JPH05194894A - 耐水堅牢性インク組成物、その製造方法および耐水堅牢性画像の印刷方法 - Google Patents

耐水堅牢性インク組成物、その製造方法および耐水堅牢性画像の印刷方法

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JPH05194894A
JPH05194894A JP4217225A JP21722592A JPH05194894A JP H05194894 A JPH05194894 A JP H05194894A JP 4217225 A JP4217225 A JP 4217225A JP 21722592 A JP21722592 A JP 21722592A JP H05194894 A JPH05194894 A JP H05194894A
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ammonium
ink composition
zirconium
dye
ammonium zirconium
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JP4217225A
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Steven J Bares
ジェイ ベアズ スチーブン
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Hewlett Packard Co
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/328Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐水堅牢性インク組成物、その製造法、その
印刷法を提供する。 【構成】 耐水堅牢性インク組成物は、引抜き可能な水
素原子を少なくとも1つ有する少なくとも1つの官能基
からなる化学染料0.5〜5.0重量%(以下、%)
と、アンモニウム・ジルコニウム重合体塩0.01〜
5.0%からなり、該染料を、該重合体塩と混合させ、
結合させ、脱水して架橋染料を製造することにより製造
される。上記染料の官能基は、−COOH、−NH
−OHから選ばれ、上記重合体塩は、アンモニウム・ジ
ルコニウム・炭酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・り
ん酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・硫酸塩、アンモ
ニウム・ジルコニウム・酢酸塩、アンモニウム・ジルコ
ニウム・蓚酸塩から選ばれる。上記のインク組成物は、
熱インクジェット印刷装置、その他の多様な印刷装置に
適用されて、品質劣化のない印刷画像を各種の物体に生
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には印刷技術に
関し、詳しくは耐水堅牢性インク組成物とその製造方法
と利用(すなわち印刷)方法とに関する。
【0002】
【技術背景】電子印刷技術の分野においては、かなりの
発展が行われてきた。特に、インクを迅速で正確に供給
することのできる多様な十分効果的な印刷システムが今
日存在している。熱インクジェットシステムは、この点
に関して、特に代表的なものである。熱インクジェット
システムは、基本的には、複数の抵抗体を有する基板と
流体連絡されているインク溜めとを有する。抵抗体が選
択的に活性化されると、インクが、熱によって励起され
てインクカートリッジから噴射される。代表的な熱イン
クジェットシステムは、ブック等による米国特許第4,
500,895号、シューによる米国特許第4,51
3,298号、カウゲル等による米国特許第4,79
4,409号、ヒューレットパッカード誌、第36巻、
第5号(1985年5月)および第39巻、第4号(1
988年8月)において論じられており、これらの文献
はすべて参考のためにここに取入れられている。
【0003】進歩した印刷システムが存在していたにも
拘らず、これらのシステムで使用される新規な効果的な
インク製品を製造するために新たな研究も行われてき
た。例えば、インク製品は“耐水堅牢性”であることが
重要である。ここで使用される“耐水堅牢性”という用
語は、印刷が完了した後で湿気に暴されるときに汚れた
り、ブリードや流れなどを生じたりしないインク製品を
意味する。実質的に耐水堅牢性でないインクは、完全に
永久的でなく印刷品質の劣化が起こる文書を造り出す。
【0004】したがって、耐水堅牢性であって、しかも
熱インクジェットユニットを含むが、これに限定されな
い多様な印刷システムにおいて使用するのに好適なイン
ク組成物に対する要求が依然としてある。本発明は、以
下に記載されたユニークな方法においてこの要求を満足
させるものである。
【0005】
【発明の目的】本発明は、改良されたインク組成物およ
びこれを製造する方法を提供することを第1の目的とす
る。
【0006】印刷後に湿気に暴されるときに耐水堅牢性
である改良されたインク組成物を提供することを第2の
目的とする。
【0007】最低限の数の化学成分を使用する改良され
た耐水堅牢性インク組成物を提供することを第3の目的
とする。
【0008】多様な染料システムと関連して使用できる
耐水堅牢性制御剤を含んだ改良された耐水堅牢性インク
組成物を提供することを第4の目的とする。
【0009】毒性のない改良された耐水堅牢性インク組
成物を提供することを第5の目的とする。
【0010】容易に入手できる化学成分を使用して、容
易に配合される改良された耐水堅牢性インク組成物を提
供することを第6の目的とする。
【0011】多様な印刷システムを利用して容易に提供
される改良された耐水堅牢性インク組成物を提供するこ
とを第7の目的とする。
【0012】ここに記載された耐水堅牢性インク組成物
を使用して印刷するための効果的な方法を提供すること
を第8の目的とする。
【0013】
【発明の概要】前述の目的に従って、本発明は、改良さ
れた耐水堅牢性インク組成物およびこの組成物を製造お
よび使用するための方法を包含している。ここに記載さ
れているインク組成物および方法は、鮮明で安定な印刷
画像を生成させるのに十分効果的である。この組成物
は、基本的には、少なくとも一つの、好ましくは複数の
官能基を含む構造を有する公知の選択された染料よりな
っており、前記官能基は、それぞれ適当な化学的条件の
下で、“電子を供与される”能力を有する少なくとも一
つの引抜くことのできる水素原子を有する。この点に関
して代表的な官能基は、−COOH基、−NH基およ
び−OH基を含むが、これらに限定されない。これらの
官能基を有する多様な染料は、容易に入手することがで
きる。そして、選択された染料は、アンモニウム・ジル
コニウム重合体塩(ammoniumzirconiu
m polymer salt)と結合される。代表的
なアンモニウム・ジルコニウム重合体塩は、アンモニウ
ム・ジルコニウム・炭酸塩(ammonium zir
conium carbonate)、アンモニウム・
ジルコニウム・酢酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・
硫酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・りん酸塩、およ
びアンモニウム・ジルコニウム・蓚酸塩を含むが、これ
らに限定されるものではない。一つの好ましい実施態様
においては、混合物は、約0.01〜5.0重量%のア
ンモニウム・ジルコニウム重合体塩を含むように配合さ
れる。染料をアンモニウム・ジルコニウム重合体塩と結
合させると、様々の印刷システム(例えば、熱インクジ
ェットユニット)によって供給することのできる混合物
が得られる。
【0014】選択された印刷システムによる移送の後、
インク組成物は、直ちに、しかも自然に脱水(例えば、
乾燥)し始める。この工程中において、染料とアンモニ
ウム・ジルコニウム重合体塩とは、互いに架橋して、実
質的に耐水堅牢性の不溶性錯体が得られる。引抜くこと
のできる水素原子を有する染料のそれぞれの官能基が水
素原子を供与するとき、錯体化が起こり、染料分子のア
ニオン基を生ずる。アニオン基は、アンモニウム・ジル
コニウム重合体塩のジルコニウム原子の一つと自発的に
結合する。結果として、耐水堅牢性の印刷画像を生ずる
不溶性の架橋染料錯体が造られる。ここに記載されてい
る組成物は、印刷技術の技法の重要な進歩を示してお
り、十分に効果的で安定なインク物質に対する長い間の
切実な要求を満足させる。
【0015】以下、好ましい実施態様の下記の詳細な説
明において、本発明の前述の目的、その他の目的、特徴
および利点を記述する。
【0016】
【実施例】本発明は、耐水堅牢性画像を生成する能力を
有し、多様な印刷システム(熱インクジェットユニット
を含む)を利用して容易に供給される改良されたインク
組成物を包含している。本発明のインク組成物を製造す
るためには、まず染料が選択される。以下にもっと詳細
に記載されている本発明の目的のために、それぞれの染
料は、少なくとも一つの官能基を有していなければなら
ず、各官能基は、少なくとも一つの引抜くことのできる
水素原子を有している。ここで使用されている“引抜く
ことのできる水素原子”という用語は、強力な電子受容
体と結合されるときに、脱離されるか供与される能力を
有する水素原子を意味する。ここに規定されている少な
くとも一つの引抜くことのできる水素原子を有する代表
的な官能基は、−COOH基、−NH基および−OH
基を含むが、これらに限定されるものではない。引抜く
ことのできる水素原子を有する官能基を有する組成物
は、通常“ルイス酸”として知られている。マサチュー
セッツ州ボストンのアリン&ベーコン社の有機化学(1
973)にモリソンR.T.等によって記述されている
ように、“ルイス酸”は、電子対を受容して共有結合を
形成することのできる物質として定義されている。本発
明に使用するのに適した引抜くことのできる水素原子を
有する染料として代表的なものは、カリフォルニア州の
パロ・アルトのヒューレットパッカード社を含む多数の
会社から市販されているが、これらに限定されるもので
はない。これらの染料物質は、参考のためにここに取入
れられているヒンダゴラによる米国特許第4,963,
189号に列記されている。このような物質は、化1の
基本的な構造を有する。
【0017】
【化1】
【0018】化1の構造において、少なくとも2個のC
OOH基があり、COOH基の数は、SOH基の数に
等しいか、またはSOH基の数よりも大きいことが好
ましい。特定の代表的な染料構造は、表1に示される。
【0019】
【表1】
【0020】本発明に使用するのに適したその他の染料
物質は、英国のヨークシャー州の染色者・着色者協会に
よって1971年に出版されたカラーインデックス第4
巻、第3版に記載されており、参考のためにここに加え
られている。カラーインデックスに列記された本発明に
使用するのに適した代表的な染料物質は、4336頁お
よび4341頁に列記された下記の染料の酸型のものを
含み、これらの染料は、C.I.Direct Bro
wn 13、C.I.Direct Brown 1
4、C.I.Dull Brown 215、C.I.
MordantBrown 36、C.I.Direc
t Black 122およびC.I.Direct
Brown 74である。
【0021】本発明によるインク組成物の製造は、前述
の染料に限定されないことを再び明記しなければならな
い。ここに示された特徴を有する公知の他の物質も、使
用されて同等の有効性を示す。一つの好ましい実施態様
においては、完成したインク組成物は、約0.5〜5.
0重量%の染料(約2.0重量%が最適)を含んでいな
ければならない。
【0022】次に、選択された染料は、少なくとも一つ
の溶媒物質と組合わされる。2溶媒系を使用することが
好ましいが、米国特許第4,936,189号に記載さ
れているように、多様な異なる溶媒を使用することがで
きる。例えば、好ましくは、水よりなる第1の溶媒が有
機の第2の溶媒と混合される。この目的のために適した
代表的な有機溶媒は、2−ピロリドン、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコールなどを含むが、これらに
限定されるものではない。一つの好ましい実施態様にお
いては、完成したインク組成物は、約60〜90重量%
の第1の溶媒(約90重量%が最適)と約0〜10.0
重量%の第2の溶媒(約8重量%が最適)を含んでい
る。第1の溶媒が全部蒸発してしまった後には選択され
た染料は第2の溶媒中に溶解したままでなければならな
いので、前述の2溶媒系を使用することが好ましい。こ
のことは、プリントヘッドが“待機中”すなわち非操作
モードにあるときに、染料の外皮が生成してプリントヘ
ッドの操作を妨害するのを防止する。このように、2溶
媒系は、プリンタの操作を容易にし、染料の外皮生成に
起因する系の機能不全を防止する。2溶媒系は、有用で
あり、好ましいが、必要ではない。他の一つの実施態様
においては、単一の溶媒(例えば、水)だけが使用され
る。この種の溶媒系は、“待機”時間を最小限にして
(または、なくして)、実質的に連続的に作動する印刷
ユニットに関して有用である。この環境の下では、印刷
システムが作動していない最低限の時間を考慮すると、
染料の外皮生成は余り重要な問題ではない。どんな場合
にも、本発明のインク組成物に使用される溶媒の組合さ
れた全量(2溶媒系が使用されるならば両方の溶媒を含
む)は、インク組成物の約60〜99重量%(約97重
量%が最適)でなければならない。
【0023】最終のインク組成物における微生物の生長
を抑制するためには、この技術分野で公知の微生物毒
(biocide)を、染料および溶媒に随意に添加し
てもよい。この目的のための代表的な微生物毒は、英
国、マンチェスターのインペリアルケミカル工業社によ
るPROXEL(商標)という名称で市販されている独
占的な製品が含まれる。一つの好ましい実施態様におい
ては、微生物毒が使用されるならば、最終のインク組成
物は、約0.0001〜0.10重量%の微生物毒を含
む(約0.01重量%が最適)。
【0024】次に、前に列記された成分は、架橋剤と結
合される。この架橋剤は、選択されたアンモニウム・ジ
ルコニウム重合体塩よりなっている。本発明のために、
“アンモニウム・ジルコニウム重合体塩”という用語
は、化2に示すポリマー構造を有する成分を含んでいな
ければならない。
【0025】
【化2】
【0026】この成分は、オレゴン州、アルバニーのホ
プトン・テクノロジー社から市販されている。このポリ
マー(その左側に説明のための終端を置いた)は、3個
のジルコニウム原子を含んでいる。しかしながら、一つ
の好ましい実施態様においては、アンモニウム・ジルコ
ニウム重合体塩は、約2〜5個のジルコニウム原子を含
んでいる。このように化2の構造は、右側から前方に連
続してより長いポリマー鎖を形成する。また、前述のよ
うに、好ましいアンモニウム・ジルコニウム重合体塩
は、アンモニウム・ジルコニウム・炭酸塩、アンモニウ
ム・ジルコニウム・酢酸塩、アンモニウム・ジルコニウ
ム・りん酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・硫酸塩、
およびアンモニウム・ジルコニウム・蓚酸塩を含むが、
これらに限定されるものではない。この他に、最終のイ
ンク組成物は約0.01〜5.0重量%のアンモニウム
・ジルコニウム重合体塩を含んでいることが好ましい
(約0.5重量%が最適)。要約すれば、本発明によっ
て製造される代表的なインク組成物は、表2に示され
る。
【0027】
【表2】
【0028】本発明は、表2に列記された組成物に限定
されてはならない。ここに示されたパラメータ内の配合
物も効果的に作用する。
【0029】得られたインク組成物は、毒性がなく、約
1.06cpの粘度と約45〜72ダイン/cmの表面
張力を有することが好ましい。室温(例えば約70°
F)において行われるインク配合工程中には、特別の反
応条件は必要ではない。ここに記載された前述のインク
組成物の配合は、その他の添加剤(例えば、防腐剤、抗
分解剤、洗浄剤など)の使用はなるべく避けるべきであ
り、これらの添加剤は、化学工業の特殊な熟練者によっ
て知られているアニオンを含んでおり、および/または
脱離してジルコニウムと反応する。例えば、このような
アニオンは、りん酸塩、硫酸塩、および蓚酸塩である。
反応する可能性のあるアニオンを含む組成物に何等かの
添加剤が加えられるとき、ジルコニウムとの副反応が起
こるかどうかを判断するために、まず試験を行わなけれ
ばならない。このような試験は、使用しようとする添加
剤をアンモニウム・ジルコニウム重合体塩と混合して固
形の沈澱が生成するかどうかを観察することを含む。沈
澱の生成は、副反応が起こっていること、そして使用し
ようとする添加剤は避けなければならないことを示して
いる。
【0030】完成したインク組成物は、毒性がなく、安
定で使用前に架橋されない。そうでなければ、インク組
成物の脱水が起こって、染料とアンモニウム・ジルコニ
ウム重合体塩とが架橋して、安定で、耐水堅牢性の架橋
された染料錯体を生成する。脱水の前には、インク組成
物中の水分子は、アンモニウム・ジルコニウム重合体塩
に電気的に吸引されて、ジルコニウム原子への接近が妨
害されるミセル状構造を形成している。脱水が起こる
と、水の分子が除去されることによって、アンモニウム
・ジルコニウム重合体塩と染料の反応性官能器との間
に、自発的に架橋反応を起こさせる。この反応は、アン
モニウム・ジルコニウム重合体塩が、前述のように染料
分子から引抜き可能な水素原子を除去する能力を有する
強力な電子受容体であるために起こり、このようにして
架橋反応が起こる。アンモニウム・ジルコニウム・炭酸
塩を含む代表的な架橋反応シーケンスは、化3のよう
に、図式的に例示される。
【0031】
【化3】
【0032】上記のように、染料分子は、それぞれ、反
応(1)に示されるような引抜き可能な水素原子を有す
る官能器(例えば、−COOH)を含んでいる。反応
(2)に関しては、水素イオンが脱離し、次に負に帯電
した酸素(O)基がアンモニウム・ジルコニウム重合体
塩のジルコニウムに結合する。染料分子の負に帯電した
酸素(O)基間の吸引力は、ジルコニウムとそれと結合
したアニオン炭酸塩基との結合エネルギーよりも大き
い。このため、反応(3)に示されるような染料分子と
ジルコニウム原子との間の架橋が起こり、そこから炭酸
塩基の反発が生ずる結果になる。したがって、脱水の際
に架橋された染料錯体が生成し、このことによって安定
な耐水堅牢性の画像が造り出される。アンモニウム・ジ
ルコニウム重合体塩は、前述の複合染料分子と反応して
共有結合を生じ、このことによって染料の移動度と溶解
度が減少するので、画像は耐水堅牢性である。
【0033】ここに記載されているインク組成物は、多
様な通常の印刷システムを利用して容易に供給される。
例えば、インク組成物は、熱インクジェットシステムに
おいて使用するのに特に適している。
【0034】代表的な熱インクジェット印刷システム
は、ブック等による米国特許第4,500,895号、
シューによる米国特許第4,513,298号、および
カウゲル等による米国特許第4,794,409号に記
載されている。しかしながら、本発明は、これらの特許
に記載されたシステムだけに限定されるべきではない。
熱インクジェットシステムにおいてインク組成物を使用
するには、インク組成物はカートリッジなどに充填され
て通常の印刷装置に挿入された後、印刷システムの活性
化が行われる。そして、インクは、例えば、紙、プラス
チックなどから造られた基材に噴射され付与される。イ
ンク組成物は、自然に乾燥して、鮮明で、クッキリした
(crisp)、耐水堅牢性の画像を生成させる。
【0035】以上のように、本発明の好ましい実施態様
を説明してきたが、本発明の範囲内で、この技術分野の
熟練者によって適当な変更態様を実施可能であることが
予想される。例えば、ここに詳細に記述されているもの
の他にも、様々の他の染料、溶媒などを使用することが
できる。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲
によってだけ解釈されるべきものである。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
印刷後において優れた耐水堅牢性を示すインク組成物を
提供することができる。
【0037】このインク組成物は、容易に入手でき、か
つ容易に配合され、かつ多様な染料と関連して使用可能
な、毒性のない最低限の数の化学成分を使用するのみ
で、容易に製造することができる。
【0038】しかも、このインク組成物は、多様な印刷
システムに容易に利用することができるともに、永久的
に印刷品質の劣化を起こさない耐水堅牢性に優れた印刷
画像を生成することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有する少なくとも1つの官能基からなる化学染料
    を準備するステップ、および該化学染料をアンモニウム
    ・ジルコニウム重合体塩と混合させ、結合させ、脱水し
    て、架橋染料を製造するステップからなることを特徴と
    する耐水堅牢性インク組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有し、−COOH、−NHおよび−OHからな
    る群から選ばれる少なくとも1つの官能基からなる化学
    染料を準備するステップ、および該化学染料の約0.5
    〜5.0重量%を、アンモニウム・ジルコニウム・炭酸
    塩、アンモニウム・ジルコニウム・りん酸塩、アンモニ
    ウム・ジルコニウム・硫酸塩、アンモニウム・ジルコニ
    ウム・酢酸塩、およびアンモニウム・ジルコニウム・蓚
    酸塩からなる群から選ばれるアンモニウム・ジルコニウ
    ム重合体塩の約0.01〜5.0重量%と混合させ、結
    合させ、脱水して、架橋染料を製造するステップからな
    ることを特徴とする耐水堅牢性インク組成物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有する少なくとも1つの官能基からなる化学染
    料、および該化学染料と結合されたアンモニウム・ジル
    コニウム重合体塩からなることを特徴とする耐水堅牢性
    インク組成物。
  4. 【請求項4】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有し、−COOH、−NHおよび−OHからな
    る群から選ばれる少なくとも1つの官能基からなる化学
    染料、および該化学染料の約0.5〜5.0重量%が、
    アンモニウム・ジルコニウム・炭酸塩、アンモニウム・
    ジルコニウム・りん酸塩、アンモニウム・ジルコニウム
    ・硫酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・酢酸塩、およ
    びアンモニウム・ジルコニウム・蓚酸塩からなる群から
    選ばれるアンモニウム・ジルコニウム重合体塩の約0.
    01〜5.0重量%と結合して形成された組成物からな
    ることを特徴とする耐水堅牢性インク組成物。
  5. 【請求項5】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有する少なくとも1つの官能基からなる化学染
    料、および該化学染料と結合されたアンモニウム・ジル
    コニウム重合体塩からなる耐水堅牢性インク組成物を準
    備するステップ、 該インク組成物を印刷装置に供給するステップ、 該印刷装置により該インク組成物を物体に適用するため
    に、該印刷装置を駆動するステップ、および該インク組
    成物を物体に適用して耐水堅牢性の画像を生成するステ
    ップからなることを特徴とする耐水堅牢性画像の物体へ
    の印刷方法。
  6. 【請求項6】 引抜くことのできる水素原子を少なくと
    も1つ有し、−COOH、−NHおよび−OHからな
    る群から選ばれる少なくとも1つの官能基からなる化学
    染料、および該化学染料の約0.5〜5.0重量%が、
    アンモニウム・ジルコニウム・炭酸塩、アンモニウム・
    ジルコニウム・りん酸塩、アンモニウム・ジルコニウム
    ・硫酸塩、アンモニウム・ジルコニウム・酢酸塩、およ
    びアンモニウム・ジルコニウム・蓚酸塩からなる群から
    選ばれるアンモニウム・ジルコニウム重合体塩の約0.
    01〜5.0重量%と結合して形成された組成物からな
    る耐水堅牢性インク組成物を準備するステップ、 該インク組成物を印刷装置に供給するステップ、 該印刷装置により該インク組成物を物体に適用するため
    に、該印刷装置を駆動するステップ、および該インク組
    成物を物体に適用して耐水堅牢性の画像を生成するステ
    ップからなることを特徴とする耐水堅牢性画像の物体へ
    の印刷方法。
JP4217225A 1991-07-31 1992-07-23 耐水堅牢性インク組成物、その製造方法および耐水堅牢性画像の印刷方法 Pending JPH05194894A (ja)

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US738708 1985-05-29
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