JPH05190430A - 電子線装置及び電子線縮小転写装置 - Google Patents

電子線装置及び電子線縮小転写装置

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JPH05190430A
JPH05190430A JP4027325A JP2732592A JPH05190430A JP H05190430 A JPH05190430 A JP H05190430A JP 4027325 A JP4027325 A JP 4027325A JP 2732592 A JP2732592 A JP 2732592A JP H05190430 A JPH05190430 A JP H05190430A
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JP
Japan
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electron beam
electron
lens
spherical aberration
cathode
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JP4027325A
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体の球面収差を電子レンズで発生する球面
収差より小さくする。 【構成】 放出される電子線に対して凹面形状のカソー
ド1と、カソード1に対して凸面形状で電子線通過孔4
cを有するアノード4と、カソード1から放出される電
子線を集束させる集束電極2とよりなる電子銃と、電磁
レンズ6とを有する。電磁レンズ6で発生する凸レンズ
の球面収差をその電子銃1,2,4で発生する凹レンズ
の球面収差で相殺させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球面収差が全体として
低減された電子線装置及び電子線縮小転写装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、荷電粒子線光学系においては電磁
レンズ及び静電レンズ等の電子レンズは荷電粒子線を集
束させるのみである。このことは電子レンズには凸レン
ズしかないことを意味する。一般に、電子レンズ(又は
球面よりなる光学レンズ)の凸レンズにおいては、光軸
近傍を通過する荷電粒子線(又は光)に比べて周辺部を
通過する荷電粒子線(又は光)の方がレンズ作用を強く
受けるため、同じ傾向の球面収差が存在する。この場
合、光学レンズにおいては逆の傾向の球面収差を有する
凹レンズが存在するため、凹レンズと凸レンズとを組合
わせることにより、全体として球面収差を低減すること
ができる。これに対して、電子レンズには凸レンズしか
ないため、従来は荷電粒子線光学系では球面収差は補正
できないというのが通説であった。なお、電子銃の部分
でも球面収差が発生するが、この球面収差に関しては電
子銃に磁場を重畳することによって収差を低減する方法
が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の電
子レンズを用いた電子線装置においては球面収差は補正
できないので、極端に長寸法のレンズを用いて球面収差
を小さくする手法が用いられていた。このため、球面収
差を小さくすると電子線装置全体の形状が大型化すると
いう不都合があった。また、電子銃部に磁場を重畳させ
ると電子銃部での球面収差等は小さくできるが、後続の
レンズで発生する球面収差を低減することはできなかっ
た。このため、電子ビームの球面収差を後続のレンズの
球面収差以下にすることができない不都合があった。
【0004】これに関して、電子線装置の一つである電
子線縮小転写装置において、大きい視野のパターンを一
括縮小転写するにはコンデンサレンズで大きい視野全体
を平行な電子線で照明する必要がある。このためには、
電子線源の像からコンデンサレンズを見込む発散角を大
きくするか光源像からコンデンサレンズまでの距離を大
きくするしかない。後者の方法では電子光学鏡筒長が長
くなり、前者の方法ではコンデンサレンズの球面収差を
何等かの手法で補償する必要がある。
【0005】本発明は斯かる点に鑑み、球面収差がレン
ズで生ずる球面収差より小さくされた電子線装置を提供
することを目的とする。また、本発明は、コンデンサレ
ンズの球面収差が補償され、結果として比較的短い電子
光学鏡筒を用いた上で少ない収差で大きな視野のパター
ンを一括縮小転写できる電子線縮小転写装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による電子線装置
は、例えば図1(a)に示す如く、放出される電子線に
対して凹面形状のカソード(1)と、このカソード
(1)に対して凸面形状で電子線通過孔(4c)を有す
るアノード(4)と、そのカソード(1)から放出され
る電子線を集束させる集束電極(2)とよりなる電子銃
と、この電子銃から放出される電子線を集束する電子レ
ンズ(6)とを有し、この電子レンズ(6)で発生する
球面収差をその電子銃(1,2,4)で発生する球面収
差で相殺させるようにしたものである。
【0007】また、本発明による電子線縮小転写装置
は、例えば図2に示すように、電子銃と、この電子銃か
ら放出される電子線を集束してマスク(16)に照射す
るコンデンサレンズ(13,15)と、そのマスク(1
6)を透過した電子線をターゲット(19)上に導くこ
とによりそのマスク(16)の縮小像をターゲット(1
9)上に結像する投影レンズ(17,18)とを有する
電子線縮小転写装置において、その電子銃を、放出され
る電子線に対して凹面形状のカソード(1)と、このカ
ソード(1)に対して凸面形状で電子線通過孔を有する
アノード(4)と、そのカソード(1)から放出される
電子線を集束させる集束電極(2)とより形成し、その
コンデンサレンズ(13,15)で発生する球面収差を
その電子銃(1,2,4)で発生する球面収差で相殺さ
せるようにしたものである。
【0008】
【作用】斯かる本発明の電子線装置によれば、カソード
(1)の電子線放出面とアノード(4)のカソード
(1)に対向する面とは互いにほぼ同心球面とみなすこ
とができる。そのため、仮にアノード(4)側に電子線
通過孔(4c)が無いとすると、電子線はカソード
(1)からアノード(4)に対してほぼ無収差で流れ
る。しかしながら、アノード(4)には電子線を後続の
レンズ系に導くための電子線通過孔(4c)が形成され
ている。この電子線通過孔(4c)を通過する電子線は
周囲の高電位に引かれて軌跡が光軸から離れる方向にず
れるため、この電子線通過孔(4c)は凹レンズの作用
を有する。
【0009】更に、例えば図1(b)に誇張して示すよ
うに、その電子線通過孔(4c)を通過する電子線の内
でその電子線通過孔(4c)の側面部に近い軌跡(1
2)に沿って進む電子線ほど周囲の高電位に強く引かれ
るため、軸から離れた軌跡に沿って進む電子線ほどアノ
ード(4)から離れた位置で集束する。即ち、このアノ
ード(4)の電子線通過孔(4c)から放出される電子
線は、凹面レンズ特有の球面収差を有する。また、電子
銃(1,2,4)から放出された電子線には電子同士の
反発に起因する空間電荷効果が作用するが、この空間電
荷効果も電子線に対して凹レンズとして作用する。一
方、電子レンズ(6)は凸レンズに特有の球面収差を有
するので、この電子レンズ(6)の球面収差を電子銃
(1,2,4)で発生する凹レンズの球面収差及び空間
電荷効果による凹レンズの球面収差で相殺させることが
できる。従って、球面収差は電子レンズ(6)で発生す
る球面収差よりも小さくなる。
【0010】同様に、本発明の電子線縮小転写装置にお
いては、電子銃(1,2,4)が凹レンズに特有の球面
収差を発生し、空間電荷効果も凹レンズとして作用す
る。また、コンデンサレンズ(13,15)は電子レン
ズであるため凸レンズに特有の球面収差が発生する。そ
こで、その電子銃及び空間電荷効果の球面収差によりコ
ンデンサレンズ(13,15)の球面収差を相殺させる
ことができる。従って、コンデンサレンズ(13,1
5)の鏡筒長を長くすることなく少ない収差で大きな視
野のパターンを一括縮小転写できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき図1を参照し
て説明する。本例は、例えば電子線アニールを行う電子
線装置に本発明を適用したものである。電子線アニール
を行って多結晶を単結晶に変えるような場合には、大き
い開口角の電子線をできるだけ小さなスポットに絞り込
むことが要求されるが、そのためには球面収差を小さく
しなければならない。
【0012】図1(a)は本例の電子線装置の構成を示
し、この図1(a)において、1はカソード、2はカソ
ード1と同電位のウェーネルト(集束電極)である。カ
ソード1の電子線放出部は円柱状であり、その端面であ
る電子線放出面1aは、光軸上の点Pを中心とした半径
R1の球面となっている。また、ウェーネルト2はカソ
ード1の電子線放出面1aに隣接する円錐状の側面を有
し、電子線放出面1aの外周部においてその面1aから
垂直に放出される電子線の軌跡を3とすると、ウェーネ
ルト2の側面とその軌跡3とがなす角度αを67.5°
に設定する。
【0013】4はカソード1に対して1kV〜10kV
の正電位が印加されたアノードを示し、このアノード4
のカソード1に対向し且つカソード1に対して凸の面4
aを、光軸上の点Pを中心として半径R2(R2<R
1)の球面に形成する。従って、カソード1の電子線放
出面1aとアノード4の面4aとは同心の球面である。
また、電子光学鏡筒の軸を光軸と呼ぶとして、アノード
4の光軸付近には電子線通過孔4cを穿設し、アノード
4の電子線が放出される側の面4bを円錐状に形成す
る。5は中心部に開口が形成された接地レベルのアース
電極を示し、このアース電極5をアノード4の下方に配
置する。アース電極5より下方では電子線はドリフト領
域に入る。
【0014】これらカソード1、ウェーネルト2、アノ
ード4及びアース電極5より電子銃が構成されており、
アノード4に印加する正電位を変えることにより、電子
銃電流を変えることができる。その電子銃は、ピアス型
電子銃の設計方法で設計される。寸法の一例として、例
えばカソード1の外径が8mm程度の場合には、カソー
ド1の電子線放出面1aの半径R1は25mm程度、ア
ノード4の面4aの半径R2は10mm程度、アノード
4の電子線通過孔4cの内径は4mm程度である。
【0015】また、6は電磁レンズ、7はターゲットを
示し、アース電極5の下方に順に電磁レンズ6及びター
ゲット7を配置する。基本的な動作としては、カソード
1から放出された電子線は、アノード4の電子線通過孔
4aを通過した後に一度集束して電子線源の像であるク
ロスオーバが形成され、このクロスオーバから発散する
電子線は電磁レンズ6によりターゲット7上にスポット
状に集束される。
【0016】図1(a)の電子線装置の球面収差につき
図1(b)を参照して説明する。図1(b)は図1
(a)を光学レンズに置き換えて表現したものであり、
説明の便宜上、カソード1の電子線放出面1aを誇張し
て大きく表現してある。最初に電子銃の部分の球面収差
につき説明する。一般に、同心球の外側の球の内面に負
電圧を与え、内側の球の外面に正電圧を与えると外側の
面から内側の球に電子線が流れるが、この電子線は無収
差のビームになる。本例の電子銃では、カソード1の電
子線放出面1aは球面の一部のみであるため収差が発生
するが、電子線放出面1aの外周部に垂直な軌跡3に対
して67.5゜の角度の円錐面を有するウェーネルト2
が用いられているので、ほぼ無収差の電子線がカソード
1からアノード4に流れる。
【0017】この場合、この電子線を電子銃から取り出
すために、アノード4の中心部に電子線通過孔4cが形
成されているが、この電子線通過孔4cの側面部の高電
位にひかれて電子線は外側へ曲げられる。即ち、この電
子線通過孔4cは凹レンズの作用を持つ。しかも外側の
電子線は内側の電子線より大きく曲げられるため凹レン
ズ特有の球面収差を持つ。従って、図1(b)に示すよ
うに、アノード4の電子線通過孔4cが配置されている
位置には凹レンズ4Lが配置されているとみなすことが
できる。
【0018】また、アノード4の電子線通過孔4cを通
過した後、電子線は次第に集束して細いビームとなるた
め、空間電荷効果により電子同士が互いに反発し、電子
線の軌跡は外側へ曲げられる。従って、空間電荷効果も
電子線に凹レンズとして作用し、しかも外側の電子線は
より多く曲げられるので凹レンズに特有の球面収差が発
生する。従って、図1(b)に示すように、アノード4
の下方に別の凹レンズ8Lが配置されているとみなすこ
とができる。このように本例の電子銃は、電子線放出面
1aの下方に2枚の凹レンズ4L及び8Lを配置して構
成されているものとみなすことができ、凹レンズに特有
の球面収差が発生している。
【0019】次に、本例の全体の球面収差につき説明す
るに、図1(b)において、図1(a)の電磁レンズ6
を凸レンズ6Lで置き換えておく。図1(b)におい
て、電子光学鏡筒の軸に近い電子線の軌跡を11で示す
と、軌跡11に沿った電子線は例えば凹レンズ4Lと凹
レンズ8Lとの間において電子線源の像であるクロスオ
ーバ9を形成する。一方、光軸から外れた軌跡12に沿
った電子線は、アノード4の電子線通過孔4cによる凸
レンズ4L及び空間荷電効果による凹レンズ8Lの球面
収差によって外側へより多く曲げられる。従って、軌跡
12に沿った電子線は、近軸の電子線が形成するクロス
オーバ9に対してより遠くの位置でクロスオーバ10を
形成する。
【0020】また、それぞれクロスオーバ9及び10か
ら発散する軌跡11及び12に沿う電子線は球面収差を
持つ凸レンズ6Lを通るが、この凸レンズ6Lの球面収
差により、光軸から遠い軌跡12に沿う電子線はより多
く曲げられる。従って、ターゲット7上では、軌跡11
に沿う電子線及び軌跡12に沿う電子線は同じ位置に結
像する。従って、図1(a)の電磁レンズ6の凸レンズ
の球面収差は電子銃及び空間電荷効果による凹レンズの
球面収差により相殺され、装置全体の球面収差は電磁レ
ンズ(6)単体の球面収差よりも小さくなっている。
【0021】次に、本例の電子銃の設計方法につき考察
する。この場合、図1(b)の凹レンズ4L及び8Lの
具体的な形状は不明であり、これら凹レンズ4L及び8
Lの球面収差係数を計算することは現状ではできない。
しかしながら、図1(a)の電磁レンズ6については、
形状及び電流等が定まればその球面収差係数は容易に計
算することができるので、図1(b)の凸レンズ6Lの
球面収差係数も容易に計算することができる。そして、
例えば図1(b)の凸レンズ6Lからターゲット7まで
の距離(像点距離)を変化させれば球面収差係数は大き
く変えられるので、凸レンズ6Lとターゲット7との距
離を種々に変化させて球面収差を測定する。このように
測定された球面収差が最小になる像点距離での凸レンズ
6Lの球面収差係数から逆に凸レンズ4L及び8Lの合
成系の球面収差係数が分かる。
【0022】次に、図2を参照して本発明の他の実施例
につき説明する。本例は電子線縮小転写装置に本発明を
適用したものである。また、本例の電子銃の構成は図1
の電子銃と同様に構成されているので、図2において図
1に対応する部分には同一符号を付してその詳細説明を
省略する。
【0023】図2は本例の電子線縮小転写装置の構成を
示し、この図2において、電子線放出面が放出方向に対
して凹の球面に形成されたカソード1、このカソード1
の外周部に垂直に交差する軌跡と67.5゜の角度の円
錐面を持つウェーネルト2、カソード1に対して凸の球
面を有するアノード4及びアース電極5から電子銃が構
成されている。この電子銃から下方に順に、電磁レンズ
よりなる第1コンデンサレンズ13、中央部に開口が形
成された円形アパーチャ板14、電磁レンズからなる第
2コンデンサレンズ15及びステンシルマスク(電子線
透過マスク)16を配置する。更に、ステンシルマスク
16の下方に順に、焦点距離の大きい第1投影レンズ1
7、焦点距離の小さい第2投影レンズ18及びターゲッ
ト19を配置する。
【0024】本例の電子銃から放出された電子線は、例
えば軌跡20で示すように、第1コンデンサレンズ13
により円形アパーチャ板14の中央の開口部近傍に集束
され、この開口部を透過した電子線は第2コンデンサレ
ンズ15によりほぼ平行なビームに変換されてステンシ
ルマスク16に照射される。このステンシルマスク16
の各点を透過した電子線は、それぞれ第1投影レンズ1
7及び第2投影レンズ18を介してターゲット19上に
集束される。これにより、ステンシルマスク16の縮小
像がターゲット19上に結像される。
【0025】次に、本例の球面収差につき考察するに、
既に述べたように電子銃は凹レンズの球面収差を有し、
空間電荷効果も凹レンズとして作用する。一方、第1コ
ンデンサレンズ13及び第2コンデンサレンズ15より
なる合成系は凸レンズの球面収差を有するが、この球面
収差は電子銃及び空間電荷効果による球面収差により相
殺されるので、装置全体としてはステンシルマスク16
を照射するための電子光学系の球面収差は極めて小さく
なっている。従って、ステンシルマスク16を照射する
電子線の平行度は極めて良好であり、ターゲット19上
の縮小像の歪又はぼけ等が小さくなる。
【0026】更に、一括転写の視野を大きくするには、
コンデンサレンズ13及び15を大口径にする必要があ
るが、大口径で且つ球面収差を小さくするには鏡筒の長
さが長くなり過ぎる。しかしながら、本例によれば、コ
ンデンサレンズ13及び15に大きく球面収差が残って
いても、その球面収差は電子銃及び空間電荷効果による
球面収差で相殺できるので、鏡筒を長くすることなく、
且つ全体として小さな球面収差で大きな視野のパターン
を一括転写することができる。
【0027】また、より球面収差を小さくするには、予
め上述した方法により電子銃及び空間電荷効果による凹
レンズの球面収差係数を測定しておく。そして、球面収
差係数の絶対値が第1コンデンサレンズ13と第2コン
デンサレンズ15との合成系の球面収差係数と一致する
電子銃を用いることにより、全体としての球面収差をよ
り小さくしてステンシルマスク16に入射する電子線の
平行度を更に改善することができる。なお、本発明は上
述実施例に限定されず、例えば電子レンズとして静電レ
ンズを使用した場合に適用するなど、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々の構成を取り得ることは勿論であ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明の電子線装置によれば、電子銃及
び空間電荷効果による凹レンズの球面収差により、電子
レンズの球面収差である凸レンズの球面収差を相殺する
ことができるので、従来補正することは不可能と思われ
ていた電子レンズの球面収差を補正することができる。
従って、装置全体としての球面収差が電子レンズの球面
収差より小さくなる利点がある。
【0029】また、本発明の電子線縮小転写装置によれ
ば、電子銃及び空間電荷効果による球面収差によりコン
デンサレンズの収差である凸レンズの球面収差が相殺さ
れる。従って、鏡筒の長さが短く且つ口径の大きなコン
デンサレンズを使用することができるので、比較的短い
電子光学鏡筒を用いた場合でも少ない球面収差で大きな
視野のパターンを一括縮小転写できる利点がある。ま
た、球面収差が従来程度でよい場合には、電子銃が作る
凹レンズの球面収差を大きくすることによって、コンデ
ンサレンズとして大きい球面収差のレンズが使えるの
で、コンデンサレンズの軸方向の長さをより短縮できる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例の電子線装置を示す
断面図、(b)は図1(a)に対応する光学系を示すレ
ンズ構成図である。
【図2】本発明の他の実施例の電子線縮小転写装置を示
す縦断面に沿う端面図である。
【符号の説明】
1 カソード 2 ウェーネルト 4 アノード 5 アース電極 6 電磁レンズ 7 ターゲット 13 第1コンデンサレンズ 14 円形アパーチャ板 15 第2コンデンサレンズ 16 ステンシルマスク 17 第1投影レンズ 18 第2投影レンズ 19 ターゲット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放出される電子線に対して凹面形状のカ
    ソードと、該カソードに対して凸面形状で電子線通過孔
    を有するアノードと、前記カソードから放出される電子
    線を集束させる集束電極とよりなる電子銃と、 この電子銃から放出される電子線を集束する電子レンズ
    とを有し、 該電子レンズで発生する球面収差を前記電子銃で発生す
    る球面収差で相殺させる事を特徴とする電子線装置。
  2. 【請求項2】 電子銃と、該電子銃から放出される電子
    線を集束してマスクに照射するコンデンサレンズと、前
    記マスクを透過した電子線をターゲット上に導くことに
    より前記マスクの縮小像を前記ターゲット上に結像する
    投影レンズとを有する電子線縮小転写装置において、 前記電子銃を、放出される電子線に対して凹面形状のカ
    ソードと、該カソードに対して凸面形状で電子線通過孔
    を有するアノードと、前記カソードから放出される電子
    線を集束させる集束電極とより形成し、 前記コンデンサレンズで発生する球面収差を前記電子銃
    で発生する球面収差で相殺させる事を特徴とする電子線
    縮小転写装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5763893A (en) * 1995-12-26 1998-06-09 Nikon Corporation Electron gun and electron-beam transfer apparatus comprising same
JP2007335125A (ja) * 2006-06-13 2007-12-27 Ebara Corp 電子線装置

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