JPH05194064A - 金属コーティングしたセラミックス粒及びその製造方法 - Google Patents

金属コーティングしたセラミックス粒及びその製造方法

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JPH05194064A
JPH05194064A JP3004992A JP3004992A JPH05194064A JP H05194064 A JPH05194064 A JP H05194064A JP 3004992 A JP3004992 A JP 3004992A JP 3004992 A JP3004992 A JP 3004992A JP H05194064 A JPH05194064 A JP H05194064A
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coating layer
particles
rotary drum
ceramic
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Eiki Takeshima
鋭機 竹島
Kaoru Itsunoi
薫 五ノ井
Kimiyo Terakado
公代 寺門
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Nisshin Steel Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セラミックス粒子の表面を耐熱性金属のコー
ティング層で覆い、安定した抵抗値を示す焼結体,抵抗
薄膜等を得る。 【構成】 金属コーティングされたセラミックス粒は、
粒径1〜10μmのセラミックス粒子の表面に、重量比
で40%以上のW,Mo又はその合金のコーティング層
が形成されている。密閉された回転ドラム20中にセラ
ミックス粒子P1を収容し、回転ドラム20の回転によ
ってセラミックス粒子P1 を流動させながら、スパッタ
リング30によってセラミックス粒子P1 個々の表面に
連続したW,Mo等の耐熱性金属又はその合金のコーテ
ィング層を形成することにより製造される。 【効果】 W,Mo等のコーティング層がセラミックス
粒子の表面に連続して形成されているので、得られた焼
結体,抵抗薄膜等は、個々のセラミックス粒子が相互に
万遍なく導電性ブリッジで連絡された組織をもつ、その
ため、抵抗値にバラツキがなくなり、品質安定性に優れ
た製品となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、W,Mo或いはそれら
の合金がコーティングされたセラミックス粒及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】W,Mo等の金属は、高温安定性に優
れ、抵抗値が高いことから、ヒータ等の抵抗体として使
用されている。たとえば、Wフィラメントは、W粉末を
所定形状のブロックに焼結し、このブロックにしごき加
工,線引き等を繰り返すことにより製造している。ま
た、W粉末をペースト状にし、所定の基体表面に焼き付
け、抵抗体薄膜を形成する場合もある。
【0003】しかし、抵抗体に対する要求が高くなるに
応じ、W,Mo等の固有抵抗を超える抵抗値を示す材料
が望まれている。この要求に応えるべく、アルミナ粉末
とW粉末との混合粉末を焼成することにより抵抗体を製
造する方法が一部で試みられている。得られた焼結体
は、導電性のW及び絶縁性のアルミナが相互に分散した
組織をもっており、非常に高い抵抗値を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アルミナ−Wの混合粉
末を焼結して得られた抵抗体は、抵抗値のバラツキが大
きい。また、同じ焼結体から製造された線材について
も、異なる抵抗値を示すことがある。この傾向は、アル
ミナ−Wのペーストを基体表面に焼き付けて形成した抵
抗薄膜においても同様である。
【0005】抵抗値のバラツキは、マトリックスにおけ
るWの分散状態が不規則になっていることに起因するも
のと推察される。バラツキを解消させるためには、個々
のアルミナ粒子にWコーティングを施した原料を焼結す
ることが考えられる。しかし、コーティング原料の焼結
によって得た焼結体においても、依然として抵抗値にバ
ラツキがみられる。このバラツキのため、アルミナ−W
系の抵抗体は、信頼性に欠け、実用化されるまでに至っ
ていない。
【0006】抵抗値のバラツキは、アルミナ−W系に限
ったものではなく、金属成分としてMo或いはW系,M
o系合金を使用し、またセラミック性成分としてシリ
カ,サイアロン等の他のセラミックスを使用した場合も
同様である。
【0007】本発明は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、セラミックス粒子に施されるコー
ティング層の重量比を特定することによって、抵抗値に
バラツキのない品質安定性に優れた抵抗体等を製造する
のに適したコーティング粒子を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス粒
子は、その目的を達成するため、粒径1〜10μmのセ
ラミックス粒子の表面に、重量比で40%以上のW,M
o又はそれらの合金のコーティング層が形成されている
ことを特徴とする。
【0009】また、このセラミックス粒子は、密閉され
た回転ドラム中にセラミックス粒子を収容し、前記回転
ドラムの回転によって前記セラミックス粒子を流動させ
ながら、スパッタリングによって前記セラミックス粒子
個々の表面に連続したW,Mo又はそれらの合金のコー
ティング層を形成することを特徴とする。
【0010】
【作 用】本発明のセラミックス粒子は、粒径が1〜1
0μmであり、粒子表面に実質的に連続したコーティン
グ層が形成されている。連続したコーティング層をもつ
セラミックス粒子は、回転ドラム中の密閉雰囲気の下
で、セラミックス粒子を流動させながらスパッタリング
することによって製造される。また、個々のセラミック
ス粒子の表面が連続したコーティング層で覆われている
ので、たとえば焼結時等において高温に加熱されたと
き、コーティング層がブリッジとなって隣接するセラミ
ックス粒子相互が結合される。
【0011】個々のセラミックス粒子が導電性のブリッ
ジで接続された構造のため、セラミックス粒子が電気的
にみて直列接続され、電流の入力端及び出力端における
電流分布が均一になる。また、電流の方向に対し垂直方
向における各点は、全て等電位に維持される。しかも、
ポアに起因するショートもない。その結果、本発明のセ
ラミックス粒子から製造された抵抗体或いは抵抗薄膜
は、全体として均一な抵抗値を示す。
【0012】これに対し、W粉末とセラミックス粉末と
を混合した粉末混合物を焼結したものでは、ミクロ的に
みてW粉末の分布が個々のセラミックス粒子周辺で不均
一になることが避けられない。すなわち、十分なW粉末
が存在する箇所では導電性のブリッジにより隣接するセ
ラミックス粒子相互が結合されるが、W粉末の分布がな
い箇所や分布量が不足する箇所では、セラミックス粒子
相互の間にブリッジが形成されない。この傾向は、個々
のセラミックス粒子表面に形成したコーティング層が点
状,島状等の不連続な皮膜の場合にもみられる。
【0013】従来の焼結体における抵抗値のバラツキ
は、この不均一なW粉末の分布に原因があるものと推察
される。すなわち、ブリッジが形成されていないセラミ
ックス粒子相互の間は電気的に遮断されており、局部的
に極めて高い抵抗値を示す。他方、ブリッジで接続され
たセラミックス粒子の間は、ブリッジを形成するW,M
o本来の抵抗値が示される。その結果、同じ焼結体であ
っても、部分的に抵抗値が変動し、信頼性が低下する。
【0014】セラミックス粒子の表面に形成されたコー
ティング層が連続皮膜であるか否かは、セラミックス粒
子に対するコーティング層形成元素の重量比で表され
る。W,Mo等のコーティング層形成元素の重量比が4
0%以上であれば、コーティング層が実質的に連続皮膜
となっており、粒子表面が外部に直接露出することがな
くなる。しかし、コーティング層形成元素の重量比が4
0%を下回るようになると、粒子表面にW,Mo等が点
状或いは島状に析出し、セラミックス粒子が剥出しにな
った露出部分がみられる。
【0015】コーティングされるセラミックス粒子とし
ては、アルミナ,シリカ,サイアロン,窒化アルミ,窒
化硼素,タングステンカーバイド等種々のものがあり、
連続したコーティング層を形成する上で、1〜10μm
の粒径をもったものが使用される。粒径が1μm未満で
あると、粒子相互の間隔が極めて小さくなり、スパッタ
リングにより飛翔したコーティング層形成元素が個々の
セラミックス粒子の表面に行き渡らなくなる。逆に、1
0μmを超える粒径では、コーティング層形成元素の析
出状態の均一性に与える粒子表面の凹凸の影響が大きく
なると共に、回転ドラム中でセラミックス粒子を流動さ
せるとき、粒子の偏った流動に起因して粒子表面の一部
のみにコーティング層が形成され易くなる。
【0016】実質的に連続したコーティング層が形成さ
れたセラミックス粒子は、セラミックス粒子に対するコ
ーティング層の重量比を変えることによって、用途に応
じて導電性と抵抗値とを調和することができる。たとえ
ば、コーティング層の重量比を多くすると、抵抗値が
W,Moの固有抵抗に近くなり、W,Moの熱伝導性を
活用した放熱性に優れた抵抗体が得られる。他方、コー
ティング層の重量比を40%を超える低い値に設定する
と、高い抵抗値を持つ抵抗体が得られる。
【0017】セラミックス粒子をスパッタリングする装
置としては、従来から粉末コーティング用に開発されて
いる種々の装置を使用することができる。たとえば、セ
ラミックス粒子で形成した流動層をスパッタリングする
形式や、セラミックス粒子の繰返し落下流をスパッタリ
ングする形式等がある。
【0018】また、本発明者等が特開平2−15306
8号公報で紹介したスパッタリング装置も使用可能であ
る。このスパッタリング装置は、図1に示すように、コ
ーティング前のセラミックス粒子P0 が収容された減圧
加熱処理室10を回転ドラム20に接続している。ま
た、スパッタリング源30から飛翔した金属によってコ
ーティングされたセラミックス粒子P1 を流体ジェット
ミル40及び固気分離装置50を経て回転ドラム20か
ら取り出す排出系が設けられている。
【0019】減圧処理室10は、加熱コイル11で電気
加熱される容器12を備えている。容器12の内部空間
は、フィルター13を介して排気系14に接続されてい
る。減圧処理室10内で減圧処理されたセラミックス粒
子P0 は、モータ15で駆動されるスクリューフィーダ
16により、供給導管17を経て回転ドラム20の内部
に供給される。なお、供給導管17の途中には開閉弁1
8が設けられている。回転ドラム20に送り込まれるセ
ラミックス粒子P0 の流量は、スクリューフィーダ16
の回転速度に基づき制御される。供給導管17の先端部
は、回転ドラム20の軸方向端部から回転ドラム20の
内部空間に開口している。
【0020】回転ドラム20は、駆動ロール21及び従
動ロール22で支持されている。駆動ロール21には、
モータ23との間に駆動ベルト24が掛け渡されいる。
モータ23の動力は、駆動ベルト24を介して駆動ロー
ル21に伝達され、回転ドラム20を矢印で示す方向に
回転させる。供給導管17から回転ドラム20の軸方向
端部に供給されたセラミックス粒子P1 は、回転ドラム
20の回転に伴ってドラム軸全長に分配される。
【0021】回転ドラム20の内部は、排気系25を介
して真空排気される。また、キャリアガスとして不活性
ガス等を回転ドラム20の内部に送り込むため、ガス導
入管26が回転ドラム20の内部に開口している。排気
系25の配管やガス導入管26は、供給導管17に挿通
され、回転ドラム20の軸方向端面から回転ドラム20
の内部に臨ませている。これにより、回転する回転ドラ
ム20に対し、排気系25の配管やガス導入管26等を
固定することができる。
【0022】回転ドラム20の内部に、スパッタリング
源30が設けられている。スパッタリング源30は、供
給導管17が挿入された端面とは反対側の端面で、適宜
の軸受けで気密支持されたアームによって回転ドラム3
0内に固定配置されている。スパッタリング源30は、
回転ドラム20の軸方向長さより若干短いターゲット3
1を備えている。
【0023】ターゲット31からの皮膜形成用金属は、
回転ドラム20の軸方向ほぼ全長に分配されたセラミッ
クス粒子P1 に向けて飛翔する。なお、スパッタリング
源30は、点線で示すように回転ドラム20の回転方向
を考慮した適宜の傾斜角度でセラミックス粒子P1 に対
向する。
【0024】回転ドラム20は、開閉弁41を備えた排
出導管42で流体ジェットミル40に接続されている。
流体ジェットミル40には、モータ43で駆動されるプ
ロペラ44が組み込まれている。排出導管42から気流
搬送されたセラミックス粒子P1 は、モータ43で高速
回転されているプロペラ44に衝突する。これにより、
セラミックス粒子P1 は、団塊化することなく、独立し
た個々の粒子P2 に分断される。
【0025】スパッタリングされたセラミックス粒子P
1 を切り出すとき、開閉弁18を閉じて減圧処理室10
と回転ドラム20の内部空間との連絡を遮断し、開閉弁
41を開き回転ドラム20の内部を流体ジェットミル4
0に連通させる。そして、ガス導入管26から不活性ガ
スを少しづつ回転ドラム20に送り込むと、セラミック
ス粒子P1 は、送り込まれた不活性ガスをキャリアガス
として、流体ジェットミル40に搬出される。
【0026】流体ジェットミル40の排出導管45は、
開閉弁46を介して循環パイプ47に接続されている。
また、排出導管45から分岐した分岐排出導管48は、
開閉弁49を介し固気分離装置50の導入管51に接続
されている。固気分離装置50は、筒状のフィルター5
2を備え、開閉弁53を備えた排気管54をフィルター
52の内部に臨ませている。
【0027】固気分離装置50に至る分岐排出導管48
の開閉弁49を閉じ、開閉弁46を開き排出導管45と
循環パイプ47とを連通させると、セラミックス粒子
は、減圧処理室10の容器12→回転ドラム20→流体
ジェットミル40→容器12の循環路を流れ、スパッタ
リング源30から飛翔した金属によるスパッタリング処
理に繰り返し供される。スパッタリングの繰返しによ
り、セラミックス粒子P1の表面に、所定のコーティン
グ層が形成される。
【0028】セラミックス粒子P1 の表面に形成された
コーティング層が連続状になった段階で、開閉弁46を
閉じ、開閉弁49を開いて流体ジェットミル40を固気
分離装置50に連通させる。これにより、流体ジェット
ミル40内のセラミックス粒子P2 は、キャリアガスと
共に導入管51を経て固気分離装置50に送り込まれ
る。なお、コーティング層が連続的になったか否かは、
循環路47を流動しているセラミックス粒子P3 のサン
プリング調査によって判定することができる。
【0029】固気分離装置50に送り込まれたセラミッ
クス粒子P4 は、導入管51から広い内部空間に放出さ
れ、固気分離装置50の底部に堆積する。堆積したセラ
ミックス粒子P4 は、定期的又は連続的に取り出され、
製品となる。他方、キャリアガスは、セラミックス粒子
4 から分離し、フィルタ52を透過する。そして、排
気管54を経て、系外に排気される。
【0030】
【実施例】図1に示したスパッタリング装置を使用し、
平均粒径3μmのアルミナ粒子の表面にWのコーティン
グを施した。スパッタリング条件は、次の通りである。
【0031】内径200mm,軸方向長さ200mmの
回転ドラム20に、アルミナ粒子0.2kgを投入し、
減圧処理室10を3×10-3Paに減圧した。そして、
ガス導入管26からArガスを流量15cm3 /分で回
転ドラム20に導入した。アルミナ粒子は、回転ドラム
20→流体ジェットミル40→循環パイプ47を経て減
圧処理室10の容器12に送り込まれ、加熱コイル11
で200℃に30分間加熱した。これにより、アルミナ
粒子は、乾燥・脱ガス処理された。
【0032】回転ドラム20の内部雰囲気をArガスで
完全に置換した後、減圧処理室10から回転ドラム20
にアルミナ粒子を移した。そして、回転ドラム20を5
r.p.m.の回転速度で回転させながら、3×10-1
Paの減圧下でマグネトロン方式によるスパッタリング
を行った。なお、スパッタリング源30には、周波数が
13.56MHzで出力が〓.5kWのマグネトロンタ
イプを2個備え、ターゲット31として純度99.9%
のW板を取り付けたものを使用した。
【0033】1時間後にスパッタリングを中断し、アル
ミナ粒子を流体ジェットミル40に送り、団塊状のアル
ミナを個々の粒子に分断した。分断されたアルミナ粒子
には、重量比で10%のWコーティング層が形成されて
いた。このアルミナ粒子を、循環パイプ47を経て減圧
処理室10に返送した。次いで、減圧処理室10から回
転ドラム20にアルミナ粒子を送り、再度のスパッタリ
ングを行った。このスパッタリングを繰り返すことによ
り、アルミナ粒子の表面に所定厚みのWコーティング層
を形成することができた。
【0034】スパッタリング処理されたアルミナ粒子を
表面観察し、Wコーティング層の形態を調査した。調査
結果を、表1に示す。表1から明らかなように、アルミ
ナ粒子に対するWコーティング層の重量比が40%以上
で、アルミナ粒子表面を連続的に覆っているWコーティ
ング層が形成されていることが判る。これに対し、Wコ
ーティング層の重量比が40%未満の場合、点状の不連
続なWコーティング層がアルミナ粒子の表面に形成され
ていた。
【0035】
【表1】 注:*1はアルミナ粒子の表面が一部露出した状態の皮
膜を、*2はアルミナ粒子の表面を完全に覆った皮膜を
いう。
【0036】次いで、重量比で40%のWコーティング
層が形成されたアルミナ粒子を所定形状に成形したもの
をTa製ルツボに収容し、常圧の還元性雰囲気中で温度
1600℃に60分間保持することにより焼結した。焼
結体は、Wコーティング層を介してアルミナ粒子が強固
に結合されていた。これに対し、重量比で30%のWコ
ーティング層が形成された比較例のアルミナ粒子を同様
な条件下で焼結したところ、ブリッジで連絡されていな
いアルミナ粒子が60×45μmの顕微鏡視野で20個
観察された。
【0037】同様に製造された各焼結体の抵抗値を測定
し、抵抗値とコーティング層の重量比との関係を調べ
た。調査結果を、表2に示す。表2から明らかなよう
に、抵抗値は、Wコーティング層の重量比が増加するに
応じて低下する一般的な傾向を示す。そして、本発明例
の焼結体は安定した抵抗値を持っているのに対し、比較
例の焼結体の抵抗値はバラツキが多く品質安定性に欠け
るものであった。なお、表2における偏差率は、平均値
に対する標準偏差の比率を百分率で表したものである。
【0038】
【表2】
【0039】この対比から明らかなように、重量比で4
0%以上のWコーティング層を形成したアルミナ粒子を
焼結原料として使用するとき、得られた焼結体の抵抗値
は、コーティング層の重量比に基づいてほぼ一定した値
を示す。すなわち、必要とする抵抗値をもつ焼結体は、
それに応じた重量比でWコーティング層が形成されたア
ルミナ粒子から製造されることが判る。これに対し、W
コーティング層の重量比が40%未満のアルミナ粒子を
焼結原料とする場合、抵抗値のバラツキが大きく、品質
安定性に欠ける焼結体となった。
【0040】このような効果は、コーティング層形成元
素としてMo或いはW,Mo等の合金を使用した場合に
も同様であった。また、アルミナに代えて、シリカ,サ
イアロン等の他のセラミックス粒子にコーティング層を
形成したものを焼結原料とした場合にも同様な傾向がみ
られた。更に、コーティングされたセラミックス粒子を
ペースト状にして基体表面に塗布・焼き付けすることに
より形成した抵抗薄膜においても、コーティング層の重
量比と高い相関関係をもって抵抗値を調節することがで
きた。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、セラミックス粒子の表面をW,Mo等の連続コーテ
ィング層で覆うことにより、焼結体,焼成薄膜等の品質
安定性を向上させている。たとえば、抵抗体として使用
するとき、コーティング層の重量比に対応して、バラツ
キが少なく一定した抵抗値を示す製品となる。また、コ
ーティング層の重量比を選択することにより、放熱性と
電気伝導性との間にバランスがとれた材料となる。その
ため、たとえば半導体パッケージ用抵抗ペーストとして
使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルミナ粒子にコーティング層を形成するス
パッタリング装置の一例
【符号の説明】
10 減圧処理室 20 回転ドラム 30
スパッタリング源 40 流体ジェットミル 47 循環パイプ 50
固気分離装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径1〜10μmのセラミックス粒子の
    表面に、重量比で40%以上のW,Mo又はそれらの合
    金のコーティング層が形成されていることを特徴とする
    金属コーティングしたセラミックス粒。
  2. 【請求項2】 密閉された回転ドラム中にセラミックス
    粒子を収容し、前記回転ドラムの回転によって前記セラ
    ミックス粒子を流動させながら、スパッタリングによっ
    て前記セラミックス粒子個々の表面に連続したW,Mo
    又はそれらの合金のコーティング層を形成することを特
    徴とする金属コーティングしたセラミックス粒の製造方
    法。
JP3004992A 1992-01-21 1992-01-21 金属コーティングしたセラミックス粒及びその製造方法 Pending JPH05194064A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995016797A1 (en) * 1993-12-14 1995-06-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Molybdenum-tungsten material for wiring, molybdenum-tungsten target for wiring, process for producing the same, and molybdenum-tungsten wiring thin film

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