JPH05194925A - 接着剤 - Google Patents

接着剤

Info

Publication number
JPH05194925A
JPH05194925A JP4235494A JP23549492A JPH05194925A JP H05194925 A JPH05194925 A JP H05194925A JP 4235494 A JP4235494 A JP 4235494A JP 23549492 A JP23549492 A JP 23549492A JP H05194925 A JPH05194925 A JP H05194925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
water
parts
weight
paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4235494A
Other languages
English (en)
Inventor
Akitomo Inuyama
昭朋 犬山
Hirotoshi Miyazaki
弘年 宮崎
Hitoshi Maruyama
均 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP4235494A priority Critical patent/JPH05194925A/ja
Publication of JPH05194925A publication Critical patent/JPH05194925A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 PVA(A)、分子量5,000〜100,
000のポリエチレンイミン(B)およびクレー(C)
を含有する混合水溶液からなり、配合割合が、成分
(A)100重量部に対して成分(B)0.1〜8重量
部および成分(C)5〜400重量部であり、粘度が
1,000〜9,000センセンチポイズである水性接
着剤。 【効果】 本発明の水性接着剤は初期接着力が高いため
に、セッティングタイムを非常に、短くすることがで
き、さらに高速回転ロールを用いて紙に塗工する際に糊
飛び性が大幅に改善されるために、塗工速度を大幅にあ
げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
(以下、PVAと略記する)系の水性接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙用接着剤としては澱粉、カゼイ
ン、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ、グア
ーガムなどの天然糊剤、カルボキシメチルロース(以
下、CMCと略記する)、酸化澱粉、メチルセルロース
などの加工糊剤、アクリルエマルジョン、ポリ酢酸エマ
ルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)ラテック
スなどの合成樹脂系エマルジョンならびにPVAを主成
分とした接着剤などが単独またはこれらの組み合わせと
して広く用いられている。
【0003】PVA系の接着剤としては、特開平3−4
5678号および特開平3−45656号によると、P
VA,アミノ化合物,架橋剤および無機フィラーからな
る接着剤が知られており、アミノ化合物の具体例として
はポリエチレンイミン(日本触媒化学(株)製、商品
名:エポミンSP−018、分子量1800)およびヘ
キサメチレンジアミン(分子量116)などが記載され
ており、接着剤のより好適な水溶液粘度としては10,
000〜50,000センチポイズが記載されている。
しかしながら、これらの接着剤は初期接着力が不充分で
あった。その他のPVA系の接着剤としては、特開平2
−130184号によると、PVA,架橋剤および無機
フィラーからなる感熱記録材料の中間層用の組成物が知
られている。しかしながら、この組成物は耐水性、耐可
塑剤性および耐油性を向上させるのが目的であり、初期
接着力は不充分であった。その他のPVA系の接着剤と
しては、特開昭61−21171号によると、アセトア
セチル化PVA,炭酸カルシウムおよびポリエチレンイ
ミンからなる接着剤が知られている。しかしながら、こ
の接着剤は初期接着力が不充分であった。その他、PV
A系の接着剤用の混和剤としては、特開昭49−947
44号によると、PVA,アミノ化合物,および無機フ
ィラーからなる接着剤用の混和剤が知られており、アミ
ノ化合物の具体例としては、エチレンジアミン(分子量
60)〜ヘキサメチレンジアミン(分子量116)など
の低分子量のアミノ化合物が記載されており、該混和剤
の主たる用途としては尿素樹脂系接着剤への混和剤が記
載されている。しかしながら、この混和剤は接着剤とし
ては初期接着力が極めて不充分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、製品のコストダ
ウンや生産性の向上を目的として、接着剤の塗工速度が
早くなってきており、高速塗工性および初期接着力の改
善が課題となっている。したがって従来の天然糊剤や加
工糊剤からなる接着剤は初期接着力が低く、圧締時間を
長くしないと、接着部が剥離するために高速塗工ができ
ないという問題がある。さらに、天然糊剤および加工糊
剤は水溶液の粘度安定性不良、腐敗、品質の変動などの
問題がある。合成樹脂系エマルジョンは初期接着力は良
好であるが、高速塗工時にローラー間で強いシェアを受
けるために凝集物が発生したり、ローラーによる転写時
に縞模様が発生したり、糸引き現象が発生するという問
題がある。さらに合成樹脂系エマルジョンは初期タッ
ク、特にウエットタックが不足しており、耐クリープ性
に劣り、表面が皮張りしやすいという問題がある。PV
A系の接着剤は、上記の天然糊剤、加工糊剤および合成
樹脂系エマルジョンと比較した場合には、初期接着力は
良好であるが、高速塗工性の改善が期待されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、PVA(A)、
分子量5,000以上のポリエチレンイミン(B)およ
びクレー(C)を含有する混合水溶液からなり、配合割
合が成分(A)100重量部に対して成分(B)0.1
〜8重量部および成分(C)5〜400重量部であり、
かつB型粘度計による30℃の粘度が1,000〜9,
000センチポイズである水性接着剤を見出だし、本発
明を完成するに至った。
【0006】最初に本発明の水性接着剤について説明す
る。本発明のPVA(A)としては主構成単位としてビ
ニルアルコール単位を含有する重合体である。ビニルア
ルコール単位以外の構成単位としては、ギ酸ビニル、酢
酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティ
ック酸ビニル等のビニルエステルに由来する構造単位が
挙げられる。これらのビニルエステル単位のうち、酢酸
ビニル単位が工業的に好ましい。PVAの重合度は30
0〜25,000が好ましく、1,000〜10,00
0がより好ましい。PVAのけん化度は50〜100モ
ル%が好ましく、95〜99モル%がより好ましい。本
発明のPVAは、ビニルアルコール単位およびビニルエ
ステル単位以外の少量の他の成分を分子内に含むこと
は、本発明の主旨を妨げない範囲において何ら差し支え
ない。これらの構成単位としては、(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン
酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有単量体またはそ
の塩、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ソーダ、アリルスルホン酸ソーダ、ビニルスルホン酸ソ
ーダ等のスルホン酸基含有単量体、(メタ)アクリルア
ミド−プロピル−トリメチル−アンモニウムクロリド等
の4級アンモニウム塩含有単量体などに由来する構成単
位が挙げられる。しかし、イオン性単量体を含有させる
場合、接着後の耐水性の低下や高湿度化における接着後
の紙のカール発生防止の点から、イオン性単量体単位の
含有量は3モル%以下が好ましい。本発明のPVA
(A)の製法については特に制限はないが、例えばビニ
ルエステルを重合することにより得られたポリビニルエ
ステルを常法により、けん化することにより得られる。
【0007】本発明のポリエチレンイミン(B)として
は分子量は5,000以上のポリエチレンイミンであれ
ば特に制限はなく、直鎖状のポリエチレンイミンまたは
分枝状のポリエチレンイミンであっても良い。ポリエチ
レンイミンの分子量としては10,000〜80,00
0がより好ましい。ポリエチレンイミンの分子量が5,
000未満の場合には、初期接着力が低下する。
【0008】本発明のクレー(C)としてはカオリナイ
ト系クレー、パイロフィライト系クレー、セリサイト系
クレー、ジークライト系クレー、ハロイサイト系クレ
ー、モンモリナイト、デッカイトなどが挙げられる。本
発明のクレーの平均粒径は0.5〜8μmが好ましい。
平均粒径が0.5μm未満の場合には、コストが高くな
り、ブレンド時の作業性が悪くなる傾向がある。平均粒
径が8μmを超える場合には、水性接着剤の保存時にク
レーが沈澱したり、初期接着力が低下したり、ロール塗
工性が低下する傾向がある。
【0009】成分(A)100重量部に対する成分
(B)の配合割合は、0.1〜8重量部であることが必
要であり、0.5〜6.5重量部が好ましい。成分
(B)の配合割合が0.1重量部未満の場合または10
重量部を超える場合には初期接着力が低下する。成分
(A)100重量部に対する成分(C)の配合割合は、
5〜400重量部であることが必要であり、100〜3
50重量部が好ましい。成分(C)の配合割合が5重量
部未満の場合にはコスト高になるだけでなく、初期接着
力の発現が遅く、平衡接着力も低下し、耐水性および耐
湿性も低く、耐剪断応力性や耐クリープ性が低下する。
成分(C)の配合割合が400重量部を超える場合には
接着力が低下したり、ロール塗工性が低下する。
【0010】本発明の水性接着剤は、PVA(A)、ポ
リエチレンイミン(B)およびクレー(C)を含有する
混合水溶液からなるが、硫酸アルミニウム、アルミン酸
カリウム、アルミン酸ナトリウム、ケイ酸アルミン酸マ
グネシウム、ケイ酸アルミニウムなどの多価金属塩を配
合することにより、初期接着力をさらに向上させること
ができる。またフマル酸、酒石酸、乳酸、酢酸などの有
機酸あるいは塩酸、硫酸などの無機酸を配合することに
より、pHを中性または酸性にすると初期接着力が向上
する。これらの酸のなかでも酒石酸が最も好ましい。本
発明の水性接着剤には、本発明の効果を妨げない範囲に
おいて、上記以外の添加物を加えても何ら差しつかえな
い。これらの添加剤としては、ポリリン酸ソーダ、ヘキ
サメタリン酸ソーダ等のリン酸化合物の金属塩、水ガラ
ス等の無機物、ポリアクリル酸またはその塩、アルギン
酸ソーダ、α−オレフィン−無水マレイン酸共重合物な
どのアニオン性高分子化合物などを併用することによ
り、流動性がより一層改良される。また必要に応じてカ
ルボキシメチルセルロース、各種消泡剤、防腐剤、防黴
剤、着色顔料、消臭剤、香料などを添加することができ
る。また接着力の改善のために硼酸、硼砂、グリセリン
などの多価アルコールの硼酸エステルなどの水溶性硼素
化合物を添加することができる。これらの添加物の添加
量が多くなると高速塗工性に悪影響を与えるので、PV
A(A)100重量部に対して10重量部未満が好まし
い。本発明の水性接着剤には、凍結防止の目的あるいは
柔軟性を付与する目的でメタノール、エチレングリコー
ル、グリセリンなどのアルコール類、セロソルブ類など
の有機溶剤類を添加しても良い。
【0011】本発明の水性接着剤の粘度としては、30
℃においてB型(ブルックフィールド)粘度計(6rp
m)を用いて測定した粘度が1,000〜9,000セ
ンチポイズであることが必要であり、1,000〜5,
000センチポイズが好ましい。粘度が1,000セン
チポイズ未満の場合には初期接着力が低下し、粘度が
9,000センチポイズを超える場合にはロール塗工性
が低下する。本発明の水性接着剤の固形分濃度としては
特に制限はないが、10〜50重量%が好ましく、20
〜40重量%がより好ましい。
【0012】本発明の水性接着剤の調製法としては、例
えばPVA(A)、ポリエチレンイミン(B)およびク
レー(C)、さらに必要に応じて他の添加物を予め混合
したものを撹拌しながら水中に投入する方法、またはポ
リエチレンイミン(B)、クレー(C)、PVA(A)
を撹拌しながら逐次水に投入する方法が挙げられる。接
着剤の調整はバッチ方式あるいは連続方式のどちらでも
良く、ジェットクラッカーや調製槽を用いてスラリー液
に蒸気を吹き込む直接加熱方式、あるいはジャケットに
よる間接加熱方式などの任意の加熱方式により加熱溶解
する。
【0013】本発明の水性接着剤はダンボール紙用の接
着剤として好ましく用いられるほか、初期接着力が高い
ことおよびロール塗工性が良いことから、板紙の接着、
紙管の接着、襖や壁紙の接着、さらには瓶や缶などへの
ラベル紙の接着、木材の接着、プラスチックの接着の用
途に有用である。
【0014】次に本発明の紙の接着方法について説明す
る。本発明の紙の接着方法は、上記の水性接着剤の欄に
おいて説明した水性接着剤を用いることを特徴とする紙
の接着方法である。本発明の紙の接着方法は、紙と紙と
の接着において最も好ましい効果が発現するが、そのほ
か紙とプラスチックとの接着、紙と金属との接着にも有
用である。本発明において用いられる紙としては特に制
限はないが50μm程度の薄紙から5mm程度の厚紙が
好ましく、少なくとも一方の被着体が300μm〜3m
mの厚紙であることが好ましく、両方の被着体が300
μm〜3mmの厚紙であることがより好ましい。なかで
もダンボール用紙あるいは紙管用紙がより好ましい。接
着剤塗工時の接着剤の温度としては、10〜60℃が好
ましく、30〜50℃がより好ましい。接着剤塗工時の
紙の温度としては室温でも良いし、加熱しても良い。接
着剤の塗工量としては固型分換算で1〜50g/m2
好ましく、5〜30g/m2がより好ましい。接着剤の
塗工方法として特に制限がないが、ロール塗工、スプレ
ー塗工、ハケによる塗工などが挙げられるが、そのなか
でもロール塗工が好ましい。接着剤の塗工速度について
は特に制限がないが、本発明の水性接着剤は高速塗工が
可能であり、接着ラインの生産効率および接着性の点か
ら50〜150m/分が好ましい。本発明の紙の接着方
法は、特にダンボール紙、板紙、紙管等の接着に有用で
あり、コルゲーターマシンなどを使用しての高速塗工が
可能である。接着剤を転写する場合には、貼り合わせる
紙の両面に接着剤を塗布した後に接着してプレスローラ
ーを通す方法、または片側の紙に接着剤転写ローラーで
接着剤を塗布した後に貼り合わせてプレスローラーを通
す方法のいずれの方法も可能である。
【0015】次に本発明の粉末状の組成物(I)につい
て説明する。本発明の粉末状組成物(I)は、上記の水
性接着剤の欄において説明した成分(A)、成分
(B)、成分(C)からなり、上記の水性接着剤の欄に
おいて説明した配合割合を満足する粉末状の組成物であ
って、かつ水を添加することにより、30℃においてB
型粘度計を用いて測定した粘度が1,000〜9,00
0センチポイズの水性接着剤が得られる粉末状の組成物
である。上記の水性接着剤の欄および紙の接着方法の欄
において説明した好適範囲および好適な添加物は、本発
明の粉末状の組成物(I)にも適用される。成分(A)
の平均粒径は特に制限はないが、10〜1000μmが
好ましく、100〜500μmがより好ましい。本発明
の粉末状の組成物(I)は水性接着剤、特に紙用の水性
接着剤の原料として有用である。
【0016】次に本発明の粉末状の組成物(II)につい
て説明する。本発明の粉末状の組成物(II)は、全組成
物100重量部中に水を20重量部含有していても良
く、水の含有量は10重量部以下であることがより好ま
しい。本発明の粉末状の組成物(II)は、硫酸アルミニ
ウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、ケ
イ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムなど
のアルミニウム塩または炭酸カルシウムを、全組成物1
00重量部中に0.2〜20重量部、好ましくは0.5
〜10重量部含有する。アルミニウム塩または炭酸カル
シウムの平均粒径は特に制限はないが、1〜500μm
が好ましく、2〜100μmがより好ましい。上記のア
ルミニウム塩または炭酸カルシウムは、該組成物の粉末
のブロッキング防止に効果があり、組成物が吸湿した場
合でも該組成物の流動性の低下がないために、該組成物
の容器からの取り出しが容易であり、かつ該組成物の水
への溶解性が低下しない。本発明の粉末状の組成物(I
I)は水性接着剤、特に紙用の水性接着剤の原料として
有用である。上記の水性接着剤の欄、紙の接着方法の欄
および粉末状組成物(I)の欄において説明した好適範
囲および好適な添加物は、本発明の粉末状の組成物(I
I)にも適用される。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例により、なんら限定
されるものではない。なお以下で、[部]および[%]
は特に断らない限り、それぞれ[重量部]および[重量
%]を意味する。以下の実施例および比較例において使
用したPVAの種類を表1に、また使用したポリエチレ
ンイミンの種類を表2に示す。
【表1】
【表2】
【0018】以下の実施例および比較例において使用し
たフィラーの種類は次の通りである。 フィラー 1:ジークライト系クレー、平均粒径 1.
2μm フィラー 2:カオリナイト系クレー、平均粒径 0.
6μm フィラー 3:パイロフィライト系クレー、平均粒径
2.3μm フィラー 4:チャイナクレー、平均粒径 8μm フィラー 5:炭酸カルシウム、平均粒径 2.5μm
【0019】(高速塗工性)図1に示す3本のロールを
用いてテストを行った。ロール(1)の表面速度を10
0m/分、ロール(3)を50m/分の回転数に調整
し、ロール(2)とロール(3)の間に接着剤(4)を
加えて、次の各項目を評価した。 (a)ジャンピング:ロール(1)およびロール(2)
で接着剤の液滴がロールの外へ飛び出すかどうかを観察
した。 (b)ロール転写性:ロール(1)へ接着剤が均一に転
写するかどうかを観察した。 (c)発泡性:接着剤(4)に泡が噛み込む程度を調べ
た。テスト前とテスト後の接着剤100ml(ミリリッ
トル)当たりの重量を測定し、その重量比であらわす。 発泡性(%)=(テスト後の重量/テスト前の重量)×
100 (d)糸引性:ロール(1)とロール(2)との間の接
着剤の糸引き性を観察した。
【0020】(初期接着力)日本たばこ産業株式会社製
の接着力試験機(ASM−01)を用いて、次の測定条
件により接着強度を測定した。 原紙 :ライナー紙(コブサイズ度19g/
2/2分、秤量412g/m2) 測定環境 :20℃、65%RH 接着剤塗工量 :50g/m2(wet塗工量) 接着剤温度 :40℃ 塗工速度 :0.75m/秒 塗工後の放置時間:1秒 プレス圧 :2kg 圧着時間 :1秒、3秒、5秒、10秒 圧着後の放置時間:1秒 剥離速度 :300mm/分
【0021】実施例1〜7および比較例1〜11 表3に示すPVA、ポリエチレンイミン、フィラーおよ
び消泡剤(パイオニンK17、竹本油脂(株)製)0.
2部を充分混合した粉末状の組成物を撹拌しながら水に
投入し、96℃まで昇温してPVAを溶解した。得られ
た水溶液に、必要に応じて水またはCMCを添加して目
標粘度に調整し、表3に示す接着剤を調整した。得られ
た接着剤について高速塗工性の評価および初期接着力の
評価を行った。その結果を表4および表5に示す。
【表3】
【表4】 1)30℃におけるB型粘度計(6rpm)による測定
値 2)○(ジャンピングなし)、△(ジャンピングが少し
生じる) 3)○(良好)、△(接着剤の転写が少し不均一であ
る) 4)○(糸引きなし)、△(糸引きが少し生じる)、×
(糸引きが多い)
【表5】
【0022】実施例8 実施例2で使用した[PVA−2]100部、実施例3
で使用したポリエチレンイミン[P−2]8.8部、実
施例4で使用した[フィラー4]329部および消泡剤
(パイオニンK17、竹本油脂(株)製)0.2部を混
合したものを撹拌しながら水に投入し、96℃まで昇温
溶解した。30℃におけるB型粘度(6rpm)は5,
000センチポイズ、固形分濃度は35.1%であっ
た。幅90cm,長さ145cmのE−フルートの片面
ダンボールと印刷した板紙との接着貼合せ試験を行っ
た。塗工速度は毎分60枚の速度で、接着剤の転写ロー
ルの速度は100m/分であった。転写ロールの後部へ
一定面積の黒い紙を置き、接着剤の飛散状態を見た。片
面ダンボールへ接着剤を塗工し板紙と貼合せた後、1分
間プレスすることにより接着を完了した。10分間の連
続接着試験の結果、黒い紙へのジャンピングの痕跡はほ
とんど見られず、接着剤の流動性も良好で、高速塗工性
は優れていた。またプレス後の板紙を手ではがしたとこ
ろ、接着層では紙破壊が起こり、接着性も良好であっ
た。
【0023】比較例12 ポリエチレンイミンを使用しなかったほかは、実施例8
と同様にして、10分間の連続接着試験を行った。黒い
紙へ接着剤が多く付着しており、ジャンピングが多く生
じていた。転写ロールについても接着剤が縞模様になっ
ており、接着剤の部分も泡を多くかみ込んでいた。また
プレス後の板紙を手ではがしたところ、接着層で容易に
剥がれるものが多かった。 比較例13 実施例8において[フィラー4]に代えて[フィラー
5]を使用したほかは、実施例8と同様にして10分間
の連続接着試験を行った。黒い紙へ接着剤が激しく飛び
散り、接着剤の流動性も不良で、高速塗工性が良くなか
った。またプレス後の板紙を手ではがしたところ、接着
層で容易に剥がれるものが多かった。
【0024】実施例9 含水率4%のPVA(重合度1700、けん化度98.
5モル%、平均粒径300μm)粉末100部、ポリエ
チレンイミン(分子量80,000)の30%水溶液1
6.7部、平均粒径8μmのチャイナクレー70部およ
び平均粒径8μmの硫酸アルミニウム粉末5部をよく混
合し、粉末状の組成物(組成物中の含水率8.2%、組
成物中の硫酸アルミニウムの含有率2.6%)を調製し
た。該組成物100gを厚さ200μmのポリエチレン
の袋に入れて、30℃、80%RHで1週間放置した
が、PVA粉末のブロッキングはなく、組成物の流動性
は良好であった。
【0025】実施例10 含水率4%のPVA(重合度1750、けん化度98.
5モル%、平均粒径300μm)粉末100部、ポリエ
チレンイミン(分子量80,000)の30%水溶液3
6.7部、平均粒径8μmのチャイナクレー70部およ
び平均粒径7μmのアルミン酸カリウム粉末5部をよく
混合し、粉末状の組成物(組成物中の含水率14.0
%、組成物中のアルミン酸カリウムの含有率2.4%)
を調製した。該組成物100gを厚さ200μmのポリ
エチレンの袋に入れて、30℃、80%RHで1週間放
置したが、PVA粉末のブロッキングはなく、組成物の
流動性は良好であった。
【0026】比較例14 含水率4%のPVA(重合度1750、けん化度98.
5モル%、平均粒径300μm)粉末100部、ポリエ
チレンイミン(分子量80,000)の30%水溶液3
6.7部および平均粒径8μmのチャイナクレー70部
をよく混合し、粉末状の組成物(組成物中の含水率1
4.4%)を調製した。該組成物100gを厚さ200
μmのポリエチレンの袋に入れて、30℃、80%RH
で1週間放置したところが、PVA粉末がブロッキング
しており、組成物の流動性が不良であり、ポリエチレン
の袋から取り出しが難しかった。
【0027】比較例15 含水率4%のPVA(重合度1750、けん化度98.
5モル%、平均粒径300μm)粉末100部、純分9
9.9%のポリエチレンイミン(分子量10,000)
16.7部および平均粒径8μmのチャイナクレー70
部をよく混合し、粉末状の組成物(組成物中の含水率
2.1%)を調製した。 該組成物100gをポリエチ
レンの袋に入れて、30℃、80%RHで1週間放置し
たところPVA粉末がブロッキングしており、組成物が
流動性が不良であり、ポリエチレンの袋からの取り出し
が難しかった。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例で明らかなとおり、本発明
の接着剤は、初期接着力が優れているのでセッティング
タイムが短時間で良く、その結果、高速塗工性が改善さ
れ、塗工速度を大幅に向上することができる。さらに、
本発明の紙の接着方法は、初期接着力が優れているので
セッティングタイムが短時間で良く、接着剤の紙への高
速塗工性が良好である。さらに、本発明の粉末状の組成
物(I)は、初期接着力および高速塗工性が優れている
水性接着剤の原料として有用である。さらに、本発明の
粉末状の組成物(II)は、初期接着力および高速塗工性
が優れている水性接着剤の原料として有用であることに
加えて、吸湿下においても粉末のブロッキングないため
に、該組成物の取扱性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤の高速塗工性の評価に用いる装置の模式
図である。ロール中の矢印は、そのロールの回転方向を
示し、接着剤をロール(1)と回転ロール(2)との間
に供給し、高速塗工性を評価する。
【符号の説明】
1 ゴム製の回転ロール 2 ゴム製の回転ロール 3 金属製の回転ロール 4 接着剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコール(A)、分子量
    5,000以上のポリエチレンイミン(B)およびクレ
    ー(C)を含有する混合水溶液からなり、配合割合が成
    分(A)100重量部に対して成分(B)0.1〜8重
    量部および成分(C)5〜400重量部であり、かつB
    型粘度計による30℃の粘度が1,000〜9,000
    センチポイズである水性接着剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水性接着剤を用いること
    を特徴とする紙の接着方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の成分(A)、成分(B)
    および成分(C)からなり、請求項1記載の配合割合を
    満足し、かつ請求項1記載の粘度を有する水性接着剤が
    得られる粉末状の組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の成分(A)、成分(B)
    および成分(C)からなり、請求項1記載の配合割合を
    満足し、かつ全組成物100重量部中にアルミニウム塩
    または炭酸カルシウムを0.2〜20重量部含有する粉
    末状の組成物。
JP4235494A 1991-10-14 1992-09-03 接着剤 Pending JPH05194925A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4235494A JPH05194925A (ja) 1991-10-14 1992-09-03 接着剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29512091 1991-10-14
JP3-295120 1991-10-14
JP4235494A JPH05194925A (ja) 1991-10-14 1992-09-03 接着剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05194925A true JPH05194925A (ja) 1993-08-03

Family

ID=26532162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4235494A Pending JPH05194925A (ja) 1991-10-14 1992-09-03 接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05194925A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4131581A (en) Adhesive compositions consisting essentially of a vinyl alcohol polymer, a crystalline solvent and a viscosity reducing diluent
WO2006031889A1 (en) Labeling adhesive and use thereof
JPH0112793B2 (ja)
JP3459438B2 (ja) ポリビニルアルコール−デンプン誘導体組成物およびその用途
BRPI0815209B1 (pt) Redisolvible water label and use of the referred bumper sticker
JPH0345678A (ja) 接着剤およびガラス基材
JPH05194925A (ja) 接着剤
JPH04103653A (ja) 樹脂組成物、接着剤および接着方法
JPH08283682A (ja) 接着剤
JP2001172593A (ja) 接着剤
GB1572481A (en) Adhesive compositions
EP0539777B1 (en) Aqueous adhesive and powder mix for its preparation
JPH04239085A (ja) 接着剤
JPH0284478A (ja) 紙用接着剤
JP7223994B2 (ja) 固形状接着剤
JP3839557B2 (ja) 接着剤
JPH06136337A (ja) 水性積層接着組成物
JPH04239084A (ja) ポリビニルアルコールを用いた接着剤
JPS6024823B2 (ja) 再湿接着剤
JP2003238924A (ja) ディレードタック型粘着剤組成物及び粘着ラベル
JPH02140282A (ja) 再湿接着剤
JPH04103652A (ja) 組成物および接着剤
JP2001072711A (ja) 樹脂組成物
JPH0830177B2 (ja) ラベル用の接着剤
JPH0978043A (ja) 感熱性粘着剤の保存方法および感熱性粘着シートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081128

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101128

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111128

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121128

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131128

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees