JPH0519057A - 放射能測定装置 - Google Patents
放射能測定装置Info
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- JPH0519057A JPH0519057A JP3169890A JP16989091A JPH0519057A JP H0519057 A JPH0519057 A JP H0519057A JP 3169890 A JP3169890 A JP 3169890A JP 16989091 A JP16989091 A JP 16989091A JP H0519057 A JPH0519057 A JP H0519057A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】被測定体の種類、測定可能核種、使用可能線源
等の制約がなくかつ測定時間を短縮する。 【構成】被測定体1の両側に外部線源4と密度測定用放
射線検出器8とを設ける。被測定体1の移動中心と密度
測定用放射線検出器8を結ぶ直線のなす角度で90度以上
片寄らせた位置に補償用放射線検出器11および核種分析
用ゲルマニウム放射線検出器5を配置する。この補償用
放射線検出器11および核種分析用ゲルマニウム放射線検
出器5にそれぞれ散乱角度で定まるエネルギ以下の信号
を除去する波高弁別器16と、前記角度から定まる一定以
上のエネルギに相当した信号のみ計数するカウンタアン
ドタイマ17を設ける。
等の制約がなくかつ測定時間を短縮する。 【構成】被測定体1の両側に外部線源4と密度測定用放
射線検出器8とを設ける。被測定体1の移動中心と密度
測定用放射線検出器8を結ぶ直線のなす角度で90度以上
片寄らせた位置に補償用放射線検出器11および核種分析
用ゲルマニウム放射線検出器5を配置する。この補償用
放射線検出器11および核種分析用ゲルマニウム放射線検
出器5にそれぞれ散乱角度で定まるエネルギ以下の信号
を除去する波高弁別器16と、前記角度から定まる一定以
上のエネルギに相当した信号のみ計数するカウンタアン
ドタイマ17を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばドラム缶内に充填
した放射性廃棄物中の放射能を測定するための放射能測
定装置に関する。
した放射性廃棄物中の放射能を測定するための放射能測
定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の放射性廃物中の放射能を測定する
ための放射能測定装置の第1の例を図4および図5によ
り説明する。図4中符号1はドラム缶内に放射性廃棄物
が充填され密封されている被測定体で、この被測定体1
は昇降台2のターンテーブル3に上下動および回転自在
に載置されている。昇降台2には上下動駆動機構が設け
られ、またターンテーブル3には回転モータにより回転
する駆動機構が設けられているが、これらは図示してな
い。
ための放射能測定装置の第1の例を図4および図5によ
り説明する。図4中符号1はドラム缶内に放射性廃棄物
が充填され密封されている被測定体で、この被測定体1
は昇降台2のターンテーブル3に上下動および回転自在
に載置されている。昇降台2には上下動駆動機構が設け
られ、またターンテーブル3には回転モータにより回転
する駆動機構が設けられているが、これらは図示してな
い。
【0003】この被測定体1の外側には外部線源4とゲ
ルマニウム放射線検出器5がそれぞれ対向して配置され
ている。なお、外部線源4はしゃへい体6で覆われてお
り、ゲルマニウム放射線検出器5は冷却タンク7に接続
されている。この第1の放射能測定装置によって測定し
たγ線スペクトルの一例を図5に示す。図5中たて軸は
カウント数を、よこ軸はγ線エネルギを示している。図
5から明らかなように外部線源に伴うγ線ピークが1本
と、被測定体中の放射能によってγ線ピークが2本現わ
れている。この第1の放射能測定装置によればゲルマニ
ウム放射線検出器5自体で被測定体1の放射能および透
過γ線の両者を測定することができる。
ルマニウム放射線検出器5がそれぞれ対向して配置され
ている。なお、外部線源4はしゃへい体6で覆われてお
り、ゲルマニウム放射線検出器5は冷却タンク7に接続
されている。この第1の放射能測定装置によって測定し
たγ線スペクトルの一例を図5に示す。図5中たて軸は
カウント数を、よこ軸はγ線エネルギを示している。図
5から明らかなように外部線源に伴うγ線ピークが1本
と、被測定体中の放射能によってγ線ピークが2本現わ
れている。この第1の放射能測定装置によればゲルマニ
ウム放射線検出器5自体で被測定体1の放射能および透
過γ線の両者を測定することができる。
【0004】図6は従来の放射能測定装置の第2例を示
したものである。この第2の例は第1の例の他に密度測
定用放射線検出器8を設けるとともに外部線源4を上下
動させる駆動装置9を駆動棒10を介して設けたことにあ
る。図7は図6に示した従来の第2の放射能測定装置に
よるγ線スベクトルの一例を示したものである。図7か
ら明らかなように外部γ線によるコンプトン散乱線部11
と被測定体の放射能によるコンプトン散乱線部12の領域
を有し、外部γ線よるコンプトン散乱線部11の領域には
被測定体中の放射能によるγ線ピークが小さく、外部γ
線に伴うγ線ピークが大きく得られ、また被測定体の放
射能によるコンプトン散乱線部12の領域では被測定体中
の放射能によるγ線ピークが2本大きく得られる。この
従来の第2の放射能測定装置では主検出器のゲルマニウ
ム放射線検出器5以外に透過率測定用の副検出器として
密度測定用放射線検出器8を設け、2回測定を行うこと
によって前者の測定結果から後者の測定結果の引き去り
を行っている。
したものである。この第2の例は第1の例の他に密度測
定用放射線検出器8を設けるとともに外部線源4を上下
動させる駆動装置9を駆動棒10を介して設けたことにあ
る。図7は図6に示した従来の第2の放射能測定装置に
よるγ線スベクトルの一例を示したものである。図7か
ら明らかなように外部γ線によるコンプトン散乱線部11
と被測定体の放射能によるコンプトン散乱線部12の領域
を有し、外部γ線よるコンプトン散乱線部11の領域には
被測定体中の放射能によるγ線ピークが小さく、外部γ
線に伴うγ線ピークが大きく得られ、また被測定体の放
射能によるコンプトン散乱線部12の領域では被測定体中
の放射能によるγ線ピークが2本大きく得られる。この
従来の第2の放射能測定装置では主検出器のゲルマニウ
ム放射線検出器5以外に透過率測定用の副検出器として
密度測定用放射線検出器8を設け、2回測定を行うこと
によって前者の測定結果から後者の測定結果の引き去り
を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】放射性廃棄物の測定シ
ステムのγ線透過法による密度の測定を行う場合、放射
性廃棄物自身からの放射線と透過γ線の弁別が必要であ
り、かつ核種測定用放射線検出器の測定対象となる被測
定体の核種に関する外部線源からの放射性の測定妨害の
除去が問題となる。
ステムのγ線透過法による密度の測定を行う場合、放射
性廃棄物自身からの放射線と透過γ線の弁別が必要であ
り、かつ核種測定用放射線検出器の測定対象となる被測
定体の核種に関する外部線源からの放射性の測定妨害の
除去が問題となる。
【0006】前述した第1の放射能測定装置は放射線と
透過γ線の弁別のために、ゲルマニウム放射線検出器な
どのエネルギの弁別が可能な放射線検出器を用いること
により、被測定体つまり、放射性廃棄物中に含まれる放
射性物質と異なる核種を用い、それぞれの放出γ線のエ
ネルギが異なることを利用し、放射性廃棄物自身からの
放射線と透過γ線の弁別を行う。この第1の放射能測定
装置は透過γ線および放射性廃棄物からの双方の放射γ
線が同一の検出器により測定されるため測定が一回で済
むという利点を有する。しかしながら、つぎに述べるよ
うに被測定体の対象とする核種への制約が大きい。すな
わち、被測定体の核種への散乱線の影響を除くため、被
測定体の核種とは異なる核種を外部線源用に用い、かつ
エネルギ的に被測定体の核種より低いものを用いる必要
がある。このため、被測定体の核種の放出γ線エネルギ
が低い場合には、外部線源としてより低いエネルギのも
のを用いる必要性があり、外部線源の核種の選択に制限
を受ける課題がある。また、あまり密度の高い被測定体
については透過率が低くなるため適用できない事、密度
測定用に使用する外部線源からの放射線による妨害のた
め、被測定体自体の放射測定に関わる被測定体の放射線
の測定に関わるダイナミックレンジが広く採れない、す
なわち高い計数率における計数性能が劣化するなどの課
題を有している。
透過γ線の弁別のために、ゲルマニウム放射線検出器な
どのエネルギの弁別が可能な放射線検出器を用いること
により、被測定体つまり、放射性廃棄物中に含まれる放
射性物質と異なる核種を用い、それぞれの放出γ線のエ
ネルギが異なることを利用し、放射性廃棄物自身からの
放射線と透過γ線の弁別を行う。この第1の放射能測定
装置は透過γ線および放射性廃棄物からの双方の放射γ
線が同一の検出器により測定されるため測定が一回で済
むという利点を有する。しかしながら、つぎに述べるよ
うに被測定体の対象とする核種への制約が大きい。すな
わち、被測定体の核種への散乱線の影響を除くため、被
測定体の核種とは異なる核種を外部線源用に用い、かつ
エネルギ的に被測定体の核種より低いものを用いる必要
がある。このため、被測定体の核種の放出γ線エネルギ
が低い場合には、外部線源としてより低いエネルギのも
のを用いる必要性があり、外部線源の核種の選択に制限
を受ける課題がある。また、あまり密度の高い被測定体
については透過率が低くなるため適用できない事、密度
測定用に使用する外部線源からの放射線による妨害のた
め、被測定体自体の放射測定に関わる被測定体の放射線
の測定に関わるダイナミックレンジが広く採れない、す
なわち高い計数率における計数性能が劣化するなどの課
題を有している。
【0007】第2の放射能測定装置は主放射線検出器以
外に透過率測定用の副放射線検出器一台を設け放射線と
透過γ線の弁別に関して、線源の照射状態および非照射
状態の2度にわたる測定を行い、前者の測定値から後者
の引き去りを行うことにより正味の透過成分を求めよう
とするものである。ゲルマニウム放射線検出器に関して
は、線源の非照射状態で測定を行う。
外に透過率測定用の副放射線検出器一台を設け放射線と
透過γ線の弁別に関して、線源の照射状態および非照射
状態の2度にわたる測定を行い、前者の測定値から後者
の引き去りを行うことにより正味の透過成分を求めよう
とするものである。ゲルマニウム放射線検出器に関して
は、線源の非照射状態で測定を行う。
【0008】第2の放射能測定装置は第1の放射能測定
装置の欠点はないものの、線源の照射状態および非照射
状態で2度の測定を行うため、被測定体を2回測定する
必要が生じ、計測に要する時間が2倍かかるという課題
を有する。
装置の欠点はないものの、線源の照射状態および非照射
状態で2度の測定を行うため、被測定体を2回測定する
必要が生じ、計測に要する時間が2倍かかるという課題
を有する。
【0009】本発明は上記各々の課題を解決するために
なされたもので、被測定体の種類、測定可能核種、使用
可能線源等の制約がなくかつ測定時間が短縮できる放射
能測定装置を提供することにある。
なされたもので、被測定体の種類、測定可能核種、使用
可能線源等の制約がなくかつ測定時間が短縮できる放射
能測定装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は被測定体の外側
にそれぞれ対向して配置された外部線源および密度測定
用放射線検出器と、前記被測定体の移動中心と前記密度
測定用放射線検出器を結ぶ直線のなす角度で90度以上片
寄らせた位置にそれぞれ対向して配置された補償用放射
線検出器および核種分析用放射線検出器と、この補償用
放射線検出器および核種分析用放射線検出器にそれぞれ
接続された散乱角度で定まるエネルギ以下の信号を除去
する波高弁別器と、前記角度から定まる一定以上のエネ
ルギに相当した信号のみ計数するカウンタアンドタイマ
とを具備したことを特徴とする。
にそれぞれ対向して配置された外部線源および密度測定
用放射線検出器と、前記被測定体の移動中心と前記密度
測定用放射線検出器を結ぶ直線のなす角度で90度以上片
寄らせた位置にそれぞれ対向して配置された補償用放射
線検出器および核種分析用放射線検出器と、この補償用
放射線検出器および核種分析用放射線検出器にそれぞれ
接続された散乱角度で定まるエネルギ以下の信号を除去
する波高弁別器と、前記角度から定まる一定以上のエネ
ルギに相当した信号のみ計数するカウンタアンドタイマ
とを具備したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は放射能を有する被測定体1の密度を外
部線源4で測定し、かつその結果からゲルマニウム放射
線検出器5の測定データから放射能評価を行う。外部線
源4からの透過γ線については被測定体1からの放射線
の影響を除去して正確な密度測定ができる。ゲルマニウ
ム放射検出器5については密度測定用γ線の散乱線の影
響を被測定体1自身からの放射線の影響を除去し得るこ
とにより、両者の同時測定を可能とし、その結果、迅速
な測定ができる。すなわち、図8に示すように、外部線
源4の透過γ線測定時の被測定体1自身からの影響除去
を行うため、密度測定用放射線検出器8と同一仕様の補
償用放射線検出器11を設けて同時測定を行う。これによ
りそれぞれの放射線検出器8,11により透過γ線+被測
定体自身のγ線および被測定体自身のγ線を測定する。
透過γ線に関しては前者の測定データから後者の測定デ
ータの引き去りを行うことにより正味の透過γ線の値を
求めることができる。
部線源4で測定し、かつその結果からゲルマニウム放射
線検出器5の測定データから放射能評価を行う。外部線
源4からの透過γ線については被測定体1からの放射線
の影響を除去して正確な密度測定ができる。ゲルマニウ
ム放射検出器5については密度測定用γ線の散乱線の影
響を被測定体1自身からの放射線の影響を除去し得るこ
とにより、両者の同時測定を可能とし、その結果、迅速
な測定ができる。すなわち、図8に示すように、外部線
源4の透過γ線測定時の被測定体1自身からの影響除去
を行うため、密度測定用放射線検出器8と同一仕様の補
償用放射線検出器11を設けて同時測定を行う。これによ
りそれぞれの放射線検出器8,11により透過γ線+被測
定体自身のγ線および被測定体自身のγ線を測定する。
透過γ線に関しては前者の測定データから後者の測定デ
ータの引き去りを行うことにより正味の透過γ線の値を
求めることができる。
【0012】なお、補償用放射線検出器11およびゲルマ
ニウム放射線検出器5については密度測定用γ線の散乱
線の影響を除去する必要がある。
ニウム放射線検出器5については密度測定用γ線の散乱
線の影響を除去する必要がある。
【0013】外部線源の散乱線のエネルギに関しては、
散乱角度による上限が生ずる。関係式は、下記式(1) に
示すとおりであり、散乱角度が増大するに応じて、散乱
線のエネルギは低下する。
散乱角度による上限が生ずる。関係式は、下記式(1) に
示すとおりであり、散乱角度が増大するに応じて、散乱
線のエネルギは低下する。
【0014】
【数1】
【0015】一例として外部線源4にCs−137 、Co−60
を用いた場合の散乱線角度−エネルギの関係曲線を図9
に示す。この図からもわかるように、外部線源4の放出
エネルギにあまりよらず散乱角度が90度以上になると、
散乱γ線のエネルギは 300〜400KeVになる。一方、商業
用軽水炉で発生する被測定体、つまり放射性廃棄物中に
含まれている放射性核種はCr−51などの短い半減期のも
のを除いて、500KeV以上のγ線を放出するものが大部分
であり、散乱角度が90度以上に採ることにより事実上測
定に対する影響を除去し得る。また、散乱線の寄与分に
ついて、エネルギ的に弁別を行うことにより、測定上外
部線源の散乱線の寄与のない測定が可能となる。さらに
散乱線が多重である場合には、散乱線のエネルギはさら
に低下する。
を用いた場合の散乱線角度−エネルギの関係曲線を図9
に示す。この図からもわかるように、外部線源4の放出
エネルギにあまりよらず散乱角度が90度以上になると、
散乱γ線のエネルギは 300〜400KeVになる。一方、商業
用軽水炉で発生する被測定体、つまり放射性廃棄物中に
含まれている放射性核種はCr−51などの短い半減期のも
のを除いて、500KeV以上のγ線を放出するものが大部分
であり、散乱角度が90度以上に採ることにより事実上測
定に対する影響を除去し得る。また、散乱線の寄与分に
ついて、エネルギ的に弁別を行うことにより、測定上外
部線源の散乱線の寄与のない測定が可能となる。さらに
散乱線が多重である場合には、散乱線のエネルギはさら
に低下する。
【0016】このための外部線源としては被測定体1中
に含まれる核種と同一または放出γ線のエネルギが高い
核種についても用いることが可能である。
に含まれる核種と同一または放出γ線のエネルギが高い
核種についても用いることが可能である。
【0017】
【実施例】図1および図2を参照しながら本発明に係る
放射能測定装置の一実施例を説明する。なお、図1は被
測定体1の周囲に配置した各種の検出器および放射線測
定回路をブロック的に示す平面的配置図である。図1に
おいて、被測定体1は前述した図4,図6および図8
と、その説明のように昇降台2上にターンテーブル3を
介して回転自在に載置されている。この被測定体1の外
側にはしゃへい体6で包囲された外部線源4が配置され
ており、外部線源4に対向した位置に密度測定用放射線
検出器(NaI 検出器)8が配置されている。また、外部
線源4と前記放射線検出器8の水平方向に対して、中心
点0から直角方向より90度以上大きい角度の位置に補償
用放射線検出器(NaI 検出器)11とゲルマニウム放射線
検出器5が上下方向に配置されている。密度測定用放射
線検出器8と補償用放射線検出器11の前方にはコリメー
タ12が配置されている。各放射線検出器5,8,11の電
圧印加側は前置増幅器13および高圧電源14に接続されて
おり、また、信号取出し側は線形増幅器15、波高弁別器
16に接続されている。密度測定用放射線検出器8と補償
用放射線検出器11側の波高弁別器16はカウンタアンド
(&)タイマ17を介して計算機18のIBバス母線19に接
続している。一方、ゲルマニウム放射線検出器5側の波
高分別器16はリニアゲート20、A/D変換器21およびプ
ロセスメモリ22を介して、IBバス母線19に接続してい
る。
放射能測定装置の一実施例を説明する。なお、図1は被
測定体1の周囲に配置した各種の検出器および放射線測
定回路をブロック的に示す平面的配置図である。図1に
おいて、被測定体1は前述した図4,図6および図8
と、その説明のように昇降台2上にターンテーブル3を
介して回転自在に載置されている。この被測定体1の外
側にはしゃへい体6で包囲された外部線源4が配置され
ており、外部線源4に対向した位置に密度測定用放射線
検出器(NaI 検出器)8が配置されている。また、外部
線源4と前記放射線検出器8の水平方向に対して、中心
点0から直角方向より90度以上大きい角度の位置に補償
用放射線検出器(NaI 検出器)11とゲルマニウム放射線
検出器5が上下方向に配置されている。密度測定用放射
線検出器8と補償用放射線検出器11の前方にはコリメー
タ12が配置されている。各放射線検出器5,8,11の電
圧印加側は前置増幅器13および高圧電源14に接続されて
おり、また、信号取出し側は線形増幅器15、波高弁別器
16に接続されている。密度測定用放射線検出器8と補償
用放射線検出器11側の波高弁別器16はカウンタアンド
(&)タイマ17を介して計算機18のIBバス母線19に接
続している。一方、ゲルマニウム放射線検出器5側の波
高分別器16はリニアゲート20、A/D変換器21およびプ
ロセスメモリ22を介して、IBバス母線19に接続してい
る。
【0018】このように本実施例では、外部線源4によ
る透過率測定用以外に補助の補償用放射線検出器11を設
け、ゲルマニウム放射線検出器5を透過率の測定用に設
けられた外部線源4および密度(透過率)測定用放射線
検出器8の配置面と同一平面上にかつ外部線源4および
密度測定用放射線検出器8を結ぶ線に対して90度以上の
角度をなすように配置する。それぞれの放射線検出器
5,8,11は図2に示したように散乱角度で定まるエネ
ルギ以下の信号を削除する目的で波高弁別器16による処
理を行う。
る透過率測定用以外に補助の補償用放射線検出器11を設
け、ゲルマニウム放射線検出器5を透過率の測定用に設
けられた外部線源4および密度(透過率)測定用放射線
検出器8の配置面と同一平面上にかつ外部線源4および
密度測定用放射線検出器8を結ぶ線に対して90度以上の
角度をなすように配置する。それぞれの放射線検出器
5,8,11は図2に示したように散乱角度で定まるエネ
ルギ以下の信号を削除する目的で波高弁別器16による処
理を行う。
【0019】この結果、ゲルマニウム放射線検出器に入
射する外側線源からの散乱線は、90度以上の角度を有す
るもののみとなり、検出器の散乱線部に対する影響は、
図2(c)に示す様に低いエネルギに限られたものとな
る。図2(a)は図1中A位置でのパルス波高スペクト
ルで、図2(b)は同じくB位置でのパルス波高スペク
トル、図2(c)は同じくC位置でのパルス波高スペク
トルを示している。図2中E1 は波高弁別器設定下限波
高値で、E2は同じく上限波高値である。
射する外側線源からの散乱線は、90度以上の角度を有す
るもののみとなり、検出器の散乱線部に対する影響は、
図2(c)に示す様に低いエネルギに限られたものとな
る。図2(a)は図1中A位置でのパルス波高スペクト
ルで、図2(b)は同じくB位置でのパルス波高スペク
トル、図2(c)は同じくC位置でのパルス波高スペク
トルを示している。図2中E1 は波高弁別器設定下限波
高値で、E2は同じく上限波高値である。
【0020】図3は補償用放射線検出器11およびゲルマ
ニウム放射線検出器5を被測定体1の移動方向にずらし
て配置した場合の実施例を示しており、他の部分は図1
と同様である。したがって、図1と重複する部分の説明
は省略する。図3に示す様に、ゲルマニウム放射線検出
器5および補償用放射線検出部11を被測定体1の移動方
向にずらし、一回散乱に相当する散乱線成分が、ゲルマ
ニウム放射線検出器および補償用放射線検出器に入射し
ないようにすることにより、さらに外部散乱線の影響を
低減することも可能である。
ニウム放射線検出器5を被測定体1の移動方向にずらし
て配置した場合の実施例を示しており、他の部分は図1
と同様である。したがって、図1と重複する部分の説明
は省略する。図3に示す様に、ゲルマニウム放射線検出
器5および補償用放射線検出部11を被測定体1の移動方
向にずらし、一回散乱に相当する散乱線成分が、ゲルマ
ニウム放射線検出器および補償用放射線検出器に入射し
ないようにすることにより、さらに外部散乱線の影響を
低減することも可能である。
【0021】また、同様な放射能測定装置において、さ
らに核種分析用ゲルマニウム放射線検出器および補償用
放射線検出器の前面に移動方向に対して垂直方向に開口
部を有するコリメータを設け、かつ被測定体の移動方向
に対し、放射線源と密度測定用放射線検出器を結ぶ直線
位置よりずらして配置する事により、直接の散乱線の入
射を遮ることにより、さらに外部線源からの散乱線によ
る放射能測定の影響を除去効果を改善することができ
る。
らに核種分析用ゲルマニウム放射線検出器および補償用
放射線検出器の前面に移動方向に対して垂直方向に開口
部を有するコリメータを設け、かつ被測定体の移動方向
に対し、放射線源と密度測定用放射線検出器を結ぶ直線
位置よりずらして配置する事により、直接の散乱線の入
射を遮ることにより、さらに外部線源からの散乱線によ
る放射能測定の影響を除去効果を改善することができ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば核種分析用ゲルマニウム
放射線検出器およびこの放射線検出器に入射する外部線
源からの散乱線は90度以上の角度を有するもののみとな
り、前記放射線検出器の散乱線部に対する影響は被測定
体の対象核種の存在しない低いエネルギ部に限られたも
のとなる。また、補償用放射線検出器を設ける事によ
り、測定時間は、従来例の第2の例に比べ1/2とな
り、かつ第1の例のように、被測定体の放射線、使用可
能外部線源の核種、測定放射能の上限、被測定体の密度
等の制約の少ない測定が可能となる。
放射線検出器およびこの放射線検出器に入射する外部線
源からの散乱線は90度以上の角度を有するもののみとな
り、前記放射線検出器の散乱線部に対する影響は被測定
体の対象核種の存在しない低いエネルギ部に限られたも
のとなる。また、補償用放射線検出器を設ける事によ
り、測定時間は、従来例の第2の例に比べ1/2とな
り、かつ第1の例のように、被測定体の放射線、使用可
能外部線源の核種、測定放射能の上限、被測定体の密度
等の制約の少ない測定が可能となる。
【図1】本発明に係る放射能測定装置の一実施例におけ
る各種の検出器および放射線測定回路をブロック的に示
す平面的配置図。
る各種の検出器および放射線測定回路をブロック的に示
す平面的配置図。
【図2】(a)は図1におけるA位置でのパルス波高ス
ペクトル図、(b)は図1におけるB位置でのパルス波
高スペクトル図、(c)は図1におけるC位置でのパル
ス波高スベクトル図。
ペクトル図、(b)は図1におけるB位置でのパルス波
高スペクトル図、(c)は図1におけるC位置でのパル
ス波高スベクトル図。
【図3】本発明に係る放射能測定装置の他の実施例を一
部断面で概略的に示す立面図。
部断面で概略的に示す立面図。
【図4】従来の放射能測定装置の第1の例を示す立体的
配置図。
配置図。
【図5】図4におけるゲルマニウム放射線検出器のγ線
スペクトル図。
スペクトル図。
【図6】従来の放射能測定装置の第2の例を一部概略的
断面で示す立体的配置図。
断面で示す立体的配置図。
【図7】図6におけるゲルマニウム放射線検出器のγ線
スペクトル図。
スペクトル図。
【図8】本発明に係る放射能測定装置の作用を説明する
ための一部概略的断面で示す立体的配置図。
ための一部概略的断面で示す立体的配置図。
【図9】図8に示した放射能測定装置による外部線源の
散乱線エネルギと散乱角度との関係を示す曲線図。
散乱線エネルギと散乱角度との関係を示す曲線図。
1…被測定体、2…昇降台、3…ターンテーブル、4…
外部線源、5…ゲルマニウム放射線検出器、6…しゃへ
い体、7…冷却タンク、8…密度測定用放射線検出器、
9…駆動装置、10…駆動棒、11…補償用放射線検出器、
12…コリメータ、13…前置増幅器、14…高圧電源、15…
線形増幅器、16…波高弁別器、17…カウンタアンドタイ
マ、18…計算機、19…IBバス母線、20…リニアゲー
ト、21…A/D変換器、22…プロセスメモリ。
外部線源、5…ゲルマニウム放射線検出器、6…しゃへ
い体、7…冷却タンク、8…密度測定用放射線検出器、
9…駆動装置、10…駆動棒、11…補償用放射線検出器、
12…コリメータ、13…前置増幅器、14…高圧電源、15…
線形増幅器、16…波高弁別器、17…カウンタアンドタイ
マ、18…計算機、19…IBバス母線、20…リニアゲー
ト、21…A/D変換器、22…プロセスメモリ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 被測定体の外側にそれぞれ対向して配置
された外部線源および密度測定用放射線検出器と、前記
被測定体の移動中心と前記密度測定用放射線検出器を結
ぶ直線のなす角度で90度以上片寄らせた位置にそれぞれ
対向して配置された補償用放射線検出器および核種分析
用放射線検出器と、この補償用放射線検出器および核種
分析用放射線検出器にそれぞれ接続された散乱角度で定
まるエネルギ以下の信号を除去する波高弁別器と、前記
角度から定まる一定以上のエネルギに相当した信号のみ
計数するカウンタアンドタイマとを具備したことを特徴
とする放射能測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169890A JP2696009B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 放射能測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169890A JP2696009B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 放射能測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519057A true JPH0519057A (ja) | 1993-01-26 |
JP2696009B2 JP2696009B2 (ja) | 1998-01-14 |
Family
ID=15894860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3169890A Expired - Lifetime JP2696009B2 (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 放射能測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2696009B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5836465B1 (ja) * | 2014-10-20 | 2015-12-24 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 放射線計測装置および放射線計測方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61107183A (ja) * | 1984-10-30 | 1986-05-26 | Nippon Atom Ind Group Co Ltd | 容器詰め放射性廃棄物の放射能量測定方法 |
-
1991
- 1991-07-10 JP JP3169890A patent/JP2696009B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61107183A (ja) * | 1984-10-30 | 1986-05-26 | Nippon Atom Ind Group Co Ltd | 容器詰め放射性廃棄物の放射能量測定方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5836465B1 (ja) * | 2014-10-20 | 2015-12-24 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 放射線計測装置および放射線計測方法 |
JP2016080586A (ja) * | 2014-10-20 | 2016-05-16 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 放射線計測装置および放射線計測方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2696009B2 (ja) | 1998-01-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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