JPH05193357A - 車両用サンバイザ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用サンバイザにおいて、ミラー構成部を
備えているにもかかわらず、特に扁平な構造及び特に好
ましい外観を有するサンバイザ本体を設ける。 【構成】 照明板１４が、一方では旋回自在にはね上げ
蓋１５に配置されていて、他方では旋回自在でかつ滑動
自在にトラフ１１に配置されており、これによって、前
記はね上げ蓋が開かれることにより、前記照明板が、照
明装置の下方の、ミラー１２と前記はね上げ蓋１５との
間に位置する非作業位置から、前記照明装置を覆う使用
位置へ移行するようになっている

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用サンバイザであ
って、サンバイザ本体が設けられており、該サンバイザ
本体の、幅の広い方の側の面に切欠が形成されていて、
該切欠にミラー構造部が嵌め込まれており、該ミラー構
造部が、トラフと、該トラフによって担持されている部
材、すなわち、ミラーと、該ミラーの上方に設けられた
電気的な照明装置と、該照明装置を覆うための照明板
と、前記ミラーおよび前記照明板を覆うためのはね上げ
蓋と、開かれた位置および閉じられた位置で前記はね上
げ蓋を保持する部材とからなっている形式のものに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】このような形式の車両用サンバイザは、
たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第２７０３４４
７号明細書により公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
で述べた形式の車両用サンバイザを改良して、ミラー構
成部を備えた装置であるにもかかわらず、特に扁平な構
造と特に好ましい外観とを有するサンバイザ本体が設け
られたサンバイザを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、照明板が、一方では旋回自在には
ね上げ蓋に配置されていて、他方では旋回自在でかつ滑
動自在にトラフに配置されており、これによって、前記
はね上げ蓋が開かれることにより、前記照明板が、前記
照明装置の下方の、前記ミラーと前記はね上げ蓋との間
に位置する非作業位置から、前記照明装置を覆う使用位
置へ移行するようにした。

【０００５】

【発明の効果】以上のような構造を有する本発明のサン
バイザによれば、公知のものに比べて全高の著しく小さ
いサンバイザが得られ、これにより、需要者によって求
められているような、以前よりも著しく薄いサンバイザ
が提供された。

【０００６】

【実施例】以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく
説明する。

【０００７】本発明によるサンバイザは、発泡材料製の
コア２と、このコア２内に埋め込まれた補強芯材３と、
塩化ビニルシート、布地、皮革またはこれと類似のもの
よりなるカバー４とを有するサンバイザ本体１からなっ
ている。サンバイザを車体に旋回自在でかつはねあげ自
在に取り付けるには、サンバイザ本体１内に回転自在に
配置された軸５およびこの軸５に旋回自在に配置されか
つねじ止め孔を有する支承台６が用いられる。この支承
台６とは反対側の、サンバイザの端部には対応支承軸７
が配置されている。この対応支承軸７は、車両に設けら
れている対応支承ブラケット（図示せず）に着脱自在で
回転自在に懸架するためのものである。サンバイザ本体
１内に回転自在に支承されている、軸５の脚部と、対応
支承軸７とは、サンバイザ本体の縁部範囲に沿って同軸
的に延びていて、サンバイザを車両の天井範囲での不使
用位置からフロントガラス範囲での使用位置に移動させ
るために、サンバイザをフロントガラスに向かって下方
に折り畳む際の軸を形成している。サンバイザ本体１
は、サイドウィンドに向かって旋回させることもでき
る。これは対応支承軸７を対応支承台から外して、支承
台６に支承されている軸５の脚部を中心にしてサイドウ
ィンドに向かって旋回させることによって行なわれる。

【０００８】支承軸には電気的な接点８が配置されてい
る。この接点は、対応支承台に設けられている対応する
接点と協働し、サンバイザ本体１に配置されている照明
装置１３に電力供給するために使用される。照明装置１
３のための電力供給は、公知の形式で軸５によっても行
なうことができる。

【０００９】サンバイザ１には切欠９が形成されてい
て、この切欠９内にミラー構成部１０が嵌め込まれてい
る。特に図２に示されているように、ミラー構成部１０
は、トラフ１１と、このトラフによって担持されている
部材、すなわちミラー１２と、電気的な照明装置１３、
照明板１４、はね上げ蓋１５、線材ばね１６とからなっ
ている。

【００１０】トラフ１１はプラスチック射出成形部分か
らなっていて、サンバイザ本体１に支持されている周囲
のフランジ１７と、材料節減に役立つ比較的大きな開口
部１９と、周囲の壁２０とを有している。この壁２０に
よって、周囲のフランジ１７は底部１８と接続されてい
る。この底部１８には、係止用突出部２２を係止するた
めの、分配して配置されている複数の差し込み口２１が
ある。この係止用突出部２２は、コア２内に配置された
保持エレメント２３に設けられている。この係止用突出
部２２によって、トラフ１１およびひいてはミラー構成
部１０全体が、サンバイザ本体に確実に固定される。

【００１１】さらにトラフ１１はミラー１２のためのあ
り形の挿入溝２４を有していて、側面範囲には、スリッ
トとして構成された滑子ガイド２５を備えている。そし
てトラフ１１には、照明装置１３に所属する反射板２７
を保持するための舌片２６と、同じく照明装置１３に所
属するマイクロスイッチ２９を保持するためのピン２８
と、線材ばね１６の一端を固定するための受容ソケット
３０と、はね上げ蓋１５を枢着するための支承孔３１と
が構成されている。

【００１２】ミラー１２は有利にはガラスミラーとして
構成されていて、方形の形状を有しており、トラフの底
部１８の範囲に支持されて受容されている。挿入溝２４
は、ミラーの取り付け具の一例を示したものにすぎな
い。それというのは、ミラーは、トラフ１１に一体成形
されたクリップ状突出部またはこれと類似のものによっ
て保持することもできるからである。

【００１３】電気的な照明装置１３は上記反射板２７と
上記マイクロスイッチ２９からなっている。反射板２７
は、はんだ付けされた電気導線３２，３３と、管形電灯
（たとえば３ワット、１２ボルト、直径６ミリのもの）
とを保持している。一方マイクロスイッチ２９を介して
は、電気導線３２が案内されている。電気導線の自由端
部は、例えば接点８によって導電接続されている。

【００１４】照明板１４は、照明を目的とする一般的な
透光性の材料、有利には、波形の表面を有するプラスチ
ック材料からなっている。照明板１４はふつう方形であ
って、その狭い方の側の面から後方に向かって直角に突
出している縁部３５を有している。この縁部３５は、照
明板１４の上縁に隣接する端部範囲に、アンダカットさ
れたそれぞれ１つの支承開口部３６を有している。照明
板の下縁の延長上には、両側に突出しているピン３７が
形成されている。このピン３７は、トラフ１１の滑子ガ
イド２５に係合されかつ案内されている。またピン３７
は、線材ばね１６の一端を保持するためにも使用される
が、そのために、ピン３７は差し込み口３８を有してい
る。この差し込み口３８の詳細な構成は図７に示されて
いる。さらにピン３７の１つは、ピン２８に取り付けら
れたマイクロスイッチ２９がはね上げ蓋１５の開閉時に
作動し、その結果、照明装置１３のための回路が閉鎖ま
たは中断されるように構成されている。

【００１５】はね上げ蓋１５は、プラスチック射出成形
部分として構成されていて、トラフ１１の開口部と、ト
ラフ１１に配置されているエレメントとを覆うことがで
きる程度の大きさでほぼ方形の形状を有している。はね
上げ蓋１５は、はね上げ蓋１５の長手方向下縁のほぼ延
長上に、両側に突出して形成された２つの支承ピン３９
を有している。これらの支承ピン３９は、トラフ１１の
支承孔３１に係合し、ひいてははね上げ蓋１５のための
旋回軸を規定するように構成されている。はね上げ軸と
定義されるように規定されている。さらにはね上げ蓋１
５の裏面にははね上げ蓋１５が、その下縁に隣接してい
てかつ蓋の面から垂直に突出している２つの支承台４０
を有している。この支承台４０には支承ピン４１が一体
成形されている。この支承ピン４１は支承ピン３９に対
して平行に延びていて、支承ピン４１の自由端部は互い
に向きあっている。両支承台４０の間隔は、照明板１４
の長さに適合しており、両支承台４０の間には、蓋の厚
さが薄くなったストリップ４２が延びている。支承ピン
４１は、照明板１４の支承開口部３６に係止され、また
管形電灯３４を交換するために外すこともできるように
構成されている。

【００１６】線材ばね１６は、中央に少なくとも１つの
螺旋状ループ４３を有し、この螺旋状ループ４３から離
れる方向に延びる２つの脚部を備えている。これら２つ
の脚部はクランク状に曲げられた端部を有している。こ
れらの端部のうちの一方は受容ソケット３０の差し込み
口へ、他方はピン３７の差し込み口３８へ差し込み可能
である。

【００１７】サンバイザ、特にミラー構成部の上記の個
々の部材、あるいはマイクロスイッチ２９、管形電灯３
４、場合によっては線材ばね１６も、製造が簡単で、問
題がなく、低コストである。これらの部材の組立ても、
以下に説明するように迅速で簡単に行なわれる。

【００１８】まずトラフ１１に、はんだ付けされた電気
導線３２，３３（はんだ付けに代えて、プラグ接続がな
されてもよい）を備えた両反射板２７（同じ構成のもの
で、折り返されている）が差し込まれ、射出成形された
舌片２６によって保持される。次いで、マイクロスイッ
チ２９をピン２８に装着し、管形電灯３４を取り付け、
ミラー１２を挿入溝２４内に挿入する。照明板１４はピ
ン３７によってトラフ１１の滑子ガイド２５に差し込ま
れる。また、はね上げ蓋１５もプラグ接続によって、す
なわち支承ピン３９を支承孔３１内へ差し込むことによ
ってトラフ１１に取り付けられる。蓋が開かれた状態で
は、アンダカットされた支承開口部３６に支承ピン４１
が係止されることによって、はね上げ蓋１５と照明板１
４との間に旋回可能な接続が形成される。次いでトラフ
裏面から、線材ばね１６が組み付けられる。これは線材
ばね１６の脚部の折り曲げられた端部が、一方は受容ソ
ケット３０のスリット状開口部に、他方はピン３７のス
リット状開口部に差し込まれることによって行なわれ
る。２つの線材ばね１６は、死点ばねとしてみなすこと
もでき、このばねの寸法および蓋の開閉時のプレロード
に基づいて永久圧力を生じさせ、ひいてははね上げ蓋１
５を、開かれた位置と閉じられた位置で保つようになっ
ている。はね上げ蓋１５が一方の終端位置から他方の終
端位置に移される時には、線材ばね１６はその位置を図
６に示されたような形式で移行する。この時にミラー構
成部１０はサンバイザ本体１の切欠９内に嵌め込まれて
いるだけであるが、係止用突出部２２によって係止され
ている。

【００１９】このようにして本発明によるサンバイザ
は、はね上げ蓋１５の開閉時に、はね上げ蓋１５とトラ
フ１１に枢着されることによって強制案内される照明板
１４を備えたミラー構成部を有している。はね上げ蓋１
５が開かれる時には、照明板１４は外側へ引き出され、
反射板２７および管形電灯３４を覆う所定の傾斜位置に
もたらされる。側方の光の遮断は支承台４０によって行
なわれる。このように支承台４０は二重の機能を有して
いる。はね上げ蓋１５が閉じられる時には、照明板１４
は内側に引き込まれ、ミラー１２とはね上げ蓋１５との
間で、これらに対してほぼ平行に、しかも照明装置の下
部に位置する。これが重要な点である。

【図面の簡単な説明】

【図１】サンバイザ本体に配置されたミラー構成部を有
する車両用サンバイザの概略図である。

【図２】ミラー構成部の分解図である。

【図３】図１を、車両用サンバイザのはね上げ蓋が開か
れた状態で、Ｇ−Ｈ線に沿って断面した図である。

【図４】図１を、車両用サンバイザのはね上げ蓋が閉じ
られた状態で、Ｇ−Ｈ線に沿って断面した図である。

【図５】図１を、車両用サンバイザのはね上げ蓋が開か
れた状態で、Ｊ−Ｋ線に沿って断面した図である。

【図６】図３のＡ−Ｆ線に沿った断面図である。

【図７】図６の矢印Ｚ方向で見た、ピン３７の詳細な図
である。

【符号の説明】

１ サンバイザ本体、 ２ コア、 ３ 補強芯材、
４ カバー、 ５ 軸、６ 支承台、 ７ 対応支承
軸、 ８ 接点、 ９ 切欠、 １０ ミラー構成部、
１１ トラフ、 １２ ミラー、 １３ 照明装置、
１４ 照明板、１５ はね上げ蓋、 １６ 線材ば
ね、 １７ フランジ、 １８ 底部、１９ 開口部、
２０ 壁、 ２１ 差し込み口、 ２２ 係止用突出
部、 ２３ 保持エレメント、 ２４ 挿入溝、 ２５
滑子ガイド、 ２６ 舌片、２７ 反射板、 ２８
ピン、 ２９ マイクロスイッチ、 ３０ 受容ソケッ
ト、 ３１ 支承孔、 ３２，３３ 電気導線、 ３４
管形電灯、 ３５ 縁部、 ３６ 支承開口部、 ３
７ ピン、 ３８ 差し込み口、 ３９ 支承ピン、４
０ 支承台、 ４１ 支承ピン、 ４２ ストリップ、
４３ 螺旋状ループ、 ４４ 脚部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パトリック ヴェルター フランス国 ラ シャンブル シュマン ドゥ ローメン 24

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両用サンバイザであって、サンバイザ
   本体（１）が設けられており、該サンバイザ本体の、幅
   の広い方の側の面に切欠（９）が形成されていて、該切
   欠にミラー構造部（１０）が嵌め込まれており、該ミラ
   ー構造部が、トラフ（１１）と、該トラフによって担持
   されている部材、すなわち、ミラー（１２）と、該ミラ
   ーの上方に設けられた電気的な照明装置（１３）と、該
   照明装置を覆うための照明板（１４）と、前記ミラーお
   よび前記照明板を覆うためのはね上げ蓋（１５）と、開
   かれた位置および閉じられた位置で前記はね上げ蓋を保
   持する部材とからなっている形式のものにおいて、照明
   板（１４）が、一方では旋回自在にはね上げ蓋（１５）
   に配置されていて、他方では旋回自在でかつ滑動自在に
   トラフ（１１）に配置されており、これによって、前記
   はね上げ蓋が開かれることにより、前記照明板が、前記
   照明装置（１３）の下方の、前記ミラー（１２）と前記
   はね上げ蓋（１５）との間に位置する非作業位置から、
   前記照明装置（１３）を覆う使用位置へ移行するように
   なっていることを特徴とする車両用サンバイザ。
2. 【請求項２】 前記照明板（１４）が、方形に構成され
   ていて、該照明板（１４）の長手方向上縁が前記はね上
   げ蓋（１５）の裏面に枢着されており、該照明板（１
   ４）の長手方向上縁は、前記はね上げ蓋のはね上げ軸に
   対して平行にかつ該はね上げ軸から間隔を保って延びて
   おり、前記照明板が、その長手方向下縁で、両側に突出
   したピン（３７）を有していて、該ピンが、トラフ（１
   １）に配置された滑子ガイド（２５）に係合している、
   請求項１記載の車両用サンバイザ。
3. 【請求項３】 前記照明板（１４）が、幅の狭い方の側
   の面に直角に突出した縁部（３５）を有しており、該縁
   部が、前記はね上げ蓋（１５）に突出して配置された支
   承ピン（４１）を係止するための、アンダカットされた
   支承開口部（３６）を有している、請求項１または２記
   載の車両用サンバイザ。
4. 【請求項４】 前記照明板（１４）の長手方向下縁に突
   出して配置されているピン（３７）が、端面側でそれぞ
   れ１つの差し込み口（３８）を有していて、該差し込み
   口が、一方の端部をそれぞれトラフ側の受容ソケット
   （３０）に受容されている線材ばね（１６）の他方の端
   部をそれぞれ受容するようになっており、前記線材ばね
   は、死点を超えるごとに、前記照明板（１４）を非作業
   位置あるいは使用位置で保持し、ひいては前記照明板を
   介して前記はね上げ蓋（１５）を閉じられた位置あるい
   は開かれた位置に保持するように、曲げられて配置され
   ている、請求項１から３までのいずれか１項記載の車両
   用サンバイザ。
5. 【請求項５】 前記照明板（１４）の長手方向下縁に突
   出して配置された前記ピン（３７）の１つが、前記滑子
   ガイド（２５）内を移動する際に、前記トラフ（１１）
   に取り付けられた、照明装置（１３）のスイッチ開閉を
   行なうマイクロスイッチ（２９）が操作されるようにな
   っている、請求項１から３までのいずれか１項記載の車
   両用サンバイザ。