JPH0519073Y2 - - Google Patents

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JPH0519073Y2
JPH0519073Y2 JP6309287U JP6309287U JPH0519073Y2 JP H0519073 Y2 JPH0519073 Y2 JP H0519073Y2 JP 6309287 U JP6309287 U JP 6309287U JP 6309287 U JP6309287 U JP 6309287U JP H0519073 Y2 JPH0519073 Y2 JP H0519073Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案はいわゆる人工腎臓のような透析技術
を用いる装置において、限外過量を制御する機
能を備えた血液透析装置に関する。
「従来の技術」 従来の血液透析装置を第3図乃至第5図を参照
して説明する。患者の動脈より血液が血液チユー
ブ1に与えられ、血液ポンプ2により吸引されチ
ヤンバー3を介して透析器4に供給される。この
血液は透析器内で膜を介して透析液と接触し、血
液中の水分及び老廃物が透析液側へ移動する。除
水された血液は透析器4よりチヤンバー5を経由
し、血液チユーブ7より患者の静脈へ戻される。
一方、透析液供給部8より与えられた透析液は
定流量弁10、入口弁11を順次経由して入口ラ
イン12より透析器4に供給される。透析器4内
の膜を通して血液より水分や老廃物を取り込んだ
透析液は透析器4より出口ライン13を通り出口
弁14、透析液ポンプ15を経由してドレンへ廃
液される。入口弁11の上流側の入口ラインと出
口弁14の下流側の出口ラインとの間はバイパス
弁16を含む流路で側路される。バイパス弁16
は通常閉にされている。
チヤンバー5には圧力センサ23が設けられ、
血液回路側の圧力が検出され、また透析器4に近
い出口ライン13に圧力センサ25が設けられ、
透析液回路側の圧力が検出される。透析器4に近
い入口ライン12にピストンポンプ17が接続さ
れ、ピストンの移動速度を減速させるための歯車
部18がピストンポンプ17に隣接して設けられ
る。キーボード21に設定されたパルスレート
(単位時間当りのパルス数)を有する駆動パルス
がパルス発生器20よりステツピングモータ19
に印加される。ステツピングモータ19はパルス
レートに応じた回転を歯車部18へ伝える。歯車
部18はこの回転を減速すると共にピストンロツ
ド17cを移動させる。
TMP制御部24は圧力センサ23,25のデ
ータを取り込み血液回路側圧力Pと透析回路側圧
力Qとの差圧P−Q、いわゆるTMP(トランスメ
ンブレン圧)を演算し、予め設定された制御設値
と比較し、その偏差をなくす様に透析液ポンプの
供給電圧を制御する。
第3図の装置の動作をモード別に詳細に説明す
る。
(a) 初期設定モード ピストンポンプ17のピストンは初期位置(シ
リンダー17aの入口ライン側端面に接する位
置)に設定される。入口弁11及び出口弁13は
開かれバイパス弁16は閉じられる。キーボード
21に限外過流量(透析器の膜を介して血液よ
り透析器側へ移動する水分の流量)を設定する。
(b) 準備モード 入口弁11、出口弁14(共に開)、バイパス
弁16(閉)は前のモードのままとされ、血液ポ
ンプ2はオンとされ透析が開始される。TMP制
御部24を介して透析液ポンプ15に供給される
電圧が設定され、TMPが所定値(例えば0mm
Hg)に設定される。
(c) TMP測定モード 入口弁11、出口弁14は閉じられ、バイパス
弁16は開かれ、透析器4を中心とした透析液回
路は入口弁11、出口弁14を境にして他より独
立したものとされる。この間ピストンポンプ17
はオンとされ、それと連通された透析液回路には
第5図に示したように負圧が与えられ、設定され
た限外過流量とほぼ等しい流量で透析液が吸引
される。この動作は注射器による吸引と同様であ
つて、シリンダー17aの内壁と接しつつピスト
ン17bが移動され、透析液を吸引する。ピスト
ン17bと連結されたピストンロツド17cはシ
リンダー17aの終端面の中央より突出して歯車
部18内に導出され、ロツドに形成されたねじが
歯車部18のギヤと係合され、ロツドは移動され
る。歯車部18のギヤはステツピングモータ19
により駆動され、そのモータ19は限外過流量
が設定されたキーボード21からの信号に対応し
たパルスレートのパルス発生器20のパルスによ
り駆動される。ピストンポンプ17で吸引中圧力
センサ23により検出された圧力値P及び圧力セ
ンサ25で検出された透析液の圧力値QがTMP
制御部24に取り込まれ、差圧P−Q、即ち
TMPが演算され制御設定値としてメモリに記憶
される。
(d) 透析モード 入口弁11、出口弁14は開かれ、バイパス弁
16は閉じられ再び透析器4内を透析液が流通さ
れ、同時にTMP制御部24により各圧力センサ
の検出値が取り込まれ、前と同様TMPが演算さ
れ、この演算されたTMPと先に記憶されたTMP
の制御設定値とが比較され、その偏差をなくすよ
うに透析液ポンプ15が制御される。またキーボ
ード21からの指令によりパルス発生器20より
逆転信号と駆動パルスがステツピングモータ19
に与えられ、モータ19の逆転によりピストン1
7bが低速で押し戻され、先に吸引された透析液
は透析回路へ徐々に返還される。
上述の透析モードにおいてはTMP測定モード
で測定されたTMP、つまり設定された限外過
流量を与える差圧を保持するように透析液ポンプ
15が制御され、限外過が所定時間行われる。
「従来技術の問題点」 従来の装置では血液ポンプ2としてチユービン
グポンプが用いられる。このチユービングポンプ
は外壁にそつて円弧状に血液チユーブが曲げて設
けられ、その円弧の中心を通る直径を腕として、
その両端にローラが設けられモータにより腕が低
速で回転するとローラが腕のまわりを回転しなが
らチユーブを押圧し、チユーブを通して血液を吸
引するように動作するものである。腕の回転速度
は例えば0.25〜1回転/秒である。
ところで血液回路側圧力Pの瞬時値はこのチユ
ービングポンプの影響を受けて、第5図に示した
ようにリツプルを伴つたものとなる。従つて
TMP(=P−Q)についても同様である。このた
めTMP測定モードで測定したTMPは一般には平
均値よりずれた値となる。それにもかかわらず透
析モードにおいてこの平均値よりずれたTMPの
測定値を制御設定値として長時間の透析が行われ
るので透析モードにおける限外過量に大きな誤
差を生ずる結果となる。
また透析モードにおいても随時TMPが測定さ
れ、TMP測定モードで測定されたTMPとの偏差
を無くするような制御が行われており、この随時
測定したTMPの瞬時値の平均値よりの偏差によ
り前と同様に限外過量に誤差を生ずる。
従来の装置ではピストンポンプ17により透析
液の吸引を開始してより透析回路側圧力Qが安定
するに要する時間Δt(前もつて実験的に求めてあ
る)を経過した時点でのTMPが測定され、この
値が制御設定値とされた。しかしながらこの時間
Δtは入口ライン、出口ラインの汚れ状態或いは
ピストンポンプ17、歯車部18、ステツピング
モータ19より成る吸引アセンブリの相違により
バラツキを生じる。このため未だ透析液圧が安定
しない時点におけるTMPを測定し、その測定値
を制御設定値として透析を行う場合が起り得る。
その場合透析モードにおける限外過量(限外
過流量の積分値)は設定値からずれた値になる。
このような不都合が生じないようにΔtを充分
大きく設定すれば、今度は透析効率が低下するの
でΔtは必要最小限にとどめねばならない。
従来の技術では時間Δtの設定に充分合理的な
配慮が為されていなかつた。
この考案の目的は上記した従来技術の問題点を
解決し、血液ポンプの影響によりTMPに脈動が
あつても透析中の限外過量に誤差を与えず、ま
たTMP測定モードにおいて、ピストンポンプの
吸引を開始してよりTMPを測定する迄の時間Δt
が不適当なため合理的なTMPが測定されず、透
析モードでの限外過量に誤差を与えるようなこ
とがない透析液圧制御方式血液透析装置を提供す
ることにある。
「問題点を解決するための手段」 この考案によれば、透析器の透水性(除水能と
も言う)を測定する手段が設けられ、TMP測定
モードの透析液の圧力が安定状態に達したか否か
を判断するための基準値を上記透水性に応じて設
定する安定化基準値設定手段が設けられる。また
TMP測定モードにおいて、透析液の圧力の移動
平均値の回りの標準偏差又は透析液の圧力の変化
率を演算し、その演算値が上記基準値以下になつ
たことを検出するTMP安定状態検出手段が設け
られ、その検出時点におけるTMPの移動平均値
を演算して上記TMPの測定値とすると共に、上
記透析モードにおけるTMPの移動平均値を演算
して上記TMP測定値と等しくなるように制御さ
れるべき被測定値とするTMP移動平均手段とが
設けられる。
「実施例」 この考案の実施例を第1図に示す。第3図と同
一の部分には同じ符号を付して重複説明は省略す
る。この例ではTMPの測定制御回路にはマイク
ロコンピユータが利用され、CPU(中央処理ユニ
ツト)30はROM(読出し専用メモリ)31に
格納されたシステムプログラムを解読実行するこ
とによりTMPの測定と制御が行われる。
初期設定モード、準備モードの動作は従来例で
述べた動作と同様であるので説明は省略する。
(a) TMP測定モード 本モードの第1回目では、所要時間が3分と設
定されている。CPU30は圧力センサ25のデ
ータQ(透析液の圧力)をA/D変換器36を介
して0.1秒毎に取り込みRAM37へ記憶させる。
CPU30はI/O(入出力回路)32、ドライバ
ー33を経由してまず入口弁11を閉、バイパス
弁16を開とする。つぎにCPU30は本モード
に入る直前の透析液圧の値Q0(準備モードの最後
の透析液圧の値で、RAM37に記憶されてい
る)を用いて、入口弁11を閉としてより、次に
出口弁14を閉とするまでの遅延時間td td=5+5Q/300 (秒) を算出してRAM37に格納し、その時点で出口
弁14を閉にする。上式で、Qは負圧の時は負の
値を取る。例えば、準備モードにおける透析液圧
Q0が100mmHgであつたとすると、遅延時間tdは
6.7秒となる。(0.1秒毎の割込み処理にて切り換
え動作を行うため、小数点2桁目は四捨五入す
る。) 準備モードからTMP測定モードへ、あるいは
透析モードからTMP測定モードへ移行する際に、
入口弁11、バイパス弁16を閉にしてから出口
弁14を閉にする迄の間に遅延時間を設けるのは
弁の切換による透析液の圧力Qの過渡現象による
変動を小さくするためで、またこの過度変動の大
きさは透析液の圧力に対応して大きいため、遅延
時間tdを透析液の圧力Qに対応した式にて決定し
ている。しかし弁切換による過渡現象の影響が小
さい場合には常にtd=0としてもよい。
一方CPU30は設定スイツチ34に設定され
た限外過流量のデータを読み込み、その流量を
与えるように駆動パルスのパルスレート(単位時
間当りのパルス数)を演算し、この演算したパル
スレートにほぼ等しいパルスレートで、ドライバ
ー35を介してステツピングモータ19を駆動す
る。3分後に第1回目のTMP測定モードが終了
し、透析モードへ移行するが、この間透析液の圧
力は安定状態になつている。その間の透析液圧デ
ータQの取り込みは0.1秒毎に行われる。また圧
力センサ23のデータP(静脈回路側の圧力)が
同様にA/D変換器38を介してRAM37に記
憶され、CPU30は0.1秒毎にTMPを演算し、12
秒間のTMPの移動平均値とそのまわりの標準偏
差を演算する。CPU30は3分経過後のTPMの
移動平均値1を測定値としてRAM37に記
憶させる。またCPU30は、設定スイツチ34
に設定された限外過流量UFR(1時間当りの限
外過量)の値を、その測定値1で除算し、
その結果を透水性γ1としてRAM37に格納す
る。即ち、 γ1=UFR/1(ml/mmHg・時) なお、透水性γ1の演算と記憶は次の第1透析モ
ードで行つてもよい。
2回目からのTMP測定モードにおいては、
TMPの安定状態を検出するために、脈動のない
透析液圧Qの移動平均値とその回りの標準偏差
σが演算され、その標準偏差σが基準値σrと比較
される。ステツピングモータ19の駆動により、
透析液の圧力は変化するが次第に安定状態に達す
る。透析液の圧力が安定状態に近ずくと前記
TMPのまわりの標準偏差は徐々に小さくなる。
ところで、限外過量はTMPが同じ場合には、
透析器の膜面積に比例し、膜厚に反比例する。透
水性γの高い透析器は単位差圧当りの限外過流
量が大きく、逆に透水性γの低い透析器は単位差
圧当りの限外過流量が小さい。
第2TMP測定モードにおいて、設定されている
限外過流量UFRと等しい流量で、ピストンポ
ンプ17により透析液を吸引中は、透析器の透水
性が第1TMP測定モードにおける場合より、若干
低下しているため、第1TMP測定モードにおける
よりも多少大きな差圧(TMP)が血液回路と透
析液回路との間に与えられる。従つて透析液の圧
力Qは第2図に示すように時間と共に減少し、第
1透析モードにおける値Q1より若干低下した値
QA2に向かつて安定化して行く。一般に使用する
透析器の透水性γが大きい場合には圧力Qの変化
の時定数が小さく、逆に透水性γが小さい場合に
は時定数が大きくなる。
透析液の圧力Qの安定状態を検出するために、
CPU30は、12秒間、0.1秒毎にRAM37に取
り込んだQのデータをもとに、移動平均値2
その回りの標準偏差σとを演算し、その標準偏差
σを基準値σrと比較し、標準偏差σが基準値σr
等しいかそれより小さくなつたことを検出する
と、透析液の圧力Q、従つてTMPは安定状態に
達したものとみなし、その時点のTMPの移動平
均値2(CPU30により0.1秒毎に演算され
ている)をTMPの測定値としてRAM37へ記
憶させる。
しかしながら、透析液の圧力Qの安定状態を検
出した時点における移動平均値2の上記QA2(時
間を充分長くとつて透析液の圧力Qの変化が無く
なつた場合の値)に対する誤差ΔQ22−QA2
は、第2図からも分るように、透水性γが小さい
B点の場合には、γが大きいA点の場合と比較し
て、可成り大きくなる。従つてこの時点のTMP
の移動平均値をTMPの測定値とすれば、次の透
析モードにおける限外過量に大きな誤差をもた
らすことになり好ましくない。そこでこの考案で
は使用透析器の透水性γが小さいものほど基準値
σrを小さくして、安定状態を検出した時点の透析
液圧Qの誤差ΔQ2が増えないようにされる。
CPU30は前回のTMP測定モード或いは透析モ
ードでRAM37に格納した透水性γ1を用いて、
基準値σr1を、例えば、 σr1=γ1/50 (mmHg) により演算して、RAM37に格納する。この操
作は第1TMP測定モード又は第1透析モードで透
水性γ1を演算、記憶する際同時に行われる。
CPU30は標準偏差σが基準値σr以下になつ
たことを検出すると、TMPは安定状態に達した
と見なしその時点におけるTMPの移動平均値を
TMPの測定値としてRAM37に記憶する。
また設定された限界過流量UFRをそのTMP
の移動平均で割つて新しい透水性γ2及び基準値
σr2が演算され、RAM37に記憶される。しかし
これらの操作は次の第2透析モードで行つてもよ
い。なお、0.1秒間隔のタイミングはタイマ40
より与えられる。
以上の説明から明らかなように、CPU30、
ROM31、RAM37、タイマ40等は透析器
の透水性を測定する手段、安定化基準値設定手
段、及びTMP安定状態検出手段を構成している
ことが分る。
ピストンポンプ駆動パルスのパルスレート 設定した限外過流量と等しい流量で透析液を
ピストンポンプ17で吸引するために、ステツピ
ングモータ19に印加する駆動パルスのパルスレ
ートの設定方法につき簡単に述べておく。一例と
して次の仮定を設ける。
(イ) 限外過流量UFRの設定範囲:0.1〜1.50
/時、0.01/時ステツプ(3000〜25000
ml/分、0.1667ml/分ステツプ) (ロ) パルスモータのステツプ角:1.8度/パルス
(1回転に要するパルス数N:360/1.8=200パ
ルス) (ハ) 歯車部の減速比α:1/5 (ニ) ピストンロツドのねじのピツチp:0.125cm (ホ) シリンダーの直径:3.6cm(断面積S:
10.179cm2) とする。
限外過流量UFR(ml/分)とピストンの移動
速度v(cm/分)との関係は、シリンダーの断面
積をS(cm2)とすれば UFR=S×v (1) となる。ピストンロツドのねじの回転速度n(回
転/分)は、ねじのピツチをp(cm)とすると、 n=v/p (2) となる。ステツピングモータの回転速度m(回
転/分)は歯車部の減速比をαとすれば m=n/α (3) となる。駆動パルスのパルスレートpr(パルス/
秒)はモータを1回転させるのに要するパルス数
をNとすれば pr=m/60×N (4) となる。パルスレートpr(パルス/秒)と限外
過流量UFR(ml/分)との関係は(1)〜(4)式より pr=N/Sαp×60×UFR=13.10×UFR (5) となる。UFR=3〜25ml/分を与えると pr=39.30〜327.5パルス秒 となる。
しかしながら、実際にはこのようにして求めた
パルスレートprを用いるのではなく、実現し易い
ようにマイクロコンピユータのクロツクを分周し
て得られた近似的なパルスレートが用いられる。
この例ではCPU30のクロツクは4.9152/2MHz
で、ステツピングモータ用の基準クロツクfcは、
これを1/256に分周した9600Hzとされる。従つて
上記で求めたパルスレートprを得るために基準ク
ロツクfcを分周したとすれば、その分周比ηは 1/η=fc/pr=244.27〜29.313 となる。このように1/ηの桁数が多く、小数点
以下の数値を持つと、分周回路が極めて複雑とな
るので小数点以下を四捨五入して 1/η′=244〜29 と近似した分周比を用いる。従つて実際のパルス
レートpr′は pr′=fc/(1/η′)=39.34〜331.0パルス/秒と
なる。
TMPの補正について 上記の近似的パルスレートを用いると限外過
流量UFR′は UFR′=pr′/13.10 (5′) となる。設定された限外過流量UFRと実際に
ピストンポンプを吸引して実現する近似的限外
過流量UFR′との関係は(5),(5′)式より UFR=UFR′×pr/pr′=UFR′×β (6) しかしβは補正係数で β=pr/pr′=η/η′=(244/244.27〜29/29.31
3) =0.9989〜0.9893 (7) となる。限界過流量はほぼTMPに比例するの
で、TMP測定モードにおけるTMPの測定値とし
ては、実際に測定されたTMP′(移動平均値)を
補正したTMP=βTMP′を用いるのが好ましい。
なんとなれば透析モードにおいてはこの補正した
TMPが制御設定値とされ分周比を近似したため
の誤差が補償されるからである。またシリンダー
の直径等の製造上のバラツキが無視できない場合
には、上記の近似的分周比を用いたための補正と
合せてTMPを補正するのが望ましいが、その詳
細については省略する。
ROM31内に限外過流量0.18〜1.50/時)
(0.01/時ステツプ)に対応した補正係数β
(133種)を格納して置き、適宜読み出して補正処
理が行われる。
上述ではピストンポンプによる吸引を開始して
後のTMPの安定状態を検出するのに透析液圧の
移動平均値のまわりの標準偏差により検出するも
のとして説明したが、この考案は必ずしもこれに
限らず、例えば透析液の圧力の変化率により検出
してもよい。その場合にも血液ポンプの影響を受
けずにTMPの安定状態を正確に検出することが
できる。
(b) 透析モード TMP測定モードでTMPが測定され、その測定
値(移動平均値)が制御設定値として設定される
と、CPU30は入口弁11、出口弁14を開、
バイパス弁16を閉に制御する。またCPU30
はRAM37に記憶された制御設定値と0.1秒毎に
取り込んだ血液回路側圧力P及び透析液の圧力Q
から算出したTMPの移動平均値とを比較し、そ
の偏差をなくすようにドライバー41を介して透
析液ポンプ15を制御する。
以上の説明から明かなように、CPU30、
ROM31、RAM37はTMP移動平均手段を構
成するものである。
透析モードは通常はTMP測定モードが開始さ
れてから30分経過すると自動的に終了し、再び
TMP測定モードに戻つて測定と透析とが繰返し
行われる。しかしながら患者の血圧が低下し、限
外過流量を下げる必要が生じたような場合には
設定値変更スイツチ(図示せず)を押すことによ
り、透析モードを中断して直ちに初期設定モード
に戻すことができ、新しく設定された限外過流
量に対応した透析が行われる。
「考案の効果」 この考案によれば、TMP測定モードにおける
TMPの測定値及び透析モードにおいて制御設定
値と比較するTMPとして共に移動平均値を用い
るようにしたので、血液ポンプの影響による
TMPの脈動に起因する限外過量の誤差を除去
することができる。
TMP測定モードにおいてピストンポンプによ
る吸引開始後のTMPの安定状態を使用する透析
器の透水性を考慮して正確に検出する手段を設
け、その検出した時点のTMPの移動平均値を
TMPの測定値としたので、従来TMPの測定値を
導出する時点が不適当なために透析モードで基準
とすべき最適なTMPが測定されず、このため限
外過量に誤差を与えたような欠点を除去するこ
とができる。
また、透析モード(第1回目のみ準備モード)
からTMP測定モードに移行する際に入口弁、バ
イパス弁を閉にしてから出口弁を閉にする迄の間
に、透析液の圧力の値に応じた時間差を設けた場
合には、弁の切換による透析液の圧力の過渡現象
による変動の大きさを小さくすることができ、安
定になる迄の時間を有意に縮めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の血液透析装置の一実施例を
示すブロツク系統図、第2図は第1図の装置の第
2TMP測定モードにおける透析液圧の変化特性を
示す図、第3図は従来の血液透析装置のブロツク
系統図、第4図は第3図の従来装置の動作の概要
を説明するための図、第5図は第3図の従来装置
の血液回路側圧力、透析液回路側圧力、TMPの
変化特性を示す図である。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 透析中に短時間透析器への透析液の供給と透析
    器からの透析液の排出とを共に停止させ、ポンプ
    により予め設定された限外過流量で上記透析液
    を吸引し、その時のTMP(トランスメンブレン
    圧)を測定するTMP測定モードを設けると共に、
    透析器への透析液の供給と透析器からの透析液の
    排出とを再開させ、その再開後のTMPを上記
    TMP測定モードで得られた測定値に等しくなる
    様に透析液の圧力を制御して透析を行う透析モー
    ドを設けた透析液圧制御方式血液透析装置におい
    て、 上記透析器の透水性を測定する手段と、 上記TMP測定モードにおいて透析液の圧力が
    安定状態に達したか否かを判断するための基準値
    を上記透水性に応じて設定する安定化基準値設定
    手段と、 上記TMP測定モードにおいて、透析液の圧力
    の移動平均値の回りの標準偏差又は透析液の圧力
    の変化率を演算し、その演算値が上記基準値以下
    になつたことを検出するTMP安定状態検出手段
    と、 その検出時点におけるTMPの移動平均値を演
    算して上記TMPの測定値とすると共に、上記透
    析モードにおけるTMPの移動平均値を演算して
    上記再開後のTMPとするTMP移動平均手段と、
    を具備することを特徴とする透析液圧制御方式血
    液透析装置。
JP6309287U 1987-04-24 1987-04-24 Expired - Lifetime JPH0519073Y2 (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6309287U JPH0519073Y2 (ja) 1987-04-24 1987-04-24

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JP6309287U JPH0519073Y2 (ja) 1987-04-24 1987-04-24

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