使用温度が1350℃を
超えるような発電用ガスタービンや自動車用エンジンな
どの材料としても好適に用いられる。
【0012】
【作用】本発明の耐熱材料は、基材には、Ti基合金, Fe
基合金, Ni基合金, あるいはCo基合金のような軽量, 耐
熱性合金が用いられ、その表面に後で詳述する基材と同
系の金属が好適である金属の粒子と、表面に使うものと
同系のセラミックス粒子を使うことが好適であるセラミ
ックス粒子との混合粒子層と、セラミックス層とを積層
してなる基本的に3層構造のものである。そして、本発
明のこの構成における特徴的事項は、中間層となる前記
粒子遷移層であり、以下はこの粒子遷移層について特に
詳しく説明する。
【0013】かかる粒子遷移層は、層の構造ならびに粒
子組成が遷移構造を呈するものであり、それは第1に空
孔率、第2にセラミックス含有量がそれぞれ、表面に向
かって次第に増大することを意味している構成である。
【0014】第1の空孔率の遷移構造は、基材に近い方
からセラミックス層に近い方に向けて、粒径が次第に大
きくなる粒子を用いることにより遷移層とすることがで
き、望ましくは最下層の最小空孔率Pmin. 10 %程度、
最上層の最大空孔率Pmax が70%程度であって、平均空
孔率(以下は、「Pバー」と略す)20〜50%とすること
が必要である。この平均空孔率Pバーが20%未満では遮
熱性が悪く、一方50%を超えると剥離性が悪くなる。本
発明者らの研究によれば、この範囲の平均空孔率が存在
する層は、それだけで 240〜320 ℃の遮熱効果を発揮
し、この領域の嵩比重が大きくなる分だけ、全体の重量
が軽くなる。
【0015】なお、このような空孔率の遷移構造を形成
するには、基材側に20〜30μmの粒径の微粉末を用い、
表面側には 100〜200 μmの粒径の粗粉末を用いること
によって実現されるが、とくに基材側に微粉末を用いる
と、基材との密着強度が上がる付随的効果が生ずる。
【0016】次に、第2の金属粒子中に分散混合させる
セラミックス含有量を次第に増加させる点については、
50wt%以下の範囲で、上層に向かう程セラミックス含有
量を増加させることで、基材とセラミックスとの各層の
接着強度を上昇させることに併せ、この層の軽量化を実
現するものである。
【0017】前記粒子遷移層の厚みは 0.2〜0.6 mm厚と
する。この厚みが 0.2mm未満の場合には、遮熱性が不十
分であり、一方、 0.6mmを超えると強度が不足して層の
形成が実質上困難になる。一方、セラミックス層の厚み
は 0.1〜0.3 mmとする。この厚みが 0.1mm未満では、ど
のセラミックスを使用しても遮熱性が不足し、一方0.3m
mを超えると粒子遷移層との接合強度の劣化を招く。
【0018】
【実施例】表1に示す金属板(10t×150 ×150mm)1aの表
面に、粒径0.02mm〜0.2 mmの合金粉末およびセラミック
ス粉末を各1kgを用いて、厚さ 0.1mm〜0.8 mmの粒子遷
移層1bを形成した。この粒子遷移層は、粉末の塗布と焼
結を繰返すことにより形成した。そして、最外層には、
厚さを種々変えたセラミックス層1cを減圧プラズマ溶射
法によって形成した。また、金属板にセラミックス層の
みを減圧プラズマ溶射で溶着したものを作成して比較例
とした。
【0019】このようにして作成した各試験片1を、図
1に示すように、水冷銅板2上に置き、アセチレンバー
ナー3で表面を約30分間加熱して、セラミックス溶射層
1cの表面温度と、金属板1a表層部の温度を測定した。そ
の結果から、セラミックス層/粒子遷移層の遮熱効果を
求めた。
【0020】次に、上記試験片1を15t(金属基材の裏面
を切削して減厚) ×30×150mm に切断し、3点曲げ(標
点距離:100mm)試験によって、角度20度まで曲げ、セラ
ミックス層/粒子遷移層における欠陥の発生状況を観察
した。これによってセラミックス層/粒子遷移層の剥離
性を評価した。これらの結果をまとめて表1に示す。表
1に示す結果から明らかなように、本発明のものはいず
れも遮熱特性に優れる他、金属粒子層の強度も強く、耐
熱材料として有用であることが確かめられた。
【0021】
【0022】以上説明したように本発明によれば、金属
基材とセラミックスコーティング層との中間に、空孔率
(粒子径)と組成とを表面に向けて順次増加させた遷移
層としたことにより、軽量化と同時に遮熱効果が高く、
かつ各層接着強度の高い耐熱材料が得られる。従って、
ガスタービン部材やエンジン部品に適用すれば、その耐
熱温度が向上することによって、それぞれの効率向上に
寄与させることができる他、とくに基材をTi合金とした
場合には、これらの使途においても現用温度での使用が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明耐熱材料の耐熱効果を測定する
もようを示す略線図である。
【符号の説明】
1 耐熱材料 1a 金属基材 1b 粒子遷移層 1c セラミックス層 2 水冷銅板 3 ガスバーナー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti基合金, Fe基合金, Ni基合金またはCo
    基合金から選ばれる軽量, 耐熱性合金基材の稼動表面
    に、層厚方向での空孔率ならびに粒子組成が次第に変化
    する金属とセラミックスの粒子遷移層を設け、さらにそ
    の粒子遷移層の表面にはZrO2, MgO , およびY2O3の一種
    または二種以上からなるセラミックス層を形成してなる
    3層構造の耐熱性材料。
  2. 【請求項2】 粒子遷移層は、粒径の小さいものを下層
    に、粒径の大きいものを上層に分布させることにより、
    空孔率が表層部に向かって次第に大きくなるようにする
    と同時に、耐熱性合金粉末中に分散混合するセラミック
    ス粉末の割合いを表層部に向かうほど多くした遷移構成
    とし、これの平均気孔率を20〜50%とし、層厚を 0.2〜
    0.6 mmとし、そしてこの層の表面に形成するセラミック
    ス層を0.1〜0.3 mmの層厚とすることを特徴とする請求
    項1に記載の耐熱材料。
JP7034791A 1991-03-12 1991-03-12 耐熱材料 Pending JPH05195251A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2716237A1 (fr) * 1994-02-16 1995-08-18 United Technologies Corp Structure de revêtement pour confiner des matériaux fondus dans des moteurs à turbine à gaz.
JP2013531712A (ja) * 2010-06-07 2013-08-08 ザ・ボーイング・カンパニー 遮熱ナノコーティング及び同ナノコーティングを調製する方法

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