JPH05192046A

JPH05192046A - 植物栽培装置

Info

Publication number: JPH05192046A
Application number: JP4322651A
Authority: JP
Inventors: Kenneth W Davis; ウェスリーデイビスケネス
Original assignee: JIYON EFU RANDO; JOHN F LAND
Current assignee: JIYON EFU RANDO; JOHN F LAND
Priority date: 1991-11-07
Filing date: 1992-11-07
Publication date: 1993-08-03
Also published as: US5363594A; CA2105550A1

Abstract

(57)【要約】【目的】限定された区域内で植物を経済的に栽培する
装置を提供する。【構成】灌漑用混合物を含む貯蔵槽を有するベース；
土壌不含栽培培地を含んだ内腔部を有する複数の細長い
垂直の植物栽培容器；灌漑システムを含み、ベース上方
に延びる上部構造体；垂直栽培容器上の複数の植生用オ
リフィス；植物栽培培地に空気を循環する通気装置；植
物栽培培地に、水及び栄養素の混合物を供給する灌漑シ
ステムを含む。【効果】垂直栽培により栽培区域を最大限に利用し、
土壌の使用に本来伴う寄生や腐食が起きない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明の第一の態様は、商品名
「垂直庭園」（ｖｅｒｔｉｃａｌｇａｒｄｅｎｓ）と
称するものである。その第一の態様は、一連の垂直で自
己充足型の、植物又は作物の個別の栽培容器を提供す
る。これらの栽培容器は、土壌を含まない栽培培地を含
む中空のシャフト部又は内腔部を中心部に有する六角形
状の幹部に配置した複数の植生用オリフィスを有する。
植生用オリフィスは、前記容器の周辺の平坦側面上に間
隔をあけて配置され、一連の通気孔部によって分離され
ている。灌漑システムは、水と栄養素との混合物を供給
し、この混合物は有機栽培材料を通って下方へ流れ、続
いて再循環される。前記容器の機能は、空気、水、無機
物及びその他の栄養物の供給源であり、収穫産物の成長
を促進する支持体である。この装置は、垂直的栽培を促
進するので、限定された栽培区域を最大限に利用するも
のである。六角形状の各栽培容器は、水の供給を制御す
る共有の貯蔵槽の中に連続して固定されており、植物に
栄養素を供給し運搬するソース（源）である。図１、図
２及び図３は、複数の固定された栽培容器を示す。しか
しながら、連続して取り付けることができる実際の容器
数に制限はなく、その数は所望する栽培量及び利用可能
な栽培空間により決定される。単独の貯水槽及び単独の
灌漑ポンプによって供給され、構造支持体を有する単独
のベース内において、複数系列内の個別の栽培容器の数
とを組み合わせることにより、追加的な栽培及び収穫を
経済的に発生させながら、個々の栽培ユニットの空間の
節約という特徴及び栽培の向上可能性が保持される。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本発明
は、限定された区域内で、植物又は食用作物を経済的に
栽培する装置を作成する必要性から開発されたものであ
り、限定された区域又は地面を最も効率よく利用する垂
直的な栽培様式で大量の作物産生植物を栽培する改良さ
れた装置を提供するものである。更に、本発明は、植物
を支える植物用受取体として土壌を含まない栽培培地を
用いることにより水耕栽培を可能にするものである。な
お、前記の植物は制御された水と栄養素の重力による灌
漑システムにより養育される。このような供給システム
を使用することにより、土壌栽培に固有の、植物に対す
る寄生又は腐食の被害を最小限にする栽培環境が得られ
る。本発明は、植物栽培装置に関し、特には、栽培区域
をほとんど必要としない垂直に配向させた栽培様式で大
量の植物を栽培する新規で改良された装置に関する。前
記の栽培法に類似した独特な方法が、米国特許第４，９
８６，０２７号、第４，０６５，８７６号、第４，２１
８，８４７号及び第３，８４１，０２３号の各明細書に
記載されている。前記の各特許明細書には、空気及び水
分の適切量を組み合わせて植物の最適栽培を促進する栽
培方法が記載されている。本発明を他の方法と区別する
ことができる点は、他の方法が栽培植物を水耕的に養育
するために空気、水及び栄養素を組み合わせることによ
り発展されている点である。本発明の特徴は、垂直様式
での植物栽培の灌漑用に適切な空気、水及び栄養素の混
合物を提供し、土壌を含まない有機栽培培地を含む複数
の栽培容器からなる、改良された垂直構造にある。この
混合物と通気との組合せによって植物を肥沃にし、旺盛
な植物栽培をもたらす。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明は、植物灌漑用の
水と栄養物と無機物との混合物を含む貯蔵槽を有するベ
ース；各々が土壌不含栽培培地を含んだ中空内腔部を有
し、前記の封入型ベース内に連続的に固定して配置さ
れ、ベースから上方に延びた、複数の細長い垂直に配置
された個々の植物栽培容器；外部充足型灌漑システムを
含むと共に、前記の個別の垂直栽培容器を直立の固定位
置に保持する支持ブラケットを前記ベース上に有し、前
記ベースに取り付けられ、前記ベースから上方に延びる
上部構造体；前記内腔部内に収容された土壌不含栽培培
地中に植物の根を挿入して納めるアクセスを前記内腔部
を介して提供し、前記の個別の垂直栽培容器の平坦な六
角形状表面上に配置された複数の植生用オリフィス；前
記の植生用オリフィス間に間隔をあけて配置された一連
の通気孔部を介して、前記容器の中心部に収容された植
物栽培培地に空気を循環する通気装置；個別の垂直栽培
容器の中空シャフト内の内腔部に収容された植物栽培培
地に、水及び栄養素の混合物を供給し、貯蔵槽ベースと
連絡する灌漑システムを含む植物栽培装置に関する。

【０００４】本発明による第一の態様をユニット１０１
と称する。ユニット１０１の主要な構成成分である個別
の垂直栽培容器を、完全な形で図３に示す。説明を統一
するために、一体的な部分の各々に数字を付し、各数字
を図１〜１１に示した。本発明は、共通の貯蔵槽１２内
に連続的に固定した一個ないし無数の個別の栽培容器１
４を収容させる（図１、図２及び図３）ことにより、商
業的栽培に適合される。個別の垂直栽培容器１４は、図
１，２，３，４，５及び６に示される六角形状の容器で
あり、図１，２及び３に示されるように複数系列で取り
付けられている。

【０００５】個別の垂直栽培容器１４の各々は、六角形
状の垂直栽培ユニット（図１及び３）であり、内腔部
７、植生用オリフィス８、通気孔部９、及び内腔部７に
挿入された黄麻布製袋１０内に含まれた土壌を含まない
栽培培地２７を含む（図４及び６）。これらの部分を組
み立てて栽培容器１４とし、植生箱及び貯蔵槽１２の内
部に間隔をあけた複数の系列として、カラー１３によっ
て固定する（図１，２，及び３）。ベース構造体２３は
細長いので、同一ベース２３内に複数の系列の栽培容器
１４を取り付け、単独の源２４から灌漑し、養育するこ
とができる。受取体をベースの頂部に設けて栽培容器１
４の底端部１６がベース２３内を下方へ通過するように
し、カラー１３を底端部１６に設けて栽培容器１４を固
定する。支持構造体又はブラケット１５は、栽培容器１
４の上方部分を支持して栽培容器１４の上方部分を安定
させ、垂直栽培を促進する。

【０００６】ベース構造体２３は、単独の貯蔵槽１２、
単独の供給口１８、フロートバルブ１９、１個の水ポン
プ２０及び連結電源コード２１からなる。前記のポンプ
２０は、主要な灌漑ライン２４に供給し、この灌漑ライ
ン２４は貯蔵槽１２の外側を上方へ進み、上部で水平の
供給ライン２５に達し、分岐した供給ライン２６へ進
み、そして放水器３１及びフィルタースクリーン３２を
備えたノズルを通り、各栽培容器１４へ連絡し、制御さ
れた量の水、無機物及び栄養素を供給する。栄養素混合
物を含む水の供給は、放水器３１から重力による水滴下
システムにより、土壌を含まない有機栽培培地２７を通
って下方へ送られる。水／栄養素混合物は、土壌を含ま
ない栽培培地２７を通って下方へ浸透し、植生用オリフ
ィス８から植えつけておいた植物の根３０（図９）に達
し、こうして制御された量の水栽培溶液、水及び栄養物
を供給して、垂直栽培を促進する。

【０００７】水供給源口１８の端部とは反対側の、貯蔵
槽１２の端部の位置に、排水部及び排水プラグ３３を配
置する。排水プラグ３３は、プラグ内の栓であり、これ
を取り除くことにより、清掃の目的又は修理のために便
利なように貯蔵槽１２を排水することができる。本発明
に関する前記の詳細な説明から、本発明が利点を提供
し、本発明の前記の目的を充足に満足することが理解で
きるであろう。更に、本発明に関する前記の説明は、説
明のために具体的に述べた寸法、形状又は数量に本発明
を限定するものではないものと理解されたい。本発明の
価値の１つは、限られた栽培区域の中の垂直への適用に
より、多数の植物、作物及び収穫物を提供する柔軟性に
ある。

【０００８】本発明の態様の主要な目的は、水、空気及
び栄養物の供給を制御することによって、一連の連結さ
れた個別の垂直栽培容器内にて、垂直栽培に適合された
植物の栽培を向上させ、極めて限られた区域内で垂直栽
培を経済的に促進する装置を提供するものである。大半
の目的は、図１、２及び３に示した個々の垂直栽培ユニ
ットを連続的に、即ち、複数のユニット（数は栽培区域
量によって決定される）を組み込み、限られた区域内で
垂直栽培するために、作物又は収穫物の水耕灌漑の向上
を提供することにある。栄養物と混合した空気及び水の
供給制御により、多様な植物を一種又はそれ以上の垂直
栽培ユニット内で同時に栽培することのできる好ましい
雰囲気が得られる。主要な目的には、組立、植生及び維
持が経済的に容易である垂直栽培ユニットを提供するこ
とが含まれる。前記のユニットは、製造が簡単で、維持
が容易なので、季節に応じた植生に使用する場合でも保
存が容易であり、ユーザーへの船積用の組立も容易であ
る。

【０００９】別の目的は、修正又は置換の場合に適当な
部分品の継続的入手が保証されている、任意の小売店で
容易に入手することができる機械的部品、即ち、ポンプ
や浮袋等から組み立てられる安価な栽培ユニットを提供
することにある。開発のいかなる段階においても、材料
の選択には、維持される効率と、そして第二に最小の操
作コストと比較した収穫量の経済性に加え、任意のユー
ザーによる操作に対して経済的に許容できる装置を創造
することを考慮した。操作コスト及び収穫物の最小コス
トの価値のある利点は、栽培用の農地のコストと、限定
された区域のコストとを比較すれば、簡単に理解でき
る。

【００１０】一般に水、空気、無機質及び栄養物の適切
な混合物を提供する水耕灌漑を有する植物保持システム
として土壌を含まない有機栽培材料を使用するための栽
培システムを提供すると、このようなシステムの使用に
より、土壌に固有の通常の危険性、例えば、害虫や腐食
を最小限にする。前記の栽培は、前記の害虫を回避する
ための噴霧を必要としない。更に、複数の栽培容器を連
続的に配置することにより、限定された栽培面積の、よ
り経済的な利用のために、コースター上に置くことによ
り、ユニットの輸送を構造的に可能にする。図３、４、
５及び６には、個々の垂直栽培容器１４を示す。個々の
栽培容器は、本発明の主要な態様の主要な構成要素であ
り、細長い六角形状の垂直に伸びる容器１４からなり、
直径は約６インチで、ベース２３の上端の上方へ４フィ
−ト伸びており、その下端部１６は、カラー１３によ
り、封入型貯蔵槽１２を含むベース構造体２３内に固定
されている。

【００１１】垂直に伸びる容器１４は、６つの周辺平坦
表面を有する（図３、４及び５）。その６つの側面に六
角形状を選択した理由は、６つの平坦表面が空気の摂取
口及び循環のための植生用オリフィス８及び通気孔部９
の配置に良好に適応される、限定された栽培面積におけ
る最大の垂直栽培という基礎理論を維持して、より多く
の栽培面積を与えるからである。しかしながら、形状は
任意であり、正方形、円形、八角形又は任意の他の適当
な形状であることができる。垂直栽培容器１４の高さ
は、ベース上端より上方へ４フィ−トであるのが好まし
い。しかしながら、所望により、６フィートに伸ばして
栽培面積を増加することができる。４フィ−トを越えて
伸長する場合に、調整が必要な唯一の点は、栽培容器そ
れ自体を伸ばすこと以外には、栽培容器の伸長部を安定
した垂直位置に維持するために追加のブラケット又は支
持構成体１５を追加することである。垂直栽培容器１４
は、その下端部においてベース構造体１７に取り付け、
受取体１６においてカラー１３によってその位置に固定
される。カラー１３は、同じ大きさの内腔部であっで、
容器１４の外部周辺よりほんの少し大きい内腔部を有す
るので、容器１４は、カラー１３に丁度適合する。

【００１２】べース構造体２３は、細長い箱状の形状で
あり、ポリ塩化ビニルと同様な特性の材料から製造さ
れ、所望の数の垂直栽培容器１４を収容するのに充分な
大きさであり（図１では説明の便宜上７個のユニットを
示す）、そして所望の数の垂直栽培容器１４を収容する
のに充分な幅、高さ及び深さを必要とする。貯蔵槽１２
は封入型であり、剛性を維持する耐水性貯蔵槽の性質を
有する材料であって、容易に入手できるポリ塩化ビニル
と同様な特性を有する材料から製造される。ベース構造
体２３は、栽培作物を養育するための栄養素混合物を加
える水用の封入型貯蔵槽１２を含む。貯蔵槽１２は、垂
直容器１４内の植物生命体に供給するのに充分な容量を
有する。水は、外側の単独の源１８から貯蔵槽１２の中
へ供給され、流れは、そのフロートバルブ１９、循環及
び灌漑用水中ポンプ２０、及び外部電源コ−ド２１によ
って制御されている。

【００１３】細長い垂直栽培容器１４は、６つの平坦な
周辺表面を有し、その上に約３６個の植生用オリフィス
（直径２．５インチ）８と、その植生用オリフィス８の
間に間隔をあけて設け、植物根３０に空気を循環させ、
連続した３つの小さな通気孔部９（総計約９０個の通気
孔部）とを有する。垂直栽培容器１４の内側には栽培容
器１４とぴったり適合する円形状の内腔部７（図４）が
あり、その内腔部７は、その内径とほぼ同じ大きさの黄
麻布製袋１０を含む。内腔部７は、土壌を含まない有機
栽培培地２７を含む黄麻布袋製１０を有し、その中は、
植生用オリフィス８（図９）を通して植物根３０（図
７）が浸透する。植生用オリフィス８及び内腔部７を経
て土壌を含まない栽培培地２７内に植物の根３０を固定
すると、植物が植生用オリフィス８から垂直栽培容器１
４の外側へ出る。根３０は、土壌を含まない栽培培地２
７に固定され、それを通して水と栄養素の混合物が供給
され、植物の生長が促進される。

【００１４】植物の植生用オリフィス８への植生は、一
度に一個で、最初に植生オリフィス８を覆っている黄麻
布袋製の一部分を切除して、土壌を含まない栽培培地が
露出した植生ポケットを形成する（図７）。植生用オリ
フィス８と内腔部７とを経て、土壌を含まない栽培培地
２７を含む黄麻布袋製１０の中へ個々の植物を配置する
６つの準備工程を、工程毎に図９に概要的に示す。灌漑
用水源は、外部の供給源１８から提供され、単独の封入
型貯蔵槽１２によって維持され、外部の電力源２１によ
り操作される単独の水中ポンプ２０とフロートバルブ１
９によって制御される。貯蔵槽１２は、電源によって操
作されるポンプ２０及びフロートバルブ１９により制御
される水準に満たされる。所望により、ポンプへの電流
をタイマー装置によって制御することができる。水が有
機栽培培地を下向きに通過して植物の灌漑が完了する
と、水は貯水槽に注ぎ込み、次いで再利用することがで
きる。

【００１５】貯蔵槽１２内に配置された水と栄養物との
予め定められた混合物は、ポンプ２０により、貯蔵槽１
２の外側を上方へ伸び、個々の容器１４の上方に位置す
る上部構造体まで伸びる主要な灌漑導管２４中を通って
水平供給ライン２５に入り、分岐供給ライン２６を経
て、放水器３１（図８）のノズル及びフィルタースクリ
ーン３２へ送られる。水と栄養素の混合物は、供給ライ
ン２６の中を流れ、放水器３１から出て、個々の垂直栽
培容器１４の内腔部７の頂上から下方へ滴下し、土壌を
含まない栽培培地２７と根３０を含む黄麻布袋製１０の
中に重力による水の滴下システムにより放水器３１から
入り、有機栽培培地に浸透し、植物の根３０に供給さ
れ、垂直栽培を促進する。水耕溶液を使用する生長向上
の原理は、垂直栽培容器１４と共に使用された場合に
は、垂直栽培と両立し、それを促進するものである。

【００１６】本発明の大変重要な経済上の特徴は、外部
源１８から供給される水が、個々の垂直栽培容器を下方
に通過する灌漑を完了した場合に、共有の貯蔵槽１２の
中に注ぎ込まれ、そして再循環及び再使用することがで
きる点である。土壌を含まない栽培培地を有し、植物の
根３０を固定して垂直栽培を促進する、内腔部７内に挿
入される黄麻布製袋１０は、任意の市場で容易に入手す
ることのできる標準的な黄麻材料からなる。その材料
が、有機栽培培地２７を保持するものとして選択された
理由は、その強い構造、多孔質のコンシステンシー、及
び垂直栽培様式における灌漑段階及び植物の生長及び発
展段階において植物の根３０と栽培培地との両方を正し
い位置に保持する能力があるからである。

【００１７】植物栽培培地は、泥炭コケ（ｐｅａｔｍ
ｏｓｓ）の形で混合した土壌を含まない有機生成物の混
合物であり、その内容物は市販されており、時期により
組成が変化する。このような化合物を使用する理由は、
第一に、それが水栄養素混合物と共に垂直栽培を促進す
るからであり、第二に、農地で見られるような標準的土
壌での栽培に固有の培地の寄生又は腐食の問題が回避さ
れるからである。ユニットの外部での栽培は、戸外での
植物栽培と同様に入手する必要があり、時折噴霧を含め
た世話が必要である。

【００１８】複数の統合した垂直栽培容器、即ち、ユニ
ット１０１、即ち、本発明の第一態様は、限定された栽
培領域の最適利用を可能にする垂直植物栽培を普及し、
促進する第二の態様を有している。これには、植物栽培
様式における植物の植生、養育及び灌漑の基本的理論は
同じものが適用される。しかしながら、単独の垂直栽培
容器が、単独の支持ベース内にて使用される。第二のユ
ニットをユニット１０２と称する。ユニット１０１にお
ける複数の垂直栽培装置の主要構成要素は、独立した自
己充足型の垂直栽培ユニットとして、別々に使用される
個々の垂直栽培容器（図１，２及び３）である。この構
成要素、即ち、個々の垂直栽培容器４０は既に説明した
ものであり更に図１０及び１１に示されている。

【００１９】この第二の用途に前記装置を適合するに
は、垂直容器４０の下部末端を支持スリーブ３６内に挿
入し、カラー５０により正しい位置に固定し、支持ブレ
ース３８によってべース支持ユニット３５に配置し、容
器４０の垂直状態を維持する。支持ベースユニット３５
は、単独の封入型貯水槽４１及び単独の水中ポンプ４６
を含み、このポンプは、内腔部３９を上方に通る垂直灌
漑導管３７に連結し、放水器３１（図８）内へ行き、そ
して植物培地４２を下降して植物の根に供給し、ベース
３５に注ぎ込まれて再循環される。

【００２０】個々の垂直栽培容器４０は、同じ六角形状
（図４及び５）を維持し、内腔部３９、容器４０の平坦
な外側六角形状側面に植生用オリフィス４４、植生用オ
リフィス４４と間隔をあけた一連の通気孔部４５、及び
植物の根を埋め込んだ（図７）土壌を含まない有機栽培
培地を保持し、内腔部３９に挿入された細長い黄麻布製
袋４３を含む。個々の垂直栽培容器４０用の灌漑システ
ムは、外側の水供給源４８から提供され、封入型貯水槽
４１を含むベース３５に供給され、その貯水槽で水が栄
養物と混合され、水中ポンプ４６により内腔部３９の内
側にある垂直灌漑導管３７へポンプ輸送され、垂直栽培
容器４０の上端部、放水器３１及びノズルとスクリーン
３２へ運ばれる。放水器３１は、重力滴下システムによ
り、有機栽培培地を含む黄麻布製袋の中に水／栄養素混
合物を供給し、植物根４７に供給し、そして貯水槽４１
に注ぎ込み、再循環及び再利用される。排水プラグ３３
は、ユニットの排水又は清掃用として支持ベース３５の
中に挿入されている。

【００２１】個々の垂直な六角形状栽培容器４０の下端
は、形が類似するが、わずかに大きくてぴったり合う支
持スリーブ３６内に挿入される。支持スリーブは、カラ
ー５０によって正しい位置に保持される。支持ブレース
３８は、スリーブ３６の側面に取付けられ、支持べース
３５に固定されて、個々の垂直栽培容器４０の垂直剛性
を支持し、維持する。外側の電源連結コードは、水中ポ
ンプ４６と連絡している。水中ポンプ４６の大きさは、
複数のユニット１０１に必要な電力に対して、個々のユ
ニット１０２の電力を供給する小型のものでよい。ユニ
ット１０２の個々の垂直栽培容器４０は、ユニット１０
１と同じ構成材料から製造する。容器は、垂直栽培を促
進する能力を支持し、剛性を維持するポリ塩化ビニルか
ら構成される。ユニット１０２に関しては、支持スリー
ブ３６とベース支持体とを含むベース支持体３５をポリ
塩化ビニルの一体成形型でキャスティングし、追加の５
フィートの垂直灌漑導管も、同じ理由で、ポリ塩化ビニ
ルから構成する。

【００２２】ユニット１０１と同様に、ユニット１０２
は、ユニット１０１と同じ経済的特性を保持する。例え
ば、再循環灌漑システム、寄生の起きない垂直栽培を促
進する水耕植物供給システムである。垂直栽培を促進す
ることにより、限定された栽培区域を最大限に利用する
両ユニットの多くの特徴も維持され、そして所望によ
り、限定された栽培区域を、より良く利用するために移
動容易に改変してもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】共通の覆われた貯水槽の中に連続して配置され
た複数の垂直栽培容器を、保持支持体及びブラケット並
びに外部灌漑システムと共に示す、本発明の第一態様で
あるユニット１０１の斜視図である。

【図２】図１の平面図であり、重力滴下流灌漑供給ライ
ン、放水器及び共通の貯水槽に固定された垂直栽培容器
を示す。

【図３】複数の固定した各垂直栽培容器を示す正面図で
ある。

【図４】垂直栽培容器の上部の拡大平面図である。

【図５】図３のａ─ａ線から切取り、個々の垂直栽培容
器の六角形状構造を示す説明図である。

【図６】貯水槽、支持ベース及び上方部分を切り欠いた
栽培容器と共に垂直栽培容器の底部を拡大した斜視図で
ある。

【図７】六角形状の垂直栽培容器上の植生用オリフィス
を通って、土壌を含まない栽培培地中に埋め込んだ植物
の根の位置を示す、個々の垂直栽培容器（図３）の内側
の一部の断面図である。

【図８】ノズル及びフィルタースクリーンを有する灌漑
導管として個々の供給ラインと連絡した放水器の拡大図
である。

【図９】個々の垂直栽培容器内にて収穫作物あるいは植
物の栽培方法を、工程毎に示す説明図であり、（１）は
鋭いナイフで黄麻布製袋を円形に切除するところ、
（２）は黄麻布製袋を取り除くところ、（３）はトーテ
ムポールの上部から土壌をスプーンでえぐり出し、下方
へ進むところ、（４）は３”までの鉢植え植物を使用す
るところ、（５）は植生を容易にするのに余分な土壌を
除去するところ、そして（６）は４５°の角度で植生し
て確実に詰めるところをそれぞれを示す。

【図１０】ユニット１０２として個々の垂直栽培容器か
らなる本発明の第二の態様を、取り付けた個々のベース
支持体と共に示す斜視図である。

【図１１】本発明の第二の態様である個々の垂直栽培容
器を使用して、植物成長と発育段階にある状態を示す説
明図であり、図１１において、８１はトマト、８２はト
ウガラシ、８３はナス、８４はつる植物（スイカ、カン
タループ、ツルバラ、キュウリ、サクラ、トマト）、８
５は格子、８６はフロート水ホースである。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】植物灌漑用の水と栄養物と無機物との混
合物を含む貯蔵槽を有するベース；各々が土壌不含栽培
培地を含んだ中空内腔部を有し、前記の封入型ベース内
に連続的に固定して配置され、ベースから上方に延び
た、複数の細長い垂直に配置された個々の植物栽培容
器；外部充足型灌漑システムを含むと共に、前記の個別
の垂直栽培容器を直立の固定位置に保持する支持ブラケ
ットを前記ベース上に有し、前記ベースに取り付けら
れ、前記ベースから上方に延びる上部構造体；前記内腔
部内に収容された土壌不含栽培培地中に植物の根を挿入
して納めるアクセスを前記内腔部を介して提供し、前記
の個別の垂直栽培容器の平坦な六角形状表面上に配置さ
れた複数の植生用オリフィス；前記の植生用オリフィス
間に間隔をあけて配置された一連の通気孔部を介して、
前記容器の中心部に収容された植物栽培培地に空気を循
環する通気装置；個別の垂直栽培容器の中空シャフト内
の内腔部に収容された植物栽培培地に、水及び栄養素の
混合物を供給し、貯蔵槽ベースと連絡する灌漑システム
を含む植物栽培装置。
【請求項２】前記の通気システムが、前記の各垂直容
器の外部表面上の各植生用オリフィスと分離した一連の
通気孔部を特徴とし、前記の通気孔部が前記孔内腔を通
して外部空気を循環して植物栽培培地へアクセスする請
求項１に記載の植物栽培装置。
【請求項３】植物栽培材料を収容する細長い中心内腔
部を含み、各々下端及び上端を有する、複数の個別の使
い捨て可能な植物栽培容器；各容器中の前記内腔部への
アクセスとしての、前記容器の外周部平坦表面上に間隔
をあけて設けた複数の植生用オリフィス；各容器内腔部
中の植物栽培材料に通気する、前記植生用オリフィス間
に間隔をあけて設けた通気孔部による通気装置；複数の
栽培容器を、その各容器下端部と前記容器及び内腔部の
支持体とを、支持された垂直様式に噛み合わせて、平坦
表面上に配置するために取り付けたベースを含む請求項
１に記載の植物栽培装置。
【請求項４】植物灌漑水と栄養素の混合物を含むべー
ス貯蔵槽を有する灌漑システム、及び前記容器の内腔部
内の植物栽培材料に、前記貯蔵槽から灌漑混合物を供給
するように配置してある灌漑管を更に含む請求項１に記
載の植物栽培装置。
【請求項５】前記の通気システムが、各栽培容器の外
壁中に形成された一連の通気孔部を含み、それらの通気
孔部が容器の内腔部に関連して植生用オリフィスを分離
し、前記の各植生用オリフィスと動作的に関連している
請求項１に記載の植物栽培装置。
【請求項６】灌漑システムの植物栽培水と栄養素と混
合物の供給手段が、貯蔵槽と相互連絡する水中ポンプ、
及び各容器の頂上に供給され、各容器の内腔部に収容さ
れる植物栽培材料とポンプを相互連絡する灌漑管を含む
請求項１に記載の植物栽培装置。
【請求項７】植物栽培培地を含むように配置した内部
内腔部を有し、下端及び上端を有し、垂直様式で固定さ
れている、六角形状ほぼ管状の複数の栽培容器；容器の
外部平坦表面上に、間隔をあけた関係で、しかも容器内
腔部へのアクセスとして形成された複数の植生用オリフ
ィス；各植生用オリフィスと間隔をあけ、しかも動作的
に関連して各容器の壁内に形成され、各容器内腔部内の
植物栽培材料への外部大気源の通過のために前記容器内
腔部へ空気を循環するアクセスである通気孔部を通過し
て前記内腔部の植物栽培材料に利用可能な空気の供給及
び循環装置；前記容器が垂直栽培様式にある場合に前記
容器の下端を受け取り支えるように配置された上端部を
有し、支持体表面上に複数の栽培容器を取り付ける底部
支持ベース；及び貯蔵槽と相互連絡した前記ベースと動
作的に関連された支持ベース内の貯蔵槽と、導管の上端
にある各内腔部へ水／栄養素混合物を連絡して輸送する
外部灌漑管とを含む灌漑装置からなり、これによって灌
漑混合物が前記導管内腔部の上端から下方へ植物栽培培
地へ供給され、放出器を介して内腔部を通って植物栽培
培地中へ重力により下方に降下する、植物栽培装置。
【請求項８】水と栄養素との混合物を配置する前記貯
蔵槽が前記支持ベース内に含まれ；前記ポンプが浸漬可
能で前記貯蔵槽内に配置され；前記の灌漑管が、灌漑供
給ラインにより容器上端を横ぎってポンプから上方の外
部支持構造体、及び植物の根を植えた植物栽培材料を含
む内腔部の上端内を通過し；前記の灌漑が重力による滴
下流によって栽培材料内を下方に連続して流れ、支持貯
蔵槽内に排出されて灌漑システムに再利用のために再循
環される、請求項７に記載の植物栽培装置。
【請求項９】前記の植生用オリフィスが各栽培容器の
各平坦表面上に間隔をあけて配置され、植物の球根及び
茎が内腔部を貫通して植物栽培材料内を通るのに充分な
大きさであり；前記の通気孔部が植生用オリフィス間に
間隔をあけて配置されており、各内腔部内の植物栽培培
地内へ空気を循環するのに充分な大きさであるが、植物
栽培培地からはいかなる過剰の灌漑混合物の排出流をも
制限するのに充分な大きさである、請求項７に記載の植
物栽培装置。
【請求項１０】植物の根を挿入することにより植物の
根に栄養素と水の混合物を供給して垂直的栽培を促進す
るために通液することができる栽培培地を提供し、保護
覆いの形で混合した、無臭で土壌を含まない有機物化合
物を含む、細長い黄麻布製袋を含有する垂直栽培容器の
中空中心部内に内腔部を含有する植物栽培装置。
【請求項１１】植物の根を植え込んだ、土壌を含まな
い有機化合物を含む各々の垂直栽培容器の内腔部内に挿
入された細長い黄麻布製袋であって、強度を有するだけ
でなく、可撓性であると同時に植物の生長を促進する天
然肥沃源として副次的に機能する多孔性を有するために
前記化合物を保持するように選択された麻の草である黄
麻布製袋を含有する植物栽培装置。