JPH05192469A - ラップシームステッチを実行する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の往復動針及び切断ナイフの前方の間に配
置される布ガイドを有するラップシームを有する布の２
つのプライを共に縫うための装置の提供。 【構成】２つのシームをラップシームで縫うための装
置。この装置は複数の往復動針と切断ナイフの前部分と
の間に配置された布ガイド１５を有する。布ガイド１５
の案内部分は、ほぼ針と切断ナイフ１１との間に伸びて
いる。左のプライが右のプライの上に重なるラップシー
ムを縫うときに材料の完全な重複を保証するための布ガ
イド１５が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はミシンに関し、特にラッ
プのシーム縫いを行うミシンに関する。

【０００２】

【従来の技術】ラップのシームは、フィードオフ・ザ・
アームミシンで縫われ、互いに上に位置する２つのプラ
イ材料を接合するために使用される。１つの方法におい
て、プライは巻かれた端部を有するミシンに送られる。
このミシンは、端部をトリムし、トリムした端部を互い
の上部で折り曲げ、ラップシームステッチを縫う。

【０００３】このラップシームステッチは、紳士ものの
ブリーフ、スエットシャツ及びスエットパンツのような
多くのニットの布で使用される。これらの布は、その端
部に通常ラップシームの方向に直角に走り、時々弾性材
料を含む厚いバンドを有する。 これらのタイプの布を
ミシンで縫い続けると、バンドのピークが生じる。

【０００４】ピーキングが起こるとき、左のプライのバ
インディングは、右のプライのバインディングに直線で
整合しなくなる。その代わり、バインディングのギャッ
プまたはアングルが生じる。材料を裂く可能性を有する
ピーキングは、見苦しく、着るものにとって着心地が悪
い。従って、ラップシーミングステッチは、受け入れら
れない。

【０００５】このピーキングの問題を解く１つの試み
は、左側のプライを平らにし、右側のプライだけをトリ
ムすることであった。しかし、これは、それがステッチ
の幅の内側で縫われないから、トリムされない左のプラ
イのそのままのエッジを現す。本発明はこのピーキング
の問題を解決し、左及び右のプライの双方のトリミング
を行う。従って、バインディングを有する２つのプライ
でラップシームステッチを縫うとき、このバインディン
グは上着を縫うとき互いに整合する。さらに左及び右の
プライの双方をトリムするから、そのままのエッジのな
いクリーンエッジがつくられる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数の往復動
針及び切断ナイフの前方の間に配置される布ガイドを有
するラップシームを有する布の２つのプライを共に縫う
ための装置を提供する。布ガイドのガイド部分は布のプ
ライを制御するために針と切断ナイフの前方との間に実
質的に伸びている。

【０００７】左のプライが上にあるラップシーミング操
作において、布ガイドは、プライが置かれて縫われる領
域の左に配置される。左のプライが上になるラップシー
ミング操作の場合、布ガイドは、プライが置かれて縫わ
れる領域の右に配置される。他の実施例において、本発
明は、プライが置かれて縫われる領域の左に配置される
第２の布ガイドを提供する。第２の布ガイドは、左のプ
ライが右のプライの上に配置されているラップを縫うと
き材料の完全なラップを提供する。

【０００８】

【実施例】図１は、ねじ３によって開口２に固定された
プレッサバー（図示せず）によってミシンに取り付けら
れるプレッサフット１を示す。このプレッサフット１
は、その底部に、開放された端部を有する前部分を形成
する前方左プロング４及び前方右プロング５を有する。
プロングの各々は、ねじ７によって取り付けられる左側
の脚部シュー６、ねじ９によって取り付けられた右脚部
シュー８を支持する。左及び右脚部シュー６，８はシュ
ー保持ワイヤー１０によって後側が固定される。

【０００９】切断エッジ２０を有する静止切断ナイフ１
１は、ナイフスロット１２にはめ込まれ、静止ナイフク
ランプ１３及びねじ１４によって固定される。布ガイド
１５は布ガイドスロット１６にはめ込まれ、ねじ１７に
よって固定される。布ガイド１５は、支持部分１８及び
ガイド部分１９またはガイドフィンガを有する。プレッ
サフット１に取り付けられるときに、布ガイド１９は切
断ナイフ１１の下になる。左のプライが下になり、右の
プライが上になる縫製作業において、布ガイド部分１９
は、前方左プロング４から開放端部空間に向かって伸び
ている。図示した実施例において、布ガイド部分１９
は、静止ナイフ１１の切断エッジ２０以上の距離で前方
左プロング４から伸びており、静止ナイフ１１の前部は
布ガイド部分以上の距離でプレッサフット１の前方に向
かって伸びている。この布ガイド１９及び静止ナイフ１
１は、それぞれ参照符号１９ａ及び１１ａによって組み
立てられた状態で図１に示され、図２に正面図が示され
ている。

【００１０】組み立てられたプレッサ１は、カバースレ
ッドアセンブリ、チップガードアセンブリ及びプレッサ
フット生成部分アセンブリのような他の従来の部品を含
んでいてもよい。またプレッサフット１は、必要なら
ば、追加の布ガードを含んでいてもよい。

【００１１】図１及び図２に示すようにプレッサフット
によって支持された布ガイド及びナイフを支持すること
が好ましい。しかしながら、切断ナイフ及び布ガイドは
本発明を実行する方法で支持してもよい。

【００１２】図３を参照すると、布ガイド１５の支持部
分１８は、ほぼ平坦な矩形であり、（図１に示す）固定
ねじ１７用の開口部２３を有する。図３ｂは組み立てら
れたときに前方の右プロング５から見た布ガイド１５の
側面図である。この布ガイド部分１９は、頂部２４及び
底部２５を有する。頂部部分２４の前部分２６は、実質
的に平坦であり、頂部部分２４の後方部分２７は下方に
傾斜している。底部２５の形状はスプーンの底部形状に
類似している。底部２５の前部分２８は下方に傾斜し、
底部２５の後方部分２９はほぼ平坦である。

【００１３】この底部２５は布の第１のプライをガイド
部分１９の下で下方に案内し、頂部２４はガイド部分１
９上で布の第２のプライを上方に案内し、第２のプライ
から第１のプライを分け、第２のプライがプレッサフッ
ト１の後方部分３０の内側に接触するとき下方に案内す
る。図示した実施例において、布の第１のプライは左側
のプライであり、第２のプライは右側のプライである。

【００１４】図４は平面内に配置された複数の針を受け
るために布ガイド４０、切断ナイフ４１及び針開口部４
２の位置を示すミシンアセンブリの平面図である。ミシ
ン４４は従来の開口部４６及び針開口部４２を有するス
ロートプレート４５を支持する。このスロートプレート
４５はソーイングアーム４４内に設定され、ねじ４７に
よって固定されている。針開口部４２は前方エッジ４８
及び後方エッジ４９を有する。

【００１５】布ガイド４０は、支持部分５０と、曲線５
４を有する後方エッジ５２及び前方エッジ５３を有する
ガイド部分５１とを有する。この切断ナイフは４１は、
後方部分５５、切断エッジ５６及び前方部５７を有す
る。基部５９と、フィンガ６０とを有するラップフィン
ガ５８はソーイングアーム４４内に設定され、ねじ６１
によって取り付けられている。このフィンガ６０は布ガ
イド４０のガイド部分５１の曲線５４の近くに配置され
ている先端部６２で輪郭を形成して終了している。

【００１６】布案内部分５１は針４３と、静止切断ナイ
フ４１の前方５７との間の距離をほぼ横断している。好
ましくは、縫製作業を妨げないように布案内部分５１の
後方縁は針開口部４２に伸びていない。

【００１７】表１は図４に示した装置の測定値を示し、
ラップ装置１として示される本発明と、ラップ装置２と
して示す従来技術の布ガイドとをユニオンスペシャルコ
ーポレーションから入手可能な３６２００クラスのフラ
ットシーマーソーイングマシンとともに使用されるラッ
プ装置２として示す従来技術の布ガイドとを比較する。

【００１８】

【表１】 最も広い機能部分で測定 表１は本発明の布ガイドの長さが従来使用される布ガイ
ドのほぼ２倍であり、従って縫製速度及び１インチ毎の
ステッチ数のような他の変数が同じであるならば、２倍
の時間でプライに接触することを示す。

【００１９】このプライの最大値を得るために、最も広
い機能部分で測定した布ガイドの長さ（距離ｂ）は、切
断ナイフの前方及び縫製針の中央線（距離（ａ））との
間に伸びる。布ガイドが伸びる距離は、ナイフによる切
断操作、前部のプライの配置及び後方での針の縫製操作
による布ガイドの妨げによって制限される。またステッ
チを縫う前に２つのプライが一緒になることができるよ
うに布ガイドの後方及び針との間に十分な距離がなけれ
ばならない。これらの距離は縫われている布の厚さ及び
タイプに非常に依存する。表１に示す実施例において、
本発明の布ガイドは厚いバインディング材料に対応する
ために針の中心線（Ｃ／Ｌ）対ナイフの前方の間の全体
の長さの約６３．８％をカバーする。比較において、従
来技術の布ガイドは全体の長さの３２．５％だけをカバ
ーする。

【００２０】本発明において、２つのプライはソーイン
グ針に提出される前にトリムされ、ラップ領域で互いに
重ねられる。図４に示す実施例においては後方で針４３
によって前方で切断ナイフ５７の前部によって形成され
る。ラップ領域はソーイング操作を実行するために必要
な空間によって通常形成される左及び右側を有する。こ
の布ガイド部分５１、すなわちフィンガは、ラップ領域
の前方と後方の間の距離をほぼ横断する。

【００２１】この実施例において、右のプライはは左の
プライ上に配置される。布の左のプライ及び布の右のプ
ライはラップフィンガ５８の基部５９の近傍に配置され
ている。このプライ当接エッジは静止切断ナイフ４１
と、プライの送りライン（ＬＯＦ）に直角な角度で静止
切断ナイフ４１に向かいそこから離れるように往復動す
る移動可能な切断ナイフ６３によってトリムする準備の
ために上方に折り曲げられる。このプライがトリムされ
た後に左側のプライは布ガイド４０のガイド部分５１の
底部の下に案内され、この右側のプライは布ガイド４０
のガイド部分５１の頂部の上に案内される。このフィン
ガ６０はプライが通過することを許容する十分な大きさ
であり、左のプライによって下方に搬送されることを防
止することによって右のプライを案内することを補助す
る。このガイド部分５１は、ニードル開口部４２の前縁
４８に到達する直前までに左及び右のプライを保持す
る。右のプライがプレッサフット１（図２参照）の後ろ
側部分３０の内側に当たるときに、右側のプライは布ガ
イド５１の上方の後ろ側部分によって下方に案内され
（図３参照）、縫製のために針４３に提出するために左
のプライの上に配置する。このように、本発明は、布を
縫い、それを離すときに平らなラップのシームをつくり
ステッチのピーキングを消去する。理論的に制限される
ことなく、ピーキングの問題はトリミングの後でできる
だけ速く、縫製のために針にそれらを与える前にできる
だけ長く左及び右のプライを制御することによって解決
されると信じられている。これは縫製針と静止トリムナ
イフの切断部分の前縁との間に布ガイドのガイド部分を
延ばすことによって達成される。このプライは、切断の
直後に布ガイドによって制御され、縫製の直前に布ガイ
ドからの補助で互いに重ねられる。この制御によって、
このプライが引かれて離れ束ねられることが防止され
る。この発明は、一端が厚いバインディングを有するプ
ライを縫製するために特に適している。従って、紳士物
のブリーフを縫うとき、本発明は、布を縫う時に縫製を
行うまたは離すときに布プライより厚いレッグバインデ
ィング上のピーキングを消去する。本発明は股部分の平
坦なラップ付きのシームを作り、ステッチの両側をトリ
ムし、折り曲げる。

【００２２】この発明は、ユニオンスペシャルコーポレ
ーションから入手可能な３６２００クラスの平坦なシー
マーミシンに使用することが好ましい。この３６２００
クラスのミシンは４つの針スレッド、１つのルーパース
レッド、１つのカバースレッド及びＬｓａ−１タイプの
シームで形成された６０７ステッチをつくることができ
る。

【００２３】本発明は、通常左プライの上に右プライを
置くために使用される。しかしながら、図５及び図６に
示す実施例で示すように、左プライを右プライ上に重ね
るラップシームを縫うこともできる。図５は、（図２の
布ガイド１９と同様の第１の布ガイド１９と同様であ
り）、フィンガ部分７４と支持部分７５とを含む第１の
布ガイド７３を示す。第１の布ガイド７３は、ネジ７７
によってスロット７６の前方右プロング５の底部に取り
付けられている。第１の布ガイド７３は、図１から図４
の説明で布ガイド１９のために説明したようにできるだ
け長く配置操作を行うように制御する。

【００２４】第１のフィンガ部分７１と支持部分７２と
を有する第２の布ガイド７０がネジ１４によってプレッ
サフットの左プロング４の頂部に固定され、静止切断ナ
イフ１１の前方にある。第２の布ガイド７０は縫製針に
提出するために右のプライの上に左のプライを案内す
る。

【００２５】第１の布ガイド７３がラップシーム操作に
とって必要でない実施例において、布ガイド７０は左プ
ライがラップシーム操作用の右プライ上に置かれること
を保証するために使用される。

【００２６】これまで本発明の好ましい実施例を説明し
たが、クレームに述べた本発明を制限するものとして製
造されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１つの実施例を含むプレッサフット及
び布ガイドの上方から見た斜視図である。

【図２】本発明の１つの実施例を含むプレッサフット及
び布ガイドの正面図である。

【図３】本発明の布ガイドの２つの実施例を示す図であ
る。

【図４】本発明の他の実施例を示す平面図である。

【図５】２つの布ガイドを有するプレッサフットを示す
本発明の他の実施例の平面図である。

【図６】２つの布ガイドを有するプレッサフットを示す
本発明の他の実施例の正面図である。

【符号の説明】

１…プレッサフット ２…開口部 ３…ネジ ４…左プロング ５…右プロング ６，８…フットシューズ ９…ネジ １１…切断ナイフ １５…布ガイド １６…布ガイドスロット １８…支持部分 １９…布ガイド部分 ２４…頂部 ２５…底部

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】針の平面内に配置された垂直方向に往復動
   する複数の針と、 開放端部前方部分と背面部分とを有し、該背面部分が複
   数の針用の針開口部を有するプレッサフットと、 前記プレッサフットの左側に支持され、かつ前記針の平
   面の前方で、前記開放端部前方部分内に配置された静止
   切断ナイフと、 前記プレッサフットの左側に支持され、前記開放端部内
   に配置され、かつほぼ前記針の平面と静止切断ナイフの
   前方縁部との間にフィンガを有する布ガイドと、 前記針の平面の前方に配置され、前記開放端内に配置さ
   れた端部分を有するラップフィンガとを有するラップシ
   ームステッチを実行する装置。
2. 【請求項２】前記布ガイドの前記フィンガは、輪郭を有
   する頂部分、輪郭を有する低部分及び湾曲した側方部分
   を有する請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】前記布ガイドは支持部分と、フィンガ部分
   とを有し、前記フィンガ部分は前部分と、後部分と、前
   記支持部分から離れた側に湾曲面とを有し、前記前部分
   は実質的に平坦な頂部部分及び下方に傾斜する底部分を
   有し、前記背面部分は下方に傾斜した頂部分と実質的に
   平坦な底部分とを有する請求項１に記載の装置。
4. 【請求項４】針の平面内に配置された垂直方向に往復動
   する複数の針と、 前記針の平面の前方に配置された前縁を有する切断ナイ
   フであって、前記針の平面及び前記前方エッジは前記前
   縁によって形成された前部、前記針の平面によって形成
   された後面及び左及び右側によって形成されたラップ領
   域を形成する切断ナイフと、 前記針の平面の前方及び前記切断ナイフの前縁の後方に
   配置され、前記ラップ領域の後方及び前方の間の距離を
   ほぼ横断するフィンガを有する布ガイドと、前記針の平
   面の前方に配置され、前記ラップ領域の前方部分内に配
   置された端部分を有するラップフィンガとを有するラッ
   プシームステッチを実行する装置。
5. 【請求項５】前記布ガイドは、ラップ領域の左側部分に
   伸びている請求項４に記載の装置。
6. 【請求項６】布ガイドはラップ領域の右側部分に伸びる
   請求項４に記載の装置。
7. 【請求項７】前記切断ナイフの前方及び上方に配置さ
   れ、かつ前記ラップ領域の左前方部分に伸びている第２
   の布ガイドを有する請求項６に記載の装置。
8. 【請求項８】切断ナイフは、前記ラップ領域内に配置さ
   れ、かつ前記針平面にほぼ直角に配置された切断縁を有
   する請求項４に記載の装置。
9. 【請求項９】前記ラップフィンガは、針平面内にほぼ直
   角に配置され、端部分は前記切断ナイフの前縁の後方に
   配置されている請求項４に記載の装置。
10. 【請求項１０】往復動する針手段と、 往復動針手段の前方に配置された布プライを切断するた
    めの手段と、 針手段と前記切断手段との間に布ガイドフィンガを含
    み、ラップシームによって接続される前に２つのプライ
    内にラップを形成する手段とを有する２つの布プライを
    接続するためにラップシームステッチを実行するための
    装置。
11. 【請求項１１】針の平面内に配置された垂直方向に往復
    動する複数の針と、 前方左プロング及び前方右プロングによって形成された
    開放端部前方部分を有するプレッサフットと、 前記前方左プロングによって支持され、かつ前記針の平
    面の前方であって前記開放端部前方部分によって支持さ
    れた静止切断ナイフと、 前記前方左プロングによって支持され、かつ前記静止ナ
    イフの前方であってその上方に配置された静止切断ナイ
    フと、 前記針の平面の前方に配置されかつ前記開放端内に配置
    された端部分を有するラップフィンガとを有するラップ
    シームステッチを実行するための装置。
12. 【請求項１２】前方右プロングによって支持され、前記
    開放端内に配置されかつほぼ前記針の平面と静止切断ナ
    イフの前縁との間にフィンガを有する第２の布ガイドを
    有する請求項１１に記載の装置。